JP3015789B1 - 樹脂製眼鏡部材の製造方法 - Google Patents

樹脂製眼鏡部材の製造方法

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JP3015789B1
JP3015789B1 JP10351025A JP35102598A JP3015789B1 JP 3015789 B1 JP3015789 B1 JP 3015789B1 JP 10351025 A JP10351025 A JP 10351025A JP 35102598 A JP35102598 A JP 35102598A JP 3015789 B1 JP3015789 B1 JP 3015789B1
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正雄 長井
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Abstract

【要約】 【課題】 複雑で個性的な装飾を有する意匠効果に優れ
たテンプル等の樹脂製眼鏡部材を能率よく製造する。 【解決手段】 複数の樹脂ブロック片2を所要に嵌め合
わせ且つ各樹脂ブロック片の接合部4を溶剤で溶かし、
該接合部4,4相互を張り合わせ一体化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、樹脂製眼鏡部材の
製造方法に関するものである。より詳しくは、複雑で個
性的な装飾を有する意匠効果に優れたテンプルやテンプ
ル構成用の基材、モダン、リムフレーム、パッド等の各
種の樹脂製眼鏡部材を容易に製造するための製造方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、芯金を略全長に亘って被覆する
ための樹脂被覆材や、モダンの製造方法の一例として
は、これまで射出成形が一般的であったが、射出成形品
は、その外観模様が単一色であって意匠効果に乏しいも
のであった。
【0003】かかる従来の問題点を解決せんとして、各
種に着色された樹脂ペレットの混合物を加熱して形成し
たシート材や棒材を用いて前記樹脂被覆材やモダンを製
造することも行われている。そしてこのような製造方法
によるときは、前記素材の持つ柄を活かして、意匠性の
良い樹脂被覆材やモダンを製造できる利点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら前記製造
方法によるときには、その柄は、前記シート材や棒材の
柄に制約されることになり、所望の柄を所望に配置した
独自の柄構成を有する樹脂被覆材やモダンは製造するこ
とができず、装飾効果の面で限界があり、近年における
ファッションの個性化傾向の高まりに応じきれない問題
があった。
【0005】本発明はかかる問題点に鑑みて開発された
ものであり、柄構成の自由な樹脂製眼鏡部材を製造する
ための製造方法の提供を目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
本発明は以下の手段を採用する。即ち本発明に係る樹脂
製眼鏡部材の製造方法は、複数の樹脂ブロック片を所要
に嵌め合わせ且つ互いに嵌め合わされた樹脂ブロック片
の接合部相互を張り合わせ一体化するに際し、前記樹脂
ブロック片の接合部を溶剤に漬け込んで該接合部を溶か
し、該溶剤の中で、前記接合部相互を溶けた部分で接合
することを特徴とするものである。
【0007】本発明に係る製造方法のより好ましい態様
は、複数の樹脂ブロック片を所要に嵌め合わせ且つ互い
に嵌め合わされた樹脂ブロック片の接合部相互を張り合
わせ一体化するに際し、前記樹脂ブロック片の接合部を
溶剤に漬け込んで該接合部を溶かし、該溶剤の中で、前
記接合部相互を溶けた部分で接合して後、互いに嵌め合
わされた樹脂ブロック片の接合部相互を圧接して該接合
部相互を密着一体化させることを特徴とするものであ
る。
【0008】本発明に係る製造方法のより好ましい他の
態様は、複数の樹脂ブロック片を所要に嵌め合わせ且つ
互いに嵌め合わされた樹脂ブロック片の接合部相互を張
り合わせ一体化するに際し、前記樹脂ブロック片の接合
部を溶剤で溶かして該接合部相互を接合して後、該接合
して形成した樹脂基材の全体又は一部分を、締め型内に
拘束された状態で納めて後、該締め型内にある樹脂基材
が軟化状態においてその表面を全ての方向から押圧し、
その際における締め型内での樹脂材料の移動によって前
記接合部相互を圧接して該接合部相互を密着一体化させ
ることを特徴とするものである。
【0009】本発明に係る製造方法のより好ましいその
他の態様は、複数の樹脂ブロック片を所要に嵌め合わせ
且つ互いに嵌め合わされた樹脂ブロック片の接合部相互
を張り合わせ一体化するに際し、前記樹脂ブロック片の
接合部相互を溶剤で溶かして該接合部相互を接合して
後、該接合して形成した樹脂基材の全体又は一部分を、
締め型の型凹部内にその開放端から収容し、該型凹部に
拘束された収容状態にある前記樹脂基材が前記型凹部の
前記開放端から突出する如くなし、前記樹脂基材が軟化
状態において、前記拘束された状態の樹脂基材の突出端
を押金型で押圧し、その際における締め型内での樹脂材
料の移動によって前記接合部相互を圧接して該接合部相
互を密着一体化させることを特徴とするものである。
【0010】前記各製造方法において、嵌め合わされた
樹脂ブロック片の接合部相互の張り合わせ一体化された
部分にぼかし模様が形成されるように、前記樹脂ブロッ
ク片の接合部を溶剤で溶かす際の溶かし量を所要に設定
するのがよい。
【0011】本発明に係る製造方法のその他の態様は、
複数の樹脂ブロック片を所要に嵌め合わせ且つ互いに嵌
め合わされた樹脂ブロック片の接合部相互を張り合わせ
一体化するに際し、前記樹脂ブロック片の接合部を溶剤
で溶かして該接合部相互を張り合わせ一体化させるもの
とし、嵌め合わされた樹脂ブロック片の接合部相互の張
り合わせ一体化された部分にぼかし模様が形成されるよ
うに、前記樹脂ブロック片の接合部を溶剤で溶かす際の
溶かし量を所要に設定したことを特徴とするものであ
る。
【0012】本発明に係る製造方法のその他の態様は、
複数の樹脂ブロック片を所要に嵌め合わせ且つ互いに嵌
め合わされた樹脂ブロック片の接合部相互を張り合わせ
一体化するに際し、前記樹脂ブロック片の接合部を溶剤
で溶かして該接合部相互を接合して後、互いに嵌め合わ
された樹脂ブロック片の接合部相互を圧接して該接合部
相互を密着一体化させるものとし、嵌め合わされた樹脂
ブロック片の接合部相互の張り合わせ一体化された部分
にぼかし模様が形成されるように、前記樹脂ブロック片
の接合部を溶剤で溶かす際の溶かし量を所要に設定した
ことを特徴とするものである。
【0013】本発明に係る製造方法のその他の態様は、
複数の樹脂ブロック片を所要に嵌め合わせ且つ互いに嵌
め合わされた樹脂ブロック片の接合部相互を超音波溶着
により張り合わせ一体化するに際し、前記樹脂ブロック
片の接合部に小突起を突設し、前記樹脂ブロック片の接
合部相互を超音波溶着する際に前記小突起を溶融させ、
その溶融物を前記接合部相互間に介在させて接合部相互
を密着一体化させることを特徴とするものである。
【0014】前記製造方法において、互いに嵌め合わさ
れた樹脂ブロック片の接合部相互を圧接状態にし、該圧
接状態で接合部相互を超音波溶着するのがよい。
【0015】本発明に係る製造方法のその他の態様は、
複数の樹脂ブロック片を所要に嵌め合わせて形成した樹
脂基材の全体又は一部分を、締め型内に拘束された状態
に納めて後、該締め型内にある樹脂基材の表面を全ての
方向から押圧して樹脂ブロック片の接合部相互を互いに
圧接状態にし、該圧接状態で前記接合部相互を超音波溶
着することを特徴とするものである。
【0016】本発明に係る製造方法のその他の態様は、
複数の樹脂ブロック片を所要に嵌め合わせて形成した樹
脂基材の全体又は一部分を、締め型の型凹部内にその開
放端から収容し、該型凹部に拘束された収容状態にある
前記樹脂基材が前記型凹部の前記開放端から突出する如
くなし、該拘束された状態の樹脂基材の突出端を押金型
で押圧して樹脂ブロック片の接合部相互を互いに圧接状
態にし、該圧接状態で前記接合部相互を超音波溶着する
ことを特徴とするものである。
【0017】超音波溶着を行う前記各製造方法におい
て、接合部相互を超音波溶着するに先立ち、接合部を溶
剤で溶かして該接合部相互を接合しておくのがよい。
【0018】
〔第1の実施の形態〕
図1は、本発明の製造方法で製造された芯金用樹脂被覆
材1aとしての樹脂製眼鏡部材1を例示するものであ
る。
【0019】該樹脂被覆材1aは、樹脂ブロック片2の
複数個、例えば7個を所要に嵌め合わせ且つ全体を一体
化することにより製造されている。
【0020】図2は、本発明で用いる前記7個の樹脂ブ
ロック片2,2,2,2,2,2,2を分解して示すも
のであり、これらの樹脂ブロック片2は、例えばアセテ
ートやセルロイド等の、眼鏡部材の製造に一般的に用い
られている樹脂素材からなるシート材や棒材等を、レー
ザー加工機や彫刻機等で切断することによって或いはプ
レスで打ち抜く等によって所要形態に形成されている。
そしてこれらの樹脂ブロック片2は各種に着色されてお
り、本実施の形態においては、その樹脂ブロック片の一
つ2aは、商標を表すアルファベット文字Lの形態を有
している。
【0021】これらの樹脂ブロック片2の一部のもの2
bには、図2に示すように、相互の嵌め合わせのため
に、厚さ方向の両端で開放した溝部3が屈曲形成され、
該溝部3の内面が、樹脂ブロック片相互の接合のための
接合部4とされている。又前記樹脂ブロック片2bの所
要のもの2b1には、図3に拡大して示すように貫通孔
5が形成され、その内面が接合部4とされている。そし
て該貫通孔5に嵌め合わされる、例えば前記アルファベ
ット文字Lの形態を有する樹脂ブロック片2aの外面が
接合部4とされている。又前記樹脂ブロック片2bの所
要のもの2b2には、図4に拡大して示すように盲孔6
が形成され、その内面が接合部4とされている。そして
該盲孔6に嵌め合わされる、例えば円柱状をなす樹脂ブ
ロック片2cの外面が接合部4とされている。
【0022】このように構成された樹脂ブロック片2
を、例えばアセトン等の溶剤中に一定時間漬けることに
よって接合部4,4を溶かし、該接合部4,4相互を、
溶けた部分で接合する。図5は、前記各樹脂ブロック片
2をこのようにして接合して形成した樹脂基材7を示す
ものである。このように形成された樹脂基材7には、前
記のように、その厚さ方向の両端で開放した溝部3(図
2)が形成されているため、異色の樹脂ブロック片2,
2の接合境界線9が樹脂基材7の表裏に明確に現れる。
【0023】次に図6に示すように、該樹脂基材7の全
体を締め型10の、周方向に閉じ且つ有底である型凹部
11内にその開放端12から略密接状態で収容し、該型
凹部11に拘束された収容状態にある前記樹脂基材7の
上部13が、型凹部の前記開放端12から稍突出する
(例えば0.2mm程度突出する)如くなす。なお本実
施の形態において前記締め型10は、図7に示すよう
に、製造された樹脂被覆材1aの取り出しを容易とする
ために左右方向に移動可能に構成された一対の割金型1
5,15を具えており、両割金型15,15が合体する
ことによって前記型凹部11を形成する。その後、前記
締め型10や後述の押金型16に組み込まれているヒー
ターにより加熱されて軟化状態となった前記拘束状態に
ある樹脂基材7の突出端17を、図8に示すように前記
押金型16で押圧し、その際における型凹部11内での
樹脂材料の移動によって前記接合部4,4相互を圧接せ
しめ、該接合部4,4相互を密着一体化させる。これに
より、図1に示すような樹脂被覆材1aが製造されるこ
とになる。
【0024】なお、図6において接合部4,4の合わせ
目を太線にしているのは、合わせ目に存在する微小間隙
を模式的に示すためであり、又図8においてこの合わせ
目を細線にしているのは、接合部4,4相互の密着一体
化状態を模式的に示すためである。
【0025】本発明に係る製造方法は、前記のように、
締め型10内での樹脂材料の移動によって樹脂ブロック
片の接合部相互を圧接状態にするのが、接合部4,4相
互の一体化強度を上げる上で好ましいが、所要の一体化
強度が得られるならば、互いに嵌め合わされる樹脂ブロ
ック片の接合部を溶剤で溶かし該接合部相互を張り合わ
せるだけで所望の樹脂製眼鏡部材とされることもある。
又前記締め型10の構成は、前記したような割金型の合
体によるものには限られない。
【0026】又、樹脂ブロック片の接合部を溶剤で溶か
して該接合部相互を張り合わせる手段は、樹脂ブロック
片の全体を溶剤に漬け込んで行なうのが好ましいが、樹
脂ブロック片の接合部相互の所要の張り合わせを行い得
るものであれば、漬け込む工程を経るものに限らず、接
合部に溶剤を塗布する工程を経るものであってもよい。
これらの場合、接合部相互の張り合わせ一体化された部
分にぼかし模様が形成されるように、例えば色のぼかし
が生ずるように、前記接合部の溶かし量を所要に設定す
るのがよい。
【0027】図9〜10は、前記のように構成された樹
脂被覆材1aに、例えばその軸線方向に沿って挿入孔2
0を設け、該挿入孔20に芯金21を挿入して形成した
テンプル22を示すものである。
【0028】〔第2の実施の形態〕 本発明に係る製造方法の他の態様は、例えば前記と同様
の芯金用樹脂被覆材1aを製造する製造方法であり、前
記と同様に形成された樹脂ブロック片2の複数個、例え
ば7個を所要に嵌め合わせて形成した樹脂基材7の全体
を、図11に示すように、前記と同様構成の締め型10
の型凹部11内にその開放端12から収容し、該型凹部
11に拘束された収容状態にある前記樹脂基材7の上部
13が前記型凹部11の前記開放端12から突出する如
くなす。その後図11に一点鎖線で示すように、該拘束
された状態の樹脂基材7の突出端17を前記押金型16
で押圧し、樹脂基材7に超音波振動を付与する。これに
よって、樹脂ブロック片の圧接状態にある接合部4,4
の合わせ目22に、超音波振動に起因して摩擦熱が発生
し接合部相互が超音波溶着される。この超音波溶着は、
前記のように、押金型16で押圧しながら行うため、摩
擦熱によって溶融した部分相互が、樹脂材料の移動によ
って圧接状態となり、図12に示すように、接合部4,
4相互は密着一体化せしめられる。これにより、図1に
示すような樹脂被覆材1aが製造されることになる。
【0029】なお、図11において接合部4,4の合わ
せ目を太線にし、又図8においてこの合わせ目22を細
線にしているのは図6、図8に関して説明したところと
同様である。
【0030】図13に示すように、樹脂ブロック片2の
接合部4に小突起19を突設しておくと、前記樹脂ブロ
ック片の接合部4,4相互を超音波溶着する際に前記小
突起23を溶融させ、図14に示すように、その溶融物
を接合部の合わせ目20に薄く介在させることができる
ため、接合部4,4相互をより一層強固に密着一体化さ
せることができて好ましい。この小突起23の横断面形
態は、三角形状や四角形状等、各種に設定され得る。
【0031】本発明に係る製造方法は、前記のように、
樹脂基材7を締め型10内に拘束させる等によって樹脂
ブロック片の接合部相互を圧接状態にし、該圧接状態で
接合部4,4相互を超音波溶着するのが好ましいが、接
合部4,4相互の超音波溶着の手段はこれには限られな
い。このようにして製造された樹脂被覆材は、例えば前
記と同様にして芯金に装着される。前記のように超音波
溶着を施す場合、予め、接合部4,4を溶剤で溶かして
おくと、接合部4,4相互が密着一体化状態となるため
に、超音波溶着を均一に且つ迅速に行うことが可能とな
る。
【0032】〔その他の実施の形態〕 本発明に係る製造方法は、リムフレームやモダン、
パッド等としての各種の樹脂製眼鏡部材を製造するため
に応用できる。図15はリムフレーム1bとしての樹脂
製眼鏡部材1を示す正面図であり、樹脂ブロック片2の
複数を所要に嵌め合わせ且つ互いに嵌め合わされた樹脂
ブロック片の接合部4,4相互を、溶剤で溶かして張り
合わせ一体化し、或いは超音波溶着等によって貼り合わ
せ一体化している。又図16〜17は、樹脂被覆材1
a、リムフレーム1b、パッド1cとしての樹脂製眼鏡
部材1を例示し、又図18は、パッド1c、まゆ1d、
モダン1eとしての樹脂製眼鏡部材1を例示するもので
ある。但し図16〜18においては、便宜上、樹脂製眼
鏡部材1の表面模様を省略している。
【0033】 樹脂基材を締め型内に納める場合、該
樹脂基材の一部分を締め型内に納めることもある。
【0034】
【発明の効果】本発明は以下の如き優れた効果を奏す
る。 本発明に係る製造方法は、複数の樹脂ブロック
片を所要に嵌め合わせる構成を採用するため、形状や大
きさが種々に設定され又各種に着色された樹脂ブロック
片を単純に嵌め合わせるだけで、複雑で個性的なデザイ
ン構成を有する所望形態の樹脂製眼鏡部材、或いはその
中間物を容易に製造できることとなる。
【0035】シート材や棒材等を切断等して所定の形状
に整えた樹脂製眼鏡部材にあっては、その表面の柄やそ
の大きさ、その配置状態がシート材や棒材に元々表され
た柄や配置に規制されてしまい、所望の柄を所望の配置
で設けるということができなかったのであるが、本発明
によるときは、特定大きさ、形状、着色を有する柄を所
望に配置した複雑装飾の個性的な樹脂製眼鏡部材を製造
できる利点があり、又その量産も可能である。
【0036】そして本発明に係る製造方法は、このよう
に嵌め合わされた樹脂ブロック片の接合部を溶剤で溶か
して該接合部相互を張り合わせ一体化したり、超音波溶
着によって接合部相互を張り合わせ一体化する等の張り
合わせ一体化手段を採用するため、樹脂ブロック片相互
が強固に一体化された樹脂製眼鏡部材を容易にしかもコ
スト低減を図って製造できることになる。
【0037】このようなことから、図1に示すように、
樹脂製眼鏡部材の一部分に樹脂ブロック片からなる商標
23やワンポイント装飾部を配置することも容易であ
る。そしてこのように、樹脂ブロック片を用いて商標等
を形成するときは、樹脂製眼鏡部材が、例えば図9〜1
0に示すようにテンプルの芯金用樹脂被覆材1aとして
応用された場合、該樹脂被覆材の全体が樹脂で形成され
ているために、それに芯金の挿入孔を設け或いは芯金を
圧入するとき、前記商標等の構成部分が挿入孔形成や芯
金圧入の障害になることがない。
【0038】もしも従来のように、商標等の構成部を金
属片の埋設によって構成するときは、その埋設深さ如何
によっては金属片が障害となって前記挿入孔を形成でき
ない場合が生ずるため、金属片の埋設が浅くなって商標
等の表示部が不安定化する恐れがあったのであるが、本
発明はこのような問題点を解決できる利点もある。
【0039】 嵌め合わされた樹脂ブロック片の接合
部を溶剤で溶かして該接合部相互を張り合わせ一体化す
る場合、嵌め合わされた樹脂ブロック片の接合部相互を
圧接状態にすることにより、接合部相互がより強固に密
着一体化された樹脂製眼鏡部材を製造できることにな
る。この場合特に、前記樹脂基材の全体又は一部分を締
め型に納めて後、該締め型内にある樹脂基材が軟化状態
においてその表面を全ての方向から押圧し、その際にお
ける締め型内での樹脂材料の移動によって前記接合部相
互を圧接状態にすることにより、樹脂ブロック片の接合
部相互の密着一体化をより一層強固に行なわせることが
でき、強度的に非常に安定した樹脂製眼鏡部材を製造で
きることになる。
【0040】 樹脂ブロック片の接合部を溶剤で溶か
す前記製造方法によるときは、該接合部の溶かし量を所
要に設定することによって、接合部相互の張り合わせ一
体化された部分にぼかし模様を形成することができ、柔
らか味のある風合いの樹脂製眼鏡部材を製造できること
となる。
【0041】 超音波溶着によって接合部相互を張り
合わせ一体化する場合、樹脂ブロック片の接合部に小突
起を突設しておくことにより、前記樹脂ブロック片の接
合部相互を超音波溶着する際に前記小突起を溶融させ、
その溶融物を接合部の合わせ目に介在させることができ
るため、接合部相互をより一層強固に密着一体化させる
ことができて好ましい。
【0042】 超音波溶着によって接合部相互を張り
合わせ一体化する場合、予め、接合部を溶剤で溶かして
おくと、接合部相互が密着一体化状態となるために、超
音波溶着を均一に且つ迅速に行うことが可能となる。
【0043】 超音波溶着によって接合部相互を張り
合わせ一体化する場合、嵌め合わされた樹脂ブロック片
の接合部相互を圧接状態にし、該圧接状態で接合部相互
を超音波溶着することによって、接合部相互がより強固
に密着一体化された樹脂製眼鏡部材を製造できることに
なる。この場合特に、前記樹脂基材の全体又は一部分を
締め型に納めて後、該締め型内にある樹脂基材の表面を
全ての方向から押圧して前記接合部相互を圧接状態に
し、該圧接状態で前記接合部相互を超音波溶着する場合
は、その際における締め型内での樹脂材料の移動によっ
て、樹脂ブロック片の接合部相互の超音波溶着による密
着一体化をより一層強固に行なわせることができ、強度
的に非常に安定した樹脂製眼鏡部材を製造できることに
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造方法によって製造された樹脂製眼
鏡部材を示す斜視図である。
【図2】樹脂製眼鏡部材を製造するために用いる樹脂ブ
ロック片を示す分解斜視図である。
【図3】樹脂ブロック片の一部のものを拡大して示す斜
視図である。
【図4】樹脂ブロック片の一部のものを拡大して示す斜
視図である。
【図5】樹脂ブロック片を接合して形成した樹脂基材を
示す斜視図である。
【図6】樹脂基材を締め型に納めた状態を示す断面図で
ある。
【図7】締め型を示す斜視図である。
【図8】締め型に収容した樹脂基材を押金型で押圧した
状態を示す断面図である。
【図9】樹脂被覆材に芯金を挿入して形成したテンプル
を示す斜視図である。
【図10】その前端側を示す平面図である。
【図11】樹脂ブロック片を接合して形成した樹脂基材
を締め型に収容した状態を示す断面図である。
【図12】締め型に収容状態にある樹脂基材を押金型で
押圧状態にして超音波溶着を施す工程を説明する断面図
である。
【図13】接合部に小突起が突設された樹脂ブロック片
を示す平面図である。
【図14】小突起を具える樹脂ブロック片を他の樹脂ブ
ロック片と嵌め合わせて超音波溶着を施した状態を示す
部分平面図である。
【図15】リムフレームとしての樹脂製眼鏡部材を示す
正面図である。
【図16】リムフレーム、樹脂被覆材、パッドとしての
樹脂製眼鏡部材を示す斜視図である。
【図17】リムフレーム、樹脂被覆材、パッドとしての
樹脂製眼鏡部材を示す斜視図である。
【図18】まゆ、モダン、パッドとしての樹脂製眼鏡部
材を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 樹脂製眼鏡部材 2 樹脂ブロック片 4 接合部 7 樹脂基材 10 締め型 11 型凹部 12 開放端 16 押金型 19 小突起

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の樹脂ブロック片を所要に嵌め合わ
    せ且つ互いに嵌め合わされた樹脂ブロック片の接合部相
    互を張り合わせ一体化するに際し、前記樹脂ブロック片
    の接合部を溶剤に漬け込んで該接合部を溶かし、該溶剤
    の中で、前記接合部相互を溶けた部分で接合することを
    特徴とする樹脂製眼鏡部材の製造方法。
  2. 【請求項2】 複数の樹脂ブロック片を所要に嵌め合わ
    せ且つ互いに嵌め合わされた樹脂ブロック片の接合部相
    互を張り合わせ一体化するに際し、前記樹脂ブロック片
    の接合部を溶剤に漬け込んで該接合部を溶かし、該溶剤
    の中で、前記接合部相互を溶けた部分で接合して後、互
    いに嵌め合わされた樹脂ブロック片の接合部相互を圧接
    して該接合部相互を密着一体化させることを特徴とする
    樹脂製眼鏡部材の製造方法。
  3. 【請求項3】 複数の樹脂ブロック片を所要に嵌め合わ
    せ且つ互いに嵌め合わされた樹脂ブロック片の接合部相
    互を張り合わせ一体化するに際し、前記樹脂ブロック片
    の接合部を溶剤で溶かして該接合部相互を接合して後、
    該接合して形成した樹脂基材の全体又は一部分を、締め
    型内に拘束された状態で納めて後、該締め型内にある樹
    脂基材が軟化状態においてその表面を全ての方向から押
    圧し、その際における締め型内での樹脂材料の移動によ
    って前記接合部相互を圧接して該接合部相互を密着一体
    化させることを特徴とする樹脂製眼鏡部材の製造方法。
  4. 【請求項4】 複数の樹脂ブロック片を所要に嵌め合わ
    せ且つ互いに嵌め合わされた樹脂ブロック片の接合部相
    互を張り合わせ一体化するに際し、前記樹脂ブロック片
    の接合部相互を溶剤で溶かして該接合部相互を接合して
    後、該接合して形成した樹脂基材の全体又は一部分を、
    締め型の型凹部内にその開放端から収容し、該型凹部に
    拘束された収容状態にある前記樹脂基材が前記型凹部の
    前記開放端から突出する如くなし、前記樹脂基材が軟化
    状態において、前記拘束された状態の樹脂基材の突出端
    を押金型で押圧し、その際における締め型内での樹脂材
    料の移動によって前記接合部相互を圧接して該接合部相
    互を密着一体化させることを特徴とする樹脂製眼鏡部材
    の製造方法。
  5. 【請求項5】 複数の樹脂ブロック片を所要に嵌め合わ
    せ且つ互いに嵌め合わされた樹脂ブロック片の接合部相
    互を張り合わせ一体化するに際し、前記樹脂ブロック片
    の接合部を溶剤で溶かして該接合部相互を張り合わせ一
    体化させるものとし、嵌め合わされた樹脂ブロック片の
    接合部相互の張り合わせ一体化された部分にぼかし模様
    が形成されるように、前記樹脂ブロック片の接合部を溶
    剤で溶かす際の溶かし量を所要に設定したことを特徴と
    する樹脂製眼鏡部材の製造方法。
  6. 【請求項6】 複数の樹脂ブロック片を所要に嵌め合わ
    せ且つ互いに嵌め合わされた樹脂ブロック片の接合部相
    互を張り合わせ一体化するに際し、前記樹脂ブロック片
    の接合部を溶剤で溶かして該接合部相互を接合して後、
    互いに嵌め合わされた樹脂ブロック片の接合部相互を圧
    接して該接合部相互を密着一体化させるものとし、嵌め
    合わされた樹脂ブロック片の接合部相互の張り合わせ一
    体化された部分にぼかし模様が形成されるように、前記
    樹脂ブロック片の接合部を溶剤で溶かす際の溶かし量を
    所要に設定したことを特徴とする樹脂製眼鏡部材の製造
    方法。
  7. 【請求項7】 嵌め合わされた樹脂ブロック片の接合部
    相互の張り合わせ一体化された部分にぼかし模様が形成
    されるように、前記樹脂ブロック片の接合部を溶剤で溶
    かす際の溶かし量を所要に設定したことを特徴とする請
    求項3又は4記載の樹脂製眼鏡部材の製造方法。
  8. 【請求項8】 複数の樹脂ブロック片を所要に嵌め合わ
    せ且つ互いに嵌め合わされた樹脂ブロック片の接合部相
    互を超音波溶着により張り合わせ一体化するに際し、前
    記樹脂ブロック片の接合部に小突起を突設し、前記樹脂
    ブロック片の接合部相互を超音波溶着する際に前記小突
    起を溶融させ、その溶融物を前記接合部相互間に介在さ
    せて接合部相互を密着一体化させることを特徴とする樹
    脂製眼鏡部材の製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の樹脂製眼鏡部材の製造方
    法において、互いに嵌め合わされた樹脂ブロック片の接
    合部相互を圧接状態にし、該圧接状態で接合部相互を超
    音波溶着することを特徴とする樹脂製眼鏡部材の製造方
    法。
  10. 【請求項10】 複数の樹脂ブロック片を所要に嵌め合
    わせて形成した樹脂基材の全体又は一部分を、締め型内
    に拘束された状態に納めて後、該締め型内にある樹脂基
    材の表面を全ての方向から押圧して樹脂ブロック片の接
    合部相互を互いに圧接状態にし、該圧接状態で前記接合
    部相互を超音波溶着することを特徴とする樹脂製眼鏡部
    材の製造方法。
  11. 【請求項11】 複数の樹脂ブロック片を所要に嵌め合
    わせて形成した樹脂基材の全体又は一部分を、締め型の
    型凹部内にその開放端から収容し、該型凹部に拘束され
    た収容状態にある前記樹脂基材が前記型凹部の前記開放
    端から突出する如くなし、該拘束された状態の樹脂基材
    の突出端を押金型で押圧して樹脂ブロック片の接合部相
    互を互いに圧接状態にし、該圧接状態で前記接合部相互
    を超音波溶着することを特徴とする樹脂製眼鏡部材の製
    造方法。
  12. 【請求項12】 接合部相互を超音波溶着するに先立
    ち、接合部を溶剤で溶かして該接合部相互を接合してお
    くことを特徴とする請求項8〜11のいずれかに記載の
    樹脂製眼鏡部材の製造方法。
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