JP3017366B2 - 光記録方法および光記録媒体 - Google Patents

光記録方法および光記録媒体

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JP3017366B2
JP3017366B2 JP4257845A JP25784592A JP3017366B2 JP 3017366 B2 JP3017366 B2 JP 3017366B2 JP 4257845 A JP4257845 A JP 4257845A JP 25784592 A JP25784592 A JP 25784592A JP 3017366 B2 JP3017366 B2 JP 3017366B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レ−ザ光を用いて情報
を記録する高密度光記録方法およびそれに用いる光記録
媒体に係り、特に光強度変調方式により、長さ方向より
も幅方向に広い記録マークを熱的な干渉の影響を受けず
に高密度に記録することができ、高密度オ−バライト
(重ね書き)を達成することが可能な光記録方法および
それに用いる光記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、光ディスクに情報を記録する場合
に、例えばレ−ザ光の強度を変調して、円形もしくは長
円形の記録マ−クを形成させている。この記録マ−クの
中心位置に、情報の“1”を対応させるピットボジショ
ン記録方式においては、円形のマ−クを記録する場合の
みレ−ザ光の強度を所定のパワ−まで増大させ、情報を
記録しない部分、すなわち情報の“0”の場合にはレ−
ザ光を切るか、あるいはオ−トフォ−カスやトラッキン
グと言ったサ−ボが掛かる程度にまでレーザ光の強度を
低下させている。また、記録マ−クの両縁に、情報の
“1”を対応させるピットエッジ記録方式では、種々の
長さの長円形マ−クを記録する場合にのみレ−ザ光の強
度を所定のパワーまで増大させている。さらに、光強度
変調でオ−バライトが可能な光磁気ディスクや相変化型
光ディスクにおいては、マ−クを記録する場合にはレ−
ザ光の強度を所定のパワ−に増大させ、記録マ−クを消
去する場合、すなわち情報の“0”を記録する場合に
は、記録パワ−とサ−ボ用パワ−との中間程度のパワー
にレザー光の強度を低下させていた。上記いずれの記録
方式においても、これまでの光強度変調記録では円形あ
るいは長円形のマ−クしか記録することができなかった
ため、高密度化のために記録マ−クを小さくすればする
ほどS/N比が大きく劣化するので、高密度記録化の支
障となっていた。すなわち、ディスク回転方向(長さ方
向)の記録密度を上げ、記録マ−クの長さを短くして行
くと、同時に記録マ−クの幅も短くなってしまう。レー
ザ光スポットで読み出される信号出力の大きさは、記録
マ−クの面積にほぼ比例するため、例えば円形の記録マ
−クの長さを半分にした場合には、その幅も半分とな
り、信号出力は1/4に減少する。さらに、光強度変調
で記録する場合には、レーザ光パルスの照射によって発
生した熱がレーザ光スポットの進行方向に伝わり、次の
レーザ光パルスによる記録マ−クの形成に影響を与える
という熱的な干渉が起こるため、微小なマ−クを連続し
て記録させることが困難であった。 なお、光強度変調
オーバライトが可能な光磁気記録方式に関する公知例と
して、例えば特開平3−156751号公報が挙げられ
る。これは、交換結合4層膜よりなる光磁気記録媒体を
用い、光強度変調でダイレクトオーバライトを行う方法
であって、セルフシャープニング効果でリング型の記録
マークが形成されるが、これは記録マークの周囲の領域
が消去される形で記録されたものであって、特定のリン
グ型マークを積極的に記録させるものではない。これに
対して、光磁気ディスクにおける磁界変調記録では円形
以外の記録マ−クが形成される。この磁界変調記録方式
では、記録可能な一定強度のレーザ光を照射しておき、
外部から加える磁界のみを変調して情報をオ−バライト
(重ね書き)する。このときに形成される記録マ−クの
形は、例えば特公平3−41906号公報に記載されて
いるように、三日月型となる。この場合、記録マ−クの
長さを変えても幅は変わらないので、記録マ−クの長さ
を半分にしても信号出力の低下は半分にしかならない。
さらに、DC光を照射するので温度分布は常に一定とな
り、上記の熱的な干渉の影響が生じることなく高密度記
録には好適である。しかしながら、上記の磁界変調記録
方式においては、外部から加える磁界を数十メガヘルツ
のオ−ダで変調することが非常に難しく、これをあえて
実行しようとすると、磁気ヘッドのような接触型の磁界
発生手段が必要となり、光磁気ディスクの特徴の一つで
ある媒体の可換性が失われてしまうという問題があっ
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述したごとく、従来
のオ−バライトが可能な光強度変調記録では、円形ある
いは長円形のマ−クしか記録できないため、記録マ−ク
が小さくなればなるほどS/N比が大きく劣化し高密度
記録化の障害となっていた。さらに、レーザ光スポット
の熱的な干渉の影響で微小な記録マ−クを連続的に形成
することが困難であった。また、長さよりも幅の方が広
い記録マ−クを熱的な干渉の影響を受けずに記録できる
磁界変調記録方式においては、磁界のスイッチング速度
の問題から高密度化をはかることが困難であった。
【0004】本発明の目的は、上記従来技術における問
題点を解消するものであって、光強度変調記録方式を用
いて長さ方向よりも幅方向に広い記録マ−クをレーザ光
スポットの熱的な干渉の影響を受けることなく高密度に
記録することが可能で、高密度のオ−バライト(重ね書
き)を実現するのに好適な光記録方法およびそれに用い
る光記録媒体を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記本発明の目的を達成
するために、情報が記録された領域である記録スポット
(マーク)の外周部と内周部とで光学的性質の異なるリ
ング型マ−クを形成することができる記録膜を有する光
記録媒体を用い、情報の記録、再生または消去を行うも
のである。具体的には、レーザ光照射領域の内周部と外
周部の両方が、物理的に異なった状態のリング型マ−ク
が形成される記録膜を持つ光記録媒体に、所定の強度の
レーザ光を連続的に照射し、情報の記録ごとに上記レー
ザ光強度を設定の時間だけ弱くするか、もしくはレーザ
光の強度をゼロにした後、所定の強度のレーザ光にパワ
ーアップする操作を繰り返すことにより情報のオ−バラ
イト(重ね書き)を行うものである。図7に、従来の光
強度変調オ−バライト方式を示す。この記録方法では、
所定の強度のレーザ光を所定の時間照射した場合に、円
形あるいは長円形のマ−クが形成され、そして記録時の
レーザ光の強度よりも小さい設定の強度のレーザ光を所
定の時間照射した時にマ−クが消去される記録膜を設け
た光記録媒体を用いるものである。そしてオ−バライト
は、上記レーザ光の強度の強弱を繰り返すことにより達
成される。一方、本発明の光記録方法においては、所定
の強度のレーザ光を所定の時間照射した時に、マ−クの
外周部の所定の幅だけマ−ク内周部と光学的性質が異な
るリング型マ−クが形成される記録膜を有する光記録媒
体を用いる。ただし、リング型マ−クの外周の部分のみ
に記録される光記録媒体ではなく、レーザ光照射領域の
外周部と内周部の両方が物理的に異なった状態で記録さ
れる記録膜を持つ光記録媒体でなければならない。この
場合、リング型マ−クの外周部と内周部の幅は、レーザ
光の照射領域内の到達温度で定義することができる。す
なわち、図1(a)に示すように、室温<T1<T2とい
う条件の2つの到達温度T1、T2を定義すると、T2
り温度が高い部分の領域は周囲と同じ物理的状態とな
り、T1より高くT2より低い部分のみが周囲と異なった
物理的状態となる。このとき、リング型マーク13の幅
dは、室温<T1<T2の温度分布におけるT2−T1の温
度差で表わされる。そして、レーザ光を長時間照射する
と、図1(b)に示すように、長円形の外周部の温度だ
けがT1以上、T2以下となるため、長円形の外周部のみ
光学的特性が異なる領域が形成され、この部分に記録さ
れていた以前の情報は消去される。この時、所定の時間
だけレーザ光を切り、再びレーザ光の強度を上げると、
長円形の内部でT1以上、T2以下となる部分が現れる。
結局、この位置で新しいリング型マ−クを記録すること
ができ、半リング形の記録領域が形成される。したがっ
て、所定の強度のレーザ光を連続的に照射し、情報を記
録する場合のみレーザ光強度を所定の時間だけ弱くする
か、あるいはレーザ光強度をゼロとすることにより、幅
方向に広く、長さ方向に短い半リング型マ−ク14でオ
−バライトを行うことができる。また、この場合には高
パワ−のレーザ光を照射しておいて、記録する時のみ短
い時間だけレーザ光のパワ−を弱くするので、半リング
型マ−ク14記録時の温度分布はほぼ一定となり、熱的
な干渉の影響を受けることなく高密度記録を行うことが
できる。
【0006】光磁気ディスクにリング型マ−クを記録す
る方法として、記録領域の周囲の磁化からの漏洩磁界を
利用する方法がある。この場合、特に漏洩磁界の大きな
Pt/Co磁性超格子膜を用いることが望ましい。さら
に、光磁気ディスクでリング型マ−クをより確実に記録
するためには、2層以上の膜が交換結合した多層膜を用
いることが好ましい。この多層膜において、例えば、図
3に示すごとく記録膜が、基板側から第1の垂直磁化膜
10、面内磁化膜12、第2の垂直磁化膜11の順序で
積層した3層構造となし、第1の垂直磁化膜10は適当
な記録パワ−および外部磁界で記録(磁化反転)可能な
磁性膜(記録層)で、第2の垂直磁化膜11は適当な記
録パワ−および外部磁界では記録不可能な磁性膜(補助
層)とし、かつ面内磁化膜12は 所定の温度以上の温
度で、上記2つの垂直磁化膜10、11を磁気的に結合
させるスイッチング層であることが望ましい。上記の3
層構造膜として、第1の垂直磁化膜10としてはTbF
eCo非晶質磁性膜あるいは Pt/Co磁性超格子膜
が好ましく、面内磁化膜12としては酸化物磁性膜ある
いは窒化物磁性膜が好ましく、第2の垂直磁化膜11と
してはTbCo非晶質磁性膜等が挙げられる。また、公
知例である特開平3−156751号公報に記載の交換
結合4層膜のように、室温よりも高い温度で記録でき、
かつ室温よりも高く記録可能な温度よりも低い温度で消
去が可能な光磁気ディスクにおいても、本発明のリング
型マ−クによるオ−バライトが可能となる。一方、相変
化型光ディスクでは、到達温度の違いによって結晶状態
と非晶質状態とが形成されるので、リング型マ−クの形
成が可能となる。したがって、本発明のリング型マ−ク
によるオ−バライトは、相変化型光ディスクにおいても
同様に行うことができる。
【0007】
【作用】図2に、漏洩磁界を利用した本発明のリング型
マ−クの記録過程を示す。まず、初期状態〔図2
(a)〕においては、記録膜15の磁化方向はすべて上
を向いているものとする。この記録膜15にレーザ光を
照射すると、照射領域の温度が上昇し、図2(b)に示
すような温度分布が形成される。このとき、周囲の磁化
からの漏洩磁界17によって磁化は反転するが、この磁
化反転領域18は外周部から形成され始める。これは、
外周部ほど漏洩磁界17が大きいためである。レーザ光
照射領域19の温度が降下する過程で、図2(c)に示
すごとく、リング型磁化反転領域20の幅が広がって行
くが、所定の幅となったときに、この領域からの逆向き
の漏洩磁界17によってリング型マ−クの内周部は、外
周部とは逆向きの磁化反転が起こり、この結果リング型
磁化反転領域20が形成される。このリング型磁化反転
領域20の幅は、外部から印加される外部磁界21の向
きや大きさ、あるいはレーザ光強度の大きさによって調
整することができる。このようなリング型磁化反転領域
(リング型マ−ク)20が形成される記録膜は、垂直磁
化膜単層であってもよいし、また2層以上であってもよ
いが、特に漏洩磁界17の大きなPt/Co磁性超格子
膜が望ましい。光磁気ディスクにおいて、リング型マ−
クをより確実に記録するためには、2層以上の磁性膜が
交換結合した多層膜を用いる。このうち、特に望ましい
3層膜におけるリング型マ−クの記録過程を図3に示
す。3層膜の構成は、基板側から順に第1の垂直磁化膜
10、面内磁化膜12、第2の垂直磁化膜11を順次積
層する。第1の垂直磁化膜10は、適当な記録パワ−お
よび外部磁界で記録(磁化反転)可能な磁性膜(記録
層)であり、第2の垂直磁化膜11は、適当な記録パワ
−および外部磁界では記録不可能な磁性膜(補助層)で
あり、中間の面内磁化膜12は、所定の温度以上で上記
の垂直磁化膜10、11を磁気的に結合させるスイッチ
ング層である。この場合、各磁性膜における磁化反転温
度を、第1の垂直磁化膜10ではT1、面内磁化膜12
ではTm、第2の垂直磁化膜11ではT2とすると、T
m≦T1≦T2となるような磁性膜を選択する。図3
(a)に示す初期状態では、2つの垂直磁化膜10、1
1の磁化方向16はすべて上を向いているものとする。
この3層膜に、レーザ光を照射すると照射領域の温度は
上昇するが、まず始めに面内磁化膜12の温度TがTm
以上となり、2つの垂直磁化膜10、11からの交換結
合力と外部磁界21(下向き)との和が面内磁化膜12
の異方性磁界よりも大きくなったとき、面内磁化膜12
の磁化方向16は垂直に向く〔図3(b)〕。ただし、
オ−バライトの場合には、第1の垂直磁化膜10の磁化
方向16は下を向いていることもあるので、第2の垂直
磁化膜11から面内磁化膜12に働く交換結合力の方
が、第1の垂直磁化膜10から働く交換結合力よりも大
きくなければならない。さらに温度が上昇すると、第1
の垂直磁化膜10の温度TがT1よりも大きくなり、磁
化方向16が外部磁界21の方向を向く〔図3
(c)〕。この時、磁化方向16が垂直を向いている面
内磁化膜12の領域と結合している第1の垂直磁化膜1
0の部分は、交換結合力によって上向きのままであるた
め、リング型磁化反転領域20が形成される。以上の昇
温過程では、第2の垂直磁化膜11の温度TはT2より
も低いため、 第2の垂直磁化膜11の磁化方向16が
反転することはない。また、図3(c)に示すようなリ
ング型磁化反転領域20を形成させるためには、第1の
垂直磁化膜10における熱の広がりが、面内磁化膜12
における熱の広がりよりも大きくならなければならな
い。このため、面内磁化膜12には、その熱伝導率が
2つの垂直磁化膜10、11よりも1桁程度小さい酸化
物もしくは窒化物からなる磁性膜を用いることが望まし
い。図3(c)の状態から温度が下がると、まず第1の
垂直磁化膜10の温度TがT1以下となり、リング型の
磁区(リング型磁化反転領域20)が固定される〔図3
(d)〕。この時、面内磁化膜12の温度TはTm以上
であるため、磁化方向16は上方を向いたままである。
さらに温度が下がり室温の状態〔図3(e)〕では、面
内磁化膜12の異方性磁界が、交換結合力と外部磁界の
和よりも大きくなるため、垂直磁化の部分は面内方向に
戻る。以上のようにして、第1の垂直磁化膜10のみに
リング型の記録マ−クが形成される。このような3層構
造で、リング型マ−ク(リング型磁化反転領域20)を
記録するのに適した磁性膜として、第1の垂直磁化膜1
0には、TbFeCo非晶質磁性膜あるいはPt/Co
磁性超格子膜が好ましく、第2の垂直磁化膜11には、
TbCo非晶質磁性膜が好ましい。また、相変化型光デ
ィスクにおいては、到達温度の違いによって記録膜に結
晶化領域と非晶質領域とが形成されるためリング型マ−
クの記録が可能となる。図4に、相変化型ディスクにお
けるリング型マ−クの記録過程を示す。初期状態〔図4
(a)〕では記録膜15は非晶質状態である。この記録
膜15にレーザ光を照射すると、照射領域の温度が上昇
し、図4(b)に示すような温度分布が形成される。す
なわち、融点を超えた部分(内周部)は、冷却後、非晶
質状態となり、結晶化温度は超えるが融点までに達しな
い部分は、冷却後、結晶化領域22となる。この結果、
最終状態〔図4(c)〕では、外周部で結晶状態、内周
部で非晶質状態というリング型結晶化領域(リング型マ
−ク)25が形成される。そして、上記リングの幅は、
照射するレーザ光強度の大きさを制御することによって
調整することができる。
【0008】
【実施例】以下に本発明の実施例を挙げ、図面を用いて
さらに詳細に説明する。図5は、本実施例において作製
した光磁気ディスクの断面構造の一例を示す模式図であ
る。図において、UV樹脂層2により1.2μmピッチ
の案内溝9を設けたガラス基板1上に、SiN膜3、P
t/Co超格子膜4、CoO膜5、TbCo膜6、Si
N膜7、Al膜8の順に積層し、光磁気ディスクを作製
した。なお、Pt/Co超格子膜4は、0.8nm厚さ
のPt層と、0.3nm厚さのCo層を交互に積層した
もので、全膜厚を15nmとした。この光磁気ディスク
の磁性膜の磁化方向が、同一方向となるようにマグネッ
トで初期化した後、レ−ザパワ−6mW(波長680n
m)、パルス幅40nsecの単一の光パルスでマ−クを
記録した。ディスク回転数は1800rpm、記録半径
位置は45mmである。形成された記録マ−クは、外周
部の磁化が周囲の磁化と反対方向に向いたリング型マー
クとなり、リングの直径(最外周)Dは0.8μm、リ
ングの幅wは0.2μmであった。次に、図6(a)に
示すような、最高パワ−6mW、最小パワ−1.5m
W、パルス幅40nsec、パルス間隔31nsecの連続し
た光パルス26(記録周波数14.1MHz)で記録を
行ったところ、図6(b)に示すように、リング幅w
0.2μmの半リング型マ−ク列27を、0.6μmの
ピッチpで連続して記録することができた。この連続し
た半リング型マ−ク列27を、波長488nmのArレ
−ザ光で再生したときのC/N比は40dB(デシベ
ル)であった。さらに、上記の半リング型マ−ク列27
の上に、図6(c)に示すごとく、最高パワ−6mW、
最小パワ−1.5mW、パルス幅112nsec、パルス
間隔31nsecの連続した光パルス28(記録周波数
7.0MHz)を用いてオ−バライト(重ね書き)を行
ったところ、図6(d)に示すようなリング幅w0.2
μmの半リング型マ−ク列29を、1.2μmのピッチ
pで記録することができた。このときのC/Nは45d
Bであり、また、消し残りは−30dB以下であった。
したがって、本発明の光磁気記録媒体を用いることによ
り、光強度変調記録によりディスク径方向に幅の広い半
リング型のマ−クを形成することが可能となり、十分に
大きなS/N比を確保したままで記録密度を著しく向上
させることができる。しかも、オ−バライトが可能であ
るため記録の高速化がはかられる。本実施例で例示した
光強度変調記録方式は、記録膜が上述の3層膜以外で、
適度に反磁界の大きい単層膜であっても上記と同様に本
発明に適用することができる。この場合には、記録時の
漏洩磁界により、リング型のマ−クを形成することにな
る。また、相変化型の光ディスクにおいては、光照射領
域の中心付近(高温部分)に非晶質領域、周囲に結晶化
領域が形成されるため、上記と同様にリング型マ−クに
よるオ−バライトが可能となる。このように、光磁気デ
ィスク、相変化型ディスクに係らず、高温で記録し、低
温(室温より高い温度)で消去が可能な光記録媒体であ
れば、本発明のリング型マ−クによる高密度のオ−バラ
イトを実現することができる。
【0009】
【発明の効果】以上詳細に説明したごとく、本発明の高
密度光記録方法によれば、光強度変調による記録方式を
用いて、長さよりも幅の方向が広い記録マ−クを熱的な
干渉の影響を受けずに記録することができるため、十分
に大きなS/N比を確保したままで線方向における記録
密度を一段と向上させることができる。しかも、高密度
オ−バライトが可能であるため記録の高速化をはかるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光強度変調オ−バライトの一例を示す
模式図。
【図2】本発明の光磁気ディスクにおける漏洩磁界を用
いたリング型マ−クの記録過程の一例を示す模式図。
【図3】本発明の交換結合3層膜を用いた光磁気ディス
クにおけるリング型マ−クの記録過程の一例を示す模式
図。
【図4】本発明の相変化型光ディスクにおけるリング型
マ−クの記録過程の一例を示す模式図。
【図5】本発明の実施例で作製した光磁気ディスクの断
面構造を示す模式図。
【図6】本発明の実施例で作製した光磁気ディスクを用
い光強度変調オ−バライトを行った場合の記録光パルス
と記録マ−クを示す模式図。
【図7】従来の光強度変調オ−バライト方式における記
録光パルスと記録マ−クを示す模式図。
【符号の説明】
1…ガラス基板 2…UV樹脂層 3…SiN膜 4…Pt/Co超格子膜 5…CoO膜 6…TbCo膜 7…SiN膜 8…Al膜 9…案内溝 10…第1の垂直磁化膜 11…第2の垂直磁化膜 12…面内磁化膜 13…リング型マーク 14…半リング型マーク 15…記録膜 16…磁化方向 17…漏洩磁界 18…磁化反転領域 19…レーザ光照射領域 20…リング型磁化反転領域 21…外部磁界 22…結晶化領域 23…非晶質領域 24…非晶質状態 25…リング型結晶化領域 26…光パルス 27…半リング型マーク列 28…光パルス 29…半リング型マーク列
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI G11B 11/105 586 G11B 11/105 586G (56)参考文献 特開 昭57−212627(JP,A) 特開 昭63−81632(JP,A) 特開 昭62−121932(JP,A) 特開 昭62−1125(JP,A) 特開 平5−159298(JP,A) 特開 平5−234081(JP,A) 第15回日本応用磁気学会学術講演概要 集(1991)第313頁 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 7/30 G11B 7/00 - 7/013 G11B 11/105 511 G11B 11/105 586

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】レーザ光を照射することにより情報の記録
    領域として周囲とは光学的性質の異なるリング型マ−ク
    が形成される特性を持った記録膜を有する光磁気または
    相変化型の重ね書き可能な光記録媒体を用い、上記光記
    録媒体上のレーザ光スポット位置を相対移動させながら
    上記レーザ光の強度を変調することにより半リング型マ
    −ク列を形成して情報の記録を行うことを特徴とする光
    記録方法。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の光記録方法において、所
    定の強度の光を照射しつつ、マ−ク形成の際に強度を弱
    くするか、もしくはゼロにした後、レーザ光の強度を強
    くすることにより半リング型マ−ク列の形成を行うこと
    を特徴とする光記録方法。
  3. 【請求項3】請求項1または請求項2に記載の光記録方
    法において、上記光記録媒体は光磁気ディスクであり、
    上記情報の記録の際に外部磁界の印加を行うことによ
    り、他の部分と磁化方向が異なる上記半リング型マ−ク
    列を形成することを特徴とする光記録方法。
  4. 【請求項4】請求項3に記載の光記録方法において、上
    記光記録媒体の上記記録膜は垂直磁化膜を有し、情報の
    記録領域の周囲の磁化からの漏洩磁界を利用して上記半
    リング型マ−ク列を形成することを特徴とする光記録方
    法。
  5. 【請求項5】請求項3に記載の光記録方法において、上
    記光記録媒体の上記記録膜は2層以上の磁性膜が交換結
    合した多層膜であることを特徴とする光記録方法。
  6. 【請求項6】請求項5に記載の光記録方法において、上
    記光記録媒体は上記レーザ光照射側から第1の垂直磁化
    膜、面内磁化膜、第2の垂直磁化膜の順に積層された磁
    性膜を有し、上記第1の垂直磁化膜はレーザ光の所定の
    記録パワーおよび外部磁界により磁化反転して記録され
    る磁性膜であり、上記第2の垂直磁化膜は上記所定の記
    録パワーおよび外部磁界では記録が不可能な磁性膜であ
    り、上記面内磁化膜は 所定の温度以上の温度で上記第1
    および第2の垂直磁化膜を磁気的に結合させるスイッチ
    ング層であると共に、熱伝導率が上記第1および第2の
    垂直磁化膜よりも小さいことを特徴とする光記録方法。
  7. 【請求項7】請求項1または請求項2に記載の光記録方
    法において、上記光記録媒体は相変化型光ディスクであ
    り、上記リング型マ−クのリング部分は結晶状態であ
    り、その他の部分は非晶質状態であることを特徴とする
    光記録方法。
  8. 【請求項8】レーザ光照射側から第1の垂直磁化膜、面
    内磁化膜、第2の垂直磁化膜の順に積層された磁性膜を
    有し、上記第1の垂直磁化膜は上記レーザ光の所定の記
    録パワーおよび外部磁界により磁化反転して記録される
    磁性膜であり、上記第2の垂直磁化膜は上記所定の記録
    パワーおよび外部磁界では記録が不可能な磁性膜であ
    り、上記面内磁化膜は所定の温度以上で上記第1および
    第2の垂直磁化膜を磁気的に結合させるスイッチング層
    であると共に、熱伝導率が上記第1および第2の垂直磁
    化膜よりも小さいことを特徴とする光記録媒体。
  9. 【請求項9】 レーザ光を光記録媒体に照射して、該光記
    録媒体の温度分布を制御し、室温をT R 、上記光記録媒
    体の温度分布の最高温度をT r と定義したとき、上記光
    記録媒体上で到達温度がT R <T 1 <T 2 <T r の関係が成
    り立つT r に依存しない二つの温度T 1 およびT 2 の間の
    領域に、その周囲とは光学的性質の異なる半リング型マ
    −ク列を形成することにより情報の記録を行うことを特
    徴とする光記録方法。
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