JP3022221U - キノコ用パック - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】大幅なコストダウンを図り、また、キノコの傷
付きや形を崩す弊害を防止し、しかも、キノコの鮮度を
損なわないとともに、環境問題対策にも貢献する。 【解決手段】キノコＭを載せる多角形の基面部３及びこ
の基面部３の各辺から折曲起立させた多数の起立片４
ａ，４ｂ，４ｃ…からなる筒状の側面部４を有するキノ
コ保護紙２と、キノコＭを載せたキノコ保護紙２をラッ
プするラップフィルム５を具備する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案はキノコをパッキングするためのキノコ用パックに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、キノコのパッキング方法は、発泡スチロールで成形した比較的深い容器 を用意し、この容器にキノコを収容するとともに、容器全体をラッピング、即ち 、容器の上から被せた薄い透明のラップ用合成樹脂フィルム、具体的には、塩化 ビニル系の合成樹脂フィルムにより容器全体を包んでいた。

【０００３】 一方、この種のパッキング方法は、発泡スチロールで成形した容器を必要とし 、コストアップを招くことから、キノコをラップフィルムによりそのまま包んだ 簡易なシュリンク包装も行われている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、このような従来のシュリンク包装は簡易故に、大幅なコストダウンを 図れるものの、反面、商品であるキノコ自身を傷付けたり形を崩してしまうとと もに、密閉によりキノコの呼吸が妨げられることからキノコの鮮度を損ないやす く、しかも、塩化ビニル系の合成樹脂フィルムを使用することから環境問題（資 源，公害，廃棄）上、好ましくないという問題があった。

【０００５】 本考案はこのような従来技術に存在する課題を解決したものであり、大幅なコ ストダウンを図れることに加え、キノコの傷付きや形を崩してしまう弊害を防止 し、しかも、キノコの鮮度を損なわないとともに、環境問題対策にも貢献できる キノコ用パックの提供を目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段及び実施の形態】

本考案に係るキノコ用パック１は、キノコＭを載せる多角形の基面部３及びこ の基面部３の各辺から折曲起立させた多数の起立片４ａ，４ｂ，４ｃ，４ｄ，４ ｅ，４ｆ…からなる筒状の側面部４を有するキノコ保護紙２と、キノコＭを載せ たキノコ保護紙２をラップするラップフィルム５を具備することを特徴とする。 この場合、好適な実施の形態により、ラップフィルム５は架橋二軸延伸ポリエチ レンフィルムを用いるとともに、ラップフィルム５の面には極小穴６…を多数開 けることが望ましい。

【０００７】 これにより、キノコ保護紙２は、段ボール紙等を用いた一枚の厚紙を折って形 成できるため、安価に製造できる。一方、キノコ保護紙２は、キノコＭを載せる 基面部３と、この基面部３の各辺から折曲起立させた多数の起立片４ａ…からな る筒状の側面部４を有するため、パッキングの際には、キノコ保護紙２の上にキ ノコＭを載せ、全体をラップフィルム５によりラッピングすればキノコＭの側面 は、筒形の側面部４により保護され、キノコＭの茎が折れるなどの傷付きや形が 崩れる等の弊害が防止される。また、ラップフィルム５は架橋二軸延伸ポリエチ レンフィルムを用いるため、公害上の問題もほとんど発生せず、しかも、ラップ フィルム５の面には極小穴６…を多数開けるため、キノコの呼吸を助けて鮮度を 保てる。

【０００８】

【実施例】

次に、本考案に係る最適な実施例を挙げ、図面に基づき詳細に説明する。

【０００９】 まず、本実施例に係るキノコ用パック１の構成について、図１〜図３を参照し て説明する。

【００１０】 図中、２はキノコＭ…を載せることができるキノコ保護紙であり、例えば再生 紙を用いた一枚のキノコ保護紙用原紙（厚紙）２ｏを折って形成できる。なお、 キノコ保護紙用原紙２ｏは、キノコＭ…から出るドリップに対し防水性に優れた 材質を用いることが望ましい。キノコ保護紙用原紙２ｏにおいて、３は十二角形 に形成した基面部であり、この基面部３の各辺には、略台形（又は略長方形）を なす起立片４ａ，４ｂ，４ｃ，４ｄ，４ｅ，４ｆ…を突出形成する。この際、基 面部３と各起立片４ａ…間にはミシン目ｉ…を設けることが望ましい。よって、 基面部３に対して各起立片４ａ…を折曲起立させれば、隣合う各起立片４ａ…同 士が当接して筒状の側面部４が形成され、全体では図１に示すようなトレイ状の キノコ保護紙２が得られる。

【００１１】 一方、５はラップフィルムであり、一枚の薄い透明な合成樹脂フィルムを用い る。合成樹脂フィルムとしては、キノコＭ…自身が呼吸し、炭酸ガスを放出して いるため、フィルムの曇を解消する防曇性に優れた合成樹脂フィルム、望ましく は、架橋二軸延伸ポリエチレンフィルムを用いるとともに、ラップフィルム５の 面には極小穴６…を多数開ける（図１参照）。

【００１２】 次に、本実施例に係るキノコ用パック１を用いたキノコＭのパッキング方法に ついて、図１を参照して説明する。

【００１３】 パッキングの際は、キノコ保護紙２の上に、ホンシメジ等のキノコＭを載せ、 この後、全体をラップフィルム５によりラッピングする。このように、パッキン グは極めて容易に行うことができる。

【００１４】 これにより、キノコＭはキノコ保護紙２の上に載り、キノコＭの側部は、筒状 の側面部４により保護され、例えば、キノコＭの茎が折れるなどの傷付きや形が 崩れる等の弊害が防止されるとともに、各起立片４ａ…は自在に折曲変位するた め、図３に示すように、一部のキノコＭが基面部３から外方に突出しても、当該 キノコＭが当接した起立片４ａは外方に変位して逃げることができるため、キノ コＭ…の変形や傷付きが防止される。

【００１５】 一方、ラップフィルム５は架橋二軸延伸ポリエチレンフィルムを用いるため、 公害上の問題もほとんど発生しないとともに、ラップフィルム５の面には極小穴 ６…を多数開けたため、キノコＭ…の呼吸を助け、キノコＭ…の鮮度を保つこと ができる。

【００１６】 また、図４には変更実施例を示す。変更実施例は各起立片４ａ…同士の間に若 干の隙間Ｓ…を設けることにより、各起立片４ａ…同士の干渉を防止するととも に、これに伴って各起立片４ａ…の上端の隅部によりキノコＭ…を傷付けないよ うに、各起立片４ａ…の上端を丸く形成したものであり、本考案に係るキノコ用 パック１はこのような隙間Ｓを有する形態を含む概念である。

【００１７】 以上、実施例について詳細に説明したが、本考案はこのような実施例に限定さ れるものではない。例えば、図２に示す実施例では基面部を十二角形に形成した 場合を示したが、任意の多角形に適用できる。その他、細部の構成、形状、素材 等において、本考案の要旨を逸脱しない範囲で任意に変更できる。

【００１８】

【考案の効果】

このように、本考案に係るキノコ用パックは、キノコを載せる多角形の基面部 及びこの基面部の各辺から折曲起立させた多数の起立片からなる筒状の側面部を 有するキノコ保護紙と、キノコを載せたキノコ保護紙をラップするラップフィル ムを具備するため、大幅なコストダウンを図れることに加え、キノコの傷付きや 形を崩してしまう弊害を防止し、しかも、キノコの鮮度を損なわないとともに、 環境問題対策にも貢献できるという顕著な効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係るキノコ用パックによりキノコをパ
ッキングした状態の正面図、

【図２】同キノコ用パックに用いるキノコ保護紙の平面
図、

【図３】同キノコ用パックに用いるキノコ保護紙の一部
を示す縦断面図、

【図４】同キノコ用パックの変更実施例に係るキノコ保
護紙の一部を示す正面図、

【符号の説明】

１ キノコ用パック ２ キノコ保護紙 ３ 基面部 ４ａ… 起立片 ４ 側面部 ５ ラップフィルム ６… 極小穴 Ｍ キノコ

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 キノコを載せる多角形の基面部及びこの
   基面部の各辺から折曲起立させた多数の起立片からなる
   筒状の側面部を有するキノコ保護紙と、キノコを載せた
   キノコ保護紙をラップするラップフィルムを具備するこ
   とを特徴とするキノコ用パック。
2. 【請求項２】 ラップフィルムは架橋二軸延伸ポリエチ
   レンフィルムを用いたことを特徴とする請求項１記載の
   キノコ用パック。
3. 【請求項３】 ラップフィルムには極小穴を多数開けて
   なることを請求項１又は２記載のキノコ用パック。