JP3022472U - 玄関ユニットの接合構造 - Google Patents

玄関ユニットの接合構造

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JP3022472U JP1995009508U JP950895U JP3022472U JP 3022472 U JP3022472 U JP 3022472U JP 1995009508 U JP1995009508 U JP 1995009508U JP 950895 U JP950895 U JP 950895U JP 3022472 U JP3022472 U JP 3022472U
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unit
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博規 中庄谷
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ユニット式建物における玄関ユニットの設置
強度の向上を図ることができる玄関ユニットの接合構造
の提供。 【解決手段】 下階ユニット12とこの直上に配置され
る玄関形成用の玄関ユニット11とを接合するにあたっ
て、玄関ユニット11に、四隅以外の位置に玄関配置に
応じて玄関形成用間柱20を設け、下階ユニット12
に、この玄関形成用間柱20に対応した位置に下階間柱
30を設け、これらの間柱20,30の端部どうしを接
合した。また、間柱20,30の端部どうしの接合は、
脚部用仕口部材50および頭部用仕口部材60を用いて
行うことが好ましい。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、下階ユニットとこの直上に配置される玄関形成用の玄関ユニットと を接合する玄関ユニットの接合構造に関し、二階以上の階に玄関を設ける場合に 利用できる。
【0002】
【背景技術】
従来より、二階以上の階に玄関を備えた構造の建物が建てられている。例えば 、二世帯住宅や共同住宅等では、一階だけではなく、二階以上の階にも玄関を設 けなければならない場合がある。そして、近年では、工場で生産された複数のユ ニットを現場で組み立てる、いわゆるユニット工法により、このような建物の建 築が行われるようになってきた。
【0003】 ところで、ユニット式建物において、玄関を設ける場合には、通常、玄関形成 専用に用意された玄関ユニットを用いる。このような玄関ユニットでは、ユニッ トの四隅以外の位置に玄関配置に応じて間柱を設け、この間柱により玄関ポーチ 、玄関土間、あるいは玄関ホールの周囲に設けられる壁を支持する構造が採られ ることが多い。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、前述したような間柱を備えた特殊な構造の玄関ユニットを設け る場合、特に、このような玄関ユニットを二階以上の階に設ける場合には、フレ ーム構造が通常のユニットよりも複雑になることから、通常のユニットに比べ、 強度的に弱くなりがちであるため、何らかの方法での必要強度の確保が要求され ていた。
【0005】 本考案の目的は、ユニット式建物における玄関ユニットの設置強度の向上を図 ることができる玄関ユニットの接合構造を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本考案は、図面を参照して説明すると、下階ユニット12とこの直上に配置さ れる玄関形成用の玄関ユニット11とを接合する玄関ユニットの接合構造であっ て、玄関ユニット11には、四隅以外の位置に玄関配置に応じて玄関形成用間柱 20が設けられ、下階ユニット12には、この玄関形成用間柱20に対応した位 置に下階間柱30が設けられ、これらの間柱20,30の端部どうしを接合した ことを特徴とする。
【0007】 このような本考案においては、下階ユニット12に下階間柱30を設け、この 下階間柱30と玄関ユニット11の玄関形成用間柱20とを接合したので、ユニ ット式建物10に設置された状態における玄関ユニット11の強度向上が図られ る。 また、玄関ユニット11の設置強度が下階ユニット12とともに確保されるの で、玄関ユニット11単独の状態での強度を必要以上に高くする必要はないため 、玄関ユニット11の構造簡略化、軽量化を図ることが可能となり、これらによ り前記目的が達成される。
【0008】 また、玄関形成用間柱20の脚部に、玄関形成用間柱20と玄関ユニット11 の下梁15,16とを接続する脚部用仕口部材50を設け、下階間柱30の頭部 に、下階間柱30と下階ユニット12の上梁33とを接続する頭部用仕口部材6 0を設け、これらの仕口部材50,60どうしを接合手段70により接合するこ とが望ましい。このようにした場合には、仕口部材50,60を用いて容易かつ 確実に間柱20,30どうしの接合が実現可能となる。
【0009】 さらに、結合手段70は、脚部用仕口部材50または頭部用仕口部材60のう ちのいずれか一方に固定されたホルダ68内に遊合された遊合ナット72と、脚 部用仕口部材50または頭部用仕口部材60のうちの他方の側から挿入されて遊 合ナット72に螺合されるボルト71とにより構成されていることが望ましい。 このようにした場合には、接合時における脚部用仕口部材50と頭部用仕口部材 60との位置のずれが吸収され、接合作業が容易になる。
【0010】 また、玄関形成用間柱20を、玄関ユニット11の両側の長辺の中間位置にそ れぞれ一本ずつ合計二本設ける場合には、下階間柱30を、これらの玄関形成用 間柱20に対応させて下階ユニット12の両側の長辺の中間位置にそれぞれ一本 ずつ合計二本設け、下階ユニット12の上面を、これらの下階間柱30の頭部に 設けられた頭部用仕口部材60どうしを結ぶ線により二つの区画に分割し、これ らの区画に、各区画毎に補強用ブレース40,41を設けることが望ましい。こ のようにした場合には、各補強用ブレース40,41により、下階ユニット12 の強度の向上が図られ、これに伴って玄関ユニット11の設置強度がより一層向 上される。
【0011】 さらに、頭部用仕口部材60,80には、補強用ブレース40,41の端部を 取り付ける取付部67,81,82が設けられていることが望ましい。このよう にした場合には、下階ユニット12の上梁33に補強用ブレース40,41の端 部の取付用部材を別途に設ける必要はなくなり、下階ユニット12の部品点数の 削減、構造簡略化が図られる。ここで、後述の図4の場合の如く、頭部用仕口部 材60に取付部67を一つ設け、この取付部67に、二つの区画のうちいずれか 一方に設けられる補強用ブレース40を取り付けるようにしてもよく、あるいは 、後述の図7の場合の如く、頭部用仕口部材80に取付部81,82を二つ設け 、これらの取付部81,82に、二つの区画に設けられる各補強用ブレース40 ,41をそれぞれ取り付けるようにしてもよい。
【0012】 また、頭部用仕口部材60どうしの間には、中間梁34が掛け渡されているこ とが望ましい。このようにした場合には、中間梁34により、下階ユニット12 の強度の向上が図られ、これに伴って玄関ユニット11の設置強度がより一層向 上される。
【0013】 さらに、頭部用仕口部材60は、下階ユニット12の四隅に設けられる仕口部 材35を利用して形成されていることが望ましい。このようにした場合には、建 築コストの低減が図られる。
【0014】 また、下階ユニット12は、玄関形成用ではない通常のユニットとしてもよい が、この下階ユニット12の直上に配置される玄関ユニット11により形成され る上階の玄関とは別の下階の玄関を形成するユニットとしてもよい。このように した場合には、下階ユニット12の下階間柱30(つまり、上階の玄関ユニット 11の玄関形成用間柱20と接合するために設けた間柱)を、下階の玄関を形成 するために設ける間柱(つまり、下階の玄関ポーチ、下階の玄関土間、あるいは 下階の玄関ホールの周囲に設けられる壁を支持するための間柱)として利用でき るようになる。
【0015】
【考案の実施の形態】
以下、本考案の一実施形態を図面に基づいて説明する。 図1には、本実施形態のユニット式建物10における玄関ユニット11の接合 構造が分解斜視状態で示されている。 ユニット式建物10は、工場で生産された複数のユニットを現場で組み立てて 建築される二階建ての建物であり、二階部分に玄関を備えた二世帯住宅、あるい は共同住宅等の建物である。
【0016】 ユニット式建物10は、一階部分を形成する箱型の下階ユニット12と、この 直上に配置される二階部分の玄関形成用の箱型の玄関ユニット11とを備えてい る。なお、ユニット式建物10を構成する他のユニットの図示は省略する。
【0017】 玄関ユニット11は、骨組みフレームとして、四隅に立設された柱13と、こ れらの柱13の上端間に掛け渡された上梁14と、両側のユニット長辺の中間位 置にそれぞれ一本ずつ合計二本設けられた玄関形成用間柱20と、柱13や玄関 形成用間柱20の下端間に掛け渡された下梁15,16と、二本の玄関形成用間 柱20の下端間に掛け渡された中間梁17とを備えている。通常、柱13および 玄関形成用間柱20は、中空角柱状の鋼材で形成され、上梁14、下梁15,1 6、および中間梁17は、C型チャンネル鋼材で形成されることが多い。また、 柱13と上梁14との接続部分、および柱13と下梁15,16との接続部分に は、接続用部材である仕口部材18,19がそれぞれ設けられている。
【0018】 玄関ユニット11の内部の空間のうち、二本の玄関形成用間柱20を結ぶ面で で仕切られた図中手前側の空間、つまり下梁15,16および中間梁17により 囲まれた図中一点鎖線による斜線部分の上方空間は、二階部分に設けられる玄関 の形成用領域Kであり、この領域Kには、二階の玄関ポーチ、二階の玄関土間、 または二階の玄関ホール等の玄関要素が形成されるようになっている。そして、 玄関形成用間柱20は、これらの各玄関要素の周囲に設けられる壁を支持するた めに設けられている。例えば、この領域Kに玄関ポーチを形成する場合には、玄 関形成用間柱20により外壁材が支持され、領域Kに玄関土間や玄関ホールを形 成する場合には、玄関形成用間柱20により間仕切り壁が支持される。
【0019】 なお、領域Kを囲む梁のうち玄関出入口形成側に位置する下梁16の高さ寸法 は、通常の大きさの下梁15の高さ寸法よりも小さくなっている。これは、玄関 土間や玄関ポーチの床面の高さ位置は、玄関ホールの床面の高さ位置よりも低く 設定されるからである。また、領域Kには、例えば、玄関土間と玄関ホールとの 段差を形成する上り框を支持するための中間梁、あるいは玄関ポーチと玄関土間 との間に設ける玄関サッシを支持するための中間梁等を適宜設けてもよい。
【0020】 下階ユニット12は、骨組みフレームとして、四隅に立設された柱31と、こ れらの柱31の下端間に掛け渡された下梁32と、両側のユニット長辺の中間位 置にそれぞれ一本ずつ合計二本設けられた下階間柱30と、柱31や下階間柱3 0の上端間に掛け渡された上梁33と、二本の下階間柱30の上端間に掛け渡さ れた中間梁34とを備えている。このうち二本の下階間柱30は、玄関ユニット 11と下階ユニット12とを接合した状態において、玄関ユニット11の二本の 玄関形成用間柱20の直下の位置にくるように設けられている。通常、柱31お よび下階間柱30は、中空角柱状の鋼材で形成され、上梁33、下梁32、およ び中間梁34は、C型チャンネル鋼材で形成されることが多い。また、柱31と 上梁33との接続部分、および柱31と下梁32との接続部分には、接続用部材 である仕口部材35,36がそれぞれ設けられている。
【0021】 下階ユニット12の上面は、中間梁34により二つの四角形の区画に分割され 、これらの区画の各々には、各区画の対角線の位置に、たすき掛け状態で掛け渡 された補強用ブレース40,41が一組ずつ合計二組設けられている。
【0022】 図2および図3には、玄関ユニット11の玄関形成用間柱20の脚部(図1中 A部)の拡大平面図(上方から見た状態)および拡大立面図(ユニットの側方か ら見た状態)がそれぞれ示されている。 玄関形成用間柱20の脚部には、脚部用仕口部材50が設けられている。この 脚部用仕口部材50は、同一直線上に延びる下梁15,16と、これらの下梁1 5,16のそれぞれと直角をなす玄関形成用間柱20とを立面内においてT字状 に接続するとともに(図3参照)、下梁15,16および玄関形成用間柱20の それぞれと直角をなすように中間梁17を接続するようになっている(図2参照 )。
【0023】 脚部用仕口部材50は、玄関ユニット11の四隅に設けられる仕口部材19を 利用して形成されたものであり、互いに平行に水平方向に配置された上側水平部 51および下側水平部52と、これらの上側水平部51と下側水平部52とを連 結するとともに互いに直角をなして鉛直方向に配置された第一鉛直部53および 第二鉛直部54とを備えている。
【0024】 上側水平部51の上面には、玄関形成用間柱20が溶接等により接合され、第 二鉛直部54の側面には、下梁16が溶接等により接合されている。また、上側 水平部51、下側水平部52、および第一鉛直部53の各端縁部により形成され るコの字状部分には、下梁15が溶接等により接合され、上側水平部51、下側 水平部52、および第二鉛直部54の各端縁部により形成されるコの字状部分に は、中間梁17が溶接等により接合されている。
【0025】 図4から図6には、下階ユニット12の下階間柱30の頭部(図1中B部)の 拡大図が示されている。図4は、拡大平面図(上方から見た状態)、図5は、拡 大立面図(ユニットの側方から見た状態)、図6は、図4中C−C線に沿った縦 断面図である。
【0026】 下階間柱30の頭部には、頭部用仕口部材60が設けられている。この頭部用 仕口部材60は、同一直線上に延びる二本の上梁33と、これらの上梁33のそ れぞれと直角をなす下階間柱30とを立面内においてT字状に接続するとともに (図5参照)、上梁33および下階間柱30のそれぞれと直角をなすように中間 梁34を接続するようになっている(図4、図6参照)。
【0027】 頭部用仕口部材60は、下階ユニット12の四隅に設けられる仕口部材35を 利用して形成されたものであり、互いに平行に水平方向に配置された上側水平部 61および下側水平部62と、これらの上側水平部61と下側水平部62とを連 結するとともに互いに直角をなして鉛直方向に配置された第一鉛直部63および 第二鉛直部64と、第二鉛直部64の側面に増設されたコの字断面形状の増設部 65とを備えている。
【0028】 増設部65は、上側水平部61を略延長した位置に配置された上側水平増設部 65Aと、下側水平部62を略延長した位置に配置された下側水平増設部65B と、第一鉛直部63を略延長した位置に配置された鉛直増設部65Cとを備えて 構成されている。
【0029】 下側水平部62の下面には、下階間柱30がボルト締め等により接合され、増 設部65には、一方の上梁33が溶接等により接合されている。また、上側水平 部61、下側水平部62、および第一鉛直部63の各端縁部により形成されるコ の字状部分には、他方の上梁33が溶接等により接合され、第二鉛直部64には 、接続用部材66を介して中間梁34がボルト締め等により接合されている。
【0030】 図4において、上側水平増設部65Aには、補強用ブレース40の端部を取り 付けるための取付部67が設けられている。 また、頭部用仕口部材60の増設部65とは反対側に接合された上梁33には 、補強用ブレース41の端部を取り付けるための取付部68が設けられた取付用 部材69が固定されている。
【0031】 図2および図3において、脚部用仕口部材50の下側水平部52には、脚部用 仕口部材50と頭部用仕口部材60とを接合するためのボルト71を通すボルト 孔55が設けられている。 図4および図5において、頭部用仕口部材60の上側水平部61には、図3の ボルト71を通すボルト孔67が設けられている。このボルト孔67の近傍には 、ボルト71に螺合される遊合ナット72を遊合状態で収納したホルダ68が固 定されている。 そして、これらのボルト71および遊合ナット72により、脚部用仕口部材5 0と頭部用仕口部材60とを接合する接合手段70が構成されている。
【0032】 このような本実施形態によれば、次のような効果がある。 すなわち、下階ユニット12に下階間柱30を設け、この下階間柱30と玄関 ユニット11の玄関形成用間柱20とを接合したので、ユニット式建物10に設 置された状態における玄関ユニット11の強度を向上できる。
【0033】 また、玄関ユニット11の設置強度が下階ユニット12とともに確保されるの で、玄関ユニット11単独の状態での強度を必要以上に高くする必要はないため 、玄関ユニット11の構造簡略化、軽量化を図ることができる。
【0034】 さらに、玄関形成用間柱20と下階間柱30との端部どうしの接合を、脚部用 仕口部材50および頭部用仕口部材60を用いて行うので、接合を容易かつ確実 なものとすることができる。
【0035】 そして、結合手段70として遊合ナット72を用いるので、接合時における脚 部用仕口部材50と頭部用仕口部材60との位置のずれを吸収でき、接合作業の 容易化を図ることができる。
【0036】 また、下階ユニット12の上面の中間梁34で仕切られた各区画には、各区画 毎に補強用ブレース40,41を設けるので、下階ユニット12の強度の向上を 図ることができ、これに伴って玄関ユニット11の設置強度をより一層向上させ ることができる。
【0037】 さらに、頭部用仕口部材60(その一部分である上側水平増設部65A)には 、補強用ブレース40の端部を取り付ける取付部67が設けられているので、下 階ユニット12の上梁33に補強用ブレース40の端部の取付用部材を別途に設 ける必要はなくなり、つまり取付用部材69のような部材を設ける必要はなくな り、下階ユニット12の部品点数の削減、構造簡略化を図ることができる。
【0038】 また、頭部用仕口部材60どうしの間に中間梁34が掛け渡されているので、 この中間梁34により、下階ユニット12の強度を向上でき、これに伴って玄関 ユニット11の設置強度をより一層向上できる。
【0039】 さらに、脚部用仕口部材50、頭部用仕口部材60は、玄関ユニット11、下 階ユニット12の四隅に設けられる仕口部材19,35を利用して形成されてい るので、建築コストの低減を図ることができる。
【0040】 なお、本考案は前記実施形態に限定されるものではなく、本考案の目的を達成 できる範囲内での変形等は本考案に含まれるものである。 すなわち、前記実施形態では、頭部用仕口部材60には、中間梁34で仕切ら れた二つの区画のうちの一方の区画用の補強用ブレース40を取り付けるための 取付部67のみが設けられ、他方の区画用の補強用ブレース41を取り付けるた めの取付部68は、上梁33に固定された取付用部材69に設けられているが、 図7および図8に示す頭部用仕口部材80のように、両方の区画用の補強用ブレ ース40,41を取り付けるための二つの取付部81,82を頭部用仕口部材8 0に設けるようにしてもよい。なお、図7および図8は、頭部用仕口部材80を 下階ユニット12の下階間柱30の頭部(図1中B部)に設けた場合の拡大図で あり、図7は、拡大平面図(前記実施形態の図4に対応する図)、図8は、図7 中D−D線に沿った縦断面図(前記実施形態の図6に対応する図)である。
【0041】 また、前記実施形態では、玄関ユニット11は、ユニット式建物10の二階に 配置されるユニットとされているが、三階以上の階に配置されるユニットとして もよい。
【0042】 さらに、前記実施形態では、下階ユニット12の用途は、特に限定されていな いが、一階の玄関を形成するユニットとしてもよい。このようにした場合には、 下階ユニット12の下階間柱30は、一階の玄関ポーチ、一階の玄関土間、また は一階の玄関ホール等の一階の玄関要素の周囲に設けられる壁を支持するための 間柱として利用することができる。なお、このようにする場合には、下階ユニッ ト12の図1中P部には、下梁32を設けないようにすることが好ましく、この 際、各下階間柱30の下端に仕口部材を設ける、下階間柱30どうしの間に中間 梁を掛け渡すなどのフレーム構造としてもい。
【0043】 また、脚部用仕口部材50の形状、構造は、前記実施形態の形状、構造に限定 されるものではなく任意であり、要するに、玄関形成用間柱20と下梁15,1 6(前記実施形態の場合には、さらに中間梁17)とを接続できるものであれば よい。 そして、頭部用仕口部材60の形状、構造は、前記実施形態の形状、構造に限 定されるものではなく任意であり、要するに、下階間柱30と上梁33(前記実 施形態の場合には、さらに中間梁34)とを接続できるものであればよい。
【0044】
【考案の効果】
以上に述べたように本考案によれば、下階ユニットに下階間柱を設け、この下 階間柱と玄関ユニットの玄関形成用間柱とを接合したので、ユニット式建物に設 置された状態における玄関ユニットの強度向上を図ることができるうえ、玄関ユ ニットの設置強度が下階ユニットとともに確保されるので、玄関ユニット単独の 状態での強度を必要以上に高くする必要はないため、玄関ユニットの構造簡略化 、軽量化を図ることができるという効果がある。
【0045】 また、玄関形成用間柱の脚部に、玄関形成用間柱と玄関ユニットの下梁とを接 続する脚部用仕口部材を設け、下階間柱の頭部に、下階間柱と下階ユニットの上 梁とを接続する頭部用仕口部材を設け、これらの仕口部材どうしを接合手段によ り接合した場合には、仕口部材を用いて容易かつ確実に間柱どうしの接合を実現 できるという効果がある。
【0046】 さらに、結合手段を、脚部用仕口部材または頭部用仕口部材のうちのいずれか 一方に固定されたホルダ内に遊合された遊合ナットと、脚部用仕口部材または頭 部用仕口部材のうちの他方の側から挿入されて遊合ナットに螺合されるボルトと により構成した場合には、接合時における脚部用仕口部材と頭部用仕口部材との 位置のずれを吸収でき、接合作業の容易化を図ることができるという効果がある 。
【0047】 また、玄関形成用間柱を、玄関ユニットの両側の長辺の中間位置にそれぞれ一 本ずつ合計二本設ける場合には、下階間柱を、これらの玄関形成用間柱に対応さ せて下階ユニットの両側の長辺の中間位置にそれぞれ一本ずつ合計二本設け、下 階ユニットの上面を、これらの下階間柱の頭部に設けられた頭部用仕口部材どう しを結ぶ線により二つの区画に分割し、これらの区画に、各区画毎に補強用ブレ ースを設けるようにすれば、各補強用ブレースにより、下階ユニットの強度の向 上を図ることができ、これに伴って玄関ユニットの設置強度をより一層向上でき るという効果がある。
【0048】 さらに、頭部用仕口部材に、補強用ブレースの端部を取り付ける取付部を設け た場合には、下階ユニットの上梁に補強用ブレースの端部の取付用部材を別途に 設ける必要はなくなり、下階ユニットの部品点数の削減、構造簡略化を図ること ができるという効果がある。
【0049】 また、頭部用仕口部材どうしの間に、中間梁を掛け渡した場合には、中間梁に より、下階ユニットの強度の向上を図ることができ、これに伴って玄関ユニット の設置強度をより一層向上できるという効果がある。
【0050】 さらに、頭部用仕口部材を、下階ユニットの四隅に設けられる仕口部材を利用 して形成した場合には、建築コストの低減を図ることができるという効果がある 。
【0051】 また、下階ユニットを、玄関ユニットにより形成される上階の玄関とは別の下 階の玄関を形成するユニットとした場合には、下階ユニットに設けた下階間柱を 、下階の玄関を形成するための間柱として利用できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施形態のユニット式建物における
玄関ユニットの接合構造を示す分解斜視図。
【図2】前記実施形態の玄関形成用間柱の脚部(図1中
A部)を示す拡大平面図。
【図3】前記実施形態の玄関形成用間柱の脚部(図1中
A部)を示す拡大立面図。
【図4】前記実施形態の下階間柱の頭部(図1中B部)
を示す拡大平面図。
【図5】前記実施形態の下階間柱の頭部(図1中B部)
を示す拡大立面図。
【図6】前記実施形態の下階間柱の頭部を示す図4中C
−C線に沿った縦断面図。
【図7】本考案の変形の形態を示す拡大平面図。
【図8】前記変形の形態を示す図7中D−D線に沿った
縦断面図。
【符号の説明】
10 ユニット式建物 11 玄関ユニット 12 下階ユニット 20 玄関形成用間柱 30 下階間柱 34 中間梁 35 仕口部材 40,41 補強用ブレース 50 脚部用仕口部材 60,80 頭部用仕口部材 67,81,82 取付部 70 接合手段 71 接合手段を構成するボルト 72 接合手段を構成する遊合ナット

Claims (10)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下階ユニットとこの直上に配置される玄
    関形成用の玄関ユニットとを接合する玄関ユニットの接
    合構造であって、前記玄関ユニットには、四隅以外の位
    置に玄関配置に応じて玄関形成用間柱が設けられ、前記
    下階ユニットには、この玄関形成用間柱に対応した位置
    に下階間柱が設けられ、これらの間柱の端部どうしを接
    合したことを特徴とする玄関ユニットの接合構造。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載した玄関ユニットの接合
    構造において、前記玄関形成用間柱の脚部には、前記玄
    関形成用間柱と前記玄関ユニットの下梁とを接続する脚
    部用仕口部材が設けられ、前記下階間柱の頭部には、前
    記下階間柱と前記下階ユニットの上梁とを接続する頭部
    用仕口部材が設けられ、これらの仕口部材どうしを接合
    手段により接合したことを特徴とする玄関ユニットの接
    合構造。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載した玄関ユニットの接合
    構造において、前記結合手段は、前記脚部用仕口部材ま
    たは前記頭部用仕口部材のうちのいずれか一方に固定さ
    れたホルダ内に遊合された遊合ナットと、前記脚部用仕
    口部材または前記頭部用仕口部材のうちの他方の側から
    挿入されて前記遊合ナットに螺合されるボルトとにより
    構成されていることを特徴とする玄関ユニットの接合構
    造。
  4. 【請求項4】 請求項2または請求項3に記載した玄関
    ユニットの接合構造において、前記玄関形成用間柱は、
    前記玄関ユニットの両側の長辺の中間位置にそれぞれ一
    本ずつ合計二本設けられ、前記下階間柱は、これらの玄
    関形成用間柱に対応して前記下階ユニットの両側の長辺
    の中間位置にそれぞれ一本ずつ合計二本設けられ、前記
    下階ユニットの上面は、これらの下階間柱の頭部に設け
    られた前記頭部用仕口部材どうしを結ぶ線により二つの
    区画に分割され、これらの区画には、各区画毎に補強用
    ブレースが設けられていることを特徴とする玄関ユニッ
    トの接合構造。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載した玄関ユニットの接合
    構造において、前記頭部用仕口部材には、前記補強用ブ
    レースの端部を取り付ける取付部が設けられていること
    を特徴とする玄関ユニットの接合構造。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載した玄関ユニットの接合
    構造において、前記頭部用仕口部材には、前記取付部が
    一つ設けられ、この取付部には、前記二つの区画のうち
    いずれか一方に設けられる補強用ブレースが取り付けら
    れることを特徴とする玄関ユニットの接合構造。
  7. 【請求項7】 請求項5に記載した玄関ユニットの接合
    構造において、前記頭部用仕口部材には、前記取付部が
    二つ設けられ、これらの取付部には、前記二つの区画に
    設けられる各補強用ブレースがそれぞれ取り付けられる
    ことを特徴とする玄関ユニットの接合構造。
  8. 【請求項8】 請求項4から請求項7のいずれかに記載
    した玄関ユニットの接合構造において、前記頭部用仕口
    部材どうしの間には、中間梁が掛け渡されていることを
    特徴とする玄関ユニットの接合構造。
  9. 【請求項9】 請求項2から請求項8のいずれかに記載
    した玄関ユニットの接合構造において、前記頭部用仕口
    部材は、前記下階ユニットの四隅に設けられる仕口部材
    を利用して形成されていることを特徴とする玄関ユニッ
    トの接合構造。
  10. 【請求項10】 請求項1から請求項9のいずれかに記
    載した玄関ユニットの接合構造において、前記下階ユニ
    ットは、前記玄関ユニットにより形成される玄関の下側
    に配置される別の玄関を形成するユニットであることを
    特徴とする玄関ユニットの接合構造。
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