JP3029762U - 模型自動車のタイヤ用充填部材 - Google Patents

模型自動車のタイヤ用充填部材

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JP3029762U
JP3029762U JP1996002789U JP278996U JP3029762U JP 3029762 U JP3029762 U JP 3029762U JP 1996002789 U JP1996002789 U JP 1996002789U JP 278996 U JP278996 U JP 278996U JP 3029762 U JP3029762 U JP 3029762U
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一生 田中
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株式会社ケミック
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 高速走行時の衝撃力の吸収や急ハンドル時の
タイヤのねじれを防止して苛酷な使用条件下でも安定走
行、安定ハンドリングの出来る模型自動車のタイヤ用充
填部材を提供する。 【解決手段】 模型自動車用タイヤ1とホイル3との間に
充填されるチューブ代用充填部材6であって、タイヤ1に
接する部分6aが柔らかく、ホイル3に接する部分6bが硬
く形成する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、高速走行に適した模型自動車のタイヤ用充填部材に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の模型自動車のタイヤ(1')のチューブ代用充填部材(6')は、図8に示すよ うに全体が均一なスポンジの帯又はリングで、タイヤ(1')の保形のためにタイヤ (1')に嵌め込まれて使用されるものである。 最近の模型自動車は、走行性能が格段に向上して時速50〜80kmもの高速 で走行する事が出来る。 このような高速走行において、方向転換のために急ハンドルを切った場合、図 8に示すようにタイヤ(1')がよじれ、これに合わせて内部のチューブ代用充填部 材(6')も変形してしまい、ハンドリングの反応が極端に落ちたり、甚だしい場合 にはハンドリングが不能になったり、タイヤ(1')がホイル(3')から脱離すること があった。 そこで、変形しないような硬い充填部材(6')を用いると、走行時の地面から受 ける衝撃を吸収する事が出来ず、車体がバウンドしたり、グリップ力が低下する というような問題があった。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
本考案の解決課題は、高速走行時の衝撃力の吸収や急ハンドル時のタイヤのね じれを防止して苛酷な使用条件下でも安定走行、安定ハンドリングの出来る模型 自動車のタイヤ用充填部材を開発する事にある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
『請求項1』の模型自動車のタイヤ用充填部材(6)は、『模型自動車用タイヤ( 1)とホイル(3)との間に充填されるチューブ代用充填部材(6)であって、タイヤ(1 )に接する部分(6a)が柔らかく、ホイル(3)に接する部分(6b)が硬く形成されてい る』事を特徴とする。
【0005】 これによれば、高速走行した場合、タイヤ(1)に接する柔らかい部分(6a)が地 面からの衝撃を柔らかく吸収し、車体のバウンドを防止する。また、高速走行中 に急ハンドルを切った場合、タイヤ(1)がホイル(3)に対して外れる方向にねじれ ようとするが、ホイル(3)に接する硬い部分(6b)が変形しないために前記ねじれ に対する抵抗となり、タイヤ(1)のねじれによるハンドリング操作の反応の悪化 や該ねじれに起因する脱輪を防止する事が出来る。 充填部材(6)は、タイヤ(1)に接する部分(6a)が柔らかく、ホイル(3)に接する 部分(6b)が硬く形成されているものであれば、どのようなものでもよいが、本発 明の場合は、例えばポリウレタンスポンジ(=発泡体)が使用される。
【0006】 『請求項2』は模型自動車のタイヤ用充填部材(6)の第1実施例(61)で、図3 に示すように帯状のものであって『模型自動車のタイヤ用充填部材(61)が、柔ら かいスポンジ(6a)と硬いスポンジ(6b)の2層構造で形成されている』事を特徴と するもので、これを丸めてタイヤ(1)内に挿入し、ホイル(3)に嵌め込む事になる 。
【0007】 また、『請求項3』はその変形例(62)で(図4参照)『模型自動車のタイヤ用 充填部材(62)が、リング状に形成されており、その外周側が柔らかいスポンジ(6 a)で形成され、内周側が硬いスポンジ(6b)で形成されている』事を特徴とするも ので、そのままタイヤ(1)内に挿入し、ホイル(3)に嵌め込む。
【0008】 『請求項4』の模型自動車のタイヤ用充填部材(6)は第2実施例(63)で、図6 に示すような帯状体で『模型自動車のタイヤ用充填部材(63)が、スポンジで形成 されており、その一方の面が凹凸(6イ)に形成されている』事を特徴とするもので あり、『請求項5』はその変形例(64)(図7参照)で『模型自動車のタイヤ用充 填部材(64)が、リング状に形成されており、その外周面が凹凸(6イ)に形成されて いる』事を特徴とするもので、凹凸(6イ)が柔らかい部分(6a)と同じ働きをなす。 本実施例では一層のスポンジ(=発泡体)で形成されているが、勿論これに限ら れず、2層のスポンジとし、その一方に凹凸(6イ)を形成するようにしてもよい。
【0009】
【実施例】
以下、本考案を図示実施例に従って詳述する。本考案の模型自動車のタイヤ(1 )は、図1、2に示すように全体がゴムで形成されており、ホイル(3)の外周に取 着され、その耳部(4)がホイル(3)の外周の凹溝(5)内に嵌まり込むようになって いる。 ゴムの材質は、特に限定されないが、その用途に応じて適宜選定され、競走用 であれば、グリップ力の大きい軟質ゴムが使用される。また、必要に応じて、そ の外周面にトラッドが刻設される。
【0010】 タイヤ(1)の内周とホイル(3)の外周面との間には、チューブ代用充填部材(6) が配設され、タイヤ(1)の保形をしている。タイヤ(1)をホイル(3)に嵌め込むと 両者がずれないように接着剤で固定される。
【0011】 前記充填部材(6)の第1実施例(61)は、図3に示すように、一方の対角αが鋭 角であり、他の対角βが鈍角である帯状体で、柔らかいスポンジ(6a)と硬いスポ ンジ(6b)とを貼り合わせた2層構造で、柔らかいスポンジ(6a)を外側に、硬いス ポンジ(6b)を内側にして丸め、これをタイヤ(1)内に挿入し、ホイル(3)に嵌め込 む。タイヤ(1)内では充填部材(61)の斜辺(7)(7)同士が接し、且つ柔らかいスポ ンジ(6a)がタイヤ(1)の内周面に、硬いスポンジ(6b)がホイル(3)の外周面に接し てチューブの代用をする。
【0012】 これによれば、高速走行した場合、タイヤ(1)に接する柔らかい部分(6a)が地 面からの衝撃を柔らかく吸収し、車体のバウンドを防止する。 また、高速走行中に急ハンドルを切った場合、タイヤ(1)がホイル(3)に対して 外れる方向にねじれようとするが、ホイル(3)に接する硬い部分(6b)が変形しな いために前記ねじれに対する抵抗となり、タイヤ(1)のねじれによるハンドリン グ操作の反応の悪化や該ねじれに起因する脱輪を防止する事が出来る。
【0013】 図4はその変形例で、模型自動車のタイヤ用充填部材(62)が、リング状に形成 されており、その外周側が柔らかいスポンジ(6a)で形成され、内周側が硬いスポ ンジ(6b)で形成されており、そのままタイヤ(1)内に挿入され、ホイル(3)に嵌め 込まれてチューブの代用となる。作用効果は同じである。
【0014】 図6は第2実施例で充填部材(63)が、一方の対角αが鋭角であり、他の対角β が鈍角である帯状の一層の硬いスポンジで形成されており、その一方の面が凹凸 (6イ)に形成されている場合である。凹凸(6イ)の部分は硬いスポンジであったとし ても圧縮され易く、柔らかい部分(6a)と同じ働きをなす。勿論、充填部材(63)は 2層でもよく、その場合には柔らかい方の層(6a)に凹凸(6イ)を形成する。
【0015】 図7はその変形例で、模型自動車のタイヤ用充填部材(64)がリング状に形成さ れており、その外周面が凹凸(6イ)に形成されている。使い方は図4と同じである 。この場合も1層で構成されているものを図示したが、勿論これに限られず、充 填部材(63)は内外2層でもよく、その場合には柔らかい方の外層(6a)に凹凸(6イ) を形成する。
【0016】 なお、上記充填部材(6)は、スポンジを使用した場合をその実施例として示し たが、勿論これに限られず、タイヤ(1)に接する部分(6a)が柔らかく、ホイル(3) に接する部分(6b)が硬く形成されているような部材は全て含まれるものであり、 例えばゴムやプラスチックスの中実材なども包含される。
【0017】 このような充填部材(6)が適用されるものは、ラジコン操作の模型自動車のタ イヤ(1)である。これらにはモータ駆動のものやエンジン駆動のものがあり、特 にエンジン駆動のものは高速走行が可能である。
【0018】 しかして、チューブ代用充填部材(6)を挿入したタイヤ(1)をホイル(3)に装着 し、該模型自動車をラジコン操作により走行させた場合に、その進行方向をコー スに合わせたり、近接する他の模型自動車との接触・衝突を防ぐために高速走行 中に急ハンドルを切る事があるが、その場合のタイヤ(1)に加わる力はタイヤ(1) の周方向に対してタイヤ(1)をねじる方向になる。この場合に図7のようにタイ ヤ(1)がその周方向に対して傾斜方向(バイアス方向)ねじれようとするが、そ の変形に対して充填部材(6)の硬い部分が変形抵抗を示し、タイヤ(1)のねじれ変 形を防止してこれによるハンドリング操作の反応の悪化や該ねじれに起因する脱 輪を防止する。 その結果、従来のゴム単独で構成されたタイヤ(A)に比べて格段に優れた安定 走行が実現される。
【0019】 また、通常の走行中、路面から衝撃を受けるが、充填部分(6)の柔らかい部分( 6a)によって衝撃を吸収する事が出来、走行中に車体がバウンドスルような事が なく、路面に吸い付くような滑らかな走りを実現する。
【0020】
【考案の効果】
本考案によれば、タイヤ内に充填されるチューブ代用充填部材のタイヤに接す る部分が柔らかく、ホイルに接する部分が硬く形成されているので、高速走行時 の衝撃力の吸収や急ハンドル時のタイヤのねじれを防止して苛酷な使用条件下で も安定走行、安定ハンドリングが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案にかかるタイヤ装着車輪の第1実施例の
縦断面図
【図2】本考案にかかるタイヤ装着車輪の第1実施例の
正断面図
【図3】本考案にかかる充填部材の第1実施例の斜視図
【図4】本考案にかかる充填部材の第1実施例の変形例
の正面図
【図5】本考案にかかるタイヤ装着車輪の第2実施例の
縦断面図
【図6】本考案にかかる充填部材の第2実施例の斜視図
【図7】本考案にかかる充填部材の第2実施例の変形例
の正面図
【図8】従来のタイヤでの進路変更時のタイヤの変形を
示す正断面図
【符号の説明】
(1)…タイヤ (3)…ホイル (6)…充填部材 (6a)…柔らかい部分 (6b)…硬い部分

Claims (5)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 模型自動車用タイヤとホイルとの
    間に充填されるチューブ代用充填部材であって、 タイヤに接する部分が柔らかく、ホイルに接する部分が
    硬く形成されている事を特徴とする模型自動車のタイヤ
    用充填部材。
  2. 【請求項2】 模型自動車のタイヤ用充填部材
    が、柔らかいスポンジと硬いスポンジの2層構造で形成
    されている事を特徴とする請求項1に記載の模型自動車
    のタイヤ用充填部材。
  3. 【請求項3】 模型自動車のタイヤ用充填部材
    が、リング状に形成されており、その外周側が柔らかい
    スポンジで形成され、内周側が硬いスポンジで形成され
    ている事を特徴とする請求項1又は2に記載の模型自動
    車のタイヤ用充填部材。
  4. 【請求項4】 模型自動車のタイヤ用充填部材
    が、スポンジで形成されており、その一方の面が凹凸に
    形成されている事を特徴とする請求項1に記載の模型自
    動車のタイヤ用充填部材。
  5. 【請求項5】 模型自動車のタイヤ用充填部材
    が、リング状に形成されており、その外周面が凹凸に形
    成されている事を特徴とする請求項1又は4に記載の模
    型自動車のタイヤ用充填部材。
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