JP3017088U - ヘッダー付き包装帯 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】縦長形状の熱可塑性樹脂フイルムの上縁を折り
返し、この折り返し部分に厚手の熱可塑性ヘッダーシー
トを挟み３層構造のヘッダーを形成し、該ヘッダーシー
トの下縁で熱融着して３層構造を一体的に固定し、さら
に、下縁熱融着の上に平行に、熱刃による打ち抜きスリ
ットを設け、ヘッダー上部には、熱刃による打ち抜き吊
り下げ孔を設け、それぞれの打ち抜きスリット周縁及び
打ち抜き吊り下げ穴周縁を３層一体的に融着固定し、縦
長形状の熱可塑性樹脂フイルムの下部には、感圧接着剤
層を塗布した上に剥離紙を貼着してなることを特徴とす
るヘッダー付き包装帯。 【効果】本考案によって、巻き付けフイルムを１重で商
品を固定することを可能にし、かつ、この構造によって
発生するヘッダーの強度低下を熱刃による打ち抜きによ
って防止した効果を有するものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、ヘッダー付きテープ状フイルムを商品に巻き付けて固定し、これを ヘッダーで吊り下げて、陳列することができるヘッダー付き包装帯に関するもの である。この商品包装帯は、雑貨等の小物商品の包装帯として特に有用である。

【０００２】

【従来の技術】

従来より、テープ状フイルムを商品に巻き付け、これを保持してヘッダー部分 で吊り下げる包装帯が知られていた（特公平６−９７３７６号公報）。 従来の包装帯は、２枚のテープ状フイルムよりなるものであり、この包装帯で 商品を保持する操作が２枚のフイルムテープを扱うので、包装帯を装着する作業 性が悪く人手がかかる。また、フイルムを巻き付けるときに、２重重ねになり、 フイルムが余分に使用される欠点がある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本願考案は、商品に巻き付けるフイルムはほぼ１重にでき、フイルムの省資源 化を図り、また、製造も簡単な包装帯を提供することを目的とするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案者は、ヘッダー部にスリットを設けてこれに包装フイルムの先端を通し て巻き付ければ、包装フイルムを１重に節約することができることに着目し、こ のような構造にした場合に発生するヘッダー強度低下を、該スリット形成の打ち 抜き刃を加熱刃による熔断打ち抜きとすることによって、打ち抜きスリット及び 吊り下げ穴周縁を補強するとともに、打ち抜きスリットで強度が弱くなったヘッ ダーの積層構造を強化することができることに着目して本考案を完成するに至っ た。 すなわち、本考案は、縦長形状の熱可塑性樹脂フイルムの上縁を折り返し、こ の折り返し部分に厚手の熱可塑性ヘッダーシートを挟み３層構造のヘッダーを形 成し、該ヘッダーシートの下縁で熱融着して３層構造を一体的に固定し、さらに 、下縁熱融着の上に平行に、熱刃による打ち抜きスリットを設け、ヘッダー上部 には、熱刃による打ち抜き吊り下げ孔を設け、それぞれの打ち抜きスリット周縁 及び打ち抜き吊り下げ穴周縁を３層一体的に融着固定し、縦長形状の熱可塑性樹 脂フイルムの下部には、感圧接着剤層を塗布した上に剥離紙を貼着してなるヘッ ダー付き包装帯並びに該ヘッダー付き包装帯において縦長樹脂フイルムの下部の 幅がヘッダー部の打ち抜きスリットの幅にほぼ一致しているヘッダー付き包装帯 及び前記ヘッダー付き包装帯においてヘッダーの両側側縁を熔断により融着させ たヘッダー付き包装帯を提供するものである。 本考案を実施例の図面によりさらに詳細に説明する。 本考案に用いる縦長の熱可塑性樹脂フイルムは、厚さ１０〜１００μｍ程度の 柔軟性のあるポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂フイルム 、ポリエステル樹脂フイルム、ナイロン樹脂フイルム、ポリカーボネート樹脂フ イルム等の熱可塑性樹脂フイルムを使用することができる。特に加工性の点から はポリオレフィン系樹脂フイルムが適している。このフイルムには、商品の名前 、その他の文字模様を印刷することができる。特に、ヘッダー部分の３層構造に なる縦長フイルムの裏面に印刷して商品の表示とすることができる。 この縦長熱可塑性樹脂フイルム１は実施例の図１及び図２に示すように上端が 折り曲げられ、その折り曲げ部分の内部に厚さ１００〜５００μｍ程度の厚手の ヘッダーシート２が挟まれてヘッダー部の３層構造を形成している。縦長樹脂フ イルム１の下部分には、感圧接着剤層６が塗布されていて、その上に剥離紙７が 貼着されている。

【０００５】 本考案のヘッダーシート２は厚手の腰のあるシートであり、熱可塑性樹脂、例 えばポリオレフィン系樹脂のシートからなる。 本考案のヘッダー３層構造９の下縁に平行の熱シールによる融着線４が設けら れている。 本考案の包装帯は、ヘッダー下縁の融着線４に重ねて又は該融着線に平行に熱 打ち抜き刃による打ち抜きスリット３を設けたことを特徴とするものである。 この打ち抜きスリット３によって、図３に示すように、縦長フイルムを巻き付 ける際に、縦長樹脂フイルム１の先端を打ち抜きスリット３に通してから、その 先端に塗布されている接着剤層６で縦長フイルム１のヘッダー部分に近い位置の 被接着部分８に剥離紙７を除去した接着剤層６によって固定することができる。 すなわち、本考案の特徴である１枚でも縦長フイルムを商品に巻き付けて固定 することができる機能を発揮させる役割を果すために必要な打ち抜きスリット３ である。このとき、縦長樹脂フイルム１の下部先端をヘッダーの幅より狭くして 打ち抜きスリット３の幅と一致させるとフイルム先端を通すときに打ち抜きスリ ット３の部分に皺が発生しないので便利である。縦長フイルムの幅をヘッダー部 と同一の幅にすると、縮小する工程が省略でき、製造が容易な利点がある。 本考案における縦長フイルムの幅は、下部先端だけを縮小することができる外 、ヘッダーの直下より縦長フイルム全長に亙り縮小したり中間位置から縮小する こともできる。 しかしながら、このようにヘッダーシート２の幅の大部分に亙って打ち抜きス リット３を設けることはヘッダーシート２の吊り下げ強度を低下させる。この強 度は、スリット部分の細長形状の中央が商品の重力で両端より開くと急激に強度 が低下する。 本考案は、打ち抜きスリット３を形成する打ち抜き工程を熱刃によって行い、 スリットの打ち抜きとともにスリット周縁で前記３層構造を一体的に融着するこ とによって吊り下げに対するヘッダーの強度低下を実用に供し得る程度まで防止 したものである。 さらに、本考案では、ヘッダーの上部の吊り下げ穴５も熱刃によって打ち抜き その周縁の３層構造も一体的に融着してヘッダーの吊り下げ強度の低下を防止し ている。 図１の実施例では、ヘッダーの両側縁も熔断工程で形成しているので、さらに 、ヘッダーの強度が向上している。

【０００６】

【考案の効果】

本考案によって、巻き付けフイルムを１重で商品を固定することを可能にし、 かつ、この構造によって発生するヘッダーの強度低下を熱刃による打ち抜きによ って防止した効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は、本考案実施例の側断面図である。

【図２】図２は、本考案実施例の正面図である。

【図３】図３は、本考案実施例の包装帯で商品包帯を包
装したときの斜視図２である。

【符号の説明】

１ 縦長樹脂フイルム ２ ヘッダーシート ３ 打ち抜きスリット ４ 融着線 ５ 吊り下げ穴 ６ 接着剤層 ７ 剥離紙 ８ 被接着部分 ９ ヘッダー３層構造

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】縦長形状の熱可塑性樹脂フイルムの上縁を
   折り返し、この折り返し部分に厚手の熱可塑性ヘッダー
   シートを挟み３層構造のヘッダーを形成し、該ヘッダー
   シートの下縁で熱融着して３層構造を一体的に固定し、
   さらに、下縁熱融着の上に平行に、熱刃による打ち抜き
   スリットを設け、ヘッダー上部には、熱刃による打ち抜
   き吊り下げ孔を設け、それぞれの打ち抜きスリット周縁
   及び打ち抜き吊り下げ穴周縁を３層一体的に融着固定
   し、縦長形状の熱可塑性樹脂フイルムの下部には、感圧
   接着剤層を塗布した上に剥離紙を貼着してなることを特
   徴とするヘッダー付き包装帯。
2. 【請求項２】縦長樹脂フイルムの下部の幅がヘッダー部
   の打ち抜きスリットの幅にほぼ一致している請求項１記
   載のヘッダー付き包装帯。
3. 【請求項３】ヘッダーの両側側縁を熔断により融着させ
   た請求項１記載のヘッダー付き包装帯。