JP3020897B2 - 下水升 - Google Patents

下水升

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JP3020897B2
JP3020897B2 JP9184361A JP18436197A JP3020897B2 JP 3020897 B2 JP3020897 B2 JP 3020897B2 JP 9184361 A JP9184361 A JP 9184361A JP 18436197 A JP18436197 A JP 18436197A JP 3020897 B2 JP3020897 B2 JP 3020897B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、宅地等の配管用
の小口径のU字形トラップを接続して使用する、特に合
成樹脂製の下水升に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の下水升1は、図10〜図13に示
すように、上端に点検筒受口部3が設けられている本体
2の底部に排水本管用流路4を形成し、本体2の排水本
管用流路4の上流端と下流端とに連絡する一対の本管受
口部5、6を設け、更に、上流側に偏ってトラップ接続
口7を設け、トラップ接続口7と排水本管用流路4とを
溢流溝8によって連絡し、この溢流溝8は排水本管用流
路4に上流側から斜めに連絡する構成である。
【0003】上記従来の下水升1は、点検筒受口部3に
掃除口用分岐管13を接続し、掃除口用分岐管13は上
端を地面から開口させ、一対の本管受口部5、6に上流
側本管9、下流側本管10を夫々接続し、トラップ接続
口7にはU字形トラップ11及びエルボ16を介して枝
管12を接続する。枝管12から下水升1に流入する下
水はU字形トラップ11を介して下水升1のトラップ接
続口7から溢流溝8に導入され、溢流溝8から下水升1
の排水本管用流路4に流入する。この溢流溝8は、排水
本管用流路4に対して上流側から斜めに連絡しているの
で、トラップ接続口7から流入する下水は、この溢流溝
8によって下流側へロの方向に真っ直ぐに向かい、排水
本管用流路4内をイの方向に流れる下水と合流する。こ
れによって、トラップ接続口7から流入する下水が排水
本管用流路4の上流側へ逆流することを防止でき、下水
をスムースに排水させることができる(実開平3−36
082号参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、図10に示す
下水升は、下水が排水本管用流路4を同図の矢印イの方
向に流れる場合に使用するものであり、下水が排水本管
用流路4を同図の左側から右側に向かって流れる用途に
使用することができるようにするには、溢流溝8の出口
の方向を図10の右側の受口5側に向かうように形成し
なければならない。つまり、従来の下水升では、排水本
管用流路4を流れる下水の方向によって、流れ方向が左
向きと右向きの2種類の下水升を準備する必要がある。
そのために、このような下水升の製造メーカーは、2種
類の下水升を樹脂成形する為に、2種類の成形用金型を
用意する必要がある。このように、下水升の各種類ごと
に金型が必要であるので、金型のコストが嵩むという問
題がある。そして、下水升の製造メーカー及び販売業者
は、2種類の下水升をそれぞれ在庫する必要があり、広
い保管スペースを必要とするという問題もある。また、
下水升を施工する施工業者は、施工に必要な場合は、用
途に応じて上記2種類の下水升を準備しておく必要があ
り、煩雑である。
【0005】本発明は、排水本管用流路内における下水
の逆流を軽減又は防止することができると共に、排水本
管用流路内の下水の流れ方向が相違する2種類の用途に
使用することができる下水升を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、升本体の
両側に開口する開口部を有し略水平に形成されている排
水本管用流路と、この排水本管用流路の側方であって上
記升本体の底部に設けられているトラップ用受口と、上
記排水本管用流路と上記トラップ用受口との間に設けら
れ上記トラップ用受口から溢れ出た下水を上記排水本管
用流路に排水するためのオーバーフロー部と、から成る
下水升において、上記オーバーフロー部の上記排水本管
用流路の一方の開口部側部分及び他方の開口部側部分の
うち所望の側に取付け可能な堰堤部材を具備し、この堰
堤部材は、上記オーバーフロー部の上記2つの部分のう
ち取り付けられた側と反対側の部分を通して上記トラッ
プ用受口から溢れ出た下水を上記排水本管用流路に排水
することを特徴とするものである。
【0007】第2の発明は、第1の発明に係る下水升に
おいて、上記堰堤部材は、上記オーバーフロー部の上縁
の略1/2に亘る大きさであり、上記オーバーフロー部
の中央に設けた突起と上記升本体の内壁面に設けた凸部
との間に配置されて上記突起と上記凸部に係合して上記
升本体に取り付けられる構成としたことを特徴とするも
のである。
【0008】第1の発明によると、例えば下水が排水本
管用流路の一方の開口部から流入して他方の開口部から
流出する用途に使用する場合(一方の開口部を入口、他
方の開口部を出口として使用する場合)は、堰堤部材
を、オーバーフロー部のその一方の開口部(入口)側部
分に取り付けて使用する。これにより、トラップ用受口
から溢れ出た下水を、オーバーフロー部の排水本管用流
路の他方の開口部(出口)側部分を通して排水本管用流
路に排水させることができる。これにより、トラップ用
受口から溢れ出てオーバーフロー部の他方の開口部(出
口)側部分を通って排水本管用流路内に流入する下水の
流れ方向を、排水本管用流路の方向に対して90°未満
の交差角度であって、排水本管用流路の他方の開口部
(出口)側に向かうようにすることができる。従って、
上記交差角度を小さくする程、排水本管用流路内に流入
する下水のうち、排水本管用流路の一方の開口部(入
口)側に向かって逆流するものを減少させることができ
る。
【0009】次に、この下水升を、例えば上記の場合と
反対に、下水が排水本管用流路の他方の開口部から流入
して一方の開口部から流出する用途に使用する場合(他
方の開口部を入口、一方の開口部を出口として使用する
場合)は、堰堤部材を、オーバーフロー部のその他方の
開口部(入口)側部分に取り付けて使用する。これによ
り、トラップ用受口から溢れ出た下水を、オーバーフロ
ー部の排水本管用流路の一方の開口部(出口)側部分を
通して排水本管用流路に排水させることができる。これ
により、トラップ用受口から溢れ出てオーバーフロー部
の一方の開口部(出口)側部分を通って排水本管用流路
内に流入する下水の流れ方向を、排水本管用流路の方向
に対して90°未満の交差角度であって、排水本管用流
路の一方の開口部(出口)側に向かうようにすることが
できる。従って、上記交差角度を小さくする程、排水本
管用流路内に流入する下水のうち、排水本管用流路の他
方の開口部(入口)側に向かって逆流するものを減少さ
せることができる。
【0010】第2の発明によると、堰堤部材を、オーバ
ーフロー部の中央に設けた突起と升本体の内壁面に設け
た凸部との間に係合させて升本体に取り付けることがで
きる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の一実施形態を各図を参照
して説明する。図1は、本発明の下水升にU字形トラッ
プ30を接続したトラップ付き下水升の平面図である。
このトラップ付き下水升は、ABS、塩化ビニール等の
合成樹脂製である。同図に示す25は、升本体である。
この升本体25は、その上部に内径が約166mmの受
口25aを設けてあり、この受口25aに図12に示す
掃除口用分岐管13を挿入し、掃除口兼点検口にしてい
る。そして、この升本体25の左右の各側壁にも短円筒
形の受口25b、25cを設けてあり、これら各受口2
5b、及び25cは、図12に示す上流側本管9及び下
流側本管10のうち所望のものを接続することができ
る。つまり、このトラップ付き下水升は、受口25bを
流出側とし、受口25cを流入側とすることができる
し、その反対に受口25cを流出側とし、受口25bを
流入側とすることができる。また、升本体25の底部に
は、排水本管用流路27を略水平に形成してあり、この
排水本管用流路27の左右の各端部が受口25bと25
cに連通している。
【0012】また、図1及び図8に示すように、排水本
管用流路27の側方には、トラップ用受口29を設けて
あり、このトラップ用受口29にU字形トラップ30の
一方の開口端部(以下、挿し口30aという。)が挿通
している。U字形トラップ30の他方の開口端部(以
下、流入口30bという。)には、図には示さないが、
T字形継手又はエルボを介して図12に示す枝管12が
接続する。
【0013】更に、升本体25の底部には、図1、図
7、及び図8に示すように、トラップ用受口29に沿っ
て略半円を成す円弧状のオーバーフロー部17を突設し
てある。このオーバーフロー部17の略半円弧状の上縁
は、水平に形成されており、図1等に示すように、その
上縁の中央部には、円柱形の突起18を設けてある。オ
ーバーフロー部17は、この突起18を境界として、図
1に示す右側の受口25c側の第1のオーバーフロー部
19と、左側の受口25b側の第2のオーバーフロー部
20とからなっている。図1では、右側の第1のオーバ
ーフロー部19に第1の堰堤部材50を取り付けてあ
る。また、図7に示すように、オーバーフロー部17の
高さは、受口25b及び25cの中心よりも低くしてあ
る。
【0014】このトラップ付き下水升は、図1に示すよ
うに、第1のオーバーフロー部19に取り付け可能な第
1の堰堤部材50と、図2に示すように、第2のオーバ
ーフロー部20に取り付け可能な第2の堰堤部材51と
を備えている。第1の堰堤部材50を第1のオーバーフ
ロー部19に取り付けた場合は、図1に示すように、U
字形トラップ30を通りトラップ用受口29から溢れ出
てくる下水を矢印40に示すように第2のオーバーフロ
ー部20を通して排水本管用流路27に排水することが
できる。そして、第2の堰堤部材51を第2のオーバー
フロー部20に取り付けた場合は、図3に示すように、
U字形トラップ30を通りトラップ用受口29から溢れ
出てくる下水を矢印42に示すように第1のオーバーフ
ロー部19を通して排水本管用流路27に排水すること
ができる。
【0015】第1の堰堤部材50は、図4に示すよう
に、湾曲壁52と、案内壁53と、傾斜壁54と、係合
部55とから成っている。湾曲壁52は、オーバーフロ
ー部17の内周壁と同一の曲率半径であり、第1の堰堤
部材50が第1のオーバーフロー部19に取り付けられ
た状態でこの湾曲壁52の下縁が第1のオーバーフロー
部19の上縁と当接することができる。案内壁53は、
湾曲壁52よりも丈の長い板状形であり、第1の堰堤部
材50が第1のオーバーフロー部19上に取り付けられ
た状態で排水本管用流路27と平行し、この案内壁53
の下縁が升本体25の底部と当接することができる。傾
斜壁54は、互いに間隔を隔てて起立する湾曲壁52と
案内壁53の夫々の上縁と結合して両者を連結する略扇
形の部材であり、上面を係合部55に向かって下方に傾
斜する傾斜面として形成してある。係合部55は、図4
に示す第1の堰堤部材50の左側端部に形成され、断面
が半円形の溝からなるものであり、第1の堰堤部材50
が第1のオーバーフロー部19上に取り付けられた状態
で突起18の側面と係合することができる。更に、図4
に示すように、湾曲壁52、案内壁53、及び傾斜壁5
4の夫々の右側縁部によってコ字状の係合縁56が形成
されている。この係合縁56は、第1の堰堤部材50が
第1のオーバーフロー部19上に取り付けられた状態で
受口25aの内壁面に突設されている図1に示す凸部5
7と係合することができる。この凸部57は、係合縁5
6と対応する輪郭形状をなすものである。凸部57及び
突起18は、第1の堰堤部材50が第1のオーバーフロ
ー部19上に取り付けられた状態で、第1の堰堤部材5
0が下水の流れによって第1のオーバーフロー部19上
から外れないようにするためのものである。
【0016】第2の堰堤部材51は、図5に示すよう
に、第1の堰堤部材50と左右対称形のものであるの
で、同等部分を同一の図面符号で示し、詳細な説明を省
略する。そして、第2の堰堤部材51を第2のオーバー
フロー部20上に取り付けられた状態で受口25aの内
壁面に突設されている図2に示す凸部58と係合するこ
とができ、この凸部58は、凸部57と同等のものであ
り、同等の機能を果たすものである。
【0017】そして、図1に示すように、第2のオーバ
ーフロー部20と排水本管用流路27と升本体25の側
壁とで囲まれている升本体25の底部には、排水本管用
流路27に向かって下降傾斜する案内用流路32を設け
てある。この案内用流路32は、U字形トラップ30を
通って第2のオーバーフロー部20から溢れ出た下水
を、排水本管用流路27の受口25b側に向かって略真
っ直ぐに(矢印40の方向に)排水させるためのもので
ある。また、第1のオーバーフロー部19と排水本管用
流路27と升本体25の側壁とで囲まれている升本体2
5の底部には、排水本管用流路27に向かって下降傾斜
する案内用流路15を設けてある。この案内用流路15
は、U字形トラップ30を通って第1のオーバーフロー
部19から溢れ出た下水を、排水本管用流路27の受口
25c側に向かって略真っ直ぐに(矢印42の方向に)
排水させるためのものである。
【0018】次に、図8に示すように、U字形トラップ
30の挿し口30aの外周面には、直径方向に突出する
円環状の段部33を突設してあり、升本体25のトラッ
プ用受口29の下縁部には120°おきに3つの係合部
34を設けてある。これら3つの係合部34が段部33
と係合することによりU字形トラップ30の挿し口30
aがトラップ用受口29から外れないようにすると共
に、U字形トラップ30を挿し口30aを中心として回
動可能に支持している(図9参照)。そして、この段部
33の外周面には3つの環状溝を設けてあり、上と下の
各溝にはOリング35を装着してあり、これによってこ
の嵌合部の水密を保持している。そして、中央の溝には
潤滑剤36を充填してあり、これによって挿し口30a
(段部33の外周面)とトラップ用受口29との周方向
の滑りを良好にしている。
【0019】なお、図3に示す37は升本体25の脚部
であり、38はU字形トラップ30の脚部である。ま
た、U字形トラップ30の流入口30bの高さは、トラ
ップ封水深さを確保するために、オーバーフロー部17
の高さよりも約15mm高くなっている。
【0020】次に、上記のように構成したトラップ付き
下水升の作用を説明する。このトラップ付き下水升は、
図2に示す上側受口25aに掃除口用分岐管13を接続
し、U字形トラップ30の流入口30bに例えば水洗便
所1等と連通する枝管12を接続して使用するところは
従来の下水升1と共通するが、受口25b、及び25c
のうち、所望の側の受口を流入側とし、他方の側の受口
を流出側とすることができるところが従来の下水升1と
相違する。
【0021】例えば図1に示すように、下水が排水本管
用流路27の一方の開口部を形成する受口25cから流
入して他方の開口部を形成する受口25bから流出する
用途に使用する場合(受口25cを入口、受口25bを
出口として使用する場合)は、図4に示す第1の堰堤部
材50を、第1のオーバーフロー部19に取り付けて使
用する。これにより、U字形トラップ30を通りトラッ
プ用受口29から溢れ出た下水を、第2のオーバーフロ
ー部20を通して排水本管用流路27に排水させること
ができる。つまり、第1の堰堤部材50は、下水が第1
のオーバーフロー部19を通って排水本管用流路27に
流れ込まないようにすることができる。これにより、ト
ラップ用受口29から溢れ出て第2のオーバーフロー部
20及び案内用流路32を通って排水本管用流路27内
に流入する下水の流れ方向40を、排水本管用流路27
の方向に対して40°の交差角度であって、下水の出口
である受口25b側に向かうようにすることができる。
従って、第2のオーバーフロー部20を通って排水本管
用流路27内に流入する下水が、入口側の受口25cに
向かって逆流しないようにすることができ、出口側の受
口25bに向かって良好に排水させることができる。こ
の場合、このトラップ付き下水升は、下水流入側の受口
25cから流入する下水が下水流出側の受口25b側に
向かって流れるようにするために、下水流入側の受口2
5cが下水流出側の受口25bよりも少し上方に位置す
るように設置する必要がある。このときの排水本管用流
路27の設置面に対する勾配は、通常2/100であ
る。
【0022】また、例えば図2に示すように、下水が排
水本管用流路27の受口25bから流入して受口25c
から流出する用途に使用する場合(受口25bを入口、
受口25cを出口として使用する場合)は、図5に示す
第2の堰堤部材51を、第2のオーバーフロー部20に
取り付けて使用する。これにより、U字形トラップ30
を通りトラップ用受口29から溢れ出た下水を、第1の
オーバーフロー部19を通して排水本管用流路27に排
水させることができる。つまり、第2の堰堤部材51
は、下水が第2のオーバーフロー部20を通って排水本
管用流路27に流れ込まないようにすることができる。
これにより、トラップ用受口29から溢れ出て第1のオ
ーバーフロー部19及び案内用流路15を通って排水本
管用流路27内に流入する下水の流れ方向42を、排水
本管用流路27の方向に対して40°の交差角度であっ
て、下水の出口である受口25c側に向かうようにする
ことができる。従って、第1のオーバーフロー部19を
通って排水本管用流路27内に流入する下水が、入口側
の受口25bに向かって逆流しないようにすることがで
き、これによって出口側の受口25cに向かって良好に
排水させることができる。この場合、このトラップ付き
下水升は、下水流入側の受口25bから流入する下水が
下水流出側の受口25c側に向かって流れるようにする
ために、下水流入側の受口25bが下水流出側の受口2
5cよりも少し上方に位置するように設置する必要があ
る。このときの排水本管用流路27の設置面に対する勾
配は、通常2/100である。
【0023】このように、この実施形態のトラップ付き
下水升は、第1及び第2の堰堤部材50、51のうち施
工の用途に応じて何れか一方の堰堤部材を、対応する第
1又は第2のオーバーフロー部19又は20に取付け可
能な構成であるので、下水が受口25cから流入して受
口25bから流出する用途、及びこの場合と反対に、下
水が受口25bから流入して受口25cから流出する用
途の両方に使用することができる。従って、1種類の下
水升を2種類の用途に使用することができる。
【0024】更に、施工業者がこのトラップ付き下水升
を施工する際に、第1又は第2の堰堤部材50又は51
を、対応する第1又は第2のオーバーフロー部19又は
20の両側に設けられている突起18と凸部57又は5
8との間に係合させて対応する第1又は第2のオーバー
フロー部19又は20上に載置するだけで升本体25に
簡単に取り付けることができる。
【0025】また、U字形トラップ30を挿し口30a
を中心にして約130°の範囲に亘って回動可能な構成
としているので、図12に示す固定されている枝管12
とU字形トラップ30の流入口30bとを例えばT字形
継手又はエルボ等を介して接続する際に、このU字形ト
ラップ30を適切な位置に回動させて調整することがで
き、これによって、枝管5とT字形継手等とU字形トラ
ップ30との位置関係のくるいを修正することができ、
従って、夫々を良好に接続することができる。
【0026】ただし、上記実施形態では、図1及び図2
に示すように、第1又は第2のオーバーフロー部19又
は20上に載置されている対応する第1又は第2の堰堤
部材50又は51が、その取り付け位置から外れないよ
うに突起18と凸部57又は58により係合する構成と
したが、これ以外の方法により第1又は第2の堰堤部材
50又は51を対応する第1又は第2のオーバーフロー
部19又は20上に取り付ける構成としてもよい。
【0027】そして、上記実施形態では、図1及び図2
に示すように、第1又は第2のオーバーフロー部19又
は20上に載置されている対応する第1又は第2の堰堤
部材50又は51が、その取り付け位置から外れないよ
うに突起18と凸部57又は58により係合させる構成
としたが、取り付け強度を向上させるために、上記構造
とすると共に、更に、第1又は第2の堰堤部材50又は
51と升本体25とを接着剤により接着して固定する構
成としてもよい。
【0028】また、上記実施形態では、第1と第2の2
個の堰堤部材50、51を用意して、第1及び第2の堰
堤部材50、51を対応する第1及び第2のオーバーフ
ロー部19、20に取り付け可能な構成としたが、第1
及び第2の堰堤部材50、51に代えて、第1及び第2
のオーバーフロー部19、20の何れにも取り付け可能
な1個の堰堤部材(図示せず)を形成して、この1個の
堰堤部材を所望の第1又は第2のオーバーフロー部19
又は20に取り付け可能な構成としてもよい。
【0029】更に、上記実施形態では、U字形トラップ
30の挿し口30aより溢れ出て第1又は第2のオーバ
ーフロー部19又は20を通って排水本管用流路27内
に流入する下水の流れの方向40、42を、排水本管用
流路27の方向41、43に対して約40°の交差角度
にする構成としたが、U字形トラップ30の挿し口30
aの口径、及び升本体25の形状に応じて約60°以下
の範囲内の所定の角度とした構成とすることができる。
交差角度を約60°以下とすることにより、逆流を有効
に防止することができる。
【0030】
【発明の効果】第1の発明によると、堰堤部材を、オー
バーフロー部の排水本管用流路の一方の開口部側部分及
び他方の開口部側部分のうち所望の側に取付け可能な構
成であるので、下水が排水本管用流路の一方の開口部か
ら流入して他方の開口部から流出する用途、及びこの場
合と反対に、下水が排水本管用流路の他方の開口部から
流入して一方の開口部から流出する用途の両方に使用す
ることができる。このように、1種類の下水升を2種類
の用途に使用することができるので、下水升の製造メー
カーは、1種類の下水升を樹脂成形する為の1種類の成
形用金型を用意すればよく、これにより、金型のコスト
が従来の半分で済む。そして、下水升の製造メーカー及
び販売業者は、1種類の下水升を在庫するだけの比較的
狭い保管スペースで済むという効果がある。また、下水
升を施工する施工業者は、上記2種類の用途がある場合
でも1種類の下水升を準備すればよいので、必要な下水
升の個数の計算が簡単である。
【0031】そして、従来の下水升と同様に、トラップ
用受口を通って排水本管用流路内に流入する下水のう
ち、入口側に向かって逆流するものを減少、又は防止す
ることができ、その結果、この下水升と接続する水洗便
所、洗面所、浴槽等の排水を良好にすることができると
いう効果がある。
【0032】第2の発明によると、施工業者がこの下水
升を施工する際に、堰堤部材を、オーバーフロー部の中
央に設けた突起と升本体の内壁面に設けた凸部との間に
係合させるだけで升本体に簡単に取り付けることができ
る。よって、手間が掛からず、簡単に施工することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態に係るトラップ付き下水
升の第1のオーバーフロー部に第1の堰堤部材を取り付
けた状態を示す平面図である。
【図2】同実施形態に係るトラップ付き下水升の第2の
オーバーフロー部に第2の堰堤部材を取り付けた状態を
示す平面図である。
【図3】同実施形態のトラップ付き下水升の正面図であ
る。
【図4】同実施形態の第1の堰堤部材の斜視図である。
【図5】同実施形態の第2の堰堤部材の斜視図である。
【図6】同実施形態のトラップ付き下水升の右側面図で
ある。
【図7】同実施形態に係るトラップ付き下水升を図1の
B−B方向から見た縦断面図である。
【図8】同実施形態のトラップ付き下水升を図3のA−
A方向から見た縦断面図である。
【図9】同実施形態のU字形トラップを右側位置に回転
移動させた状態を示す平面図である。
【図10】従来のトラップ付き下水升の平面図である。
【図11】同従来のトラップ付き下水升を図10のC−
C方向から見た縦断面図である。
【図12】同従来のトラップ付き下水升の宅地内配管の
斜視図である。
【符号の説明】
17 オーバーフロー部 18 突起 19 第1のオーバーフロー部 20 第2のオーバーフロー部 25 升本体 25b、25c 受口 27 排水本管用流路 29 トラップ用受口 30 U字形トラップ 50 第1の堰堤部材 51 第2の堰堤部材 57、58 凸部

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 升本体の両側に開口する開口部を有し略
    水平に形成されている排水本管用流路と、この排水本管
    用流路の側方であって上記升本体の底部に設けられてい
    るトラップ用受口と、上記排水本管用流路と上記トラッ
    プ用受口との間に設けられ上記トラップ用受口から溢れ
    出た下水を上記排水本管用流路に排水するためのオーバ
    ーフロー部と、から成る下水升において、 上記オーバーフロー部の上記排水本管用流路の一方の開
    口部側部分及び他方の開口部側部分のうち所望の側に取
    付け可能な堰堤部材を具備し、この堰堤部材は、上記オ
    ーバーフロー部の上記2つの部分のうち取り付けられた
    側と反対側の部分を通して上記トラップ用受口から溢れ
    出た下水を上記排水本管用流路に排水することを特徴と
    する下水升。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の下水升において、上記
    堰堤部材は、上記オーバーフロー部の上縁の略1/2に
    亘る大きさであり、上記オーバーフロー部の中央に設け
    た突起と上記升本体の内壁面に設けた凸部との間に配置
    されて上記突起と上記凸部に係合して上記升本体に取り
    付けられる構成としたことを特徴とする下水升。
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