JP3020938B2 - 大環状の置換ポリアミノカルボン酸の金属キレ―トと診断用イメ―ジングにおけるその使用 - Google Patents

大環状の置換ポリアミノカルボン酸の金属キレ―トと診断用イメ―ジングにおけるその使用

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、大環状のポリアミノカルボン酸
と金属カチオンとから形成されるキレート、および診断
用イメージング、特に磁性カチオン用の磁気共鳴イメー
ジングにおけるその使用に関する。
【0002】リラキシビティーr1とr2、特にr1によ
り、キレートなどの磁気効力を測定し、造影剤としての
その使用を評価することが可能である。現在注目されて
いる製品の場合、r1は、そのキレートが直鎖状(ガドペ
ンテテートまたはDTPAおよびガドベルセタミド)で
あろうと大環状(ガドテレートまたはDOTAおよびガ
ドテリドール)であろうと、(20MHzおよび37℃
で)6mM-1-1を超えない。更に、これらの化合物を
静脈内投与すると、血管領域から細胞外間質性コンパー
トメントへと迅速に拡散し、組織潅流や毛細血管透過性
または血液容量を正確に評価できる程十分に局在化した
まま血管中に残る製品はまだ市場に出ていない。
【0003】標準的なキレートを生物適合性ポリマーに
グラフトさせて得られる置換高分子、例えば、ガドペン
テテートをポリエチレングリコールまたはポリリジンに
結合させて得られるもの、またはガドペンテテートおよ
びガドテレートをポリサッカライド上に結合させて得ら
れるものは、10年以上も前に報告されており、動物実
験もされているが、依然として、ヒトでは応用されてい
ない。
【0004】以来、これらの標準的なキレート(DTP
AまたはDOTA)をカスケードポリマーまたはデンド
リマーとして知られている多種の繰り返し単位からなる
特定分子量の分枝状ポリマー上にグラフトさせるという
提案がなされた(例えば、EP-A-430,863またはEP-A-6072
22)。これらの製品は、高いリラキシビティーとあるレ
ベルの血管滞留力を持つことが記載されているが、例え
ば、24または48個のガドペンテテート分子を持つポ
リアミンは、そのサイズにもかかわらず、ガドペンテテ
ート単独でリラキシビティーr14.8mM-1-1である
のに対して約13mM-1-1のリラキシビティーr1
か持たないことから、その成果は限定されたままであ
る。更に、合成中に単一化合物を単離する、即ち、この
ようなポリアミンの末端基全ての置換物を得るのは困難
と思われる。もし均一分子量で得ることが可能ならば、
投与した投薬成分の物理化学的および薬物動態学的特性
の分散を避けられる。これが標準的な置換ポリマーの既
知の欠点であり、その開発を制限する原因である。
【0005】特定分子量でキレート基を1つだけ持つリ
ラキシビティーの高い分子の獲得を目的とした最も最近
の研究では、EP‐A‐661,279とWO97/01359を挙げること
ができ、これらは、既知の分子構造内へ、他の配位基を
持つドナー窒素原子の側鎖基上の分子量200以上の親
水性側手をそれらが酸性基であろうと置換基であろうと
少なくとも3つ導入する利点について強調している。特
に、式
【化17】 (式中、
【化18】 である)のガドテレートの置換化合物のガドリニウム錯
体が20MHz、37℃でリラキシビティーr1>20
mM-1-1を有すると述べている。
【0006】高いリラキシビティーとあるレベルの血管
滞留力を持つ化合物として、WO96/23526に記載のものが
挙げられている。これらは上記化合物の構造とは実質的
に異なり、その中の代表的なものの1つ、MS325、
即ち、式
【化19】 の化合物のガドリニウム錯体は、血漿中でアルブミンに
可逆的に結合しており、そのため、Acad. Radiol. S356
-S358 (1996)によると、ウサギにおいて、この媒質にお
けるそのリラキシビティーr1は、ガドペンテテート由
来のものの事実上10倍であり、半減期は4倍、分布容
量は2.5分の1である。
【0007】MS325やその同族体とは対照的に、本
発明の常磁性金属錯体は、そのr1が30mM-1-1(2
0MHz、37℃)以上であるため、水中でも高いリラ
キシビティーを持つ。更に、それらは、血漿アルブミン
と全くしっかりと結合しているが、著しい血管局在性を
示し、また主に腎臓を経て排出されるので、循環系を暴
露する造影剤としてMRIにおいて有利に使用できる。
【0008】第一の態様では、本発明は、式
【化20】 式中、mは1または2であり、R’はH、所望によりヒ
ドロキシル化したC1−C4アルキル基、CH2−COO
H基、CH2−CONZ12基(Z1およびZ2は互いに独
立して、Hまたは所望によりヒドロキシル化したC1
4アルキル基である)であるか、またはR'は基
【化21】 であり、Rは基
【化22】 であり、式中、aは1または2であり、Zは単結合、C
2、CH2−CO−NHまたは(CH2)2−NHCOであ
り、Z’は単結合、O、S、NQ、CH2、CO、CO
−NQ、NQ−CO、NQ−CO−NQまたはCO−N
Q−CH2−CONQであり、Z”はCO−NQ、NQ
−CO、CO−NQ−CH2−CO−NQまたはNQ−
CO−CH2−NQ−CO(ここでQはHまたは所望によ
りヒドロキシル化したC 1−C4アルキル基である)であ
り、R1、R2、R3、R4およびR5は互いに独立して、
H、Br、Cl、I、CO−NQ12またはN(Q1)−
CO−Q2からなる群から選択され、Q1およびQ2は同
一でも異なっていてもよく、所望によりヒドロキシル化
した、かつ所望により間に酸素原子を挟んでおり、Q1
とQ2が合わせて4から10個のOH基を含有するよう
になるC2−C6アルキル基から選択され、ただし、基R
1、R2、R3、R4およびR5の少なくとも1つ以上2つ
以下は、アミド基である、で示されるポリアミノカルボ
ン酸高分子の常磁性または放射性金属イオンキレートに
関する。
【0009】本発明のキレート中で錯体形成している金
属カチオンは、一般にMRIで使用される常磁性カチオ
ン、特に、Fe3+、Cr3+、Eu3+、Gd3+、Tb3+
特にGd3+を含む三価カチオンから、または、シンチグ
ラフィーに使用する場合、99 mTcまたは111Inなどの
放射性アイソトープのカチオンから選択される。
【0010】式Iの化合物の金属錯体の所望の遊離酸基
との薬理学的に許容できる塩を提供できる無機塩基は、
好ましくは、アルカリ金属(K+、Na+)またはアルカリ
土類金属(Ca++、Mg++)の水酸化物および炭酸塩から
選択され、一方、有機塩基は、アミノエタノール、トロ
メタミンまたはN−メチル−グルカミンなどのアミンか
ら、またはリジン、グリシンまたはアルギニンなどのア
ミノ酸から選択される。
【0011】好ましい化合物は、mが2であり、aが1
であり、R’がHまたはアルキルでなく、Zが単結合、
CH2またはCH2CONHであり、Z’がCONH、N
HCO、CONHCH2CONHまたはNHCONHで
あり、Z”がCONHまたはCONHCH2CONHで
あり、そのとき、R3=CONQ 12であり、R1
2、R4およびR5は独立してH、Br、ClまたはI
であるか、またはR1、R3およびR5が独立してH、B
r、ClまたはIであって、その場合R2=R4=CON
12であるか、またはZ”がNHCOであり、そのと
き、R3=N(Q1)COQ2であり、R1、R 2、R4および
5は独立してH、Br、ClまたはIであるか、また
はR1、R3およびR5が独立してH、Br、Clまたは
Iであって、その場合R2=R4=N(Q1)COQ2である
ものである。
【0012】これらの中でも、好ましい化合物は、Z’
がCONH、CONHCH2CONHまたはNHCON
Hであるものであり、より好ましいのは、Z’が短い結
合のCONHであり、R1、R3およびR5は全てBrま
たはIであり、R2=R4=CONQ12(Q1およびQ2
は、合わせて6から10個のOH基を含有する、または
1および/またはQ2が間に酸素原子を挟んでいるなら
ば、4から8個のOH基を含有する、C2−C6ヒドロキ
シアルキルである)であるものである。
【0013】第二の態様では、本発明は、式Iの化合物
の金属キレートの製法に関し、金属カチオンM3+と式
【化23】 の化合物のキレートIIを式
【化24】 (式中の記号は、式Iの場合と同じ意味である)のアミン
と、カップリング剤、特にペプチド合成の際に使用する
ものの存在下で反応させることからなり、このカップリ
ング剤は、水性または有機反応媒質に式IIおよびIIIの
化合物が少なくとも部分的に溶解している場合に適して
いる。これらの条件下では、化合物II中の窒素原子に対
してα位置の炭素原子上に位置する保護カルボン酸基
は、反応しない。
【0014】別の態様では、本発明は、キレートを放射
性標識した場合はシンチグラフィーにより、またはキレ
ートが常磁性イオンを含有する場合は磁気共鳴によって
ヒトまたは動物をイメージングするための造影剤に関
し、これは融和性の賦形剤と組み合わせた医薬的に許容
できる媒体中、所望により無機または有機カチオンの塩
の形態である。
【0015】最終的な態様では、本発明は、ヒトまたは
動物のイメージング法に関し、本発明の組成物の有効単
位用量を個体に投与し、検査対象の組織または領域を適
切な磁場にかけて、プロトン磁気共鳴を観察するか、ま
たはキレートが放射性核種を含むときはシンチグラフィ
ーにかけることからなる。
【0016】中心高分子の窒素原子上に4つの同一置換
基を含有する式Iの化合物、1,4,7,10−テトラア
ザシクロドデカンまたはサイクレンのキレートは、サイ
クレンの4つの窒素原子を一時、選択的に脱離基で保護
しなければならず、または基R’による高分子のモノ置
換を予め実施しなければならないため、R’がH、CH
2COOH、CH2CONZ12、またはC1−C4アルキ
ルまたはヒドロキシアルキル基、例えば、CH3、CH2
CH2OHまたはCH2−CHOH−CH2OHを表す場
合よりも少ない工程で製造される。
【0017】本発明の化合物中の基Rは、3または4個
のフェニル環を含有し、その中の大サイクルから最も離
れた1つは、1以上の親水性基で置換されており、キレ
ートの水溶解性と生物適合性への影響を及ぼす。これら
の親水性基の中でも好ましいものは、置換基が所望によ
り間に酸素原子を挟んでいるC2−C6ヒドキシアルキル
基である第3級アミド基であり、より具体的には、直鎖
状アミノアルコールHNQ12(Q1およびQ2は互いに
独立してCH2(CHOH)n(CH2OCH2)r(CHOH)p
CH2OHであり、更に、Q1およびQ2中のr=0、p
=0およびnが0から4であり得る場合、Q1およびQ2
は合わせて5から10個のOH基を含有し、これは、特
にHNQ12の場合、H−N[CH2(CHOH)4CH2
H]2および
【化25】 に相当し、Q1および/またはQ2中のr=1、nおよび
pが互いに独立して、0または1である場合、Q1およ
びQ2は合わせて4から8個のOH基を含有し、これ
は、特にHNQ12の場合、
【化26】 に相当する)から得られるものである。
【0018】これらのアミノアルコール前駆体は市販さ
れており、または、−例えば、n=4およびp=r=0
の場合、またはEP‐A‐558,395に記載のようにn=3お
よびp=r=0であるものの場合、EP‐A‐675,105に記
載のような糖の反応と還元により、適切な1級アミノア
ルコールから、−または、ベンジルアミン上の糖の反
応、続いて、適切なハライドまたはスルホネートの反応
による第二のヒドロキシル化置換基の導入、次いで、触
媒的水素化によるベンジルの除去により製造できる。
【0019】Q1および/またはQ2が鎖中に酸素原子を
含有するとき、アミノアルコールは、n=p=0である
と、2−アミノエトキシエタノールを適切なヒドロキシ
ル化アルキルハライドまたはエポキシド、あるいはヒド
ロキシル化脂肪族アルデヒド、例えば、モノサッカライ
ドと反応させてイミンを形成し、次いで、これを触媒的
または化学的に還元することから製造する。
【0020】n=1の場合は、アミノアルコールは、エ
ポキシド
【化27】 を適切な1級アミノアルコール上に反応させることによ
り製造でき、このエポキシドは、J. Org. Chem. 26 659
-663 (1961)および48 888-890 (1983)に記載のように、
対応する置換エチレンを過酸または過オキシイミド酸で
酸化することにより得られる。
【0021】フェニル環上のアミド基の隣のハロゲン原
子の存在は、特にその安定性に関して有利であり、好ま
しい基Rは、R1=R3=R5=BrまたはIおよびR2
4=CO−NQ12のものである。
【0022】架橋Z”は、架橋Z’の前または後の2つ
のフェニル環の間に形成され得る。
【0023】例えば、化合物
【化28】 は、Zが単結合であるとき、ジフェニル誘導体V
【化29】 (式中、Z’は式Iの場合と同じ意味である)またはその
エステルから製造できる。
【0024】Z’がOである化合物Vは、Makromolecul
are Chemie 130 103-144 (1969)に記載されており、
Z’がHNである化合物は、Indian J. Chem. 13 35-37
(1975)に、Z’がCH2またはCOである化合物は、J.
Pharm. Sci. 55(3) 295-302 (1966)に、Z’が単結合
である化合物は、Synth. Comm. 24(22) 3307-3313 (199
4)に、Z’がSである化合物は、Il Farmaco, 44(7-8)
683-684 (1989)に記載されている。
【0025】その他の化合物Vは、同様の方法により:
例えば、Synth. Communications 25(18) 2877-2881 (19
95)に記載のように、Z’がHNCONHであるとき、
無水媒質中、O2NC64NCOとH2NC64COOH
の反応により、またはZ’がNHCOまたはCONHで
あるとき、芳香族酸クロライドと、CH2Cl2、C65
CH3、CH3CON(CH3)2などの非プロトン性溶媒に
溶かした適切なアニリンとの反応により、またはスルホ
ン酸クロライド、トリエチルアミンおよびジメチルアミ
ノピリジンの存在下、芳香族酸とアニリンとの反応によ
り、製造できる。
【0026】NO2基のNH2への還元は、触媒の存在
下、または化学的に水素と共に既知の方法で実施でき
る。
【0027】式IV中のZがCH2−CONHであると
き、NH2基が保護されている活性化グリシンは、Zが
単結合である化合物IV、または所望により保護されて
いる前駆体基Z’を持つアニリンと反応させる。グリシ
ンは、例えば、カルバメート、特にt−ブチルカルバメ
ート(Synthesis, 48, 1986)およびベンジルカルバメー
ト(Chem. Ber., 65, 1192 (1932))の形態やフタルイミ
ド(Tetrahedron Letters25, 20, 2093-2096 (1984))の
形態で、ベンジル(Bull. Soc. Chim. Fr., 1012-1015,
(1954))、N−アリル(Tetrahedron Letters 22, 16, 14
83-1486 (1981))で保護する。(Organic synthesis 315-
349, T. W. Greene (John Wiley & Sons Inc.)の保護基
も参照)
【0028】Zに結合したNH2からの保護基の除去
は、一般に、化合物IIIの段階でのみ実施する。常法で
は、フタルイミド基はヒドラジン作用により除去し、一
方、ベンジルオキシカルボニルまたはベンジル基は触媒
的水素化により除去する。
【0029】化合物IV中のZ=CH2であり、Z’=
CONHまたはCONHCH2CONHのとき、4−ア
ミノメチル安息香酸は、、J. Org. Chem. 43, 2320-232
5 (1978)またはRec. Trav. Chim. Pays-Bas, 79, 688
(1960)に記載のようにNH2基をカルバメートまたはイ
ミドの形態で保護して適切な置換保護安息香酸上に反応
させることができる。
【0030】Zが(CH2)2NHCOであるとき、化合物
IIIは、過剰のエチレンジアミンを、置換(Z’−フェニ
ル)a−Z”−フェニル鎖を持つか、または所望により保
護したZ’の保護前駆体基1つのみを持つ適切な安息香
酸エステルに作用させることにより製造できる。
【0031】更に、aが2に等しいとき、アミノ基が所
望により保護されている化合物IVは、その酸官能基が
所望により保護されているアミノ安息香酸と反応させ
て、第二のZ’がCONHである式
【化30】 の化合物IV'を得ることができる。
【0032】次いで、化合物IVまたはIV’を式
【化31】 (式中、R1、R2、R3、R4およびR5はH、ハロゲン、
式Iと同じCO−NQ12であるか、または所望により
保護されており、R”はCO−CH2−NH2またはHを
表す)の適切に置換された末端フェニル環と有機または
水性溶液中で反応させる。化合物IVまたはIV’は、
酸クロライドの形態であるか、またはペプチド合成に使
用されるようなカップリング剤、例えば、脂肪族カルボ
ジイミド、スルホクロリドまたはクロロホルメートの存
在下にあるかのいずれかであり、所望により可溶性第4
級アンモニウムまたはアミノ基を持つ。
【0033】R”=Hである式VIのアミドは、存在す
る各カルボキシル基が酸クロライドまたは混合無水物の
形態で活性化されている、所望によりハロゲン化した適
切な芳香族アミノ酸を出発物質とするか、またはアミド
化されているニトロ芳香族酸を出発物質とし、その後、
NO2基を還元する、当業者には既知の方法により製造
する。
【0034】R1=R3=R5=BrまたはIであり、R2
およびR4=CO−NQ12(Q1=CH2(CHOH)4
2OHであり、Q2=CH2CH2OHまたはCH2(CH
OH)1-3−CH2OHである)であり、R”=CO−CH
2−NH2である化合物VIは、WO97/01359に記載されて
いる。その他のハロゲン化または非ハロゲン化誘導体、
特に、鎖Q1およびQ2が間に酸素原子を挟んでいるもの
は、適切なアミノアルコールを出発物質とする同様の方
法で製造できる。
【0035】Zが単結合である場合、Vなどのニトロ化
合物を還元前にアニリンVIと反応させるのが好まし
い。
【0036】所望によっては、単に結果的にモノまたは
ジアミドを製造するために、化合物IVまたはIV’
を、基CO−NQ12の代わりに、所望によりエステル
形態で保護したCOOH基を含有するVIの前駆体であ
る化合物と反応させることも可能であり、あるいは化合
【化32】 (式中、NL12は保護アミノ基である)を
【化33】 と反応させて、Z'1とZ'2の反応でZ’を与えることも
可能である。
【0037】R3またはR2およびR4がN(Q1)CO−Q
2を表し、Z”=NH−COまたはNH−CO−CH2
NH−COである化合物IIIを製造するために、式
【化34】 (式中、基N(Q1)COQ2のヒドロキシルは、所望によ
り保護されている)の安息香酸をアミン
【化35】 (式中、R”はHまたはCOCH2−NH2である)と反応
させ、次いで、ニトロ基を還元して、Zが単結合である
化合物IIIを与えることができる。
【0038】式Vの化合物の中でも、Org. Synth. 41,
79-82 (1961)に記載のCH2(OCOCH3)CH(OCO
CH3)4COClから、および適切なアミノ安息香酸か
ら製造されるもの、またはEP 357,467に記載のR1=R3
=R5=Iおよび
【化36】 であるものの1つを挙げることができ、
【0039】好ましくは中間段階で、アミド基Z’およ
びZ”の中に、塩基の存在下、対応するハライドとQ=
Hである化合物との反応により常法でQを導入すること
ができる。
【0040】式IIIの化合物と式IIのキレートの塩との
反応は、好ましくは水性媒質中、所望により、ジオキサ
ンまたはテトラヒドロフランなどの極性の非プロトン性
溶媒の存在下、可溶性カルボジイミド、例えば、J. Or
g. Chem. 21, 439-442 (1956)および26, 2525-2528, (1
961)に記載のアミノ基を持つもの、またはOrg. Synth.
V, 555-558の第4級アンモニウム基などの存在下で起こ
り、これは、置換1−エチル−3(3−ジメチルアミノ)
プロピルカルボジイミド(EDCI)またはその類似体、
1−シクロヘキシル−3−(2−モルホリノエチル)カル
ボジイミドメトp−トリルスルホネートに関連する。Bi
oconjugate Chem. 5, 565-576 (1994)に記載のN−ヒド
ロキシスルホスクシンイミドまたはTetrahedron Letter
s 30, 1927-1930 (1989)に記載の2−スクシンイミド−
1,1,3,3−テトラメチルウロニウムテトラフルオロ
ボレートおよび類似体の存在下で実施することもでき
る。
【0041】その他の方法は、例えば、N−ヒドロキシ
スルホスクシンイミド(NHS)またはヒドロキシベンゾ
トリアゾール(HOBT)をEDCIなどのカルボジイミ
ドの存在下で無機カチオン、例えば、アンモニウムまた
はナトリウムカチオンとの塩として溶解させることがで
きるキレートIIと反応させることにより中間体活性化エ
ステルを形成することからなる。
【0042】2−エトキシ−1−エトキシカルボニル−
1,2−ジヒドロキノリン(EEDQ)の存在下では、水
性−アルコール性媒質中で反応を実施できる。
【0043】mが1である式II'の化合物は、サイクレ
ンをアセチレンジカルボン酸ジエステルと反応させて、
エナミンを得、これを常法の触媒的または化学的方法に
より還元し、その後、エステル基を加水分解することか
ら、製造できる。ベンジルエステルの場合、第一段階
で、例えば、シアノボロヒドリドとの反応により、エナ
ミンの化学的還元を行い、次いで、触媒存在下で水素に
より脱ベンジル化するのが好ましい。
【0044】m=2であり、窒素原子上の4つの置換基
が同一であり、M3+がGd3+であるキレートIIは、既知
化合物であり、特にEP‐A‐661,279に記載されている。
【0045】m=1であるキレートIIは同じ方法で製造
する。
【0046】M3+がその他の金属カチオンを表す化合物
IIは、同様に、US5,554,748およびそこに引用されてい
る文献またはHelv. Chim. Acta 69, 2067-2074 (1986)
に記載のとおり、リガンドの塩の水溶液中、金属塩、特
に塩化物または酸化金属の反応によって、キレートの相
対的な安定性が許す場合は特にイオン交換樹脂によるカ
チオン交換により、製造される。
【0047】放射性核種とのキレートの場合、キレート
を超純水中で放射性金属の無機塩と共に加熱し、錯化樹
脂を通して非錯体カチオンを除去することにより、放射
性アイソトープ交換を実施できる。キレートの金属カチ
オンは、その他の過剰の錯化剤により放出させることも
でき、好ましくは、シュウ酸などの不溶性Gdキレート
を与えて、別の金属カチオンと錯体形成する前に純粋な
式IIの化合物を得る。
【0048】m=2であり、R’がH、所望によりヒド
ロキシル化したアルキル、CH2COOH、CH2CON
12である化合物II'は、R'または除去可能な保護基
でモノ置換したサイクレンから製造でき、その場合、
R'の導入は、
【化37】 とのトリアルキル化の後に起こる。モノ置換法の中で
は、J. Org. Chem. 58, 3869-3876 (1993)に記載の溶媒
の選択により促進されるモノアルキル化反応、Tetrahed
ron Letters 32(5) 639-641 (1991)およびAngew Chem.
Int. Ed. 30(5) 560-561 (1991)それぞれに記載のホウ
素またはリン誘導体による3つの窒素原子の錯体形成に
よる反応、またはUS5,410,043に記載のオルトアミド中
間体の形成による反応を挙げることができる。R'がH
以外であるとき、サイクレンを反応性誘導体
【化38】 で直接トリアルキル化すると、同時に形成されるジアル
キルおよびテトラアルキル誘導体は簡単な操作で除去で
きないため、むしろ、まずR'を導入する方が好まし
い。
【0049】様々な合成中間体と最終生成物を精製する
方法は、標準法であるが、言うまでもなく、その生成物
の化学的性質、分子量、溶解性およびその溶液での粘度
に適合させなければならない。化学的分離法(選択的溶
解、結晶化)または膜での濾過による、または懸濁液中
またはカラム中の吸着剤での処理による物理的方法が使
用できる。
【0050】特に、水性媒質に可溶性である化合物III
の場合、アニオンおよびカチオン交換樹脂に通すことに
より、または低分子量の分子、溶媒および塩を溶出液中
に移動させるよう適切に選択した膜での超濾過、透析濾
過または逆浸透により精製できる。
【0051】化合物II'の場合、好ましくは、異性体の
相対的割合を変えるような処理は行わず、混合不可の有
機溶媒に溶かした中間体エステルを水性酸相と共に撹拌
し、それからデカンテーションおよび分離後、それらを
シリカゲルなどの吸着剤と接触させ、その後、塩基性ま
たは酸性媒質中で加水分解して、錯体形成する酸II'を
得ることができる。
【0052】式Iのキレートは、一般に、上記方法の1
つにより、特に、それらの水溶液をカーボンブラックま
たはシラン化シリカで処理することにより、水性媒質に
可溶性のアルカリ塩の形態で精製される。
【0053】本発明のこれらのキレートは、中心キレー
ト環上に、短い架橋により互いにつながった3または4
個の連続的フェニル環を含有する側手が存在し、最終的
なフェニル環が少なくとも1つの親水性基を持つという
特徴を持つ。高分子量であり、幾つかの疎水性フェニル
環が存在するにもかかわらず、これらの化合物は、水溶
性かつ生物適合性であり、ヒトに静脈内投与することが
できる。
【0054】更に、これは非常に重要な特性であるが、
これらは、市販の化合物とは異なり、血管壁を通るの
で、磁気共鳴イメージング中に、血管と周辺組織との間
に強力なコントラストを生むことが可能である。この特
性は、その高いリラキシビティーと相俟って、より低用
量の錯体化ガドリニウムを患者に注射したり、これまで
明確に表示できなかった病理学的状態を検出することを
可能にする。
【0055】本発明の常磁性キレートは、この分野で標
準的な医薬用媒体や賦形剤と共に非経口または経口投与
用に製剤化できる。
【0056】静脈内または動脈内投与の場合、本発明の
化合物は、濃度0.001から0.5モル/リットルの滅
菌水溶液であり、所望により、pHを約7に安定化する
トリス緩衝液やCO2などと、好ましくは、キレートの
溶解度および分散性を変えるNaCl由来の、マンニトー
ル、グリセロールまたはグルコースなどの等張化剤、ま
たはEDTAなどのその他錯化剤と組み合わせている。
【0057】最終生成物を汚染し得るエンドトキシンを
排除するために、特に液体クロマトグラフィーによる精
製後、その性質およびカットオフ閾値が生成物の分子量
および溶液の粘度圧によって代わる膜上で、好ましくは
超濾過、所望により、実質的に一定容量で正接(tangent
ial)超濾過を行う。この精製は、特にイオン性膜でのマ
イクロ濾過により、または超濾過により、より小さいサ
イズの化合物に対するある中間段階でも実施できる。エ
ンドトキシンに特異的であってもよく、特異的でなくて
もよい吸収剤、カーボンブラックなどでの処理もまた考
えられる。
【0058】膣内投与の場合、水溶液は、好ましくは粘
度変更剤、例えば、天然ゴム、ポリサッカライドまたは
セルロース誘導体などを含有する。直腸投与の場合、キ
レートは、坐剤または粘性溶液として製剤化される。最
後に、経口投与の場合、通常の賦形剤と共に製造される
ゼラチンカプセル、錠剤またはシロップとして製剤化で
きる。製剤例は、Remington's for Pharmaceutical Sci
ence, 18th Edition (1990), Mack. Pub. Cy.に見るこ
とができる。
【0059】単位用量およびその濃度は、患者の背格好
や実施するイメージングの種類、並びに溶解度、溶液の
粘度、磁気効力、毛細管壁浸透性および化合物の薬物動
態によって変わる。これらは、血管造影図用に潅流、特
に心筋、大脳、腎臓または肝臓潅流を研究するため、ま
たは浸透性異常、特に腫瘍性、炎症性、および虚血性ま
たは軟骨の異常を可視化または特性化するための迅速ま
たは緩慢な技術を適用することにより磁気共鳴イメージ
ングに使用される。
【0060】これらの生成物はまた、放射性原子を例え
ば、ハロゲンまたは錯体形成カチオンのアイソトープ交
換により導入した後、核医学においても使用できる。本
発明のキレートを投与後、イメージングしたい領域のシ
ンチグラフィーが実施される。
【0061】これ以降、本発明の化合物例、並びに、式
【化39】 R’=HおよびR’=CH2COOHである式IIの化合
物およびフェニル前駆体化合物VIのガドリニウムキレ
ートの製法を記載する。
【0062】場合によるが、回収された生成物は、薄層
クロマトグラフィーにおけるその保持距離または高速液
体クロマトグラフィー(HPLC)または立体排除クロマ
トグラフィー(SEC)における保持時間(tr)によって
特徴付けられる。その分子量は、質量分析法(電子スプ
レイ)により決定した。
【0063】[1,4,7,10−テトラアゾシクロドデカ
ン]−1,4,7,10−テトラ(2−グルタル)酸のガドリ
ニウムキレート(ナトリウム塩); 1.例えば、Acta Chim. Acad. Sci. Hung 41(3) 331-6
(1964)に記載のように、炭酸ナトリウム30gと2−ブ
ロモグルタル酸エチル78gをアセトニトリル280ml
中1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン25gの溶
液に入れる。この媒質を1日間還流維持し、その間、更
にブロモ誘導体78gを2回、炭酸ナトリウム30gと共
に添加する。冷却後、沈殿を濾過し、有機層を水洗し、
次いで、希塩酸水溶液で抽出する。水相をpH約3〜4
にし、次いでトルエンで抽出する。
【0064】望ましい生成物をシリカでのクロマトグラ
フィーにより精製し、所望によりアセトンと混合した塩
化メチレンで溶出した。
【0065】2.エステル基の加水分解 エタノール52mlに溶解したオクタエステル46gを、
NaOHペレット50gを加えておいた水350mlに入
れる。
【0066】80℃で2日間撹拌後、弱酸性型のカチオ
ン交換樹脂500mlを冷却した溶液に入れて中和し、次
いで、固相から分離後、強塩基型のアニオン交換樹脂5
00mlを入れる。樹脂を分離して6N酢酸水溶液500
mlに入れる。溶液中に移した最終生成物を、溶媒を真空
化で蒸発濃縮することにより粉末として回収した。HP
LC:25cm×4.6mmカラムNucleosil(登録商標) C18
100-5シリカゲル5溶出液番号1:10分間水性H2
4(0.1%)、次いで10分間0から10%(v/v)CH3
CN:f=1ml/分;T=25℃tr=5.4;8.7;1
0.2;14分(異性体)(CH3COOH−tr=4.5分)
【0067】3.錯体形成:酸化ガドリニウムの場合:
酸化ガドリニウム0.47gをpH5.5から6で上記オ
クタ酸2gの溶液30mlに入れ、混合物を80℃で3時
間維持し、その間、必要ならばpHを調整する。冷却
後、pH=6.5でSigmaからNa+型で販売されているCh
elex(登録商標)100樹脂2gを入れる。2・3時間接触さ
せた後、樹脂を分離し、溶液を10容量のエタノールに
注ぎ、キレートを沈殿させた。
【0068】塩化ガドリニウムの場合:水130ml中、
オクタ酸6.5gとGdCl3・6H2O3.5gの混合物に、
水性NaOH(1N)を加えてpH6.5にし、この混合
物を60℃で2時間維持し、その間、1N水性NaOH
計21mlを添加することによりpHを6.5に維持しす
る。室温で2・3時間後、混合物を25mlまで濃縮し、
最終生成物を10容量のC25OHから沈殿させる。
【0069】B.1,4,7,10−テトラアザシクロド
デカン−1,4,7−トリ(2−グルタル)酸のガドリニウ
ムキレート(式II;
【化40】 R'=H、M=Gd): 1.10−ベンジル−1,4,7,10−テトラアザシク
ロドデカン:塩化ベンジル30.5gをクロロホルム50
0ml中1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン50g
の溶液に滴下する。室温で24時間後、反応媒質を濾過
し、濾液を濃縮乾固させる。残渣を水350mlとトルエ
ン75mlに取り、トルエン相のデカンテーションおよび
分離後、次いで、水相をジクロロメタン200mlで2回
抽出する。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、次い
で、濃縮乾固させる。生成物21gが油状形態で得られ
る。
【0070】2.10−ベンジル−1,4,7,10−テ
トラアザシクロドデカン−1,4,7−トリ(メチル2−
グルタレート):アセトニトリル50ml中2−ブロモグ
ルタル酸メチル56.3gの溶液をアセトニトリル300
ml中炭酸ナトリウム24.7gと上記生成物18.7gの懸
濁液に滴下する。反応媒質を36時間還流維持し、室温
で濾過後、溶媒を蒸発除去し、残渣を最少量の酢酸エチ
ルに溶解し、シリカカラムのクロマトグラフィーにより
精製し、酢酸エチルと石油エーテルの混合物(40/60
から70/30v/v)で溶出させる。そうして、生成物
20.7gが油状形態で得られる。
【0071】3.10−ベンジル−[1,4,7,10−テ
トラアザシクロドデカン]−1,4,7−トリ(2−グルタ
ル)酸:上記で得られた油状物16.7gをメタノール4
0mlに溶かしたものを、NaOH25gを溶かしておいた
水125mlに入れる。混合物を70℃で48時間撹拌維
持する。次いで、メタノールを減圧下で除去し、次い
で、弱酸性型のカチオン交換樹脂(Rohm & Haasから販売
されているAmberliteョ−IRC 50)400mlを入れ、分離
後、強塩基型のアニオン交換樹脂(Amberliteョ−IRA 45
8)に入れると、期待の生成物がアニオン樹脂に結合す
る。ことを3N酢酸水溶液2リットル、次いで6N溶液
2リットルで溶出することにより、回収する。
【0072】溶媒を除去後、白色結晶13.5gを異性体
の混合物として得る。 HPLC:カラム番号1:25cm×4mm Lichrospher
(登録商標) 100-RP18−5μm(Merck, Germany); 溶出液番号1 tr=28、30分(2異性体多重項、面積75/25)
【0073】4.1,4,7,10−テトラアザシクロド
デカン−1,4,7−トリ(2−グルタル)酸:水210ml
とメタノール90mlに溶かした上記化合物13gを室温
で3時間、28×104Paの圧力で50%水含有10
%パラジウム炭素の存在下に水素化する。触媒を除去
し、溶媒を蒸発させた後、白色粉末11gを得る。 HPLC:カラム番号1;溶出液番号1 tr=8、9分(2異性体多重項、面積75/25)
【0074】5.錯体形成 水30ml中、60℃で上記化合物1.6gとGdCl3・6
2O1gの溶液を、3N水性NaOHを4時間添加する
ことによりpH5に維持する。溶液を容量10mlまで濃
縮し、残渣をエタノール100mlから沈殿させる。期待
のガドリニウム錯体1.6gが濾過により回収される。 HPLC:カラム番号1;溶出液番号1;tr=24、
26分
【0075】C.1,4,7,10−テトラアザシクロド
デカン−1,4,7−トリ(2−グルタル)−10−酢酸の
ガドリニウムキレート: 1.製法Bの工程4で得られた酸1gをブロモ酢酸27
0mgと共に水8mlに溶解させ、混合物を1N水性NaO
Hの添加によりpH10に制御しながら70℃で3時間
維持する。次いで、水100mlとAmberlite(登録商標)I
RC 50樹脂10mlを室温で加え、1時間接触させた後、
樹脂を分離して、Amberlite(登録商標)IRA 458樹脂50
mlを媒質に加える。12時間後、樹脂を分離し、カラム
に入れる。そこから所望の生成物を、1N酢酸水溶液5
00mlで溶出して抽出する。そうして白色結晶0.8gを
得る。 HPLC:カラム番号2:25cm×4mm Symmetry(登録
商標) -RP18−5μm(Waters) 溶出液番号1;tr=4分
【0076】2.錯体形成:GdCl3・6H2O0.45g
と上記化合物0.75gを水13mlに入れ、NaOH水溶
液(1N)を加えてpHを6にする。次いで、反応媒質を
60℃で5時間維持し、その間、pHはNaOH溶液の
添加により数回調整する。冷却後、媒質をエタノール1
30mlに入れ、沈殿を回収して、キレート0.75gを得
る。
【0077】D.N,N’−(2,3,4,5−テトラヒド
ロキシペンチル)−N,N'−[2−(ヒドロキシエトキ
シ)エチル]−2,4,6−トリヨード−5−(グリシルア
ミノ)イソ−フタルアミド: 1.5−[2−(ヒドロキシエトキシ)エチルアミノ]ペン
タン−1,2,3,4−テトラオール: 2−アミノエトキシエタノール84gとD−キシロース
150gをメタノール2.5リットルに溶かす。この混合
物を室温、6×105Paで10%パラジウム炭素50g
の存在下に水素化する。触媒を濾過して除去し、溶媒を
留去する。最少量の水に溶かした残渣をAmberlite(登録
商標) IRN 77樹脂(H+)100mlでクロマトグラフィー
にかけ、NH4OH水溶液で溶出し、次いで、Geduran
(登録商標)SI60シリカゲル1kgにかけ、アミノアルコー
ル170gを茶色油状物の形態で得る。 TLC:CH3OH/NH4OH、25%(7/3-v/
v)、Rf=0.313 CNMR:(DMSO−d6−50.3MHz);δ(pp
m):51.4,48.9(2×CH2NH);62.9;6
0.5(2×CH2OH);71.9;71.2;70.6(3
×CHOH);72.3;69.7(CH2OCH2) アラビノースまたはリボース誘導体は同じ方法で製造で
きる。
【0078】2.N,N'−(2,3,4,5−テトラヒド
ロキシペンチル)−N,N'−[2−(ヒドロキシエトキ
シ)エチル]−2,4,6−トリヨード−5−(フタルアミ
ド−アセトアミド)イソフタルアミド;上記で製造した
アミノアルコール30gを45℃でジメチルアセトアミ
ド100mlに溶かし、次いで、置換イソフタル酸ジクロ
ライド22gとトリエチルアミン12gを入れ、媒質をこ
の温度で24時間撹拌させる。形成した沈殿を室温で回
収し、溶媒を真空下で蒸留除去する。
【0079】水50mlに溶かした残渣をAmberlite(登録
商標) IMAC HP 1110樹脂(H+)100mlに通して溶出さ
せ、溶液を10mlまで濃縮後、残渣をイソプロピルアル
コール1500mlに注ぎ、形成した沈殿を24時間後に
回収する。
【0080】3.アミンの解離:上記製造した生成物4
2gを水60mlに溶かしたものを80℃で水40mlとヒ
ドラジンヒドレート2.7mlの溶液に入れる。この温度
で5時間撹拌後、媒質を濾過し、次いで、濃塩酸を加え
てpH1まで酸性化する。形成した沈殿を分離し、濾液
を濃縮する。水30mlに溶かした残渣をAmberlite(登録
商標) IMAC HP 111E樹脂(H+)30mlと次いで、Amberli
te(登録商標) IRA 67樹脂(OH-)55mlでクロマトグラ
フィーにかける。濃縮溶出液をAmberlite(登録商標) 25
2 Na樹脂(H+)350mlに結合させ、そこからNH4OH
水溶液(2N)で溶出させた。 w=20g HPLC:カラム番号1;溶出液番号2:H2O/CF3
COOH(pH3.4)50分にわたり、95/5から50
/50 v/vのアセトニトリル勾配; tr=10〜20分(異性体混合物)
【0081】E.N,N'−[ビス(2,3,4,5,6−ペ
ンタヒドロキシヘキシル)]−2,4,6−トリブロモ−5
−(グリシルアミノ)イソフタルアミド: 1.5−アミノ−2,4,6−トリブロモイソフタル酸:
臭素156gをゆっくりと5−アミノイソフタル酸50g
と37%塩酸55mlの水溶液300mlに入れる。一晩撹
拌後、過剰の臭素を重亜硫酸ナトリウム水溶液の添加に
より中和し、次いで沈殿を回収する。収率:90%。
【0082】2.5−(フタルイミドアセトアミド)−
2,4,6−トリブロモイソフタル酸:塩化チオニル27
mlを10℃でジメチルアセトアミド200ml中N−フタ
ロイルグリシン69gの溶液にゆっくりと入れ、2時間
撹拌後、上で得られた酸100gを約15−20℃で入
れる。室温で一晩放置後、混合物を熱水800mlに注
ぐ。そうして、最終生成物140gを回収する。
【0083】3.上記二酸の塩化物 塩化チオニル70mlを18℃でジオキサン300mlおよ
びジメチルホルムアミド50ml中二酸100gの溶液に
ゆっくりと入れる。室温で3日間撹拌後に形成した黄色
沈殿を濾去し、メチルt−ブチルエーテルで洗浄する。
そして、ベージュ色固形物70gを得る。
【0084】4.N,N'−[ビス(2,3,4,5,6−ペ
ンタヒドロキシヘキシル)]−2,4,6−トリブロモ−5
−(フタルイミドアセトアミド)イソフタルアミド:ジソ
ルビチルアミン150gをN−メチルピロリドン600m
lに80℃で溶かし、乾燥炭酸ナトリウム16gを60℃
で媒質に入れ、次いで上記酸クロライド96gを入れ
る。この温度で1時間および室温で16時間撹拌後、沈
殿を除去し、溶液をイソプロパノール1.6リットルに
注ぐ。回収した沈殿の重量は200gである。
【0085】5.加ヒドラジン分解:上記生成物200
gとヒドラジンヒドレート17mlを70℃で水400ml
に入れる。3時間撹拌後、混合物に室温で6N塩酸を加
えてpH4に酸性化する。次いで、形成した沈殿を除去
し、濾液に1NNaOH水溶液を加えて中性にする。過
剰のヒドラジンを逆浸透により除去する。残渣溶液を強
カチオン性樹脂10ml、次いで、弱アニオン性樹脂65
mlで処理する。
【0086】次いで、最終生成物をH+型の強カチオン
性樹脂に結合させることにより溶液から抽出し、そこか
ら、希NaCl水溶液(0.1M)を用いて溶出させた。
w=80g。 HPLC:カラム番号1;溶出液番号2;tr=約7
分。
【0087】F.N,N'−[ビス(2,3,4,5,6−ペ
ンタヒドロキシヘキシル)]−2,4,6−トリヨード−5
−(グリシルアミノ)イソフタルイミド: 1.5−(フタルイミドアセトアミド)−2,4,6−トリ
ヨードイソフタロイルクロリド:SOCl2149mlを
10℃でN−メチル−ピロリドン1リットル中N−フタ
ロイルグリシン335gの溶液に入れ、3時間後、2,
4,6−トリヨード−5−アミノイソフタロイルジクロ
リド700gを入れる。室温で3日間撹拌後、媒質を2/
1v/v水性エタノール4.5リットルに注ぐ。トリエチ
ルアミンを加えてpHを5にし、その後形成した沈殿は
回収し、イソプロパノールで洗浄して精製できる。 w=850g
【0088】2.ジソルビチルアミンH−N[CH2(C
HOH)4CH2OH]2でのアミド化:類似のトリブロモ
化合物の場合と同様に操作すると、生成物が収率85%
で得られる。
【0089】3.加ヒドラジン分解:上記トリヨードフ
タルイミド420gを水1リットルとヒドラジンヒドレ
ート300mlに溶かしたものを80℃で数時間維持す
る。媒質をpH3.6に酸性化後、過剰のヒドラジンをR
ohm & Haasから販売されているIMAC(登録商標) HP111E
などのカチオン交換樹脂(H+)でのクロマトグラフィー
により除去し、過剰のクロライドをアニオン交換樹脂
(OH-)で除去する。
【0090】最終生成物をカチオン交換樹脂(強H+)で
のクロマトグラフィーで精製し、そのエタノール中の水
溶液から沈殿させることができる。収率50%。 HPLC:カラム番号1; 溶出液番号4:CH3CN/P.I.C.(登録商標)B8
(0.05M)(Waters)15/85;流速1ml/分。tr
3分
【0091】G.1−デオキシ−1−[(2,3−ジヒド
ロキシプロピル)アミノ]−D−ガラクチトール
【化41】 メタノール140ml中3−アミノプロパン−1,2−ジ
オール27gとD−ガラクトース50gを40℃で16時
間撹拌し続ける。次いで、水60mlを加え、パラジウム
炭素(10%)7gの存在下、60℃で7時間、20×1
5Paの水素圧でイミンを水素化する。
【0092】次いで、触媒をセライト(登録商標)濾過に
より分離する。溶媒を減圧下で除去後、残渣を最少量
(50ml)の水に溶かし、イソプロパノール600mlにゆ
っくりと入れる。形成した沈殿を回収する。m.p.=1
32℃、収率90%。
【0093】イソプロパノールから沈殿させる前に、粗
生成物を水200mlに溶かし、これもまた、スルホン酸
型のイオン交換樹脂500mlでクロマトグラフィーにか
け、希NH4OH水溶液で溶出する。
【0094】これらの条件では、アミノアルコールは2
つのジアステレオ異性体の異性体混合物(約50/50)
である。この混合物を再結晶、分別沈殿または懸濁液中
に入れることによりどちらか一方の異性体で豊富化する
ことができる。
【0095】こうして、メタノール(溶媒500ml中ア
ミノアルコール25g)を還流する処理により、一方の異
性体を過剰に含有する、即ち、下記の条件下で得られる
クロマトグラムで測った面積に基づくと、保持時間の長
い方の異性体が65%である、混合物が得られる:ガス
クロマトグラフィー(60℃で無水トリフルオロ酢酸の
反応により全体的にトリフルオロアセチル化した誘導
体)。 機器:Varian Star 3400; カラム:J & W 社のDB 1701(0.25μm−30m×0.2
5mm); キャリアーガスHe−Tインジェクター(1/40スプリ
ット)=290℃; Tカラム=150℃から280℃(5℃/分)−容量:1
μl; tr:14.5と14.9分(出発物質アミノプロパンジオ
ールの場合5.6分)13 C NMR(200MHz−DMSO d6−Ref DM
SO−T=30℃) δ(ppm):71.7;71.6;70.5;70.1;69.
5;68.5;68.2−(CHOH)64.6;63.2;
(CH2OH)−53.4;53;52.9(NCH2)
【0096】各ジアステレオ異性体は、下記のように、
D−ガラクトースをアミノプロパンジオールの純粋なエ
ナンチオマーと結合させるか、またはグリシドールのエ
ナンチオマーをN−(2,3,4,5,6−ペンタヒドロキ
シヘキシル)ベンジルアミドに反応させることによって
も得ることができる。 a)N−ベンジル−N−(2,3,4,5,6−ペンタヒド
ロキシヘキシル)アミン:D−ガラクトース29gとベン
ジルアミン17mlをメタノール230mlに溶かし、5%
パラジウム炭素5gを添加後、混合物を50℃で7時
間、8×105Paの水素圧下に維持する。
【0097】水素化後、pHが酸性になるまで40℃で
塩酸水溶液を反応媒質に入れる。混合物を室温でセライ
ト(登録商標)濾過して、触媒を除去し、部分的に濃縮し
た後、5NNaOH水溶液をpHが塩基性になるまで加
える。形成した沈殿を回収し、エタノールから再結晶化
する。13 C NMR(200MHz−DMSO d6−Ref DM
SO−T=30℃) δ(ppm):140.8(C CH2N)−128.8;128.
4;126.9(フェニル)−72;70.6;69.9;
68.8;(CHOH)−63.2;(CH2OH)−53.
1;52.4(CH2NH)
【0098】b)N−ベンジル−N−(2,3−ジヒドロ
キシプロピル)(2,3,4,5,6−ペンタヒドロキシヘキ
シル)アミン:上の工程で得られた第二級アミン6.5g
をメタノール200mlに60℃で溶かし、次いで、この
温度でグリシドール(ラセミ混合物または純粋なエナン
チオマー)2.5gをこの溶液に加え、混合物を24時間
撹拌し続ける。次いで、溶媒を減圧下で蒸留除去し、残
渣を水200mlに溶かした後、この溶液をH+型のAmber
lite(登録商標) IMAC 110 樹脂のカラムでクロマトグラ
フィーにかけ、希NH4OH水溶液(0.1%)で溶出させ
る。そうして、アミン5.5gが得られる。
【0099】c)N−(2,3−ジヒドロキシプロピル)
−N−(2,3,4,5,6−ペンタヒドロキシヘキシル)ア
ミン:上の工程で得られた第3級アミン2gを水30ml
に溶かし、100×105Paの水素圧下、45℃で5
時間、10%パラジウム炭素0.6gの存在下で水素化す
る。次いで、溶液をセライト(登録商標)濾過して触媒を
除去し、減圧下で濃縮する。残渣はエタノールから再結
晶化できる。
【0100】(S)−グリシドールとカップリングさせる
と、上記ガスクロマトグラフィー条件で保持時間の長い
方のアミノアルコールジアステレオ異性体が得られる。
D−グルコースおよびD−マンノースを出発物質とし
て、これらの方法を適用することにより、これらのアミ
ノアルコールのジアステレオ異性体が得られ、一方、別
のアミノアルコールまたは別の糖を出発物質とすると、
他のアミノアルコールが得られる。
【0101】H.(1,4,7,10−テトラアザシクロド
デカン)−1,4,7,10−テトラ(2−コハク)酸のガド
リニウムキレート: 1.ベンジルアセチレンジカルボキシレートとサイクレ
ンの4つの窒素原子とのカップリング:J.C.S. Perkin
I, p. 2024-2029, (1973)に記載のとおり製造したベン
ジルアセチレンビカルボキシレート23gをアセトニト
リル25mlに溶かしたものを20℃でアセトニトリル5
0ml中サイクレン2.7gの溶液に滴下する。50℃で3
時間撹拌後、溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカのク
ロマトグラフィーにより精製し、ジクロロメタン/メタ
ノール混合物(98/2−v/v)で溶出させて、黄色固体
19gを回収する。
【0102】2.エナミンの還元:シアノホウ水素化ナ
トリウム7gを撹拌しながら少しずつ、アセトニトリル
500mlおよび酢酸50ml中固体19gの溶液に入れ、
混合物を一晩室温で撹拌し続ける。減圧下で溶媒を除去
後、油状残渣をジクロロメタン/メタノール混合物(99
/1)に溶かし、シリカで濾過する。溶媒を蒸発除去後、
黄色油状物19gを回収する。
【0103】3.脱ベンジル化:水/メタノール混合物
(175ml/75ml)中、得られたオクタエステル8gを
10%パラジウム炭素4gの存在下で6時間水素化する
(圧力:3.5×105Pa)。濾過して触媒を分離し、溶
媒を蒸留除去した後、白色粉末形態のオクタ酸3gが得
られる。 HPLC:カラム番号1;溶出液番号1;tr=18か
ら19分
【0104】4.錯体形成:得られたオクタ酸1gを水
20mlに懸濁し、1NNaOH水溶液を加えてpHを
5.5にし、Gd230.285gを加える。1NHCl
水溶液の添加によりpHが5.5から6.5の間に維持さ
れている反応媒質を70℃で4時間撹拌した後、濾過
し、濾液を濃縮乾固させてキレートのナトリウム塩を得
る。
【0105】実施例1. 式中、m=2、
【化42】 の式Iのガドリニウムキレート。 1.4−[N'−(4−ニトロフェニル)ウレイド]安息香
酸:4−ニトロフェニルイソシアネート24.6gを10
℃で撹拌しながら、テトラヒドロフラン80mlに入れ、
次いで、テトラヒドロフラン70mlに溶かした4−アミ
ノ安息香酸20.5gをゆっくりと入れる。混合物を室温
まで暖め、撹拌を1時間続け、その後形成した沈殿を回
収する。w=45g。 HPLC:カラム番号1;溶出液番号2:H2O/CF3
COOH;pH=3.4アセトニトリル勾配(50分にわ
たり、95/5から50/50 v/v);流速1ml/分;t
r=44分
【0106】2.4−[N'−(4−アミノフェニル)ウレ
イド]安息香酸:上記生成物22gと1NNaOH水溶液
37mlをパラジウム炭素(5%)3gと共に水280mlに
入れる。媒質を水素圧0.6MPa、65℃で6時間維
持する。室温まで冷ました後、pHを10にし、触媒を
セライト(登録商標)濾過し、その後、濾液に6NHCl
水溶液を加えて、pH5.3に酸性化する。得られた沈
殿をアセトンで洗浄する。w=13.2g。 HPLC:カラム番号1;溶出液番号2;tr=33分
【0107】3.4−[N'−[4−(フタルイミドアセト
アミド)フェニル]ウレイド]安息香酸:フタルイミド酢
酸5.8gを10℃でジメチルアセトアミド26mlに溶か
し、塩化チオニル2mlを入れ、温度を維持しながら、続
いて、2時間撹拌後、上記の工程で得られた化合物7g
を加える。室温で12時間後、反応媒質を水250mlに
注ぎ、形成した沈殿を25℃、次いで95℃で中性にな
るまで水洗する。w=10.4g。 HPLC:カラム番号1;溶出液番号2;tr=40分
【0108】4.N,N'−(2,3,4,5−テトラヒドロ
キシペンチル)−N,N'−[2−(ヒドロキシエトキシ)エ
チル]−2,4,6−トリヨード−5−[4−[N'−(4−
フタルイミドアセトアミドフェニル)ウレイド]ベンゾイ
ルグリシルアミノ]イソフタルアミド:上で得られた化
合物4gをHOBT・H2O1.7gおよびN,N'−ビス
(2,3,4,5−テトラヒドロキシペンチル)−N,N'−
ビス(ヒドロキシエトキシエチル)−2,4,6−トリヨー
ド−5−(グリシルアミノ)イソフタルアミド9.3g、次
いでEDCI・HCl2.4gと共に0℃でジメチルアセ
トアミド40mlに溶かす。室温で一晩撹拌後、媒質をジ
クロロメタン300mlに注ぐ。回収した沈殿をジエチル
エーテルで洗浄する。 HPLC:カラム番号1;溶出液番号2;tr=30〜
33分(異性体の混合物)
【0109】5.フタルイミド基の除去:式中、Z=C
2CONH;Z'=NHCONH;Z”=CONHCH
2CONH;
【化43】 の式IIIの生成物。上記化合物11.5gを80℃で水4
5mlに入れ、次いで、ヒドラジンヒドレート1.12ml
(0.023モル)を入れる。80℃で2時間45分後、
混合物を0℃まで冷却し、12N水性HClを加えて、
pH1に酸性化する。次いで、混合物を室温でセライト
(登録商標)濾過し、その後、Rohm & Haasから販売され
ているIMAC(登録商標)HP111Eカチオン性樹脂
(H+)16mlとIMAC(登録商標)HP661弱アニオ
ン性樹脂(OH-)80mlで濾過する。シラン化シリカで
濾過して最終的に精製後、最終生成物4.6gを得る。 HPLC:カラム番号1;溶出液番号2;tr=24〜
27分(異性体の混合物)
【0110】6.生成物AとIIIのカップリング NHS(ナトリウム塩)0.057gとEDCI・HCl
0.76gを40℃で上記アミン4.5gと(A)で製造した
キレートA0.63gの水溶液、pH6の20mlに入れ
る。15分後、混合物を水に注ぎ、沈殿を回収する。出
発物質を除去後、式Iの化合物が得られる。 立体排除クロマトグラフィー(SEC) 条件番号1:Shodex (JP)からOH Pak SB-HQとして販売
されている、ポリヒドロキシメタクリレートゲルを含有
する一連の4つのカラムにて実施する。その排除限界
は、プルランを用いて決められ、逐次、106キロダル
トン(SB−804);105キロダルトン(SB−80
3);104キロダルトン(SB−802−5);104
ロダルトン(SB−802−5)である。 溶出液:水性NaCl(0.16M)/アセトニトリル(7
0/30−v/v);流速0.8ml/分。 T=30℃;tr:38分(出発物質アミンの場合50−
53分)。 HPLC:カラム番号3、25cm×4.6mm白金EPS C18
100Å;5μM(Alltech); 溶出液番号3:水/CH3CN、98/2から60/40−
v/v50分;流速:1ml/分;T=25℃;tr=26
【0111】実施例2. 式中、m=2
【化44】 の式Iのガドリニウムキレート。 1.4−[4−(フタルイミドメチル)ベンズアミド]安息
香酸:N−カルベトキシフタルイミド37gを4−アミ
ノメチル安息香酸25g、Na 2CO318gおよび水16
5mlで調製した溶液に入れる。形成した沈殿を回収し、
次いで、ジメチルアセトアミド60mlに懸濁し、その中
に塩化チオニル4.7mlを10℃でゆっくりと入れる。
この温度で3時間後、4−アミノ安息香酸9gを入れ、
媒質を室温で12時間維持し、次いで、水600mlを注
ぐ。形成した沈殿を回収する。 HPLC:カラム番号1;溶出液番号2;tr=48分
【0112】2.N,N'−ビス(2,3,4,5,6−ペン
タヒドロキシヘキシル)−2,4,6−トリヨード−5−
[4−(4−アミノメチルベンズアミド)−ベンゾイルグ
リシルアミノ]イソフタルアミド: a)ジメチルアセトアミド160mlを5−グリシルアミ
ノ−N,N’−ビス(2,3,4,5,6−ペンタヒドロキ
シヘキシル)−2,4,6−トリヨードイソフタルアミド
39g、トリエチルアミン4.6ml、HOBT・H2O5.
7gおよび上で得られた生成物12gと共に溶解するまで
撹拌し、その後、溶液を0℃まで冷却し、EDCI・H
Cl8gを加える。反応が終了したら、媒質をジクロロ
メタン1000mlに注ぐ。回収した沈殿をメタノール沈
殿によりその水溶液から精製する。w=43g。
【0113】(b)加ヒドラジン分解 上で得られたフタルイミド25gを80℃で水50mlに
溶かし、その後、ヒドラジンヒドレート2.2mlを加え
る。3時間撹拌後、媒質を冷まし、12NHClの添加
によりpH1まで酸性化する。次いで、媒質をセライト
(登録商標)濾過し、弱カチオン性樹脂(H+)、次いで、
弱アニオン性樹脂(OH-)でのクロマトグラフィーによ
り精製する。そうして、所望の生成物15gを回収す
る。 HPLC:カラム番号1;溶出液番号2;tr=19
分。
【0114】c)ガドリニウムキレートAとのカップリ
ング こうして得られたアミン15gとキレートA(ナトリウム
塩)1.9gを水40mlに溶かす。1N水性HClを加え
てpH6に酸性化した後、EDCI・HCl2.3gを4
0℃で入れる。2時間撹拌後、媒質をエタノール400
mlに入れ、形成した沈殿を水に溶かし、これをNorit(登
録商標)カーボンブラックにより濾過する。こうして純
粋な生成物8.5gが得られる。 SEC:条件番号1;tr=36分。 HPLC:カラムおよび溶出液番号3;tr=23分。
【0115】実施例3. 式中、m=2
【化45】 の式Iのガドリニウムキレート a)4−[4−ニトロベンズアミド]安息香酸:4−ニト
ロベンゾイルクロリド100gを4−アミノ安息香酸7
4gとジメチルアセトアミド360mlに温度を25℃以
下に維持しながら少しずつ入れる。24時間撹拌後、塩
化メチレン500mlを10℃で加えて、期待生成物を沈
殿させる。水洗および乾燥後、生成物145gが回収さ
れる。
【0116】b)4−(4−アミノベンズアミド)安息香
酸:水1.8リットル中、上記の酸136gの懸濁液に、
1NNaOH水溶液240mlとパラジウム炭素(10%)
14gを加えたものを0.6MPaの水素圧下に4時間維
持した。次いで、最終懸濁液のpHを約10にし、その
後混合物をセライト(登録商標)濾過して触媒を除去す
る。濾液をpH5.3に酸性化する際に形成した沈殿を
回収し、乾燥させる。 w=106g;F>260℃。
【0117】c)4−[4−(フタルイミドアセトアミド)
ベンズアミド]安息香酸:塩化チオニル32mlをジメチ
ルアセトアミド400ml中フタルイミド酢酸90gの溶
液に10℃で滴下して入れ、次いで、3時間撹拌後、上
で得られたアミノ酸105gを20℃以下の温度で加え
る。12時間撹拌後、媒質を水4リットルに注ぎ、沈殿
を回収し、熱水で洗浄する。乾燥後重量:176g。m.
p.>260℃。
【0118】上記の酸のクロリド:塩化チオニル2.5m
lをジオキサン50mlとジメチルホルムアミド1mlに懸
濁させた酸10gに入れ、混合物を50℃で5時間撹拌
し続ける。1容量のジイソプロピルエーテルを添加後、
沈殿10gを回収する。この酸もまた、触媒としてトリ
カプリリルメチルアンモニウムクロリドを用いてトルエ
ンに懸濁させることができる。
【0119】e)N,N'−ビス(2,3,4,5,6−ペンタ
ヒドロキシヘキシル)−2,4,6−トリブロモ−5−(4
−[4−(フタルイミドアセトアミド)−ベンズアミド]ベ
ンゾイルグリシルアミノ)イソフタルアミド:ジメチル
アセトアミドまたはN−メチルピロリドン25ml中、
N,N'−ビス(2,3,4,5,6−ペンタヒドロキシヘキ
シル)−2,4,6−トリブロモ−5−(グリシルアミノ)
イソフタルアミド5gおよびトリエチルアミン0.7mlと
酸クロリド2.25gの溶液を12時間撹拌し続け、次い
で、エタノール60mlに注ぐ。こうして、沈殿6.2gが
回収される。 HPLC:カラム番号1:溶出液番号2;tr=27〜
35分(異性体の混合物)。
【0120】f)加ヒドラジン分解 水10ml中ヒドラジンヒドレート0.6mlの溶液を80
℃でジメチルアセトアミド40ml中、上記のフタルイミ
ド10gの溶液に入れる。この温度で3時間撹拌後、冷
却した混合物をエタノール125mlに注ぐ。沈殿9gを
回収し、その水溶液を強アニオン性樹脂(OH-)、次い
で、弱カチオン性樹脂(H+)で処理することにより精製
する。w=8g。反応媒質を酸性化して、沈殿したフタ
リルヒドラジドを分離し、水性エタノールで最終的に沈
殿させる前に、超濾過により溶媒および低分子量の分子
を除去することもできる。 HPLC:カラム番号1:溶出液番号2、但し、勾配な
しの90/10 v/v;tr=28〜35分。
【0121】g)式Iの化合物を得るためのキレートA
とのカップリング:工程(f)で得られた化合物5gをキ
レートA(ナトリウム塩)0.65gと共に水135mlに溶
かし、1N水性HClを加えて媒質のpHを6に下げ、
その後、EDCI・HCl0.8gを40℃で媒質に入れ
る。2時間撹拌し、室温まで冷ました後、媒質をエタノ
ール135mlに注ぐ。キレートA(ナトリウム塩)1.6g
をfで得られたアミン10gの水溶液25mlに入れ、逐
次、pH6.5で、ジオキサン18ml、EDCI1.4g
およびHOBT0.08gを入れてもよい。室温で2時間
後、反応媒質をエタノール100mlに注ぎ、沈殿を回収
する。水100mlに再溶解させた後、カーボンブラック
1gで2回処理し、次いで、エタノール3容量で再沈殿
させる。形成した沈殿を、Sigmaから販売されているChe
lex 100イオン交換樹脂(Na+)5mlで処理し、次いで、
pH7、カットオフ閾値5KDの膜での透析超濾過によ
り精製する。W=4g。 SEC:条件番号1;tr=34分。 HPLC:カラムおよび溶出液番号3;tr=23分。
【0122】実施例4. 式中、m=2、R'=HおよびR=
【化46】 の式Iのガドリニウムキレート (B)で製造した1,4,7,10−テトラアザシクロドデ
カン−1,4,7−トリグルタル酸のガドリニウム錯体
0.3g、実施例3(f)で製造したアミン2gおよびED
CI・HCl0.3gを40℃で5時間、1NHCl水溶
液の添加によりそのpHを7に維持しながら、撹拌し続
ける。媒質をエタノール50mlに注ぎ、形成した沈殿を
回収する。カットオフ閾値3KDの膜での超濾過によ
り、水120mlに溶解した状態で精製し、未反応の出発
物質を除去する。カーボンブラック上で撹拌し、濾過し
た後、溶液を乾燥させて、白色固体1gを得る。 SEC:条件番号1;tr=36.8分。 HPLC:カラムおよび溶出液番号3;tr=31分。
【0123】実施例5. 式中、m=2 R'=CH2COOHおよびR=
【化47】 の式Iのガドリニウムキレート 実施例4と同じ方法を適用して、出発キレートC0.3g
と実施例3fで製造したアミン2gから最終生成物0.8
gを得る。 SEC:条件番号1;tr=35.7分。 HPLC:カラムおよび溶出液番号3;tr=22分。
【0124】実施例6. 式中、m=2
【化48】 の式Iのガドリニウムキレート 1.5−[4−(4−アミノベンズアミド)ベンズアミド]
−2,4,6−トリブロモイソフタル酸: (a)4−(4−ニトロベンズアミド)ベンゾイルクロリ
ド:この酸70gを塩化チオニル250mlおよびジメチ
ルホルムアミド0.1ml中で8時間還流させる。過剰の
塩化チオニルを減圧下で蒸留除去し、残渣を酢酸エチル
1.5リットルと砕いた氷500gに撹拌しながら注ぐ。
最終生成物を有機相中に抽出し、これを水および重炭酸
ナトリウム水溶液で洗浄し、乾燥して濃縮した。w=6
4g。
【0125】(b)5−[4−(4−ニトロベンズアミド)
ベンズアミド]−2,4,6−トリブロモイソフタル酸:
ジオキサン170ml中、酸クロライド64gと5−アミ
ノ−2,4,6−トリブロモイソフタル酸67gの溶液を
18時間還流する。溶媒を蒸発除去し、熱酢酸エチル3
00mlで洗浄後、残渣を、pH7にするのに十分な量の
5NNaOHと共に水600mlに溶かし、酢酸エチルで
洗浄し、酸性化した後、沈殿してきた期待の生成物を回
収する。w=73g。
【0126】(c)還元:pH6の水溶液中、上記生成物
19gを白金炭素156型(Johnson Matthey)2gの存在
下、0.5MPaの水素圧下で7時間維持する。濾過
後、溶液を蒸発させる。w=15g。
【0127】2.N,N'−(2,3−ジヒドロキシプロピ
ル)−N,N'−(2,3,4,5,6−ペンタヒドロキシヘキ
シル)−2,4,6−トリブロモ−5−[4−(4−グリシ
ルアミノベンズアミド)ベンズアミド]イソフタルイミ
ド: (a)上記誘導体13gを10℃で、フタロイルグリシン
4.7gおよびSOCl21.7mlと共に、製造したフタル
イミドアセチルクロリドの溶液10mlに入れる。20℃
で2時間撹拌後、溶液を80℃で水150mlに注ぎ、沈
殿を回収する。w=10.6g。
【0128】(b)酸クロライド:塩化チオニル16mlを
ジオキサン60mlおよびジメチルホルムアミド10ml中
上記誘導体12.4gの溶液に温度を10℃以下に維持し
ながら入れる。30分間撹拌後、溶液を水200mlに注
ぎ、回収した沈殿を酢酸エチル100mlで洗浄する。w
=12g。
【0129】(c)アミノアルコールとのカップリング:
酸ジクロライド11.6gを60℃で、Gで製造した1−
デオキシ−1−(2,3−ジヒドロキシプロピルアミノ)
−D−ガラクチトール13.5gを含有するN−メチルピ
ロリドン120mlに入れる。4時間撹拌後、混合物をジ
クロロメタン1200mlに入れ、沈殿を回収する。w=
35g。
【0130】(d)フタルイミド保護基の除去:上記誘導
体14gを80℃で、ヒドラジンヒドレート1.2gを含
有する水30mlに入れる。この温度で3時間後、5NH
Cl水溶液を加えて溶液をpH1まで酸性化する。数時
間後に形成した沈殿を分離し、濾液を逐次、樹脂IMAC
(登録商標) HP 1110 NaおよびHP661 (Rohm & Haas)で処
理する。HPLC:カラム番号1;溶出液番号2;tr
=25〜28分(出発物質32〜36分)。
【0131】3.キレートAとの反応:ガドリニウムキ
レートA(Na塩)0.6g、EDCI・HCl0.7gおよ
び上記のアミン4gを水15mlに入れ、pHは1NHC
l水溶液を加えて6にし、この混合物を40℃で2時間
維持した後、エタノール200mlに入れる。形成した沈
殿を回収し、水100mlでのその溶液をカットオフ閾値
5KDaのポリエーテルスルホン膜にて超濾過する。 HPLC:カラムおよび溶出液番号3;tr=26分。 SEC:条件番号1;tr=36分。
【0132】実施例7. 式中、m=2
【化49】 の式Iのガドリニウムキレート 1.4−(4−アミノフェニルカルバモイル)安息香酸: (a)4−(4−ニトロフェニルカルバモイル)安息香酸メ
チル:塩化チオニル10mlを約10℃でジメチルアセト
アミド125ml中テレフタル酸モノメチルエステル25
gの溶液にいれ、15℃で1時間30分撹拌後、混合物
を同じ溶媒125ml中4−ニトロアニリン19gの溶液
にゆっくりと入れる。50℃で2時間後、形成した沈殿
を回収する。収率:97%。
【0133】(b)還元:上記ニトロ誘導体10gを10
%パラジウム炭素(50%水)2.5gの存在下、ジメチル
アセトアミド100mlに懸濁させ、0.5Mpaの水素
圧下で7時間維持する。触媒をClarcel(登録商標)での
媒質濾過により除去し、濾液を水500mlに入れる。形
成した沈殿を回収する。収率:97%。
【0134】(c)エステル基の加水分解:上記化合物9
g、水性NaOH(2N)50mlおよびメタノール25ml
を60℃で2時間維持する。濃(37%)塩酸溶液の添加
により、溶液を20℃でpH4.5まで酸性化し、形成
した沈殿7gを回収する。HPLC:カラム番号1;溶
出液番号2;tr=29分。
【0135】2.N,N'−ビス(2,3,4,5,6−ペン
タヒドロキシヘキシル)−5−[4−(4−アミノフェニ
ルカルバモイル)ベンゾイルグリシルアミノ]−2,4,6
−トリヨードイソフタルアミド:Fで製造したヨードア
ミノアセトアミドイソフタルアミド25gを室温で2時
間、トリエチルアミン3ml、上記生成物5.8g、HOB
T4.3gおよびEDCI・HCl6gと共に撹拌し、次
いで、混合物をジクロロメタン700mlに注ぐ。形成し
た沈殿を回収し、RP−2シラン化シリカ(Merck)のカ
ラムでのクロマトグラフィーにより精製し、水で溶出す
る。期待の生成物16gが回収される。 HPLC:カラム番号1;溶出液番号2;tr=14
分。
【0136】3.ガドリニウムキレートAとのカップリ
ング:キレート(Na塩)0.125g、上記化合物1.8
g、EDCI・HCl0.15gおよびスルホン酸NHS
100mgを、1NHCl水溶液の添加によりpHを約7
に維持しながら、2・3日40℃で撹拌する。エタノー
ル50mlを入れて形成させた沈殿を回収し、5kDa膜
での超濾過により精製し、期待の生成物1gを得る。 SEC:条件番号1;tr=30分。 HPLC:カラム番号3;溶出液番号3;tr=20
分。
【0137】実施例8. 式中、m=2
【化50】 の式Iのガドリニウムキレート 1.3−[3−(フタルイミドエチルカルバモイル)ベン
ズアミド]安息香酸: (a)3−(アミノエチルカルバモイル)安息香酸:メタノ
ール90ml中、イソフタル酸モノメチルエステル9gお
よびエチレンジアミン1.5mlの溶液を18時間撹拌
し、次いで濃縮乾固させる。残渣を氷冷メタノールで洗
浄する。収率:91%。
【0138】(b)フタルイミドとしてのNH2の保護:
アミン9gとN−カルベトキシフタルイミド14gを水1
80ml中炭酸ナトリウム6.9gの溶液に入れる。1時間
30分撹拌後、固体を回収し、濾液をpH2まで酸性化
する。フタルイミドが白色結晶の形態で沈殿する。 収率:80%。 HPLC:カラム番号1;溶出液番号2;tr=32
分。
【0139】(c)塩化チオニル2.6mlをジメチルアセ
トアミド45ml中上記フタルイミド12gの溶液に10
℃で滴下する。15℃で2時間後、オレンジ色の溶液を
ジメチルアセトアミド45ml中3−アミノ安息香酸5g
の溶液にゆっくりと加える。反応媒質を55℃で3時間
維持し、水900mlに注ぐ。形成した沈殿を回収する。 収率:96%。
【0140】2.N,N'−ビス(2,3,4,5,6−ペン
タヒドロキシヘキシル)−5−[3−([3−(アミノエチ
ルカルバモイル)ベンズアミド]ベンズアミドアセトアミ
ド]−2,4,6−トリヨードイソフタルアミド: (a)ジメチルアセトアミド100ml中、Fで製造したヨ
ードアミノアセトアミドイソフタルアミド20g、トリ
エチルアミン2.5ml、上記化合物8.3g、HOBT3.
4gおよびECDI・HCl4.9gを1時間30分撹拌
する。次いで、反応媒質をジクロロメタン700mlに注
ぎ、形成した沈殿26gを回収する。 HPLC:カラム番号1;溶出液番号2;tr=26
分。
【0141】(b)加ヒドラジン分解:ヒドラジンヒドレ
ート3.5mlを水55ml中上記生成物25gの溶液に80
℃で入れる。この温度で8時間後、媒質をpH1まで酸
性化し、形成した沈殿を回収する。カチオン性樹脂
(H+)、次いでアニオン性樹脂(OH-)でのクロマトグラ
フィーにより精製する。収率70%。 HPLC:カラム番号1;溶出液番号2;tr=23
分。
【0142】3.ガドリニウムキレートAとのカップリ
ング:水50ml中、キレートA(Na塩)2g、EDCI
・HCl2.3gおよび上記化合物16gを撹拌しながら
pH7で1時間、40℃で維持し、その後、スルホン酸
NHS200mgを加え、撹拌を40℃で3時間続ける。
次いで、媒質をエタノール500mlに注ぎ、回収した沈
殿を超濾過により精製して、期待の生成物のナトリウム
塩10gを得る。 SEC:条件番号1;tr=36分。 HPLC:カラム番号3;溶出液番号3;tr=21
分。
【0143】実施例9. 式中、m=2
【化51】 の式Iのガドリニウムキレート 1.4−[4−(4−[フタルイミドメチル]ベンズアミ
ド)ベンズアミド]安息香酸:塩化チオニル3.5mlを4
−[4−[フタルイミドメチル]ベンズアミド]安息香酸1
9.3gの溶液に15℃で入れ、2時間45分撹拌後、4
−アミノ安息香酸8gを入れる。20℃で12時間後、
媒質を水500mlに注ぐ。形成した沈殿をジオキサンで
洗浄する。w=11.5g。 HPLC:カラム番号1;溶出液番号2;tr=53
分。
【0144】2.N,N'−(2,3,4,5,6−ペンタヒ
ドロキシヘキシル)−N,N'−(2−ヒドロキシエチル)
−4−[4−[4−(アミノメチル)ベンズアミド]ベンズ
アミド]ベンズアミド: (a)1−デオキシ−1−(2−ヒドロキシエチルアミノ)
−D−グルチトール4.8g、HOBT・H2O4g、上記
の酸11gおよびEDCI・HCl6.7gを20℃で一
晩撹拌する。その後、反応媒質をジクロロメタン500
mlに注ぎ、形成した沈殿をジエチルエーテル300mlで
洗浄する。HPLC:カラム番号1;溶出液番号2;t
r=39分。
【0145】(b)加ヒドラジン分解 上記沈殿をジメチルアセトアミド60mlにおよび80℃
で水25mlに溶かしヒドラジンヒドレート3.2mlに入
れる。3時間後、媒質を濃縮し、残渣を水に溶かす。水
相に濃HCl溶液を添加してpH7.5にし、次いで、
強カチオン性樹脂(H+)、次いで、弱アニオン性樹脂(O
-)でクロマトグラフィーにかける。エタノール中で沈
殿3.5gが得られる。 HPLC:カラム番号1;溶出液番号2;tr=27
分。
【0146】3.ガドリニウムキレートAとのカップリ
ング:上記化合物1.5gを水15mlおよびジメチルアセ
トアミド5ml中キレートA0.5gと共に40℃にし、E
DCI・HCl0.75gおよびスルホン酸NHS(ナト
リウム塩)0.05gを入れる。この温度で2時間撹拌
後、反応媒質を2容量のエタノールに注ぎ、沈殿1.3g
を回収する。 HPLC:カラム番号3;溶出液番号3;tr=31
分。
【0147】実施例10. 式中、m=2
【化52】 の式Iのガドリニウムキレート 1.4−[4−[4−ニトロベンズアミド]ベンズアミド]
安息香酸:4−ニトロベンゾイルクロリド25.4gを、
ジメチルアセトアミド140ml中4−(4−アミノベン
ズアミド)安息香酸35gの溶液に5℃で入れる。1日2
0℃で撹拌後、反応媒質をジクロロメタン500mlに注
ぐ。w=50g。
【0148】2.ニトロ基の還元:ジメチルアセトアミ
ド400ml中、上記の酸13gの懸濁液を5%Pd/C(5
0%水)3gの存在下、0.15MPaの圧力で水素化す
る。溶媒を濾過および蒸発させた後、生成物12gを回
収する。
【0149】3.4−[4−[4−(フタルイミドアセト
アミド]ベンズアミド]ベンズアミド]安息香酸:塩化チ
オニル40ml中フタルイミド酢酸16.4gの溶液を4時
間還流する。濃縮後、反応媒質をジイソプロピルエーテ
ル100mlに入れる。酸クロライド沈殿10gを回収す
る。この生成物8.5gを、ジメチルアセトアミド50ml
に溶かした工程2で得たアニリン12gの溶液に10℃
で入れる。媒質を20℃まで上昇させ、溶媒を蒸留除去
し、残渣をジエチルエーテルで洗浄する。w=16g。
【0150】4.Eで製造したアミンのカップリングと
加ヒドラジン分解:アミンE18g、上記の酸10g、お
よびHOBT3.5gを35℃でジメチルアセトアミド8
0mlに溶かす。次いで、EDCI・HCl4.9gを反応
媒質に入れ、20℃まで冷まし、1日後、この混合物を
ジクロロメタン600mlに注ぎ、形成した沈殿をエタノ
ール400mlで洗浄する。沈殿をジメチルアセトアミド
90mlおよび水22mlに80℃で溶かし、次いで、ヒド
ラジンヒドレート1.85mlを入れ、媒質を3時間撹拌
し、その後、溶媒を蒸発除去する。残渣を水800mlに
溶かし、HCl水溶液(12N)の添加によりpHを1に
する。セライト(登録商標)濾過し、アニオン性樹脂およ
びカチオン性樹脂でクロマトグラフィーにかけ、カーボ
ンブラックにより溶出液を濾過した後、所望の化合物1
3gを回収する。
【0151】5.式IIおよびIIIの生成物の反応:
キレートA1gと上記アミン8gを水40mlに溶かす。希
HCl水溶液を添加してpH6まで酸性化した後、反応
媒質を40℃にし、スルホン酸NHS0.09gおよびE
DCI・HCl1.2gをその中に入れる。この温度で2
時間撹拌後、媒質をエタノール400mlに注ぎ、沈殿を
回収する。通常の精製処理後、最終生成物6gを回収す
る。 SEC:上記の条件;tr=38分。
【0152】実施例11. 式中、m=2
【化53】 の式Iのガドリニウムキレート 1.5−(4−ニトロベンズアミド)−2,4,6−トリブ
ロモイソフタル酸:パラ−ニトロベンゾイルクロリド5
0gおよび5−アミノ−2,4,6−トリブロモイソフタ
ル酸75gをジオキサン400ml中で18時間還流す
る。冷却後、沈殿を濾去し、ジオキサン50mlで洗浄
し、乾燥する。w=115g。
【0153】2.5−(4−アミノベンズアミド)−2,
4,6−トリブロモイソフタル酸:水600ml中、上記
ニトロ誘導体180gの溶液に、5NNaOH水溶液を
加えて、pH6にし、Pt型156(Johnson Matthey)の存
在下、5×105Paの圧力で7時間水素化する。触媒
を濾過により分離し、水を減圧下で蒸発させる。w=8
0g。 HPLC:カラム番号1;溶出液番号6:水/トリフル
オロ酢酸(pH2.8)とメタノール(99/1−v/v);
流速1ml/分;tr=3.6分(ニトロ化合物の場合18.
8分)。
【0154】3.5−(4−[4−(フタルイミドメチル)
ベンズアミド]ベンズアミド)−2,4,6−トリブロモイ
ソフタル酸:テトラヒドロフラン140ml中、4−アミ
ノメチル安息香酸10g、N−カルベトキシフタルイミ
ド14.5gおよびトリエチルアミン9.2mlの混合物を
72時間還流する。室温で反応媒質から濾過により回収
した沈殿をジエチルエーテルおよび1N塩酸水溶液で洗
浄する。固体14.5gが得られ、その内の12.2gを
N,N−ジメチルアセトアミド90mlおよび塩化チオニ
ル3.5mlに10℃で溶かし、3時間撹拌後、工程2で
得られたアニリン23.4gを媒質に入れ、混合物を一晩
撹拌させ、その後、水900mlに注ぐ。回収し、水洗し
た沈殿をジオキサン200mlから再結晶化する。w=3
0g。 HPLC:カラム番号1;溶出液番号5:水/CH3
OONH4(0.01M)/CH3CN;流速1ml/分;20
分で勾配85/15から50/50。
【0155】4.酸ジクロライド:上記の工程で得られ
たイソフタル酸誘導体30.3gをジメチルホルムアミド
26mlを含有するジオキサン150mlに5℃で溶かし、
塩化チオニル42mlを滴下する。0℃で30分後、混合
物を水550mlに注ぎ、形成した沈殿を濾去し、水およ
びジイソプロピルエーテルで洗浄する。乾燥後w=26
g。
【0156】5.N,N'−(2,3,4,5,6−ペンタヒ
ドロキシヘキシル)−N,N'−(2,3−ジヒドロキシプ
ロピル)−2,4,6−トリブロモ−5−[4−(4−アミ
ノメチルベンズアミド)ベンズアミド]イソフタルアミ
ド: (a)酸ジクロライド10gを60℃でN−メチルピロリ
ドン100ml中1−デオキシ−1−(2,3−ジヒドロキ
シ−プロピルアミノ)−D−ガラクチトール15gの溶液
に入れる。この温度で4時間撹拌後、媒質を室温まで冷
まし、イソプロパノール1リットルに注ぐ。形成した沈
殿を回収し、乾燥させる。 HPLC:カラム番号1;溶出液番号5:tr=16
分。
【0157】(b)フタルイミド基の除去:上記固体2
0.4gを撹拌しながら、80℃でN,N−ジメチルアセ
トアミド80mlに入れ、次いで、水20mlに溶かしたヒ
ドラジンヒドレート1.6mlを入れる。この温度で3時
間後、反応媒質を室温でエタノール1リットルに注ぐ。
形成した沈殿を回収し、乾燥させ、その後水40mlに溶
かす。0℃で、6NHCl水溶液約2mlを入れてpH2
に下げる。媒質をセライト(登録商標)濾過し、次いで、
イオン交換樹脂(アンバーライト(登録商標)アニオン性
およびIMAC(登録商標)カチオン性)に通して精製する。
こうして、所望の生成物6gが得られる。 HPLC:カラム番号1;溶出液番号5:tr=24か
ら29分。
【0158】6.キレートAとの反応:上記アミン5.
8gとキレート(ナトリウム塩)1.1gを水12.5mlに溶
かし、1NHCl水溶液を加えてpHを6に下げる。ジ
オキサン12.5ml、HOBT0.06g、次いで、ED
CI1.8gを入れ、媒質をpH6で4時間維持し、その
後、エタノール150mlに注ぐ。形成した沈殿を回収
し、次いで、カットオフ閾値30KDの50cm2再生セ
ルロース膜で正接(tangential)超濾過して精製する。こ
うして、所望の生成物5.6gを回収する。 HPLC:カラム番号1;溶出液番号3:tr=16
分。
【0159】実施例12 式中、m=2
【化54】 の式Iのガドリニウムキレート。 1.N,N'−ビス(2,3,4,5,6−ペンタヒドロキシ
ヘキシル)−2,4,6−トリブロモ−5−[4−(4−ア
ミノメチルベンズアミド)ベンズアミド]イソフタルアミ
ド: (a)N−メチルピロリドン200ml中、実施例11の工
程4で製造した酸ジクロライド10gとジソルビチルア
ミン20.6gの溶液を60℃で4時間撹拌する。その
後、反応媒質をイソプロパノール1.5リットルに入
れ、そこから沈殿17.5gを回収する。 HPLC:カラム番号1;溶出液番号5:tr=15
分。
【0160】(b)フタルイミド基の除去:工程(a)の生
成物16gを出発物質として、上記実施例の方法を実施
し、所望のアミン6.2gを得る。HPLC:カラム番号
1;溶出液番号2:tr=15から20分。
【0161】2.キレートA0.78gおよびアミン4.
8gを出発物質として、上記実施例11の方法を実施
し、所望の生成物2.5gを得る。 HPLC:カラム番号1;溶出液番号3:tr=13
分。
【0162】実施例13. 式中、m=2
【化55】 の式Iのガドリニウムキレート 1.4−(フタルイミドメチルカルボニルアミノ)安息香
酸:塩化チオニル3.9mlを10℃でN,N−ジメチルア
セトアミド30ml中フタロイルグリシン10gの溶液に
入れ、次いで、この温度で3時間撹拌後、4−アミノ安
息香酸4gを入れる。室温で一晩放置後、媒質を80℃
で水500mlに注ぐ。形成した沈殿を回収する。
【0163】2.5−(4−[4−(フタルイミドメチル
カルボニルアミノ)−ベンズアミド]ベンズアミド)−2,
4,6−トリブロモイソフタル酸:塩化チオニル4.8ml
を10℃で、N,N−ジメチルアセトアミド120ml
中、上記の酸19.5gの溶液に入れ、次いで、2時間3
0分後、5−(4−アミノ)ベンズアミド−2,4,6−ト
リブロモイソフタル酸38gを入れる。室温で一晩放置
後、媒質を水1リットルに注ぎ、形成した沈殿を回収
し、熱ジオキサン400mlで洗浄する。w=7.4g。
【0164】3.N,N'−ビス(2,3,4,5,6−ペン
タヒドロキシヘキシル)−2,4,6−トリブロモ−5−
(4−(4−[フタルイミドメチルカルボニルアミノ]ベン
ズアミド)ベンズアミド)イソフタルアミド:塩化チオニ
ル21mlを5℃で、ジオキサン90mlおよびジメチルホ
ルムアミド13.6ml中、上記の二酸16.5gの溶液に
入れる。2時間30分撹拌後、媒質を水400mlに注
ぎ、形成した沈殿を乾燥させ、次いで、70℃でN−メ
チルピロリドン150ml中ジソルビチルアミン29.3g
の溶液に入れる。この温度で4時間撹拌後、媒質を室温
まで冷まし、塩を回収し、濾液をイソプロパノール1リ
ットルに注ぐ。形成した沈殿をエタノール1.2リット
ルで洗浄する。w=23g。 HPLC:カラム番号1;溶出液番号2:tr=28か
ら33分。
【0165】4.フタルイミド基の除去:上記フタルイ
ミド22gとヒドラジンヒドレート1.4mlを80℃で
N,N−ジメチルアセトアミド80mlと水20mlの混合
物に入れる。この温度で3時間後、媒質を約20℃まで
冷まし、次いで、エタノール300mlに注ぐ。形成した
沈殿を乾燥させ、水40mlに溶かし、溶液を0℃まで冷
却し、6N塩酸3mlを加えてpH1.5にする。セライ
ト(登録商標)濾過後、濾液をアンバーライト(登録商標)
IRA67 アニオン性樹脂(Rohm & Haas)45ml、IMAC(登
録商標) HPIIIE カチオン性樹脂50ml、次いでアンバ
ーライト(登録商標) IRA458 アニオン性樹脂16mlに通
して溶出させる。中和し、0.22μm膜で濾過後、溶液
を乾燥させる。w=11.7g。 HPLC:カラム番号1;溶出液番号2:tr=16か
ら20分。
【0166】5.キレートAとのカップリング:上記の
アミン11.2gおよびキレートA(ナトリウム塩)1.9g
を水24mlに溶かす。2NHCl水溶液を加えて、溶液
のpHを6.1にする。次いで、ジオキサン24mlを加
え、次いで、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−
エチルカルボジイミド塩酸塩2.7gおよびヒドロキシベ
ンゾトリアゾール0.094gを加える。室温で3時間撹
拌後、混合物を室温で3時間撹拌し、混合物をエタノー
ル300mlに注ぎ、形成した沈殿を回収する。カットオ
フ閾値10KDの膜のLabscale(登録商標)モジュールで
超濾過後、溶液を凍結乾燥させる。w=10.2g。HP
LC:カラム番号1;溶出液番号7:CH3CN/P.
I.C. A*(Waters(登録商標))25分間25/75から
30/70の勾配;P.I.C. A=H2O/H3PO4
(C49)4+HSO4 -;tr=14分。
【0167】実施例14. 式中、m=1
【化56】 の式Iのガドリニウムキレート (1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン)−1,4,
7,10−テトラ(2−コハク)酸のガドリニウムキレー
ト1.8gおよび実施例3の工程fで製造したN,N'−ビ
ス(2,3,4,5,6−ペンタヒドロキシヘキシル)−2,
4,6−トリブロモ−5−(4−[4−アミノアセトアミ
ドベンズアミド]ベンゾイルグリシルアミノ)イソフタル
アミド13.5gを水70mlに溶かし、1NHCl水溶液
を入れてpH6にする。EDCI2gを添加後、混合物
を40℃で2時間維持する。次いで、濾液2リットルま
でカットオフ閾値5KDのポリエーテルスルホン膜を含
有するMinisette(登録商標) Filtron(登録商標) モジュ
ールでの正接(tangential)超濾過を実施し、次いで、そ
のリテンテート(retentate)をAldrich(登録商標)から販
売されているDarco(登録商標) G60ブラック15gと2時
間接触させておく。カーボンブラックを濾過して分離
し、濃縮乾固させた後、白色固体5gを回収する。 SEC:条件番号1;tr=35分。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 オリビエ・ルソー フランス60300サンリス、アブニュ・デ ュ・バル・ドネット18番 (72)発明者 クリスティアン・シモノ フランス75020パリ、リュ・アルフォン ス・ペノー43番 (56)参考文献 特開 平7−224050(JP,A) 国際公開97/1359(WO,A2) 国際公開97/7270(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 257/02 A61K 49/00 A61K 51/00 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 常磁性金属のカチオンと式 【化1】 式中、mは1または2であり、R’はH、C1−C4アル
    キルまたはヒドロキシアルキル基、CH2−COOH基
    またはCH2−CONZ12基(Z1およびZ2は互いに独
    立して、Hまたは所望によりヒドロキシル化したC1
    4アルキル基である)であるか、またはR’は基 【化2】 であり、Rは基 【化3】 である、式中、aは1または2であり、Zは単結合、C
    2、CH2CONHまたは(CH2)2NHCOであり、
    Z’は単結合、O、S、NQ、CH2、CO、CO−N
    Q、NQ−CO、NQ−CO−NQまたはCO−NQ−
    CH2−CONQであり、Z”はCO−NQ、NQ−C
    O、CO−NQ−CH2−CO−NQまたはNQ−CO
    −CH2−NQ−CO(ここでQはHまたは所望によりヒ
    ドロキシル化したC 1−C4アルキル基である)であり、
    1、R2、R3、R4およびR5は互いに独立して、H、
    Br、Cl、I、CO−NQ12またはN(Q1)−CO
    −Q2からなる群から選択され、Q1およびQ2は同一で
    も異なっていてもよく、所望によりヒドロキシル化し
    た、かつ所望により間に酸素原子を挟んでおり、Q1
    2が合わせて4から10個のOH基を含有するように
    なるC2−C6アルキル基から選択され、ただし、基
    1、R2、R3、R4およびR5の少なくとも1つ以上2
    つ以下は、アミド基である、で示される化合物とのキレ
    ートおよびそれらと薬理学的に許容できる有機塩基また
    は無機塩基との塩。
  2. 【請求項2】 式中mが2であり、R’が 【化4】 であり、aが1であり、Zが単結合、CH2またはCH2
    CONHであり、Z’がCONH、NHCO、CONH
    −CH2−CONHまたはNHCONHであり、Z”が
    CONHまたはCONH−CH2−CONHであり、そ
    のとき、R2=R4=CONQ12であるか、またはR3
    =CONQ12でR1、R2、R4およびR5はH、Br、
    ClまたはIであるか、または、Z”がNHCOであ
    り、そのとき、R2=R4=N(Q1)COQ2であるか、ま
    たはR3=N(Q1)−COQ2でR1、R 2、R4およびR5
    はH、Br、ClまたはIである、請求項1記載の、常
    磁性金属のカチオンと式Iの化合物とのキレートおよび
    それらの塩。
  3. 【請求項3】 式中mが2であり、R’が 【化5】 であり、aが1であり、Zが単結合、CH2またはCH2
    CONHであり、Z’がCONH、NHCONHまたは
    CONH−CH2−CONHであり、Z”がCONHま
    たはCONH−CH2−CONHであり、R1、R3およ
    びR5が全てBrまたはIであり、R2およびR4はCO
    NQ12(Q1およびQ2は、合わせて6から10個のO
    H基を、またQ1および/またはQ2が間に酸素原子を挟
    んでいるならば、合わせて4から8個のOH基を含有す
    るC2−C6ヒドロキシアルキル基から選択される)であ
    る、請求項1記載の、式Iの化合物の常磁性金属のカチ
    オンのキレートおよびそれらの塩。
  4. 【請求項4】 式中mが2であり、R’が 【化6】 であり、aが1であり、ZがCH2またはCH2CONH
    であり、Z’がCONHまたはNHCONHであり、
    Z”がCONHまたはCONH−CH2−CONHであ
    り、R1、R3およびR5が全てBrまたはIであり、R2
    およびR4はCONQ12(Q1およびQ2は、合わせて6
    から10個のOH基を、またQ1および/またはQ2が間
    に酸素原子を挟んでいるならば、合わせて4から8個の
    OH基を含有するC2−C6ヒドロキシアルキル基から選
    択される)である、請求項1記載の、式Iの化合物の常
    磁性金属のカチオンのキレートおよびそれらの塩。
  5. 【請求項5】 式中mが2であり、R’が 【化7】 であり、aが1であり、ZがCH2またはCH2CONH
    であり、Z’およびZ”がCONHであり、R1、R3
    よびR5が全てBrまたはIであり、R2およびR4はC
    ONQ12(Q1およびQ2は、合わせて6から10個の
    OH基を、またQ1および/またはQ2が間に酸素原子を
    挟んでいるならば、合わせて4から8個のOH基を含有
    するC2−C6ヒドロキシアルキル基から選択される)で
    ある、請求項1記載の、式Iの化合物の常磁性金属のカ
    チオンのキレートおよびそれらの塩。
  6. 【請求項6】 式中mが2であり、R’が 【化8】 であり、aが2であり、ZがCH2またはCH2CONH
    であり、Z’がCONHまたはNHCOであり、Z”が
    CONHまたはCONH−CH2−CONHであり、
    1、R3およびR5が全てBrまたはIであり、そのと
    きR2およびR4は両方ともCONQ12であるか、また
    はR3がCONQ12であり、そのとき、R1、R2、R4
    およびR5はH、BrまたはIである、請求項1記載
    の、式Iの化合物の常磁性金属のカチオンのキレートお
    よびそれらの塩。
  7. 【請求項7】 式中mが1であり、R’が 【化9】 であり、aが1であり、ZがCH2またはCH2CONH
    であり、Z’がCONHであり、Z”がCONHまたは
    CONH−CH2−CONHであり、R1、R3およびR5
    がBrであり、R2およびR4はCONQ12(Q1および
    2は、合わせて6から10個のOH基を含有するC2
    6ヒドロキシアルキル基である)である、請求項1記載
    の、式Iの化合物の常磁性金属のカチオンのキレートお
    よびそれらの塩。
  8. 【請求項8】 金属カチオンがGd3+である、請求項1
    ないし7のいずれか1項記載のキレート。
  9. 【請求項9】 式中mが2であり、 【化10】 であり、Rが 【化11】 である、請求項1記載の式Iの化合物のガドリニウムキ
    レートおよびそれらの塩。
  10. 【請求項10】 式中mが2であり、R’が 【化12】 であり、 【化13】 (式中、ZがCH2であり、R1、R3およびR5がIであ
    るか、またはZがCH2CONHであり、R1、R3およ
    びR5がBrである場合、Z”がCONH−CH2CON
    Hであり、Q1およびQ2はCH2(CHOH)4CH2OH
    であり、またはZ”がCONHであり、ZがCH2また
    はCH2CONHであり、R1、R3およびR5がBrであ
    り、Q1はCH2(CHOH)4CH2OHであり、Q2はC
    2CHOH−CH2OHまたはCH2(CHOH)4CH2
    OHである)である、請求項1記載の式Iの化合物のガ
    ドリニウムキレートおよびそれらの塩。
  11. 【請求項11】 医薬的に許容できる媒体中に、請求項
    1から10の1項に記載のキレートの有効量を含んでな
    る、診断用磁気共鳴イメージングのための造影剤。
  12. 【請求項12】 式 【化14】 式中、mは1または2であり、R’はH、C1−C4アル
    キルまたはヒドロキシアルキル基、CH2−COOH基
    またはCH2−CONZ12基(Z1およびZ2は互いに独
    立して、Hまたは所望によりヒドロキシル化したC1
    4アルキル基である)であるか、またはR’は基 【化15】 であり、Rは基 【化16】 である、式中、aは1または2であり、Zは単結合、C
    2、CH2CONHまたは(CH2)2NHCOであり、
    Z’は単結合、O、S、NQ、CH2、CO、CO−N
    Q、NQ−CO、NQ−CO−NQまたはCO−NQ−
    CH2−CONQであり、Z”はCO−NQ、NQ−C
    O、CO−NQ−CH2−CO−NQまたはNQ−CO
    −CH2−NQ−CO(ここでQはHまたは所望によりヒ
    ドロキシル化したC 1−C4アルキル基である)であり、
    1、R2、R3、R4およびR5は互いに独立して、H、
    Br、Cl、I、CO−NQ12またはN(Q1)−CO
    −Q2からなる群から選択され、Q1およびQ2は同一で
    も異なっていてもよく、所望によりヒドロキシル化し
    た、かつ所望により間に酸素原子を挟んでおり、Q1
    2が合わせて4から10個のOH基を含有するように
    なるC2−C6アルキル基から選択され、ただし、基
    1、R2、R3、R4およびR5の少なくとも1つ以上2
    つ以下は、アミド基である、で示される化合物と金属カ
    チオンの放射性標識キレートおよびそれらと薬理学的に
    許容できる有機塩基または無機塩基との塩を含有するシ
    ンチグラフィー剤。
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