JP3027876B2 - 車両用キーシリンダ取付構造 - Google Patents

車両用キーシリンダ取付構造

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JP3027876B2
JP3027876B2 JP1366892A JP1366892A JP3027876B2 JP 3027876 B2 JP3027876 B2 JP 3027876B2 JP 1366892 A JP1366892 A JP 1366892A JP 1366892 A JP1366892 A JP 1366892A JP 3027876 B2 JP3027876 B2 JP 3027876B2
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喜夫 綿貫
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Nissan Motor Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は車両用キーシリンダ取
付構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の車両用キーシリンダ取付構造とし
ては図7〜図10に示されるようなものがある(実開昭
62−133851号公報参照)。すなわち、キーシリ
ンダ1を固定する取付パネル2と、キーシリンダ1の側
面3の対向位置に外側に向けて形成された一対の突起部
4との間に、バネ性を有するリテーナクリップ5を配す
るものであり、具体的には、リテーナクリップ5に形成
された上下一対の差込部9の各係止部6を、キーシリン
ダ1に形成された突起部4の係合面7に当接させ、該係
止部6の撓み反力を突起部4へ及ぼすことによりキーシ
リンダ1を固定するものである。
【0003】尚、このリテーナクリップ5の差込部9の
先端には取付パネル2に当接する当接部8がある。ま
た、10は自動車の車体、11はドアを各々示してい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の車両用キーシリンダ取付構造にあっては、リ
テーナクリップ5の撓み反力によりキーシリンダ1を取
付パネル2に対して取付けるだけのものなので、ドア1
1外部からキーシリンダ1のキー挿入部13に外力が加
えられると、突起部4がリテーナクリップ5の係止部6
を押圧して係止部6が撓み、キーシリンダ1の頂部12
がこの係止部6の撓み量に相応して移動量Lだけ動き、
それが繰り返されるうちに上下一対の差込部9が次第に
外側Aへ拡がり、しまいには突起部4との係合が外れて
しまうおそれがある。
【0005】この発明はこのような従来の技術に着目し
てなされたものであり、キーシリンダに前述の如き外力
が加えられても、リテーナクリップの差込部が外側へ拡
がらない車両用キーシリンダ取付構造を提供するもので
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明に係
る車両用キーシリンダ取付構造は、上記の目的を達成す
るために、突起部の取付パネル側に向く係合面の少なく
とも一部を外側に向かって漸次取付パネル側へ傾斜する
傾斜面とすると共に、前記差込部の該傾斜面に対応する
部分を傾斜面に相応した傾斜部とするものである。
【0007】請求項2記載の発明に係る車両用キーシリ
ンダ取付構造は、突起部の取付パネル側に向く係合面に
キーシリンダ側面側に向く外側壁面を有する凹部を形成
すると共に、前記差込部に該外側壁面に係合する突片を
形成したものである。
【0008】請求項3記載の発明に係る車両用キーシリ
ンダ取付構造は、前記突片に突起部の側面又は凹部の底
面と係合するリテーナクリップ抜け防止用の突起を形成
したものである。
【0009】
【作用】この発明の車両用キーシリンダ取付構造によれ
ば、係合面及び差込部が傾斜面及び傾斜部で係合してい
たり、又は係合面に形成した凹部の外側壁面と差込部に
形成した突片とが係合状態となるため、キーシリンダ自
体が外力を受けて多少動かされても差込部が外側へ拡が
ることはない。
【0010】
【実施例】以下この発明の好適な実施例を図面に基づい
て説明する。尚、各実施例において従来と共通する部分
には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0011】図1及び図2はこの発明の第1実施例を示
す図である。この実施例では、突起部14の取付パネル
2側に向く係合面15の全てが、外側Aに向かって漸次
取付パネル2側へ上り勾配θで傾斜する「傾斜面」にな
っている。そして、この係合面15に対応するリテーナ
クリップ16の差込部17に形成された係止部18も、
全てが該係合面15に相応した上り勾配θの「傾斜部」
となっている。従って、キーシリンダ1に外力が加えら
れて動かされても、係合面15と係止部18の両方が共
に外側Aへ上り勾配θとなっているため、係止部18が
外側Aにスライドして上下の各差込部18間の距離が拡
がることはない。このようにキーシリンダ1を外力によ
り動かしても差込部18の係合面15との係合状態が外
れないので、キーシリンダ1の取付パネル2に対する取
付状態は維持される。
【0012】図3はこの発明の第2実施例を示す図であ
る。この実施例は係合面19をV状に形成し、その一部
に外側Aに向かって漸次取付パネル2側へ上り勾配θで
傾斜する傾斜面19aを形成したものである。そして、
この係合面19に対応する係止部20も断面V形状とな
っており、その一部が傾斜部20aとなっている。従っ
て、先の第1実施例同様に、この傾斜面19aと傾斜部
20aとの係合により、差込部21が外側Aへ拡がるこ
とはない。
【0013】図4及び図5はこの発明の第3実施例を示
す図である。この実施例では係合面22の内側にスリッ
ト状の凹部23を形成すると共に、リテーナクリップ2
4における係止部25の内側端に前記凹部23内へ挿入
される突片26を曲折形成したものである。従って、リ
テーナクリップ24の差込部27が外側Aへ拡がろうと
しても、突片26が凹部23のキーシリンダ1の側面3
に向き合うような外側壁面23aに当接するために拡が
れず、キーシリンダ1の取付パネル2に対する取付状態
は維持される。
【0014】尚、この実施例では係止部25の内側端に
突片26を形成したが、これに限定されず、係合面22
に形成された凹部23内へ挿入できれば、外側端に形成
しても良いし、突片26を中央部分に形成して係止部2
5の断面形状をT字状にしても良い。更に、凹部23と
して突片26の板厚に相応するスリット状のものを例と
したが、これに限定されず、突片26が当接する外側壁
面23aさえあれば、突片26の板厚よりも十分に幅広
の凹部であっても良い。
【0015】図6及び図7はこの発明の第4実施例を示
す図である。この実施例では、先の第3実施例で示した
突片26の端末の一端に更に突起26aを形成し、該突
起26aを突起部の側面に係合させるものである。従っ
て、リテーナクリップ28の差込部29が取付パネル2
と突起部の間から抜けず、キーシリンダ1の取付パネル
2に対する取付状態は更に確実に維持される。尚、この
実施例では、突起26aを突片26の一端に形成した
が、これに限定されず、突片26の中央に突起26aを
形成して、この突起26aを凹部23の底面に形成した
図示せぬ窪み等に係合させるようにしても良い。
【0016】
【発明の効果】この発明に係る車両用キーシリンダ取付
構造は、以上説明して如き内容のものであって、係合面
及び差込部が傾斜面及び傾斜部で係合していたり、又は
係合面に形成した凹部の外側壁面と差込部に形成した突
片とが係合状態となるため、キーシリンダ自体が外力を
受けて多少動かされても差込部が外側へ拡がることはな
い。従って、キーシリンダの取付パネルに対する取付状
態は確実に維持される。また、前記突片に突起部の側面
又は凹部の底面と係合する突起を形成すれば、リテーナ
クリップの抜けが防止され、キーシリンダの取付パネル
に対する取付状態が更に確実に維持されることとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例係る車両用キーシリンダ
取付構造を示す図9相当の断面図である。
【図2】この発明の第1実施例に係るリテーナクリップ
を示す斜視図である。
【図3】この発明の第2実施例に係る突起部の係合面と
リテーナクリップの係止部を示す要部断面図である。
【図4】この発明の第3実施例係る車両用キーシリンダ
取付構造を示す図1相当の断面図である。
【図5】この発明の第3実施例に係るリテーナクリップ
を示す斜視図である。
【図6】この発明の第4実施例に係るリテーナクリップ
を示す斜視図である。
【図7】従来例を示す自動車の全体側面図である。
【図8】図8中矢示SA−SA線に沿う断面図である。
【図9】図8中矢示SB−SB線に沿う断面図である。
【図10】従来のリテーナクリップを示す斜視図であ
る。
【符号の説明】
1 キーシリンダ 2 取付パネル 4、14 突起部 14 突起部 15 係合面(傾斜面) 16、24、28 リテーナクリップ 17、21、27、29 差込部 18 係止部(傾斜部) 19、22 係合面 19a 傾斜面 20、25 係止部 20a 傾斜部 23 凹部 23a 外側壁面 26 突片 26a 突起

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キーシリンダを固定する取付パネルと、
    キーシリンダ側面の対向位置に外側に向けて形成された
    一対の突起部との間に、該各突起部の係合面へ撓み反力
    を及ぼす一対の差込部を備えたリテーナクリップを配す
    る車両用キーシリンダ取付構造において、 前記突起部の取付パネル側に向く係合面の少なくとも一
    部を外側に向かって漸次取付パネル側へ傾斜する傾斜面
    とすると共に、前記差込部の該傾斜面に対応する部分を
    傾斜面に相応した傾斜部とすることを特徴とする車両用
    キーシリンダ取付構造。
  2. 【請求項2】 キーシリンダを固定する取付パネルと、
    キーシリンダ側面に形成された突起部との間に、該各突
    起部の係合面へ撓み反力を及ぼす一対の差込部を備えた
    リテーナクリップを配する車両用キーシリンダ取付構造
    において、 前記突起部の取付パネル側に向く係合面にキーシリンダ
    側面側に向く外側壁面を有する凹部を形成すると共に、
    前記差込部に該外側壁面に係合する突片を形成したこと
    を特徴とする車両用キーシリンダ取付構造。
  3. 【請求項3】 突片に突起部の側面又は凹部の底面と係
    合するリテーナクリップ抜け防止用の突起を形成した請
    求項2記載の車両用キーシリンダ取付構造。
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