JP3027237U

JP3027237U - 釣り糸巻取り用スプールのガイドホルダー

Info

Publication number: JP3027237U
Application number: JP1996000816U
Authority: JP
Inventors: 正八木
Original assignee: 正八木
Priority date: 1996-01-26
Filing date: 1996-01-26
Publication date: 1996-08-09
Anticipated expiration: 2002-01-26

Abstract

(57)【要約】【目的】釣り糸のスプールによる巻き取りを迅速かつ
確実に行なう。【構成】底板１と円形の側板２とにより成るガイドホ
ルダーＡは、スプールＢを回転可能に収納する大きさに
形成されると共に、上面開口部をスプールＢの出し入れ
口３として形成させてある。そして、底板１の上面に
は、スプールＢの回転時における摩擦抵抗を軽減するた
めの環状突起６を形成させる。また、側板２には、スプ
ールＢに巻込まれる釣り糸７の切欠きガイド８をガイド
ホルダーＡの上面開口部に連通するよう形成させる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、例えば鮎釣り等に使用する釣り糸巻取り用スプールのガイドホルダーに関する。

【従来の技術】

【０００２】従来の釣り糸巻取り用スプールは、図３の（Ａ）、（Ｂ）に示した如く、円形の支持板ａに対して釣り糸巻取り用のスプールｂを一体に組み合せたものである。

【０００３】すなわち、円形の支持板ａの一側面に、釣り糸巻取り用のスプールｂを回転自在にして、かつ支持板ａの側面方向に接・離自在に軸支して成る。

【０００４】そして、前記スプールｂを支持板ａに対して引き離した時に形成される隙間ｃから図示しない針を入れスプールｂの外縁に設けられたスリットｄに釣り糸ｅを通した後、スプールｂを支持板ａ側へ押し込み接近させてから、スプールｂの外面に設けたフィンガーデンプルｆを指で押えてスプールｂを回転させ残りの釣り糸ｅを巻き取る。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

しかし乍ら、上記した従来の釣り糸巻取り用スプールの構成では、以下に述べる問題点がある。

【０００６】 (1) 支持板ａとスプールｂとが一体的に、しかも接・離自在の構成になっているため、成形および組立て工程が煩雑となり、その結果コスト高となってしまう。

【０００７】 (2) 支持板ａ、あるいはスプールｂの一方が破損した時等でも交換ができず不経済である。

【０００８】 (3) スプールｂで釣り糸ｅを巻取る途中で当該釣り糸ｅがスプールｂ外縁のガイド溝から外れ易い。スプールｂによる巻取りスピードをあげればあげるほど釣り糸ｅが外れ易いため、あまり早くスプールｂを廻すことができず、必然的に作業性が低下せざるをえない。

【０００９】 (4) 釣り糸ｅがスプールｂから外れると、カールし易く（特に釣り糸ｅとして細いワイヤーを使用した場合）、この場合、上記のようにスプールｂを手で廻していては釣り糸ｅが捩れてしまうため、釣り糸ｅをスプールｂに確実に巻き取ることはなかなか難しい。そこで、釣り糸ｅを手で固定し、スプールｂ側を大きく旋回させて巻き取る方法が行われるが、作業性がいっそう低下することは避けられない。

【００１０】本考案は、上記のような従来の技術の有する種々な問題点に鑑みなされたもので、スプールの脱着操作が極めて容易なガイドホルダーを設け、この中でスプールを廻すことにより、釣り糸が捩れることなく、確実かつ迅速に巻き取り作業が可能な釣り糸巻取り用スプールのガイドホルダーを提供することを目的とする。

【００１１】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、本考案に係る釣り糸巻取り用スプールのガイドホルダーは、底板１と円形の側板２とにより成るガイドホルダーＡは、スプールＢを回転可能に収納する大きさに形成されると共に、上面開口部をスプールＢの出し入れ口３として形成させてあり、底板１の上面には、スプールＢの回転時における摩擦抵抗を軽減するための環状突起６を形成させる一方、側板２には、スプールＢに巻込まれる釣り糸７の切欠きガイド８を、ガイドホルダーＡの上面開口部に連通するよう形成させたことを特徴とする。

【００１２】

【作用】ガイドホルダーＡ内にスプールＢを収納し、スプールＢから繰り出された釣り糸７を、ガイドホルダーＡの側板２に形成された切欠きガイド８に挿通する。

【００１３】この状態において、釣り糸７を切欠きガイド８の外側から指先で押えながらスプールＢを回転させると、当該スプールＢは、ガイドホルダーＡ内においてその底板１と側板２に接触しつゝ回転するため、釣り糸７はスプールＢのガイド溝から外れることなく確実にスプールＢに巻取られる。

【００１４】ガイドホルダーＡの底板１の上面には環状突起５が形成されているため、スプールＢをガイドホルダーＡ内において回転させた場合、底板１との摩擦抵抗が少なく、釣り糸７の巻取り作業が容易である。

【００１５】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。図１は本考案の斜視図を示し、図２は同側断面図を示す。

【００１６】図示の如く、スプールＢを回転可能に収納する大きさに形成されているガイドホルダーＡは、プラスチックを素材として底板１と円形の側板２とにより成り、上面開口部をスプールＢの出し入れ口３として形成させてある。

【００１７】ガイドホルダーＡの大きさは下記のとおりとする。すなわち、図２に示した如く、側板２の内径はスプールＢの直径より僅かに大き目とし、高さはスプールＢの厚みより僅かに高目に形成する。けだし、このように形成することで、ガイドホルダーＡ内のスプールＢに対する指による押圧回動が容易となるからである。なお、図中４はスプールＢの上面に形成されたフィンガーデンプル、５はその外縁に形成された環状のガイド溝を各々示す。

【００１８】前記ガイドホルダーＡにおける底板１の上面にあってその周縁近傍には、複数条（実施例では３条）の環状突起６・・・を一体に形成させてある。これら環状突起６・・・は、その上面に載せられるスプールＢの回転時における摩擦抵抗を軽減するためのもので、円形、台形その他条種の断面形状が考えられるが、図示例の如く断面三角形状が最適である。

【００１９】前記ガイドホルダーＡにおける側板２には、スプールＢから繰り出された釣り糸７を挿通させるための切欠きガイド８を形成させてある。この切欠きガイド８は、側板２の中央やゝ上方部位に、周方向に長く形成した横長孔８ａと、該横長孔８ａの中央上方に、ガイドホルダーＡの上面開口部に連通するよう垂直に削設したスリット８ｂより成る。

【００２０】スリット８ｂは、釣り糸７の直径よりやゝ広幅に形成させてあり、その下方に連通する横長孔８ａは、前記スリット８ｂを堺にして左右対称形状にして、かつ図示の如くスリット８ｂに比して縦、横幅とも大分大き目に形成させてある。

【００２１】前記の如く、横長孔８ａの中央上方に縦長のスリット８ｂを設けたのは、ガイドホルダーＡ内のスプールＢを左右にずれの方向にも回転可能とするためである。すなわち、スプールＢを右方向（時計廻り方向）に回転させる時でも、左方向（反時計廻り方向）に回転させる時でも、釣り糸７はスリット８ｂの下口より奥まった位置にある横長孔８ａの左右の縁部に係止された状態にて巻取り作業を行うことができるため、作業の途中で釣り糸７がスリット８ｂから抜け出すのを阻止できるのである。

【００２２】なお、前記切欠きガイド８は、図示例では一個となっているが、必要に応じて複数個設けることもできる。

【００２２】

【考案の効果】

本考案は、以上説明したように構成されるものであるから、以下に述べる効果を有する。 (1) ガイドホルダーＡ内に収納可能なスプールＢであれば、どのメーカーのスプールＢでも使用できるので、汎用性が広い。

【００２３】 (2) ガイドホルダーＡはその構成が簡略であるからコストが安い。

【００２４】 (3) スプールＢをガイドホルダーＡ内において回転させた時、当該スプールＢは、その下面がガイドホルダーＡの底板１に、ガイド溝５が側板２に常時接触するため、軸振れすることがないと共に、釣り糸７はガイドホルダーＡの側板２に設けられた切欠きガイド８の内縁に係止されながらスプールＢに巻込まれるので、その巻込み作業の途中で釣り糸７がスプールＢのガイド溝５から外れたり、あるいはカールするのを確実に阻止することができる。

【０２５】 (4) したがって、スプールＢの回転スピードを可能な限りあげることができ、巻取り作業の効率向上に寄与すること大である。ちなみに、９〜１０メートルの釣り糸を巻込む時の所要時間は、従来品では１分４０秒位、本考案品では２５秒位であった。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る釣り糸巻取り用スプールのガイド
ホルダーの斜視図を示す。

【図２】同上の側断面図を示す。

【図３】従来品の説明図を示す。

【符号の説明】

Ａガイドホルダー１底板２側板３出し入れ口６環状突起７釣り糸８切欠きガイド

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】底板１と円形の側板２とにより成るガイ
ドホルダーＡは、スプールＢを回転可能に収納する大き
さに形成されると共に、上面開口部をスプールＢの出し
入れ口３として形成させてあり、底板１の上面には、ス
プールＢの回転時における摩擦抵抗を軽減するための環
状突起６を形成させる一方、側板２には、スプールＢに
巻込まれる釣り糸７の切欠きガイド８を、ガイドホルダ
ーＡの上面開口部に連通するよう形成させたことを特徴
とする釣り糸巻取り用スプールのガイドホルダー。