JP3023617U - エンドレスゴムクローラー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 要求される機械的強度にも充分耐えると共
に、大型の機械にも使用できる新しいエンドレスゴムク
ローラーを開発することを目的とする。 【構成】 二つの半山部とその間に形成された谷部から
成るゴムシューを、連結されたトラックリンクの相連接
する二つのリンクにまたがって連続して取り付けること
によって、一つのリンク上には二つのゴムシューによっ
て完全なシューの山部が構成されると共に、二つのリン
クの間には当該ゴムシューの谷部が相対することによっ
て無限軌道の反転部においてもリンクの動きに合わせて
柔軟に対応することができるばかりではなく、充分な機
械強度と引帳力をもったエンドレスゴムクローラーを実
現する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はエンドレスゴムクローラーに関する。更に詳しくは二つの半山部とそ の間に形成された谷部から成るゴムシューを連結したトラックリンクの前後に相 連接したリンクにまたがって連続して取付ることを特徴とするエンドレスゴムク ローラーに関する。

【０００２】

【従来技術】

従来からクローラー式駆動車は建設機械に広く使用されてきている。これらの クローラー式駆動車は一般に鉄シューからなる無限軌道を有するが、移動等の場 合に路面の損傷を防止するために鉄シューの上にゴム製のプロテクターを取り付 けることが義務付けられており、この取付には煩雑な作業を要して来た。

【０００３】 又、一方で鉄リンクを使用せず鋼芯を多数内蔵させたエンドレスのゴムクロー ラーも種々開発されているが、このエンドレスのゴムクローラーでは周方向の引 張力に耐えきれず断裂したり、ゴムが伸びることに伴って脱輪したりする等の危 険な事故が発生することがあり、その修復作業に多くの経費と時間がかかるとい う欠点を有している。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

本考案者はこのような従来技術の欠点を改善し、要求される機械的強度にも充 分耐えると共に、大型の機械にも使用できるエンドレスゴムクローラーを新しく 開発すべく鋭意検討の結果、本考案を完成するに至った。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は二つの半山部とその間に形成された谷部から成るゴムシューを、既存 の連結されたトラックリンクの前後に相連接した二つのリンクにまたがって連続 してシューボルトおよびナットによって取り付けることによって、一つのリンク 上には二つのゴムシューによって完全なシューの山部が構成されると共に、二つ のリンクの間には当該ゴムシューの谷部が相対することによって無限軌道の反転 部においてもリンクの動きに合わせて柔軟に対応することができるばかりではな く、充分な機械的強度と引張力をもったエンドレスゴムクローラーを実現させる ことが出来る。

【０００６】

【実施例】

次に本考案を実施例により説明する、本考案はこれによって何等影響を受ける ものではない。

【０００７】 本考案に使用されるゴムシュー１の平面概要図を図１に、正面概要図を図２に 、図２のＡ‐Ａ平面による一部破断側面図を図３に示す。更に当該ゴムシュー１ をトラックリンク２上に取り付けた概要を図４に示す。

【０００８】 本考案に使用されるゴムシュー１は二つの半山部３，４と、その間に形成され た谷部５および当該谷部の一部を形成すると共にトラックリンク２を左右から挟 み込む下部突起部６から成り、二個の強靭な芯金７を内蔵して成形されている。

【０００９】 半山部３および４にはそれぞれ二個の取付孔８，９および１０，１１が設けら れ、連結したトラックリンク２の前後に連接した二つのリンク１２，１３にまた がって取り付けられる。更にこのような作業を連続してリンク１３と１４の上に も新たなゴムシュー１が取り付けられる。

【００１０】 このように取り付けられたゴムシュー１は各々のリンクの上に完全な山部１５ を形成し、リンクとリンクとの間には谷部５が対応し、下部突起部６によってト ラックリンクを左右から挟み込む。

【００１１】 更に二つの半山部３，４と二つの下部突起部６との間の谷部５には泥抜き孔１ ６が構成され、ゴムシュー１の損傷防止の機能を果たしている。

【００１２】 このように形成されたエンドレスのゴムクローラーは機械的にも非常に強く、 かつ谷部によって充分なエンドレス構造を形成しているので、脆弱な地盤の作業 環境においても相応な浮力を享受することができる。

【００１３】

【考案の効果】

このように本考案に係わるエンドレスゴムクローラーは、要求される機械的強 度を充分満たすと共に、大型の機械にも適用できることができるため、今まで使 用されてきた鉄シューのクローラー式駆動車に代わって充分な機能を発揮できる ばかりではなく、ゴムシューによる弾力性によって乗り心地も良く、路面上を傷 つけることなく自走することができ、今までのような更なるゴムシューの取付の 作業を必要とせず、かつ単品交換が出来て取扱いに便利である。。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に使用されるゴムシューの平面概要図で
ある。

【図２】本考案に使用されるゴムシューの正面概要図で
ある。

【図３】本考案に使用されるゴムシューの図２のＡ‐Ａ
面による一部破断側面図である。

【図４】本考案に係わるゴムシューとリンクとの結合状
態を表す概要図である。

【符号の説明】

１ ゴムシュー ２ トラックリンク ３ 半山部 ４ 半山部 ５ 谷部 ６ 下部突起部 ７ 芯金 ８ 取付孔 ９ 取付孔 １０ 取付孔 １１ 取付孔 １２ リンク １３ リンク １４ リンク １５ 山部 １６ 泥抜き孔

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 二つの半山部とその間に形成された谷部
   から成るゴムシューを、連結したトラックリンクの前後
   に相連接した二つのリンクにまたがって取付けることを
   特徴とするエンドレスゴムクローラー。