JP3642848B2 - 基板回転保持装置および回転式基板処理装置 - Google Patents
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【発明の属する技術分野】
本発明は、基板を水平に保持しつつ回転させる基板回転保持装置およびそれを備えた回転式基板処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
回転式塗布装置、回転式現像装置等の回転式基板処理装置においては、半導体ウエハ等の基板を水平に保持しながら回転させる必要がある。一般的には、基板の裏面を真空吸着により吸着保持する吸引式スピンチャックが用いられている。しかしながら、吸引式スピンチャックでは、基板を回転時に確実に吸着保持するために強力な吸引を行っているので、吸着による基板裏面の汚染が生じる。
【0003】
そこで、基板の裏面の周縁部を支持するとともに基板の外周端縁を保持しつつ基板に回転力を伝達する外周端縁保持型の基板回転保持装置(機械式スピンチャック)が提案されている。このような基板回転保持装置では、基板の回転時に、基板の外周端縁に当接する部材と基板との間の滑りを極力抑えることが要求される。
【0004】
図17は従来の外周端縁保持型の基板回転保持装置の平面図である。また、図18(a),(b)は基板回転保持装置に用いられる従来の回転式保持部材(チャックピン)のそれぞれ平面図および側面図である。
【0005】
図17に示すように、円形の回転部材1の上面に複数の固定式保持部材2および回転式保持部材2aが取り付けられている。各固定式保持部材2は、円柱状の基板支持部3およびその基板支持部3よりも小さい直径を有する円柱状の水平位置規制部4からなる。固定式保持部材2の基板支持部3の上面部が基板100の裏面の周縁部に当接し、水平位置規制部4の外周面が基板100の外周端縁に当接することにより、基板100が水平姿勢に支持されるとともに基板100の水平方向の位置が規制される。
【0006】
一方、回転式保持部材2aは、円柱状の支持部3および4分の1の円柱状の保持部4aからなる。図18に示すように、回転式保持部材2aは、回転軸40の周りで矢印x,yで示す方向に回動可能に回転部材1(図17参照)に取り付けられている。回転式保持部材2aが矢印xの方向に回動すると、保持部4aの外側の端縁41が基板100の外周端縁に当接し、基板100が水平方向に保持される。逆に、回転式保持部材2aが矢印yの方向に回動すると、基板100の保持が解除される。
【0007】
図19は従来の回転基板保持装置に用いられる回転式保持部材の他の例を示す平面図である。
図19に示す回転式保持部材2bは、円柱状の支持部3および円弧状の保持部4bとからなる。保持部4bの内側の中央部には2つの突起42が設けられている。回転式保持部材2bが矢印xの方向に回動すると、突起42の一方が基板100の外周端縁に当接し、基板100が水平方向に保持される。逆に、回転式保持部材2bが矢印yの方向に回動すると、基板100の保持が解除される。
【0008】
また、基板100のノッチ部(凹状切欠き)が突起42の箇所に位置して突起42がノッチ部に入り込んだときには、保持部4bの端部43が基板100の外周端縁に当接し、基板100が水平方向に保持される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような回転式保持部材2a,2bにおいては、基板100に当接する保持部4a,4bの当接部分と回転軸との間の距離が長くなるほど保持力が弱くなる。これを、図20を用いて説明する。
【0010】
図20に示すように、棒200の中央部201に回転力Pを加え、回転軸Oを中心として棒200を回動させて物体を保持する場合を考える。図20(a)は棒200の端部202で物体を保持する場合を示し、図20(b)は棒200の中心部201で物体を保持する場合を示す。回転力Pを2Aとすると、図20(a)の場合には、保持力HはAとなり、図20(b)の場合には、保持力Hは2Aとなる。このように、回転軸Oと保持部(当接部分)との間の距離が長くなるほど、保持力は弱くなる。
【0011】
図18の回転式保持部材2aにおいては、保持部4aの外周部に存在する端縁41が基板100の外周端縁に当接するので、回転軸40と当接部分との間の距離が長く、回転力に対する保持力が弱い。
【0012】
一方、図19の回転式保持部材2bにおいては、回転軸の近くに存在する突起42が基板100の外周端縁に当接するので、回転軸と当接部分との間の距離が短く、回転力に対する保持力が強い。しかしながら、基板100のノッチ部が突起42の箇所に位置したときには、保持部4bの端部43が基板100の外周端縁に当接するため、回転軸と当接部分との間の距離が長くなり、突起42が当接する場合に比べて回転力に対する保持力が弱くなる。
【0013】
したがって、従来の回転式保持部材2a,2bを用いた基板回転保持装置では、基板の回転時に基板と保持部材との間に滑りが生じるおそれがある。
本発明の目的は、常に強い保持力で基板を水平方向に保持することができる基板回転保持装置およびそれを用いた回転式基板処理装置を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
第1の発明に係る基板回転保持装置は、基板を水平に保持しつつ回転させる基板回転保持装置であって、水平姿勢で回転駆動される回転部材と、基板の外周端縁に当接して基板の水平位置を規制する1以上の固定式保持部材および複数の回転式保持部材とを備え、複数の回転式保持部材は、所定の回転軸の周りで回動可能に回転部材に取り付けられた支持部と、凸状の曲面を有する保持部とからなり、かつ基板の回転中心に関して互いに非対称な位置に配置され、少なくとも2つの回転式保持部材は互いに隣接するように配置され、保持部の曲面は、支持部の回動に伴って基板の外周端縁に当接するように支持部に回転軸に対して偏心して設けられたものである。
【0015】
第2の発明に係る基板回転保持装置は、第1の発明に係る基板回転保持装置の構成において、基板の回転中心に関して複数の回転式保持部材と対向する位置にそれぞれ固定式保持部材が配置されたものである。
【0016】
第3の発明に係る基板回転保持装置は、第1または第2の発明に係る基板回転保持装置の構成において、支持部が、基板の裏面の周縁部を支持する上面部を有し、保持部が、支持部の上面部に回転軸に対して偏心して設けられた円柱体からなるものである。
【0017】
第4の発明に係る基板回転保持装置は、第1または第2の発明に係る基板回転保持装置の構成において、支持部が、基板の裏面の周縁部を支持する上面部を有し、保持部の曲面が、支持部の上面部にほぼ回転軸から外周縁にかけて形成されたものである。
【0019】
第5の発明に係る基板回転保持装置は、第1〜第4のいずれかの発明に係る基板回転保持装置の構成において、複数の回転式保持部材の支持部が磁力により回転駆動されるものである。
【0020】
第1〜第5の発明に係る基板回転保持装置においては、複数の回転式保持部材の支持部を回転軸の周りで一方向に回動させることにより保持部の凸状の曲面が基板の外周端縁に当接し、支持部を回転軸の周りで逆方向に回動させることにより凸状の曲面が基板の外周端縁から離れる。この場合、基板の外周端縁への当接部分は凸状の曲面の頂部となり、回転軸と当接部分との間の距離が短い。したがって、回転力に対する保持力が強くなる。その結果、基板を強い保持力で水平方向に保持することができ、基板と保持部材との間に滑りが生じない。
【0021】
しかも、複数の回転式保持部材が基板の回転中心に関して非対称な位置に配置されているので、保持部材どうしが保持力を相殺することがなく、基板を確実に保持することができる。
【0022】
また、少なくとも2つの回転式保持部材が互いに隣接するように設けられているので、1つの回転式保持部材が基板のオリエンテーションフラット部(直線状切欠き)に位置しても、他の回転式保持部材が基板を保持することができる。したがって、オリエンテーションフラット部の位置に関わらず基板を確実に保持することができる。オリエンテーションフラット部を有さない基板を保持する場合には、基板の中心と回転中心とを一致させることができる。
【0023】
特に、第2の発明に係る基板回転保持装置においては、回転式保持部材と固定式保持部材とが基板の回転中心に関して互いに対向して配置されているので、回転式保持部材が互いに対向して配置された場合に比較して、弱い力で基板を保持しても、基板と保持部との間に滑りが発生しない。
【0024】
また、第3の発明に係る基板回転保持装置においては、支持部の上面部が基板の裏面の周縁部に当接するとともに、円柱体からなる保持部の外周面が基板の外周端縁に当接することにより、基板が水平姿勢で支持されるとともに水平方向に保持される。この場合、支持部の回転変位量に比較して基板の外周端縁へ向かう方向への保持部の変位量が小さいので、回転力に対する保持力がより強くなる。
【0025】
さらに、第4の発明に係る基板回転保持装置においては、支持部の上面部が基板の裏面の周縁部に当接するとともに、保持部の曲面が基板の外周端縁に当接することにより、基板が水平姿勢で支持されるとともに水平方向に保持される。この場合、基板への当接部分が支持部の回転軸と外周縁との間に存在するので、回転軸と当接部分との間の距離が短くなり、回転力に対する保持力がより強くなる。
【0027】
さらに、第5の発明に係る基板回転保持装置においては、回転式保持部材の保持部が磁力により回転駆動されるので、部材間の摩擦によるパーティクル(粒子)が発生しない。
【0028】
第6の発明に係る回転式基板処理装置は、第1〜第5のいずれかの発明に係る基板回転保持装置を備えたものである。
第6の発明に係る回転式基板処理装置においては、第1〜第5のいずれかの発明に係る基板回転保持装置が設けられているので、基板を強い保持力で水平方向に保持して回転させることができる。したがって、基板の回転時に、基板と保持部材との間に滑りが生じない。
【0029】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の第1の実施例における基板回転保持装置の斜視図、図2は図1の基板回転保持装置の平面図である。
【0030】
図1および図2において、円形の回転部材1は回転軸1aの周りで回転駆動される。回転部材1の下方には、リング状磁石11が回転軸1aと同軸に配設されている。回転部材1の上面には、回転軸1aと同軸の円周に沿って複数の固定式回転保持部材2および2つの回転式保持部材5が取り付けられている。固定式保持部材2の構成は、図13に示した固定式保持部材2の構成と同様である。
【0031】
特に、2つの回転式保持部材5は、回転軸1aに関して点対称とならない位置に配置され、各回転式保持部材5と対向する位置に固定式保持部材2が配置されている。本実施例では、2つの回転式保持部材5が隣接する位置に配置される。
【0032】
図3(a),(b)は回転式保持部材5のそれぞれ平面図および側面図である。図3に示すように、回転式保持部材5は、円柱状の支持部6およびその支持部6よりも小さな直径を有する円柱状の保持部7からなる。支持部6は、その中心軸と同軸の回転軸6aの周りで回動可能に回転部材1(図1および図2参照)に取り付けられる。保持部7は、支持部6の上面部にその回転軸6aに対して偏心して設けられている。すなわち、支持部6の回転軸6aと保持部7の中心軸7aとは所定の距離だけずれている。
【0033】
図4は回転式保持部材およびその下部に取り付けられた磁石保持部を示す斜視図である。図4に示すように、回転式保持部材5の支持部6の下部には、回転軸6aと同軸の回転軸体8を介して円形の磁石保持部9が取り付けられている。磁石保持部9の中央には棒状の永久磁石10が内蔵されている。
【0034】
図5および図6は図1の基板回転保持装置の構成および動作を説明するための図であり、(a)は回転式保持部材およびその周辺部の部分断面図、(b)は回転式保持部材の平面図である。
【0035】
図5(a)および図6(a)に示すように、回転式保持部材5の回転軸体8は回動軸受け12を介して回転部材1に回動自在に支持されている。回動軸受け12には、回動摩擦を抑えるために例えばベアリング機構が設けられている。
【0036】
基板100の処理前および処理後には、図5(a)に示すように、リング状磁石11が回転部材1の下方に離れて位置する。このとき、リング状磁石11が形成する磁力線Bは、永久磁石10が設置される高さにおいて、回転部材1の外側から中心部に向かう方向に向いている。したがって、永久磁石10のN極が回転部材1の中心部に向かう方向に吸引される。それにより、図5(b)に示すように、回転式保持部材5は矢印Xの方向に回動し、保持部7の外周面が基板100の外周端縁から離れる。
【0037】
基板100を処理する際には、図6(a)に示すように、リング状磁石11が上昇して回転部材1に接近する。したがって、永久磁石10のS極がリング状磁石11のN極に吸引される。それにより、図6(b)に示すように、回転式保持部材5が矢印Yの方向に回動し、保持部7の外周面が基板100の外周端縁に当接し、基板100が水平方向に保持される。
【0038】
本実施例の回転式保持部材5においては、支持部6の回転軸6a(図3参照)の近くに存在する保持部7の外周面が基板100の外周端縁に当接するので、永久磁石10とリング状磁石11による回転力に対する基板100の保持力が強くなる。
【0039】
しかも、図7に示すように、支持部6の回転変位量Rに対する保持部7の変位量Lが小さいので、回転力に対して大きな保持力が得られる。その結果、基板100が保持部7に対して滑りを生じることなく確実に保持される。
【0040】
また、図8に示すように、基板100がノッチ部101を有する場合、そのノッチ部101の開口の寸法が例えば3mmであるとすると、回転式保持部材5の支持部6の直径を例えば16mmに設定し、保持部7の直径を例えば10mmに設定する。それにより、保持部7の箇所にノッチ部101が位置しても、保持部7がノッチ部101に入り込まない。したがって、基板100のノッチ部101の位置に関わらず基板100をほぼ同一位置で同一の保持力で保持することができる。
【0041】
また、図9に示すように、各回転保持部材5は、保持部7が基板100の円形の外周端縁を保持するために必要な最小限の量だけ基板100の外周端縁に向かう方向に移動する。
【0042】
したがって、基板100がオリエンテーションフラット部(直線状切欠き)102を有する場合、回転式保持部材5の箇所にオリエンテーションフラット部102が位置しても、保持部7がオリエンテーションフラット部102に向かう方向に入り込まず、保持部7がオリエンテーションフラット部102に当接しない。したがって、基板100の領域103をブラシで洗浄する際に、回転式保持部材5が洗浄の妨げになることはない。
【0043】
特に、オリエンテーションフラット部を有さない基板100を保持する場合には、基板100の中心と回転中心とを一致させることができる。
さらに、保持部7が突起ではなく曲面で基板100の外周端縁に当接するので、保持部7が破損するおそれが少ない。
【0044】
また、2つの回転式保持部材5が設けられているので、1つの回転式保持部材5が基板100のオリエンテーションフラット部102に位置しても他の1つの回転式保持部材5が基板100を保持することができる。したがって、オリエンテーションフラット部の位置に関わらず、基板100を確実に保持することができる。
【0045】
次に、2つの回転式保持部材5の配置による効果を図10および図11を参照しながら説明する。
本実施例の基板回転保持装置においては、図10に示すように、2つの回転式保持部材5が隣接する位置に配置され、すなわち2つの回転式保持部材5は回転軸1aに関して非対称な位置に配置されている。基板100が回転部材1とともに矢印Cの方向に回転される場合、回転式保持部材5は矢印Dの方向に回動され、保持部7により基板100の外周端縁が保持される。このとき、2つの回転式保持部材5が回転軸1aに関して非対称な位置に配置されているので、回転式保持部材5による保持力が基板100に有効に与えられる。
【0046】
しかも、回転式保持部材5に対向する位置に固定式保持部材2が配置されているので、保持力が弱い場合でも保持部7と基板100との間に滑りが発生しない。
【0047】
これに対して、図11に示すように、2つの回転式保持部材5が回転軸1aを通る直線上に対向して配置されている場合には、回転式保持部材5が矢印Dで示す方向に回動すると、2つの回転式保持部材5の回動による保持力が相互に相殺され、基板100に有効な保持力が与えられない。
【0048】
したがって、2つ以上の回転式保持部材5で基板100を保持する場合には、それらの回転式保持部材5を基板100の回転軸1aに関して非対称な位置に配置する必要がある。
【0049】
図12は本実施例の基板回転保持装置における回転保持部材5の他の配置例を示す平面図である。
図12の例では、2つの回転式保持部材5が1つの固定式保持部材2を挟んで配置されている。この場合にも、2つの回転式保持部材5が基板100の回転中心1aに関して非対称な位置に設けられているので、2つの回転式保持部材5による保持力が基板100に有効に与えられる。したがって、基板100を確実に保持することができる。
【0050】
なお、回転式保持部材5の数および配置は図10および図12の例に限定されず、任意の数の回転式保持部材5を任意の配置で設けてもよい。
この場合にも、複数の回転式保持部材5を基板100の回転中心1aに関して非対称な位置に配置することにより、回転式保持部材5による保持力を基板100に有効に与えることができる。その結果、基板100を確実に保持することができる。
【0051】
図13および図14は本発明の第2の実施例における基板回転保持装置に用いられる回転式保持部材を示す図であり、(a)は平面図、(b)は側面図である。
【0052】
図13および図14に示すように、回転式保持部材15は、円柱状の支持部16と、曲面部17aを有する保持部17とからなる。支持部16は、その中心軸と同軸の回転軸16aの周りで回動可能に回転部材に取り付けられる。保持部17は支持部16の上面部に設けられ、曲面部17aは、支持部16の回転軸16aから外周面にかけてほぼ中央部が凸になるように形成されている。
【0053】
図13(a),(b)に示すように、回転式保持部材15が回転軸16aの周りで矢印Xの方向に回動すると、保持部17の曲面部17aが基板100の外周端縁から離れる。逆に、図14(a),(b)に示すように、回転式保持部材15が回転軸16aの周りで矢印Yの方向に回動すると、保持部17の曲面部17aのほぼ中央部が基板100の外周端縁に当接する。それにより、基板100が水平方向に保持される。
【0054】
本実施例の回転式保持部材15においては、回転軸16aの近くに存在する曲面部17aの頂部が基板100の外周端縁に当接するので、強い保持力が得られる。
【0055】
図15は第1および第2の実施例の基板回転保持装置を適用可能な基板処理装置の全体の概略斜視図である。
図15の基板処理装置は、基板100に洗浄処理、塗布処理、現像処理、密着強化処理、加熱処理、冷却処理等の一連の処理を行うための装置であり、正面側に第1の基板処理領域301を有し、後方側に第2の基板処理領域302を有し、第1の基板処理領域301と第2の基板処理領域302との間に搬送領域303を有する。
【0056】
第1の基板処理領域301には、基板の洗浄処理を行う回転式洗浄部(スピンスクラバー)SS、処理液の塗布処理を行う回転式塗布部(スピンコータ)SCおよび現像処理を行う回転式現像部(スピンデベロッパー)SDが配列されている。また、第2の基板処理領域302には、密着強化処理を行う密着強化部AH、加熱処理を行う基板加熱部(ホットプレート)HPおよび冷却処理を行う基板冷却部(クーリングプレート)CPが配置されている。搬送領域303には、基板搬送装置60が移動自在に設けられている。
【0057】
さらに、この基板処理装置の側部側には、基板100の搬入および搬出を行うインデクサINDが設けられている。インデクサINDの移載ロボット61は、カセット62から基板100を取り出して基板搬送装置60に送り出し、逆に、一連の処理が施された基板100を基板搬送装置60からカセット62に戻す。
【0058】
基板搬送装置60は、第1の基板処理領域301および第2の基板処理領域302の側に進退移動可能となっており、各処理部との間で処理済みの基板100と未処理の基板100とを交換する。
【0059】
図15の基板処理装置において、回転式洗浄部SS、回転式塗布部SCおよび回転式現像部SDに第1または第2の実施例の基板回転保持装置が設けられる。それにより、回転式洗浄部SS、回転式塗布部SCおよび回転式現像部SDにおいて、滑りを生じることなく基板100を確実に回転保持しつつ所定の処理を施すことが可能となる。
【0060】
特に、本発明を回転式洗浄部SSに適用すると以下のような効果を生じる。つまり、回転式洗浄部SSにおいて、図16に示すように、基板100が回転式保持部材5の保持部7により矢印Yの方向に保持された状態で回転式保持部材5とともに矢印R1の方向に回転しているものとする。このとき、ブラシ等の洗浄具(図示せず)が回転中の基板100に接すると、基板100は回転式保持部材5に対して回転方向とは逆の方向(矢印R2の方向)に滑ろうとするが、その滑ろうとする方向が保持部7により基板100が保持される方向となる。そのため、洗浄具が回転中の基板100に接している間は回転式保持部材5による保持力が強くなる。このように、本発明によると、単に保持力を一定に強くするのみならず、必要なときだけ保持力を強くすることが可能となる。
【0061】
なお、本発明の基板回転保持装置は、上記実施例に限らず種々の回転式基板処理装置に適用することができる。例えば、本発明の基板回転保持装置を回転式エッジ露光装置に適用することにより、滑りを生じることなく基板を確実に回転保持しつつ基板のエッジ露光を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における基板回転保持装置の概略斜視図である。
【図2】図1の基板回転保持装置の平面図である。
【図3】図1の基板回転保持装置に用いられる回転式保持部材の平面図および側面図である。
【図4】図1の基板回転保持装置に用いられる回転式保持部材および磁石保持部材の斜視図である。
【図5】回転式保持部材の保持部が基板の外周端縁から離れた状態を示す部分断面図および平面図である。
【図6】回転式保持部材の保持部が基板の外周端縁に当接した状態を示す部分断面図および平面図である。
【図7】回転式保持部材の支持部の回転変位量と保持部の変位量との関係を示す平面図である。
【図8】回転式保持部材の保持部と基板のノッチ部との関係を示す平面図である。
【図9】回転式保持部材と基板のオリエンテーションフラット部との関係を示す平面図である。
【図10】基板回転保持装置における2つの回転式保持部材の配置による効果を説明するための平面図である。
【図11】基板回転保持装置における2つの回転式保持部材の配置による効果を説明するための平面図である。
【図12】基板回転保持装置における回転式保持部材の他の配置例を示す平面図である。
【図13】本発明の第2の実施例における回転式保持部材の保持部が基板の外周端縁から離れた状態を示す平面図および側面図である。
【図14】本発明の第2の実施例における回転式保持部材の保持部が基板の外周端縁に当接した状態を示す平面図および側面図である。
【図15】本発明の第1および第2の実施例における基板回転保持装置が適用される基板処理装置の全体の概略斜視図である。
【図16】本発明を回転式洗浄部に適用した場合の効果を説明するための図である。
【図17】従来の基板回転保持装置の平面図である。
【図18】図16の基板回転保持装置に用いられる回転式保持部材の平面図および側面図である。
【図19】従来の回転式保持部材の他の例を示す平面図である。
【図20】回転式保持部材の回転力と保持力との関係を説明するための図である。
【符号の説明】
1 回転部材
2 固定式保持部材
3 基板支持部
4 水平位置規制部
5,15 回転式保持部材
6,16 支持部
7,17 保持部
7a 中心軸
6a,16a 回転軸
17a 曲面部
Claims (6)
- 基板を水平に保持しつつ回転させる基板回転保持装置であって、
水平姿勢で回転駆動される回転部材と、
前記基板の外周端縁に当接して前記基板の水平位置を規制する1以上の固定式保持部材および複数の回転式保持部材とを備え、
前記複数の回転式保持部材は、所定の回転軸の周りで回動可能に前記回転部材に取り付けられた支持部と、凸状の曲面を有する保持部とからなり、かつ前記基板の回転中心に関して互いに非対称な位置に配置され、少なくとも2つの回転式保持部材は互いに隣接するように配置され、
前記保持部の前記曲面は、前記支持部の回動に伴って前記基板の外周端縁に当接するように前記支持部に前記回転軸に対して偏心して設けられたことを特徴とする基板回転保持装置。 - 前記基板の回転中心に関して前記複数の回転式保持部材と対向する位置にそれぞれ固定式保持部材が配置されたことを特徴とする請求項1記載の基板回転保持装置。
- 前記支持部は、前記基板の裏面の周縁部を支持する上面部を有し、
前記保持部は、前記支持部の前記上面部に前記回転軸に対して偏心して設けられた円柱体からなることを特徴とする請求項1または2に記載の基板回転保持装置。 - 前記支持部は、前記基板の裏面の周縁部を支持する上面部を有し、
前記保持部の前記曲面は、前記支持部の前記上面部にほぼ前記回転軸から外周縁にかけて形成されたことを特徴とする請求項1または2に記載の基板回転保持装置。 - 前記複数の回転式保持部材の前記支持部は磁力により回転駆動されることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の基板回転保持装置。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の基板回転保持装置を備えたことを特徴とする回転式基板処理装置。
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