JP3018955U - 播種育苗用シート - Google Patents

播種育苗用シート

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JP3018955U JP1995005404U JP540495U JP3018955U JP 3018955 U JP3018955 U JP 3018955U JP 1995005404 U JP1995005404 U JP 1995005404U JP 540495 U JP540495 U JP 540495U JP 3018955 U JP3018955 U JP 3018955U
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三喜子 七井
忠男 金子
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株式会社スリオンテック
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Abstract

(57)【要約】 【目的】種子を圃場及び育苗床上に所定の間隔および所
定の密度で位置精度が高く、効率よく載置することがで
き、かつ、発芽、育苗時において効率的、持続的な生長
促進をはかることが可能な播種育苗用シートを提供す
る。 【構成】播種育苗用シートを構成するシート状支持体
層、ドット状粘着剤層、水溶性粘着剤層、水溶性または
水分散性の層のうち少なくとも1つの層の中に、遠赤外
線放射セラミック粉を含有させるか、もしくは遠赤外線
放射セラミック粉を分散させた水溶性樹脂層を設ける。 【効果】種子を所定の間隔および所定の密度で位置精度
高く、効率よく載置することができ、かつ、発芽、育苗
時において効率的、持続的な生長促進をはかることがで
きる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、圃場および育苗床上における穀物、野菜、花卉などの播種、育苗に 使用する播種育苗用シートに係り、特に、所定部位に所定密度で位置精度が高く 、効率よく播種し、かつ、発芽時の生長を促進するのに好適な構造の播種育苗用 粘着シートに関する。
【0002】
【従来の技術】
穀物、野菜、花卉などの作物の生長を促進したり、収穫量を向上させたり、ま たは生育環境に適応させるための方法の一つとして、植物の種子および生体に対 して遠赤外線処理を行う方法が知られている。例えば、特開平01−5432号 公報に、遠赤外線放射物質を植物の根またはその成長点の近傍に位置させること により、植物の成長を促進させる方法が開示されている。また、特開昭62−2 10923号公報、特開平01−178586号公報、特開平03−61430 号公報などにも、遠赤外線放射物質を利用した植物成長促進の方法が開示されて いる。しかしながら、育苗の実際のレベルで遠赤外線放射物質を利用するために は、特別な装置を必要とし、手間がかかり、また、種子の発芽、育苗段階におい て遠赤外線の効果を効率的に施すことが難しいという問題があった。 なお、植物の発芽および成育に対する遠赤外線の生長促進効果については、宮 森せん樹らによる報告(繊維製品消費科学、第29巻、(1988年)、第21 3頁から第220頁)などが挙げられる。 一方、穀物、野菜、花卉類の播種作業は、従来は手作業によっていたが、近年 、農業従事者の減少および老齢化が進むに伴って、作業性改善の重要性が増して きており、また、従来は種子の品質が不均一であったため、必要個数以上の種子 を播種し、発芽後に間引きをするという手間のかかる作業が行われていたが、近 年、種子の雑種一代化の進展により種子の品質および発芽率が飛躍的に向上した ことによって種子の播種量を大幅に低減することが強く求められている。 さらに、一般的に行われている育苗方法として、まず小面積の育苗床上に定め られた間隔で、定められた個数の種子を載置して発芽、育苗した後、改めて苗を 定植するという手順が採られているが、この場合、種子の大きさ、形状が多岐に わたるため播種は手作業によらざるを得なかった。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
上述したごとく、従来の遠赤外線放射物質を利用した植物成長促進の方法にお いて、育苗の実際のレベルでの遠赤外線放射物質を利用するためには、特別な装 置を必要とし、手間がかかり、また、種子の発芽、育苗段階において遠赤外線の 効果を効率的に施すことが難しいという問題があった。 近年、農業従事者の減少および老齢化に伴って作業性改善の重要性が増してき ており、また、従来は種子の品質が不均一であったため、必要個数以上の種子を 播種し、発芽後に間引きをするという手間のかかる作業が行われていたが、最近 、種子の雑種一代化の進展により種子の品質および発芽率が飛躍的に向上したこ とにより種子の播種量を大幅に低減することが要求されている。 さらに、育苗方法として、従来は小面積の育苗床上に定められた間隔で、定め られた個数の種子を載置して発芽、育苗した後、改めて苗を定植するという手順 を採られているが、種子の大きさや形状が多岐にわたるため播種は手作業によら ざるを得ないという問題があった。
【0004】 本考案の目的は、上記従来技術における問題点を解消するものであり、発芽、 育苗時において効率的、持続的な生長の促進をはかると共に、種子を圃場および 育苗床上に、所定の間隔および密度で位置精度が高く、かつ効率よく載置するこ とのできる播種育苗用シートを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記本考案の目的を達成するために、本考案は実用新案登録請求の範囲に記載 のような構成とするものである。すなわち、 本考案は請求項1に記載のように、シート状の支持体上に、種子を接着保持す るドット状の粘着剤層を少なくとも設けた播種育苗用シートにおいて、該播種育 苗用シート中に、遠赤外線放射セラミック粉を分散させた水溶性樹脂層を少なく とも1層配設した構造の播種育苗用シートとするものである。 また、本考案は請求項2に記載のように、シート状の支持体上に、種子を接着 保持するドット状の粘着剤層を少なくとも設けた播種育苗用シートにおいて、上 記シート状の支持体の中、またはドット状の粘着剤層の中、もしくはその両方に 、遠赤外線放射セラミック粉を分散させた構造の播種育苗用シートとするもので ある。 また、本考案は請求項3に記載のように、シート状の支持体上に、種子を接着 保持するドット状の粘着剤層および種子層を少なくとも設けた播種育苗用シート において、上記種子層の上部または下部、もしくはその両方に、遠赤外線放射セ ラミック粉を分散させた水溶性樹脂層を少なくとも1層配設した構造の播種育苗 用シートとするものである。 また、本考案は請求項4に記載のように、シート状の支持体上に、ドット状の 粘着剤層、種子層、水溶性粘着剤層または水溶性もしくは水分散性の層を少なく とも有する種子固定形の播種育苗用シートにおいて、上記シート状支持体、ドッ ト状の粘着剤層、水溶性粘着剤層、水溶性または水分散性の層のうちの少なくと も1層中に、遠赤外線放射セラミック粉を分散させた構造の播種育苗用シートと するものである。
【0006】
【作用】
本考案の播種育苗用シートのシート状支持体としては、水溶紙(三島製紙(株 )製ディゾルボ等)、水溶性不織布(本州製紙(株)製キノクロス等)、あるい はポリビニルアルコ−ル、カルボキシメチルセルロ−スナトリウム塩、ヒドロキ シエチルセルロ−ス、デキストリン、アクリル酸ナトリウム等の水溶性ポリマ− が挙げられる。水溶性ポリマ−の中では、経済性、水に対する溶解性、強度等を 考慮すると、鹸化度70〜90%の部分鹸化型ポリビニルアルコ−ルが特に有効 である。 播種すべき種子を捕捉するに足る粘着性を有する粘着剤を、水溶紙等の支持体 上の所定の位置に正確に塗工しておけば、これに種子を振りかけることによって 支持体上の所定の場所に、所定の間隔で種子を付着させることができる。 粘着剤は線状、点状など任意の形態に塗工できるが、搭載種子数を制御するた めには点状塗工が望ましい。一ヶ所に一個の種子を搭載するためには、対象とす る種子の大きさに比して、粘着剤の塗工面積を十分に小さくしなければならない 。任意の形状、間隔で小面積の粘着剤を塗工する方法としては、スクリ−ン印刷 法が適している。なお、粘着剤の種類としては、種子の発芽、幼苗の成育などに 対する阻害作用がなければ、市販の粘着剤を任意に選択して用いることができる 。スクリ−ン印刷を適用する場合には、当然のことながら、印刷適性に優れてい る必要がある。 ここで、粘着剤として硬化性粘着剤を使用すると、種子搭載後に粘着剤を硬化 させて通常作業では脱落しないように種子を固定する必要がある。しかしながら 、種子の種類によっては固定し難いものがあり、運搬などに伴う強い振動などに より種子の脱落が生じる。このような場合には、水溶性または水分散性物質によ る被覆が有効な手段となる。 被覆材料としては、シート状支持体と同様、水溶紙(三島製紙(株)製ディゾ ルボ等)、水溶性不織布(本州製紙(株)製キノクロス等)、あるいは水溶性ポ リマ−からなる薄膜などを用いることができる。ただし、それ自体には粘着性が ないので、水溶性粘着剤などを介して支持体に貼り合わせる必要がある。水溶性 の粘着剤についても、水溶性に優れ、種子の発芽、幼苗の生育等に対する阻害作 用がなければ、市販の粘着剤を任意に選択して使用することができる。水溶性粘 着剤の厚さについては、水溶性または水分散性の基材どうしの接着強度が充分で 、種子の移動および脱落がない程度の厚さで、水溶性を極度に妨げない厚さの範 囲であれば良く、特に、その厚さを規定するものではない。 上記構造の播種育苗用シートもしくは種子を固定した播種育苗用シートに遠赤 外線の効果を持たせるためには、該播種育苗用シートに遠赤外線放射物質を取り 入れれば良い。遠赤外線放射物質としては、粘着剤あるいは水溶性ポリマ−への 混入しやすさから、粒径1μm以下の遠赤外線放射セラミック粉を用いるのが望 ましい。なお、遠赤外線放射セラミック粉として、(株)日板研究所製のCRC −2、SP−1000などが挙げられるが、その他、最も効率よく植物の生育を 促進させることのできる高効率赤外線放射体であれば、市販のものを任意に選択 することが可能である。 播種育苗用シート、あるいは種子固定の播種育苗用シートに、遠赤外線放射セ ラミック粉を取り入れる手段として、該シートを構成するシート状支持体層、ド ット状粘着剤層、水溶性粘着剤層、水溶性または水分散性の層のいずれの層に分 散させる方法、あるいは新たに遠赤外線放射セラミック粉を含ませた層を形成す る方法とがある。 前者の場合は、シート状支持体層、および水溶性または水分散性の層に遠赤外 線放射セラミック粉を分散させるために、水溶紙あるいは水溶性不織布にそれを 混入することは困難であるので、水溶性ポリマ−を用いるのが望ましい。 また、ドット状粘着剤層または水溶性粘着剤層に分散させるには、それぞれの 粘着剤に遠赤外線放射セラミック粉を混入した後、これを用いてスクリ−ン印刷 、あるいは塗工をすれば良い。この場合、当然ながら種子を捕捉するに足る粘着 性、および印刷性、もしくは支持体と被覆材を貼り合せるに足る粘着性と塗工性 が要求される。また、生育を促進させるのに充分な量の遠赤外線放射セラミック 粉を分散させることを考えると、より多くの量を含有する可能性のあるシート状 支持体層および水溶性または水分散性の層を用いることが望ましい。 後者の場合、目的の構造物を次のような方法により作製することができる。ま ず、遠赤外線放射セラミック粉を水溶性ポリマ−溶液などに混合する。ついで、 上記溶液を水溶紙、水溶性不織布あるいは水溶性ポリマ−などに塗工し乾燥させ る。あるいは、強度的に塗工が困難である場合は、ポリエステルフィルムなどの 表面は平滑で強度があり、かつ水溶性ポリマ−溶液が浸透しない基材を補助材と して使用し、この上に、上記の水溶性ポリマ−溶液を塗工し、目的とする基材に 貼り合わせた後、乾燥させ、さらに補助材として用いた基材のみを引き剥がす。 すなわち、播種育苗用シートを、シート状支持体層あるいは水溶性または水分散 性の層として用いることにより、目的とする播種育苗用シートおよび種子を固定 した播種育苗用シートを得ることができる。 上記構成の本考案の播種育苗用シートは、種子の大きさの大小を問わず、任意 の種子を所定の間隔およびパタ−ンで脱落することなく基材に固定することがで き、これを圃場および育苗床上に適用した場合に、種子を所定の位置に、所定の 粒数ずつ迅速に播種することができると共に、遠赤外線の効果により、植物の発 芽、育苗時において効率的、持続的な生長促進をはかることができる。 本考案の播種育苗用シートは、請求項1に記載のように、シート状の支持体上 に、種子を接着保持するドット状の粘着剤層を少なくとも設けた播種育苗用シー トにおいて、該播種育苗用シート中に、遠赤外線放射セラミック粉を分散させた 水溶性樹脂層を少なくとも1層配設した構造の播種育苗用シートとしている。す なわち、粒径の小さい遠赤外線放射セラミック粉が馴染み易い水溶性ポリマを用 いているので、必要量の遠赤外線放射セラミック粉を水溶性樹脂層中に均一に分 散させることができる。そして、種子の大きさの大小を問わず、任意の種子を所 定の間隔およびパタ−ンで脱落することなくシート状の支持体上に固定(保持) することができ、これを圃場および育苗床上に適用した場合に、種子を所定の位 置に、所定の粒数ずつ迅速に播種することができると共に、遠赤外線の効果によ り、植物の発芽、育苗時において効率的、持続的な生長促進をはかることができ る。 また、本考案は請求項2に記載のように、シート状の支持体上に、種子を接着 保持するドット状の粘着剤層を少なくとも設けた播種育苗用シートにおいて、上 記シート状の支持体の中、またはドット状の粘着剤層の中、もしくはその両方に 、遠赤外線放射セラミック粉を分散させた構造としているので、上記請求項1の 共通の効果に加えて、別に遠赤外線放射セラミック粉を分散させた水溶性樹脂層 を設ける必要がなく、シート状の支持体の中、またはドット状の粘着剤層の中に 分散させた遠赤外線放射セラミック粉による遠赤外線の効果により、効果的に植 物の発芽、育苗時において効率的、持続的な生長促進をはかることができる。 また、本考案は請求項3に記載のように、シート状の支持体上に、種子を接着 保持するドット状の粘着剤層および種子層を少なくとも設けた播種育苗用シート において、上記種子層の上部または下部、もしくはその両方に、遠赤外線放射セ ラミック粉を分散させた水溶性樹脂層を少なくとも1層配設した構造としている ので、上記請求項1の共通の効果に加えて、任意の種子をシート状の支持体上に 固定(保持)する作業が不要となり、播種育苗用シートをそのまま圃場および育 苗床上に適用することができ、植物の発芽、育苗時において効率的、持続的な生 長促進をはかることができる。 また、本考案は請求項4に記載のように、シート状の支持体上に、ドット状の 粘着剤層、種子層、水溶性粘着剤層または水溶性もしくは水分散性の層を少なく とも有する種子固定形の播種育苗用シートにおいて、上記シート状支持体、ドッ ト状の粘着剤層、水溶性粘着剤層、水溶性または水分散性の層のうちの少なくと も1層中に、遠赤外線放射セラミック粉を分散した構造としているので、上記請 求項1の共通の効果に加えて、上記請求項3と同様に、任意の種子をシート状の 支持体上に固定(保持)する作業が不要となり、播種育苗用シートをそのまま圃 場および育苗床上に適用することができ、植物の発芽、育苗時において効率的、 持続的な生長促進をはかることができる。
【0007】
【実施例】
以下、本考案の実施例を挙げ、図面を用いてさらに詳細に説明する。 〈実施例1〉 ポリビニルアルコ−ル12%、遠赤外線放射セラミック粉〔(株)日板研究所 製、CRC−2〕20%の水溶液を作製し、市販の水溶性不織布に、乾燥後の遠 赤外線放射セラミック粉の量が70g/m2になるように塗工、乾燥し、これを 支持体とした。ついで、300×600mmに切断し、該シートに直径1mmの アクリル系粘着剤をドット状に220個スクリ−ン印刷し、その上に、トマト種 子を振りかけて粘着剤1ドットに1個の種子を搭載した。一方、市販のポリビニ ルアルコ−ルフィルムに水溶性粘着剤をコンマコ−タ−を用いて塗工し、乾燥さ せた後、上記のトマト種子を搭載したシートにウレタンゴムロ−ルと金属からな る圧着ロ−ルを用いて貼り合わせた。 図1は、上記のようにして作製した種子固定の播種育苗用シートを、種子搭載 部分で切断した断面形状を示す模式図で、1は水溶性不織布、2は遠赤外線放射 セラミック粉、3はポリビニルアルコ−ル、4はドット粘着剤、5はトマト種子 、6は水溶性粘着剤を示す。 上記の種子固定の播種育苗用シートを、ピ−トモスからなる育苗床上に置いた 場合と、同種子を手作業で播種した場合について、播種後18日目の生育状態の 比較試験を行った。その結果、手作業で育苗床上に播種した場合の根の生育度、 および茎葉の生育度をそれぞれ100とすると、上記シートを用いた場合、根は 155、茎葉は121の生育度を示し、明らかに生育促進効果を認めることがで きた。
【0008】 〈実施例2〉 ポリビニルアルコ−ル12%、遠赤外線放射セラミック粉〔(株)日板研究所 製、CRC−2〕20%の水溶液を作製し、市販の水溶性不織布に、乾燥後の遠 赤外線放射セラミック粉の量が70g/m2になるように塗工、乾燥し、これを 支持体とした。一方、市販の剥離紙に直径0.8mmのアクリル系粘着剤をドッ ト状に792個スクリ−ン印刷したものを作製し、上記の支持体に平面真空圧着 器を用いて転写した。 図2は、上記の手順で作製した種子固定の播種育苗用シートを、ドット粘着剤 部分で切断した断面形状を示す模式図で、1は水溶性不織布、2は遠赤外線放射 セラミック粉の層、3はポリビニルアルコ−ル、4はドット粘着剤、7は剥離紙 を示す。 上記の播種育苗用シートから剥離紙を外し、キャベツ種子を搭載したものをピ −トモスからなる育苗床上に置いた場合と、同種子を手作業で播種した場合につ いて、播種後18日目の生育状態の比較試験を行った。その結果、手作業で育苗 床上に播種した場合の根の生育度、および茎葉の生育度をそれぞれ100とする と、上記シートを用いた場合、根は140、茎葉は156の生育度を示し、明ら かに生育促進効果を認めることができた。
【0009】 〈実施例3〉 ポリビニルアルコ−ル12%、遠赤外線放射セラミック粉〔(株)日板研究所 製、CRC−2〕20%の水溶液を作製し、市販のポリエステルフィルムに、乾 燥後の遠赤外線放射セラミック粉の量が35g/m2になるように塗工、乾燥し 、遠赤外線フィルムを作製した。ついで、これを300×600mmに切断し、 該シートに直径1.5mmのアクリル系粘着剤をドット状に220個スクリ−ン 印刷し、その上に、メロン種子をふりかけて粘着剤1ドットに1個の種子を搭載 した。一方、同フィルム上に水溶性粘着剤をコンマコ−タ−を用いて塗工し、乾 燥させた後、上記のメロン種子を搭載したシートにウレタンゴムロ−ルと金属か らなる圧着ロ−ルを用いて貼り合わせた。 図3は、上記のようにして作製した種子固定の播種育苗用シートを、種子搭載 部分で切断した断面形状を示す模式図で、2は遠赤外線放射セラミック粉、3は ポリビニルアルコ−ル、4はドット粘着剤、6は水溶性粘着剤、8はメロン種子 、9はポリエステルフィルムを示す。 上記の種子固定の播種育苗用シートを、ピ−トモスからなる育苗床上に置いた 場合と、同種子を手作業で播種した場合について、播種後15日目の生育状態の 比較試験を行った。その結果、手作業で育苗床上に播種した場合の根の生育度、 および茎葉の生育度をそれぞれ100とすると、上記シートを用いた場合、根、 茎葉とも129の生育度を示し、明らかに生育促進効果が認められた。
【0010】
【考案の効果】
以上詳細に説明したように、本考案の播種育苗用シートを用いることにより、 種子を圃場及び育苗床上に所定の間隔および所定の密度で位置精度良く、効率よ く載置することができるので、発芽、育苗時において遠赤外線放射セラミック粉 による効率的、持続的な生長促進をはかることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施例1において例示した種子固定の
播種育苗用シートの種子搭載部分の断面構造を示す模式
図。
【図2】本考案の実施例2において例示した播種育苗用
シートのドット粘着剤部分の断面構造を示す模式図。
【図3】本考案の実施例3において例示した種子固定の
播種育苗用シートの種子搭載部分の断面構造を示す模式
図。
【符号の説明】
1…水溶性不織布 2…遠赤外線放射セラミック粉末 3…ポリビニルアルコ−ル 4…ドット粘着剤 5…トマト種子 6…水溶性粘着剤 7…剥離紙 8…メロン種子 9…ポリエステルフィルム

Claims (4)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】シート状の支持体上に、種子を接着保持す
    るドット状の粘着剤層を少なくとも設けた播種育苗用シ
    ートにおいて、該播種育苗用シート中に、遠赤外線放射
    セラミック粉を分散させた水溶性樹脂層を少なくとも1
    層配設してなることを特徴とする播種育苗用シート。
  2. 【請求項2】シート状の支持体上に、種子を接着保持す
    るドット状の粘着剤層を少なくとも設けた播種育苗用シ
    ートにおいて、上記シート状の支持体の中、またはドッ
    ト状の粘着剤層の中、もしくはその両方に、遠赤外線放
    射セラミック粉を分散してなることを特徴とする播種育
    苗用シート。
  3. 【請求項3】シート状の支持体上に、種子を接着保持す
    るドット状の粘着剤層および種子層を少なくとも設けた
    播種育苗用シートにおいて、上記種子層の上部または下
    部、もしくはその両方に、遠赤外線放射セラミック粉を
    分散させた水溶性樹脂層を少なくとも1層配設してなる
    ことを特徴とする播種育苗用シート。
  4. 【請求項4】シート状の支持体上に、ドット状の粘着剤
    層、種子層、水溶性粘着剤層または水溶性もしくは水分
    散性の層を少なくとも有する種子固定形の播種育苗用シ
    ートにおいて、上記シート状支持体、ドット状の粘着剤
    層、水溶性粘着剤層、水溶性または水分散性の層のうち
    の少なくとも1層中に、遠赤外線放射セラミック粉を分
    散してなることを特徴とする播種育苗用シート。
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