JP3057284B2 - 回転ヘッドのクリーニングローラの加工方法 - Google Patents

回転ヘッドのクリーニングローラの加工方法

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JP3057284B2
JP3057284B2 JP4173385A JP17338592A JP3057284B2 JP 3057284 B2 JP3057284 B2 JP 3057284B2 JP 4173385 A JP4173385 A JP 4173385A JP 17338592 A JP17338592 A JP 17338592A JP 3057284 B2 JP3057284 B2 JP 3057284B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、記録再生装置の回転ヘ
ッドをクリーニング処理するためのクリーニングローラ
の加工方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種クリーニングローラの製作
は、前加工としてウレタン等の弾性材からなるクリーニ
ングローラ部材加工した後、このクリーニングローラ
部材を軸受部材に嵌挿させることによって製作してい
た。また、上述したクリーニングローラ部材は、回転ド
ラム及び該ドラムと共に回転する回転ヘッドに回転自在
に摩擦接触させて回転ヘッドに付着している汚れ等をク
リーニングする。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うに製作したクリーニングローラは、クリーニングロー
ラ部材の単体時において保証されていたローラ外周面の
真円度が軸受部材との組み立て後では十分に保証するこ
とが難しい。その理由としてクリーニングローラ部材の
軸孔の精度誤差等のため軸受部材との嵌挿状態に問題が
ある。
【0004】また、真円度が不十分であるものをクリー
ニングローラとして用いた場合、回転ヘッドのクリーニ
ング中に回転ドラムと共に円滑に回転することが困難と
なる。この結果、クリーニングローラ部材は回転ドラム
に対して強く当たる部分と弱く当たる部分とが生じるた
め、クリーニングローラ部材の周面が偏磨耗したり、偏
った汚れが生じるのでローラ寿命が著しく低下するとい
った問題があった。
【0005】本発明は、上述したような問題点を解消す
るためになされたもので、軸受部材に嵌挿されたクリー
ニングローラの真円度を向上して回転ドラムと接触し円
滑な回転動作の行える回転ヘッドのクリーニングローラ
の加工方法を得ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
め、本発明による回転ヘッドのクリーニングローラの加
工方法は、円筒体の上下にフランジ部を有する軸受部材
に弾性体からなる円筒状のクリーニングローラ部材を嵌
挿し、軸受部材に嵌挿された状態で該軸受部材と同心円
上に配置した加工手段を用いて該クリーニング部材の外
周面の真円度を得るようにしたものである。
【0007】
【作用】上述したように構成した本発明における回転ヘ
ッドのクリーニングローラの加工方法は、軸受部材に嵌
挿した状態においてクリーニングローラ部材の外周面を
例えば熱線を用いた加工手段により処理し、クリーニン
グローラ部材の真円度を得るようにしたので、回転ヘッ
ドと共に回転する回転ドラムとの接触状態で円滑に回転
動作させることができ、これによって、クターニングロ
ーラ部材の偏摩耗や偏った汚れが生じることもなく長寿
命化と共に信頼性の高いクリーニングローラが得られ
る。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1はクリーニングローラ部材の斜視図、図2は
クリーニングローラ部材を支持する軸受部材の斜視図、
図3は軸受部材にクリーニングローラ部材が嵌挿された
組み立て状態の斜視図を示す。
【0009】図1において、クリーニングローラ部材は
符号1で示し、このクリーニングローラ部材1は例え
ば、ウレタンフォームあるいは不織布等の一般に弾力変
形可能の弾性材を円筒体に加工したものである。従って
クリーニングローラ部材1の中心には軸孔2が形成され
ている。
【0010】図2において、軸受部材は符号3で示し、
この軸受部材3は硬質プラスチック材の円筒体の上下部
に円板状のフランジ部4,4が一体成形加工されたもの
であり、軸受部材3の中心には軸孔5が設けられてい
る。尚、軸受部材3の筒外径は上述したクリーニングロ
ーラ部材1の外径より若干大きくしてあり、また、軸受
部材3のフランジ部4,4の外径はクリーニングローラ
部材1の外径より小径である。
【0011】上述したように構成したクリーニングロー
ラ部材1は軸受部材3の筒部に嵌挿したクリーニングロ
ーラが図3であり、図4にこのクリーニングローラの縦
断面図を示す。従って図3及び図4から判るように軸受
部材3の筒部に嵌挿されたクリーニングローラ1の軸孔
2はその弾性変形力により若干拡径された状態で密着さ
れ、しかも、クリーニングローラ1はその上下の端面が
軸受部材3のフランジ部4,4に当接して軸受部材3か
らの抜け出しを防止している。
【0012】このように構成したクリーニングローラ
は、次の工程としてクリーニングローラ部材1の外周面
を真円にするための加工が行われる。図5にその加工方
法の一例を示す。先ず、クリーニングローラは、軸受部
材3はその軸孔5を加工装置の支持軸6に挿着し固定す
る。この加工装置には軸受部材3の中心と同心円に回転
するニクロム線等の熱線7を備えている。
【0013】すなわち、発熱した熱線7をクリーニング
ローラ部材1の外周面に沿って回転させることによっ
て、例えば、熱線7の回転軌跡からはみ出すクリーニン
グローラ部材1の外周面部分は熱線7によって焼き切ら
れることになるので、クリーニングローラ部材1の外周
面は軸受部材3の中心に対して真円に加工することがで
き、本発明のクリーニングローラが製作できる。
【0014】図6は上述したように構成したクリーニン
グローラを用いて回転ドラムの回転ヘッドをクリーニン
グする使用状態の斜視図を示す。この図では回転ドラム
は回転動作する上ドラム8と回転しない下ドラム9とか
らなり、上ドラム8にその回転周面から突出して回転ヘ
ッド10が設けられている。一方、クリーニングローラ
はリンク11を介して支持されたローラ軸12に軸受部
材3の軸孔5が挿入されて回転可能に保持され、図示し
ない駆動機構によって回転ドラム面に接離可能である。
【0015】詳しくは、回転ドラム面に接触し回転ドラ
ムの回転動作に伴って回転動作するクリーニングローラ
は、図7に示すようにクリーニングローラ部材1が上ド
ラム8と下ドラム9とに跨がって接触するが、上ドラム
8側に多く偏して接触し、回転ヘッド10はクリーニン
グローラ部材1が弾性変形し凹んだ状態となって摩擦接
触し、回転ヘッド10のクリーニングが行われる。
【0016】以上、説明したように本発明による回転ヘ
ッドのクリーニングローラの加工方法は、軸受部材3に
クリーニングローラ部材1を嵌挿した状態で軸受部材3
の中心を同心円としてクリーニングローラ部材1の外周
面を熱線により熱処理加工するようにしたので、クリー
ニングローラの真円度向上させることができ、これによ
って、クリーニングローラは回転ドラムに接触し円滑に
回転動作させることができるため、クリーニングローラ
部材1の偏摩耗や偏った汚れが生じることもなく長寿命
化と共に信頼性の高いクリーニングローラが得られる。
また、熱処理されたクリーニングローラ部材1の外周面
は熱処理前より硬化しているので、クリーニングローラ
部材1の耐磨耗性も向上させることができる。
【0017】尚、本発明は、上述しかつ図面に示した実
施例に限定されるものでなる、その要旨を逸脱しない範
囲内で種々の変形実施が可能である。例えば、クリーニ
ングローラ部材1の外周面の熱線による熱処理は実施例
ではクリーニングローラを固定し熱線を回転動作するよ
うにしたが、逆に熱線に沿ってクリーニングローラを回
転動作させるようにしてもよい。また、ニクロム線を利
用したもの以外、レーザー光を利用するものであっても
よく、さらに、カッターによるローラ外周面の切削加工
でもよい。
【0018】
【発明の効果】以上説明したように本発明における回転
ヘッドのクリーニングローラの加工方法は、軸受部材に
弾性体からなる円筒状のクリーニングローラ部材を嵌挿
し、軸受部材に嵌挿された状態で該軸受部材と同心円上
に配置した加工手段を用いてクリーニングローラ部材の
外周面の真円度を得るようにしたので、クリーニングロ
ーラは回転ドラムに接触し円滑に回転動作させることが
でき、この結果、クリーニングローラ部材1の偏摩耗や
偏った汚れが生じることもなく長寿命化と共に信頼性の
高いクリーニングローラが得られるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本例におけるクリーニングローラ部材の斜視図
である。
【図2】本例における軸受部材の斜視図である。
【図3】本例のクリーニングローラの斜視図である。
【図4】図3の縦断面図である。
【図5】クリーニングローラ部材の熱処理加工の一例の
斜視図である。
【図6】回転ヘッドのクリーニング状態の斜視図であ
る。
【図7】回転ヘッドクリーニング時のクリーニングロー
ラの断面図である。
【符号の説明】
1 クリーニング部材 3 軸受部材 4 フランジ部 7 熱線 8 上ドラム 9 下ドラム 10 回転ヘッド 11 リンク 12 ローラ軸

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録再生装置の回転ヘッドを摩擦接触に
    よりクリーニング処理するためのクリーニングローラ
    加工方法であって、 円筒体の上下にフランジ部を有する軸受部材に弾性体か
    らなる円筒状のクリーニングローラ部材を嵌挿し、上記
    軸受部材に嵌挿された状態で該軸受部材と同心円上に配
    置した加工手段を用いて上記クリーニング部材の真円度
    を得るように加工するようにしたことを特徴とする回転
    ヘッドのクリーニングローラの加工方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の回転ヘッドのクリーニン
    グローラの加工方法において、 上記加工手段が熱線であることを特徴とする回転ヘッド
    のクリーニングローラの加工方法。
JP4173385A 1992-06-30 1992-06-30 回転ヘッドのクリーニングローラの加工方法 Expired - Fee Related JP3057284B2 (ja)

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