JP3029924U - 建材断熱パネルの中仕切り壁とそのくり抜きドア - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【課題】 建物内部の断熱間仕切り壁を、補強造作をす
ることなしに断熱パネル壁体を構成し、断熱パネル壁体
にくり抜きドアを構築する。 【解決手段】 建物内部の断熱間仕切り壁を、合成樹脂
発泡体１の片面にアルミニューム・亜鉛合金めっき鋼板
あるいはカラー鉄板等からなる成型板２と他の片面にア
ルミニューム・亜鉛合金めっき鋼板あるいはカラー鉄
板、アルミニューム板等の平板３を積層して断熱パネル
壁体Ａを構成し、断熱パネル壁体の上縁を上保持材４，
下縁を下保持材５で固定保持し、断熱パネル壁体のドア
を構築しようとする部分をくり抜いて、その切り縁に固
着したコ型縁枠６の内側に、片側両隅に円筒溝８を有す
る断面箱形の箱形扉外枠７をその円筒溝８に嵌合した自
在ひれ１０で一体に固定し、箱形扉外枠にはぜ組み蝶番
となる雌用通し蝶番１１を固定し、これに扉体１２の扉
縁枠１３に形成した雄用通し蝶番１４を嵌合せしめてく
り抜きドアを構築する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、建物内部の間仕切り壁を、通し柱や胴縁などの下地作りせずに柱を 兼ねる断熱建材の断熱パネル壁のみで堅牢に構成する建材断熱パネルの中仕切り 壁とこれをくり抜いて構築するくり抜きドアに関する。

【０００２】

【考案が解決しようとする課題】

建築建物内に各部屋を区画する間仕切り壁を構築する場合、特に、断熱壁が要 求される場合は、断熱壁だけではそれ自体柔らかく強度が弱くて壁面を構成する ことはできず、また薄板状の木板や鉄板をのみを使用するときは、曲げ強度が弱 く単独では荷重に耐えられず強度的に無理なので、従来は柱や組枠に同縁を組み 付ける下地作りの作業をしてから、これに壁板材を貼り付けたり断熱材を組み込 む作業をするのが一般的である。従って、従来はこの下地作りの手間に時間がか かり、コスト高になると共に工期が長くなる原因ともなつていた。更に壁面に出 入り口扉を付設構築する場合でも、所要の個所の壁面をくり抜いたままでは壁自 体の強度が弱くてくり抜いた壁の縁に扉及び扉外枠を構築することは出来ないの で、柱を建て込み胴縁等の下地を組んで扉外枠を組み付けるため手間がかかり経 費もかなり必要としていた。

【０００３】 本考案は柱や胴縁などの下地作りをすることなく、断熱パネルでそのまま中仕 切りの壁面を構成するもので、出入り口のドアを構築する場合も断熱パネル壁面 を扉外枠に沿ってくり抜くだけで下地造作をしないで扉外枠を組み付け構成でき るものである。

【０００４】

【課題を解決しようとする手段】

本考案は建物内部に設ける断熱材からなる間仕切り壁を構築するに当たって、 間柱や胴縁の下地作りを作らずに、合成樹脂発泡体１の片面に成型したアルミニ ューム・亜鉛合金めっき鋼板あるいはカラー鉄板等からなる成型板２を積層し、 他の面にアルミニューム・亜鉛合金めっき鋼板かアルミニュームもしくはカラー 鉄板又はステンレスなどの平板３を積層して一体化した断熱パネル建材のみで断 熱パネル壁体Ａを構成し、当該断熱パネル壁体Ａは上縁を天井との間に設けた上 保持材４と下縁を床面との間に設けた下保持材５で保持して前後方向の振れを抑 えた構造を特徴としたものであり、又、この本考案の間仕切り壁に構築するドア を、断熱パネル壁体Ａの所要の個所をくり抜いてその切り縁側線に沿って固着し たアルミニュームまたはカラー鉄板等のコ型縁枠６の内側に、断面箱形とした箱 形扉外枠７をその片側両隅の円筒溝８の何れかにその円筒状基部９で嵌着した自 在ひれ１０で一体にボルト固定し、箱形扉外枠７の扉側にはぜ組み蝶番となる雌 用通し蝶番１１を固定し、これに扉体１２の扉縁枠１３に固定した雄用通し蝶番 １４を挿し合わせて構築した構造のくり抜きドアとしたことを特徴としたもので ある。

【０００５】

【考案の実施の形態】

本考案は、広い建物内部に各部屋を区画する断熱材からなる間仕切り壁を構築 するに当って、間柱や胴縁等の下地作りの作業工程を省いて全体を断熱パネル壁 体のみで構成することを特徴とするものである。即ち、当該断熱パネルは、硬質 ポリウレタンフォームやイソシアヌレート発砲体等の合成樹脂発泡体１の片面に 波型に成形したアルミニューム・亜鉛合金めっき鋼板あるいはカラー鉄板等の成 型板２を積層し、他の片面にアルミニューム・亜鉛合金めっき鋼板又はカラー鉄 板またはステンレス板かアルミニューム板の平板３を積層して一体化したもので 、一度の施工作業で内装、外装、断熱材が同時に出来上がる断熱壁が、そのまま で曲げ強度が著しく大きい特徴を有するものであり、これを間仕切り壁に使用し て断熱パネル壁体Ａを構成し、断熱パネル壁体Ａの上縁は天井に固定した上保持 材４と下縁は床面に固定した下保持材５で固定保持して前後方向の振れを抑えた 構造としたものである。従って中仕切り壁として建物内に構築する断熱壁体は壁 自体が非常に強度があり剛性が大きく汚れに難く、壁体を支える間柱や胴縁構造 を必要としない。そのため壁体に出入り口のドアを構築する場合でも、ドア施工 部分のパネル壁面をくり抜いた場合は、切り縁の耐久剛性が非常に強くその切り 縁に沿って固定する扉外枠は強固な縁取りとなり扉を取り付けるための通し柱や 特別の造作をしなくても頑強な出入口ドアの枠組みが構築出来るものである。

【０００６】 即ち、本考案に於て、間仕切り壁に出入り口のドアを構築するときは、本考案 建材断熱パネルの中仕切り壁の断熱パネル壁体Ａを扉外枠の大きさにくり抜いて 、切り縁側線に沿って固定したコ型縁枠６の内側に、片側両隅角に円筒溝８を有 する断面箱形とした箱形扉外枠７を、一方の円筒溝８に円筒状基部９を嵌合せし めた自在ひれ１０で一体にボルト固定し、両側縦方向のコ型縁枠６の内側に固定 した箱形扉外枠７は一方をアングルで保持固定した後扉側の面に、弯曲断面が互 いにはぜ組みになって蝶番となる一方の雌用通し蝶番１１の基板を固定し、これ に扉体１２の扉縁枠１３に固定した雄用通し蝶番１４を挿し合わせて構築する構 造とすることができる。この場合、外付け，内付け用に縦横方向自在にできる自 在ひれ１０を外側に取り付け出来ることによつて、欠き溝のない断面完全箱形と し得た箱形扉外枠７の強い剛性が、断熱パネルの強さと相乗して頑丈な扉外枠を 構築することになり、柱，胴縁などの補強造作を必要としない上、扉の蝶番は弯 曲断面を持ち扉の長手方向一杯に長い筒状体としたはぜ組み通し蝶番を用いるの で、扉の縦長手方向一杯に挿し合わせるはぜ組み通し蝶番の弯曲断面の筒状部は 、荷重を全体に分散して支持するので軽く回転し、更に扉のヒンジ部に従来のよ うな隙間を全く作らないから、室内の隙間風を流通させることなく壁の断熱が保 たれ、又製造物責任法に触れる恐れのある手を挟むなどの危険もない。

【０００７】

【考案の効果】

本考案は、曲げ強度の大きい建材断熱パネルを建物内部の間仕切り壁の壁体と して構成したので、壁体自体が極めて剛性強度が大きく又汚れ難く、間柱や補強 のための胴縁造作は一切必要としないから、手間がかからず工期が著しく短縮出 来て経費も節減できると共に、壁面の所要個所をくり抜くだけで柱や補強の造作 をしないでくり抜きドアを取り付け出来、手間を要せず短い工期で出入り口をも 構築できる効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案構成の要部側断面図である。

【図２】本考案断熱パネル壁の断面図である。

【図３】本考案のくり抜きドアを構築した要部正面図で
ある。

【図４】本考案のくり抜きドア構成の要部平断面図であ
る。

【符号の説明】

１ 合成樹脂発泡体 ２ 成型板 ３ 平板 ４ 上保持材 ５ 下保持材 ６ コ型縁枠 ７ 箱形扉外枠 ８ 円筒溝 ９ 円筒状基部 １０ 自在ひれ １１ 雌用通し蝶番 １２ 扉体 １３ 扉縁枠 １４ 雄用通し蝶番 Ａ 断熱パネル壁体

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁶ 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｅ０６Ｂ 3/36 Ｅ０６Ｂ 3/36

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 建物内の各部屋を区画する中仕切り壁
   を、合成樹脂発泡体の片面に波型等に成型したアミニュ
   ーム・亜鉛合金めつき鋼板あるいはスチール板等の成型
   板と他の片面にアルミニューム・亜鉛合金めっき鋼板あ
   るいはアルミニューム板もしくはステンレス板又はカラ
   ー鉄板等の平板を積層して一体化した建材用断熱パネル
   のみで構成し、柱や胴縁等の下地作りを必要としないこ
   とを特徴とする建材断熱パネルの中仕切り壁。
2. 【請求項２】 建材断熱パネルの中仕切り壁の所要個所
   をくり抜いてその切り縁側線に沿って固着したアルミニ
   ューム又はカラー鉄板等のコ型縁枠の内側に、断面箱形
   とした箱形扉外枠をその片側両隅の円筒溝の何れかに嵌
   着した自在ひれで一体にボルト固定し、箱形扉外枠の扉
   側にはぜ組み蝶番となる雌用通し蝶番を固定し、これに
   扉体の扉縁枠に固定した雄用通し蝶番を挿し合わせて構
   築した建材断熱パネルの中仕切り壁のくり抜きドア。