JP3026334B2 - 樹脂容器のブロー成形方法 - Google Patents

樹脂容器のブロー成形方法

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JP3026334B2
JP3026334B2 JP13447692A JP13447692A JP3026334B2 JP 3026334 B2 JP3026334 B2 JP 3026334B2 JP 13447692 A JP13447692 A JP 13447692A JP 13447692 A JP13447692 A JP 13447692A JP 3026334 B2 JP3026334 B2 JP 3026334B2
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parison
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thickness
mold
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正宏 中道
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Toyota Motor Corp
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  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Blow-Moulding Or Thermoforming Of Plastics Or The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、樹脂容器のブロー成形
方法に関し、とくに肉厚の均一化をはかることができる
ブロー成形方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の樹脂容器のブロー成形では、容器
全体にわたって肉厚を均一化することは難しく、たとえ
ばボトル容器では、底部のラウンド部の厚みが減少して
しまう。このような肉厚不均一が生じる理由は次の通り
である。ブロー成形では、溶融樹脂パリソンは金型に接
触しつつ膨張する。いったん型に接触した部分のパリソ
ンは、それ以上伸張せず、自由部分が膨張を続ける。従
って、初期接触部は厚肉となり、コーナ部等の後期接触
部は薄肉となる。
【0003】このようなコーナ部の肉厚減少を軽減する
ために、従来のブロー成形では、次のような対策がとら
れていた(たとえば、「プラスチック加工技術便覧」、
株式会社日刊工業新聞社、初版発行昭和44年12月5
日、第310−313頁)。
【0004】従来技術1: ボトル容器でもっとも大き
な膨張率を示す底部のラウンド部の肉厚を所定厚さに確
保するために、ネック部を含みパリソン全体の厚さを増
す。 従来技術2: 可動マンドレル付ダイスを用いてブロー
成形を行い、パリソンの肉厚を部分的に可変とすること
によって、ラウンド部の厚さを局部的に増す。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来技術
1、2には次の問題がある。従来技術1には、不必要な
厚肉部が発生し、重量増加、冷却時間の延長によるサイ
クルタイムの増大という問題がある。
【0006】従来技術2には、押出し機構造が複雑とな
り、設備コストが高いという問題がある。また、樹脂の
流動特性が大きく作用するため、所望の部位の肉厚を制
御するには、試行錯誤で最適条件を見つける必要があ
り、調整工数が大である。
【0007】本発明の目的は、不必要な厚肉部を生じさ
せることなく、型の複雑化を伴なうことなく、肉厚の均
一化がはかれる樹脂容器のブロー成形方法を提供するこ
とにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的は、本発明によ
れば、次の樹脂容器のブロー成形方法によって達成され
る。すなわち、パリソン押し出し機から押し出された溶
融樹脂パリソンの外表面に潤滑剤を塗布し、前記パリソ
ン内にガスを吹き込んでパリソンを予備伸張させ、型閉
じ完了後、ガス圧を上げて本成形を行い、パリソンの冷
却、固化により成形品を得、型を開いて成形品を型から
取り出す、樹脂容器のブロー成形方法。
【0009】
【作用】上記本発明のブロー成形方法では、パリソン外
表面に潤滑剤が塗布されるので、成形時にパリソンと型
とはすべることができる。また、潤滑剤中の水の蒸発熱
によりパリソン外表面温度がパリソン樹脂の融点から塑
性変形可能な軟化温度に冷却される。また、軟化域で伸
張されると、パリソンに分子配向による配向硬化も生じ
る。
【0010】その結果、パリソンは張力伝達可能な硬さ
になり、成形時に張力がキャビティ内パリソンの全域に
伝わり、パリソンとキャビティ面との間にすべりを伴い
つつ、パリソン成形部の全域にわたって肉厚が均一化し
ようとする。
【0011】したがって、不必要な厚肉部分を生じるこ
となく、また、可動マンドレル付きダイスのような型の
複雑化を伴なうことなく、成形品の厚さの均一化が促進
される。
【0012】
【実施例】以下に、本発明に係る樹脂容器のブロー成形
方法の望ましい実施例を図1−図9を参照して説明す
る。図1−図9は、本発明を、ボトル容器のブロー成形
に適用した場合を示している。
【0013】第1の工程では、図1に示すように、パリ
ソン押し出し機1、閉開可能な分割型2、3、ガス吹き
込みノズル4を有するブロー成形装置に、新たに潤滑剤
塗布ノズル6を設けた装置を用い、パリソン押し出し機
1から押し出された直後の溶融樹脂パリソン5の外表面
に、潤滑剤塗布ノズル6からの潤滑剤7を、エアスプレ
ー法等の慣用の方法で、塗布する。
【0014】潤滑剤7は、融点100°C以上の金属石
鹸、ステアリン酸誘導体、あるいはビスフェノールA等
の慣用滑剤を界面活性剤にて水系エマルジョン化したも
のがよい。この時、水分の蒸発によってパリソン外表面
温度は軟化温度に迄冷却され、かつパリソン外表面に滑
剤による潤滑膜8が形成される。
【0015】第2の工程では、図2に示すように、押し
出し機1から押し出された筒状の溶融樹脂パリソン5の
開放下端部をピンチ板9で挟んでパリソン内を外部から
遮断し、ガス吹き込みノズル4からパリソン5内にガス
(通常はエア)を吹き込む。この時のガス圧は比較的低
圧で2kgf/cm2 (196kPa)程度である。こ
れによって、パリソン5の予備伸長を行う。
【0016】第3の工程では、図3に示すように、型
2、3閉じが完了した後、ガス圧を上げ、本成形を行
う。ガス圧は、たとえば3−20kgf/cm2 (29
4−1960kPa)程度に高められる。この時、パリ
ソン5とキャビティ表面2´、3´との間は潤滑膜8に
よって滑ることができる。また、パリソン5自体は外表
面の軟化温度にまでの冷却と、伸長時の分子配向による
配向硬化とによって、張力を伝達できる程度の粘度にな
っており、成形時に、張力がキャビティ内パリソンの全
域に及んで、肉厚が全域にわたって均一化しようとす
る。
【0017】第4の工程では、図4に示すように、パリ
ソン5の冷却、固化によって、成形品5´を得る。型
2、3は温調水で15°C程度に調温されており、膨満
して型表面に押し付けられたパリソン5は冷却され、固
化する。
【0018】第5の工程では、図5に示すように、型
2、3を開き、成形品5´を取り出す。この時、樹脂は
十分に固化しているため、かつキャビティ面2´、3´
と成形品5´の表面との間に潤滑剤があるため、成形品
5´を型2、3から容易に取り出すことができる。成形
品5´外面に付着している滑剤は水拭きで除去するか、
または支障が無い場合はそのままでもよい。また、キャ
ビティ面2´、3´に移行した滑剤は、成形品の表面外
観を損なったり、キャビティ面2´、3´に設けられた
ガス抜き孔(図示せず)を詰まらせたりしない限り、そ
のままでよい。
【0019】つぎに、作用を説明する。溶融樹脂パリソ
ン5がパリソン押し出し機1から押し出された直後に潤
滑剤7が溶融樹脂パリソン5の外表面に塗布される。潤
滑剤7には次の作用がある。 (イ) 水の量を適宜調整することにより、水の蒸発潜
熱により、パリソン外表面温度を融点以上から塑性変形
可能な軟化温度まで冷却し、パリソン外表面に乾性被膜
を形成する。 (ロ) 同時に、滑剤による潤滑膜8をパリソン外表面
に形成する。
【0020】続いて、パリソン5内にガスを吹き込み、
予備伸長、本成形する時、上記の潤滑剤7の作用
(イ)、(ロ)により、パリソン5は型面2´、3´に
粘着することなく滑りながら、キャビティ内に膨満す
る。また、軟化温度にまでの冷却と伸長時の分子配向に
よる配向硬化により、パリソン5は張力を伝達できる粘
度になり、膨満するときにキャビティ内のパリソン全域
に張力を及ぼしつつ、パリソン5のどの部位においても
肉厚均等になろうとしながら、伸長、膨満する。
【0021】つぎに、本発明による円錐容器のブロー成
形による肉厚均一化の効果を確認する試験を行った。パ
リソン樹脂は高分子量ポリエチレン(昭和電工製ショー
レックス4551H)であり、平底円錐形2リットルボ
トル容器を成形した。潤滑剤は、ステアリン酸カルシウ
ムの非イオン系界面活性剤エマルジョンを使用した。図
6に示すように、容器を7分割して、ネック部から底部
にかけて順に、、・・・、とし、各部の厚さを測
定した。
【0022】測定結果は次の通りである。 上に示すように、潤滑剤なしの場合(従来法)に比べ
て、潤滑剤ありの場合(本発明)は、大幅な肉厚の均一
化が得られる。
【0023】また、ボトル容器形状を種々に変えて試験
した結果、下記条件に合致する形状を有する成形品にお
いて、良好な肉厚均一化が得られることが判明した。す
なわち、型の半分を示した図7において、パリソン5の
上下端は型に挟まれて拘束される。この拘束点を10、
11で示す。拘束点10と型コーナ部12を結ぶ型面が
水平面となす仰角θ1 が0°−45°で、かつ、コーナ
部12を挟む型の2面のなす角度θ2 が180°未満で
ある場合に、良好な肉厚均一化が得られた。
【0024】
【発明の効果】本発明によれば次の効果を得る。 (イ) 溶融樹脂パリソンの外表面に潤滑剤を塗布した
後、予備伸張、本成形を行うようにしたので、成形時
に、パリソンと型面間を滑らせつつパリソンの肉厚を均
一化できる。
【0025】(ロ) この肉厚均一な成形により、成形
品に不必要な厚肉部を生じさせることがなくなり、しか
も、型の複雑化を伴なうことなく肉厚均一化を達成でき
る。
【0026】(ハ) パリソン外表面層の伸張による分
子配向硬化により、成形品の強度が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る樹脂容器のブロー成形
方法の第1工程を示す断面図である。
【図2】本発明の一実施例に係る樹脂容器のブロー成形
方法の第2工程を示す断面図である。
【図3】本発明の一実施例に係る樹脂容器のブロー成形
方法の第3工程を示す断面図である。
【図4】本発明の一実施例に係る樹脂容器のブロー成形
方法の第4工程を示す断面図である。
【図5】本発明の一実施例に係る樹脂容器のブロー成形
方法の第5工程を示す断面図である。
【図6】本発明の一実施例に係る樹脂容器のブロー成形
方法の肉厚均一化確認試験における容器の肉厚測定部位
を示す断面図である。
【図7】本発明の一実施例における良好な結果を得るた
めの条件を示す容器形状図である。
【符号の説明】
1 パリソン押し出し機 2 型 3 型 4 ガス吹き込みノズル 5 パリソン 6 潤滑剤ノズル 7 潤滑剤 8 潤滑膜 9 ピンチ板 2´ キャビティ面 3´ キャビティ面 5´ 成形品

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パリソン押し出し機から押し出された溶
    融樹脂パリソンの外表面に潤滑剤を塗布し、 前記パリソン内にガスを吹き込んでパリソンを予備伸張
    させ、 型閉じ完了後、ガス圧を上げて本成形を行い、 パリソンの冷却、固化により成形品を得、 型を開いて成形品を型から取り出す、ことを特徴とする
    樹脂容器のブロー成形方法。
JP13447692A 1992-04-28 1992-04-28 樹脂容器のブロー成形方法 Expired - Lifetime JP3026334B2 (ja)

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