JP2501467Y2 - 自動走行誘導装置 - Google Patents

自動走行誘導装置

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JP2501467Y2
JP2501467Y2 JP1991086099U JP8609991U JP2501467Y2 JP 2501467 Y2 JP2501467 Y2 JP 2501467Y2 JP 1991086099 U JP1991086099 U JP 1991086099U JP 8609991 U JP8609991 U JP 8609991U JP 2501467 Y2 JP2501467 Y2 JP 2501467Y2
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  • Control Of Position, Course, Altitude, Or Attitude Of Moving Bodies (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、車両の走行路に沿っ
て誘導ケーブルを埋設し、この誘導ケーブルに沿って前
記車両を自動走行させる自動走行誘導装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から園芸施設等の畦間を自動走行し
て農薬等を散布する走行作業車が知られている。
【0003】かかる走行作業車は走行路に30〜60cm
の深さに埋設された誘導ケーブルに沿って走行していく
ものであり、誘導ケーブルには1000Hz〜10KHz
の交流電流が流されている。
【0004】走行作業車100には、図13に示すよう
に、車幅方向の両端側には検出コイル101,102が
設けられている。この検出コイル101,102は、誘
導ケーブル103に流れている1000Hz〜10KHz
の交流電流によって誘起される誘起電圧を出力する。
【0005】そして、各検出コイル101,102の誘
起電圧が同一となるように、図示しない制御装置が前輪
104,105を転舵させることにより、走行作業車1
00を誘導ケーブル103に沿って走行させるものであ
る。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、走行作
業車100が、図14に示すように、例えば前輪104
が走行路106の凸部106aに乗り上げて傾いた場
合、検出コイル101と誘導ケーブル103との距離が
遠ざかるので、走行作業車100が走行路106からず
れていなくても、検出コイル101と検出コイル102
との誘起電圧に差が生じてしまう。この結果、前記制御
装置は走行作業車100が走行路106からずれた判断
し、前輪104,105を転舵させてしまうという問題
があった。
【0007】この考案は、上記問題点に鑑みてなされた
もので、その目的は、車両が走行路の凹凸によって傾い
ても、車輪を転舵させてしまうことのない自動走行誘導
装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】この考案は、上記目的を
達成するため、車両の走行路に沿って誘導ケーブルを埋
設するとともにこの誘導ケーブルに所定周波数の交流電
流を流し、この誘導ケーブルに流れる電流によって誘起
される誘導電圧を、該誘導ケーブルまでの距離に応じて
出力する第1,第2ケーブル検知手段を車両の車幅方向
の両端側に設け、この第1,第2ケーブル検知手段が出
力する誘導電圧に基づいて前記車両を誘導ケーブルに沿
って自動走行させる自動走行誘導装置において、前記第
1,第2ケーブル検知手段の中間位置に設けられ、前記
誘導ケーブルに流れる電流によって誘起される誘導電圧
を、該誘導ケーブルまでの距離に応じて出力する第3ケ
ーブル検知手段と、前記第1ケーブル検知手段と第3ケ
ーブル検知手段との間に設けられ、前記誘導ケーブルに
流れる電流によって誘起される誘導電圧を、該誘導ケー
ブルまでの距離に応じて出力する第4ケーブル検知手段
と、 前記第2ケーブル検知手段と第3ケーブル検知手段
との間に設けられ、前記誘導ケーブルに流れる電流によ
って誘起される誘導電圧を、該誘導ケーブルまでの距離
に応じて出力する第5ケーブル検知手段と、 第3ケーブ
ル検知手段が出力する誘起電圧と第1ケーブル検知手段
が出力する誘起電圧とを比較する第1比較手段と、 第3
ケーブル検知手段が出力する誘起電圧と第2ケーブル検
知手段が出力する誘起電圧とを比較する第2比較手段
と、 第3ケーブル検知手段が出力する誘起電圧と第4ケ
ーブル検知手段が出力する誘起電圧とを比較する第3比
較手段と、 第3ケーブル検知手段が出力する誘起電圧と
第5ケーブル検知手段が出力する誘起電圧とを比較する
第4比較手段と、 前記第1,第2比較手段によって比較
された第1,第2ケーブル検知手段の誘起電圧が第3ケ
ーブル検知手段の誘起電圧より大きい場合、前記車両が
誘導ケーブルに沿って走行するように前記車輪を大きな
角度で転舵させ、前記第3,第4比較手段によって比較
された第4,第5ケーブル検知手段の誘起電圧が第3
ーブル検知手段の誘起電圧より大きい場合、前記車両が
誘導ケーブルに沿って走行するように前記車輪を小さな
角度で転舵させる転舵制御手段とを設けたことを特徴と
する。
【0009】
【作用】この考案は、上記構成により、車両が誘導ケー
ブル(正規の走行路)から大きくずれると、第1比較手
段または第2比較手段によって比較される第1ケーブル
検知手段または第2ケーブル検知手段の誘起電圧が第3
ケーブル検知手段の誘起電圧より大きくなり、これによ
り転舵制御手段は車両が誘導ケーブルに沿って走行する
ように車輪を大きな角度で転舵させる。また、車両が誘
導ケーブルから少しずれると、第3比較手段または第4
比較手段によって比較される第4ケーブル検知手段また
は第5ケーブル検知手段の誘起電圧が第3ケーブル検知
手段の誘起電圧より大きくなり、これにより転舵制御手
段車両は車両が誘導ケーブルに沿って走行するように車
輪を小さな角度で転舵させる。このように、車両のずれ
量の状態に応じて転舵制御手段が車輪を転舵させるの
で、車両は正規の走行路へ速やかに戻ることができる。
【0010】
【実施例】以下、この考案に係る自動走行誘導装置の実
施例を図面に基づいて説明する。
【0011】図2は園芸施設を示した平面図であり、図
2において、1は果樹や花等を栽培する栽培圃場、2は
作業車(車両)10が走行する走行路であり、この走行
路2には図示のように走行路2に沿って誘導ケーブル3
が30〜60cmの深さに埋設されている。
【0012】この誘導ケーブル3は、図3に示すよう
に、情報発信器4を介して絶縁トランス5の2次端子5
aに接続され、その一次端子5bは商用周波数の電源に接
続され、誘導ケーブル3に商用周波数(50Hzまたは
60Hz)fの電流が流せるようになっている。7は自
動遮断器である。
【0013】情報発信器4は例えば半導体からなるスイ
ッチ回路から構成され、指令装置6からの指令に基づい
て、誘導ケーブル3に流れる電流を断続させて、誘導ケ
ーブル3に信号を送るものである。
【0014】この信号は、前記スイッチ回路をオン・オ
フさせることにより電流を断続させたもので、例えば、
図4に示すように、時点t0で所定時間T1オフさせ、こ
の後、t1時間オンさせる。この後T1時間オフさせてt
2(>t1)時間オンさせる。さらに、この後、T1時間
オフさせてt2時間オンさせる。この後、T1時間オフさ
せてオンさせる。
【0015】このように、オン時間すなわちスイッチ回
路の導通時間t1,t2の長さによって例えば[011]
の信号を送信するものである。そして、この信号により
作業車10の走行や停止、あるいは作業車10に搭載し
た作業機械92(図1参照)を制御するものである。
【0016】図5〜図7は走行路2を走行する作業車1
0を示したもので、図5〜図7において、11は車体フ
レームで、車体フレーム11の上には荷台12が設けら
れている。この荷台12には、例えば農薬を散布する作
業機械92(図1参照)等が搭載されている。
【0017】作業車10の前と後ろには、車幅とほぼ同
じ長さのコア13,14が車幅方向と平行に設けられて
おり、このコア13,14には下方に延びた6つの突起
13a,14aが所定間隔毎に設けられている。そして、
コア13,14には誘導ケーブル3を検出するための検
出コイル21〜25,26〜30が突起13a,14aの間
に巻かれている。検出コイル(第3ケーブル検知手段)
23,28は作業車10の車幅の中心となる位置に巻か
れており、他の検出コイル21(第1ケーブル検知手
段),22(第4ケーブル検知手段),24(第5ケーブ
ル検知手段),25(第2ケーブル検知手段)は検出コ
イル23から車幅方向側へ当距離づつ離れた位置に巻か
れている。検出コイル26,27,29,30も同様であ
る。検出コイル23の位置には信号検出用の信号用コイ
ル20が巻かれている。
【0018】31は車体フレーム11の底部に取り付け
た底板で、この底板31の前後には車幅方向に延びてそ
の先端部がフレーム11に固定された保持部32〜35
が設けられている。保持部32,33には軸受部36,3
7が垂直軸38,39に対して回動可能に設けられてお
り、軸受部36,37には前輪40,41の車軸42,4
3が保持されている。
【0019】軸受部36,37には、後方に延びたアー
ム部36a,37aが形成され、このアーム部36aとアー
ム部37aとには連結棒44の両端が枢支されて連結さ
れている。連結棒44の中心部は揺動部材45の突出部
45aに枢支され、揺動部材45には半円形状のギア4
5bが設けられている。揺動部材45はギア45bの中心
部に設けた軸46を支点にして揺動自在となっている。
ギア45bにはギア47が噛合されており、ギア47は
ステアリングモータ50(図1参照)によって回転され
るようになっている。
【0020】このステアリングモータ50によってギア
47が回転すると、揺動部材45は、ギア45bによっ
て軸46を支点にして揺動し、この揺動により連結棒4
4は左右に移動する。連結棒44の左右の移動により、
軸受部36,37が垂直軸38,39を支点にして回動
し、この結果、前輪40,41は左右方向へ転舵される
こととなる。49は前輪40,41の転舵角を検出する
ためのエンコーダである。
【0021】保持部34,35には、軸受部51,52が
垂直軸57,58に対して回動可能に設けられており、
軸受部51,52には後輪53,54の車軸55,56が
保持されている。
【0022】軸受部51,52には、上記と同様に、後
方に延びたアーム部51a,52aが形成され、このアー
ム部51aとアーム部52aとには連結棒59の両端が枢
支されて連結されている。連結棒59の中心部は揺動部
材60の突出部60aに枢支され、揺動部材60には半
円形状のギア60bが設けられている。揺動部材60は
ギア60bの中心部に設けた軸61を支点にして揺動自
在となっている。ギア60bにはギア62が噛合されて
おり、ギア62はステアリングモータ70(図1参照)
によって回転されるようになっている。
【0023】そして、上記と同様に、ステアリングモー
タ70の回転によって後輪53,54が転舵されるよう
になっている。71は後輪53,54の転舵角を検出す
るためのエンコーダである。
【0024】後輪53,54は、後輪53,54に取り付
けた駆動モータ72,73で駆動されるようになってお
り、駆動モータ72,73はプリントモータで構成され
ている。75は底板31に設けたコントロールボックス
であり、このコントロールボックス内には各モータ5
0,70,72,73や作業機械92を制御する制御装置
80が内蔵されている。
【0025】制御装置80は、図1に示すように、各検
出コイル21〜30が出力する誘起電圧に基づいて誘導
ケーブルの位置を検出する検出部81,82と、信号用
コイル20に誘起される誘起電圧から誘導ケーブル3に
送られた信号を受信する情報受信器(受信手段)90
と、検出部81,82の検出や情報受信器90の受信に
基づいて各モータ50,70,72,73や作業機械92
を制御する制御回路91とを備えている。
【0026】検出部81は、図8に示すように、検出コ
イル21〜25に誘起される誘起電圧を増幅するアンプ
83a〜83eと、増幅された誘起電圧を整流する整流器
84a〜84eと、整流器84cの出力電圧を基準電圧に
して各整流器84a,84b,84d,84eの出力電圧とを
比較し、この出力電圧が基準電圧以上の場合にHレベル
の信号を出力するコンパレータ85a(第1比較手段),
85b(第3比較手段),85c(第4比較手段),85d
(第2比較手段)とを備えている。
【0027】そして、検出部81は、作業車10の前部
側が誘導ケーブル3に対して大きく右(図8において)
へずれて、検出コイル21が誘導ケーブル3に最も近づ
いた状態になると、検出コイル21の誘起電圧が最大と
なるので、下記の表1の状態1で示す出力となる。
【0028】
【表1】
【0029】作業車10の前部側が誘導ケーブル3に対
して右へ少しずれて、検出コイル22が誘導ケーブル3
に最も近づいた状態になると、検出コイル22の誘起電
圧が最大となるので、表1の状態2で示す出力となる。
また、作業車10が誘導ケーブル3に対して左右どちら
にもずれていない場合、検出コイル23が誘導ケーブル
3に最も近い状態となるので、検出コイル23の誘起電
圧が最大となり、表1の状態3で示す出力となる。
【0030】作業車10の前部側が誘導ケーブル3に対
して左(図8において)へ少しずれて、検出コイル24
が誘導ケーブル3に最も近づた状態になると、検出コイ
ル24の誘起電圧が最大となるので、表1の状態4で示
す出力となる。作業車10の前部側が誘導ケーブル3に
対して左へ大きくずれて、検出コイル25が誘導ケーブ
ル3に最も近づいた状態になると、検出コイル25の誘
起電圧が最大となるので、表1の状態5で示す出力とな
る。
【0031】検出部82は、図9に示すように、図8と
全く同様な構成なのでその説明は省略する。
【0032】そして、作業車10の後部側が誘導ケーブ
ル3に対してずれると、上記と同様に、その出力は下記
の表2で示すものとなる。
【0033】
【表2】
【0034】情報受信器90は、信号用コイル20に誘
起される誘起電圧から、誘導ケーブル3に送られた信号
を受信するとともに、図4に示すように、その受信した
信号をパルス幅の長短で[0][1]を現わすパルス信
号として出力するものである。
【0035】制御回路(転舵制御手段)91は、マイク
ロコンピュータ等から構成されるもので、表1に示すよ
うに、検出部81の出力が状態1のとき、前輪40,4
1を左へ角度β転舵させ、状態2のとき、前輪40,4
1を左へ角度α(<β)転舵させる。また、検出部81
の出力が表1の状態3のとき、前輪40,41を転舵さ
せず、状態4のとき、前輪40,41を右へ角度α転舵
させ、状態5のとき、前輪40,41を右へ角度β転舵
させる。
【0036】また、制御回路91は、検出部82の出力
が表2の状態1のとき、後輪53,54を左へ角度γ転
舵させ、状態2のとき、後輪53,54を左へ角度δ
(<γ)転舵させる。また、検出部82の出力が表1の
状態3のとき、後輪53,54を転舵させず、状態4の
とき、後輪53,54を右へ角度δ転舵させ、状態5の
とき、後輪53,54を右へ角度γ転舵させる。
【0037】前輪40,41および後輪53,54の転舵
角は、エンコーダ49,71が出力する信号から求める
ものである。例えば、エンコーダ49,71は、ギア4
7,62が所定角度回転する毎にパルスを発生し、この
パルスを制御回路91がカウントすることにより転舵角
を求めるものである。
【0038】次に、上記のように構成される実施例の自
動走行誘導装置の作用について説明する。
【0039】走行作業車10は、例えば図2に示すよう
に、Q1地点から出発してR地点まで矢印Pに示す方向
に沿って自動走行するものとして説明する。
【0040】先ず、図3に示すように、誘導ケーブル3
に商用周波数の交流電流を流し、指令装置6によって駆
動モータ72,73を駆動させる駆動信号を、誘導ケー
ブル3に流れる交流電流を図4に示すように断続させた
信号にして送信する。
【0041】信号用コイル20は、誘導ケーブル3に流
れる断続した電流に応じた誘起電圧を出力し、情報受信
器90が信号用コイル20の誘起電圧から誘導ケーブル
3に送信された駆動信号を受信して、その断続した電流
に応じたパルス信号を出力する。
【0042】制御回路91はそのパルス信号を受けて駆
動モータ50,70を駆動させる。この駆動により作業
車10はQ1地点から右方向(図2において)へ直進走
行していく。他方、誘導コイル21〜30には、信号用
コイル20と同様に誘導ケーブル3に流れる電流に応じ
た誘起電圧が生じる。
【0043】作業車10が図2に示す状態で直進走行し
ている場合には、検出コイル23,28に誘起される誘
起電圧が最も大きなものとなるので、各コンパレータ8
5a〜85d,88a〜88dの出力E1〜E4,F1〜F4は表
1,表2の状態3に示すようにLレベルとなる。この状
態のとき、制御回路91はステアリングモータ50,7
0を駆動させずに駆動モータ72,73のみを駆動させ
続ける。これにより、作業車10は直進走行をしつづけ
ることとなる。
【0044】いま、作業車10が、前部側が図2の破線
で示すようにずれた状態になると、検出コイル22の誘
起電圧が最大電圧となり、コンパレータ85a〜85dの
出力E1〜E4は、表1の状態2に示すように、[LHL
L]となる。また、検出コイル28の誘起電圧は最大で
あるので、各コンパレータ88a〜88dの出力F1〜F4
は、表2の状態3に示すように、Lレベルのままであ
る。
【0045】制御回路91は、検出部81の出力に基づ
いてステアリングモータ50を駆動させて前輪40,4
1を所定角度αだけ左へ転舵させる。
【0046】なお、各コンパレータ88a〜88dの出力
F1〜F4はLレベルなので、ステアリングモータ70は
駆動されず、後輪53,54は転舵されない。
【0047】前輪40,41の転舵により作業車10の
進行方向が修正されて、作業車10が正規の走行路2へ
戻る。この場合、走行路2からの走行車10のずれが大
きいと検出コイル21の誘起電圧が最大となり、コンパ
レータ85a〜85dの出力E1〜E4は表1の状態1とな
り、前輪40,41は角度αより大きな角度βだけ左へ
転舵される。これにより、作業車10はそのずれ量が大
きくても速やかに正規の走行路2へ戻されることとな
る。
【0048】作業車10が正規の走行路2へ戻ると、検
出コイル23の誘起電圧が最大となる。これにより、制
御装置91がステアリングモータ50を逆回転させて、
前輪40,41の転舵角をゼロに戻す。これにより、作
業車10は再度直進走行していく。
【0049】また、作業車10が図10に示すように前
部が右(誘導ケーブル3に対して)に後部が左にずれた
場合、検出コイル21の誘起電圧が最大となり、コンパ
レータ85a〜85dの出力E1〜E4は表1の状態1で示
すようになる。また、検出コイル30の誘起電圧が最大
となるので、コンパレータ88a〜88dの出力F1〜F4
は表2の状態5で示すようになる。
【0050】制御回路91は、コンパレータ85a〜8
5dの出力E1〜E4に基づいて、前輪40,41を左へ角
度βだけ転舵させ、また、コンパレータ88a〜88dの
出力F1〜F4に基づいて、後輪53,54を右へδだけ
転舵させる。これにより、作業車10は反時計方向へ回
転するように修正されて正規の走行路2へ戻ることとな
る。このように、車両のずれ量の状態に応じて転舵制御
手段が車輪を転舵させるので、車両は正規の走行路へ速
やかに戻ることができる。
【0051】また、作業車10が図11に示すように、
前部および後部が左へずれている場合、検出コイル25
と検出コイル29との誘起電圧が最大となり、コンパレ
ータ85a〜85dの出力E1〜E4は表1の状態5で示す
ようになり、また、コンパレータ88a〜88dの出力F
1〜F4は表2の状態4で示すようになる。これら出力に
基づいて制御回路91は、前輪40,41を右へ角度β
転舵させ、後輪53,54を右へ角度δ転舵させる。
【0052】これにより、作業車10は、矢印S方向へ
平行移動するように修正されて正規の走行路2へ戻り、
誘導ケーブル3に沿って走行していくこととなる。
【0053】作業車10が直進走行中に、例えば、図1
2に示すように、前輪40が走行路2上の凸部2aに乗
り上げて作業車10が傾いた場合、各検出コイル21〜
30の誘起電圧はその傾きににより変動する。しかし、
この場合であっても、検出コイル23の誘起電圧が最大
である限り、各コンパレータ85a〜85d,88a〜88
dの出力E1〜E4,F1〜F4は表1,表2の状態3に示す
ようにLレベルのままである。
【0054】したがって、前輪40,41および後輪5
3,54は転舵されず、作業車10はそのまま直進走行
する。つまり、制御装置91は走行路2の凹凸によって
作業車10が傾いても、作業車10が正規の走行路2か
らずれていると判断して前輪40,41や後輪53,54
を転舵させてしまうことはない。
【0055】作業車10がコーナーであるQ2地点に達
すると、検知コイル22の誘起電圧あるいは検知コイル
21の誘起電圧が最大となり、コンパレータ85a〜8
5dの出力E1〜E4は表1の状態2あるいは状態1で示
すようになる。この出力に基づいて、制御回路91は前
輪40,41を左に角度αあるいは角度β転舵させる。
これにより、作業車10は誘導ケーブル3に沿って左折
していくこととなる。
【0056】作業車10を走行させながら作業機械92
を作動させて農薬などの散布を行なう場合には、図3に
示す指令装置6によって作業機械92を作動させる作業
信号を誘導ケーブル3に送る。この作業信号の送信は、
図4に示すように、誘導ケーブル3に流れる電流を断続
させて行なう。
【0057】信号用コイル20は、誘導ケーブル3に流
れる断続した電流に応じた誘起電圧を出力し、情報受信
器90が信号用コイル20の誘起電圧から誘導ケーブル
3に送信された作業信号を受信し、その断続した電流に
応じたパルス信号を出力する。そして、制御回路91
は、そのパルス信号の指令に応じて作業機械92を作動
させて、農薬の散布を行なわせる。
【0058】そして、作業車10が誘導ケーブル3に沿
ってR地点まで走行して来たら、指令装置6によって作
業車10を停止させる停止信号を送信する。この送信も
上記と同様に、誘導ケーブル3に流れる交流電流を断続
させて行なう。この送信により、信号用コイル20は誘
導ケーブル3に流れる断続した電流に応じた誘起電圧を
出力し、情報受信器90がその断続に応じたパルス信号
を出力する。制御回路91はそのパルス信号の指令によ
って駆動モータ72,73の駆動を停止させて作業車1
0の走行を停止させる。
【0059】ところで、誘導ケーブル3に流れる電流の
周波数は、商用周波数f(50Hzまたは60Hz)なの
で、誘導ケーブル3が長くても、インピーダンスはさほ
ど大きくならず、したがって、誘導ケーブル3に電流を
供給するトランス5は小型のものでよい。また、商用周
波数の電流を流すだけなので、誘導ケーブル3の途中の
減衰は殆どない。このため、誘導ケーブル3の途中にア
ンプやコイルを入れて減衰の補償を行なう必要がないの
で、コストの安いものとなる。
【0060】さらに、漏電遮断器や保護リレー等も商用
電源のものがそのまま使用できるので便利である。
【0061】また、信号も交流電流を断続させて送信し
ているものであるから、誘導ケーブル3が長くても確実
に作業車10へ送信することができ、作業車10や作業
機械92の制御を容易に行なうことができる。
【0062】上記実施例では、検出コイル21〜30を
車両の前と後ろに設けているが、前に設けた検出コイル
21〜25だけでもよい。この場合、後輪53,54を
転舵できる構成でなくてもよい。また、検出コイル21
〜25を5つ設けているが、これに限らず、例えば3つ
でもよい。
【0063】また、上記実施例では、農業用の作業車に
ついて説明したが、これに限らず、例えば、建設工事用
の車両やゴルフカート等にも適用できる。
【0064】
【効果】この考案は、以上説明したように、車両が車幅
方向に傾いて第1,第2,第4,第5ケーブル検知手段の
誘起電圧が変動しても、車両が走行路からずれていなけ
れば、第3ケーブル検知手段の誘起電圧が最大であるの
で、比較手段によって比較された第1,第2,第4,第5
ケーブル検知手段の誘起電圧が第3ケーブル検知手段の
誘起電圧より常に小さくなり、走行路の凹凸によって車
両が傾いても転舵制御手段は車輪を転舵させてしまうこ
とはない。また、車両のずれ量の状態に応じて転舵制御
手段が車輪を転舵させるので、車両は正規の走行路へ速
やかに戻ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明にかかわる制御装置の構成を示したブ
ロック図、
【図2】作業車が走行する園芸施設を示した平面図、
【図3】誘導ケーブルに電流を供給する回路を示した回
路図、
【図4】誘導ケーブルに流れる電流と信号を示した説明
図、
【図5】作業車の正面を示した正面図、
【図6】作業車の平面を示した平面図、
【図7】作業車の車輪の駆動機構の構成を示した説明
図、
【図8】検出部の構成を示したブロック図、
【図9】検出部の構成を示したブロック図、
【図10】作業車が誘導ケーブルからずれた状態の一例
を示した説明図、
【図11】作業車が誘導ケーブルからずれた状態の他の
例を示した説明図、
【図12】作業車が傾いた状態を示した説明図である。
【図13】従来の作業車を示した説明図、
【図14】車輪が走行路の凸部に乗り上げた状態を示し
た説明図である。
【符号の説明】
2 走行路 3 誘導ケーブル 10 作業車(車両) 21,22 検出コイル(第1ケーブル検出手段) 23 検出コイル(第3ケーブル検出手段) 24,25 検出コイル(第2ケーブル検出手段) 85a〜85d コンパレータ(比較手段) 91 制御回路(転舵制御手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (73)実用新案権者 591234765 森 一彦 香川県高松市西ハゼ町109−2 (73)実用新案権者 000238441 武田 康雄 香川県香川郡香川町浅野937−21 (72)考案者 井本武 香川県高松市一宮町368の4 (72)考案者 山下淳 愛媛県松山市福角町甲51−128 (72)考案者 佐藤員暢 徳島県名西郡石井町藍畑字竜王52−30 (72)考案者 森一彦 香川県高松市西ハゼ町109−2 (72)考案者 疋田光伯 香川県木田郡牟礼町牟礼1632−20 新八 栗台団地 (72)考案者 武田康雄 香川県香川郡香川町浅野937−21 (56)参考文献 特開 昭61−272809(JP,A) 特開 昭56−157505(JP,A) 特開 平3−244007(JP,A) 特開 昭60−97411(JP,A) 実開 昭57−161008(JP,U)

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】車両の走行路に沿って誘導ケーブルを埋設
    するとともにこの誘導ケーブルに所定周波数の交流電流
    を流し、この誘導ケーブルに流れる電流によって誘起さ
    れる誘導電圧を、該誘導ケーブルまでの距離に応じて出
    力する第1,第2ケーブル検知手段を車両の車幅方向の
    両端側に設け、この第1,第2ケーブル検知手段が出力
    する誘導電圧に基づいて前記車両を誘導ケーブルに沿っ
    て自動走行させる自動走行誘導装置において、 前記第1,第2ケーブル検知手段の中間位置に設けら
    れ、前記誘導ケーブルに流れる電流によって誘起される
    誘導電圧を、該誘導ケーブルまでの距離に応じて出力す
    る第3ケーブル検知手段と、前記第1ケーブル検知手段と第3ケーブル検知手段との
    間に設けられ、前記誘導ケーブルに流れる電流によって
    誘起される誘導電圧を、該誘導ケーブルまでの距離に応
    じて出力する第4ケーブル検知手段と、 前記第2ケーブル検知手段と第3ケーブル検知手段との
    間に設けられ、前記誘導ケーブルに流れる電流によって
    誘起される誘導電圧を、該誘導ケーブルまでの距離に応
    じて出力する第5ケーブル検知手段と、 第3ケーブル検知手段が出力する誘起電圧と第1ケーブ
    ル検知手段が出力する誘起電圧とを比較する第1比較手
    段と、 第3ケーブル検知手段が出力する誘起電圧と第2ケーブ
    ル検知手段が出力する誘起電圧とを比較する第2比較手
    段と、 第3ケーブル検知手段が出力する誘起電圧と第4ケーブ
    ル検知手段が出力する誘起電圧とを比較する第3比較手
    段と、 第3ケーブル検知手段が出力する誘起電圧と第5ケーブ
    ル検知手段が出力する誘起電圧とを比較する第4比較手
    段と、 前記第1,第2比較手段によって比較された第1,第2ケ
    ーブル検知手段の誘起電圧が第3ケーブル検知手段の誘
    起電圧より大きい場合、前記車両が誘導ケーブルに沿っ
    て走行するように前記車輪を大きな角度で転舵させ、前
    記第3,第4比較手段によって比較された第4,第5ケー
    ブル検知手段の誘起電圧が第3ケーブ ル検知手段の誘起
    電圧より大きい場合、前記車両が誘導ケーブルに沿って
    走行するように前記車輪を小さな角度で転舵させる転舵
    制御手段 とを設けたことを特徴とする自動走行誘導装
    置。
  2. 【請求項2】 前記誘導ケーブルに商用周波数の電流を
    流すようにしたことを特徴とする請求項1の自動走行誘
    導装置。
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