JP3030381U - 除塵装置 - Google Patents

除塵装置

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JP3030381U
JP3030381U JP1996003221U JP322196U JP3030381U JP 3030381 U JP3030381 U JP 3030381U JP 1996003221 U JP1996003221 U JP 1996003221U JP 322196 U JP322196 U JP 322196U JP 3030381 U JP3030381 U JP 3030381U
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明 西野
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株式会社丸島アクアシステム
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 魚類を確実に海や河川に生還させることがで
きるようにする。 【解決手段】 用水路Cの底部および上部に用水路Cを
横断するように配設される上下一対の支持軸41,42
回りに回転自在にスプロケット43,44が軸支され、
各スプロケット43,44間に、網体34の張設された
バケット3が環状に連結されてなる環状スクリーン2が
掛け回され、スプロケット43,44を介した環状スク
リーン2の周回によって用水W中の塵埃および魚類をす
くい取るようにした除塵装置1であって、バケット3の
底部には所定量の水を貯留し得るポケット部35が形成
され、上下のスプロケット43,44間の水面よりも上
方部分にはポケット部35に捕捉された魚類が排出され
るようにバケット3の姿勢を変更する姿勢変更用ガイド
45が設けられ、バケット3から排出された魚類を受け
入れて系外に導出する排魚溝63が設けられている。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、河川や海から用水を引き入れるための取水路を横断して設けられ、 用水路に流入した用水中に存在する塵埃を取り除くとともに、捕捉された魚類を 傷付けずに生還させ得る除塵装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
発電所や製鉄所等の水を大量に使用する工場においては、用水路を通して河川 や海から用水が引き入れられ、例えば、熱交換用の冷却水として使用される。こ のような冷却水は、熱交換器の細いパイプ中に通されるが、冷却水中に塵埃が存 在するとパイプ詰りの原因になるため、予め除塵することが一般に行われている 。また、上記用水が冷却水以外の用途に用いられる場合にあっても、用水中に塵 埃が存在すると不都合が多いため、使用前に用水から塵埃を取り除くようにする のが普通である。
【0003】 従来、このような目的で使用される除塵装置として、用水路を横断して設けら れるバケットスクリーン式のものが知られている。このバケットスクリーン式の 除塵装置は、用水路の底部および水面上に用水路を横断するように配設された上 下一対の支持軸と、各支持軸の両側部に設けられたスプロケットと、枠体に網体 を張設してなる複数のバケットを環状に連結して形成された環状スクリーンとを 備えてなり、上記上下のスプロケット間に環状スクリーンを張設して形成されて いる。
【0004】 そして、このような除塵装置は、スプロケットの支持軸回りの回転による環状 スクリーンの周回により、用水中の塵埃が網体によって捕捉されるとともに、バ ケットが上部のスプロケットを通過して反転した状態で捕捉された塵埃が系外に 排出されるようになっている。
【0005】 ところで、上記のようなバケットスクリーン式の除塵装置にあっては、海や河 川から用水路を通って侵入した魚類がバケットに捕捉され、塵埃とともに系外に 排出されることがあり、魚類保護の面で不都合であるとともに、捕捉されて系外 に排出された魚類が腐敗して異臭を発するなど環境を汚染するという問題点を有 していた。
【0006】 このような問題点を解消するものとして、実公昭56−29378号公報には 、魚類を生還させ得る機能を備えたバケットスクリーン式の除塵装置が開示され ている。この除塵装置は、底部に金網が張設された箱型の容器(バケット)を環 状に連設してなる金網スクリーンを用水路を横断するように配設してなるもので あり、この金網スクリーンを上下のホイール間で周回させ、用水を金網を通して 下流側に流下させるとともに、塵埃および魚類を金網で捕捉し、バケットが水面 より上方に出た時点にバケット内に水を噴射供給し、バケットの縁から流出する 水流に魚類を同伴させて魚類受け溝に導くとともに、塵埃はそれより上部の塵埃 受け溝に排出するようになっている。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】
ところで、実公昭56−29378号公報によって開示された除塵装置にあっ ては、上下のホイール間を上昇するバケットは、姿勢変更することがないため、 たとえバケット内に水を噴射供給しても、魚類がバケットからの流出水に同伴し て魚類受け溝に排出されるとは限らず、バケット内に残留することがあるという 問題点を有している。
【0008】 そして、バケット内に魚類が残留すると、魚類はその上部で塵埃受け溝に排出 され、塵埃とともに処理されるため、魚類を生きたままで海や河川に戻すことが できなくなるという不都合が生じる。
【0009】 本考案は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、魚類を 確実に海や河川に生還させることができる除塵装置を提供することを目的として いる。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の考案は、用水路の底部および上部に用水路を横断するように配 設される上下一対の支持軸が設けられ、各支持軸回りに回転自在にスプロケット が軸支され、各支持軸のスプロケット間に、網体の張設されたバケットが環状に 連結されてなる環状スクリーンが掛け回され、支持軸の回転によるスプロケット を介した環状スクリーンの周回によって用水中の塵埃および魚類をすくい取るよ うにした除塵装置において、上記バケットの底部には所定量の水を貯留し得る魚 類捕捉部が形成され、上記上下のスプロケット間の水面よりも上方部分には上記 魚類捕捉部に捕捉された魚類が排出されるようにバケットの姿勢を変更する姿勢 変更手段が設けられ、バケットから排出された魚類を受け入れて系外に導出する 魚類導出溝が設けられていることを特徴とするものである。
【0011】 この考案によれば、用水内で魚類捕捉部に魚類が収容された状態のバケットは 、スプロケットの回転によって上昇し、水面から上方に出た時点で姿勢変更手段 の作用によって魚類を排出し得るように姿勢変更し、これによって魚類はバケッ トから魚類導出溝に向けて導出される。
【0012】 このように、バケットの姿勢変更で魚類をバケットから導出するようにしてい るため、バケットの姿勢を変えないで水をバケット内に導入して溢れさせ、汪溢 水に同伴させて魚類をバケットから導出する従来の方式に比べ、魚類を確実に導 出することが可能になる。
【0013】 請求項2記載の考案は、請求項1記載の考案において、上記姿勢変更手段は、 上記環状スクリーンの周回経路を変更するように設けられたガイド部材を備えて 形成されていることを特徴とするものである。
【0014】 この考案によれば、環状スクリーンの周回で上昇中のバケットは、ガイド部材 に案内されて姿勢変更する。
【0015】 請求項3記載の考案は、請求項2記載の考案において、上記上下一対のスプロ ケットは、上下で用水路の延びる方向に位置ずれして設けられていることを特徴 とするものである。
【0016】 この考案によれば、ガイド部材によって変更される環状スクリーンの周回経路 を無理なく設定することが可能になる。
【0017】 請求項4記載の考案は、請求項1記載の考案において、上記バケットは、その 開口部に前後方向に延びる複数の桟材を有していることを特徴とするものである 。
【0018】 請求項5記載の考案は、請求項2記載の考案において、上記バケットは、その 開口部に前後方向に延びる複数の桟材を有していることを特徴とするものである 。
【0019】 請求項6記載の考案は、請求項3記載の考案において、上記バケットは、その 開口部に前後方向に延びる複数の桟材を有していることを特徴とするものである 。
【0020】 請求項4乃至6のいずれにも記載の考案によれば、バケットに捕捉された大き な異物は、桟材に阻止されてバケットの底部に入り込むことが防止されるため、 バケットの底部に収容されている魚類に異物が当たって魚類が傷付くような不都 合が回避される。
【0021】
【考案の実施の形態】
図1は、本考案に係る除塵装置の全体構成の一実施形態を示す断面視の説明図 である。この図に示すように、除塵装置1は、用水路Cを横断するように配設さ れた環状スクリーン2と、この環状スクリーン2を用水路Cの上下で張設する張 設手段4と、この張設手段4を介して上記環状スクリーン2を周回させる駆動機 構5と、上記環状スクリーン2によって捕捉された塵埃を系外に排出する捕捉物 排出機構6とを備えた基本構成を有している。
【0022】 上記環状スクリーン2は、用水路Cを横断する方向に延びるバケット3が上下 に連設されて形成されている。各バケット3は、その両側部が環状に連結された リンクチエン7(図2)に固定され、これによって一のバケット3と他のバケッ ト3との間で曲折可能になっている。このようなバケット3は、正面視で矩形状 を呈したフレーム30と、このフレーム30の奥部に張設された網体34とを有 し、環状スクリーン2が用水路C内を流れる用水Wの上流側に対向した状態で用 水W中の塵埃および魚類がバケット3の網体34に捕捉されるとともに、塵埃が 除去された用水Wは網目をくぐって環状スクリーン2の下流側に向かうようにな っている。
【0023】 上記張設手段4は、上部支持軸41、下部支持軸42、および中間支持軸41 2回りにそれぞれ回転自在に軸支された上部スプロケット43、下部スプロケッ ト44、および中間スプロケット434と、姿勢変更用ガイド(姿勢変更手段) 45とを備えて形成されている。
【0024】 上記上部支持軸41は、用水路Cの上部で用水路Cを横断するように配設され ているとともに、上記下部支持軸42は同底部で用水路Cを横断するように配設 されている。そして、上部支持軸41は下部支持軸42よりも上流側(図1の左 方)に位置するように配置設定されている。また、上記中間支持軸412は、用 水路Cの上部の上部支持軸41よりも若干低位であって、下部支持軸42の鉛直 線上に用水路Cを横断するように設けられている。
【0025】 そして、このような上部支持軸41、下部支持軸42および中間支持軸412 の幅方向(図1の紙面の垂直方向)両側部にそれぞれの軸心回りに回転可能に各 一対の上部スプロケット43、下部スプロケット44および中間スプロケット4 34が取り付けられ、これら上部スプロケット43、下部スプロケット44、お よび中間スプロケット434を取り巻くように環状スクリーン2がリンクチエン 7(図2)を介して張設され、これによって環状スクリーン2が用水路Cを横断 して上下に張設された状態になるようにしている。そして特に上部支持軸41は 上部スプロケット43に同心で一体に固定され、上部支持軸41と上部スプロケ ット43とは共回りするようになっている。
【0026】 上記上位姿勢変更用ガイド45は、下部スプロケット44から上部スプロケッ ト43に向けて上昇するバケット3の姿勢を変更するためのものであり、用水路 Cの土手の頂部であって、下部スプロケット44の上流側の周縁の鉛直線上より も若干上流側に立設されている。この姿勢変更用ガイド45は、円弧状のレール で形成され、基端側が用水路Cの上部で一対の上部スプロケット43に対応して 一対で設けられているとともに、先端側が上部スプロケット43の上流側の周縁 に向いている。そして、垂直姿勢で上昇している幅方向一対のリンクチエン7が 姿勢変更用ガイド45に案内されて傾斜姿勢に姿勢変更し(図5)、バケット3 に捕捉された魚類を系外に放出するようになっている。
【0027】 上記駆動機構5は、駆動モータ51と、この駆動モータ51の駆動軸に一体に 軸支された駆動プーリ52と、上記上部支持軸41に一体に軸支された従動プー リ53と、この従動プーリ53と上記駆動プーリ52間に張設された伝動ベルト 54とを備えて形成されている。上記駆動モータ51は、上部スプロケット43 、中間スプロケット434および姿勢変更用ガイド45を囲繞するように設けら れたケーシングC1上に配設されている。
【0028】 そして、駆動モータ51の駆動で駆動軸を軸心回りに時計方向に回転させるこ とにより、この回転が駆動プーリ52、伝動ベルト54および従動プーリ53を 介して上部支持軸41に伝えられ、上部支持軸41の回転による上部スプロケッ ト43の時計方向の回転によって環状スクリーン2が時計方向に周回し、これに よって用水W中の塵埃および魚類を捕捉した各バケット3が上方に移動し、上部 スプロケット43で反転するようになっている。
【0029】 なお、プーリ52,53に代えてスプロケットを採用するとともに、スプロケ ット間にチエンを張設して駆動モータ51の駆動力を上部支持軸41に伝達する ようにしてもよいし、駆動モータ51の駆動軸と上部支持軸41との間に一また は複数のギヤを介在させて駆動モータ51の駆動力をギヤを介して上部支持軸4 1に伝達するようにしてもよい。
【0030】 上記捕捉物排出機構6は、圧水噴射配管61と排塵溝62と排魚溝63を備え て形成されている。上記排魚溝63は幅方向一対の姿勢変更用ガイド45の下部 に、上面部が開口された状態で設けられている。そして、上昇中のバケット3が 姿勢変更用ガイド45によって垂直姿勢から傾斜姿勢に姿勢変更した時点で、バ ケット3中の魚類が排魚溝63に導出されるようにしている。
【0031】 上記排魚溝63内の適所には給水ノズル63bを有する給水配管63a(図5 )が配設され、この給水配管63aを通して給水ノズル63bから吐出される水 が排魚溝63に供給され得るようにしている。そして、この給水配管63aから の排魚溝63内への水の供給によって排魚溝63内に常に水流が形成され、バケ ット3から排魚溝63に排出された魚類がこの水流によって傷付くことなく海や 河川に戻されるようにしている。なお、バケット3から排魚溝63に排出される 水の量が十分であるときは、特に給水配管63aから排魚溝63内に水を供給し なくてもよい。
【0032】 上記排塵溝62は、排魚溝63よりも上流側に上面部が開放した状態で用水路 Cを幅方向に横断して設けられている。この排塵溝62は、上部にケーシングC 1の一部を利用したホッパー部62aを有している。このホッパー部62aは、 その上部開口が姿勢変更用ガイド45と、上部スプロケット43との間を移動す るバケット3の表面に対向するように位置設定されている。
【0033】 上記圧水噴射配管61は、昇降する環状スクリーン2間であって、姿勢変更用 ガイド45と上部スプロケット43との間に配設されている。この圧水噴射配管 61には、斜め下方に向けて圧水を噴射する複数の噴射ノズル61aが並設され 、網体34に付着している塵埃は、各噴射ノズル61aから網体34の裏面側に 向けて噴射された圧水によって除去され、ホッパー部62aを介して排塵溝62 に導入され、排塵溝62を通って系外に導出されるようにしている。
【0034】 図2は、バケット3の一実施形態を示す一部切欠き部分斜視図であり、図3は その側面図、図4はその正面図である。これらの図は、スプロケット43,44 間を昇降して周回するバケット3の内、上昇側に位置したものを示している。こ の図に示すように、バケット3は、用水路Cの幅方向に延びる矩形状のフレーム 30と、このフレーム30の奥部側に張設された網体34とを備えて形成されて いる。
【0035】 上記フレーム30は、幅方向に延びる第1水平フレーム31と、この第1水平 フレーム31に平行に設けられた第2水平フレーム32と、これら両フレーム3 1,32の端部間に架橋された左右一対の側部フレーム33とから構成されてい る。図3では側部フレーム33は左方のものを示している。
【0036】 上記第1水平フレーム31は、断面視がコ字形状の鋼材が用いられているとと もに、上記第2水平フレーム32は長尺の平板を幅方向の中央部で折り曲げて形 成された断面視でU字形状の鋼板で形成されている。そして、バケット3が上昇 しつつある状態で、折り曲げられた第2水平フレーム32の開放部が上方に向く ように第2水平フレーム32が側部フレーム33に固定され、これによって第2 水平フレーム32に魚類を収容する有底のポケット部35が形成されている。
【0037】 側部フレーム33は、図2および図3に示すように、上縁部の上流側(図2お よび図3の左方)に凹没した円弧凹部33aを有しているとともに、下縁部の下 流側に上記円弧凹部33aに対応した円弧部33bが形成されている。そして、 この円弧部33bが下方に位置した他のバケット3の円弧凹部33aに若干の隙 間を介して対向するように各バケット3が連設されている。こうすることによっ て上下で隣接したバケット3同士は、連設部分の隙間寸法を小さくした上で、無 理なく角度変更し得るようになっている。
【0038】 そして、上記網体34は、上縁部が第1水平フレーム31の背面側に、下縁部 が第2水平フレーム32の背面側にそれぞれボルト止めで固定されているととも に、両側部が網体支持板36を介して各側部フレーム33にそれぞれボルト止め で固定され、これによって網体34がバケット3の奥部に張設された状態になっ ている。
【0039】 このようなバケット3は、リンクチエン7および側部フレーム33を貫通した 上下一対の接続ボルト71の締結によってリンクチエン7に固定されている。そ して、側部フレーム33は、上記円弧凹部33aおよび円弧部33bが、いずれ もリンクチエン7のローラ72の軸心を中心とした円周に沿うように形状設定さ れ、これによってリンクチエン7間の曲折状態と、バケット3間の曲折状態とが 一致するようにしている。
【0040】 また、ポケット部35には、図3および図4に示すように、その開口部を前後 方向(図3の左右方向)に横断した複数本の桟材37が、バケット3の長手方向 に等ピッチで設けられ(図4)、これら桟材37に捕捉されることによって大き な異物がポケット部35内に侵入するのが阻止され、ポケット部35内に収容さ れた魚類が異物によって傷付けられるのを防止するようにしている。
【0041】 このような桟材37は、バケット3が下部スプロケット44から姿勢変更用ガ イド45に向けて上昇中の状態で、バケット3の奥部に向けて先下がりに傾斜す るように設けられ、この傾斜によって桟材37に捕捉された異物がこぼれ落ちな いようにしている。そして、バケット3が上昇中の桟材37の水平面に対する傾 斜角度は、バケット3が姿勢変更用ガイド45の先端側に到達した時点で、上流 側に向けて先下がり傾くような角度に設定されている。
【0042】 図5は、本考案の作用を説明するための説明図である。この図に示すように、 ポケット部35に魚類の収容されたバケット3は、駆動機構5(図1)の駆動に よる上部スプロケット43と下部スプロケット44との間の環状スクリーン2の 周回によって垂直姿勢で上昇する。そして、バケット3が姿勢変更用ガイド45 の下端部に到達すると、以後、リンクチエン7が姿勢変更用ガイド45に案内さ れて順次傾いていき、これによってバケット3は傾斜姿勢になる。そして、バケ ット3が傾斜姿勢になると、バケット3の傾きによってポケット部35内の水が 排魚溝63に排出されるため、排出水に同伴して魚類が排魚溝63に移され、海 や河川に戻される。
【0043】 そして、予め給水配管63aから給水ノズル63bを介して排魚溝63内に水 を供給しておけば、排魚溝63内には常に所定深さの水流が形成されているため 、バケット3から排出された魚類はこの水流に飛び込んだ状態になり、魚類が傷 付くことはなく、魚類を確実に生還させる上で有効である。
【0044】 そして、桟材37に捕捉された異物は、バケット3が姿勢変更用ガイド45の 先端側に到達した時点で、バケット3の姿勢変更による桟材37の上流側に向い た先下がりの傾斜に誘導され、ホッパー部62aにずり落ちた後、排塵溝62( 図1)に排出される。また、網体34に捕捉された微細な塵埃は、圧水噴射配管 61(図1)からの圧水の噴射を受けて網体34から除去され、ホッパー部62 aを介して排塵溝62に排出される。
【0045】 本考案は、以上詳述したように、上部スプロケット43と下部スプロケット4 4との間で周回する環状スクリーン2の周回経路に姿勢変更用ガイド45を設け 、上昇中のバケット3が排魚溝63に到達した時点に上記姿勢変更用ガイド45 の案内でバケット3を垂直姿勢から傾斜姿勢に姿勢変更するようにしているため 、ポケット部35内に収容されている魚類は、傾いたポケット部35から流れ出 る水に同伴して円滑に排魚溝63に導出される。
【0046】 しかも、桟材37に捕捉された異物や、網体34に捕捉された塵埃は、バケッ ト3が排魚溝63を通過した後に、排魚溝63とは別に設けられた排塵溝62に 向けて排出されるようにしているため、排魚溝63には魚類とともに異物や塵埃 が排出されることはない。従って、異物等の存在で魚類が傷付くことが防止され 、海や河川に生還させる上で好都合である。
【0047】 本考案は、上記の実施形態に限定されるものではなく、以下の内容をも含むも のである。
【0048】 (1)上記の実施形態においては、姿勢変更手段として姿勢変更用ガイド45が 用いられているが、姿勢変更用ガイド45の代わりにスプロケットを用いてバケ ット3に姿勢変更させるようにしてもよい。また、リンクチエン7に支持軸を設 け、この支持軸回りに回動可能にバケット3を軸支し、普段は付勢手段等によっ てバケット3が垂直姿勢を維持するようにし、バケット3が排塵溝62に差しか かったときに操作突片との当接によって支持軸回りに回動し、これによってバケ ット3が垂直姿勢から傾斜姿勢に姿勢変更するように構成してもよい。
【0049】 (2)上記の実施形態においては、網体34はフレーム30の背面側に平面状で 張設されているが、こうする代わりに網体34を第1水平フレーム31から第2 水平フレーム32に向けてジグザグに折り曲げて張設してもよい。こうすること によって網体34の面積が大きくなり、その分塵埃除去効率が向上する。また、 網体34の奥下がりに張設された部分には塵埃が付着し難くなっているため、網 体34には常に用水Wの通路が形成されている状態になり、用水路Cの水量を確 保する上での効果は大きい。
【0050】
【考案の効果】 請求項1記載の考案によれば、バケットの底部には所定量の水を貯留し得る魚 類捕捉部が形成され、上下のスプロケット間の水面よりも上方部分には上記魚類 捕捉部に捕捉された魚類が排出されるようにバケットの姿勢を変更する姿勢変更 手段が設けられ、バケットから排出された魚類を受け入れて系外に導出する魚類 導出溝が設けられているため、用水内で魚類捕捉部に魚類が収容された状態のバ ケットは、スプロケットの回転によって上昇し、水面から上方に出た時点で姿勢 変更手段の作用によって姿勢変更し、これによって魚類はバケットから魚類導出 溝に向けて導出される。このように、バケットの姿勢変更で魚類をバケットから 導出するようにしているため、バケットの姿勢を変えないで水をバケット内に導 入して溢れさせ、汪溢水に同伴させて魚類をバケットから導出する従来の方式に 比べ、魚類を他の塵埃とは確実に分離された状態で確実に導出することができ、 魚類の海や河川への生還を図る上で有効である。
【0051】 請求項2記載の考案によれば、環状スクリーンは、ガイド部材によって周回経 路が変更されるようにしているため、簡単な構造でありながらバケットに確実に 姿勢変更させることが可能になり、設備コストの低減を図る上で有効である。
【0052】 請求項3記載の考案によれば、上下一対のスプロケットは、上下で用水路の延 びる方向に位置ずれして設けられているため、ガイド部材によって変更される環 状スクリーンの周回経路を無理なく設定することができる。
【0053】 請求項4乃至6のいずれにも記載の考案によれば、バケットは、その開口部に 前後方向に延びる複数の桟材を有しているため、バケットに捕捉された大きな異 物は、桟材に阻止されてバケットの底部に入り込むことが防止され、バケットの 底部に収容されている魚類に異物が当たって魚類が傷付くような不都合を確実に 回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係る除塵装置の全体構成の一実施形態
を示す断面視の説明図である。
【図2】バケットの一実施形態を示す一部切欠き部分斜
視図である。
【図3】図2に示すバケットの側面図である。
【図4】図2に示すバケットの正面図である。
【図5】本考案の作用を説明するための説明図である。
【符号の説明】
1 除塵装置 2 環状スクリーン 3 バケット 31 第1水平フレーム 32 第2水平フレーム 33 側部フレーム 33a 円弧凹部 33b 円弧部 34 網体 35 ポケット部 36 網体支持板 37 桟材 4 張設手段 41 上部支持軸 412 中間支持軸 42 下部支持軸 43 上部スプロケット 434 中間スプロケット 44 下部スプロケット 45 姿勢変更用ガイド 5 駆動機構 51 駆動モータ 52 駆動プーリ 53 従動プーリ 54 伝動ベルト 6 捕捉物排出機構 61 圧水噴射配管 62 排塵溝 62a ホッパー部 63 排魚溝 7 リンクチエン 71 接続ボルト C 用水路 C1 ケーシング W 用水

Claims (6)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 用水路の底部および上部に用水路を横断
    するように配設される上下一対の支持軸が設けられ、各
    支持軸回りに回転自在にスプロケットが軸支され、各支
    持軸のスプロケット間に、網体の張設されたバケットが
    環状に連結されてなる環状スクリーンが掛け回され、支
    持軸の回転によるスプロケットを介した環状スクリーン
    の周回によって用水中の塵埃および魚類をすくい取るよ
    うにした除塵装置において、上記バケットの底部には所
    定量の水を貯留し得る魚類捕捉部が形成され、上記上下
    のスプロケット間の水面よりも上方部分には上記魚類捕
    捉部に捕捉された魚類が排出されるようにバケットの姿
    勢を変更する姿勢変更手段が設けられ、バケットから排
    出された魚類を受け入れて系外に導出する魚類導出溝が
    設けられていることを特徴とする除塵装置。
  2. 【請求項2】 上記姿勢変更手段は、上記環状スクリー
    ンの周回経路を変更するように設けられたガイド部材を
    備えて形成されていることを特徴とする請求項1記載の
    除塵装置。
  3. 【請求項3】 上記上下一対のスプロケットは、上下で
    用水路の延びる方向に互いに位置ずれして設けられてい
    ることを特徴とする請求項2記載の除塵装置。
  4. 【請求項4】 上記バケットは、その開口部に前後方向
    に延びる複数の桟材を有していることを特徴とする請求
    項1記載の除塵装置。
  5. 【請求項5】 上記バケットは、その開口部に前後方向
    に延びる複数の桟材を有していることを特徴とする請求
    項2記載の除塵装置。
  6. 【請求項6】 上記バケットは、その開口部に前後方向
    に延びる複数の桟材を有していることを特徴とする請求
    項3記載の除塵装置。
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