JP2779444B2 - 無人搬送車 - Google Patents

無人搬送車

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JP2779444B2
JP2779444B2 JP5257139A JP25713993A JP2779444B2 JP 2779444 B2 JP2779444 B2 JP 2779444B2 JP 5257139 A JP5257139 A JP 5257139A JP 25713993 A JP25713993 A JP 25713993A JP 2779444 B2 JP2779444 B2 JP 2779444B2
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bogie
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steering
signal
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茂治郎 清水
文彦 沖村
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MAKOME KENKYUSHO KK
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  • Control Of Position, Course, Altitude, Or Attitude Of Moving Bodies (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、工場・倉庫内又は搬送
車両専用路を自動走行する車両の走行装置及びその方法
に関し、更に具体的には予め定められたガイドラインに
沿って自動走行する無人搬送車の操舵制御装置及び操舵
制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、このような搬送車の誘導装置とし
ては、予め設定されたルートに従ってレール(軌条)を
敷設し、レール上に搬送車を走らせる方式がある。この
方式はレールを敷くため大がかりな工事が必要であり、
またルートの変更が極めて困難である。別の方式とし
て、工場の床等の車両走行面に配置した誘導線に高周波
電流を流し、これから発する電磁波に従って搬送車を誘
導する技術が知られている。この方式は、高周波電源設
備及び誘導線設置の工事を必要とする他に、本質的に工
場内の電磁的ノイズに弱いという問題点がある。
【0003】これら問題点の少ない方式として、車両走
行面にガイドラインとして磁束を発生する帯状の部材を
配置し、搬送車には磁気センサを設けてこの磁束発生帯
に対する車両位置の変位を連続的に検出し、この変位を
逐次減少するよう搬送車を誘導をする技術が知られてい
る。しかしこの方式も、後で詳しく述べるように、搬送
車がいわゆる尻振り現象と呼ばれるような蛇行走行した
り、極端な場合にはガイドラインから脱線したり、車両
のスピンを起こしたりする問題点を有している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような問
題点を考慮してなされたもので、搬送車がガイドライン
から外れそうになった場合に、尻振り現象、脱線又は車
両スピンを起こすことなく円滑にガイドライン上に戻る
ような搬送車の走行制御装置及び搬送車操舵方法を提案
しようとするものである。
【0005】更に本発明は、上述のガイドライン並びに
磁気センサを利用する方式において、従来のガイドライ
ン、搬送車両その他に大幅な変更を加えることなく、容
易に入手し得る電気・電子部品等を用いて搬送車の走行
制御装置に改良を加えることにより、搬送車の適切な走
行を可能にしようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の無人搬送車は、
走行面に設けられたガイドラインの位置を検出して、走
行経路に沿って自動走行する無人搬送車において、走行
方向の一方側に設けられた従動輪としての一対の前輪
と、走行方向の他方側に設けられた回転駆動される駆動
かつ走行方向の舵をとる操舵輪および従動輪とを有す
る後輪とが配置され、上記一対の前輪のうち上記駆動輪
かつ操舵輪と対角線上の前輪の近傍に設けられ、上記ガ
イドラインに対するライン幅方向の変位を検出して変位
信号をそれぞれ発生するものであって、一対の素子の
方向が上記前輪の長さ方向で上記一対の素子の配列
ピッチが少なくとも上記前輪と上記後輪との距離よりも
小さくなるように設けられた一対の変位検出手段と、上
記変位信号の差を求め、上記ガイドラインの長さ方向に
対する走行方向の角度を示す信号を発生する角度信号発
生手段と、上記変位信号と上記角度信号を合成して、上
駆動輪かつ操舵輪を操舵する制御信号を発生する制御
信号発生手段と、を備えたものである。
【0007】
【0008】
【作用】本発明の無人搬送車によれば、旋回走行する際
に、駆動輪かつ操舵輪と対角線上の前輪との距離を半径
とした旋回が可能となり、変位検出手段の配列ピッチが
小さいので、変位検出手段がガイドラインの接線方向を
向くようになり無人搬送車も同様にガイドラインの接線
方向を向くようになるため、第1に小回りが可能にな
り、第2にガイドラインの幅内で変位検出手段を接線方
向に沿わせることにより走行制御が簡単になり、第3に
旋回時に前進方向と後退方向とで角度信号の符号を反転
させた制御信号を用いて制御を行うことができる
【0009】
【実施例】以下に、添付図面を参照しながら本発明の実
施例について詳細に説明する。
【0010】搬送車全般 図2は、本発明が使用される「搬送車」の一例としての
フォークタイプ台車20を示している。このような台車
20は一般的に、フォーク部29に搬送すべき物品を積
載し、各々2つずつの前輪28,28’及び後輪24,
24’によって走行する。図示したフォークタイプ台車
20では、前輪28,28’は、駆動力が働いていない
従動輪であり、また台車走行方向を決定する舵作用を持
たない非操舵輪である。符号24で示す一方の後輪は駆
動輪並びに操舵輪として働くために、駆動用チェーン2
5を介して駆動用モータ23と駆動連結され、またステ
アリング用ギヤ22を介してステアリング用モータ21
とも歯車連結してステアリング方向を定めている。他方
の後輪24’は従動輪であり、また非操舵輪であるた
め、その向きは駆動輪24の向きに応じて自由に変化し
得る。
【0011】このようなフォークタイプ台車20は、
「ガイドライン」の一例として台車走行面である工場や
倉庫の床に貼られた例えば磁気テープのような一定の幅
寸法「W」をもつ磁束発生帯26の位置を、前輪28’
近傍で台車20に搭載された磁気センサ27により感知
しながら、磁束発生帯26から外れないようにこの上を
走行する。即ち、磁束発生帯26に対する磁気センサ2
7の位置の幅方向の変位が感知されると、磁気センサ2
7は変位量に応じた変位信号を発生し、この変位信号は
バッテリー及びコントロール回路30により操舵用信号
に変換処理されてステアリング用モータ21に送られ
る。このステアリング用モータ21が駆動輪24を所定
のステアリング(駆動輪回転)方向(図2Bに図示)に
きる、即ち回転する。
【0012】ここで、図1は後述するように本発明の一
実施例の搬送車走行制御装置の回路構成を示すブロック
図であるが、図中のAセンサ1、デテクタ2及びバッフ
ァアンプ3の部分は従来技術のフォークタイプ台車20
で既に使用されている回路であることを承知され度い。
【0013】変位検出手段 図7は、このような従来技術に使用される床に貼られた
磁束発生帯26と、台車20(図2)に搭載された磁気
センサ27との関係を示している。これらは、本出願と
同じ出願人が出願した特願平1ー277,990号に記
載の位置検出装置及び発磁体と実質的に同じでよい。磁
気センサ27には、1個のセンサ素子1(図1のAセン
サ1に相当する。)とこれに関連の検出回路12が含ま
れ、この検出回路12はデテクタ及びバッファアンプ等
(図1のデテクタ2及びバッファアンプ3に相当す
る。)を有する。図中の符号「CL」は磁束発生帯26
と磁気センサ素子1との距離を表わし、この実施例では
CL=30mmである。磁束発生帯26は、幅寸法W=
50mmの連続長の磁気テープであり、図9に示すよう
に一方の主表面はN極に他方の主表面はS極に着磁さ
れ、適当な接着剤等により工場の床に貼られている。
【0014】図9は、台車20(図2)が所定の位置に
あり、このため磁気センサ素子1が磁束発生帯26の中
心線上に位置する時の、磁束発生帯26の横断面方向か
らみた両者の位置関係を示している。この状態を「変位
ゼロ」とし、磁気センサ27が磁束発生帯26に対して
幅方向に変位すると、磁気センサ素子1はこの変位量を
感知し、(図1のデテクタ2及びバッファアンプ3を内
蔵する)検出回路12を介して変位量に応じた電圧を出
力する(これは、図1のAセンサ変位信号6に相当す
る。)。この場合の変位量ー出力電圧特性は図10に示
すように、磁束発生帯26の幅W=50mmにわたって
約−3.5Vから約+3.5Vまで略直線状に変化し、
磁束発生帯26の中心線からの変位距離に対する出力電
圧は、1cm当たり略±1.4Vの関係にある。この出
力電圧が、台車20の操舵のためバッテリー及びコント
ロール回路30を介してステアリング用モータ21に送
られ駆動輪24が回転される(図2)。
【0015】台車の変位・角度とステアリング方向の関
係 次に図3を用いて、このようなフォークタイプ台車20
の走行について説明する。図中の上段(イ)〜(ホ)は
各々台車20の変位又は角度を表し、中段は台車20が
前進している場合にこれらの変位・角度を是正するため
の操舵輪24のステアリング(駆動輪24の回転)方向
を表し、下段は台車20が後退している場合の操舵輪2
4のステアリング方向を表している。
【0016】上段の(イ)〜(ホ)はいずれも、磁束発
生帯26とフォークタイプ台車20のフォーク部29に
ある磁気センサ27とを上方から見た平面図である。こ
こで(イ)は台車20は適正な位置にあり、即ち磁気セ
ンサ27が磁束発生帯26の中心線31に対して真上に
あり、変位はゼロである。(イ)の時は、直ぐ下の中段
に示すように台車前進時のステアリング(駆動輪回転)
方向は基本位置を維持して直進し、台車後退時も更に下
の下段に示すように同様に基本位置を維持して直すぐに
後退する。
【0017】(ロ)の時は、台車20は磁束発生帯26
に対して図でみて幅方向で右側に変位しており、これを
是正するために前進時では中段に矢印で示すようにステ
アリング(駆動輪の回転)を時計方向にきる、即ち回転
する。これにより台車自体は、前進しながら前輪28,
28’を中心に後輪24,24’の位置が反時計方向に
揺動回転し、台車20は全体として左前方に旋回しなが
ら走行して変位が是正される。(以下においては、「右
に変位した時は、時計方向にステアリングし、左旋回前
進する。」のように簡略して表現する。)。
【0018】これに対して後退時では、下段に矢印で示
すようにステアリングを時計方向にきる。これにより台
車自体は、後退しながら前輪28,28’を中心に時計
方向に揺動回転し、全体として左後方に旋回しながら後
退して変位が是正される。(以下において、「右に変位
した時は、時計方向にステアリングし、左旋回後退す
る。」のように簡略して表現する。)。
【0019】(ハ)の時は、台車20は磁束発生帯26
に対して幅方向で左に変位しているので、前進時は、反
時計方向にステアリングし、右旋回前進する。後退時
は、反時計方向にステアリングし、右旋回後退する。
【0020】次の(ニ)と(ホ)の時は、台車20の走
行方向が磁束発生帯26の方向に対して或る角度をもっ
ている。このような状況は、真っ直ぐな磁束発生帯26
に対して台車20が斜めに走行する場合だけでなく、方
向転換のために曲がって貼ってある磁束発生帯26に対
して台車20が進入直進する場合や、両者が組み合わさ
っている場合等も同様に発生する。この時は、放置し直
進すれば台車20はいずれ磁束発生帯26から外れてし
まう。
【0021】これを防止し角度を是正するために、
(ニ)の時は、時計方向にステアリングし、左旋回前進
する必要がある。又は、反時計方向にステアリングし、
右旋回後退する必要がある。(ホ)の時は、反時計方向
にステアリングし、右旋回前進する必要がある。又は、
時計方向にステアリングし、左旋回後退する必要があ
る。
【0022】しかし、ここで注意すべきは、(ニ)と
(ホ)の時は、台車20の走行方向は磁束発生帯26に
対して或る角度をもっているが、磁気センサ27の位置
の幅方向投影は磁束発生帯26全体の上にあり、即ち幅
方向の変位はゼロということである。したがって、従来
技術のフォークタイプ台車20に使用されている台車の
変位を検出する磁気センサ27によっては、これら台車
角度は検出されず、なんらステアリング作用がなされな
い。さらに台車20が走行し、磁気センサ27が磁束発
生帯26の中心線31を通り越して初めて幅方向変位を
感知し、(ニ)の時は(ロ)で述べたようなステアリン
グ作用を、(ホ)の時は(ハ)で述べたようなステアリ
ング作用をする。
【0023】従来技術の変位信号のみで制御した場合 図4を用いて、従来技術である変位信号(図1のAセン
サ変位信号6に相当する。)のみで制御された台車20
が方向転換する場合の、磁束発生帯26に対する磁気セ
ンサ27の位置及びステアリング(駆動輪24の回転)
方向について説明する。なお、これ以降は特に断らない
限り台車20が前進する時についてのみ説明するが、後
退時も同様な従来技術の問題点があり、また本発明では
これを解決していることは容易に理解されよう。
【0024】図4において、Aは右に曲がるように床に
貼られた磁束発生帯26に沿って台車20(破線)が進
む様子を示し、Bはこの場合の磁束発生帯26の中心線
(一点鎖線)31と台車20上の磁気センサ27の軌跡
(破線)を示し、Cはこの場合に生ずる台車20の変位
と、図3から抜粋した取るべきステアリング方向を図示
する。
【0025】図4AのNo.1〜No.8は、走行する
台車20の位置(台車地点)を順次特定する番号であ
る。(なお図4Aでは、図5のNo.4の状態は起こり
得ないので、No.4は欠番となっている。)ここで台
車20は、破線で簡略化して図示し、磁気センサ27と
駆動輪24のみをその中に表わしている。
【0026】台車20が地点No.1に位置するとき
は、磁気センサ27は磁束発生帯26の中心線31の上
にあり(換言すれば、台車変位はゼロであり)、図4C
の(イ)に相当し、ステアリング方向は基本位置を維持
して、台車走行方向は直進する。
【0027】次に、地点No.2に達すると、磁束発生
帯26が右に曲がり始める。このため、磁気センサ27
は磁束発生帯26の中心線より相対的に左側に位置する
ようになり、即ち、台車変位が生ずる。磁気センサ27
と磁束発生帯26の相対的な位置関係は図4Cの(ハ)
に相当し、この変位量に応じて反時計方向にステアリン
グし、台車走行方向は右旋回前進する。この時に、ステ
アリング量が少なすぎると脱線の危険性が生じる。右旋
回前進することにより、台車は地点No.3に達する。
【0028】地点No.3においても、台車20は依然
として左に変位しているので、反時計方向にステアリン
グし、右旋回前進する。こうして、台車は地点No.5
に達する。ここで、ステアリング量が大すぎると台車ス
ピンの危険性が生じる。
【0029】地点No.5においても、台車20は依然
として左に変位しているので、反時計方向にステアリン
グし、右旋回前進する。台車は右旋回前進を続けるが、
磁束発生帯26は右折コーナーを終わり直線に戻るた
め、磁気センサ27は磁束発生帯26の中心線を通り越
し、相対的に右側に位置する地点No.6に達する。
【0030】地点No.6においては、今までとは反対
方向の台車変位が生じている。磁気センサ27と磁束発
生帯26の相対的な位置関係は図4Cの(ロ)に相当
し、一転して時計方向にステアリングし、台車走行方向
を左旋回前進する。左旋回前進することにより、台車は
地点No.7に達する。
【0031】地点No.7においても、変位量は減少す
るが台車20は依然として右に変位しているので、時計
方向にステアリングし、左旋回前進する。こうすると、
磁気センサ27は磁束発生帯26の中心線を通り越し相
対的に左側に位置するようになり、再び、今までとは反
対方向の台車変位が生ずる。このような台車20の変位
は徐々には減少するが、図4Bに示すようないわゆる尻
振り現象が生じる。台車20はこうして蛇行走行を繰り
返して最終的に地点No.8に示すように磁束発生帯2
6の真上に戻る。これが、従来技術の問題点である。
【0032】以上のステアリングの自動制御は、サーボ
機構の一種と把握出来る。このサーボ機構ではステアリ
ング量と台車変位量の比であるゲインGが小さすぎると
地点No.2で脱線し、反対にゲインGが大きすぎると
地点No.5でスピンをおこす。ここで、これからの台
車走行の説明を簡略化するために、以上の台車20の動
作を表1のように表わすことにする。
【0033】
【表1】
【0034】本出願の発明者等は、このような尻振り現
象、脱線及びスピンの危険性の原因が、台車20の走行
方向は磁束発生帯26に対して或る角度をもっている
が、磁気センサ27の位置の幅方向投影が磁束発生帯2
6の中心線31の真上にある時は(即ち、図6Cに図示
する磁束発生帯の中心線31と磁気センサ27の軌跡の
交点X1,X2,…の近傍にある時は)、幅方向の変位は
ゼロとなり、したがって磁気センサ27によりこれら台
車角度は検出されず(図3の(ニ)と(ホ)に該当す
る。)、なんらステアリング作用がなされないことにあ
り、さらに台車20が走行して磁気センサ27が磁束発
生帯26の中心線31を通り越して初めて幅方向変位を
感知し、突然今までとは反対のステアリング作用がなさ
れることにあることを、発見した。
【0035】これらの問題点を解決し、磁束発生帯26
と磁気センサ27の軌跡の交点X1,X2,…の近傍にあ
る時でも適切なステアリング可能とするためには、磁束
発生帯26の方向に対する台車20の走行方向の角度を
検出し、この台車角度をも考慮して、図3の(ニ)と
(ホ)で説明したしたような適切なステアリング方向を
決定すべきであるとの結論に達した。
【0036】本発明の台車制御信号発生手段 本発明を実施するために、変位信号成分及び角度信号成
分を含む台車前進用制御信号を発生する手段を設けるに
際し、従来の磁束発生帯26、フォークタイプ台車20
その他に大幅な変更を加えることなく、容易に入手し得
る電気・電子部品等を用いて台車20の走行制御装置に
改良を加えることにより、本発明を達成するべく次の手
段を採用した。
【0037】図1は、本発明の一実施例の搬送車制御装
置の構成を示すブロック図である。この実施例では、従
来技術で使用されているAセンサ1、デテクタ2及びバ
ッファアンプ3の他に、次の回路を設けている。Bセン
サ11、デテクタ12及びバッファアンプ13は、夫々
上述の電気・電子部品と実質的に同じである。バッファ
アンプ3,13の出力を、夫々Aセンサ変位信号6,B
センサ変位信号17とする。このAセンサ変位信号6と
Bセンサ変位信号17を差検出アンプ18に入力し適当
なバッファアンプ19を介して角度信号8とする。Aセ
ンサ変位信号6とこの角度信号8とを合成回路4で合成
して前進用制御信号7とする。また、角度信号8を反転
回路9で符号反転した信号と、Bセンサ変位信号17と
を合成回路14で合成して後退用制御信号16とする。
【0038】新たに設けたデテクタ12,バッファアン
プ13,差検出アンプ18,合成回路4,14,反転回
路9,アンプ15等は図8の検出回路14に内蔵し得
る。 (台車角度検出手段)図8に示すように、従来技術で使
用しているAセンサ素子1(これは図1のAセンサ1に
相当する。)及び関連の検出回路12(これは図1のデ
テクタ2とバッファアンプ3を含む。)の他に、更に新
たに同様なBセンサ素子11(これは図1のBセンサ1
1である。)及び関連の検出回路14(これは図1のデ
テクタ12とバッファアンプ13を含む。)を設ける。
Aセンサ素子1とBセンサ素子11とは一定の長さ
「L」だけ離れている。Aセンサ素子1と同様にこのB
センサ素子11も、台車位置変位量を感知し、検出回路
14を介して変位量に応じた電圧を出力する(図1のB
センサ変位信号17である。)。
【0039】台車角度は、距離Lが常に一定であること
よりこれら位置変位量の差の関数である。従って、図1
に示すように、従来技術において制御信号として使用し
ているAセンサ変位信号6と、ここで得られたBセンサ
変位信号17とを、適当な差動増幅器からなる差検出ア
ンプ18に入力し、適当なバッファアンプ19を介する
ことにより台車の角度を表す角度信号8が得られる。
【0040】(台車制御信号発生手段)従来技術のAセ
ンサ変位信号6とこの角度信号8とを合成回路4に夫々
入力し、適当なアンプ5を介して前進用制御信号7を得
る。ここで合成回路4には、所望より、前進用制御信号
7における変位信号6と角度を表す差信号の各々の比率
(混合比)を適宜決定出来るように可変抵抗又はその他
の信号増幅手段等を含んでよい。台車20の操舵にとっ
て最適な個々の信号の比率は、変位検出手段、角度検出
手段、台車20の操舵特性、磁束発生帯26のカーブ特
性等により相異なるために、何回かの実際の走行実験を
繰り返して決定される。
【0041】なお台車後退時に使用する後退用制御信号
16は、Bセンサ変位信号17と差検出アンプ18から
出力される角度信号8を反転回路9で符号反転した信号
を合成回路14で合成し、適当なアンプ15を介して得
ている。
【0042】(角度信号のみで制御した場合)次に、こ
の角度信号8で制御した場合の台車走行特性を把握する
ために、最初に角度信号8を単独で用いて、台車20を
図4と同じ様なルートで方向転換する場合について実験
を行った。この結果を図5を用いて説明する。
【0043】図5は、図4と同様に、Aは磁束発生帯2
6に沿って台車20が進む様子を示し、Bは磁束発生帯
26の中心線31と台車20の(AとBのセンサ素子及
び関連部品を含む)磁気センサ27の軌跡とを示し、C
はこの場合に生ずる台車20の角度と、図3から抜粋し
た取るべきステアリング方向を図示する。表1に倣って
実験結果を記すと、この場合には表2のようになった。
【0044】
【表2】
【0045】ここで注意すべきは、地点No.3の時は
(即ち、図5に図示するY1 の範囲にある時は)、台
車の走行方向とは磁束発生帯26の方向は平行であり、
即ち、両者の相対的角度はゼロであり、したがって角度
信号出力8はゼロのため、台車は磁束発生帯26に対し
て左に変位しているに拘らず、なんらステアリング作用
がなされないことである。このため、直進して磁束発生
帯26を離れて地点No.4に達し、A及びBのセンサ
素子1,11の感度によっては台車角度は感知されず
に、脱線する可能性がある。また、地点No.1のよう
な基本位置において、中心から少しずつ徐々に位置変位
を生ずる場合には、検出される台車角度は微小であり、
これが継続して累積的に大きな位置変位が生じる場合で
あっても適切に角度が検出されない恐れもある。
【0046】即ち、このサーボ機構ではステアリング量
と台車角度量の比であるゲインGが小さすぎると地点N
o.1又はNo.4で制御が難しく、脱線する。
【0047】以上の事実により、図4に示す変位信号の
みで制御している従来技術に対しては特に図4Bの
1,X2,…の近傍にある時に、台車角度を考慮して制
御することによって脱線、台車スピンが効果的に防止で
き、他方図5に示す発明者等が行った角度信号のみで制
御した場合の台車走行特性の実験に対しては特に図5B
のY1の範囲にある時に、台車変位を考慮して制御する
ことにより脱線が効果的に防止できることが判明した。
【0048】(前進用制御信号で制御した場合)本発明
による、変位信号と角度信号を合成した前進用制御信号
7(図1)で制御した場合を、台車20を図4と同じ様
なルートを方向転換する場合について、図6を用いて説
明する。図6においては、図4と同様に、Aは磁束発生
帯26に沿って台車20が進む様子を示し、Bは磁束発
生帯26の中心線31と台車20上の磁気センサ27の
軌跡を示し、Cはこの場合に生ずる台車20の変位と、
図3から抜粋した取るべきステアリング方向を図示す
る。表1に倣って実験結果を記すと、この場合には表3
のようになった。
【0049】
【表3】
【0050】ここで注意すべきは、地点No.2の時
は、台車変位は(ハ)の関係にあり、台車角度は(ホ)
の関係にある。このため、台車変位を是正する反時計方
向のステアリングが要求され、更に台車角度を是正する
反時計方向のステアリングが要求されので、総和的に
ステアリング量は一層大きくなっている。このように、
素早い台車変位及び台車角度の是正が可能となった。ま
た、地点No.5の時は、台車変位は(ハ)の関係にあ
るが、台車角度は(ニ)の関係にあるために、台車変位
を是正する反時計方向のステアリングが要求され、台車
角度を是正するこれと反対の時計方向のステアリングが
要求される。このために打ち消し合って、直進又は直進
に近いステアリングとなっている。このようにして、台
車20は従来技術の位置変位のみに基づいた誤ったステ
アリングを行なって磁束発生帯26から外れることな
く、適切な操舵が可能となった。
【0051】なお、上述の実施例は本発明の一例であ
り、本発明の要旨を逸脱しない範囲でその他様々な構成
が取り得ることは勿論である。例えば、本発明にとっ
て、変位検出手段は走行面に配したガイドラインに対し
て幅方向変位が検出出来ればよく、台車角度検出手段は
この変位検出手段を複数個用いて台車の角度を検出出来
ればよい。また、台車制御信号発生手段は台車変位成分
と台車角度成分とをそのまま合成又は所望の比率で合成
できればよい。本発明はこれに応じて種々の変更が可能
であり、本発明の技術的範囲は特許請求の範囲のみによ
って特定されことを承知され度い。
【0052】
【発明の効果】また、本発明の無人搬送車によれば、走
行面に設けられたガイドラインの位置を検出して、走行
経路に沿って自動走行する無人搬送車において、走行方
向の一方側に設けられた従動輪としての一対の前輪と、
走行方向の他方側に設けられた回転駆動される駆動輪
走行方向の舵をとる操舵輪および従動輪とを有する後
輪とが配置され、上記一対の前輪のうち上記駆動輪かつ
操舵輪と対角線上の前輪の近傍に設けられ、上記ガイド
ラインに対するライン幅方向の変位を検出して変位信号
をそれぞれ発生するものであって、一対の素子の配列
が上記前輪の長さ方向で上記一対の素子の配列ピッ
チが少なくとも上記前輪と上記後輪との距離よりも小さ
くなるように設けられた一対の変位検出手段と、上記変
位信号の差を求め、上記ガイドラインの長さ方向に対す
る走行方向の角度を示す信号を発生する角度信号発生手
段と、上記変位信号と上記角度信号を合成して、上記
動輪かつ操舵輪を操舵する制御信号を発生する制御信号
発生手段と、を備えたので、これにより、旋回走行する
際に、駆動輪かつ操舵輪と対角線上の前輪との距離を半
径とした旋回が可能となり、変位検出手段の配列ピッチ
が小さいので、変位検出手段がガイドラインの接線方向
を向くようになり無人搬送車も同様にガイドラインの接
線方向を向くようになるため小回りが可能になる。ま
た、変位検出手段がガイドラインの接線方向を向くよう
になることにより無人搬送車も同様にガイドラインの接
線方向を向くようになるため制御が簡単になる。また、
駆動輪かつ操舵輪と対角線上の前輪との距離を半径とし
た旋回が可能となるので、旋回時に前進方向と後退方向
とで角度信号の符号を反転させた制御信号を用いて制御
を行うことができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の搬送車走行制御装置を示す
構成図である。
【図2】Aは本発明が適用されるフォークタイプ台車の
側面図であり、Bはその平面図である。
【図3】フォークタイプの台車変位・角度とステアリン
グ方向の関係を説明する図である。
【図4】従来技術の変位信号のみで制御した場合の台車
の方向転換の様子を説明する図である。ここで、Aは磁
束発生帯に沿って台車が進む様子を示し、Bは磁束発生
帯中心線と磁気センサの軌跡を示し、Cは台車変位とス
テアリング方向を図示する。
【図5】発明者等が実験した角度信号のみで制御した場
合の台車の方向転換の様子を説明する図である。ここ
で、Aは磁束発生帯に沿って台車が進む様子を示し、B
は磁束発生帯中心線と磁気センサの軌跡を示し、Cは台
車角度とステアリング方向を図示する。
【図6】本発明に従って制御信号で制御した場合の台車
の方向転換の様子を説明する図である。ここで、Aは磁
束発生帯に沿って台車が進む様子を示し、Bは磁束発生
帯中心線と磁気センサの軌跡を示し、Cは台車の変位・
角度とステアリング方向を図示する。
【図7】従来技術に使用される磁束発生帯と磁気センサ
とを説明する図である。
【図8】本発明の実施例に使用される磁束発生帯と磁気
センサとを説明する図である。
【図9】磁束発生帯と磁気センサ素子との関係を説明す
る図である。
【図10】磁束発生帯に対する台車の変位を検出する磁
気センサの位置変位ー出力電圧特性図である。
【符号の説明】
1 Aセンサ 2,12 デテクタ 3,13,19 バッファアンプ 11 Bセンサ 18 差検出アンプ 4,14 合成回路 5,15 アンプ 9 反転回路 20 搬送車 26 磁束発生帯
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G05D 1/02

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行面に設けられたガイドラインの位置
    を検出して、走行経路に沿って自動走行する無人搬送車
    において、 走行方向の一方側に設けられた従動輪としての一対の前
    輪と、走行方向の他方側に設けられた回転駆動される駆
    動輪かつ走行方向の舵をとる操舵輪および従動輪とを有
    する後輪とが配置され、 上記一対の前輪のうち上記駆動輪かつ操舵輪と対角線上
    の前輪の近傍に設けられ、上記ガイドラインに対するラ
    イン幅方向の変位を検出して変位信号をそれぞれ発生す
    るものであって、一対の素子の配列方向が上記前輪の
    さ方向で上記一対の素子の配列ピッチが少なくとも上
    記前輪と上記後輪との距離よりも小さくなるように設け
    られた一対の変位検出手段と、 上記変位信号の差を求め、上記ガイドラインの長さ方向
    に対する走行方向の角度を示す信号を発生する角度信号
    発生手段と、 上記変位信号と上記角度信号を合成して、上記駆動輪か
    操舵輪を操舵する制御信号を発生する制御信号発生手
    段と、 を備えたことを特徴とする無人搬送車。
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