JP3018876B2 - 電子写真用現像剤 - Google Patents

電子写真用現像剤

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真用キャリア更
に詳しくは電子写真の2成分系乾式現像剤に使用される
キャリアに関する。更に詳しくは、本発明は2成分系乾
式現像剤に用いられる樹脂コートキャリアのシリコーン
樹脂に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より鉄粉、ガラス粉等のキャリア粒
子と樹脂及び着色剤を主成分とするトナー粒子との混合
物からなるいわゆる2成分系乾式現像剤はよく知られて
いる。この2成分系乾式現像剤は、比較的大きなキャリ
ア粒子表面上に微小なトナー粒子が両粒子の摩擦により
発生した電気力により保持されており、静電潜像に近接
されると静電潜像が形成する電界によるトナー粒子に対
する該潜像方向の吸引力が、トナー粒子とキャリア粒子
間の結合力に打ち勝ってトナー粒子は静電潜像上に吸引
付着されて静電潜像が可視化されるものである。そし
て、現像剤は現像によって消費されたトナーを補充しな
がら反復使用される。従ってキャリアは長期間の使用
中、常にトナー粒子を所望とする極性で且つ充分な帯電
量に摩擦帯電しなければならない。しかしながら、従来
の現像剤は粒子間の衝突または粒子と現像機械との衝突
等の機械的衝突またはこれらによる発熱でキャリア表面
にトナー膜が形成され、所謂スペント化が生じ、キャリ
アの帯電特性が使用時間と共に低下し、現像剤全体を取
り換える必要が生じる。
【0003】この様なスペント化を防止するため、従来
の技術を過去より現在と追っていくと、まず第一にキャ
リア表面に種々の樹脂を被膜する方法が提案されてい
る。例えば、スチレン・メタアクリレート共重合体,ス
チレン重合体,シリコーン樹脂等の樹脂で被膜されたキ
ャリアが知られている。しかし、スチレン・メタアクリ
レート共重合体,スチレン重合体のコートキャリアの場
合は帯電特性は優れているが、表面の臨界表面張力が比
較的高く、繰り返し複写するうちにやはりスペント化が
起きるため現像剤としての寿命がそれ程長くない。一
方、シリコーン樹脂コートキャリアの場合は臨界表面張
力が低いため、スペント化ははるかに起き難い。しか
し、一般にシリコーン樹脂自体はトナーに対する帯電付
与能力が低く、そのままでは実用性がない。そこで第二
に特公平2─3181号公報に示された様に各種シリコ
ーン樹脂が、トナーに特に帯電制御剤を添加しなくても
高い帯電付与能力を有し、またその帯電量も有機錫触媒
量によって制御できるものが提案された。しかしなが
ら、電子写真の2成分系乾式現像法において、これらに
使用されるキャリアは磁気ブラシと感光体との間にあっ
て適当な固有抵抗を持っており、この抵抗の変化によっ
てコピーにおける画像濃度、階調性等が調整され、一般
に固有抵抗が大きい方が要望される傾向にある。従って
コート量が多いキャリアが好まれる傾向にある。それ故
に有機錫触媒を用いたシリコーン樹脂はトナーの帯電量
の制御に貢献する効果はあるものの、一般的に少量の帯
電制御剤を添加した安価なトナーを用いたときには、コ
ート量が多くなるとコピー枚数につれて帯電量が増大
し、画像濃度が低下するというという欠点をもってい
る。また、確かにスチレン・メタアクリレート共重合
体,スチレン重合体のコートしたキャリアよりシリコー
ン樹脂でコートしたキャリアは臨界表面張力が低くスペ
ント化しにくいのはいうまでもないが、スペントに対し
ての防止作用については満足できるものではない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らはシリコー
ン樹脂に与える各種化合物の効果を鋭意検討した結果、
本発明に至ったものである。本発明で解決しようとする
第一の目的は、従来のシリコーン樹脂(未変性,変性シ
リコーン)に本発明の化合物を添加することにより、有
機錫触媒とは別な手段で、トナーのスペント化に対する
強い防止作用を何ら損なうことなく、シリコーン樹脂自
体に高い帯電付与能力を持たせ、従ってトナーへの帯電
制御剤の添加が実質的に少量でよい2成分系乾式現像剤
用キャリアを提供することである。
【0005】本発明で解決しようとする第二の目的は、
本発明の化合物を添加することによりコートキャリアの
表面を特異的に改質することになり、従来のシリコーン
樹脂でコートしたキャリアより臨界表面張力がさらに低
下することにより、スペント化に対する防止作用が強く
なることである。さらに、本発明で解決しようとする第
三の目的は、トナーに荷電制御剤として第四級アンモニ
ウム塩を用いることにより、特異的に前記の目的が効果
的に達成される2成分系乾式現像剤を提供することであ
る。
【0006】
【課題を解決すための手段】本発明は、キャリアとトナ
ーからなる現像剤において、該キャリアがキャリアのコ
ア粒子にシリコーン樹脂を被膜してなるコートキャリア
で、該シリコーン樹脂組成物中に、シリコーン樹脂固形
分に対して、下記一般式(I)で示される化合物を 1〜1
5重量%、下記一般式(II)で示される化合物を 5〜90
重量%を含有し、且つ該トナーが荷電制御剤として第四
級アンモニウム塩を、トナーに対して1〜5 重量%を含
有することを特徴とする電子写真用現像剤である。 一般式(I); (但し、式中R1は炭素原子数1 〜6 のアルキル基,R2
炭素原子数 1〜6 のアルキル基又はフェニル基,A はO
-,-CH2CH2-, nは2 ≦n ≦ 100,m=2,3 ) 一般式(II); R3-SiX3 (但し、式中R3は炭素原子数1 〜6 のアルキル基、フェ
ニル基、ビニル基、Xは加水分解性基) 本発明の化合物は以下の方法にて当該業者は容易に得る
ことができる。
【0007】一般式(I)で示される化合物の代表的な
合成方法としては、 にビニルトリメトキシシラン,ビニルトリエトキシシラ
ン,ビニルジメトキシメチルシラン,ビニルジエトキシ
メチルシラン,ビニルジメトキシエチルシラン,ビニル
ジエトキシエチルシラン,ビニルジメトキシフェニルシ
ラン,ビニルジエトキシフェニルシラン等のビニル基含
有化合物を、あるいは とトリメトキシシラン, トリエトキシシラン, メチルジ
メトキシシラン, メチルジエトキシシラン等のヒドロシ
ラン化合物とを白金触媒下で50〜130 ℃,2〜8 時間付加
反応することにより得られる。
【0008】 及びテトラメトキシシラン,テトラエトキシシラン,メ
チルトリエトキシシラン,フェニルトリメトキシシラ
ン,フェニルトリエトキシシランとを 100〜130 ℃,24
時間保持し、脱アルコール反応により得ることができ
る。
【0009】本発明の一般式(I)で示される化合物の
ジメチルシロキサンの繰り返し単位nは 2〜100 であ
り、好ましくは 5〜50である。nが 2より小さいと期待
できる効果がなく、100 より大きいとシリコーン樹脂溶
液との相溶性が悪くなる。また、両末端のSiに結合する
アルコキシ基は 2又は 3個であり、好ましくは 3個であ
る。1 個であるとシリコーン樹脂溶液との反応性が悪く
なるので、好ましくはない。また、アルコキシ基( -O
R1) のR1は炭素原子数1 〜 6のアルキル基で、好ましく
は反応性に優れ、工業的にも有利であるメチル基,エチ
ル基である。以上のような条件にすることにより両末端
のアルコキシ基がシリコーン樹脂溶液と反応するので本
化合物により得られた特性が経時で損なわれることはな
い。
【0010】また、本発明の一般式(II)で示される化
合物は、成書『シリコーンハンドブック』(伊藤邦雄
編、日刊工業新聞社刊)の第3章等に記載されているよ
うに、次式に従って容易に合成することができる。 R3-SiCl3 + 3 HX → R3-SiX3 + 3 HCl (但し、式中R3は炭素原子数1 〜6 のアルキル基、フェ
ニル基、ビニル基、Xは加水分解性基) ここで好ましく用いられる加水分解性基としては、ケト
オキシム基、アルコキシ基、アセトキシ基、アミド基、
アルケニルオキシ基などがある。
【0011】一方、荷電制御剤として用いる四級アンモ
ニウム塩タイプの化合物は特許公告公報 平4-20905 号
に記載されているように、次の反応式の如く三級アミン
の四級化によって、あるいはその後の塩交換により容易
に当該業者は得ることができる。
【0012】
【化1】
【0013】(但し、式中R4,R5,R6,R7 は炭素原子数が
1〜22の置換あるいは未置換のアルキル基で同じでもよ
い、Y は酸残基) ここで好ましく用いられる置換あるいは未置換のアルキ
ル基としてはメチル基、エチル基、プロピル基、ベンジ
ル基、ドデシル基、オクタデシル基、オクタデセニル基
などがあり、好ましく用いられる酸残基としては、脂肪
族カルボン酸、芳香族カルボン酸、脂肪族スルホン酸、
芳香族スルホン酸などの有機酸の酸残基及び塩酸、チタ
ン酸、錫酸、モリブデン酸などの無機酸の酸残基があ
る。これらの具体的な化合物としては次の如きものがあ
るが、本発明がこれらに限定されるものではない。
【0014】四級アンモニウム塩1:R4=R5=R6= CH3, R
7= C16H33,X=1/6 [Mo6O246 四級アンモニウム塩2:R4=R5= CH3, R6= C2H5 , R7= C
18H37,X=1/10[H2W12O4210 四級アンモニウム塩3:R4=R5=R6= CH3, R7= C6H5CH2 X=1/3 [PMo12O403 四級アンモニウム塩4:R4=R5= CH3, R6= C2H5 , R7= C
18H37,X= C8H7SO3 四級アンモニウム塩5:R4=R5=R6= CH3, R7= C16H33,X=
C8H7CO2 一般式(I)で示される本化合物のシリコーン樹脂への
添加量は、シリコーン樹脂固形分に対して 1〜15重量%
が適当である。 1重量%未満の場合には、期待できる効
果が小さく、また、15重量%を越える場合には、経済的
に不利であるばかりではなく、現像剤の流動性が低下し
て、透磁率トナー濃度センサーを搭載する現像装置にお
いて正常に機能しない。その結果、カブリ,トナー飛散
などの不具合を招来する。また、一般式(II)で示され
る本化合物のシリコーン樹脂への添加量は、シリコーン
樹脂固形分に対して 5〜90重量%が適当である。 5重量
%未満の場合には、期待できる効果が小さく、また、90
重量%を越える場合には、経済的に不利であるばかりで
はなく、シリコーン樹脂溶液の保存性が劣化するととも
に、複写機使用時において、現像剤の帯電量の変化が大
きくなり、画像濃度が変化するという不具合が発生す
る。
【0015】一方、荷電制御剤としてトナーに添加する
四級アンモニウム塩の添加量は トナーに対して1 〜5
重量%である。1 重量%未満の場合には、期待できる効
果が小さく、また、 5重量%を越える場合には、経済的
に不利であるばかりでなく、キャリアへの汚染が増加す
る傾向があり、その結果、トナー帯電量の変化が大きく
なり、画像濃度が変化するという不具合が発生する。本
発明に好ましく使用できるシリコーン樹脂としては、
Si−O−Si結合を主鎖とする3次元的網状構造のオルガ
ノポリシロキサンを含む高分子であり、次式で表され
る。
【0016】R8 a Si(OR9) b O [4-(a+b)]/2 (但し、式中R8は炭素原子数1 〜10のアルキル基又はフ
ェニル基,R9 は 水素原子又は炭素原子数1 〜10のアル
キル基, アルケニル基もしくは アルコキシアルキル基
でありaは0.8 ≦a≦1.8,bは0<b<3 である) このオ
ルガノポリシロキサンは、本発明の電子写真用キャリア
のコート剤の主剤となるものであって、核体粒子の表面
を被覆するシリコーン樹脂となるためのものである。R8
は工業的観点からメチル基又はフェニル基であることが
好ましく、R9は水素原子, メチル基, イソプロピル基又
はイソブチル基であることが好ましい。
【0017】上記のオルガノポリシロキサンは、メチル
トリクロロシラン, ジメチルジクロロシラン, ジフェニ
ルジクロロシラン, フェニルトリクロロシラン, フェニ
ルメチルジクロロシラン, テトラクロロシラン等のクロ
ロシラン又はメチルトリアルコキシラン, ジメチルジア
ルコキシシラン, ジフェニルジアルコキシシラン, フェ
ニルトリアルコキシシラン, フェニルメチルジアルコキ
シシラン, テトラアルコキシシラン等のアルコキシシラ
ンの一種又は二種以上を加水分解させたり、テトラアル
コキシシラン又はトリアルコキシシランと環状ポリシロ
キサンを平衡化反応させることによって容易に得ること
ができる。
【0018】aおよびbは使用するシランモノマーの種
類及びモル数を適宜調整することによって、0.8 ≦a≦
1.8 及び 0<b<3とすることができるが、特に0.9 ≦
a≦1.3,0<b<1.2 とすることが好ましい。本発明の
化合物の使用に適したシリコーン樹脂に用いられるオル
ガノポリシロキサンの平均分子量は103 〜105 程度
である。本発明と伴に用いられる硬化触媒としては酸、
アルカリ、アミン、金属の有機酸塩、チタネート等が有
効であるが、一般的には亜鉛、鉛、コバルト、錫、鉄等
のオクチル酸、ラウリン酸等の有機酸塩やトリエタノー
ルアミン、コリンヘキソエート等のアミンが使用されて
いる。さらに、密着向上剤としてはγ−グリシドキシプ
ロピルトリメトキシシラン,N−β(アミノエチル)−
γ−アミノプロピルトリメトキシシラン,γ−アミノプ
ロピルトリエトキシシラン等のシランカップリング剤が
使用される。
【0019】このシリコーン樹脂を被膜して用いるキャ
リアのコア粒子としては鉄粉、ニッケル, 銅, 亜鉛, マ
グネシウム, バリウム等の元素から構成されるフェライ
ト粉、マグネタイト粉等で平均粒径は15〜500 μm 、好
ましくは20〜300 μm が適当である。本発明のシリコー
ン樹脂コートキャリアを製造するには前述のような原料
シリコーン樹脂及び本発明の化合物を適当な有機溶媒に
溶解し、これを例えば浸漬法、スプレー法、或いはは流
動床法等によりコア粒子上に塗布乾燥させた後、100〜2
50 ℃程度で加熱して塗膜を硬化させればよい。一般に
硬化触媒を用いないときは用いたものよりも硬化温度は
高く、180 〜250 ℃程度が適当である。こうして形成さ
れるシリコーン樹脂被膜層の厚さは0.1 〜20μm 程度が
適当である。有機溶剤としては、原料シリコーン樹脂及
び本発明の化合物の両成分を溶解するものであればよ
く、例えばメタノール、エタノール、イソプロパノール
等のアルコール類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化
水素類、n-ヘキサン、n-オクタン、揮発油、リグロイ
ン、石油エーテル等の脂肪族炭化水素類、アセトン、メ
チルエチルケトン等のケトン類、テトラヒドロフラン、
ジオキサン或いはそれらの混合物が使用される。尚塗布
液には乾燥促進剤としてオクチル酸等の有機酸鉛、鉄、
亜鉛等の金属塩等、即ち金属石ケンやアミンを添加する
ことができる。
【0020】本発明のシリコーン樹脂コートキャリアを
浸漬法で製造する場合は、次のように行う。まず浸漬法
装置内にキャリアのコア粒子及び本発明の化合物を有す
るシリコーン樹脂溶液を入れ、適当な混合を行ないなが
ら加熱して溶剤を除去し、所望の厚さの被膜層を形成せ
しめる。次に、このようにして得られた被膜層を有する
キャリアを100 〜250 ℃程度で塗膜を硬化させればよ
い。また、本発明のシリコーン樹脂コートキャリアを流
動床法で製造する場合は以下のように行う。まず、流動
床装置内で上昇する加圧ガス流(通常は空気流)により
キャリア粒子を並行した高さ迄、上昇せしめる。次にキ
ャリア粒子が再び落下する迄の間に上方或いは側面から
前記塗布液をスプレーする。この操作の繰り返しにて所
望の厚さの被膜層を形成せしめる。そして、浸漬法同様
に上記操作にて得られた被膜層を有するキャリアを100
〜250 ℃程度で塗膜を硬化させればよい。
【0021】以上のようにして得られた本発明のシリコ
ーン樹脂コートキャリアと共に現像剤を構成するトナー
としては従来と同様、トナー用樹脂及び着色剤を主成分
とし、粒子径としては平均粒径で 5〜20μm が好ましく
用いることができる。ここで着色剤としては、カーボン
ブラック、アニリンブルー(C.I.No.5040
5)、カルコニルブルー(C.I.No.Azess
Blue 3)、クロムイエロー(C.I.No.14
090)、ウルトラマリンブルー(C.I.No.77
103)、メチレンブルークロライド(C.I.No.
52015)、フタロシアニンブルー(C.I.No.
74160)、デュポンオイルレッド(C.I.No.
26105)、キノリンイエロー(C.I.No.47
005)、マラカイトグリーンオキザレート(C.I.
No.42000)、ランプブラック(C.I.No.
77266)、ローズベンガル(C.I.No.454
35)、等の染料、または顔料及びそれらの混合物が挙
げられる。
【0022】一方、トナー用樹脂としては、ポリスチレ
ン及びスチレンと他のビニルモノマーとの共重合体等の
スチレン系樹脂が主に用いられる。その他のビニルモノ
マーとしてはエチレン、プロピレン、イソブチレン等の
不飽和モノオレフィン類;酢酸ビニルのようなビニルエ
ステル類;ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン
等のビニルケトン類;N−ビニルピロール、N−ビニル
ピロリドン等のN−ピニル化合物;アクリロニトリル;
メタアクリロニトリル;アクリルアミド;メタアクリル
アミド及びそれらの混合物が用いられる。トナー用樹脂
としては以上のようなスチレン系樹脂の他、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ビニルエステル樹脂、ロジン変成
フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂等も
使用できる。
【0023】前記のトナーの製造方法としては、従来の
混練粉砕法が好ましく用いられる。すなわち、前記のト
ナー用樹脂に、本発明の荷電制御剤、前記の着色剤及び
その他の添加剤を、ヘンシェルミキサ等により混合し、
しかる後、前記の混合物を二軸混練機等により溶融混練
し、さらに冷却後微粉砕し、必要に応じて所望の粒径に
分級することにより得ることができる。なお、これらの
トナーに流動性向上剤、クリーニング性向上剤、抵抗調
整剤などの添加剤を外部添加してもよい。一方、これら
のトナーと本発明のシリコーン樹脂コートキャリアの配
合割合は、キャリアの粒径、用いる複写機の現像プロセ
スにより異なるが、トナー濃度(現像剤中に含まれるト
ナーの重量%)で 1〜30%程度が適当である。
【0024】(作用)本発明の化合物の作用について
は、全てが明らかになったわけではないが、本発明の一
般式(I)で示される化合物の効果は、本発明者が出願
した特許(出願番号 平5-170313)に示したとおり、表
面改質の結果であると推測できる。また、本発明の一般
式(II)で示される化合物の作用は、該化合物がコート
樹脂であるシリコーン樹脂と架橋反応し、その結果、三
次元的な網目構造を形成することにより、その中に本発
明の一般式(I)で示される化合物あるいはその反応物
を保持し、徐々にそれがキャリア表面に移動することに
より、効果が持続するものと推測できる。
【0025】一方、荷電制御剤の構造がシリコーン系コ
ートキャリアに及ぼす効果が極めて大きい、ということ
は全く予測しがたいことではあるが、本発明の荷電制御
剤の効果は、四級アンモニウム塩タイプの荷電制御剤
が、他のタイプの荷電制御剤に比して臨界表面張力が大
きく、その結果、臨界表面張力の小さい本発明のシリコ
ーン系化合物により被覆されたキャリアには付着しにく
い、という効果であると推測できる。以上の結果、本発
明の一般式(I)、(II)で示される化合物及び四級ア
ンモニウム塩タイプの荷電制御剤の相乗作用により、そ
れら単独で使用するより、スペント防止作用がさらに向
上し、現像剤の寿命の一層の向上が実現できる推測でき
る。
【0026】
【実施例】以下に実施例により、本発明の効果を説明す
るが、本発明がこれらに限定されるものではない。 (実施例1)オルガノポリシロキサン〔平均構造式(C
H3)1.15Si(OCH3)0.05(OH)0.1O1.35,重量平均分子量800
0〕を濃度40重量%になるようにトルエンで希釈した溶
液に平均構造式 で表される本発明の一般式(I)の化合物を、シリコー
ン樹脂固形分に対して 6重量%、本発明の一般式(II)
の化合物[メチルトリス(メチルエチルケトオキシム)
シラン]を 16 重量%及び有機錫触媒(ジブチルスズジ
オクトエート)の50%キシレン溶液を0.06重量%添加
し、揮発油で濃度20%になるようにシリコーン樹脂溶液
を調整した。つぎに平均粒径 100μmの銅─亜鉛フェラ
イト粉を加熱可能な容器に入れ、150 ℃に加熱しながら
攪拌し、溶媒のトルエンを除去することにより、コート
量が 0.12 炭素重量%(対固形分換算)のコートキャリ
アを得た。
【0027】トナーは、溶融混練法により平均粒径が 1
0 μmのものを得た。但し処方は次の配合割合によっ
た。 トナー用樹脂:スチレン−アクリル樹脂 パーフェクター 9630 (日立化成工業式会社製) 88重量% 荷電制御剤 :例示化合物の四級アンモニウム塩1 3 重量% 着色剤 :カーボンブラック #44(三菱化成工業株式会社製) 6 重量% ワックス :ビスコール 550-P(三洋化成工業株式会社製) 3 重量% 外部添加剤 :シリカ RA-200H(日本アエロジル株式会社製) 0.3 重量% このコートキャリアとトナーをトナー濃度 3.5%で混合
攪拌して、本発明の現像剤を得た。この現像剤とトナー
を用いて、市販の複写機 FP-3280〔松下電器産業株式会
社製〕を用いて、170,000 枚の連続コピーを行った結
果、画像濃度、カブリとも良好なコピーが得られた。
【0028】(実施例2)キャリアについては、実施例
1の配合のうち、本発明の一般式(I)の化合物を12.0
重量%、本発明の一般式(II)の化合物を 20 重量%、
有機錫触媒の50%キシレン溶液を0.07重量%、コート量
を 0.15 炭素重量%にした以外は同様にして、本発明の
コートキャリアを得た。トナーについては、実施例1の
配合のうち、荷電制御剤を例示化合物の四級アンモニウ
ム塩1と四級アンモニウム塩2を各々 1.5重量%を用い
た以外は同様にして、本発明のトナーを得た。
【0029】このようにして得たキャリアとトナーを用
いて、トナー濃度 3.5重量%の本発明の現像剤を得た。
この現像剤とトナーを用いて市販の複写機FP-3280 〔松
下電器産業株式会社製〕を用いて、170,000 枚の連続コ
ピーを行った結果、画像濃度、カブリとも良好なコピー
が得られた。 (比較例1)比較として、実施例1のトナーの本発明の
化合物四級アンモニウム塩1の代わりに、荷電制御剤と
してニグロシンN-07(オリエント化学工業株式会社製)
を 3重量%用いた外は、全く同様に現像剤を作製して同
一の複写機を用いて評価した。その結果、初期の画像は
良好であったが、コピー枚数とともにカブリが増加し、
複写機内のトナー飛散も増加傾向であったので、30,000
枚の時点で評価を中止した。
【0030】(比較例2)比較として、実施例1のキャ
リアの代わりに、コート樹脂としてポリエステル変成シ
リコーン樹脂 X-41-1231(信越化学工業株式会社製)を
1 重量%コートしたキャリアを用いた外は全く同一のト
ナーと複写機を用いて評価した。その結果、初期の画像
は良好であったが、コピー枚数とともにカブリが増加
し、複写機内のトナー飛散も増加傾向であったので、2
5,000枚の時点で評価を中止した。
【0031】
【発明の効果】前記の実施例と比較例の結果から、本発
明の現像剤が耐久性があり、安定した画像が長期間にわ
たって得られることがわかる。ここで好ましく用いられ
る加水分解性基としては、ケトオキシム基、アルコキシ
基、アセトキシ基、アミド基、アルケニルオキシ基など
がある。 前記の一般式(I)のシリコーン樹脂溶液へ
の添加量は、シリコーン樹脂固形分に対して、1〜15重
量%である。 1重量%未満の場合には、期待できる効果
が小さく、また、15重量%を越える場合には、経済的に
不利であるばかりではなく現像剤の流動性が低下し、透
磁率トナー濃度センサーを搭載する現像装置において正
常に機能しない。その結果、カブリ,トナー飛散などの
不具合を招来する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 英世 東京都中央区京橋二丁目3番13号東洋イ ンキ製造株式会社内 審査官 福田 由紀 (56)参考文献 特開 昭62−66268(JP,A) 特開 昭62−129863(JP,A) 特開 平2−33159(JP,A) 特開 平2−240665(JP,A) 特開 平4−60552(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 9/113 G03G 9/097 CA(STN)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】キャリアとトナーからなる現像剤におい
    て、該キャリアがキャリアのコア粒子にシリコーン樹脂
    を被膜してなるコートキャリアで、該シリコーン樹脂組
    成物中に、シリコーン樹脂固形分に対して、下記一般式
    (I)で示される化合物を 1 〜15重量%、下記一般式
    (II)で示される化合物を 5〜90重量%を含有し、且つ
    該トナーが荷電制御剤として第四級アンモニウム塩を、
    トナーに対して 1〜5 重量%を含有することを特徴とす
    る電子写真用現像剤。 一般式(I); (但し、式中R1は炭素原子数1 〜6 のアルキル基, R2
    炭素原子数 1 〜6 のアルキル基又はフェニル基,A:-O
    -,-CH2CH2-, n は2 ≦n ≦ 100, m=2,3 ) 一般式(II); R3-SiX3 (但し、式中R3は炭素原子数1 〜6 のアルキル基、フェ
    ニル基、ビニル基、X は加水分解性基)
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