JP3076512U - 包装容器 - Google Patents

包装容器

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JP3076512U
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孝夫 柴田
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株式会社丸萬
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Abstract

(57)【要約】 【課題】果物や野菜を包装するための包装容器であっ
て、回収困難な発泡樹脂製トレーにとって代われるよう
な、環境保全に貢献できる包装容器の提供。 【解決手段】周縁部を引き起こすことで上面が開口した
収容凹部2を形成できる本体部材3を設け、該本体部材
3の開口部3a近傍に、上記収容凹部2の上方を覆う被
覆部材4の一端を固定した包装容器1。そして、上記本
体部材3を紙、または有害ガス非発生性の合成樹脂フィ
ルムで形成するとともに、上記被覆部材4を有害ガス非
発生性の透明フィルムで形成し、被覆部材4の他端に
は、接着剤を有する接着部7を形成する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
この考案は、例えば果物や野菜等の食料品を包装するのに適した包装容器に関 する。
【0002】 果物や野菜を所定単位ごとに販売する際の包装には、発泡スチロール等からな るトレー類が多用されている。すなわち、リンゴや苺、トマト、キュウリ、蜜柑 、しそ、椎茸、にんにく、生姜、魚介類等の被包装物をトレーに乗せた後、ラッ プをかけている。被包装物が食料品ゆえに、トレーの使用量は膨大である。
【0003】 しかし、上述のように使用されたトレーの回収率はなかなか上がらない。多く のスーパー等で回収箱を用意するようになってきてはいるが、リサイクルに回さ れないものはかなり多く、回収率100%は望めそうにない。
【0004】
【解決すべき課題及びそのための手段】
そこでこの考案は、回収できなくとも環境保全に貢献することができる、発泡 樹脂製トレーに代わるような包装容器の提供を課題とする。
【0005】 そのための手段は、周縁部を引き起こすことで上面が開口した収容凹部を形成 できる本体部材を設け、該本体部材の開口部近傍に、上記収容凹部の上方を覆う 被覆部材の一端を固定した包装容器であることを特徴とする。
【0006】 すなわち、被包装物の包装に際しては、本体部材の周縁部を引き起こして収容 凹部を形成し、この収容凹部に被包装物を収容してから、本体部材の開口部近傍 に一端を固定した被覆部材を被せて開口部を塞ぐ。塞ぐのは開口部全体ではなく 一部であるもよい。被覆した状態は、被覆部材の他端にテープを止めるなどして 保持する。
【0007】 被包装物を取り出すときには、被覆部材を本体部材からはぎ取ればよく簡単で あり、本体部材と被覆部材は適宜処分すればよい。すなわち、本体部材や被覆部 材が紙や樹脂シートであれば、それぞれに応じて適切な処分をする。発泡樹脂製 のトレーのように処分に困ることはなく、回収されなくとも環境に害になること を抑制できる。
【0008】 前記被覆部材の他端には、接着剤を有する接着部を形成するとよい。被覆部材 の被覆が簡易迅速に行えるからである。
【0009】 また、前記被覆部材を、透光性を有する材料で形成するとよく、好ましくは、 有害ガス非発生性の透明フィルムで形成するとよい。中身がよく見えるからであ り、有害ガス非発生性のものを用いれば処分も簡単だからである。
【0010】 さらに前記本体部材は紙で形成するとよい。処分が簡単だからである。
【0011】
【考案の実施の形態】
この考案の実施の形態を以下図面を用いて説明する。 図1は、包装容器1の使用状態の斜視図であり、上面が開口した収容凹部2を 有する本体部材3と、該本体部材3の収容凹部2の上方を覆う被覆部材4とで構 成している。収容凹部2の深さは、被包装物A(この例では複数個の球形の果物 )を隠蔽できる深さにするとよい。
【0012】 図2と図3は、使用前の偏平な状態の包装容器1の表面図と裏面図である。
【0013】 上記本体部材3は、薄い紙で形成している。その形状は、図1に示したように 方形状の底板5と4つの側壁6が形成できるように、方形筒状の基材の一端部を 、一般的な袋の形成の場合と同様に閉じて底板5を形成したものである。図では 、折り畳んだ状態の底部分の形状を六角形にしているが、方形にするもよい。
【0014】 そして4つの側壁6のうちの一つの側壁6(図示例では、底部分が六角形にな るように折り畳んでいるので、重合する部分の長さ方向の中間部分)の上部、す なわち開口部3aの近傍に、上記被覆部材4の一端を固定している。
【0015】 なお、この本体部材3は、紙のほか、焼却しても有害ガスを発生しない有害ガ ス非発生性の合成樹脂フィルムで形成するもよい。
【0016】 被覆部材4は、焼却しても有害ガスを発生しない透明の合成樹脂フィルムで、 長方形状に形成している。長さLは、収容凹部2の上方を覆える長さに接着代を 足した長さに設定している。また幅Wは、固定する側壁6の幅よりも若干狭めに 設定している。本体部材3に対しての固定は、両面接着テープや接着剤で行えば よく、本体部材3を合成樹脂フィルムで形成していれば溶着により固定するもよ い。
【0017】 被覆部材4の他端(自由端)における裏面には、両面接着テープを取付けるな どして接着剤を有する接着部7を形成する。図中8は離型紙である。
【0018】 なお、以上の例では収容凹部2の深さがある程度ある例を示したが、被包装物 Aが例えばしその葉等の薄型のものでは、本体部材3の4つの側壁6の高さを低 くすればよい。また、この場合には、本体部材3をボール紙など厚手のもので形 成するとよい。
【0019】 また、被覆部材4を複数枚固定して、被覆部材の他端部が相互に重合するよう に構成するもよい。被包装物Aの包装高さに比して収容凹部2が浅い場合、すな わち被包装物Aが盛り上がった状態でも包装が可能である。
【0020】 このように構成した包装容器1で被包装物Aを包装するには、本体部材3を偏 平な状態から立体的な状態に引き起こして収容凹部2を形成し、この収容凹部2 に被包装物Aを収容する。その後、被覆部材4の他端(自由端)を伸ばして収容 凹部2を覆い、他端に形成した接着部7を利用して被覆状態を保持する。
【0021】 被包装物Aを取り出すときには、被覆部材4を本体部材3からはぎ取ればよい 。被覆部材4の幅は、取付ける側壁6の幅よりも若干狭めに設定しているととも に、本体部材3の固定は2か所のみで行っているので、指先を入れることが簡単 であり、はぎ取る作業は簡易迅速に行える。しかも、ラップで包んだのとは異な り、通気性を確保できるので、被包装物Aの品質を良好に保てる。
【0022】 そして、本体部材3と被覆部材4は適宜処分する。すなわち、本体部材3は紙 製であるので焼却できるとともに、袋として再利用することもできる。被覆部材 もまた焼却できる。
【0023】 このように、包装容器1を紙や樹脂シートで形成しているので、発泡樹脂製の トレーのように処分に困ることはなく、リサイクルをせずとも、環境保全に資す るようにできる。
【0024】 また、被覆部材4の他端には接着部7を形成しているので、接着テープ等の接 着手段を別途に用いずとも、被覆部材4での被覆が簡易迅速に行え、便利である 。
【0025】 さらに、被覆部材4を透明フィルムで形成しているので、中身がよく見え、商 品の陳列販売に支障を来すことはなく、購買を促進でき、また、有害ガス非発生 性の材料であるので、本体部材3と一緒に処分でき、簡単である。
【0026】
【考案の効果】
以上のようにこの考案によれば、本体部材が引き起こし式の容器であるので、 発泡樹脂を用いずとも、紙や樹脂シートなどで形成できる。このため、従来の発 泡樹脂製のトレーのように処分に困ることはなく、リサイクルされないまでも、 環境を害することを極力抑えることが可能になる。
【0027】 また、本体部材は引き起こして使用するものであるので、未使用時には偏平で あり、トレー等の一定の形状をした容器のようにはかさ張らず、輸送等のコスト を抑えることができる。
【0028】 さらに本体部材には被覆部材を取付けているので、別途ラップで包む必要はな く、包装に手間はかからない。単に被覆部材を収容凹部に被せて被覆部材の自由 端を止めればよく、極簡単である。しかも、この被覆部材に、焼却しても有害ガ スを発生しない材料で形成すれば、ラップで包んだ時よりも環境保全性は高まる 。多くのラップには未だ、焼却時に有害ガスを発生しやすい材料が用いられてい るからである。
【0029】 さらにまた、上述のように被覆部材を被せるので、ラップでピタリと全体を包 み込んだ場合とは異なり、剥がすことが簡単に行える。
【0030】 また、例えば栗など、多数の被包装物を所定量ずつ収納して陳列する場合に、 悪質な顧客の中には、一部の被包装物の入換えや抜き取り等をするものがいたが 、上述のように被覆部材を被せるので、これらの不正を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 包装容器の斜視図。
【図2】 包装容器の表面図。
【図3】 包装容器の裏面図。
【符号の説明】
1…包装容器 2…収容凹部 3…本体部材 3a…開口部 4…被覆部材 7…接着部 A…被包装物

Claims (5)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】周縁部を引き起こすことで上面が開口した
    収容凹部を形成できる本体部材を設け、該本体部材の開
    口部近傍に、上記収容凹部の上方を覆う被覆部材の一端
    を固定した包装容器。
  2. 【請求項2】前記被覆部材の他端に、接着剤を有する接
    着部を形成した請求項1に記載の包装容器。
  3. 【請求項3】前記被覆部材を、透光性を有する材料で形
    成した請求項1または請求項2に記載の包装容器。
  4. 【請求項4】前記被覆部材を、有害ガス非発生性の透明
    フィルムで形成した請求項1または請求項2に記載の包
    装容器。
  5. 【請求項5】前記本体部材を紙で形成した請求項1から
    請求項4のうちのいずれか一項に記載の包装容器。
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