JP3017322B2 - 自由曲面の形状制御方式 - Google Patents

自由曲面の形状制御方式

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JP3017322B2 JP3139796A JP13979691A JP3017322B2 JP 3017322 B2 JP3017322 B2 JP 3017322B2 JP 3139796 A JP3139796 A JP 3139796A JP 13979691 A JP13979691 A JP 13979691A JP 3017322 B2 JP3017322 B2 JP 3017322B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、自由曲面の形状制御方式に関
し、より詳細には、三次元立体形状処理装置の形状制御
方式に関する。例えば、曲線メッシュで定義される立体
形状での自由曲面制御方式に適用されるものである。
【0002】
【従来技術】CAD/CAMにおいて、複雑な三次元形
状をどのようにして作成するかが重要な課題となる。特
に、作成する形状が自由曲面を含んでいる場合には、そ
の形状入力は、設計者にとって直感的でかつ容易なもの
でなければならない、複雑な自由曲面を定義するための
一般的な手法として特徴線から自由曲面を生成する手法
がある。この手法では、まず曲面形状の輪郭となる境界
曲線を定義し、形状をその境界からなる曲線メッシュで
表す。
【0003】次に、その曲線メッシュ上に曲面パッチを
生成するというものである。メッシュ上に生成する曲面
パッチに関する研究の先駆者として、S.A.Coons とP.Be
zierが上げられる。Coons は、Coons パッチを Bezier
は、Bezier パッチをそれぞれ提案している。これま
で、これらの曲面パッチの拡張や一般化によって、より
高品位な曲面を生成するための研究が行なわれてきた。
Gregoryは、Coons パッチに compatibility correction
を施し、形状と直感的に結び付かないツイストベクト
ルを指定する必要のない曲面式を提案している。
【0004】一方、千代倉等はこの compatibility cor
rection を Bezier パッチに対して行った Gregory パ
ッチ式を提案している。本発明者等は、これまでに Gre
goryパッチを用いて曲線メッシュを内挿する手法を提案
してきた。
【0005】Gregory パッチは、境界曲線を横切る微分
ベクトルを各パラメータ方向で独立に定義できるという
特徴を持っている。従って、曲線メッシュの中に三角形
や五角形などの不規則なメッシュを含んでいてもG1
続(面と隣の面との連続性−滑らかさ−の度合)に内挿
できる。しかし、その内挿法では、曲線メッシュの形状
によっては、うねった曲面が生成されることがある。そ
れは、Gregory パッチを生成する場合の基礎パッチの設
定に問題があるからである。Gregory パッチは、基礎パ
ッチに従って生成されるので基礎パッチの設定の仕方が
曲面形状に大きな影響を与える。Shirman 等は、基礎パ
ッチに自由度を持たせて、曲面の形状を制御する手法を
提案している。しかしこの手法では、境界曲線をはさん
だ両側の曲面を生成する場合の2枚の基礎パッチどうし
はC1連続でなければならないので、G1連続を保ったま
まで一方の曲面形状のみ変更することはできない。
【0006】従来の基礎パッチの設定では、曲線メッシ
ュの形状によって生成される曲面がうねることがある。
また、Shirman 等の方式では、連続性を保ちながら一方
の曲面形状のみを変更できない。したがって、うねって
いる曲面形状を、いかに容易にかつ直感的にうねりのな
い形状に変形することができることが重要な課題とな
る。
【0007】
【目的】本発明は、上述のごとき実情に鑑みてなされた
もので、3次の Bezier 曲線からなる曲線メッシュを4
次の Gregory パッチで内挿する手法により、新たに定
義した制御点を用いて形状制御を可能とし、生成された
パッチがうねっている場合には、この制御点を移動する
ことで、うねりのない形状に変形できるようにした自由
曲面の形状制御方式を提供することを目的としてなされ
たものである。
【0008】本発明は、上記目的を達成するために、多
項式曲線で境界を囲まれた領域に対して、境界曲線に繋
がる曲線から境界での連続性を判定する判定手段と、
記判定手段でG 1 連続であると判定されたときに、前記
境界曲線で囲まれた領域の内部定義点を生成する定義点
生成手段と、前記境界曲線上の任意の点での接平面上に
のるベクトルと、前記定義点生成手段で生成された内部
定義点と、前記境界曲線の制御点とからこの境界曲線の
両側の曲面形状を制御するための制御点を生成する制御
点生成手段とを備え、前記制御点生成手段生成した
御点を移動することによって自由曲面形状を制御するこ
とを特徴としたものである。以下、本発明の実施例に基
づいて説明する。
【0009】本発明を実施する上で用いられる公知技術
としては、曲線メッシュ上に自由曲面を内挿する方式や
境界で面を連続に接続する方法が挙げられる。図1
(a)〜(d)は、本発明による自由曲面の形状制御方
式の一実施例を説明するための図で、図中、P0〜P19
は定義点、Q1〜Q8は制御点、Q2′は新たな制御点、
dは移動量である。
【0010】まず、図(a)において、従来の内挿法に
よって生成された曲面の定義点P0〜P19を記憶装置に
蓄える。次に図(b)において、蓄えた曲面の定義点P
0〜P19を使って、各境界曲線のパラメータ値0.5の位
置での微分ベクトルの1/3の長さのベクトルを計算
し、それを制御点Q1〜Q8として記憶装置に蓄える。図
(c)において、得られた制御点Q1〜Q8を選択してそ
の制御点の移動量dを指定し、それによって計算された
点を新たな制御点Q2′として記憶装置に蓄える。図
(d)において、得られた新たな制御点Q2′をもとに
曲面形状を生成しなおし、新たな制御点Q2′を記憶装
置に備える。
【0011】このようにして、得られた制御点をもとに
曲面形状を評価し、意図した形状が得られたならば処理
を終了する。もし、意図した形状が得られないときに
は、図(c)の状態にもどしてやり直す。
【0012】図2は、本発明による自由曲面の形状制御
方式を説明するためのフローチャートである。以下、各
ステップに従って順に説明する。step1 :従来の内挿法によって曲面の定義点を生成し、
その点を記憶装置に蓄える。step2 :定義点から境界曲線のパラメータ値0.5の点
における微分ベクトルの1/3の長さを持つベクトルを
制御点として記憶装置に蓄える。step3,4 :生成された形状が意図したものかどうかを
判定する。判定結果がYESであれば終了する。step5 :判定結果がNOであれば制御点を選択し、その
移動量を得る。step6 :移動量にしたがって新たな制御点を計算する。 次に、基礎パッチの設定について説明する。
【0013】図3(a),(b)は、内挿される二つのケ
ースの曲線メッシュを示した図である。更に、図4
(a),(b)は、内挿した Gregory パッチの断面線図を
示している。図3(a)は図4(a)に、図3(b)は
図4(b)に各々対応している。これらの図からも分か
るように、これらのケースでは、かなりうねった曲面形
状が生成されている。このようにうねった曲面形状が生
成される理由として、次のようなことが考えられる。
【0014】本発明においては、まず、各境界曲線にお
けるCBD(Cross Boundary Derivative)関数を定義
する。このCBD関数が基礎パッチの基になるものであ
る。例えば、図5のように境界曲線E0上でのCBD関
数g0(t)を決定する場合には、境界曲線E0,E1,E2
によって決定される。ただし、境界曲線をはさんだ二枚
の曲面がG1連続に接続される必要があるときには、さ
らに、E3,E4も考慮してCBD関数を決定する。この
CBD関数は、生成される曲面の境界を横切る一次微分
ベクトルを表し、曲面形状に大きな影響を与える。本発
明では、CBD関数g(t)を
【0015】
【数1】
【0016】のように2次の Bezier 関数で定義する。
境界曲線の端点V0,V1では、その端点に繋がる Bezie
r 曲線の制御点間ベクトル p0,q0,r0,p1,q1
1が得られる。これは、端点につながっている曲線の
微分ベクトルの方向を表している。もし、この3つのベ
クトルが、同一平面上にあるならば、二枚の曲面は、G
1連続に接続されなければならない。このG 1 連続の判定
は、例えば 境界曲線E 0 に対してその端点V 0 におい
て、その端点に繋がるBezier曲線の制御点間ベク
トルとして3つのベクトルp 0 、q 0 、r 0 が得られる。
この3つのベクトルからp 0 とr 0 で作られる平面と、q
0 とr 0 から作られる平面との2つの平面が同一平面であ
るかをみる。 また、端点V 1 についても同様に、3
つの制御間ベクトルp 1 、q 1 、r 1 から、p 1 とr 1 で作
られる平面と、q 1 とr 1 で作られる平面が同一平面であ
るかをみる。 このように2つの端点V 0 、V 1 におい
てそれぞれ同一平面にあるとき、境界曲線E 0 で接続さ
れた2つの曲面をG 1 連続で接続すると判断する。従来
は、このCBD関数のai(i=0,1,2)を次のように設定
した。
【0017】
【数2】
【0018】これは、CBD関数を線形な関数として指
定することである。このときの、ai(i=0,1,2)から
成る仮想的なパッチを第6図に示すように基礎パッチと
呼んでいる、Grgory パッチの制御点を決めるベクトル
1,b2は、この基礎パッチとの接続によって求められ
る。
【0019】しかし、図3(a),(b)では、線形な
CBD関数では、良い結果にはならないことを示してい
る。CBD関数は、ベクトルの方向と長さという二つの
要素からなり、なめらかな曲面を生成するためには、こ
の二つの要素を適切に決定しなければならない。図3
(a)では、ベクトルの方向が適切でない例である。ま
た、図3(b)では、ベクトルの長さが適切でないため
にうねりを生じている例である。したがって、なめらか
な曲面形状を生成するためには、このCBD関数をいか
に指定するかを考えなければならない。
【0020】次に、曲面の制御点について説明する。双
3次の Gregory Patch は、図7に示すように20個の
制御点P0〜P19によって定義される。この点のうち、
12点はパッチの境界曲線を定義し、内側の8点はCB
D関数を定義している。境界曲線を表す制御点を移動し
て形状を変形する操作は、直感的であり、かつ有効な手
段である。
【0021】これは、3次 Besier 曲線の形状とその制
御点の関係が明確であることによる。一方、内側の制御
点について考えてみると、確かに、その点を移動するこ
とで曲面形状は変化するが、点と形状との関係が明確で
はない。さらに、隣り合うパッチとのG1連続の条件を
考慮しなければならないので、一般には点を自由に動か
すことはできない。従って、このような点は曲面形状を
定義しているので定義点と呼び、制御点と呼ばないこと
にする。そこで、Gregory パッチS(u,υ)を図8に示
されるような新しい制御点によって定義する。
【0022】この図では、曲面の境界を表す制御点は図
7と同じであるが、パッチの内側は、4点で定義され
る。境界上の点Q1から内部の点Q2に直線が引かれてい
る。点Q1は、境界曲線上のパラメータ値0.5の点であ
り、ベクトルQ12は、点Q1での微分ベクトルの1/
3の長さを持ったベクトルを表している。このように、
パッチを定義すると内部の点と曲面形状の間の関係がよ
り明確になる。例えば、点Q1,Q2,Q3,Q4は、曲面内
の曲線S(u,0.5)を定義している。曲面形状はこの
曲線形状にしたがって生成される。もし、曲線形状がう
ねっていれば、うねった曲面が生成される。したがっ
て、この曲線形状を自由に変形できれば、目的の曲面形
状を生成する上での手助けとなる。これらの点と曲線形
状の関係は、3次の Bezier 曲線のものに似ているので
わかりやすい。同様に、点Q5,Q6,Q7,Q8も、曲面
内の曲線S(0.5,υ)を定義している。設計者は自由
に内部の4点を動かして曲面形状を変えることができ
る。
【0023】ここで、図3(a),(b)の曲線メッシ
ュ上に生成された Gregory パッチの新しい制御点を図
9,図10に示す。この図から、図9では、制御点Q
i,(i=1,・・・,7)の間にできる曲線がうねっているため
に、曲面がうねることがわかる。これは、境界曲線
0,E1,E2におけるCBD関数が線形に補間された
ためにおこる。同様に、図10でも、制御点間ベクトル
12,Q34の長さが適切ではないので、曲面がうね
ることがわかる。
【0024】次に、曲面の接続条件について説明する。
曲面の制御点の説明では、Gregory パッチの新しい制御
点について述べた、ここでは、この制御点を設計者が動
かしたときに生じる拘束を反映した Gregoryパッチの接
続式について述べる。
【0025】なお、以下の説明において記号化された表
現は表1に示すとおりの関係を有するものとする。
【0026】
【表1】
【0027】図11(a)のように、隣り合う二枚の曲
面をS[a],S[b]とする。パッチの境界は3次の
Bezier曲線C(υ)である。パッチS(u,υ),におけ
るu,υ方向の微分ベクトルを
【0028】
【数3】
【0029】とすれば、曲線C(υ)におけるそれぞれの
微分ベクトルは、S(1,υ),S(0,υ)とかけ
る。ここで、2枚の Gregory パッチの接続を考える前
に、図11(b),図12(a)のようにそれぞれのパッチ
と仮想的に作られた基礎パッチS[c],S[d]との
接続を考える。二枚の基礎パッチの境界曲線上の微分ベ
クトルS[c,u](0,υ),S[d,u](1,υ)は、
境界上のすべてのパラメータ値で方向は同じであるとす
る。したがって、パッチS[a]とS[c]がG1連続
で、かつS[b]とS[d]がG1連続ならば、S
[a]とS[b]は、G1連続になる。従って、ここで
は基礎パッチS[d]とパッチS[b]との接続を考え
る。この2枚のパッチがG1連続となるための条件は、
境界曲線上のすべての点で
【0030】
【数4】
【0031】を満たすことである。ただし、k(υ),h
(υ)は、スカラー関数である。ここで、基礎パッチS
[d]を2次と仮定すると、CBD関数g(υ)は、
【0032】
【数5】
【0033】と表せる。図12(b)で、境界曲線C
(υ)の端点につながる曲線の制御点間ベクトルp0
0,p2,q2から、ベクトルa0,a2は、
【0034】
【数6】
【0035】と設定する。また、境界曲線上のパラメー
タυ=0.5の点における、微分ベクトル1/3の長さ
のベクトルp1,q1は、拘束条件として与えられて
いる。したがって、
【0036】
【数7】
【0037】と設定するとベクトルa1は、
【0038】
【数8】
【0039】となる。ここで、式(4)は、境界曲線上
のパラメータ値υ=0.0,υ=0.5,υ=1.0、の
3点での拘束条件を持っているので、スカラー関数k
(υ)h(υ)は、2次の関数として定義できる。 k(υ)=k0(1−υ)2+2k1(1−υ)υ+k2υ2 h(υ)=h0(1−υ)2+2h1(1−υ)υ+h2υ
2 ただし、k0,k1,k2,h0,h1,h2は、実数とす
る。以上のことから式(4)の右辺は、4次の多項式と
して表現できるので、双4次のGregory パッチは図13
に示され、表現式は次のようになる。
【0040】
【数9】
【0041】
【数10】
【0042】この双4次の Gregory パッチと基礎パッ
チとの接続を考える。まず、式(5)をu,υ方向に微
分した式は、
【0043】
【数11】
【0044】となる。ここで、制御点間ベクトルを
【0045】
【数12】
【0046】とおけば、式(4)は、
【0047】
【数13】
【0048】とかける、この状態を示したのが図14
(a)である。ただし、境界曲線C(υ)とS[b](0,
υ)は一致し、かつC(υ)は3次の曲線なので、式
(6)のh(υ)の項は、2次の Bezier 関数で表すこと
ができる。ここで、
【0049】
【数14】
【0050】の次数を1次下げたときの、制御点間ベク
トルをcj′とすれば、
【0051】
【数15】
【0052】とかける。この状態を示したのが図14
(b)である。境界曲線のパラメータ値υ=0.0,υ
=0.5,υ=1.0での拘束条件からスカラー関数k
(υ),h(υ)の係数は、次のような3つの式から求める
ことができる。
【0053】
【数16】
【0054】図14(c)のように、パラメータ値υ=0.
5の点におけるパッチS[b],S[d]の微分ベクト
ルをa,b,cとすれば、式(6)に代入するこ
とによって、b =k(0.5)a+h(0.5)c …(9) が得られる。式(7),(8),(9)から
【0055】
【数17】
【0056】にυ=0.5を代入することによって、
1,h1が求まる。よって、bi(i=1,・・・,3)は、
【0057】
【数18】
【0058】となる。以上の式から、境界曲線上のパラ
メータ値t=0.5の点におけるCBDベクトルを指定
したときのG1連続なパッチを生成できる。次に、曲面
の生成とその制御について説明する。曲面の接続条件の
説明では、2次のCBD関数を想定した二曲面間の接続
式を導いた。これによって、4次のGregory パッチが生
成される。この4次の Gregory パッチを用いて曲面の
形状制御方法について述べる。
【0059】図15(a)は、二枚の Gregory パッチ
S[a],S[b]を示している。ここで表示されてい
る、パッチの制御点Qi,(i=0,・・・,9)は従来の方法で
内挿された曲面の制御点である。この内部制御点は、各
境界曲線Ci,(i=0,・・・,6)のパラメータ0.5における
微分ベクトルの1/3の長さのベクトルを示している。
また、境界曲線C0では、G1連続であるとする。ここ
で、この内部制御点Q2の方向を変え、パッチを生成し
なおしたときの新しい制御点が図15(b)である。点
1での微分の方向を変えたことによって、制御点Q3
方向も変わっていることがわかる。このときの断面線を
表示すると移動した制御点にしたがって、G1連続のま
まで、形状が変化したのがわかる。
【0060】同様に、図15(a)の制御点Q2の長さ
を変え、パッチを生成しなおしたときの新しい制御点が
図16である。この場合には、点Q1での微分の方向は
変化しないので、制御点Q3は、動かす必要はない。こ
のときの断面線を表示すると、G1連続のままで、形状
が変化したのがわかる。このように、パッチ同士がG1
連続な場合には、制御点Q1,Q2で決まる方向を変化さ
せるときには、隣り合うパッチの微分の方向も変える必
要がある。ただし、制御点Q1,Q2の長さを変えるとき
には、隣り合うパッチは考慮する必要はない。この方向
と長さを変更することで、図9,図10のように曲面形
状がうねっているような場合の、形状の修正をすること
ができる。
【0061】図9では、制御点Qi(i=1,・・・,7)での
微分ベクトルの方向が不適切であるために、生成された
曲面がうねっている。そこで、図17のように各制御点
を移動すれば、滑らかな曲面を生成できる。この場合に
は、境界上の3点Q1,Q4,Q7で決まる円弧を生成し、
その円弧をQ4の位置で二つに分割し、それぞれの円弧
の端点での微分ベクトルを計算することで、Q2,Q3
5,Q6を求めたものである。
【0062】また、図10では、制御点Q1,Q2
3,Q4で定義される内部曲線がうねっているために、
生成された曲面がうねっている。そこで、図18のよう
に制御点Q2,Q3を補正することによって、滑らかな曲
面を生成できる。この場合には、点Q1、ベクトルQ1
2の方向とQ4から決定される円弧を生成し、その結果を
もとにして新たなQ2,Q3を計算したものである。図1
9(a),(b)は、このようにして生成された曲面の
断面線を示している。この図からも分かるように、うね
りのない曲面形状が生成されている。
【0063】次に、一般曲面への応用について説明す
る。従来、内挿するメッシュがn本の曲線セグメントか
ら成っているときには、非四辺形の領域として扱い、複
数の4角形パッチでメッシュを内挿してきた。しかし、
複数のパッチで内挿する場合には、メッシュ内の領域を
分割するための内挿曲線を生成してパッチを生成する。
従って、メッシュの形状によっては、内挿曲線が干渉し
てパッチが歪んでしまう。そこで、n本の曲線セグメン
トを一本の曲線として扱うことができる双3次の一般Co
ons 曲面は、このような場合に有効である。
【0064】双3次の一般 Coons 曲面に compatibilit
y correction を施した曲面式は、Bezier パッチ、Greg
ory パッチとその境界曲線によって表現することができ
る。このことは、内挿するメッシュがn本の曲線セグメ
ントから成っている場合でも1枚の Gregory パッチの
形式で形状を表現できることを表している。メッシュ
は、一枚の Gregoryパッチで内挿されるので、前述した
曲面の生成をその制御のところで述べたような形状制御
が可能となる。この曲面を一般 Gregory 曲面と呼ぶこ
とにする。
【0065】以下に一般 Gregory パッチの生成手法に
ついて述べる。 、一般 Gregory パッチの生成 compatibility correction を施した、一般 Coons 曲面
は、境界曲線とその境界曲線における微分ベクトル関数
によって表現される。いま、境界曲線をS(u,0),S
(u,1),S(0,υ),S(1,υ)とし、その境界曲線
における微分ベクトル関数をSυ(u,0),Sυ(u,
1),S(0,υ),S(1,υ)とすると、一般 Coons
曲面の表現式は、
【0066】
【数19】
【0067】ただし、行列Mは、
【0068】
【数20】
【0069】で、 h0(u)=(1−u)2(2u+1),h1(u)=u2(−2u+
3) h2(u)=(1−u)2u, h3(u)=u2(u−1) である。また、行列Mのツイストベクトル部分は、
【0070】
【数21】
【0071】で表される。式(10)は、3つの多項式
から成っている。右辺のそれぞれの項をS[a],S
[b],S[c]とすると、式(10)は、次のように
表現できる。この様子を示したのが図20である。
【0072】
【数22】
【0073】S[a]は、S(0,υ),S(1,υ)で定
義される曲線とその曲線での微分ベクトル関数S(0,
υ),S(1,υ)とで定義される曲面であり、S[b]
は、S(u,0),S(u,1)で定義される曲線とその曲線
での微分ベクトル関数Sυ(u,0),Sυ(u,1)とで定
義される曲面である。また、S[c]はS[a]とS
[b]の和によって生成された余分な部分を表わしてい
る。
【0074】ここで、曲面S[a]について考える。境
界曲線の端点での微分ベクトルS(0,0),S(0,
1),S(1,0),S(1,1)の1/3の長さのベク
トルを線形に補間しベクトルa,b,c,dを求める。
また、Sυ(0,0),Sυ(0,1),Sυ(1,0),S
υ(1,1)の1/3の長さのベクトルから、制御点
0,P1,P2,P3を求める。このベクトルと制御点か
ら、図21(a)に示すように双3次の Bezier パッチ
が生成できる。このパッチをS[a1]とする。パッチ
S[a1]と境界曲線S(0,υ),S(1,υ)を使って、
曲面S[a]のパラメータυにおける点は、3次の Bez
ier 曲線として次のように表現できる。Bezier曲線の制
御点をQi1,(i=0,・・・,3)とすると、
【0075】
【数23】
【0076】で表される。ただし、
【0077】
【数24】
【0078】とすると、曲面S[b]についても同様の
方法で、BezierパッチS[b1]が定義できる。よっ
て、曲面S[b]は、制御点をQi(i=0,・・・,3)とす
ると、
【0079】
【数25】
【0080】で表される。ただし、
【0081】
【数26】
【0082】である。この様子を示したのが図21
(b)である。また、曲面S[c]は、S[a],S
[b]の和によって生成された余分な部分を表している
ので、Bezier パッチS[a1]の16個の制御点とS
[b1]4個の内部制御点をあわせた双3次の Gregory
パッチで表すことができる。これを図21(c)に示す
る。このように表現された曲面を、一般 Gregory パッ
チと呼ぶ。
【0083】、形状変形例 上で述べたような一般 Gregory パッチを用いて曲線メ
ッシュを内挿する過程を示す。図22(a)は、n本の
曲線セグメントを含む曲線メッシュを示している。ま
ず、このメッシュ上の曲線セグメントの内で、G1連続
である曲線セグメントを一本の曲線として取り出す。し
たがって、図22(a)のように、C0,C1,C2,C3
の4本の曲線形状を取り出すことができる。このC0
ら、C3までの曲線から、一般 Gregory パッチを生成す
る。図22(b)は、一般 Gregory 曲面の制御点Q2
方向を変えた例である。また、図23は、この一般 Gre
gory パッチの制御点Q12の長さを変えた例である。
このように、一般 Gregory パッチもGregory パッチと
同様の形状制御が可能である。
【0084】
【効果】以上の説明から明らかなように、本発明による
と、以下のような効果がある。3次の Bezier 曲線から
なる曲線メッシュを4次の Gregory パッチで内挿する
手法を用いているので新たに定義した制御点を用いて形
状制御可能である。従って、生成されたパッチがうねっ
ている場合には、この制御点を移動することで、うねり
のない形状に変形できる。さらに、この手法を一般 Gre
gory パッチに適用し、n本の曲線セグメントからなる
曲線メッシュに対しても同様の形状制御が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による自由曲面の形状制御方式の一実
施例を説明するための図である。
【図2】 本発明による自由曲線の形状制御方式を説明
するためのフローチャートである。
【図3】 曲線メッシュを示す図である。
【図4】 断面線図を示す図である。
【図5】 CBD関数の決定を示す図である。
【図6】 基礎パッチを示す図である。
【図7】 グレゴリー(Gregory)パッチを示す図であ
る。
【図8】 グレゴリーパッチの制御点を示す図である。
【図9】 新しい制御点を示す図である。
【図10】 新しい制御点を示す図である。
【図11】 パッチ間の接続を示す図である。
【図12】 パッチ間の接続を示す図である。
【図13】 双4次のグレゴリーパッチを示す図であ
る。
【図14】 制御点間ベクトルを示す図である。
【図15】 制御点の方向の変更例を示す図である。
【図16】 制御点間の長さの変更例を示す図である。
【図17】 制御点の変更を示す図である。
【図18】 制御点の変更を示す図である。
【図19】 断面線間を示す図である。
【図20】 クーンズ(Coons)曲面の構成を示す図で
ある。
【図21】 グレゴリーパッチの制御点を示す図であ
る。
【図22】 形状の変形例を示す図である。
【図23】 形状の変形例を示す図である。
【符号の説明】
0〜P19…定義点、Q1〜Q8…制御点、Q2′…新たな
制御点、d…移動量。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−159981(JP,A) 精密工学会誌 56巻 3号 485−490 頁 倉賀野哲造ほか 「線図にもとづく 自由曲面の表現とその内部形状制御」 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G06T 17/00 JICSTファイル(JOIS)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多項式曲線で境界を囲まれた領域に対し
    て、境界曲線に繋がる曲線から境界での連続性を判定す
    る判定手段と、前記判定手段でG 1 連続であると判定さ
    れたときに、前記境界曲線で囲まれた領域の内部定義点
    を生成する定義点生成手段と、前記境界曲線上の任意の
    点での接平面上にのるベクトルと、前記定義点生成手段
    で生成された内部定義点と、前記境界曲線の制御点とか
    らこの境界曲線の両側の曲面形状を制御するための制御
    を生成する制御点生成手段とを備え、前記制御点生成
    手段生成した制御点を移動することによって自由曲面
    形状を制御することを特徴とする自由曲面の形状制御方
    式。
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