JP3021095B2 - ファクシミリ装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本願各発明はファクシミリ装置に
関し、詳細には、受信毎に受信回数を加算表示するファ
クシミリ装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】ファクシミリ装置は、ロール状記録紙を
セットしたものが多く普及しており、受信原稿の枚数に
応じて受信画像を記録した記録紙をカットして出力して
いる。記録紙には、受信毎にヘッダ情報が記録されてお
り、ユーザーは、ヘッダ情報を確認することによって受
信毎の原稿枚数を判別することができる。また、ロール
状の感熱記録紙をセットしたファクシミリ装置の場合
は、カットせずに連続して受信画像が記録され、受信原
稿のページ区切りは、ミシン目等の印刷によって行われ
ているものもある。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のファクシミリ装置にあっては、夜間受信ある
いは無人受信等のユーザーが不在で受信が行われた場
合、記録出力された受信原稿が記録紙用の排出トレー等
に複数枚重なって載置されるため、ユーザーが記録され
たヘッダ情報や内容を確認して受信毎の原稿枚数及び受
信回数を判別する必要があり、ヘッダ情報が判読できな
い場合は、例えば、２回分の受信原稿を１回分と数えて
しまって、受信原稿の配布先を間違えてしまうといった
不具合が発生していた。

【０００４】このような不具合の対策としてファクシミ
リ装置の通信管理レポート機能を利用し、管理レポート
を出力させて受信内容と受信回数を知ることができる
が、管理レポートを出力させるためには、簡単な送・受
信操作に比べて操作部から所定の複雑な操作が必要とな
り、ユーザーにとって通常の操作よりも操作負担が多く
なるため、ファクシミリ装置の操作性を損なわせてい
た。

【０００５】そこで本願各発明は、受信毎に受信回数を
加算して記憶するとともに、複数の表示素子の点灯及び
消灯の組み合わせにより記憶した受信回数を表示するこ
とにより、受信回数を容易に知ることができるように
し、複数枚載置された受信記録紙を受信毎に分ける作業
を容易かつ確実に行えるようにして、ファクシミリ装置
の操作性を向上させることを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】請求項１記載の発明は、
受信毎に受信回数を加算して記憶するメモリと、メモリ
に記憶された受信回数に応じて複数の表示素子を点灯し
て該受信回数を表示する受信回数表示手段と、を備え、
受信終了毎に加算した受信回数を複数の表示素子で表示
することを特徴とし、請求項２記載の発明は、請求項１
記載の発明において、前記受信回数表示手段の表示素子
をｎ個とし、受信回数が（ｎ＋１）回目になったとき、
１個の表示素子を点滅し、他の（ｎ−１）個の表示素子
を点灯して表示するとともに、受信回数が（ｎ＋２）回
目以降は、順次点滅する表示素子を増やして２ｎ回まで
の受信回数を表示するようにしたことを特徴とし、請求
項３記載の発明は、 請求項１あるいは２記載のファクシ
ミリ装置において、受信画像により記録出力される記録
紙が排出される排出トレー等に該記録紙の有無を検出す
る検出手段を設け、前記受信終了後に記録紙が取り除か
れて記録紙無しを検出したとき、前記表示素子による受
信回数表示をリセットすることを特徴としている。

【０００７】

【作用】請求項１記載の発明では、受信毎に受信回数が
加算して記憶され、記憶された受信回数に応じて複数の
表示素子の点灯によって該受信終了毎に加算した受信回
数が表示され、請求項２記載の発明では、ｎ個の表示素
子によって、受信回数が（ｎ＋１）回目になったとき、
１個の表示素子を点滅させ、他の（ｎ−１）個の表示素
子を点灯させて表示させるとともに、受信回数が（ｎ＋
２）回目以降は、順次点滅する表示素子を増やして２ｎ
回までの受信回数が表示される。

【０００８】したがって、夜間受信等で複数受信して記
録出力されて載置された記録紙の受信回数を容易に知る
ことができ、受信毎に記録紙を分ける作業を容易にする
ことができ、ファクシミリ装置の操作性を向上させるこ
とができる。請求項３記載の発明では、請求項１あるい
は２記載のファクシミリ装置において、記録紙用の排出
トレー等で記録紙の有無が検出され、前記受信終了後に
記録紙が取り除かれて記録紙無しが検出されると、前記
表示素子による受信回数表示がリセットされる。

【０００９】したがって、記録紙を分ける作業を終了し
た後の受信回数をリセットする操作を省略することがで
き、ファクシミリ装置の操作性を一層向上させることが
できる。

【００１０】

【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説
明する。図１〜図９は、請求項１〜３記載の発明を適用
したファクシミリ装置の一実施例を示す図である。図１
は、ファクシミリ装置１の側面外観図であり、ファクシ
ミリ装置１は、本体２、操作部が設けられたカバー３、
カバー４、原稿トレー５及び記録紙トレー６等から構成
されており、記録紙トレー６上には、受信画像を記録し
た記録紙７が載置される。さらに詳細な構成を図２に示
して説明する。

【００１１】図２において、本体１内には、スキャナユ
ニット８、プロッタとしてのサーマルヘッド９、プラテ
ンローラー10、記録紙としてのサーマルペーパー11、カ
ッター12、制御部13及び記録紙検知センサ14等が格納さ
れている。スキャナユニット８の図中上方には、下ガイ
ド板15が取り付けられ、下ガイド板15から突出して回転
するようにフィードローラ16、Ｒ１ローラ17及びＲ２ロ
ーラ18が取り付けられ、下ガイド板15と対向するカバー
３の内側には、上ガイド板19が取り付けられ、上ガイド
板19から突出して回転するように分離ローラ20及びプレ
ッシャローラ22、23が取り付けられている。フィードロ
ーラ16、Ｒ１ローラ17、Ｒ２ローラ18、分離ローラ20及
びプレッシャローラ22、23は原稿搬送機構24を構成す
る。

【００１２】スキャナユニット８は、原稿トレー５に載
置されて原稿搬送機構24によって一枚づつ搬送される原
稿の画像を１ラインづつ読み取って画像データに変換
し、サーマルヘッド９は、受信原稿の画像をプラテンロ
ーラ16によって搬送されるサーマルペーパー11に記録
し、カッター12は、記録出力されるサーマルペーパー11
を受信原稿サイズに合わせてカットして記録紙７として
記録紙トレー６に排出する。記録紙トレー６に取り付け
られた記録紙検知センサ14は、記録紙トレー６上の記録
紙７の有無を検出する。

【００１３】制御部13は、ファクシミリ装置１内の上記
各部を制御する主制御部とファクシミリ通信手順を制御
する通信制御部を有しており、図３に制御部13とファク
シミリ装置１の各部のブロック構成を示す。図３におい
て、制御部13の主制御部は、ＣＰＵ31、ＲＯＭ32、ＲＡ
Ｍ33及びＳＡＦ34から構成され、通信制御部は、モデム
35及びＮＣＵ36から構成される。

【００１４】ＣＰＵ（Central Processing Unit)31は、
ＲＯＭ32内に格納されたプログラムに従って各部を制御
してファクシミリ装置１としてのシーケンスを実行する
とともに、本願各発明の受信回数表示処理を実行する。
ＲＯＭ（Read Only Memory)32は、ファクシミリ装置１
としてのシーケンスを実行するためのプログラムと本願
各発明の受信回数表示処理を実行するためのプログラム
を格納する。

【００１５】ＲＡＭ（Random Access Memory）33は、Ｃ
ＰＵ31がファクシミリ装置１としてのシーケンスを実行
する際に各種データを格納するメモリエリアと本願各発
明の受信回数データを格納するメモリエリアを形成す
る。ＳＡＦ（Store And Forward）34は、所定容量を有
し、主に画情報を蓄積する。ＳＡＦ34には、送信用の画
情報や受信した画情報が蓄積され、所定時期に読み出さ
れて送信処理や記録処理等が行われる。

【００１６】モデム35は、送信信号の変調を行い、ま
た、受信信号の復調を行う。ＮＣＵ36は、いわゆるＡＡ
−ＮＣＵと称されるものであり、ＮＣＵ36には、回線
（例えば、電話回線）が接続されている。ＮＣＵ36は、
回線からの発呼に対して自動着呼し、また、回線への自
動発呼処理を行う。操作部37及び表示部38は、上記図１
のカバー３上に設けられ、図４に示すように、スタート
キー41、ストップキー42、コピーキー43、テンキー44、
ＬＥＤ45及びディスプレイ46等から構成されている。

【００１７】スタートキー41、ストップキー42、コピー
キー43及びテンキー44は、原稿の送・受信操作や宛先登
録操作等を行い、ＬＥＤ45（表時素子）は、図中５個設
けられており、ＬＥＤ45の点灯、点滅、消灯を組み合わ
せて本願各発明の受信回数表示を行う。ディスプレー46
は、液晶パネル等で構成され、原稿の送・受信操作や宛
先登録操作等の際に操作情報を表示したり、ファクシミ
リ装置１からユーザーへのメッセージ等を表示する。

【００１８】次に、作用を説明する。本実施例のファク
シミリ装置１では、受信回数をＬＥＤ45によって表示す
るところにその特徴がある。ファクシミリ装置１の電源
がオンされると、ＲＡＭ33に記憶されている受信回数は
“０”にリセットされ、ＬＥＤ45は全て消灯状態であ
る。次いで、ＮＣＵ36に外部の回線を介してファクシミ
リ装置から着呼があると、画情報の受信処理が行われ、
受信した画情報はＳＡＦ34に一旦蓄積された後、プロッ
タとしてのサーマルヘッド９によりサーマルペーパー11
に受信した画情報が記録され、受信原稿サイズに合わせ
てカッター12でカットされて記録紙トレー６に排出され
て記録紙７として載置される。

【００１９】このような受信処理終了毎に受信回数がＲ
ＡＭ33に加算記憶され、そのときの受信回数がＬＥＤ45
によって表示される。受信回数の表示方法としては、例
えば、受信回数が１回のときは、図５に示すように、５
個並んだＬＥＤ45のうちの１つを点灯させて表示する。
２回目の受信処理が終了したときは、図６に示すよう
に、２つのＬＥＤ45を点灯させて表示する。ＬＥＤ45の
点灯個数を増やすことによって、図７に示すように、５
個全てのＬＥＤ45を点灯したときは、受信回数５回目を
表示することができる。

【００２０】このように受信処理終了毎に受信回数が加
算表示されると、複数受信回数分の記録紙７が記録紙ト
レー６に載置されたとき、ファクシミリ装置１のユーザ
ーが受信回数表示を見て受信回数別に記録紙７を分ける
作業が容易になる。従来のように、２回受信分の記録紙
を１回受信分としてしまうといった分け間違いの発生を
防止することができる。また、１回の受信で複数枚の原
稿を受信したときも、ＬＥＤ45の表示と記録紙７の１ペ
ージ目のヘッダ情報を確認するだけでよく、他のページ
のヘッダ情報を確認する必要が無くなり、ユーザーの手
間を省略することができる。

【００２１】記録紙トレー６に載置された記録紙７がユ
ーザーによって取り除かれて、記録紙検知センサ14によ
って記録紙７が無くなったことが検出されると、ＲＡＭ
33に記憶された受信回数がリセットされるとともに、Ｌ
ＥＤ45は、図８に示すように、全て消灯されて受信回数
表示もリセットされる。したがって、受信回数が５回以
下で記録紙７が記録紙トレー６から取り除かれるとき
は、図５から図８に示したＬＥＤ45の表示が繰り返し実
行される。

【００２２】本実施例では、ＬＥＤ45を５個としている
ため、上記のように受信終了毎に点灯個数を増やして表
示する方法では、受信回数が５回までしか表示できない
が、さらに６回目以降を表示させることも可能である。
その表示方法としては、例えば、５個のＬＥＤ45全てが
点灯している状態から６回目の受信処理が終了したと
き、図９の（ａ）、（ｂ）に示すように、１個のＬＥＤ
45を点滅させ、他のＬＥＤ45は点灯させることで６回目
として表示することができる。さらに、７回目以降同様
に、点滅させるＬＥＤ45を増やしていけば、受信回数１
０回目まで表示することができる。１０回目を表示する
ときは、全てのＬＥＤ45が点滅することになる。このと
き、全てのＬＥＤ45を連続して表示させる（フラッシャ
ー）ようにしても良い。

【００２３】また、記録紙７が取り除かれたとき、ユー
ザーに所定のリセットボタンを操作させて受信回数をリ
セットさせるようにしても良い。さらに、１０回以上多
くの受信回数を表示することも可能である。その表示方
法としては、例えば、２進数表示や３進数表示を行うも
のであり、この場合、ＬＥＤ45の個数は、２進数表示や
３進数表示に合わせて調整する必要がある。

【００２４】２進数表示の場合は、ＬＥＤ45を２組づつ
点灯と消灯を組み合わせて表示し、３進数表示の場合
は、ＬＥＤ45を３組づつ点灯と消灯を組み合わせて表示
すれば、それぞれ２ⁿ 乗回あるいは３ⁿ 乗回までの受信
回数を表示することができる。したがって、ＬＥＤ45に
よって受信回数を表示することによりファクシミリ装置
１から離れていても受信回数を確認することができ、夜
間受信や無人受信によって複数回の受信原稿を記録した
記録紙７が記録紙トレー６上に載置されていても、受信
回数を間違えずに記録紙７を分ける作業を容易にでき、
間違って記録紙７を配布してしまうといった不具合も防
止することができる。その結果、ファクシミリ装置１の
利用性及び操作性が一段と向上する。

【００２５】なお、上記実施例では、ＬＥＤ45を５個と
しているが、個数は任意に設定でき、また、受信回数を
ＬＥＤ45だけに表示するようにしたが、ディスプレー46
にも受信回数を表示させるようにしてもよい。

【００２６】

【発明の効果】請求項１記載の発明によれば、受信毎に
受信回数を加算して記憶し、記憶した受信回数に応じて
複数の表示素子の点灯によって該受信終了毎に加算した
受信回数を表示し、請求項２記載の発明によれば、ｎ個
の表示素子によって、受信回数が（ｎ＋１）回目になっ
たとき、１個の表示素子を点滅し、他の（ｎ−１）個の
表示素子を点灯して表示させるとともに、受信回数が
（ｎ＋２）回目以降は、順次点滅する表示素子を増やし
て２ｎ回までの受信回数を表示するようにしているの
で、夜間受信等で複数受信して記録出力されて載置され
た記録紙の受信回数を容易に知ることができ、受信毎に
記録紙を分ける作業を容易にすることができ、ファクシ
ミリ装置の操作性を向上させることができる。

【００２７】請求項３記載の発明によれば、請求項１あ
るいは２記載のファクシミリ装置において、記録紙用の
排出トレー等で記録紙の有無を検出し、前記受信終了後
に記録紙が取り除かれて記録紙無しが検出されると、前
記表示素子による受信回数表示をリセットしているの
で、記録紙を分ける作業を終了した後の受信回数をリセ
ットする操作を省略することができ、ファクシミリ装置
の操作性を一層向上させることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本願各発明によるファクシミリ装置の外観側面
図。

【図２】図１のファクシミリ装置の内部構成図。

【図３】図２のファクシミリ装置の制御部と各部のブロ
ック構成を示す図。

【図４】図３の操作部と表示部の構成を示す図。

【図５】請求項１記載の発明による受信回数１回目の表
示例を示す図。

【図６】請求項１記載の発明による受信回数２回目の表
示例を示す図。

【図７】請求項１記載の発明による受信回数５回目の表
示例を示す図。

【図８】請求項３記載の発明により図５〜図７における
受信回数表示をリセットしたときの消灯状態を示す図。

【図９】請求項２記載の発明による受信回数６回目の表
示例を示す図。

Claims (3)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】受信毎に受信回数を加算して記憶するメモ
   リと、 メモリに記憶された受信回数に応じて複数の表示素子を
   点灯して該受信回数を表示する受信回数表示手段と、を
   備え、受信終了毎に加算した受信回数を複数の表示素子
   で表示することを特徴とするファクシミリ装置。
2. 【請求項２】請求項１記載の発明において、 前記受信回数表示手段の表示素子をｎ個とし、受信回数
   が（ｎ＋１）回目になったとき、１個の表示素子を点滅
   し、他の（ｎ−１）個の表示素子を点灯して表示すると
   ともに、受信回数が（ｎ＋２）回目以降は、順次点滅す
   る表示素子を増やして２ｎ回までの受信回数を表示する
   ようにしたことを特徴とするファクシミリ装置。
3. 【請求項３】請求項１あるいは２記載のファクシミリ装
   置において、 受信画像により記録出力される記録紙が排出される排出
   トレー等に該記録紙の有無を検出する検出手段を設け、
   前記受信終了後に記録紙が取り除かれて記録紙無しを検
   出したとき、前記表示素子による受信回数表示をリセッ
   トすることを特徴とするファクシミリ装置。