JP3028739B2 - 鋼板の巻取り方法 - Google Patents

鋼板の巻取り方法

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JP3028739B2
JP3028739B2 JP6310383A JP31038394A JP3028739B2 JP 3028739 B2 JP3028739 B2 JP 3028739B2 JP 6310383 A JP6310383 A JP 6310383A JP 31038394 A JP31038394 A JP 31038394A JP 3028739 B2 JP3028739 B2 JP 3028739B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、広くは巻取りリールに
て物を巻取る際のライン加速方法全般に関し、特に巻取
りリールにて薄物鋼板を巻取る際のライン加速方法に関
する。
【0002】
【従来技術】図2は従来の急速加速で鋼板の巻取りリー
ルを回転させた時の、巻取りリール回転数とライン速度
の経時的変化を示す。ブリキ材等の軟質薄鋼板を取り扱
うラインにおいては、一般にライン速度が速く、特に巻
取りリールが最高回転となる加速完了付近では、巻取り
リール及び鋼板が振動することに起因して、巻取り中の
鋼板同志がこすれ合い、疵が発生しやすい。この状況を
図3に示す。
【0003】図3は、ライン最高速度:1600mpm、最大
加速レート:53.33mpm/Sec、巻取りリール径:508mmの
ラインに於て、板厚が0.32mmの場合、ライン最大加速レ
ートでラインを最高速度にまで急速加速した時に於け
る、振動数の変化を示したものである。縦軸が振動レベ
ルの強さ、横軸が振動周波数を表し、2秒毎にその変化
を奥行方向にプロットしている。加速完了付近である30
秒付近で3frが、また80秒付近で4frが巻取りリール及び
該巻取りリールの付帯設備の固有振動数である36.5Hzと
共振を起こし、振動レベルが増加しているのが分かる。
この振動レベルが増加している間に巻取った鋼板表面に
は疵が発生していた。
【0004】近年ユーザーの品質に対するニーズは年々
高まりつつあり、このような表面疵の発生を防止するこ
とは急務である。
【0005】そこで、従来はこのような表面疵を防止す
るために、ライン速度を下げる方法や加速レートを下げ
る方法、あるいは図4に示すように、加速を一時中止し
コイルが巻太るのをまってから、再度加速することで巻
取りリールの回転数をおさえる方法(以下段階加速と略
す)等が取られていた。
【0006】
【解決しようとする課題】しかしながら、上述した従来
の方法では、いずれもライン能率を大きく低下させると
いう問題点があった。
【0007】この発明は、従来技術の上述のような問題
点を解消するためになされたものであり、鋼板に疵を発
生させず、且つライン能率をできるだけ低下させない鋼
板の巻取り方法を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明に係る鋼板の巻
取り方法は、鋼板を巻取りリールで巻き取るに際して、
該巻取りリールの回転による振動周波数の4倍成分の値
が、鋼板の巻取りリールを含む巻取り装置の固有振動周
波数を超えない一定回転数を、前記巻取りリールの最大
回転数に設定し、鋼板の巻取り開始直後は、前記巻取り
リールの回転数を、一定割合で前記最大回転数にまで増
大し、前記巻取りリールの回転数が、前記最大回転数に
達したならば、回転数を前記最大回転数に一定して鋼板
を巻き取り、前記最大回転数で巻き取っているときに、
鋼板の巻取り速度があらかじめ設定してある許容最高巻
取り速度に達したら、鋼板の巻取り速度が前記許容最高
巻取り速度で一定となるように、前記巻取りリールの回
転数を減少させながら巻き取るものである。
【0009】
【作用】巻取りリール高速回転時に鋼板に発生する疵
は、以下のメカニズムにより発生している。すなわち、
巻取りリール高速回転時に、巻取りリールの回転にとも
なう振動周波数成分のうちの倍数成分、つまり2倍、3
倍および4倍成分が巻取りリール及びその付帯設備の固
有振動周波数と一致し、共振現象を起こすため、巻取り
リールの振動が増加し、巻取り中の鋼板と鋼板がこすれ
ることで疵が発生し、表面の状態が悪化するもとの考え
られる。なお、経験上、鋼板の巻取りリールにおいて
は、5倍成分以上における問題となる固有振動周波数と
の共振現象はほとんど起こらないことが確認されてい
る。
【0010】そこで本発明においては、鋼板の巻取りの
初期においては、巻取りリールの回転にともなう振動周
波数成分のうちの4倍成分が、前記固有振動周波数と共
振現象を起こさない回転数の範囲内で回転数を漸増させ
ながら鋼板の巻取りを行い、巻取りリールの回転数が共
振を起こさない上限に達したなら、回転数を一定に保ち
ながら鋼板の巻取りを行こなう。そして、この状態にお
いて鋼板の巻取り速度が許容最高巻取り速度に達したな
らば、鋼板の巻取り速度が前記許容最高巻取り速度で一
定に保たれるように、前記巻取りリールの回転数を漸減
させるようにして、巻き取るのである。
【0011】このようにして鋼板を巻き取っていくと、
巻取りリールの回転にともなう振動周波数成分のうちの
倍数成分、つまり2倍、3倍および4倍成分が巻取りリ
ール及びその付帯設備の固有振動周波数に達することが
ないので、共振を起こすことがなく、かつこの範囲でラ
イン全体を加速していくので、鋼板に疵が発生せず、か
つライン能率の低下を最小限におさえることができる。
【0012】
【実施例】図1は本発明の実施例に於けるリール回転数
とライン速度の経時変化を示すグラフである。図1にお
いて、実線はリール回転数(rpm)を、点線はライン
速度を示す。
【0013】ラインの仕様は、 ライン最高速度:1600mpm 最大加速レート:53.33mpm/Sec 巻取りリール径:508mm であり、巻き取る鋼板の板厚は、0.32mmである。
【0014】また巻取りリール及びその付帯設備の固有
振動数は実測の結果36.5Hzであった。
【0015】上記ラインに於て板厚が0.32mmの場合、ラ
イン最大加速レートでラインを最高速度にまで急速加速
した場合、巻取りリールの回転数は最高で約785rpmとな
る(前記図2参照)。この時巻取りリールの回転による
振動周波数は、 1倍周波数成分(fr) :13.08Hz 2倍周波数成分(2fr):26.16Hz 3倍周波数成分(3fr):39.24Hz 4倍周波数成分(4fr):52.32Hz となり(1倍周波数成分のときの周波数は、785/60=13.
08HZ )、3fr、4frが巻取りリール及びその付帯設備の
固有振動数である36.5Hzと一時期共振するため、巻取り
リール、及び巻取り中の鋼板の振動が増加し、鋼板に疵
が発生、悪化していた。この状況は前記図3に示したと
おりである。
【0016】そこで図1に示す如く本実施例では、巻取
りリールの回転数の上限値を500rpmとすることで、巻取
りリールの回転数による振動周波数は4fr でも33.33Hz
と固有振動数36.5Hzを下回るため、共振現象による振動
増加、ひいては疵の発生を回避できた。なお、巻取りリ
ールの回転数の上限値を500rpmとしたのは、巻取りリー
ルの回転数の上限値をnmzx (rpm)とした場合、共
振を起こさない条件として、次式が成り立たねばならな
いからである。
【0017】4×(nmzx /60)<36.5 nmzx <36.5×60÷4=547.5 この時ライン最高速度に到達するまでに必要な時間は約
104秒である。又、仮に1万mのコイルをラインに通した
場合、コイルを巻き取るのに必要な時間は、約407秒で
ある。
【0018】これと比較して、図4で示した上記ライン
に於て板厚0.32mmの鋼板を巻取った場合で、巻取りリー
ル回転数を500rpm以下におさえるように従来技術である
段階加速を実施した場合には、加速が完了し、ライン最
高速度に到達するまでに必要な時間は約134秒であり、
仮に1万mのコイルをラインに通した場合、コイルを巻
き取るのに必要な時間は、約437秒である。
【0019】すなわち、ラインの加速方式を、段階加速
方式(図4)から巻取りリール一定回転制御加速方式
(図1)に変更することで、1万mのコイル1本当り約3
0秒(7%)の能率向上が図れ、なおかつ鋼板に発生す
る疵を防止できた。
【0020】図5は本発明の鋼板の巻取り方法で鋼板を
巻き取るときのフローチャートである。
【0021】鋼板の巻取り開始時においては、巻取りリ
ールの回転数を前記最大回転数まで一定割合で増大させ
る。
【0022】巻取りリールの回転数が最大回転数になっ
たならば、鋼板の巻取り速度V(m/min)を測定
し、測定したVがあらかじめ設定してある許容最高巻取
り速度VMAX に達したならば、巻取り速度がVMAX で一
定となるように、巻取りリールの回転数を減少させる。
【発明の効果】本発明によれば、巻取りリール高回転時
に発生する鋼板の疵を防止でき、さらに能率の低下を最
小限とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明であるリール回転数一定制御加速方法に
おける巻取りリール回転数およびライン速度の経時変化
の例を示すグラフである。
【図2】従来の急速加速方法における巻取りリール回転
数およびライン速度の経時変化を示すグラフである。
【図3】振動周波数と鋼板疵発生の関係を示す説明図で
ある。
【図4】従来の段階加速方法における巻取りリール回転
数およびライン速度の経時変化を示すグラフである。
【図5】本発明の鋼板の巻取り方法で鋼板を巻き取ると
きのフローチャートの1例である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋼板を巻取りリールで巻き取るに際し
    て、該巻取りリールの回転による振動周波数の4倍成分
    の値が、鋼板の巻取りリールを含む巻取り装置の固有振
    動周波数を超えない一定回転数を、前記巻取りリールの
    最大回転数に設定し、 鋼板の巻取り開始直後は、前記巻取りリールの回転数
    を、一定割合で前記最大回転数にまで増大し、 前記巻取りリールの回転数が、前記最大回転数に達した
    ならば、回転数を前記最大回転数に一定して鋼板を巻き
    取り、 前記最大回転数で巻き取っているときに、鋼板の巻取り
    速度があらかじめ設定してある許容最高巻取り速度に達
    したら、鋼板の巻取り速度が前記許容最高巻取り速度で
    一定となるように、前記巻取りリールの回転数を減少さ
    せながら巻き取ることを特徴とする鋼板の巻取り方法。
JP6310383A 1994-12-14 1994-12-14 鋼板の巻取り方法 Expired - Lifetime JP3028739B2 (ja)

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JPH08164418A JPH08164418A (ja) 1996-06-25
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