JP3024747U - 足場吊り用チェーン - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 作業性がよく、騒音が発生しにくく、安全性
に問題がない足場吊り用チェーンを提供すること。 【解決手段】 チェーン２の端部に閉じる方向に付勢さ
れた外れ止め金具１１を設けたフック８を有する足場吊
り用チェーン。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、足場吊り用チェーンに関し、特に、別ピースに直接掛けることがで きる外れ止めを設け安全性を高めたフックを有する足場吊り用チェーンに関する 。

【０００２】

【従来の技術】

橋梁等の大きな構造物を塗装、補修等する場合、簡単に吊り足場を形成するの に、構造物に足場吊り用チェーンを固定し、作業足場を形成している。

【０００３】 図４は従来の足場吊り用チェーンを利用した足場の説明図であり、図４におい て、フック１が先端に固定されているチェーン２を構造物のＨ型鋼等の梁３に回 して掛け、チェーン２の他方の先端をフック１で引っ掛け、形成された輪の中に 足場板４を通して足場を形成している。

【０００４】 図５は、他の従来の足場吊り用チェーンを利用した足場の説明図であり、図５ において、フック１ａ，１ｂが両端に固定されたチェーン２を構造物のＨ型鋼等 の梁３に回して掛け、チェーン２の一方の先端のフック１ｂをチェーン２の途中 に引っ掛け、チェーン２の他方の先端のフック１ａをチェーン２の途中に引っ掛 け、形成された輪の中に足場板４を通して足場を形成している。

【０００５】 図６は、梁３に対して着脱自在にボルト６ａで取り付けられる吊りピース金具 ６を利用した足場の説明図であり、梁３に固定されたクランプ６ｂに設けられた 半環状の吊りピース６ｃにチェーン２を通し、フック１ｂをチェーン２の途中に 引っ掛け、フック１ａをチェーン２の途中に引っ掛け、形成された輪の中に足場 板４を通して足場を形成している。

【０００６】 図７（ａ），（ｂ）は、他の吊りピース金具を利用した足場の正面及び側面の 説明図であり、梁３に直接固定された半環状の吊りピース７にチェーン２を通し フック１ｂをチェーン２の上側の途中に引っ掛け、フック１ａをチェーン２の下 側の途中に引っ掛け、形成された輪の中に足場板４を通して足場を形成している 。

【０００７】

【考案が解決しようとする課題】

ところが、前記従来の足場吊り用チェーンは、図６、図７において、別ピース を利用して作業する場合、環状の吊りピースにチェーンを通し、フックをチェー ンに引っ掛けるため、作業性が悪く、また、チェーンを吊りピースに通す際に騒 音が発生するため夜間の作業が行いにくいなどの問題がある。さらに、フックを チェーンのリングに十分に引っ掛けないと、フックが外れることがあり、安全性 にも細心の注意を払う必要がある。

【０００８】 そこで、本考案は、作業性がよく、騒音が発生しにくく、安全性に問題がない 足場吊り用チェーンを提供するものである。

【０００９】

【課題を解決するための手段】

本考案の足場吊り用チェーンは、チェーンの端部に閉じる方向に付勢された外 れ止めを設けたフックを有し、吊りピース或いは別ピース金具に直接掛けること ができることを特徴とする。

【００１０】

【考案の実施の形態】

図１は、本考案による足場吊り用チェーンのフック部分を拡大して示す正面図 である。図２は、フック部分の分解斜視図である。図３（ａ），（ｂ）は、本考 案による足場吊り用チェーンの使用態様を示す正面及び側面の説明図である。な お、図７に示す従来例と対応する部材には同一符号を付している。

【００１１】 フック８は、ほぼＪ字状のフック本体９と、このフック本体９に対して取付ピ ン１０を介して回動自在に取り付けられた外れ止め金具１１と、この外れ止め金 具１１をフック８を閉じる方向に付勢するコイルバネ１２を備えている。

【００１２】 フック本体９の基端部９ａの近傍には、チェーン２の固定用孔１３が設けられ ており、チェーン２の一端が固着される。また、フック本体９の基端部９ａは、 フック本体９の先端部９ｂの方向に伸延した延長部９ｃが形成されている。この 延長部９ｃの先端には、外れ止め金具１１が取付ピン１０を中心として回動自在 に設けられている。この外れ止め金具１１は、フック８内に掛けたチェーン、ピ ース金具等が抜けないように、フック８を閉じる方向にコイルバネ１２により付 勢されており、通常状態においては、外れ止め金具１１の先端部１１ａは、フッ ク本体９の先端部９ｂに弾性的に圧接されている。

【００１３】 次に、上述した足場吊り用チェーンの使用態様について図３を参照して説明す る。

【００１４】 先ず、梁３に直接固定された半環状の吊りピース７にフック８の外れ止め金具 １１を押し当ててフック８の方向に押し込む。これにより、外れ止め金具１１は 、コイルバネ１２の力に抗してフック８が開く方向に傾動する。吊りピース７が 、フック８の保持空間１４の中に完全に押し込まれると、外れ止め金具１１を押 し当ててフック８の方向に押し込む。これにより、外れ止め金具１１が、コイル バネ１２の力により元の位置に戻り、フック８が閉じた状態となる。従って、こ れ以降はフック８がどのような姿勢になっても、意図的に外れ止め金具１１を開 けない限りは、フック８が吊りピース７から外れることがなく、極めて安全であ る。また、フック８を吊りピース７に押し当てるだけで、吊りピース７に対して チェーン２が固定されることになるので、チェーン２の取付作業が極めて容易に なる。また、チェーン２を吊りピース７に取り付ける際に、チェーン２を吊りピ ース７の中に通す必要がないので騒音を発生することがない。

【００１５】 なお、上述の実施例においては、フック８を梁３に直接固定された半環状の吊 りピース７に引っ掛けるようにしたが、図６に示す様な吊りピース金具の吊りピ ース６ｃや、梁３に直接固定されたフック係止用の透孔を有する鉄板製のフック （図示せず）に引っ掛けるようにしてもよい。

【００１６】

【考案の効果】

（１） 吊りピース又は吊りピース金具にフックを直接掛けることができるの で、作業が大幅に簡単化される。

【００１７】 （２） 意図的に外さない限り、フックが外れることがないので、作業の安全 性を大幅に高めることができる。

【００１８】 （３） 吊りピースにチェーンを潜り通すことなく直接かけられるので、騒音 の発生を防止することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案による足場吊り用チェーンのフック部
分を拡大して示す正面図である。

【図２】 フック部分の分解斜視図である。

【図３】 （ａ），（ｂ）は本考案による足場吊り用チ
ェーンの使用態様を示す正面及び側面の説明図である。

【図４】 従来の足場吊り用チェーンを利用した足場の
説明図である。

【図５】 他の従来の足場吊り用チェーンを利用した足
場の説明図である。

【図６】 梁に対して着脱自在にボルトで取り付けられ
る吊りピース金具を利用した足場の説明図である。

【図７】 （ａ），（ｂ）他の吊りピース金具を利用し
た足場の正面及び側面の説明図である。

【符号の説明】

１…フック、２…チェーン、３…梁、４…足場板、６…
吊りピース金具、６ａ…ボルト、６ｂ…クランプ、６
ｃ，７…吊りピース、８…フック、９…フック本体、９
ａ…基端部、９ｂ…先端部、９ｃ…延長部、１０…取付
ピン、１１…外れ止め金具、１２…コイルバネ、１３…
固定用孔、１４…保持空間

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 チェーンの端部に閉じる方向に付勢され
   た外れ止めを設けたフックを有し、吊りピース或いは別
   ピース金具に直接掛けることができることを特徴とする
   足場吊り用チェーン。
2. 【請求項２】 前記フックが、ほぼＪ字状のフック本体
   と、このフック本体の基部近傍に回動自在に取り付けら
   れバネにより前記フック本体の先端部近傍に弾性的に押
   圧される前記外れ止めを備えていることを特徴とする請
   求項１記載の足場吊り用チェーン。