JP3030032B2 - アルカリ蓄電池用焼結式カドミウム負極及びその製造方法 - Google Patents

アルカリ蓄電池用焼結式カドミウム負極及びその製造方法

Info

Publication number
JP3030032B2
JP3030032B2 JP1030398A JP3039889A JP3030032B2 JP 3030032 B2 JP3030032 B2 JP 3030032B2 JP 1030398 A JP1030398 A JP 1030398A JP 3039889 A JP3039889 A JP 3039889A JP 3030032 B2 JP3030032 B2 JP 3030032B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
negative electrode
electrode
cadmium
battery
polyvinylpyrrolidone
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1030398A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH02210758A (ja
Inventor
一博 松井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sanyo Electric Co Ltd filed Critical Sanyo Electric Co Ltd
Priority to JP1030398A priority Critical patent/JP3030032B2/ja
Priority to US07/476,927 priority patent/US4990414A/en
Publication of JPH02210758A publication Critical patent/JPH02210758A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3030032B2 publication Critical patent/JP3030032B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M4/00Electrodes
    • H01M4/02Electrodes composed of, or comprising, active material
    • H01M4/64Carriers or collectors
    • H01M4/70Carriers or collectors characterised by shape or form
    • H01M4/80Porous plates, e.g. sintered carriers
    • H01M4/801Sintered carriers
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M4/00Electrodes
    • H01M4/02Electrodes composed of, or comprising, active material
    • H01M4/24Electrodes for alkaline accumulators
    • H01M4/246Cadmium electrodes
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Electrochemistry (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本発明はニッケル−カドミウム蓄電池等に用いられる
焼結式カドミウム負極、及びその製造方法に関するもの
である。
(ロ) 従来の技術 一般に、アルカリ蓄電池に用いられる電極の製造方法
には、特開昭56−82573号公報に示されるように、活物
質粉末に結着剤を加えて混練してペーストとし、このペ
ーストを導電性基板などに塗着、乾燥して製造する非焼
結式製法と、特開昭51−18834号公報に示されるよう
に、多孔性ニッケル焼結式基板に硝酸カドミウムなどの
活物質の塩溶液を含浸し、次いでアルカリ処理、水洗、
乾燥する活物質含浸工程を数回行って所望量の活物質を
基板中に充填する焼結式製法がある。
前者の特開昭56−82573号公報に示される電極はポリ
ビニルアルコールを結着剤として用い、その溶解を防止
するために120−220℃の温度で熱処理しているが、この
種非焼結式電極は結着剤で活物質を固定するため、活物
質粒子間に結着剤が存在し、この結着剤が活物質粒子間
及び活物質と導電性基板の間の導電性を低下させるの
で、十分な電極特性が得られるとは言えない。
これに対して後者の焼結式電極は、活物質が結着剤な
どを介さず直接基板に接触しているため、前述した非焼
結式電極に於けるような導電性の低下は無く、更に、電
極内に多孔性ニッケル焼結基板の導電性マトリックスが
存在するため、電極内の導電性が高く、非焼結式電極に
比較して優れた電極特性を備えるものである。
ところが、この導電性の高い焼結式電極に於いて、活
物質として水酸化カドミウムや酸化カドミウム等のカド
ミウム活物質を用いた場合には、充放電サイクルを重ね
ていくと、活物質が不活性化し、放電不能な金属カドミ
ウムの蓄積が生じて、極板容量が低下するという問題が
ある。これは導電性の高い焼結式カドミウム電極に特有
のものであり、導電性の低い非焼結式電極では、前述し
た放電不能な未放電金属カドミウムの蓄積という現象が
生じる以前に他の要因、たとえば、活物質の脱落などに
よってサイクル寿命となってしまう。また脱落を抑制す
るためこの種の非焼結式電極にメチルセルロースを添加
すればするほど電極の導電性が低下し、電極特性が悪く
なる。
ここで、上記焼結式電極において、充放電サイクルと
共に極板容量が低下するのは、放電時に、微細な水酸化
カドミウムが金属カドミウム表面を覆い電解液からの水
酸イオンの供給を困難にすることに起因して、放電不能
金属カドミウムが生成し蓄積することに基づく。これを
防止するために、カドミウム活物質表面への高分子皮膜
形成(特開昭61−158666号公報参照)、電極表面への高
分子皮膜形成(特開昭61−158664号公報参照)が提案さ
れている。
これらの方法は、活物質表面または電極表面に高分子
皮膜を形成し、水酸イオンの供給を調整することによ
り、針状結晶を有するγ型水酸化カドミウムを生成さ
せ、金属カドミウム表面が不活性な水酸化カドミウムに
より覆いつくされることを抑制するものである。しか
し、これらの方法において、水酸イオンと同様に、酸素
ガス吸収反応時の酸素ガスの活物質への接近も阻害され
るため、酸素ガス吸収反応に悪影響を及ぼすという問題
点がある。特に、酸素ガス吸収性能に優れている焼結式
の場合、その影響は極めて大きい。
次に、もう1つの対策として、多糖類およびその誘導
体を、活物質に添加する方法が提案されている。これら
は、多糖類およびその誘導体が、放電時の水酸化カドミ
ウムの析出核を減少させるという性質を利用したもので
ある。これにより、水酸化カドミウム粒子の微細化を防
ぎ、金属カドミウム表面が、水酸化カドミウムにより覆
いつくされることを抑制するものである。
(ハ) 発明が解決しようとする課題 しかしながら、このような焼結式カドミウム負極にお
いても、充放電サイクルが進行するにしたがい利用率の
低下が生じ負極容量が低下して、その添加効果を十分に
発揮しえないという問題がある。これは、前記ポリビニ
ルアルコール、メチルセルロース等の活物質に対する結
着力が弱いためであり、充放電サイクルの進行に伴い、
負極中から脱落、溶出してしまうことに基づく。このた
め、その添加効果を長期間に亘り維持するためには、ポ
リビニルアルコール、メチルセルロースを多量に添加す
る必要があるが、これでは酸素ガス吸収性能が低下す
る。
そこで、本発明は、負極における未放電金属カドミウ
ムの生成及び蓄積を抑制し、サイクル特性に優れたアル
カリ蓄電池の提供を主たる目的とする。
本発明の他の目的は、前記効果に加えて、酸素ガス吸
収性能の低下を抑制することを目的とする。
(ニ) 課題を解決するための手段 本発明のアルカリ蓄電池用焼結式カドミウム負極は、
ポリビニルピロリドンが負極の内部のみに添加されたこ
とを特徴とするものである。
本発明のアルカリ蓄電池用焼結式カドミウム負極の製
造方法は、焼結式ニッケル基板にカドミウム活物質を充
填して電極を製造する第1工程と、前記電極に、ポリビ
ニルピロリドンを添加する第2工程とを備えたことを特
徴とする。
そして、前記第2工程の後に、前記電極を100℃以上
のアルカリ溶液中に浸漬処理する第3工程を行うのが好
ましい。
更に、前記第3工程の後に、前記電極表面をブラッシ
ング処理することにより、ポリビニルピロリドンを添加
した場合であっても、負極の酸素ガス吸収性能の低下を
抑制することができる。
また、前記第3工程の後に、前記電極をアルカリ溶液
中にて化成処理することにより、負極の利用率の低下を
抑制することができる。
(ホ) 作用 本発明者は、カドミウム負極が劣化し易いハイレート
放電という苛酷な条件下において、従来より提案されて
いるポリビニルアルコール、メチルセルロースに比べ
て、ポリビニルピロリドンをカドミウム負極に添加する
と、未放電金属カドミウムの発生及び蓄積を抑制する効
果が大きい事を見い出し、本発明を完成するに至ったも
のである。
ここで前記ポリビニルピロリドンの添加量としては、
カドミウム活物質重量1gに対して2mg以上が好ましく、
その添加効果が十分に発揮される。
また前記ポリビニルピロリドンを負極の内部にのみ添
加することにより、ポリビニルピロリドンの添加に起因
せるカドミウム負極の酸素ガス吸収性能の低下を抑制す
ることができる。
次に、このカドミウム負極は、具体的には、焼結式ニ
ッケル基板にカドミウム活物質を充填して電極を製造す
る第1工程と、前記電極にポリビニルピロリドンを添加
する第2工程を経ることにより製造される。
この第2工程の後に、前記電極を100℃以上のアルカ
リ溶液中に浸漬処理する第3工程を付加せることによ
り、添加せるポリビニルピロリドン同志間で分子間架橋
が発生する。その結果、添加せるポリビニルピロリドン
が、アルカリ電解液中に、一層溶出し難くなる。したが
って前記未放電金属カドミウムの蓄積を抑制するという
添加効果が、更に向上する。
また、前記第3工程の後に、前記電極表面をブラッシ
ング処理することにより、電極表面に充電時に生成せる
金属カドミウムが酸素ガスと接し易くなり、前記添加効
果に加えて、カドミウム負極における酸素ガス吸収性能
を向上させることができる。
また更に、ポリビニルピロリドンを添加しているの
で、化成工程時に生じやすい未放電金属カドミウムの生
成を抑制することができ、カドミウム負極の利用率を向
上させうる。
(ヘ) 実施例 以下に、本発明と比較列との対比に言及し、詳述す
る。
〔実験例1〕 ◎ 実施例1 ニッケル焼結基板に、硝酸カドミウム塩溶液を含浸
し、乾燥した後、アルカリ処理するという一連の活物質
充填操作を5回繰り返すことにより、所望の活物質を充
填した焼結式カドミウム電極を作製(第1工程)した。
この電極に水を含ませたのち濃度5%のポリビニルピロ
リドン水溶液に含浸することにより、ポリビニルピロリ
ドンを添加(第2工程)した。その後、70〜85℃で乾燥
を行い、本発明によるカドミウム負極Aを作製した。
◎ 比較例1 前記実施例1において用いた焼結式カドミウム電極を
用い、ポリビニルピロリドン水溶液に代えて、濃度5%
のポリビニルアルコール水溶液を用いた以外は同様にし
て、比較負極Xを作製した。
◎ 比較例2 前記実施例1において用いた焼結式カドミウム電極を
用い、ポリビニルピロリドン水溶液に代えて、濃度1%
のメチルセルロース水溶液を用いた以外は同様にして、
比較負極Yを作製した。
◎ 比較例3 前記実施例1において用いた焼結式カドミウム電極
を、そのままカドミウム負極として用いることにより、
比較負極Zを作製した。
このようにして得たカドミウム負極A,X,Y,Zと、焼結
式ニッケル正極とを用い、セパレータを介して渦巻電極
体を作製し、電池缶に挿入後、密閉して公称容量1200mA
hの密閉式ニッケル−カドミウム電池を得、それぞれ本
発明電池a、比較電池x、比較電池y、比較電池zとし
た。
これらの電池を用い、電池のサイクル特性を比較し
た。この時のサイクル条件は、充電電流120mAで16時間
充電した後、放電電流10Aで電池電圧が1.0Vになる迄放
電するというものである。尚、この試験は、極端なハイ
レート放電であるので、未放電金属カドミウムの生成及
び蓄積が生じ易く負極の劣化が激しくなり、電池が負極
支配になりやすい。したがって、得られた結果は、負極
の特性を示していると言える。
この結果を、第1図に示す。これより本発明電池a
は、比較電池x、比較電池y、比較電池zに比べて、サ
イクル特性及び放電容量について優れたものであること
がわかる。
次に、前記電池を用い、過充電後の電池内におけるア
ルカリ電解液中の炭酸根量を調べた。この時の実験条件
は、20℃において電池を400mAの電流で1週間連続充電
するというものである。このようなテストを行う理由
は、添加せるポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコ
ール、メチルセルロースが分解することにより、電池内
において炭酸根を生じ、前記添加物の負極における存在
状態が推定できることに基づく。
この結果を、第1表に示す。
この結果より、本発明電池aの炭酸根量は、負極に何
も添加していない比較電池zと同程度であり、添加せる
ポリビニルピロリドンの分解、溶出が抑制されているこ
とがわかる。したがって、本発明電池aは、カドミウム
負極にポリビニルピロリドンが強固に保持され、長期に
亘ってその添加効果を発揮するものである。
〔実験例2〕 前記実施例1において、添加せるポリビニルピロリド
ンの濃度、即ち添加量を変化させて、電池の放電容量を
比較した。この時の条件は、電池を充電電流120mAで16
時間充電した後、放電電流10Aで電池電圧が0.8Vになる
迄放電するという充放電サイクルを10回繰返し、10サイ
クル目の電池の放電容量を、1サイクル目の放電容量に
対して示すというものである。
この結果を、第2図に示す。第2図は、ポリビニルピ
ロリドンの添加量と、電池の放電容量比との関係を示す
図である。これより、ポリビニルピロリドンの添加量
が、カドミウム活物質重量1gに対し2mgを越える辺りか
ら、電池の放電容量比が大きくなることがわかる。した
がってポリビニルピロリドンの負極への添加量は、カド
ミウム活物質重量1gに対して2mg以上とするのが好まし
い。
〔実験例3〕 カドミウム負極の内部にのみポリビニルピロリドンを
添加した場合と、それ以外の場合について考察する。
◎ 実施例2 前記実施例1で用いた焼結式カドミウム電極を使用
し、このカドミウム電極を化成処理した後、濃度5%の
ポリビニルピロリドン水溶液に浸漬する。そして、これ
を100℃のアルカリ溶液に浸漬した後、水洗し、電極表
面をブラッシング処理し、乾燥を行った。このようにし
て得たカドミウム負極を、本発明カドミウム負極Bとし
た。
この本発明カドミウム負極Bは、電極表面をブラッシ
ング処理しているので、ポリビニルピロリドンは、カド
ミウム負極の内部にのみ添加されている。更に、ポリビ
ニルピロリドンを添加後、100℃のアルカリ溶液中に、
カドミウム電極を浸漬しているので、添加せるポリビニ
ルピロリドンが分子間架橋を生じ、ポリビニルピロリド
ンが強固に負極に保持されている。
◎ 比較例4 前記実施例2において、ブラッシング処理を行なわな
い以外は同様にして、比較電極Vを作製した。
◎ 比較例5 前記実施例2における、ポリビニルピロリドン溶液に
浸漬するという工程以降の処理を行なわないで得たカド
ミウム負極を、比較負極Wとした。
このようにして得た、カドミウム負極B、V、Wを用
い、前記実験例と同様にして電池を作製し、それぞれ本
発明電池b、比較電池v、比較電池wとした。
これらの電池b、v、wを用い、電池のサイクル特性
を比較した。この時のサイクル条件は、電池を充電電流
1800mAで1時間充電した後、放電電流1200mAで電池電圧
が0.8Vになる迄放電するというものである。
この結果を、第3図に示す。これより、本発明電池b
及び比較電池vは、比較電池wに比べて、サイクル特性
において優れたものであることがわかる。これは、ポリ
ビニルピロリドンを添加後100℃のアルカリ溶液に浸漬
することにより、ポリビニルピロリドン同志の分子間架
橋が生じ、ポリビニルピロリドンの負極における保持が
強力となるので、その添加効果が長期サイクルに亘って
発揮されることに基づく。
また本発明電池bと、比較電池vとを対比すると、比
較電池vは250サイクル辺りから電池の放電容量の低下
が観察されるが、これは次に述べる、カドミウム負極の
酸素ガス吸収性能の差、即ち電池内圧が上昇し電解液が
リークしてしまう事に起因すると考えられる。
次にこれらの電池b、v、wを用い、電池を一定時間
充電した後、放置し、電池内部圧力の変化の状態を調べ
た。この時の条件は、各電池を充電電流1800mAで72分間
充電した後、充電を終止し、電池を放置するというもの
である。
この結果を、第4図に示す。これより、本発明電池b
は、100℃のアルカリ溶液浸漬を行いポリビニルピロリ
ドン同志間の分子間架橋を形成させポリビニルピロリド
ンが負極に強固に付着、保持されているにもかかわら
ず、ポリビニルピロリドンを添加していない比較電池n
と同程度の、低い電池内部圧力を示すことがわかる。し
たがって、本発明電池bに用いたカドミウム負極Bは、
酸素ガス吸収性能が優れていると言える。
以上より、本発明電池bは、酸素ガス吸収性能に優れ
た電極Bを有しているので、サイクル特性が向上するも
のである。
〔実験例4〕 ここでは、焼結式カドミウム負極作製時の化成処理に
ついて検討した。
◎ 実施例3 前記実施例1で用いた焼結式カドミウム電極を使用
し、この電極を、濃度5%のポリビニルピロリドン水溶
液に浸漬した。そして、これを100℃のアルカリ溶液に
浸漬した後、常温のアルカリ溶液中にて400mAで16時間
充電し、400mAで電極電位が−0.8Vになる迄放電すると
いう条件で、化成処理を行った。このようにして得たカ
ドミウム負極(容量3000mAh)を、本発明カドミウム負
極Cとした。
◎ 比較例6 前記実施例3において、100℃のアルカリ溶液に浸漬
するという工程を省略した以外は同様にして、比較負極
Sを得た。
◎ 比較例7 前記実施例1で用いた焼結式カドミウム電極を使用
し、このまま前記実施例3と同一の化成条件で化成処理
を行った。このようにして得たカドミウム負極を、比較
負極Tとした。
これらのカドミウム負極C、S、Tを用い、負極単極
の利用率を測定した。尚、サンプル数は30であり、利用
率はサンプル30個の平均値である。
この結果を、第3表に示す。
これより、ポリビニルピロリドンを添加した本発明負
極C、比較負極Sは、比較負極Tに比べて、利用率が高
く、未放電金属カドミウムの生成が抑制されていること
がわかる。
次に、前記カドミウム負極C、S、Tを用い、対極と
してこれらと同寸法の焼結式ニッケル正極を2枚用い
て、それぞれ本発明セルc、比較セルs、比較セルtを
得た。そしてこれらのセルc、s、tを用い、負極のサ
イクル特性を比較した。この時のサイクル条件は、各セ
ルを充電電流1000mAで4.8時間充電した後、放電電流300
0mAでセル電圧が0.8Vになる迄放電するというものであ
る。
この結果を、第5図に示す。これより、本発明セルc
は、ポリビニルピロリドン添加後100℃のアルカリ溶液
に浸漬しているので、ポリビニルピロリドン間同志の分
子間架橋が生じ、前記ポリビニルピロリドンの添加効果
がサイクル長期に亘って発揮される。更に化成処理によ
りカドミウム活物質の活性度が向上している。したがっ
て、これらの相乗効果により、本発明セルcは、比較セ
ルs及び比較セルtに比べ、サイクル特性が大幅に向上
するものである。尚、比較セルsの劣化は、負極に添加
せるポリビニルピロリドンが溶出し、その添加効果が低
下した事に起因すると考えられる。
(ト) 発明の効果 本発明によれば、焼結式カドミウム負極にポリビニル
ピロリドンを添加しているので、未放電金属カドミウム
の負極内における生成及び蓄積を抑制することができ、
サイクル特性に優れたアルカリ蓄電池を提供しうるもの
であり、その工業的価値は極めて大きい。
【図面の簡単な説明】
第1図は充放電サイクル数と電池の放電容量との関係を
示す図、第2図はポリビニルピロリドンの添加量と電池
の放電容量比との関係を示す図、第3図は電池のサイク
ル特性図、第4図は電池を一定時間充電した時の電池内
部圧力の変化を示す図、第5図は負極のサイクル特性図
である。 a,b……本発明電池、v,w,x,y,z……比較電池、c……本
発明セル、s,t……比較セル。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリビニルピロリドンが、負極の内部のみ
    に添加されたことを特徴とするアルカリ蓄電池用焼結式
    カドミウム負極。
  2. 【請求項2】焼結式ニッケル基板にカドミウム活物質を
    充填して電極を製造する第1工程と、 前記電極にポリビニルピロリドンを添加する第2工程と
    を備えることを特徴とするアルカリ蓄電池用焼結式カド
    ミウム負極の製造方法。
  3. 【請求項3】前記第2工程の後に、前記電極を100℃以
    上のアルカリ溶液中に浸漬処理する第3工程を行うこと
    を特徴とする請求項2記載のアルカリ蓄電池用焼結式カ
    ドミウム負極の製造方法。
  4. 【請求項4】前記第3工程の後に、前記電極表面をブラ
    ッシング処理することを特徴とする請求項3記載のアル
    カリ蓄電池用焼結式カドミウム負極の製造方法。
  5. 【請求項5】前記第3工程の後に、前記電極をアルカリ
    溶液中にて化成処理することを特徴とする請求項3記載
    のアルカリ蓄電池用焼結式カドミウム負極の製造方法。
JP1030398A 1989-02-09 1989-02-09 アルカリ蓄電池用焼結式カドミウム負極及びその製造方法 Expired - Lifetime JP3030032B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1030398A JP3030032B2 (ja) 1989-02-09 1989-02-09 アルカリ蓄電池用焼結式カドミウム負極及びその製造方法
US07/476,927 US4990414A (en) 1989-02-09 1990-02-08 Cadmium negative electrode for use in an alkaline storage cell and its manufacturing method

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1030398A JP3030032B2 (ja) 1989-02-09 1989-02-09 アルカリ蓄電池用焼結式カドミウム負極及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH02210758A JPH02210758A (ja) 1990-08-22
JP3030032B2 true JP3030032B2 (ja) 2000-04-10

Family

ID=12302827

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1030398A Expired - Lifetime JP3030032B2 (ja) 1989-02-09 1989-02-09 アルカリ蓄電池用焼結式カドミウム負極及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3030032B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000106178A (ja) * 1998-09-29 2000-04-11 Sanyo Electric Co Ltd 焼結式カドミウム負極の製造方法

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US2870234A (en) 1957-07-11 1959-01-20 Mc Graw Edison Co Alkaline storage cells with cadmium type negative electrodes

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US2870234A (en) 1957-07-11 1959-01-20 Mc Graw Edison Co Alkaline storage cells with cadmium type negative electrodes

Also Published As

Publication number Publication date
JPH02210758A (ja) 1990-08-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3030032B2 (ja) アルカリ蓄電池用焼結式カドミウム負極及びその製造方法
US5840442A (en) Method for activating an alkaline rechargeable battery
JPS5983347A (ja) 密閉形ニツケル−カドミウム蓄電池
JP2610565B2 (ja) ペースト式ニッケル正極を用いた密閉型アルカリ蓄電池の製造法
JP2567672B2 (ja) アルカリ蓄電池用焼結式カドミウム負極及びその製造方法
JPS61233967A (ja) 密閉形ニツケル−水素蓄電池の製造法
JPS6139453A (ja) 密閉型金属酸化物・水素蓄電池
JPS6188453A (ja) アルカリ蓄電池用ニツケル正極
JPH0410181B2 (ja)
JPH0232750B2 (ja)
JP2589750B2 (ja) ニッケルカドミウム蓄電池
JP2786902B2 (ja) 非焼結式カドミウム電極の製造方法
JP2558759B2 (ja) アルカリ蓄電池用カドミウム負極の製造法
JP2810460B2 (ja) アルカリ蓄電池用正極板
JPH079806B2 (ja) アルカリ蓄電池用亜鉛極
JP2638055B2 (ja) アルカリ蓄電池用ペースト式カドミウム負極の製造法
JPS5923467A (ja) 密閉形ニツケルカドミウム蓄電池陰極板の製造法
JP3196234B2 (ja) アルカリ蓄電池用カドミウム負極板とその製造方法
JP3685726B2 (ja) 焼結式カドミウム負極の製造方法
JP2577954B2 (ja) カドミウム負極板およびアルカリ二次電池
JP2754800B2 (ja) ニッケルカドミウム蓄電池
JPS61190861A (ja) アルカリ蓄電池用カドミウム陰極
JPH0536437A (ja) アルカリ蓄電池の初期充放電の方法
JPS63310565A (ja) ペ−スト式カドミウム負極の製造方法
JPH09171838A (ja) アルカリ蓄電池の活性化法

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090204

Year of fee payment: 9

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100204

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100204

Year of fee payment: 10