JP3023643B2 - ソケット溶接継手の超音波探傷方法 - Google Patents

ソケット溶接継手の超音波探傷方法

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JP3023643B2
JP3023643B2 JP5301207A JP30120793A JP3023643B2 JP 3023643 B2 JP3023643 B2 JP 3023643B2 JP 5301207 A JP5301207 A JP 5301207A JP 30120793 A JP30120793 A JP 30120793A JP 3023643 B2 JP3023643 B2 JP 3023643B2
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明広 上野
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Shin Nippon Nondestructive Inspection Co Ltd
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Shin Nippon Nondestructive Inspection Co Ltd
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    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
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    • G01N2291/04Wave modes and trajectories
    • G01N2291/044Internal reflections (echoes), e.g. on walls or defects
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ソケット溶接継手の超
音波探傷方法に係り、更に詳しくは、広い範囲にわたっ
て探傷検査ができて、さらにはSN比も向上でき、しか
も自動的に高精度で安定した検査物の探傷検査ができる
ソケット溶接継手の超音波探傷方法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、原子力発電装置に用いられる各
種配管は、ソケット溶接される場合があるが、溶接部に
欠陥があると原子炉の冷却水などの内容物が流出する虞
があるので、溶接後には表面の外観検査だけでなく、放
射線透過試験を用いた溶接部の非破壊検査が行われてい
る。ところで、非破壊検査には放射線透過試験の他に超
音波探傷検査があるが、仮にこのようなソケット溶接部
などの盛り上がった溶接部を超音波探傷するには、探触
子を当てがいながらの検査はし難いので、溶接部から若
干離れた検査物表面(以下、探傷面又は検査面という)
から検査する斜角探触子を用いることになる。次に、図
10、11を参照して従来の超音波探傷検査用斜角探触
子を説明する。
【0003】図10に示すように、斜角探触子100
は、ケーシング101内に、吸音材102により仕切ら
れた超音波の送信部103と受信部104とを探傷方向
に対して横方向に並べたものである。送信部103には
送信側くさび105と、この送信側くさび105に取付
けられる平板状の送信振動子106とを設けており、ま
た受信部104には受信側くさび107と、この受信側
くさび107に取付けられる平板状の受信振動子108
を設けている。送信振動子106と受信振動子108
は、超音波の送受の焦点aがソケット109の探傷面か
ら斜め前方の一定の深さになるようにやや山形に傾けて
設けている。なお、送受信側くさび105、107の下
面は平坦である。例えば、図11に示すような円筒状の
配管110のソケット溶接部111を超音波探傷検査す
る場合には、グリースなどの接触媒質をソケット109
のソケット溶接部111側の端部に塗布し、この塗布部
に斜角探触子100の下面を作業者が手動により当てが
いながら斜角探触子100を同図矢印方向に移動させ
て、ソケット溶接部111の超音波探傷検査を行う。す
なわち、パルス電圧が印加された送信振動子106から
超音波が発生し、この超音波は、送信側くさび105を
透過してソケット109の探傷面よりソケット109内
に入り込み、斜め前方に向かって発射される。ソケット
溶接部111に欠陥があると、欠陥部112に反射した
欠陥エコーは、配管110から受信側くさび107を通
過して受信振動子108を振動させる。これにより、欠
陥エコーが検出される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の超音波探傷用斜角探触子100は、このように送信
部103と受信部104を斜角探触子100の横方向に
並べて配置し、しかも送受信側くさび105、107の
下面は平坦であるので、探傷検査を行う際に、円筒形の
ソケット109の表面に接するのは、超音波の送受には
何ら関係のない、斜角探触子100の下面の中央部にあ
る吸音材102となる。このため、超音波は前記グリー
スなどの厚い接触媒質層を介して効率の悪い送受がなさ
れ、斜角探触子100のSN比が低下していた。また、
このように送信振動子106と受信振動子108が、吸
音材102を介して隣合う配置においては、欠陥高さの
変化に伴う欠陥エコー高さの変化の割合が小さいので、
欠陥エコー高さから欠陥高さの推定をすることが困難で
あった。さらに、探傷検査する際には、作業者が超音波
探傷検査用斜角探触子100を手に持って作業していた
ので、作業効率が悪いと共に検査精度も安定していなか
った。本発明はこのような事情に鑑みてなされたもの
で、広い範囲にわたって探傷検査ができて、さらにはS
N比も向上でき、しかも自動的に高精度で安定した検査
物の探傷検査ができるソケット溶接継手の超音波探傷方
法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的に沿う請求項1
記載のソケット溶接継手の超音波探傷方法は、超音波探
傷用斜角探触子を治具に取付け、該超音波探傷用斜角探
触子を溶接管継手類からなる検査物の周面に沿って少な
くとも一回転させ、前記検査物の溶接部の欠陥を超音波
を用いて自動的に探傷する方法であって、前記超音波探
傷用斜角探触子には、送信側くさびに取付けられた平板
状の送信振動子を具える送信部と、該送信部の前部に近
接配置されて、受信側くさびに取付けられた平板状の受
信振動子を具えると共に、前記受信側くさびの振動子取
付け面が、前記送信側くさびの振動子取付け面に対して
やや半径方向内側に傾いた受信部と、前記送信部と受信
部とを仕切る吸音材と、これらを収納するケーシングと
を有する斜角探触子を用い、更に、前記治具には前記検
査物にクランプするクランプ手段と、取付けられた前記
斜角探触子を前記検査物の外周面に沿って少なくとも一
回転させる回転手段と、前記斜角探触子の探傷位置を検
知する位置検出手段とを備え、そして、前記斜角探触子
は検査面に対して昇降可能な基板に取付けられ、しかも
前記斜角探触子はスプリングによって前記検査面に付勢
されており、前記回転手段を駆動させながら、前記位置
検出手段によって検知される前記斜角探触子の位置と、
前記溶接部の欠陥から反射した超音波を前記受信振動子
が受信することにより生じた電気信号とを対比しながら
超音波探傷するように構成されている。
【0006】
【作用】請求項1記載のソケット溶接継手の超音波探傷
方法により超音波探傷検査する場合には、例えば検査物
の溶接部付近の探傷面に斜角探触子が配置されるよう
に、治具をクランプ手段により検査物に固定し、この探
傷面に必要により例えばグリースなどの接触媒質を塗布
する。次いで、この塗布部に斜角探触子の下面を当てが
い、位置検出手段により斜角探触子の位置を検出しなが
ら、回転手段により斜角探触子を検査物の外周面に沿っ
て少なくとも一回転させて溶接部の超音波探傷検査を行
う。すなわち、探触子の後方に配置された送信部から検
査物内に超音波が発射され、欠陥があった場合には超音
波はその欠陥部に反射し、欠陥エコーになって探触子の
前方に配置された受信部に返り、これを受信振動子が受
信することにより電気信号を発生させる。このときの欠
陥部の位置は位置検出手段により検出され、この位置検
出手段によって検知される斜角探触子の位置と、欠陥エ
コーを受信振動子が受信することにより生じた電気信号
とを対比しながら超音波探傷が行われる。この場合、超
音波は、斜角探触子から直接検査物に送受されるので、
探傷感度が向上する他、送信振動子と受信振動子を近づ
けることができ、これにより送受の焦点に対する送受の
角度が小さくなり探傷深度が拡大して、一回の探傷で検
査できる範囲が広がり、斜角探触子を比較的前後方向に
移動させなくても検査物の探傷ができる。そして、送受
の振動子を探傷方向に短くして、これと直交方向に長く
することが容易にでき、これによって前記作用が促進さ
れる。
【0007】
【実施例】続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明
を具体化した実施例につき説明し、本発明の理解に供す
る。ここに、図1は本発明の一実施例に係るソケット溶
接継手の超音波探傷方法に用いられる超音波探傷検査装
置の正面図、図2は同側面図、図3は前記実施例の超音
波探傷方法に用いられる回転手段を示す一部切欠部を含
む正面図、図4は前記実施例の超音波探傷方法に用いら
れる回転手段の駆動部を示す要部拡大断面図、図5は前
記回転手段に用いられる基板の昇降部を示す要部拡大断
面図、図6は前記実施例の超音波探傷方法に用いられる
斜角探触子の取付け部を示す要部拡大断面図、図7は前
記実施例の超音波探傷方法に用いられる斜角探触子の探
傷方向拡大断面図、図8は前記斜角探触子の幅方向断面
図、図9は前記実施例の超音波探傷方法に用いられる超
音波探傷検査装置の背面図である。
【0008】図1、2に示すように、本発明の一実施例
に係るソケット溶接継手の超音波探傷方法に用いられる
超音波探傷検査装置10は、治具の一例である蟹の爪形
をした箱状の装置本体11を有している。装置本体11
の下部には大径の切欠部12を設けており、切欠部12
には、装置本体11の前方に配置された斜角探触子13
を、検査物の一例である配管14の外周面に沿って一回
転させる回転手段15を設けている。また、装置本体1
1の背面には、装置本体11を配管14にクランプする
クランプ手段16を設けている。次に、図1〜9を参照
して回転手段15を詳細に説明する。
【0009】図3に示すように、装置本体11の切欠部
12の形成部には外方に折り返された縁カバー12aを
設けており、切欠部12には、外縁部の全域にギア17
aを設けた正面視してほぼCの字形の肉厚な回転板17
を、縁カバー12aに対峙状態で配置している。回転板
17の裏面には、回転板17の外縁部に沿って湾曲する
ガイドレール18を突設しており、装置本体11の切欠
部12側の内面には、ガイドレール18を内外方向から
摺動可能に挟持する多数個のガイドローラ19を所定間
隔毎に軸着している。また、図3における縁カバー12
aには、回転板17の原点位置を検出する位置センサ2
0を設けており、回転板17の中央部の裏面には、円弧
状のマグネット21を取付けている。回転板17の回転
中、位置センサ20がマグネット21の端部を検出した
ときに、回転板17は原点位置にある。次に、回転板1
7の駆動系を詳細に説明する。
【0010】同じく、図3、4に示すように、装置本体
11の上部にはケーシング22を前方に向かって突設し
ている。ケーシング22の下部内にはモータ23が収納
されており、ケーシング22の上部内には斜角探触子1
3の探傷位置を検知する位置検出手段の一例であるエン
コーダ24が収納されている。モータ23の回転軸に固
着されたギヤ25の上部にはエンコーダ24のギヤ26
が噛合されており、またギヤ25の両側部には、装置本
体11に軸着されて、モータ23の回転力を回転板17
のギヤ17aに伝達する左右一対ずつのギヤ27、28
が噛合されている。モータ23を回転させると、ギヤ2
5、27、28を介して回転板17のギヤ17aに伝わ
り、これにより回転板17が回転する。このときの回転
板17の回転角度は、ギヤ25、26を介してエンコー
ダ24がモータ23の回転数を検出することにより認識
される。続いて、斜角探触子13の回転手段15への取
付け構造を詳細に説明する。
【0011】図1、2に示すように、回転板17の両端
部には左右一対のガイドレール30を平行に設けてお
り、ガイドレール30にスライダ30aを介してアーチ
状の基板31を摺動自在に設けている。図1、5に示す
ように、基板31の一端側には、ケーシング32を突設
しており、ケーシング32には、一端部にノブ33が固
着された位置調整ネジ34を回転自在に取付けている。
位置調整ネジ34には、回転板17に固着されたナット
35が螺合されており、ノブ33を回転させて、ナット
35から突出するネジ34の突出幅dを調節することに
より、基板31がガイドレール30に沿って摺動する。
【0012】図1、2、6に示すように、基板31の中
央部の前面にはケーシング36aを突設しており、ケー
シング36aの一端部内には前面側に開口する収納部3
7を設けており、収納部37内にはナット36を外方に
出し入れ自在に収納している。ナット36の元部には短
尺な送りネジ39が螺合されており、送りネジ39の元
部にはギヤ40が固着されている。ケーシング36a内
には、ナット36に並んでモータ41とエンコーダ42
が収納されており、モータ41のシャフトに固着された
ギヤ43に、前記送りネジ39のギヤ40と、エンコー
ダ42のギヤ44とが噛合されている。モータ41が回
転すると、ギヤ43、40を介して送りネジ39が回転
し、これによりナット36が収納部37から出し入れさ
れる。この際のナット36の突出幅は、ギヤ43、44
を介してモータ41の回転数をエンコーダ42が検出す
ることにより認識される。ナット36の先端部には、前
面側に収納部45を有する取付け板46を固着してお
り、収納部45内には、スプリング47により図下方に
付勢された昇降板48を昇降可能に収納している。昇降
板48には、前記斜角探触子13を取付けている。次
に、図7、8を参照して斜角探触子13を詳細に説明す
る。
【0013】図7に示すように、斜角探触子13は、前
後方向が短い横長のステンレスからなるケーシング49
内に、斜め前方に下方傾斜する吸音材50により仕切ら
れた超音波の送信部51と受信部52とを、送信部51
を斜角探触子13の後方、受信部52を斜角探触子13
の前方に位置するように配置している。これらの吸音材
50、送信部51および受信部52は、ほぼケーシング
49の横幅全長の長さを有している(図8参照)。
【0014】送信部51には合成樹脂からなる送信側く
さび53と、この送信側くさび53の下方傾斜する後方
傾斜面53aに取付けられた平板状の送信振動子54と
を有しており、また受信部52には合成樹脂からなる受
信側くさび55と、この受信側くさび55の下方傾斜す
る後方傾斜面55aに取付けられた平板状の受信振動子
56を有している。送受信振動子54、56は、両者
共、例えばジルコンチタン酸鉛などの振動板の両面に電
極が固着された周知の振動子である。また、送信側くさ
び53と受信側くさび55の下面は平坦面であるが、こ
れに限定しなくても、例えば溶接される配管14やジョ
イント14aの外周面に沿った湾曲面としてもよい。
【0015】ここで、図7に示すように、それぞれの後
方傾斜面53a、55aの傾斜角θ1、θ2は、送信振
動子54と受信振動子56とを、送受の焦点aが探傷部
または探傷部よりやや前方に位置できるように傾斜させ
る角度である。具体的には、送信側くさび53の後方傾
斜面53aの傾斜角θ1が35.3度であり、受信側く
さび55の後方傾斜面55aの傾斜角θ2が29.5度
であって、超音波としては縦波を積極的に使用するよう
にしている。また、吸音材50の傾斜角度θ3は、6
0.5度である。次に、図2、9を参照して超音波探傷
検査装置10のクランプ手段16を詳細に説明する。
【0016】図2、9に示すように、装置本体11の裏
面の中央部には台板57を固着しており、台板57に、
先端部が切欠部12の中央側に突出した3本のクランプ
アーム58を取付けている。クランプアーム58は、装
置本体11の中央下部に昇降可能にビス59aによりビ
ス止めされた中央アーム58aと、装置本体11の両側
部にピン58b′により回動可能に軸着された左右一対
のサイドアーム58bからなる。中央アーム58aの先
端部にはクランプフット59が固着されており、それぞ
れのサイドアーム58bは、元部が対峙方向に向かって
カギ形に屈曲したアームであり、その先端部にはクラン
プフット59がピン60を介して軸着されている。これ
らのクランプフット59は、配管14のクランプ位置b
を中心にして120度の等分割位置に配置されている。
【0017】台板57の中央上部には、両側面に開口部
61が切欠されたケーシング62を設けており、ケーシ
ング62の上部には、上端部にノブ63が固着された短
尺な送りネジ64を回動自在に取付けている。送りネジ
64の下端部には、ケーシング62内に昇降可能に収納
されたクランプナット65が螺合されており、クランプ
ナット65の両側面には一対の突出片66を突設してい
る。それぞれの突出片66には短尺な連結アーム67が
ピン68により軸着さており、両連結アーム67の先端
部に、前記サイドアーム58b、58cの元部がピン6
9により軸着されている。ノブ63により送りネジ64
を回転させるとクランプナット65が昇降し、これに伴
って連結アーム67が昇降することによりサイドアーム
58b、58cがピン58b′を中心にそれぞれ図9矢
印方向に回動する。
【0018】続いて、この超音波探傷検査装置10を用
いた本発明に係るソケット溶接継手の超音波探傷方法を
説明する。図7に示すような円筒状の配管14をジョイ
ント14aにより溶接したジョイント溶接部14bを超
音波探傷検査する場合には、グリースなどの接触媒質を
ジョイント14aのジョイント溶接部14b側の端部に
塗布し、次いで図9に示すように、ビス59aを緩めた
りノブ63を回転させて、クランプアーム58の位置を
調整し、配管14のジョイント14aの近傍をクランプ
して超音波探傷検査装置10を配管14に固定する。ま
た、図1に示すように、ノブ33を回転させてガイドレ
ール30に沿って基板31を昇降させ、斜角探触子13
の下面をジョイント14aのジョイント溶接部14b付
近の外周面に当接させる(図2も参照)。この際、斜角
探触子13は取付け板46のスプリング47によりジョ
イント14a側に比較的弱いバネ力により付勢されてお
り、また斜角探触子13を前後方向に移動させるモータ
41により、ナット36が最も先端の位置まで突出され
ている(図6参照)。
【0019】次いで、ジョイント14aのグリース塗布
部に斜角探触子13の下面を当てがいながら、モータ2
3により回転板17を回転させて、斜角探触子13をジ
ョイント14aの外周面に沿って移動させることによ
り、ジョイント溶接部14bの超音波探傷検査を行う。
すなわち、図7に示すように、斜角探触子13の移動中
に、パルス電圧が印加された送信振動子54から超音波
を周期的に発生させると、この超音波は、送信側くさび
53を透過してジョイント14aの探傷面よりジョイン
ト14a内に入り込み、斜め前方の探傷部に向かって発
射される。ジョイント溶接部14bに欠陥があると、欠
陥部14cに反射した欠陥エコーは、配管14から受信
側くさび55を通過して受信振動子56に伝わり電気信
号に変換されて、欠陥エコー高さが検出される。この
際、欠陥部14cの位置はエンコーダ24により認識さ
れ、エコーダ24によって検知される斜角探触子13の
位置と、ジョイント溶接部14bの欠陥エコーを受信振
動子56が受信して生じた電気信号とを対比しながら超
音波探傷が行われる。回転板17が一回転したら、モー
タ41によりナット36を例えば5mm程度引き戻し、
先程とは逆方向に回転板17を回転させながら超音波探
傷検査を行う。その後、ジョイント溶接部14bの全域
の検査が完了するまで、この操作を繰り返す。
【0020】このように、斜角探触子13の後方に配置
された送信部51からジョイント溶接部14b内の探傷
部に向かって直接超音波が発射され、欠陥があった場合
には欠陥エコーとなって斜角探触子13の前方に配置さ
れた受信部52に直接返ってくるので、従来手段のよう
な送信部と受信部を斜角探触子の横方向に並べたものの
ように、中間の接触媒質を介して送受を行うことがない
ので、探傷感度は低下しない。さらに、超音波探傷検査
装置10には、装置本体11を配管14にクランプする
クランプ手段16と、斜角探触子13を配管14の外周
面に沿って回転させる回転手段15とを備えているの
で、自動的に高精度で安定した配管14の探傷検査がで
きる。
【0021】本発明は、この実施例に限定されるもので
はなく、要旨を逸脱しない範囲での設計変更があっても
本発明に含まれる。例えば、実施例では、超音波探傷検
査用斜角探触子を配管のジョイント溶接部の探傷検査に
用いたが、これに限定しなくても、例えばエルボ、チー
ズあるいは配管などのソケット溶接部の探傷検査などに
用いてもよい。また、クランプ手段や回転手段は、実施
例のものに限定しなくても、超音波探傷検査装置の装置
本体を検査物にクランプでき、また斜角探触子を検査物
の周面に沿って回転できるものであればどのような構造
のものであってもよい。
【0022】
【発明の効果】請求項1記載のソケット溶接継手の超音
波探傷方法においては、このように斜角探触子の後方に
配置された送信部から溶接部内の探傷部に向かって超音
波が発射され、欠陥があった場合には欠陥エコーとなっ
て斜角探触子の前方に配置された受信部に返ってくるの
で、欠陥高さの変化に伴う欠陥エコー高さの変化の割合
が大きくなり、欠陥エコー高さから欠陥高さの推定をす
ることが容易になった。また、受信部と送信部とを斜角
探触子の前後に並べたので、検査物に曲率があった場合
でも、直接、探触子の中央部分を検査物に当接して検査
でき、これにより大幅にSN比が改善された。さらに、
治具には検査物にクランプするクランプ手段と、斜角探
触子を検査物の外周面に沿って回転させる回転手段と、
斜角探触子の探傷位置を検知する位置検出手段とを備え
ているので、自動的に高精度で安定した検査物の探傷検
査ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るソケット溶接継手の超
音波探傷方法に用いられる超音波探傷検査装置の正面図
である。
【図2】同側面図である。
【図3】前記実施例の超音波探傷方法に用いられる回転
手段を示す一部切欠部を含む正面図である。
【図4】前記実施例の超音波探傷方法に用いられる回転
手段の駆動部を示す要部拡大断面図である。
【図5】前記回転手段に用いられる基板の昇降部を示す
要部拡大断面図である。
【図6】前記実施例の超音波探傷方法に用いられる斜角
探触子の取付け部を示す要部拡大断面図である。
【図7】前記実施例の超音波探傷方法に用いられる斜角
探触子の探傷方向拡大断面図である。
【図8】前記斜角探触子の幅方向断面図である。
【図9】前記実施例の超音波探傷方法に用いられる超音
波探傷検査装置の背面図である。
【図10】従来手段に係る超音波探傷検査装置に用いら
れる斜角探触子の使用状態を示す概略拡大正面図であ
る。
【図11】同使用状態を示す側面図である。
【符号の説明】
10:超音波探傷検査装置、11:装置本体(治具)、
12:切欠部、12a:縁カバー、13:斜角探触子、
14:配管(検査物)、14a:ジョイント、14b:
ジョイント溶接部、14c:欠陥部、15:回転手段、
16:クランプ手段、17:回転板、17a:ギヤ、1
8:ガイドレール、19:ガイドローラ、20:位置セ
ンサ、21:マグネット、22:ケーシング、23:モ
ータ、24:エンコーダ(位置検出手段)、25:ギ
ヤ、26:ギヤ、27:ギヤ、28:ギヤ、30:ガイ
ドレール、30a:スライダ、31:基板、32:ケー
シング、33:ノブ、34:位置調整ネジ、35:ナッ
ト、36:ナット、36a:ケーシング、37:収納
部、39:送りネジ、40:ギヤ、41:モータ、4
2:エンコーダ、43:ギヤ、44:ギヤ、45:収納
部、46:取付け板、47:スプリング、48:昇降
板、49:ケーシング、50:吸音材、51:送信部、
52:受信部、53:送信側くさび、53a:後方傾斜
面、54:送信振動子、55:受信側くさび、55a:
後方傾斜面、56:受信振動子、57:台板、58:ク
ランプアーム、58a:中央アーム、58b:サイドア
ーム、58b′:ピン、58c:サイドアーム、59:
クランプフット 59a:ビス、60:ピン、61:開
口部、62:ケーシング、63:ノブ、64:送りネ
ジ、65:クランプナット、66:突出片、67:連結
アーム、68:ピン、69:ピン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松尾 敏之 福岡県北九州市小倉北区井堀4丁目10番 13号 新日本非破壊検査株式会社内 (72)発明者 上野 明広 福岡県北九州市小倉北区井堀4丁目10番 13号 新日本非破壊検査株式会社内 (72)発明者 渡邉 邦道 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株式会社東芝 横浜事業所内 (72)発明者 川股 邦夫 東京都港区西新橋3丁目7番1号 東芝 プラント建設株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−56856(JP,A) 特開 平3−206955(JP,A) 特開 昭61−44348(JP,A) 実開 平3−80362(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 29/00 - 29/28

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 超音波探傷用斜角探触子を治具に取付
    け、該超音波探傷用斜角探触子を溶接管継手類からなる
    検査物の周面に沿って少なくとも一回転させ、前記検査
    物の溶接部の欠陥を超音波を用いて自動的に探傷する方
    法であって、 前記超音波探傷用斜角探触子には、送信側くさびに取付
    けられた平板状の送信振動子を具える送信部と、該送信
    部の前部に近接配置されて、受信側くさびに取付けられ
    た平板状の受信振動子を具えると共に、前記受信側くさ
    びの振動子取付け面が、前記送信側くさびの振動子取付
    け面に対してやや半径方向内側に傾いた受信部と、前記
    送信部と受信部とを仕切る吸音材と、これらを収納する
    ケーシングとを有する斜角探触子を用い、 更に、前記治具には前記検査物にクランプするクランプ
    手段と、取付けられた前記斜角探触子を前記検査物の外
    周面に沿って少なくとも一回転させる回転手段と、前記
    斜角探触子の探傷位置を検知する位置検出手段とを備
    え、そして、前記斜角探触子は検査面に対して昇降可能
    な基板に取付けられ、しかも前記斜角探触子はスプリン
    グによって前記検査面に付勢されており、 前記回転手段を駆動させながら、前記位置検出手段によ
    って検知される前記斜角探触子の位置と、前記溶接部の
    欠陥から反射した超音波を前記受信振動子が受信するこ
    とにより生じた電気信号とを対比しながら超音波探傷す
    ることを特徴とするソケット溶接継手の超音波探傷方
    法。
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