JP3018385U - 回転ヘッドのクリーニング装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 揺動アーム、支軸、クリーニング操作アー
ム、バネ部などを一体化し、できるだけ部品点数を減ら
し、また、組立、調整の面倒を省くように工夫した回転
ヘッドのクリーニング装置を提供する。 【構成】 テープローディングの際のムービングガイド
の動作によって回転ヘッドの表面にクリーナローラを転
接させ、前記回転ヘッドの汚れを除去するようにした回
転ヘッドのクリーニング装置において、クリーナレバー
Ａを設け、このクリーナレバーＡを回動自在にシャーシ
１０に取り付けると共に、前記クリーナレバーＡを、ク
リーナローラ３を回転自在に支持する揺動アーム５と、
前記ムービングガイドの動作領域に延出するクリーニン
グ操作アーム６と、前記クリーナローラ３を回転ヘッド
から離反せしめる方向に前記揺動アーム５を付勢するバ
ネ部８とで構成し、前記揺動アーム５とクリーニング操
作アーム６とバネ部８とを一体に形成したことを特徴と
する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、回転ヘッドの表面を、テープローディングに際してクリーニングす るための、ビデオテープレコーダやＤＡＴに好適な回転ヘッドのクリーニング装 置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

通常、ビデオテープレコーダでは、テープローディングの際のムービングガイ ドの動作によって、回転ヘッド表面にクリーナローラを転接させ、汚れを除去す るようにしているが、ここで採用されているクリーニング装置は、揺動アームの 先端に設けた支軸にクリーナローラを回転自在に嵌合させ、ワッシャー、又は、 カシメにより支軸に取り付けている。

【０００３】 又、前記ムービングガイドの動作領域に延出するクリーニング操作アームは、 前記揺動アームとは別部材で構成し、更に、クリーニングの時以外には、前記ク リーナローラを回転ヘッド表面から離反させるため、前記揺動アームを離反方向 に弾持するバネ部材を装備している。

【０００４】 更に、図４に示すように、スポンジ状のクリーナローラ２３を取り付けるクリ ーニングベアリング２４も、揺動アーム２５の先端に設けたフック２６で軸２７ に回転可能に固定する構造であるから、支軸に対してクリーナローラを取り付け るのが面倒であるだけでなく、全体として部品点数が多く、組立に手数が掛り、 また、調整が面倒であるという欠点があった。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、上記した点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは 、揺動アーム、支軸、クリーニング操作アーム、バネなどを一体化し、できるだ け部品点数を減らし、また、組立、調整の面倒を省き、コストダウンができるよ うに工夫した回転ヘッドのクリーニング装置を提供しようとするものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

このため、本考案は、テープローディングの際のムービングガイドの動作によ って回転ヘッドの表面にクリーナローラを転接させ、前記回転ヘッドの汚れを除 去するようにした回転ヘッドのクリーニング装置において、クリーナレバーを設 け、このクリーナレバーを回動自在にシャーシに取り付けると共に、前記クリー ナレバーを、クリーナローラを回転自在に支持する揺動アームと、前記ムービン グガイドの動作領域に延出するクリーニング操作アームと、前記クリーナローラ を回転ヘッドから離反せしめる方向に前記揺動アームを付勢するバネ部とで構成 し、前記揺動アームとクリーニング操作アームとバネ部とを一体に形成したこと を特徴とする。

【０００７】 又、前記クリーニング操作アームには、ムービングガイドで押圧されるための 直線部が形成されていることを特徴とする。 又、前記クリーナレバーの枢支部近傍に前記揺動アームの動きを規制する孔を 設け、この孔に嵌入するシャーシに固着されたフックで前記クリーナレバーの抜 け止めを防止するように構成したことを特徴とする。

【０００８】 又、前記揺動アームの動きを規制する孔は扇形のスリット状に形成され、前記 扇形のスリットの端部にシャーシに固着された前記フックが当接して、前記揺動 レバーの回転範囲を規制するように構成したことを特徴とする。 又、揺動アームに設けられた前記クリーナローラを支持する支軸は、円柱状の 支持部と、前記クリーナローラの抜け止め防止用のフック部と、前記支持部とフ ック部とを連結せしめる連結部とからなり、前記連結部は前記支持部の外周寄り に片寄って一体に形成されていることを特徴とする。

【０００９】 又、前記支軸に組み付けられるクリーナベアリングはクリーナローラの取付部 と、前記取付部の両端部に形成されたフランジ部とで構成したことを特徴とする 。

【００１０】

【作用】

この考案によれば、テープがローディングされる際、ムービングガイドの端部 がクリーニング操作アームを所定時間押圧する。 このためクリーニング操作アームと一体に形成された揺動アームが回転ヘッド 側に揺動し、クリーナローラが回転ヘッドに接触し、回転ヘッドのクリーニング が行われる。 やがて、ムービングガイドが所定位置にチャッキングされると、ムービングガ イドは操作アームの押圧を解除するので、バネ部の作用でクリーナローラは回転 ヘッドより離れる。

【００１１】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図１乃至図３を参照しながら具体的に説明する。 本考案に係わるビデオテープレコーダのクリーニング装置は、基本的には、ク リーナレバーＡを設け、このクリーナレバーＡを回転自在にシャーシ１０に取り 付けると共に、このクリーナレバーＡをムービングガイド１で押圧し、テープロ ーディングの際のムービングガイド１の動作によって、回転ヘッド２の表面に、 スポンジ状のクリーナローラ３を転接させ、汚れを除去するように構成したもの である。

【００１２】 このようなビデオテープレコーダのクリーニング装置において、本考案では、 クリーナローラ３をクリーナベアリング１３を介して回転自在に支持する支軸４ が、揺動アーム５の先端に形成され、また、クリーニング操作アーム６が、その 直線部６Ａをムービングガイド１の動作領域、即ち、ガイドスリット７の一部に 延出するように、揺動アーム５の枢支部５Ａと一体に形成している。

【００１３】 また、本考案では、クリーナローラ３を回転ヘッド２の表面から離反する方向 に揺動アーム５を弾持するためのバネ部８が、揺動アーム５と一体に形成されて いる。

【００１４】 ここで採用された、支軸４、揺動アーム５、クリーニング操作アーム６、バネ 部８などは、その厚さの設定条件などで、適度な可撓性、弾性を発揮できる合成 樹脂材料からなり、型成形で得られる。 なお、図中、符号９は、揺動アーム５の枢支部５Ａを回動自在に軸支するため 、シャーシ１０に設けた支軸であり、これと並んでシャーシ１０に設けたフック １１は、クリーンレバーＡの枢支部５Ａ近傍に形成した孔である扇形スリット５ Ｂの縁に摺動自在に係合するもので、枢支部５Ａが支軸９から抜け出すのを防止 している。 又、揺動アーム５の動きを規制するように孔は扇形のスリット状に形成されて いるから、この扇形スリット５Ｂの端部にシャーシ１０に固着された前記フック １１が当接して、揺動レバー５の回転範囲を規制する。このため、クリーナロー ラ３の動く範囲を確実に制御することが出来、必要以上の力が回転ヘッド２にか かるのを防止している。 また、符号１２はバネ部８に当接するバネ支持部材で、シャーシ１０に固着さ れて設けられている。

【００１５】 次にスポンジ状のクリーナローラ３を組み付けているクリーナベアリング１３ とこのクリーナベアリング１３を回転可能に支持する構造について説明すると、 揺動アーム５の先端に設けられたクリーナローラ３を支持する支軸４は、円柱状 の支持部４ａと前記クリーナローラ３の抜け止め防止用のフック部４ｂと、支持 部４ａとフック部４ｂとを連結する連結部４ｃとからなり、連結部４ｃは支持部 ４ａの外周寄りに片寄って一体に形成されている。

【００１６】 又、支軸４に組み付けられるクリーナベアリング１３はクリーナローラ３の取 付部１３ａと、取付部１３ａの両端部に形成されたフランジ部１３ｂ，３ｂとで 構成している。 このように構成することにより、クリーナベアリング１３の組み立て作業を容 易にすると共に、クリーナベアリング１３の抜け止めを確実にしている。

【００１７】 このような構成では、図２に示すように、テープローディングに際して、ムー ビングガイド１が、ガイドスリット７を矢印ａの方向に移動する過程で、クリー ニング操作アーム６の直線部６Ａを、実線で示した位置から左方に押し、これに よって、バネ部８を撓めながら、クリーナレバーＡを点線のように回動させる。 そして、ムービングガイド１が直線部６Ａから離れるまで、揺動アーム５を点線 で示す状態に保持するので、この間、矢印ｂの方向に移動したクリーナローラ３ は回転ヘッド２の表面に転接し、回転ヘッド２が回転して所定のクリーニングが 行われる。

【００１８】 やがて、ムービングガイド１が直線部６Ａの押圧をやめると、バネ部８の復元 力で、枢支部５Ａが逆に回動し、揺動アーム５を元の状態に戻し、クリーナロー ラ３を矢印ｂとは逆の方向に移動させ、回転ヘッド２の表面から離反させる。

【００１９】

【考案の効果】

本考案は下記の効果を奏する。 （１）本考案は、テープローディングの際のムービングガイドの動作によって 回転ヘッドの表面にクリーナローラを転接させ、前記回転ヘッドの汚れを除去す るようにした回転ヘッドのクリーニング装置において、クリーナレバーを設け、 このクリーナレバーを回動自在にシャーシに取り付けると共に、前記クリーナレ バーを、クリーナローラを回転自在に支持する揺動アームと、前記ムービングガ イドの動作領域に延出するクリーニング操作アームと、前記クリーナローラを回 転ヘッドから離反せしめる方向に前記揺動アームを付勢するバネ部とで構成し、 前記揺動アームとクリーニング操作アームとバネ部とを一体に形成したので、部 品の数が減るから組み付けが容易になる。 （２）又、前記クリーニング操作アームには、ムービングガイドで押圧される ための直線部が形成されているので、ムービングガイドの移動する所定の時間の みクリーナローラは回転ヘッドのクリーニングを行う。

【００２０】 （３）又、前記クリーナレバーの枢支部近傍に前記揺動アームの動きを規制す る孔を設け、この孔に嵌入するシャーシに固着されたフックで前記クリーナレバ ーの抜け止めを防止するように構成したので、簡単な構成でクリーナレバーの取 り付けが可能になった。 （４）又、前記揺動アームの動きを規制する孔は扇形のスリット状に形成され 、前記扇形のスリットの端部にシャーシに固着された前記フックが当接して、前 記揺動レバーの回転範囲を規制するように構成したので、クリーナローラの動く 範囲を確実に制御することが出来、必要以上の力が回転ヘッドにかかるのを防止 することが出来る。

【００２１】 （５）又、揺動アームに設けられた前記クリーナローラを支持する支軸は、円 柱状の支持部と、前記クリーナローラの抜け止め防止用のフック部と、前記支持 部とフック部とを連結せしめる連結部とからなり、前記連結部は前記支持部の外 周寄りに片寄って一体に形成したから、クリーナベアリングの組み立て作業が容 易であり、且つ、クリーナベアリングの抜け止めも確実に行われる。 （６）又、前記支軸に組み付けられるクリーナベアリングはクリーナローラの 取付部と、前記取付部の両端部に形成されたフランジ部とで構成したから、クリ ーナベアリングを安価に製造出来る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係わるクリーニング装置の実施例を示
す分解斜視図である。

【図２】本考案の使用態様を説明するための要部の平面
図である。

【図３】本考案のクリーニング装置の支軸とクリーナベ
アリングとクリーナローラとの関係を示す断面図であ
る。

【図４】従来技術を示し、（ａ）は分解斜視図、（ｂ）
は組立断面図である。

【符号の説明】

Ａ クリーナレバー １ ムービングガイド ２ 回転ヘッド ３ クリーナローラ ３Ａ クリーナベアリング ４ 支軸 ５ 揺動アーム ５Ａ 枢支部 ５Ｂ 扇形スリット ６ クリーニング操作アーム ７ ガイドスリット ８ バネ部 ９ 支軸 １０ シャーシ

Claims (6)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 テープローディングの際のムービングガ
   イドの動作によって回転ヘッドの表面にクリーナローラ
   を転接させ、前記回転ヘッドの汚れを除去するようにし
   た回転ヘッドのクリーニング装置において、クリーナレ
   バーを設け、このクリーナレバーを回動自在にシャーシ
   に取り付けると共に、前記クリーナレバーを、クリーナ
   ローラを回転自在に支持する揺動アームと、前記ムービ
   ングガイドの動作領域に延出するクリーニング操作アー
   ムと、前記クリーナローラを回転ヘッドから離反せしめ
   る方向に前記揺動アームを付勢するバネ部とで構成し、
   前記揺動アームとクリーニング操作アームとバネ部とを
   一体に形成したことを特徴とする回転ヘッドのクリーニ
   ング装置。
2. 【請求項２】 前記クリーニング操作アームには、ムー
   ビングガイドで押圧されるための直線部が形成されてい
   ることを特徴とする請求項１記載の回転ヘッドのクリー
   ニング装置。
3. 【請求項３】 前記クリーナレバーの枢支部近傍に前記
   揺動アームの動きを規制する孔を設け、この孔に嵌入す
   るシャーシに固着されたフックで前記クリーナレバーの
   抜け止めを防止するように構成したことを特徴とする請
   求項１又は２記載の回転ヘッドのクリーニング装置。
4. 【請求項４】 前記揺動アームの動きを規制する孔は扇
   形のスリット状に形成され、前記扇形のスリットの端部
   にシャーシに固着された前記フックが当接して、前記揺
   動レバーの回転範囲を規制するように構成したことを特
   徴とする請求項３記載の回転ヘッドのクリーニング装
   置。
5. 【請求項５】 揺動アームに設けられた前記クリーナロ
   ーラを支持する支軸は、円柱状の支持部と、前記クリー
   ナローラの抜け止め防止用のフック部と、前記支持部と
   フック部とを連結せしめる連結部とからなり、前記連結
   部は前記支持部の外周寄りに片寄って一体に形成されて
   いることを特徴とする請求項１，２，３又は４記載の回
   転ヘッドのクリーニング装置。
6. 【請求項６】 前記支軸に組み付けられるクリーナベア
   リングはクリーナローラの取付部と、前記取付部の両端
   部に形成されたフランジ部とで構成したことを特徴とす
   る請求項５記載の回転ヘッドのクリーニング装置。