JP3027038B2 - 半導体分布帰還型レーザ装置 - Google Patents

半導体分布帰還型レーザ装置

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JP3027038B2
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    • B82YSPECIFIC USES OR APPLICATIONS OF NANOSTRUCTURES; MEASUREMENT OR ANALYSIS OF NANOSTRUCTURES; MANUFACTURE OR TREATMENT OF NANOSTRUCTURES
    • B82Y20/00Nanooptics, e.g. quantum optics or photonic crystals
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    • H01SDEVICES USING THE PROCESS OF LIGHT AMPLIFICATION BY STIMULATED EMISSION OF RADIATION [LASER] TO AMPLIFY OR GENERATE LIGHT; DEVICES USING STIMULATED EMISSION OF ELECTROMAGNETIC RADIATION IN WAVE RANGES OTHER THAN OPTICAL
    • H01S5/00Semiconductor lasers
    • H01S5/10Construction or shape of the optical resonator, e.g. extended or external cavity, coupled cavities, bent-guide, varying width, thickness or composition of the active region
    • H01S5/12Construction or shape of the optical resonator, e.g. extended or external cavity, coupled cavities, bent-guide, varying width, thickness or composition of the active region the resonator having a periodic structure, e.g. in distributed feedback [DFB] lasers
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    • H01S5/3403Structure or shape of the active region; Materials used for the active region comprising quantum well or superlattice structures, e.g. single quantum well [SQW] lasers, multiple quantum well [MQW] lasers or graded index separate confinement heterostructure [GRINSCH] lasers having a strained layer structure in which the strain performs a special function, e.g. general strain effects, strain versus polarisation

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は利得結合による光分布帰
還を利用した半導体分布帰還型レーザ装置(Gain-Coupl
ed Distributed Feedback Laser Diode 、以下「GC−
DFB−LD」という)に関する。
【0002】
【従来の技術】GC−DFB−LDは、完全単一縦モー
ド性が良好なこと、戻り光誘起雑音に強いことなど、様
々な優れた特徴をもっている。利得結合を得る方法とし
ては二つの方法が考えられる。その一つは周期的に吸収
変化を設けてレーザの等価的な利得を周期的に変化させ
る方法であり、もう一つは活性層そのものの利得を周期
的に変化させる方法である。これらの方法およびそれを
実現した構造については、それぞれ、以下の文献に詳し
く示されている。
【0003】〔文献1〕羅毅、中野義昭、多田邦雄、第
20回インターナショナル・コンファレンス・オン・ソ
リッド・ステート・デバイセズ・アンド・マテリアルズ
のエクステンディド・アブストラクツ第327頁から第
330頁 (Y.Luo, Y.Nakano and K.Tada, "Fabrication and
Characteristics of aGain-Coupled Distributed Fee
dback Laser Diode", Extended Abstructs ofthe 20th
(1988 International) Conference on the Solid Stat
e Devices andMaterials, Tokyo, pp.327-330) 〔文献2〕羅毅、中野義昭、多田邦雄、井上武史、細松
春夫、岩岡秀人、アプライド・フィジクス・レターズ第
56巻第17号第1620頁から第1622頁 (Y.Luo, Y.Nakano, K.Tada, T.Inoue, H.Hosomatsu, a
nd H.Iwaoka, "Purelygain-coupled distributed feed
back semiconductor lasers", Appl.Phys.Lett.,56(1
7), 1620-1622, April 1990)
【0004】文献1には、周期的な光吸収層が活性層の
近傍に設けられた構造が示され、GC−DFB−LDの
完全単一縦モード性が説明されている。さらに、実験で
その優れた単一縦モード性が示されている。
【0005】また、文献2には、活性層の厚さを周期的
に変化させて利得結合成分を得る構造が示されている。
活性層の凹凸形状によって生じる屈折率の摂動について
は、位相が逆の凹凸形状を近傍に設けることによって相
殺できる。この構造と文献1に示された構造との最も基
本的な違いは、周期的な吸収ではなく周期的な利得の変
化によって利得結合を実現していることにある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、活性層の利
得に周期的な変化をもたせて新しい構造の半導体分布帰
還型レーザ装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の半導体分布帰還
型レーザ装置は、半導体レーザ導波路を構成する層の少
なくとも一つの層の結晶格子定数がレーザ光軸方向に沿
って周期的に変化する構造として形成されたことを特徴
とする。具体的には、活性層に近接してその面と平行な
層内に周期的に、この活性層に周期的な応力を与えてこ
の活性層のバンドギャップを周期的に変調する歪超格子
が設けられたことを特徴とする。
【0008】
【作用】歪超格子は結晶格子定数の異なる半導体層を数
原子層だけ積み重ねて得られる構造であり、結晶内部に
歪応力をもつため、通常のエピタキシャル成長構造とは
異なる種々の性質が得られることが知られている。特に
下記の文献3には、厚さ8nmのGaAs量子井戸から
100nm離して厚さ8nmのIn0.30Ga0.70As歪
超格子で回折格子を形成し、量子井戸のバンドギャップ
を6meV程度変調したことが報告されている。
【0009】〔文献3〕シウ、ワセルメーエル、リ、ペ
トロフ、エクステンディド・アブストラクツ・オブ・ザ
・1991インターナショナル・コンファレンス・オン
・ソリッド・ステート・デバイセズ・アンド・マテリア
ルズ第89頁から第91頁 (Z.Xu, M.Wassermeir, Y.J.Li, and P.M.Petroff, "St
rain Induced CarrierConfinement in a Burried Stres
sor Structure", Extended Abstracts of the1991 Inte
rnational Conference on Solid State Devices and Ma
terials, C-2-3, pp.89-91, Aug. 1991)
【0010】本発明では、この論文に記載された原理を
利用し、量子井戸活性層の近傍に歪超格子の回折格子を
設けることによって、活性層のバンドギャップを周期的
に変化させて利得結合による分布帰還を得る。
【0011】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例につい
て説明する。ここでは、GaAs系の材料を用い、活性
層の下すなわち基板側に歪超格子を設けた例について説
明する。以下の説明において、「上」とは製造時におけ
る結晶成長の方向、すなわち基板から離れる方向をい
う。また、「下」とはその逆の方向をいう。
【0012】図1は本発明実施例の半導体分布帰還型レ
ーザ装置を示す斜視図である。
【0013】基板1の上にはバッファ層2、クラッド層
3およびガイド層4が設けられ、さらにその上には、歪
超格子層5および保護層6からなる回折格子7が設けら
れる。この回折格子7の上には、緩衝層8、単一量子井
戸活性層9、ガイド層10、クラッド層11およびコン
タクト層12が設けられる。コンタクト層12の上には
絶縁層13および電極層14が設けられ、コンタクト層
12と電極層14とは絶縁層13に開けられた窓を通し
て接続される。基板1の裏面には電極層15が設けられ
る。
【0014】この実施例の製造方法について、各層の組
成およびその厚さの例を示しながら説明する。この方法
は、基板1として高濃度砒化ガリウム(n+ −GaA
s)を用い、この基板1の上に、ダブルヘテロ接合構造
の各層を二段階に分けて連続的にエピタキシャル成長さ
せるものである。この成長には、例えば分子線エピタキ
シ装置を使用する。
【0015】第一段階のエピタキシャル成長では、基板
1上に、厚さ0.5μmの高濃度n型砒化ガリウム(n
+ −GaAs)バッファ層2、厚さ1μmのn型砒化ア
ルミニウムガリウム(n−Al0.45Ga0.55As)クラ
ッド層3、厚さ0.08μmのn型砒化アルミニウムガ
リウム(n−Al0.30Ga0.70As)ガイド層4、厚さ
0.006μmの不純物無添加砒化インジウムガリウム
歪超格子層5および厚さ0.0015μmの不純物無添
加砒化ガリウム保護層6を順次連続的に成長させる。
【0016】続いて、干渉露光法と化学エッチングとを
用いて、保護層6および歪超格子層5に回折格子7を形
成する。このときのエッチングは、ガイド層4に達する
まで行う。
【0017】この後、回折格子7が印刻された保護層6
の上に、厚さ0.07μmの不純物無添加砒化アルミニ
ウムガリウム(Al0.30Ga0.70As)緩衝層8、厚さ
0.0096μmの不純物無添加砒化ガリウム(GaA
s)単一量子井戸活性層9、厚さ0.15μmの不純物
無添加砒化アルミニウムガリウム(Al0.30Ga0.70
s)ガイド層10、厚さ1.0μmのp型砒化アアルミ
ニウムガリウム(p−Al0.45Ga0.55As)クラッド
層11、厚さ0.5μmの高濃度p型砒化ガリウム(p
+ −GaAs)コンタクト層12を順次連続してエピタ
キシャル成長させる。
【0018】このようにしてダブルヘテロ接合構造が完
成した後、二酸化ケイ素(SiO2 )絶縁層13をコン
タクト層12の上面に堆積させ、幅が約10μmのスト
ライプ状の窓を形成し、クロムと金とを全面に蒸着して
正側の電極層14とする。また、基板1の裏面には、金
と金・ゲルマニウムとを蒸着して負側の電極層15とす
る。さらに、このようにして製造された半導体ブロック
を劈開して個々の半導体レーザ素子を得る。
【0019】各層の組成および厚さを以下にまとめて示
す。
【0020】 基板1 n+ −GaAs バッファ層2 n+ −GaAs 、0.5μm クラッド層3 n−Al0.45Ga0.55As、1μm ガイド層4 n−Al0.30Ga0.70As、0.08μm 歪超格子層5 アンドープInx Ga1-x As、0.006μm 保護層6 アンドープGaAs 、0.0015μm 緩衝層8 アンドープAl0.30Ga0.70As、0.07μm 単一量子井戸活性層9 アンドープGaAs 、0.0096μm ガイド層10 アンドープAl0.30Ga0.70As、0.15μm クラッド層11 p−Al0.45Ga0.55As、1.0μm コンタクト層12 p+ −GaAs 、0.5μm 絶縁層13 SiO2 電極層14 Au/Cr 電極層15 Au/Au−Ge
【0021】以上の説明ではGaAs系の材料を用いて
活性層の基板側に歪超格子を設けた例について説明した
が、InP系などの他の材料を用いても本発明を同様に
実施でき、活性層と歪超格子との位置関係が逆でも本発
明を同様に実施できる。また、活性層としては単一量子
井戸だけでなく、多重量子井戸を用いてもよい。基板の
導電性を反転させた構造とすることもできる。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の半導体分
布帰還型レーザ装置は、量子井戸活性層の近傍に歪超格
子の回折格子を設け、活性層のバンドギャップを周期的
に変化させることによって、利得結合による分布帰還を
得ている。この構造は、量子井戸の利点を有効に利用で
きる効果がある。したがって本発明の半導体分布帰還型
レーザ装置は、長距離光通信や波長多重通信などに必要
な高性能光源として有望であるばかりでなく、光情報処
理や光情報記録、光応用計測、高速光学現象の実験など
の分野における光源として、従来から用いられている気
体レーザ装置や固体レーザ装置に代替し得る高性能の小
型光源として利用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す斜視図。
【符号の説明】
1 基板 2 バッファ層 3、11 クラッド層 4、10 ガイド層 5 歪超格子層 6 保護層 7 回折格子 8 緩衝層 9 単一量子井戸活性層 12 コンタクト層 13 絶縁層 14、15 電極層

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 誘導放出光を発生する活性層と、 この活性層の発生した誘導放出光に光分布帰還を施す帰
    還手段とを半導体レーザ導波路内に備えた半導体分布帰
    還型レーザ装置において、 前記帰還手段は、前記半導体レーザ導波路を構成する層
    の少なくとも一つの層の結晶格子定数がレーザ光軸方向
    に沿って周期的に変化する構造として形成されたことを
    特徴とする半導体分布帰還型レーザ装置。
  2. 【請求項2】 周期構造は、活性層に近接してその面と
    平行な層内に周期的に、この活性層に周期的な応力を与
    えてこの活性層のバンドギャップを周期的に変調する歪
    超格子を含む請求項1記載の半導体分布帰還型レーザ装
    置。
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