JP6589502B2 - シュリンクフィルム付台紙 - Google Patents

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本発明はシュリンクフィルム付台紙に係り、特にシュリンクフィルムの開封が容易なシュリンクフィルム付台紙に用いて好適な技術に関する。
表示やデザインを印刷した台紙とともに、商品となる被包装物を、見えるように収納した包装には、熱成形したプラスチックシートに被包装物を収納して、台紙で塞ぐ、ブリスター包装や、台紙の上に被包装物を載せて、上から加熱したフィルムで直接包装する、スキンパックがある。
また、紙、合成樹脂、或いは金属板からなる台紙に被包装物を当接してこれらを、合成樹脂の熱収縮性の皮膜で被覆し、皮膜を過熱して熱収縮せしめ全体を緊密一体的に被着させた、カード包装がある。その一例として、台紙に塗布した粘着剤により熱収縮性チューブ(筒状のシュリンクフィルム)を接着させてシュリンクフィルム付台紙とし、被包装物を収納した状態で、シュリンクフィルムを熱収縮させて、被包装物を台紙に取り付けた包装体が知られている(特許文献1)。
さらに、ブリスターパックに代えたシュリンクフィルム付台紙として、吊り下げ陳列と、商品棚等に自立させた陳列との両方が可能な形態も幾つか提案されている(特許文献2,3)。
特開昭49−3796号公報 特開2012ー020762号公報
しかし、これらのシュリンクフィルム付台紙を開封して、包装された商品を取り出そうとした場合、シュリンクフィルムがなかなか破けず、この点において消費者受けが悪いという問題があった。特に、吊り下げ陳列をおこなうものなどでは、陳列時の商品落下など、シュリンクフィルムから離脱してしまうことを防止するため、かえってシュリンクフィルムの開封がし難くなっているという傾向があり、開封時の商品破損発生への対策として、これを改善したいという要求がある。
また、従来もシュリンクフィルムにも開封用のミシン目が形成されていたが、シュリンクフィルムは商品の外形に沿って収縮しており、見つかりにくいこともあるため、開封時の利便性を向上したいという要求があった。
さらに、シュリンク貼り工程で貼りズレが発生した場合、開封しにくくなる可能性があるという問題があった。
また、易開封性を向上しようとして、シュリンクフィルムをカットする部分を凸形状にしたり、この部分にスリットを入れたりすると、シュリンク時に突起が発生してしまい、被包装物を収納した商品(シュリンクフィルム付き台紙)正面の外観が悪くなるという問題があった。また、内容物の形状によっては開封しにくい形状となってしまうという可能性があった。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、以下の目的を達成しようとするものである。
1.開封容易性の向上と開封利便性の向上とを図ること。
2.開封時の商品破損発生防止を図ること。
3.シュリンクフィルム付き台紙における正面外観の悪化を防止すること。
4.陳列時の商品落下などシュリンクフィルムからの商品離脱を維持すること。
本発明のシュリンクフィルム付台紙は、枚葉の台紙前面に設けられた筒状シュリンクフィルムにより被包装物が保持されるシュリンクフィルム付台紙であって、前記筒状シュリンクフィルムが、その軸方向の全長に延在して枚葉のフィルムを幅方向の両端で重ねて筒状とするために貼り合わされたシール部と、前記筒状シュリンクフィルムの周方向において前記シール部の近傍に位置して前記筒状シュリンクフィルムの前記軸方向に延在するミシン目線と、前記筒状シュリンクフィルムの周方向において前記シール部の近傍に位置して前記軸方向に延在し前記筒状シュリンクフィルム外面を前記台紙前面に接着する接着部と、を有し、前記軸方向の前記ミシン目線端部付近において、前記ミシン目線を開封する開封スリットが前記軸方向に延長を有して設けられ、前記接着部の開封側端部が、前記開封スリットよりも前記シュリンクフィルムの前記軸方向端部側に位置することを特徴とする。
本発明のシュリンクフィルム付台紙は、前記開封スリットが、前記ミシン目線と交差して形成されてもよい。
本発明のシュリンクフィルム付台紙は、前記ミシン目線が、前記接着部の両側に位置して2本設けられてもよい。
本発明のシュリンクフィルム付台紙は、前記シール部と前記接着部とが、互いに重なる位置に設けられてもよい。
本発明のシュリンクフィルム付台紙は、前記軸方向において、前記接着部の上端部と前記筒状シュリンクフィルムの上端部との距離が0mm〜5mmの範囲に設定されてもよい。
本発明のシュリンクフィルム付台紙は、前記筒状シュリンクフィルムの軸方向端部の、前記シール部が形成される前記2本のミシン目線の間の部分は、前記2本のミシン目の外側の部分よりも前記軸方向に所定の長さ突出していてもよい。
本発明のシュリンクフィルム付台紙は、前記突出部に前記接着部が延在して設けられてもよい。
本発明によれば、シュリンクフィルムの上端部に形成した開封スリットが、シュリンクさせた際に開封穴として広がるので、接着部の近傍に位置するミシン目から開封しやすくなるとともに、開封スリットをスリーブ後の裏側のみに加工することができ、正面には開封穴を加工しないため外観を損ねることがなく、また、開封スリットの配置を処置エノ状態に設定することで、シュリンクフィルムと被包装物との間に隙間ができ、シュリンクトンネルなどで収縮させた際に開封穴が裂けて開封する際のきっかけとすることができ、開封容易性を向上することができるという効果を奏することが可能となる。
本発明に係るシュリンクフィルム付台紙の第1実施形態を示す平面図である。 本発明に係るシュリンクフィルム付台紙の第1実施形態におけるシュリンクフィルムの開封スリット形成状態を示す展開平面図である。 本発明に係るシュリンクフィルム付台紙の第1実施形態におけるシュリンクフィルムの筒状形成状態を示す模式斜視図である。 本発明に係るシュリンクフィルム付台紙の第1実施形態におけるシュリンクフィルムと開封スリットと接着部との関係を示す拡大平面図である。 本発明に係るシュリンクフィルム付台紙の第1実施形態における開封状態を示す模式斜視図である。 本発明に係るシュリンクフィルム付台紙の第2実施形態におけるシュリンクフィルムと開封スリットと接着部との関係を示す拡大平面図である。 本発明に係るシュリンクフィルム付台紙の第1実施形態におけるシュリンクフィルムの筒状形成状態を示す模式斜視図である。 本発明に係るシュリンクフィルム付台紙の実験例におけるシュリンクフィルムと開封スリットと接着部との関係を示す拡大平面図である。
以下、本発明に係るシュリンクフィルム付台紙の第1実施形態を、図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態におけるシュリンクフィルム付台紙を示す平面図であり、図2は、本実施形態におけるシュリンクフィルムの開封スリット形成状態を示す展開平面図であり、図3は、本実施形態におけるシュリンクフィルムの筒状形成状態を示す模式斜視図であり、図4は、本実施形態におけるシュリンクフィルムと開封スリットと接着部との関係を示す拡大平面図であり、図5は、本実施形態におけるシュリンクフィルム付台紙の開封状態を示す模式斜視図であり、これらの図において、符号10は、シュリンクフィルム付台紙である。
本実施形態のシュリンクフィルム付台紙10は、図1,図4に示すように、被包装物を包装するシュリンクフィルム(熱収縮性フィルム)11と、シュリンクフィルム11が接着部13によって片面に貼着された台紙12とから構成される。
シュリンクフィルム11は筒状とされ、図4に示すように、平らなシュリンクフィルムを両側縁11a,11bが重なるようにし、筒状に丸めて重なり合った側縁11a,11b同士を接着して封筒貼りにすることでシール部11cを形成し、図1,図4に示すように、筒状のシュリンクフィルム11としたものである。筒状のシュリンクフィルム11は、筒をつぶすように折られており、シール部11cが台紙12側の幅方向の中央位置にくるようにされている。
シュリンクフィルム11の材質としては、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリエチレン、或いは、ポリエステル系の樹脂が好ましく用いられる。ポリエステル系の樹脂として、農産物由来の持続可能な素材である、ポリ乳酸を用いることも可能であり、環境に対応した包装として好ましく用いることができる。
シュリンクフィルム11は、熱で収縮するフィルムであればよく、また、筒としての周方向の収縮が、軸方向の収縮より大きいフィルムが、シュリンク包装を行う際の収縮時に被包装物100がシュリンクフィルム11から外れることがないので、本用途には適している。なお、この収縮性のより大きい周方向を収縮方向と称する。
台紙12は、図1,図4に示すように、縦長の略矩形とされる輪郭形状を有する枚葉材からなり、筒状のシュリンクフィルム11の軸線が台紙12の縦方向(Z方向)の中心線14に沿うように設けられた矩形状の接着部13により台紙12の前面に貼着されている。この際、シュリンクフィルム11を筒状としたシール部(貼り合わせ部分)11cが接着部13と一致するように貼着する。シュリンクフィルム11が中心線14に対して対称の位置となるように貼着されているが、商品形状、デザイン等の要因により左右どちらかに偏って貼着することもできる。また、シュリンクフィルム11はその下端が台紙12の輪郭下端と略一致するように設けられているが、これも任意のZ方向位置に貼着することもできる。
本実施形態のシュリンクフィルム付台紙10に用いる台紙12には、紙、プラスチックシート、或いは金属板などの板状のものが使用できる。紙としては、厚紙で腰のあるものであれば、特に限定されない。また表面にアルミ蒸着層のあるアルミ蒸着紙なども使用できる。
矩形の台紙12において、図1,図5に示すように、Z方向上側には表示面12Aが設けられ、被包装物である商品に関する説明等、所定のデザインが印刷等により形成される。表示面12AのZ方向上端部近傍でX方向(幅方向)の中央部には、吊り下げ孔12aが設けられる。この吊り下げ孔12aは、店舗などで商品展示台に設けられたフックなどを通して店頭で吊下げ展示できるようになっている。
接着部13は、図1〜図5に示すように、Z方向に細長い略矩形とされて筒状のシュリンクフィルム11よりも所定長さだけ短いZ方向長さ寸法とされて、その全長に亘って均一な所定の幅方向(X方向)寸法に設定される。
接着部13に用いる接着剤には、特許文献1のように粘着剤を用いてもよい。また、ホットメルト接着剤を用いてもよい。特に日の当たる店頭などで、高温に曝されることを考慮すると反応型ホットメルト接着剤が好ましく用いることができる。従来のホットメルト接着剤は、熱可塑性樹脂を成分として、固形のホットメルト接着剤を加熱、融解して塗布し、冷却することにより固化・接着するものであり、耐熱性の点では限界がある。
反応型ホットメルト接着剤は、最初は固形であって、これを加熱溶融させて用いることは、従来の可塑性樹脂のホットメルト接着剤と同じであるが、塗布、冷却後に、反応が進み硬化して、耐熱性などの物性の高い接着性が得られる。ウレタン樹脂を主成分とした反応型ホットメルト接着剤は、加熱溶融により生成されたウレタンプレポリマーが、冷却されると末端イソシアネート基を残した状態で固化し、冷却された後も、空気中や被着材に含まれる水分と末端イソシアネート基が反応し、高分子化が進み、より耐熱性の高い接着性を得ることができる。ウレタン樹脂を主成分とした反応型ホットメルト接着剤は、塗布後に特に硬化を進めるための処理を必要としないので、好ましく用いることができる。
筒状のシュリンクフィルム11には、図1〜図5に示すように、その軸線方向にミシン目線15,15が設けられている。ミシン目線15,15は、シュリンクフィルム11を切断するための切断補助線であって、シュリンクフィルム11から被包装物100を取り出そうとするときに切断される。したがって、ミシン目線15,15は、被包装物100のX方向寸に対応してその幅方向間隔が設定され、シュリンクフィルム11の全周寸法に対して半分よりも被包装物100の厚さ寸法(Y方向寸法)に対応して狭い間隔となるように設定される。
ミシン目線15,15は、図1〜図5に示すように、列状に並んだ複数の微小な貫通孔から構成されており、容器(被包装物)100の後方に位置する部分に設けられる。つまり、ミシン目線15,15の形成位置は、容器100の後方、接着部13の両脇位置に設けられて、シュリンクフィルム11の開封容易性を向上する。さらに、商品デザイン等を阻害しない位置とすることもできる。
2本のミシン目線15,15は、図1〜図5に示すように、筒状シュリンクフィルム11の軸方向全長にわたって筒状シュリンクフィルム11の上下方向に沿って形成される。筒状シュリンクフィルム11のどちらかの端部、好ましくは最下部には形成されていないこともできる。また、ミシン目線15,15は、1本のみまたは3本以上形成されていてもよい。
2本のミシン目線15,15のZ方向(上下方向)端部側位置には、図1〜図4に示すように、それぞれ、これらのミシン目線15,15と交差するように、開封スリット19,19が軸方向(Z方向)の延長を有するように設けられている。
開封スリット19は、図1〜図4に示すように、軸方向(Z方向)つまり、シュリンクフィルム11の主たる収縮方向と交差する方向に延長を有するものとされ、被包装物100を収納したシュリンクフィルム11を収縮させた際に、開封スリット19に対応する部分がシュリンクフィルム11の収縮に伴って引張され、開封スリット19に対応する位置が広がって、シュリンクフィルム11の開封時に、シュリンクフィルム11がミシン目線15,15への断裂を起こしやすくするように形成されている。
具体的には、開封スリット19は、シュリンクフィルム11のシュリンク前には、図1〜図4に示すように、線状に形成されているが、シュリンクフィルム11のシュリンク時に、収縮するフィルムによってその幅方向寸法が拡がり、図5に示すように、穴状の開封穴19Aに変形するように形成されている。
開封スリット19のZ方向長さ寸法は、シュリンクフィルム11の厚さ、シュリンク時の収縮率、引張強度等によって適宜設定されることができる。このように、開封スリット19は、シュリンク時に広がるように軸方向に延長を有していればよく、ミシン目線15,15と交差するか、あるいは、Z方向としてミシン目線15,15と平行に形成されることもできる。
開封スリット19は、図1〜図4に示すように、ミシン目線15,15における破線状となっている個々の切断(切れ目)寸法よりも長い切断部分の延長を有するようにシュリンクフィルム11に形成されており、また、ミシン目線15,15と交差して、シュリンクフィルム11の軸方向と角度を有して傾斜するように設けられている。
開封スリット19,19は、図1〜図4に示すように、中心線14に対して対称に形成されるとともに、いずれも接着部13の両側位置で接着部13に近い側の端部がシュリンクフィルム11のZ方向端部に近くなるようにハ字状として形成することが好ましい。
開封スリット19の開封側端部は、図1〜図4に示すように、接着部13よりもシュリンクフィルム11の上端部から遠い位置、つまり、Z方向軸方向下側に位置するよう設定される。これにより、開封スリット19のは、その全体が接着部13よりも前記シュリンクフィルムの内側、つまり、Z方向軸方向下側に位置することになる。なお、開封スリット19の開封側端部は、接着部13よりもシュリンクフィルム11の開封側端部となる上端部から遠い位置にあればよく、被包装物100を引張する開封動作によって、開封作用点と接着部13との間で、シュリンクフィルム11に断裂が形成されとともに、この開封断裂がミシン目線15,15へと繋がるような位置にあればよい。
次に、シュリンクフィルム11における接着部13、ミシン目線15,15、開封スリット19の相対的な位置関係について説明する。
接着部13は、Z方向の中心線が台紙12の中心線14と一致する位置に設けられるが、他の位置として設定することも可能である。
筒状のシュリンクフィルム11は、図2,図4に示すように、筒をつぶすように折られて矩形とされており、台紙12の中心線14と一致するシュリンクフィルム11の中心線14に対して、シール部11cの幅方向の中心が一致するように、シュリンクフィルム11の幅方向中央位置にシール部11cが設けられている。シュリンクフィルム11に関しても、貼り着け位置は他の状態とすることも可能である。
また、シュリンクフィルム11は、その上端がX方向の直線を為すように形成されており、ミシン目線15,15の内側領域における上端部11dと、ミシン目線15,15の外側領域における上端部11eとが統一の直線状に位置している。
シール部11cの幅方向寸法は、接着部13の幅方向寸法より小さく設定され、シール部11cと接着部13とがX方向において互いに重なる位置とされ、シュリンクフィルム11の周方向すなわちX方向において、シール部11cと接着部13が2本のミシン目線15,15の間に位置する。シール部11cと接着部13とは、X方向において互いに重なっていればよく、シール部11cの幅方向中心と接着部13の幅方向中心とが一致する必要はない。
シュリンクフィルム11の上端部側(Z方向端部側)には、図1〜図4に示すように、台紙12の中心線14と一致する接着部13の中心線に対して、X方向(左右方向)に対象になるように、ミシン目線15,15と交差するように開封スリット19,19が配置されている。
また、本実施形態のシュリンクフィルム付台紙10においては、図4に示すように、以下の寸法を設定する。
・Z方向における接着部13の上端部13aとシュリンクフィルム11の上端部(軸方向端部)11dとの距離(寸法)d1
・X方向における接着部13とミシン目線15との隣接する距離(寸法)d3、接着部13とミシン目線15との隣接する距離(寸法)d3
・X方向におけるシール部11cの幅寸法(寸法)d4
・X方向における接着部13の幅寸法(寸法)d5
・X方向におけるミシン目線15とミシン目線15との間隔寸法(寸法)d6
なおこれら寸法d3〜d6は、z方向に均一な値を有するものとして設定される。
同様に、本実施形態のシュリンクフィルム付台紙10においては、図4に示すように、以下の寸法を設定する。
・X方向における開封スリット19の上端部19aと下端部19bとの寸法d21
・Z方向における開封スリット19の上端部19aと下端部19bとの寸法d22
・Z方向における開封スリット19の上端部19aとシュリンクフィルム11の上端部(軸方向端部)11dとの距離(寸法)d23
・X方向における開封スリット19の上端部19aと接着部13との距離(寸法)d24
距離d1は、0mm〜5mm、好ましくは、0mm〜2mmの範囲に設定できる。距離d1は、この下限値よりも小さくなると、輪転機等で連続的にシュリンクフィルム付台紙10を製造する際に、接着剤がシュリンクフィルム11からはみ出してしまい、好ましくない。また、距離d1は、この上限値よりも大きくなると、被包装物100を台紙12面と直交する方向に引っ張って開封しようとした際に、開封スリット19,19およびミシン目線15,15に効率よく開封力が印加されずにフィルムの切断がうまくいかない可能性があり好ましくない。
距離d3は、0mm〜5mm、好ましくは、0mm〜2mmの範囲に設定できる。距離d3は、この下限値よりも小さくなると、輪転機等で連続的にシュリンクフィルム付台紙10を製造する際に、接着剤がミシン目線15,15にかぶってしまうため好ましくない。また、距離d3は、この上限値よりも大きくなると、被包装物100を台紙12面と直交する方向に引っ張って開封しようとした際に、ミシン目線15,15の全長に亘って効率よくミシン目線15,15に開封力が印加される状態を維持することができずにフィルムの切断がうまくいかない可能性があり好ましくない。
寸法d4は、3mm〜10mm、好ましくは、5mm〜8mmの範囲に設定できる。寸法d4は、この下限値よりも小さくなると、接着不良によりシュリンクフィルム11が筒状に形成されない可能性があり好ましくない。また、寸法d4は、この上限値よりも大きくなると、シール部11cに必要なフィルムがムダに多くなってコストが増大するとともに、被包装物100の大きさによっては、ミシン目線15,15からシール部11cがはみ出す可能性があり好ましくない。
寸法d5は、5mm〜50mm、好ましくは、10mm〜15mmの範囲に設定できる。寸法d5は、この下限値よりも小さくなると、接着不良によりシュリンクフィルム11の保持、あるいは、被包装物100の保持が充分になされない可能性があり好ましくない。また、寸法d5は、この上限値よりも大きくなると、接着部13に必要な接着剤がムダに多くなってコストが増大するとともに、被包装物100の大きさによっては、開封スリット19,19に接着部13がかぶってしまう可能性やミシン目線15,15から接着部13がはみ出す可能性があり好ましくない。
寸法d6は、5mm〜60mm、好ましくは、10mm〜25mmの範囲に設定できる。寸法d6は、この下限値よりも小さくなると、接着部13の寸法d5が小さくなりすぎて接着不良によりシュリンクフィルム11の保持、あるいは、被包装物100の保持が充分になされない可能性があり、また、被包装物100の大きさによっては、開封スリット19,19に接着部13がかぶってしまう可能性やミシン目線15,15から接着部13がはみ出す可能性があるため好ましくない。また、寸法d6は、この上限値よりも大きくなると、被包装物100の大きさ・形状によっては開封スリット19,19およびミシン目線15,15に効率よく開封力が印加されずにフィルムの切断がうまくいかない可能性があり好ましくない。
寸法d21は、0mm〜5mmの範囲、好ましくは3.5mm程度に設定できる。寸法d21は、この下限値0においては、ミシン目線15,15と平行な状態に開封スリット19,19が配置された状態である。また、寸法d21は、ミシン目線15,15と交差した状態において、この下限値よりも小さくなると、シュリンク後に開封に供される開封穴19Aが小さすぎてシュリンクフィルム11において断裂形成が容易に行えなくなる可能性があるため好ましくない。また、寸法d21は、この上限値よりも大きくなると、シュリンクフィルム11の強度が低下し、被包装物100の大きさ・重量・形状によっては、意図しない状態でシュリンクフィルム11が断裂し、被包装物100が台紙12から離脱してしまう可能性があり好ましくない。
寸法d22は、3mm〜6mmの範囲、好ましくは3mm程度に設定できる。寸法d22は、この下限値よりも小さくなると、開封スリット19が変形してシュリンク後に開封に供される開封穴19Aが小さすぎてシュリンクフィルム11において断裂形成が容易に行えなくなる可能性があるため好ましくない。また、寸法d22は、この上限値よりも大きくなると、シュリンクフィルム11の強度が低下し、被包装物100の大きさ・重量・形状によっては、意図しない状態でシュリンクフィルム11が断裂し、被包装物100が台紙12から離脱してしまう可能性があり好ましくない。
寸法d23は、1mm〜5mmの範囲、好ましくは2mm程度に設定できる。寸法d23は、この下限値よりも小さくなると、シュリンクフィルム11の上端部(軸方向端部)11dと開封スリット19の端部19aとが近すぎて、開封スリット19の端部19aが接着部13よりもシュリンクフィルム11の上端部(軸方向外位置)11d側に位置し、開封時におけるシュリンクフィルム11において断裂形成が容易に行えなくなる可能性があるため好ましくない。また、寸法d23は、この上限値よりも大きくなると、シュリンクフィルム11の上端部(軸方向端部)11dと開封スリット19の端部19aとが離間しすぎて、開封スリット19による開封効果が低減してしまい開封時におけるシュリンクフィルム11において断裂形成が容易に行えなくなる可能性があるため好ましくない。
寸法d23は、寸法d1よりも大きくなるように設定される。
寸法d24は、0mm〜3mmの範囲、好ましくは1.5mm程度に設定できる。寸法d24は、この下限値よりも小さくなると、接着部13と開封スリット19の端部19aとが近すぎて、シュリンクフィルム11の貼り付け時に台紙12に対してシュリンクフィルム11が位置ずれを起こし場合、接着部13に開封スリット19がかかってしまう可能性があるため好ましくない。また、寸法d24は、この上限値よりも大きくなると、接着部13と開封スリット19の端部19aとが離間しすぎて、開封スリット19による開封効果が低減してしまい開封時におけるシュリンクフィルム11において断裂形成が容易に行えなくなる可能性があるため好ましくない。
寸法d24は、寸法d3よりも小さくなるように設定される。
本実施形態のシュリンクフィルム付台紙10の製造方法について説明する。
シュリンクフィルム11は、幅広で長尺のシュリンクフィルムに必要に応じて印刷を施し、図2に示すように、スリットして幅方向の両端側位置に開封スリット19,19およびミシン目線15,15を形成するとともに、幅方向の両端を重ね合わせて、封筒貼りしてシール部11cを設け、決められた折径になるように筒状にし、筒をつぶすように折って長尺のまま紙管に巻き取っておく。
台紙12も、必要に応じて印刷を施した多面付けの台紙用紙から、断裁や、抜き工程によって、表示面12Aを有し1枚ずつ切り離された台紙12としておく。このとき吊下げ孔12aを同時に抜き工程で開けることができる。
紙管に巻き取られていた、長尺の筒状のシュリンクフィルム11を、断続的に形成された開封スリット19の軸方向間隔に合わせて寸法d23を設定可能となるように所定の長さに切断し、この筒状のシュリンクフィルム11を、接着剤が必要部分に塗布されて接着部13が形成された台紙12に接着部13を介して、寸法d1が所定範囲となるように固定して取り付ける。
このとき、反応型ホットメルト接着剤を塗布した塗布部に、この反応型ホットメルト接着剤の温度が50℃から55℃の時に、シュリンクフィルム11を取り付けて、冷却ロールで押圧させて接着させることで、シュリンクフィルム11が反応型ホットメルト接着剤の熱によって収縮するのを防ぐことができ、また、反応型ホットメルト接着剤を冷却することによって、その粘性を低下させて初期接着強度を高めることができる。
このシュリンクフィルム付台紙10を用いて、被包装物100を包装するには、シュリンクフィルム11の筒状の中に被包装物100を上下の開口部より挿入し位置決めする。
シュリンクフィルム11の筒状の中に被包装物100が挿入されたシュリンクフィルム付台紙10は、シュリンクトンネルなどで、180℃近辺あるいは、55〜60℃程度で加熱して、シュリンクフィルム11を収縮させるシュリンク包装を行うことで、シュリンクフィルム11を被包装物100に密着させて、被包装物100がシュリンクフィルム付台紙10で包装される。
この際、開封スリット19,19の周辺がシュリンクに伴って周方向に収縮することで、開封スリット19,19が周方向に引張されて広がり、図5に示すように、開封穴19A、19Aが形成される。
本実施形態のシュリンクフィルム付台紙10を開封する際においては、シュリンクフィルム11に包まれた被包装物100を、図5に示すように、台紙12面と直交するY方向に引張する。これにより、開封スリット19,19内側で上側位置のシュリンクフィルム上端11dが接着部13によって台紙12に強固に固定されているので、シュリンクフィルム11の上端11dが周方向に引張されて、開封スリット19,19によって形成された開封穴19A,19Aに開封力が印加され、この開封穴19A,19Aからシュリンクフィルム11が破断する。そして、開封穴19A,19Aからミシン目線15,15にシュリンクフィルム11の断裂が伝播し、さらに、ミシン目線15,15に沿って破断が進むことで、ミシン目線15,15の全長に亘ってシュリンクフィルム11が切断して、開封される。
このとき、ミシン目線15,15内側のフィルムは、接着部13によって台紙12に固着した状態を維持する。同時に、ミシン目線15,15外側のフィルムは、被包装物100とともに、台紙12から離脱することになる。
本実施形態のシュリンクフィルム付台紙10においては、寸法d1、寸法d3、寸法d4、寸法d5、寸法d6、寸法d21,寸法d22、寸法d23、寸法d24を上記のように設定したことで、開封時に、開封穴19A,19Aから断裂を生じさせてミシン目線15,15の全長に亘ってシュリンクフィルム11を容易に切断し、被包装物100を破損することなく容易に開封することができ、開封容易性の向上と開封利便性の向上とを図り、開封時の商品破損発生防止を図るとともに、同時に、陳列時の商品落下などシュリンクフィルムからの商品離脱を防止することが可能となる。
本実施形態のシュリンクフィルム付台紙10によれば、開封スリット19から形成された開封穴19Aを開封時のきっかけとして開封性を向上し、被包装物100を台紙12から取り外す感覚でシュリンクフィルム11を開封して、被包装物100を取り出すことができる。さらに、実際のシュリンクフィルム付台紙10製造工程において、シュリンクフィルム11の台紙12への貼り位置精度を考慮しつつ、貼りずれの発生等に対応可能として、どのような場合でも必ずミシン目線15,15に沿った開封を可能とすることができる。
さらに、本実施形態のシュリンクフィルム付台紙10によれば、開封穴19Aがスリーブ加工する際のシュリンクフィルム11にミシン目線15,15を形成したり、既定寸法にスリットする際に異型刃やレーザーで加工することによって、スリーブ後におけるシュリンクフィルム11の裏側(台紙12側)のみに加工することができ、商品展示側となるシュリンクフィルム11の正面には開封穴19Aが加工されることがないため、被包装物100を収納した際に外観を損ねることがない。
開封穴19Aを所定の大きさ・形状となるように開封スリット19を設定して形成し、接着部13の上端位置(塗り始め位置)を被包装物100に対して上側となるように設定することで、シュリンクフィルム11と被包装物100との間に隙間ができ、シュリンクトンネルなどで収縮させた際に開封穴19Aが裂けて切断部分が形成されて、開封する際のきっかけになる。
なお、本実施形態において、開封スリット19は、シュリンクしたシュリンクフィルム11の開封時に、この開封穴からフィルムを断裂して、ミシン目線に沿ってシュリンクフィルムの開封を容易におこなうことが可能であれば、その形状に制限はなく、上述したスリット形状ではなく、所定の幅寸法を有する開封穴状に形成することもできる。
本実施形態において、開封スリット19としては、封筒折りした筒状のシュリンクフィルム11に対して貫通するように開封スリット19を形成し、シュリンクフィルム11の台紙12側のみならず、商品展示側である前側位置にも開封スリット19が貫通した状態として形成することも可能である。この場合、開封スリット19としては丸穴状とすることが好ましい。
以下、本発明に係るシュリンクフィルム付台紙の第2実施形態を、図面に基づいて説明する。
図6は、本実施形態におけるシュリンクフィルム付台紙のシュリンクフィルムと接着部と開封スリットとの関係を示す平面図であり、図7は、本実施形態におけるシュリンクフィルム付台紙におけるシュリンクフィルムの筒状形成状態を示す模式斜視図であり、図において、符号20は、シュリンクフィルム付台紙である。
本実施形態のシュリンクフィルム付台紙20が、第1実施形態と異なるのは、突出部17に関する点および、寸法d11,寸法d12,寸法d13,寸法d14,寸法d23,寸法d24に関する点であり、これ以外の対応する構成については、同一の符号を付してその説明を省略得する。
また、本実施形態のシュリンクフィルム付台紙20のシュリンクフィルム11において、その上端部11fが、図6,図7に示すように、2本のミシン目線15,15の間に、2本のミシン目線15,15外側11eよりもZ方向に所定寸法d12だけ突出する突出部17が設けられる。
本実施形態のシュリンクフィルム11も、第1実施形態と同様に、図7に示すように、紙管に巻き取られていた長尺の筒状シュリンクフィルム11を所定の長さに切断して形成されるため、シュリンクフィルム11の下端部中央には突出部17に対応した形状の凹部18が形成される。
また、本実施形態のシュリンクフィルム付台紙20において、筒状シュリンクフィルム11の上端部では、2本のミシン目線15,15間の突出部17が、2本のミシン目線15,15のX方向外側よりもZ方向に寸法d12だけ突出する。さらに、突出部17には接着部13が延在して設けられる。つまり、接着部13の上端13aがミシン目線15,15外側11eに対してZ方向上側に位置する。
また、本実施形態のシュリンクフィルム付台紙20において、開封スリット19の上端19aが、ミシン目線15,15の外側位置として、開封スリット19の下端19bが、ミシン目線15,15の内側位置として、開封スリット19がミシン目線15,15と交差するように突出部17に近接して配置される。
本実施形態のシュリンクフィルム付台紙20においては、図6に示すように、以下の寸法を設定する。
・Z方向における突出部17の上端部(軸方向端部)11fのミシン目線15,15外側11eに対する突出寸法(寸法)d12
・Z方向における接着部13の上端部13aと突出部17の上端部(軸方向端部)11fとの距離(寸法)d11
・X方向における突出部17の上端部11fの長さ寸法(寸法)d13
・Z方向における凹部18の上端部(軸方向端部)と接着部13の下端部13bとの距離(寸法)d14
同様に、本実施形態のシュリンクフィルム付台紙10においては、図6に示すように、以下の寸法を設定する。
・Z方向における開封スリット19の上端19aと突出部17の上端部(軸方向端部)11dとの距離(寸法)d23
・X方向における開封スリット19の上端部19aと下端部19bとの寸法d21
・Z方向における開封スリット19の上端部19aと下端部19bとの寸法d22
・X方向における開封スリット19の下端部19bと接着部13との距離(寸法)d24
突出寸法d12は、1mm〜10mm、好ましくは、2mm〜5mmの範囲に設定できる。突出寸法d12は、この下限値よりも小さくなると、被包装物100を台紙12面と直交する方向に引っ張って開封しようとした際に、ミシン目線15,15に効率よく開封力が印加されずにフィルムの切断がうまくいかない可能性があり、突出部17を形成した意味がなくなるため好ましくない。また、距離d12は、この上限値よりも大きくなると、輪転機等で連続的にシュリンクフィルム付台紙20を製造する際に、突出部17が折れ曲がったり収縮後の外観が損なわれたりして、ハンドリング性が悪くなるため好ましくない。
距離d11は、0mm〜5mm、好ましくは、0mm〜2mmの範囲に設定できる。距離d11は、この下限値よりも小さくなると、輪転機等で連続的にシュリンクフィルム付台紙10を製造する際に、接着剤がシュリンクフィルム11からはみ出してしまい、好ましくない。また、距離d11は、この上限値よりも大きくなると、被包装物100を台紙12面と直交する方向に引っ張って開封しようとした際に、ミシン目線15,15に効率よく開封力が印加されずにフィルムの切断がうまくいかない可能性があり好ましくない。
距離d13は、5mm〜50mm、好ましくは、10mm〜15mmの範囲に設定できる。距離d13は、この下限値よりも小さくなると、輪転機等で連続的にシュリンクフィルム付台紙10を製造する際に、接着剤がシュリンクフィルム11からはみ出してしまい、あり好ましくない。また、距離d13は、この上限値よりも大きくなると、被包装物100を台紙12面と直交する方向に引っ張って開封しようとした際に、ミシン目線15,15に効率よく開封力が印加されずにシュリンクフィルム11の切断がうまくいかない可能性があり好ましくない。
突出寸法d14は、0mm〜20mm、好ましくは、2mm〜5mmの範囲に設定できる。突出寸法d12は、この下限値よりも小さくなると、輪転機等で連続的にシュリンクフィルム付台紙10を製造する際に、接着剤がシュリンクフィルム11からはみ出してしまい、好ましくない。また、距離d14は、この上限値よりも大きくなると、輪転機等で連続的にシュリンクフィルム付台紙20を製造する際に、ミシン目線15,15外側11gが折れ曲がったりして、ハンドリング性が悪くなるため好ましくない。
寸法d23は、第1実施形態における寸法d1と寸法d12との和として設定することができる。具体的には、寸法d23は、1mm〜13mmの範囲、好ましくは3mm程度に設定できる。寸法d23は、この下限値よりも小さくなると、突出部17の上端部(軸方向端部)11fまたは傾斜した部分と開封スリット19の端部19aとが近すぎて、開封スリット19の端部19aがシュリンクフィルム11の端部側に近接しすぎ、意図しない状態でシュリンクフィルム11が断裂し、被包装物100が台紙12から離脱してしまう可能性があり好ましくない。また、寸法d23は、この上限値よりも大きくなると、シュリンクフィルム11の上端部(軸方向端部)11dと開封スリット19の端部19aとが離間しすぎて、開封スリット19による開封効果が低減してしまい開封時におけるシュリンクフィルム11において断裂形成が容易に行えなくなる可能性があるため好ましくない。
寸法d23は、寸法d11および寸法d12よりも大きくなるように設定される。
寸法d24は、0mm〜3mmの範囲、好ましくは1.5mm程度に設定できる。寸法d24は、この下限値よりも小さくなると、接着部13と開封スリット19の端部19bとが近すぎて、シュリンクフィルム11の貼り付け時に台紙12に対してシュリンクフィルム11が位置ずれを起こした場合、接着部13に開封スリット19がかかってしまう可能性があるため好ましくない。また、寸法d24は、この上限値よりも大きくなると、接着部13と開封スリット19の端部19aとが離間しすぎて、開封スリット19による開封効果が低減してしまい開封時におけるシュリンクフィルム11において断裂形成が容易に行えなくなる可能性があるため好ましくない。
寸法d24は、寸法d3よりも小さくなるように設定される。
また、本実施形態のシュリンクフィルム付台紙20において、筒状シュリンクフィルム11の上端部では、図6,図7に示すように、2本のミシン目線15,15間の突出部17が、2本のミシン目線15,15のX方向外側よりもZ方向に寸法d12だけ突出するとともに、開封スリット19の端部19aが突出部17とミシン目線15,15外側11eとの境界付近に位置することにより、開封時にシュリンクフィルム11のZ方向端部において、突出部17が強固に台紙12に固定されているため、この突出部17との境界部分のシュリンクフィルム11に開封力が集中して印加される。これにより、突出部17の境界部分付近に位置する開封スリット19から形成された開封穴19Aに対して効率よく開封力を集中して、開封穴19Aからミシン目線15,15に沿ってシュリンクフィルム11をより一層容易に切断することが可能となる。
さらに、突出部17には接着部13が延在して設けられて、接着部13の上端13aがミシン目線15,15外側11eに対してZ方向上側に位置することにより、突出部17およびミシン目線15,15の内側にあるシュリンクフィルム11が連続して台紙12の表面に延在した状態で接着部13により強固に台紙12に固定される。これにより、開封力が印加された際に、突出部17から直線状になっている台紙12に接着部13で固定された部分のシュリンクフィルム11から、あたかも交差する方向に湾曲した境界部分のシュリンクフィルム11に効率よく開封力が集中させることができる。これにより、開封力の集中する開封穴19Aからミシン目線15,15に沿ってシュリンクフィルムをより一層容易に切断することが可能となる。
また、上記の実施形態ではミシン目線15,15がシュリンクフィルム11の上端11e位置まで形成されたが、シュリンクフィルム11の縁部付近には形成しないでミシン目線15,15の状態に開封スリット19,19のみを設けることもできる。この場合、開封スリット19,19の長さは、接着部13の上端部13aとシュリンクフィルム11の上端部11dとの距離d1よりも大きく設定されることができる。
さらに、上記の実施形態においては、接着部13をシュリンクフィルム11のZ方向のほぼ全長に延在する構成としたが、台紙12とシュリンクフィルム11および被包装物100とを充分な強度で貼着してこの強度を維持すること、および、開封時に、印加される開封力を効率よく開封穴19Aに集中することが可能であれば、どのような領域設定として台紙12に対する平面輪郭形状として形成することも可能であり、例えば、シュリンクフィルム11の上端位置と下端位置のみに接着部を設けて、シュリンクフィルム11のZ方向中央部分には形成しないこと、あるいは、シュリンクフィルム11のミシン目線15,15内部において左右上端位置のみに接着部を設けて、シュリンクフィルム11のX方向中央部分には形成しないことや、これらのZ方向あるいはX方向の端部位置に加えてそれぞれの方向で任意の間隔で断続的に形成することなどが可能である。これにより、包装強度と開封容易性との両立を維持して接着剤の削減を図ることが可能となる。
さらに、上記の各実施形態においては、開封スリット19を各ミシン目線15,15の上端付近に1本だけ形成したが、ミシン目線15のz方向に沿って、複数の開封スリットを設けることもできる。
以下、本発明にかかる実施例を説明する。
図8は、本実施例におけるシュリンクフィルム付台紙のシュリンクフィルムと開封スリットとの関係を示す模式平面図である。
本発明の実施例においては、図8に示すように、実験例1〜実験例4として開封スリットをシュリンクフィルムに形成して、その開封容易性を実証した。
<実験例1>
図8(a)に示すように、シュリンクフィルム11の上端形状を直線状とし、以下のように各寸法を設定した。なお、この例の開封スリットはx方向に延在するように3本配置される。
・X方向におけるミシン目線15とミシン目線15との間隔寸法(寸法)d6;15mm
・Z方向における接着部13の上端部13aとシュリンクフィルム11の上端部(軸方向端部)11dとの距離(寸法)d1;5mm
・X方向における接着部13とミシン目線15との隣接する距離(寸法)d3;2.5mm
・X方向における開封スリット19の上端部19aと下端部19bとの寸法d21;0mm
・Z方向における開封スリット19の上端部19aと下端部19bとの寸法d22:3mm(開封スリットが3本形成されたため)
・Z方向における開封スリット19の上端部19aとシュリンクフィルム11の上端部(軸方向端部)11dとの距離(寸法)d23;1mm
・X方向における開封スリット19の上端部19aと接着部13との距離(寸法)d24;1.5mm
<実験例2>
図8(b)に示すように、シュリンクフィルム11の上端形状を直線状とし、以下のように各寸法を設定した。なお、この例の開封スリット19の上端19aが、ミシン目線15,15の外側位置として、開封スリット19の下端19bが、ミシン目線15,15の内側位置として、開封スリット19がミシン目線15,15と交差するように配置される。
・X方向におけるミシン目線15とミシン目線15との間隔寸法(寸法)d6;15mm
・Z方向における接着部13の上端部13aとシュリンクフィルム11の上端部(軸方向端部)11dとの距離(寸法)d1;5mm
・X方向における接着部13とミシン目線15との隣接する距離(寸法)d3;2.5mm
・X方向における開封スリット19の上端部19aと下端部19bとの寸法d21;3.5mm
・Z方向における開封スリット19の上端部19aと下端部19bとの寸法d22:3mm
・Z方向における開封スリット19の上端部19aとシュリンクフィルム11の上端部(軸方向端部)11dとの距離(寸法)d23;1mm
・X方向における開封スリット19の下端部19bと接着部13との距離(寸法)d24;1.5mm
<実験例3>
図8(c)に示すように、シュリンクフィルム11の上端形状を直線状とし、以下のように各寸法を設定した。なお、この例の開封スリット19の上端19aが、ミシン目線15,15の内側位置として、開封スリット19の下端19bが、ミシン目線15,15の外側位置として、開封スリット19がミシン目線15,15と交差するように配置される。
・X方向におけるミシン目線15とミシン目線15との間隔寸法(寸法)d6;15mm
・Z方向における接着部13の上端部13aとシュリンクフィルム11の上端部(軸方向端部)11dとの距離(寸法)d1;5mm
・X方向における接着部13とミシン目線15との隣接する距離(寸法)d3;2.5mm
・X方向における開封スリット19の上端部19aと下端部19bとの寸法d21;3.5mm
・Z方向における開封スリット19の上端部19aと下端部19bとの寸法d22:3mm
・Z方向における開封スリット19の上端部19aとシュリンクフィルム11の上端部(軸方向端部)11dとの距離(寸法)d23;1mm
・X方向における開封スリット19の上端部19aと接着部13との距離(寸法)d24;1.5mm
<実験例4>
図8(d)に示すように、シュリンクフィルム11の上端に突出部17が形成され、以下のように各寸法を設定した。なお、この例の開封スリット19の上端19aが、ミシン目線15,15の外側位置として、開封スリット19の下端19bが、ミシン目線15,15の内側位置として、開封スリット19がミシン目線15,15と交差するように配置される。
・Z方向における突出部17の上端部(軸方向端部)11fのミシン目線15,15外側11eに対する突出寸法(寸法)d12:3mm
・Z方向における接着部13の上端部13aと突出部17の上端部(軸方向端部)11fとの距離(寸法)d11;5mm
・X方向における突出部17の上端部11fの長さ寸法(寸法)d13;13mm
・X方向におけるミシン目線15とミシン目線15との間隔寸法(寸法)d6;15mm
・X方向における接着部13とミシン目線15との隣接する距離(寸法)d3;2.5mm
・X方向における開封スリット19の上端部19aと下端部19bとの寸法d21;3.5mm
・Z方向における開封スリット19の上端部19aと下端部19bとの寸法d22:3mm
・Z方向における開封スリット19の上端部19aと突出部17の上端部(軸方向端部)11fとの距離(寸法)d23;4mm
・X方向における開封スリット19の下端部19bと接着部13との距離(寸法)d24;1.5mm
各実験例において、製造時におけるシュリンクフィルム11の台紙への貼り付け位置のずれを考慮し、X方向に所定量ずれた状態で貼り付け。つまり、接着部13に対して、左右方向にシュリンクフィルム11をずらした。その量および他の寸法等を表1に示す。
これらの実験例において、開封試験をおこなった。その結果も表1に示す。
Figure 0006589502
<実験例1>
開封スリット19における拡幅方向、つまり、Z方向におけるシュリンクフィルムの収縮はほとんどないため、開封穴が広がらず、外観を損ねないが、開封性も向上しない。
<実験例2>
シュリンク上端部に開封穴19Aが形成されるが、接着部13の上端部が開封穴19Aの下側に位置すると、開封性は向上しない。また、正面に開封穴19Aが来るため外観を損ねる。
<実験例3>
シュリンク上端部に開封穴19Aができるが、接着部13の上端部が開封穴19Aの下側に位置すると、開封性は向上しない。正面に穴が来るため、外観を損ねる。ただし、シュリンクフィルム11がX方向にずれなければ開封性は良好である。
<実験例4>
突出部17を設けることによって、接着部13の上端部が開封穴19Aよりもの上側位置に配置されるため、開封性は非常に良好である。ただし、シュリンクにより突起ができるため、外観を損ねる場合がある。
10,20…シュリンクフィルム付台紙
11…シュリンクフィルム
11c…シール部
12…台紙
13…接着部
14…中心線
15…ミシン目線
17…突出部
18…凹部
19…開封スリット
19A…開封穴
d1〜d24…寸法

Claims (7)

  1. 枚葉の台紙前面に設けられた筒状シュリンクフィルムにより被包装物が保持されるシュリンクフィルム付台紙であって、
    前記筒状シュリンクフィルムが、その軸方向の全長に延在して枚葉のフィルムを幅方向の両端で重ねて筒状とするために貼り合わされたシール部と、前記筒状シュリンクフィルムの周方向において前記シール部の近傍に位置して前記筒状シュリンクフィルムの前記軸方向に延在するミシン目線と、前記筒状シュリンクフィルムの周方向において前記シール部の近傍に位置して前記軸方向に延在し前記筒状シュリンクフィルム外面を前記台紙前面に接着する接着部と、を有し、
    前記軸方向の前記ミシン目線端部付近において、前記ミシン目線を開封する開封スリットが前記軸方向に延長を有して設けられ
    前記接着部の開封側端部が、前記開封スリットよりも前記シュリンクフィルムの前記軸方向端部側に位置することを特徴とするシュリンクフィルム付台紙。
  2. 前記開封スリットが、前記ミシン目線と交差して形成されることを特徴とする請求項1記載のシュリンクフィルム付台紙。
  3. 前記ミシン目線が、前記接着部の両側に位置して2本設けられることを特徴とする請求項1または2記載のシュリンクフィルム付台紙。
  4. 前記シール部と前記接着部とが、互いに重なる位置に設けられることを特徴とする請求項1からのいずれか記載のシュリンクフィルム付台紙。
  5. 前記軸方向において、前記接着部の端部と前記筒状シュリンクフィルムの端部との距離が0mm〜5mmの範囲に設定されることを特徴とする請求項1または2記載のシュリンクフィルム付台紙。
  6. 前記筒状シュリンクフィルムの軸方向端部前記シール部が形成される前記2本のミシン目線の間の部分は、前記2本のミシン目の外の部分よりも前記軸方向に所定の長さ突出することを特徴とする請求項記載のシュリンクフィルム付台紙。
  7. 前記突出部には、前記接着部が延在して設けられることを特徴とする請求項記載のシュリンクフィルム付台紙。
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