JP3026848B2 - 誘導式ゴルフカート - Google Patents

誘導式ゴルフカート

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JP3026848B2
JP3026848B2 JP3075217A JP7521791A JP3026848B2 JP 3026848 B2 JP3026848 B2 JP 3026848B2 JP 3075217 A JP3075217 A JP 3075217A JP 7521791 A JP7521791 A JP 7521791A JP 3026848 B2 JP3026848 B2 JP 3026848B2
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亨 田中
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ゴルフ場のコース内に
おいて、誘導信号に追従して自動走行しながらゴルフバ
ッグを運搬する誘導式ゴルフカートに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】現在、例えば特開昭64−29279号
公報に示されているようにゴルフ場のコース内において
ゴルフバッグを運搬するためのゴルフカートとしては種
々のものが知られており、その中でも自動走行可能な誘
導式ゴルフカートが多用されつつある。この誘導式ゴル
フカートには、電磁誘導式、フェライト誘導式、光学誘
導式、磁気誘導式等があるが、本文では電磁誘導式を中
心に説明する。電磁誘導式ゴルフカートは、ゴルフ場の
各ホールに埋設された誘導ループ線によって形成される
磁界を検出しながら、この誘導ループ線に沿って自動走
行するように構成されている。また、この誘導式ゴルフ
カートは、駆動源を持たない手動式のゴルフカートに比
べて重量が重く、そのまま芝生上を走行させると芝生を
傷めてしまう虞れがあるために、このような誘導式ゴル
フカートを採用するようなゴルフ場では、各ホール毎
に、アスファルトやコンクリート等で形成されるカート
道が延設されており、前記誘導式ゴルフカートを、この
カート道の上で走行させるようにしている。
【0003】そして、このゴルフカートをプレーヤーの
近くで走行させてゴルフバッグからのゴルフクラブの取
出しやクラブ交換等を簡単且つ迅速に行うために、この
カート道をできるだけフェアウエイの近くに形成したい
といった要求が予てよりあった。ところが、このように
フェアウエイに近接してカート道を形成するような場
合、プレーヤーの打ったゴルフボールがカート道上に落
下する確率が高く、このように、ゴルフボールがカート
道上に落下すると、芝生上に落下した場合に比べて大き
くバウンドし、ボールの飛距離や方向性が不自然に変化
してしまうことになる。そのため、このカート道は、フ
ェアウエイから外れたラフ部分に形成されているのが実
情であった。従って、前記カート道によるボールへの影
響を回避しながらフェアウエイの近くに形成するために
は、カート道の面積を小さくしてボールが接触する確率
を低下させるようにしなければ実現不可能であった。
【0004】一方、上述したような誘導式ゴルフカート
は、前1輪,後2輪または前2輪,後1輪の3輪型のも
のや前後共に2輪の4輪型のものがあり、前輪または後
輪の一方を駆動輪とし、他方をフリーキャスタとしてい
るものが一般的であった。そして、このようなゴルフカ
ートを走行させる前記カート道は、前述したように、面
積を小さくすることを目的として、各車輪の通過軌跡上
にのみに形成され、この通過軌跡間を芝生領域とするよ
うにしている。従って、前記3輪型カートではカート道
が3本必要であった。これに比べて4輪型カートにおい
て、左右の車輪間寸法(トレッド)を前後共に等しくし
ておくと、直線道を走行する限りにおいてカート道が2
本で済むために有効である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、実際の
ゴルフ場において、カート道は、樹木、丘、バンカー等
を回避したり、或いは芝生によってティーグラウンドか
らカート道を見え難くして景観の向上を図ること等を目
的として、直線道ばかりでなく複数箇所に湾曲道を備え
ているのが実情である。そのため、この種のゴルフカー
トは、例えば前輪を操舵可能として、この湾曲道に沿っ
て走行が可能となるように構成されている。ところが、
従来の4輪型ゴルフカートにおいて、該ゴルフカートが
湾曲道を走行する場合、前後輪に内輪差が生じて、前後
輪の通過軌跡にずれが生じるために、このずれ量だけカ
ート道の幅寸法を大きくしたり、或いはカート道を4本
形成する必要があり、カート道の面積が増大することに
伴って前述したボールの接触確率の低下が阻害されるも
のであった。つまり、図7及び表1に示すように、4輪
型カートにおいて、湾曲道の半径Rが小さいほど、この
内輪差T1,T2は大きくなってボールが接触する確率
が高くなるために、実際に、フェアウエイに近接してカ
ート道を形成するためには、この問題点を解消させなけ
ればならなかった。
【0006】以下の表1(単位mm)及び図7は、ゴルフ
カートの前輪の幅104mm,径272mm、後輪の幅12
2mm,径320mmとし、トレッド710mm、ホイールベ
ース750mmのものついて、右方向への旋回時を実験
により求めたものである。
【0007】
【表1】
【0008】本発明は、この点に鑑みてなされたもので
あって、カート道の面積をできるだけ小さくして、ボー
ルが接触する確率を低下させ、該カート道を、プレーの
妨げになることなしにフェアウエイの中央部分に形成可
能とすることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は、ゴルフカートが湾曲道を走行する際に
おける前輪と後輪との通過軌跡を同一にしてカート道の
幅寸法を車輪の幅寸法程度で十分にゴルフカートが走行
可能となるようにした。具体的に、請求項1記載の発明
は、進行方向に並設された前輪及び後輪を有し、誘導手
段による誘導によって、前記前輪及び後輪の通過軌跡上
にのみ形成されたカート道を自動走行可能とされた誘導
式ゴルフカートを対象としている。そして、前記前輪を
操舵する前輪操舵手段と、前記後輪を操舵する後輪操舵
手段と、前記誘導手段の出力を受け、前記カート道が湾
曲しているときには、前記前輪を進行方向に対して湾曲
している方向に該湾曲状態に応じた角度だけ操舵させる
一方、前記後輪を、前輪とは逆位相でかつ前輪と同じ角
度だけ操舵させて、前輪と後輪とを同一軌跡上を通過さ
せるように前記前輪操舵手段及び後輪操舵手段を制御す
る操舵制御手段とを備えている構成とした。
【0010】請求項2記載の発明は、請求項1記載の誘
導式ゴルフカートにおいて、誘導手段による誘導自動走
行を停止して、手動による走行を可能にする手動走行手
段を備えている構成とした。
【0011】請求項3記載の発明は、請求項1または2
記載の誘導式ゴルフカートにおいて、自動走行を遠隔操
作により制御可能な遠隔操作手段を備えている構成とし
た。
【0012】請求項4記載の発明は、請求項3記載の誘
導式ゴルフカートにおいて、遠隔操作手段を、自動走行
状態の走行速度を変更可能とする構成とした。
【0013】
【作用】上記の構成により本発明では、以下に述べるよ
うな作用が得られる。請求項1記載の発明では、ゴルフ
カートの誘導自動走行時には、ゴルフカートは誘導手段
によってカート道上を誘導されながら走行する。そし
て、前記カート道が湾曲している場合、この湾曲状態に
応じて操舵制御手段が、前輪操舵手段及び後輪操舵手段
を制御して、前輪を進行方向に対して湾曲している方向
に該湾曲状態に応じた角度だけ操舵させる一方、後輪を
前輪とは逆位相でかつ前輪と同じ角度だけ操舵させる。
これによって前輪と後輪との通過軌跡は同一になる。つ
まり、前後輪の内輪差が生じないために、カート道は車
輪の幅程度が確保されておれば十分であって、カート道
面積を大幅に縮小することができる。
【0014】請求項2記載の発明では、ゴルフカートを
カート道から外れた領域を走行させるような場合、手動
走行手段によって任意に走行させることができる。
【0015】請求項3記載の発明では、ゴルフカートの
誘導自動走行時を遠隔操作手段によって遠隔操作できる
ために、ゴルフカートをプレーヤーの要求に応じて走行
させることができ利便性に富む。
【0016】請求項4記載の発明では、遠隔操作手段に
よる遠隔操作によってゴルフカートの走行速度を任意に
設定できるためプレーの進行の円滑化が図れる。
【0017】
【実施例】次に、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図2及び図3に示すように、本例におけるゴルフ
カート1は、ゴルフ場のコース内において、誘導信号に
追従してゴルフバッグ2を運搬するための車両であっ
て、ゴルフ場の各ホール毎に形成されたカート道3
誘導されながら自動走行するようになっている。また、
本例におけるゴルフカート1は、前2輪及び後2輪の合
計4輪を有しており、前輪4の車輪幅及び車輪径に対し
て後輪5の車輪幅及び車輪径が共に僅かに大きく設定さ
れている。つまり、例えば、前輪4は車輪幅104mm,
車輪径272mmであるのに対し、後輪5は車輪幅122
mm,車輪径320mmに設定されている。また、このゴル
フカート1にあっては前記後輪5が駆動輪とされてい
る。また、左右の車輪間隔(トレッド)は前後共に、例
えば710mmに等しく設定されており、前後輪4,5の
軸心間距離(ホイールベース)は例えば750mmに設定
されている。尚、本発明におけるゴルフカート1は、前
後輪4,5の車輪幅及び車輪径、その他、各寸法につい
て、本例に示したものに限るものではなく、様々な形式
が採用可能である。また、後輪駆動式に限らず、前輪駆
動式や4輪駆動式としてもよい。
【0018】また、このゴルフカート1のカート本体1
aの上面には、ゴルフバッグ2が載置可能となるよう
に、前端部に載置柵1b、後部に載置バー1cが夫々設
けられていて、ゴルフバッグ2を図2に仮想線で示すよ
うな状態で載置可能となっている。また、前記載置バー
1cの左右両端部の下側には、ゴルフバッグ2から取出
した図示しないゴルフクラブを差込んでおくクラブ保持
筒1d及び傘を収容する傘収容筒1eが配設されてい
る。更に、前記載置バー1cの後側には、マニュアル操
作によってゴルフカート1を走行させる際に把持するハ
ンドル6が配設されている。また、このハンドル6と前
記載置バー1cとの間には、小物を収容する篭7及びマ
ニュアル操作系の操作ボックス8が配設されている。
【0019】そして、このゴルフカート1の特徴とする
ところは操舵系にある。以下、この操舵系について説明
する。図1に示すように、この操舵系は、前後輪4,5
共に操舵を行う所謂4輪操舵機構(4WS)を備えてお
り、前輪4を操舵する本発明でいう前輪操舵手段として
の前輪操舵機構9と、後輪5を操舵する本発明でいう後
輪操舵手段としての後輪操舵機構10とを有している。
前輪操舵機構9は、カート中央部に配設されたステアリ
ングモータ11の回転軸11aに連繋されている。詳述
すると、前記ステアリングモータ11の回転軸11aに
は略扇状のステアリングプレート12が取付けられてお
り、該ステアリングプレート12の前端左右両側部には
車幅方向外側に延びるタイロッド13,13が軸支さ
れ、このタイロッド13,13の外側端にはナックルア
ーム14,14が軸支されている。そして、このナック
ルアーム14,14は、その折曲部分が支軸15,15
によってカート車体1a側に支持されていると共に、外
側端が前輪4,4に連結されている。つまり、前記ステ
アリングモータ11が駆動して、その回転軸11aが回
転すると、ステアリングプレート12が回動し、この
に伴ってタイロッド13が車幅方向に移動し、この移
動によってナックルアーム14が支軸15を中心に回動
して前輪4を操舵するように構成されている。また、前
記ステアリングプレート12の後端部には、車体前後方
向に対して所定の傾斜角度をもって傾斜配置され前記ス
テアリングプレート12に一体的に取付けられたフロン
トサブロッド16が配設されている。
【0020】一方、後輪操舵機構10も前述した前輪操
舵機構9と同様の構成で成っており、前端部がカート本
体1aに軸支された略扇状のステアリングプレート17
の後端左右両側部に車幅方向外側に延びるタイロッド1
8,18が軸支され、このタイロッド18,18の外側
端にナックルアーム19,19が軸支されている。そし
て、このナックルアーム19,19の折曲部分が支軸2
0,20によってカート車体1a側に支持されていると
共に、外側端が後輪5,5に連結されている。また、こ
の後輪操舵機構10のステアリングプレート17の前端
部には車体前後方向に対して所定の傾斜角度をもって傾
斜配置され前記ステアリングプレート17に一体的に取
付けられたリヤサブロッド21が配設されている。
【0021】そして、前記前輪操舵機構9のフロントサ
ブロッド16の後端と後輪操舵機構10のリヤサブロッ
ド21の前端との間には連結ロッド22が架設されてい
て、前記ステアリングモータ11の駆動力が前輪操舵機
構9ばかりでなく後輪操舵機構10へも伝達されるよう
になっている。つまり、ステアリングモータ11が駆動
して、その回転軸11aが回転すると、その回転力はフ
ロントサブロッド16、連結ロッド22及びリヤサブロ
ッド21を介して後輪操舵機構10のステアリングプレ
ート17にも伝達され、このステアリングプレート17
回動し、この回動に伴なってタイロッド18,18が
車幅方向に移動し、この移動によってナックルアーム1
9,19が支軸20,20を中心に回動して後輪5,5
が操舵されるように構成されている。
【0022】上述した操舵について具体的に説明する
と、例えばステアリングモータ11の回転軸11aが図
1において時計回り方向(矢印A方向)に回転すると、
ステアリングプレート12が同様に時計回り方向に回動
し、前輪操舵機構9のタイロッド13,13が車幅方向
右側に移動し、この移動によってナックルアーム14,
14が支軸15,15を中心として図1において反時計
回り方向(矢印B方向)に回動して前輪4,4が進行方
向に向って左側に操舵され、同時に、連結ロッド22が
フロントサブロッド16によって矢印C方向に押され
て、後輪操舵機構10のステアリングプレート17が反
時計回り方向(矢印D方向)に回動し、これによって、
後輪操舵機構10のタイロッド18,18が車幅方向右
側に移動し、この移動によってナックルアーム19,1
9が支軸20,20を中心として時計回り方向(矢印E
方向)に回動して後輪5,5が進行方向に向って右側に
操舵される。つまり、前輪4と後輪5とは等しい操舵角
もって互いに逆位相に操舵されるようになってい
る。一方、反対に、ステアリングモータ11が図1にお
いて反時計回り方向に回転すると、前輪4は進行方向に
向って右側に、後輪5は進行方向に向って左側に操舵さ
れ、この場合にも、前輪4と後輪5とは等しい操舵角度
もって逆位相に操舵される。
【0023】また、前記後輪5は車幅方向に延びるドラ
イブシャフト23によって連結されており、このドライ
ブシャフト23の中間位置には、デファレンシャルギャ
ボックス24を介して駆動用モータ25が連繋されてい
る。また、前記ドライブシャフト23の左右両側には等
速ボールジョイント26が介設されている。これによっ
て、駆動用モータ25の駆動力は、デファレンシャルギ
ヤボックス24内の図示しないギヤボックスを介して左
右の後輪5,5に分配され、この後輪5,5が回転駆動
するように構成されている
【0024】また、前記フロントサブロッド16の前端
部は連結ロッド27を介して電磁誘導部28が連繋され
ている。この電磁誘導部28は、そのケーシング29の
後部がカート本体1aに上下方向に延びる支軸30によ
って支持されており、このケーシング29の前端には、
カート本体1aの中心線から左右に等間隔を存して配置
された一対の誘導コイル31,32が取付けられてい
る。一方、このゴルフカート1が走行するカート道3,
3は、前輪4及び後輪5の通過軌跡上のみに形成されて
おり、このカート道3,3間の中央部には、通電される
ことによって磁界を形成する誘導ループ線33が埋設さ
れており、前記各誘導コイル31,32はこの磁界の強
さを検知するようになっている。従って、この各誘導コ
イル31,32と誘導ループ線33とによって本発明で
いう誘導手段が構成されている。
【0025】一方、前記ハンドル6周辺には、このゴル
フカート1をマニュアル操作によって走行させるための
ステアリングレバー34,35が配設されている。この
ステアリングレバー34,35は、前記ハンドル6の所
定寸法を存した前側の操作ボックス側面に突設されて
おり、ハンドル6を把持したままで引き操作可能とされ
ている。また、前記ハンドル6の下側には、ブレーキハ
ンドル36(図2参照)が配設されている。
【0026】次に、このゴルフカート1の制御系につい
て図4のブロック図に基づいて説明する。前記電磁誘導
部28内には、上述したように、誘導ループ線33によ
って形成された磁界の強さを検知する左右の誘導コイル
31,32と、この各誘導コイル31,32の各信号を
整流及び増幅する整流・増幅回路37,38を備えて
いる。一方、本発明でいう手動走行手段としてのマニュ
アル操作部39は、前記左右のステアリングレバー3
4,35と、該ステアリングレバー34,35の操作量
を電気信号に換算するNO.1及びNo.2のポテンショメータ
40,41と、該両ポテンショメータ40,41の出力
を比較する比較回路42とを備えている。そして、前記
電磁誘導部28及びマニュアル操作部39の出力信号
は、手動・自動切換回路43に出力され、この手動・自
動切換回路43で選択された後、A/D変換器44にお
いて信号変換され、その後、マイクロコンピュータ45
に入力されるようになっている。そして、このマイクロ
コンピュータ45はステアリング制御信号を出力し、前
記ステアリングモータ11の駆動量を制御するようにな
っている。また、このステアリングモータ11には、そ
の駆動量を検出するNo.3ポテンショメータ46が接続さ
れており、このNo.3ポテンショメータ46で検出された
駆動量信号は、再び前記A/D変換器44に入力され
マイクロコンピュータ45によるフィードバック制
御を行うようになっている。従って、前記マイクロコン
ピュータ45、及びステアリングモータ11等によって
本発明でいう操舵制御手段が構成されている。
【0027】また、本ゴルフカート1は、リモコン47
による遠隔操作が可能となっており、プレーヤー等が操
作するリモコン47からの遠隔操作信号が受信部48に
よって受信されると、その遠隔操作信号を前記マイクロ
コンピュータ45に入力するように構成されている。ま
た、前記リモコン47による遠隔操作としては、ゴルフ
カート1のスタート,ストップ、走行速度調整等が行わ
れるように構成されている。つまり、前記リモコン47
及び受信部48によって本発明でいう遠隔操作手段が構
成されている。
【0028】次に、上述ように構成されたゴルフカー
ト1の運転動作について説明する。先ず、このゴルフカ
ート1の電磁誘導自動走行時には、リモコン47の図示
しないスタートスイッチのON操作に伴なって左右の誘
導コイル31,32が誘導ループ線33周辺の磁界の強
さを検出しながら、カート道3上を走行する。そして、
カート道3が左右の何れかに湾曲している場合、そのま
まゴルフカート1が直進していくと、片側の誘導コイル
が検出する磁界が強くなる一方、他方の誘導コイルが検
出する磁界が弱くなる。そして、この磁界の変化を検出
した各誘導コイル31,32の検出信号が整流・増幅回
路37,38及び手動・自動切換回路43を経た後、A
/D変換器44で信号変換されて、マイクロコンピュー
タ45に入力される。このマイクロコンピュータ45で
は、前記左右の誘導コイル31,32で検出される磁界
の強さが等しくなるように、つまり、各誘導コイル3
1,32の誘導ループ線33からの距離が等しくなるよ
うに、ステアリングモータ11の駆動方向及び駆動量を
設定し、その駆動信号をステアリングモータ11に出力
する。具体的に、図1の如く誘導ループ線33が進行方
向に向って左側に湾曲している場合には、上述よう
に、ステアリングモータ11の回転軸11aを矢印A方
向に回転させて前輪4,4を左側、後輪5,5を右側に
所定の操舵角度もって逆位相に操舵させる。このと
き、ステアリングモータ11の駆動力は、フロントサブ
ロッド16、連結ロッド27を介して電磁誘導部28に
伝達され、この電磁誘導部28が進行方向に向って左側
に回動されることにより、前記各誘導コイル31,32
によって検出される磁界の強さが等しくなる方向とな
る。このように、操舵されると、図5に示すように、前
輪4の通過軌跡と後輪5の通過軌跡とが同一になる。従
って、前輪4,4と後輪5,5の各車幅間隔が同一で
前輪4,4と後輪5,5の操舵角度が逆位相で同一量
回動されることにより、前輪と後輪の走行軌跡が同一
線上を走行することになり、車輪4,5が芝生上を通過
するようなことはなくなる。また、この誘導自動走行に
おいて、リモコン47の操作によってゴルフカート1の
走行速度を変更することもできる。一方、このゴルフカ
ート1をマニュアル操作する際には、操作ボックス8の
図示されないスイッチにより手動モードに設定し、この
状態で、ハンドル6を把持しながら左右のステアリン
レバ34,35及びブレーキハンドル36を操作する
ことにより、ゴルフカート1をカート道3から外れた領
域で任意に走行させることができる。
【0029】このように、本例の構成によれば、カート
道3の幅寸法を車輪の幅程度に極めて小さくすることが
できるので、プレーヤーの打ったゴルフボールがカート
道3に接触する確率低下でき、不自然な飛距離及び方
向性が発生するようなことがなくなる。このため、カー
ト道3をフェアウエイの近くに形成したとしても、この
カート道3がボールの飛距離や方向性に影響を与える確
低く維持できるので、ゴルフバッグをフェアウエイ
の近くに運搬することができ、これによってゴルフクラ
ブの取出しが容易且つ迅速に行え、また、プレー中のロ
スタイムが短くできて、プレーの進行の円滑化を図るこ
とができる。その他、カート道3を形成する際の工事費
の削減や、ティーグラウンドからの景観の向上を図るこ
とができる。更に、従来のような前輪若しくは後輪の2
輪操舵にあっては、上り坂及び下り坂において車輪の接
地圧力の変化が大きいため、操舵性が変化してしまうと
いったことがあったが、このような4輪操舵の場合に
は、前輪側又は後輪側のどちらかに荷重が偏っていて
も、荷重の高い側の車輪で操舵力を高めることになるた
め、常に安定した操舵力が確保され、操舵性が大きく改
善される。また、このような4輪操舵の場合、ゴルフカ
ート1の最小回転半径を小さくすることもできるので、
カート道3の設計自由度の向上が図れ、また、カート置
き場への収容動作も簡単に行うことができる。つまり、
このような4輪操舵機構を採用したことによりゴルフカ
ートに特有の課題を一挙に解消することができ、所謂4
輪操舵式の乗用車では思慮し得なかった効果を発揮する
ことができる。
【0030】(変形例) 次に、本発明の変形例について説明する。本例では、特
に、前述した実施例との相違点について述べるに止め、
同じ部材には同じ符号を付す。
【0031】図6に示すように、本例のゴルフカート1
は、前輪操舵機構9及び後輪操舵機構10の夫々にフロ
ント及びリヤのステアリングモータ49,50を配設し
ており、この各ステアリングモータ49,50の回転軸
49a,50aが夫々ステアリングプレート12,17
の基端部に夫々連結されている。従って、本例のゴルフ
カートは前述した実施例におけるリヤサブロッド21及
び連結ロッド22を必要としないものである。
【0032】そして、このゴルフカート1の操舵時に
は、フロントステアリングモータ49の駆動量を図示し
ないポテンショメータで読取り、ここで読取られた、駆
動量でもってリヤステアリングモータ50の駆動量を設
定し、マイクロコンピュータが駆動信号をリヤステアリ
ングモータ50に出力して、該リヤステアリングモータ
50を所定の駆動量だけ駆動させる。これによって、前
輪4と後輪5は同操舵角度でもって逆位相に操舵さ
れ、前輪4の通過軌跡と後輪5の通過軌跡とが一致する
ことになる。従って、この場合もカート道3の幅寸法は
後輪5の幅寸法程度で十分となりカート道面積の縮小が
図れる。
【0033】尚、上述したゴルフカート1は、操舵力の
発生源としてステアリングモータ11,49,50を採
用したが、本発明は、これに限るものではなく、電動シ
リンダ等種々の手段を適用できる。また、操舵力の伝達
手段としてリンクを採用したが、ベルトやギヤ等によっ
て操舵力を伝達するような構成としてもよい。
【0034】
【発明の効果】上述したように、本発明によれば以下に
述べるような効果が発揮される。先ず、請求項1記載の
発明によれば、カート道の湾曲部分を走行する際、この
湾曲状態に応じて操舵制御手段が、前輪操舵手段及び後
輪操舵手段を制御して前輪後輪とを同じ操舵角度でも
って互いに逆位相に操舵して、前輪と後輪との通過軌跡
を同一とすることで前後輪の内輪差を生じさせないよう
にしているために、カート道は車輪の幅程度が確保され
ておれば十分であって、カート道面積を大幅に縮小する
ことができる。従って、カート道をフェアウエイの近く
に形成したとしても、このカート道がボールの飛距離や
方向性に影響を与える確率低く維持できるので、ゴル
フバッグをプレーヤーの近くに運搬することができる。
また、カート道を形成する際の工事費の削減や、ティー
グラウンドからの景観の向上を図ることもでき、更に
は、2輪操舵のものに比べて、上り坂及び下り坂におい
て前輪と後輪の接地圧力の変化があっても操舵力の変化
小さくでき、操舵性が大きく改善される。
【0035】請求項2記載の発明によれば、手動走行手
段によってゴルフカートを任意に走行させることができ
るので、上述した請求項1における効果に加えてゴルフ
カートをカート道から外れた領域を走行させることがで
きる。
【0036】請求項3記載の発明によれば、ゴルフカー
トの誘導自動走行時を遠隔操作手段によって遠隔操作で
きるようにしたため、ゴルフカートをプレーヤーの要求
に応じて走行させることができ、その利便性が大きく向
上される。
【0037】請求項4記載の発明によれば、遠隔操作手
段による遠隔操作によってゴルフカートの走行速度を任
意に設定できるためプレーの進行の円滑化を図ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ゴルフカートの操舵機構を示す平面図である。
【図2】ゴルフカートの側面図である。
【図3】ゴルフカートの平面図である。
【図4】ステアリング制御のブロック図である。
【図5】本例のゴルフカートにおける車輪の走行軌跡を
示す図である。
【図6】変形例における図1相当図である。
【図7】従来のゴルフカートにおける車輪の走行軌跡を
示す図である。
【符号の説明】
1 ゴルフカート 3 カート道 4 前輪 5 後輪 9 前輪操舵機構(前輪操舵手段) 10 後輪操舵機構(後輪操舵手段) 11 ステアリングモータ(操舵制御手段) 31,32 誘導コイル(誘導手段) 33 誘導ループ線(誘導手段) 39 マニュアル操作部(手動走行手段) 45 マイクロコンピュータ(操舵制御手段) 47 リモコン(遠隔操作手段) 48 受信部(遠隔操作手段)
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−183181(JP,A) 特開 昭61−94504(JP,A) 実開 平1−98072(JP,U) 実開 昭63−59075(JP,U) 実開 昭58−149002(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A63B 55/08 G05D 1/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 進行方向に並設された前輪及び後輪を有
    し、誘導手段による誘導によって、前記前輪及び後輪の
    通過軌跡上にのみ形成されたカート道を自動走行可能と
    された誘導式ゴルフカートであって、 前記前輪を操舵する前輪操舵手段と、 前記後輪を操舵する後輪操舵手段と、 前記誘導手段の出力を受け、前記カート道が湾曲してい
    るときには、前記前輪を進行方向に対して湾曲している
    方向に該湾曲状態に応じた角度だけ操舵させる一方、前
    記後輪を、前輪とは逆位相でかつ前輪と同じ角度だけ操
    舵させて、前輪と後輪とを同一軌跡上を通過させるよう
    前記前輪操舵手段及び後輪操舵手段を制御する操舵制
    御手段とを備えていることを特徴とする誘導式ゴルフカ
    ート。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の誘導式ゴルフカートにお
    いて、誘導手段による誘導自動走行を停止して、手動に
    よる走行を可能にする手動走行手段を備えていることを
    特徴とする誘導式ゴルフカート。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の誘導式ゴルフカ
    ートにおいて、自動走行を遠隔操作により制御可能な遠
    隔操作手段を備えていることを特徴とする誘導式ゴルフ
    カート。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の誘導式ゴルフカートにお
    いて、遠隔操作手段は、自動走行状態の走行速度を変更
    可能とするように構成されていることを特徴とする誘導
    式ゴルフカート。
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