JP3022890U - ホース用中間保持具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 弾性を有する金属からなる板状体であって、
相手隙間に挿入した際、湾曲した脚部の反力によってホ
ース等を固定する保持具において、湾曲部分にビードを
設けることによって、材料の板厚を厚くすること無く、
高い保持力が得られ、挿入力も下げ作業性の改善を図っ
ている。 【構成】 湾曲した脚部１に、大部分にわたるビードを
３を設け、その先端部にはビ−ドの分岐部４を有し、開
口部へとつながるビード５を備える。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、パイプやキーシリンダ等の中間部分を固定する金具に係るものであ り、詳細は、自動車用ブレーキフルードホースや燃料パイプの中間部分を保持す る金具に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、この種の保持具としては、実願Ｓ６２−１４３８５８に示される様な開 口部を有する弾性板材が示されているが、通常円弧状に湾曲された脚部を有し、 抜け防止の為に段付形状をしているものがある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかるに、従来の形状では、湾曲した脚部を、湾曲部分の高さよりもやや低い 隙間に挿入し、その反力によって固定させるため、高い保持力で固定しようとす ると、材料の板厚が比較的厚く必要となり重量が嵩むと言う問題が生じていた。

【０００４】 また、抜け防止の目的で前述の脚部に段差を設けることがあり、その場合、段 差の分だけ、保持力よりも大きな力が必要なため、それに比例する挿入力もその 分大きくなり、挿入する際の作業性が悪くなっていた。

【０００５】 本考案は、この点に鑑み、材料の板厚を上げることなく高い保持力を有し、抜 け防止と共に挿入力の上昇も抑えることを可能としたホース中間保持具を提供す ることにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、本考案では開口部を挟むように配置された、長手 方向に伸びた脚部全体もしくは一部に、断面形状が概略Ω形状のビードを長手方 向もしくはコの字形状に付与することにより、材料の板厚を上げることなく高い 保持力を持つことを可能とした。

【０００７】 また、該ビードの先端部には分岐部があり、そこから開口部方向へと伸びてつ ながる事により抜け止めの手段となる。

【０００８】

【作用】

本考案は上記の構成により、湾曲した脚部が、脚部の高さよりもやや小さい相 手隙間に無理なく挿入され、脚部にある長手方向のビードによって、十分高い保 持力が得られる。

【０００９】 また、脚部の先端部分にある、長手方向のビードから分岐した横方向のビード により、装着後の掛り止めとなり抜けを防止する。

【００１０】

【実施例】

実施例について図面を参照しながら説明する。 図１において、板状体の長手方向に伸びる湾曲した脚部１にはビード３が形成 されており、脚部と脚部の間には板状体の端部から他方端部へと伸びる開口部２ が設けられている。

【００１１】 また、脚部の先端部にはビードの分岐部４が有り、そこから開口部へとつなが るようにビード５が伸びている。

【００１２】 図２に示される実施例では、本考案と従来品との挿入時の圧縮量の違いを示し 、従来品では抜け防止の段差７が有り、相手隙間９に挿入する際、円弧８に沿っ て段差の分まで圧縮されるのに対し、本考案では脚部１に沿って挿入されビード ５を過ぎた位置で装着完了となる。

【００１３】

【考案の効果】

本考案は以上説明した構成によって以下に示す効果を奏する。

【００１４】 脚部の高さよりやや低い相手隙間に脚部を挿入し保持する際、高い保持力を維 持する為に板厚の厚い材料である必要がなく、比較的薄い板厚の材料でも、ビー ドを設ける事により、高い保持力を持つことが可能となり、重量を低減させる事 が出来る。

【００１５】 また、ビードの断面形状を変化させる事により、断面２次モーメントを変化さ せ保持力や応力集中の位置を調整することが出来る。

【００１６】 さらに、従来品に見られる抜け防止の為の段差が無く、ビードによって剛性が 高くなった分、自由時の高さを低くする事が可能となった為、より小さな挿入力 で挿入が可能となり作業性が改善される。

【００１７】 また、装着は横方向に設けられたビードを越えた地点で完了し、従来の様に段 差を設ける事無く、湾曲形状の輪郭を有したまま抜け止め手段とすることが出来 る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の斜視図である。

【図２】本考案と従来品との装着時の違いを示す縦断面
図である。

【図３】本考案により考えられる別形状である。

【図４】従来品の斜視図である。

【符号の説明】

１ 湾曲した脚部 ２ 開口部 ３ ビード ４ 分岐部 ５ 横方向のビード ６ 把手部 ７ 段差 ８ 円弧 ９ 相手隙間

フロントページの続き (72)考案者 藪田 智久 大分県日田市大字十二町503番地 中央発 条工業株式会社内

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 弾性を有する金属からなる板状体であっ
   て、その両側には長手方向に一対の湾曲した脚部を持
   ち、脚部と脚部の間には片端から他方に長手方向に伸び
   る開口部を有し、ホ−ス等の相手金具の隙間に脚部を挿
   入したとき、前記湾曲した脚部による反力によってホー
   ス等を固定する保持具において、前記湾曲した脚部の一
   部あるいは全周には、長手方向に円弧状、あるいはコの
   字形状にビードが形成されている事を特徴とするホース
   中間保持具。
2. 【請求項２】 該ビードの先端部には、ビードの分岐部
   を有し、ビードが開口部方向へつながるように伸びてい
   ることを特徴とする請求項１記載のホース中間保持具。