JP3015247U - ロースター用排気フード - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本考案は吸引の静圧を軽減し、テーブルの配
置替えなどを自由とするロースター用排気フードを提供
することを目的とするものである。 【構成】 本考案は上面開放のロースターを装着したテ
ーブルの前記ロースターの外側下の位置に吸引ダクトに
接続する排気ボックスを取付け、該排気ボックスより前
記のテーブルを貫通して前記ロースターの中心上に曲折
する排気パイプを設け、該排気パイプの先端にベルマウ
ス構造の笠体と整流板とからなる下向きの吸込口を設
け、前記ロースター上の排気を静圧により前記排気パイ
プ内に吸引するようにしたことを特徴とするロースター
用排気フードにある。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案はロースター用の排気フードに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、焼肉店などにおける排気フードは天井裏のダクト設備に接続して、各テ ーブルロースターに向けて天井下に排気フードを下向きに設けている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、このような排気フードはロースターから遠く離れているため、 吸引力を大きく設定しなければならず、そのため大型の排気用ファンなどの設備 が必要となってダクト設備と併せて多大な費用を要し、しかも排気フードの位置 が固定されてしまうためテーブルロースターの配置替えなどが自由にできず、ま た、煙以外の室内空気も大量に吸引排気してしまうので冷暖房など室内環境のメ インテナンスを困難にしているという課題がある。

【０００４】 既に公開されている実開昭６０−１５５４３３号公報は、ロースター受底面に 穿設した孔へ油受の底面に開口して垂設された排気筒を嵌挿し、積極排気手段を 有する排気管に掛脱自在に連結すると共に、炭籠には底面中心部に下端を開口し 、上端を炭籠上面に突出開口した吸煙筒を立設し、該吸煙筒の下部開口端内にフ ィルターカバーの上部開口端を臨ませたことを特徴とする排煙装置付焼肉用コン ロを記載しているが、該コンロは著しく複雑であって、しかも排煙筒がロースタ ーの中心部上に突出していて調理の邪魔になるほか調理面を著しく狭くしてしま うという課題がある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は上面開放のロースターを装着したテーブルの前記ロースターの外側下 の位置に吸引ダクトに接続する排気ボックスを取付け、該排気ボックスより前記 のテーブルを貫通して前記ロースターの中心上に曲折する排気パイプを設け、該 排気パイプの先端にベルマウス構造の笠体と整流板とからなる下向きの吸込口を 設け、前記ロースター上の排気を静圧により前記排気パイプ内に吸引するように して、かかる課題を解決しようとするものである。

【０００６】

【作用】

本考案の排気フードはロースターに近いので、吸引用の静圧を煙を吸込む必要 最小限に軽減することができる。

【０００７】 ロースターのテーブルに一体に取付けたので、ロースターテーブルを自由に配 置替えすることができる。

【０００８】 ベルマウス構造の笠体と該笠体の中心部下に周囲開放間隙を置いて吊下げ取付 けする浅皿形の整流板とをもって吸込口を形成したので、吸気流を整流して風切 り音などの騒音が生じないものとなる。

【０００９】 排気パイプの先部はスライド自在のため、取付けるロースターが大小していて も、それに応じて吸込口をロースターの中心上に位置させることができる。

【００１０】 排気パイプにボリュームダンパーを設けたので、吸引力を簡易に調整すること ができる。

【００１１】 ロースターのアウターとインナーの上面間に周面間隙を設けて、該アウター内 の熱気を該周面間隙より自然上昇させ該上昇熱気を吸込口にて吸引するようにし て、インナーの上面上をアウター内より自然上昇する熱気を主流とするエアーカ ーテンにて覆うようにしたので、調理食品が外部空気に接触して乾燥や冷却とそ れに伴う味の劣化を防止することができることとなる。

【００１２】

【実施例】 以下図面に基づいて本考案の１実施例を説明する。

【００１３】 中央部にロースター１を嵌着したテーブル２の一側天板2a下に吸引ダクト３に 接続した油取りフィルター４内挿の油取りボックス５と該ボックス５より天板2a を貫通し直角に曲折してロースター１の中心上の高い位置に達する排気パイプ６ を配管する。排気パイプ６の先端には下広円曲形にてベルマウス構造として形成 する笠体７と笠体７の中心部下に周囲開放間隙を存して中心１本の吊軸８にて吊 下げ取付けする浅皿形の整流板９とからなる吸込口10を下向きに設ける。

【００１４】 排気パイプ６は水平部分に分離可能とする中継ぎ部11を設けて吸込口10側をス ライド自在にしている。また12は排気パイプ５の垂直部分の操作しやすい個所に 設けた開閉つまみ付のボリュームダンパーである。

【００１５】 ロースター１は金属板にて有底筒形に形成するアウター13内の上部にひとまわ り小型に形成するインナー14を嵌挿する。15はアウター13の間隔を置いた数点に 設けたインナー13の受け金具、16は周面間隙である。なお、インナー14は上広下 狭の曲面筒形にて形成して下端内部に受皿17を設けてセラミック炭18を載嵌し、 上端に焼網19を取外し自在に載着している。セラミック炭18の下にはガスバーナ ー20が配設され、21はその受板である。ガスバーナー20下にはアウター13の底部 をもって水溜部22を形成している。天板2a下のアウター13外の監視しやすい位置 に透視形の目盛23付の水供給タンク24を水溜部22と同水位を保つように設け、水 導管25にて水溜部22と連通し、水供給タンク24内に水を注水すると水溜部21内に 水が自動供給されるようになっている。

【００１６】 ガスバーナー20に点火して焼網19上にて焼肉等を調理する際は、ボリュームダ ンパー12を開放して吸引ダクト３にかかる静圧の吸引力にて調理で生ずる煙等排 気を吸込口10から吸引回収し、回収された排気中の油分は油取りボックス５内の 油取りフィルター４に付着して回収され、きれいな排気が吸引ダクトより外に排 気されることとなる。

【００１７】 なお、吸込口10の引きが強弱するとき或いは煙の発生が多少するときはボリュ ームダンパー12を操作して調整するのである。

【００１８】 また、実施例ではアウター13内の熱気は周面間隙16より自然上昇して吸込口10 より排気パイプ５内に吸引され、もって焼網18上に周面間隙16より自然上昇する 熱気を主流として強制的な送風手段等を要しないエアーカーテンが形成されて温 度差のある周囲の空気の侵入を遮断することとなるので、焼網19上の調理品が冷 たい空気に触れることによって生ずる乾燥や冷却と味の劣化から守られることと なる。

【００１９】

【考案の効果】

本考案は以上のようにしてロースターテーブルのロースターに近い位置に排気 フードを設けたので、吸引の静圧を可及的に軽減することができて、ひいては吸 引用ファンなどの設備を小型化することができるという効果を生ずる。ロースタ ーの外側からロースターの上方に臨むようにしたので、調理の邪魔とならず調理 面を広く使うことができるという効果を生ずる。

【００２０】 また排気フードがテーブルロースターと一体となったので、テーブルの配置替 えなどを自由に行うことができるという効果を生ずる。

【００２１】 排気フードの吸込口をベルマウス構造の笠体と中心１本の吊軸にて支える浅皿 形の整流板とにて構成したので、吸引に伴う風切り音の騒音が解消されるという 効果を生ずる。

【００２２】 排気パイプに取外し自在の中継ぎ部を設けて吸込口側をスライド自在としたの で、組合わせるロースターが大小しても１種の排気フードにてその中心上に吸込 口を位置合わせすることができるという効果を生ずる。また中継ぎ部からの取外 しによって清掃を容易にすることができるという効果を生ずる。

【００２３】 吸込口のエアー吸引強度をつまみ付のボリュームダンパーの開閉加減して容易 に調整することができるという効果を生ずる。

【００２４】 ロースターにアウター内の熱気が自然上昇する周面間隙を設けたので、ロース ターに強制送風手段等の複雑な装備を設けることなく焼網上にエアーカーテンの 層を形成し得て、調理材料が外部空気に触れて乾燥したり冷えて味が劣化したり することを防止することができるという効果を生ずる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案の実施例を示す正断面図である。

【符号の説明】

１はロースター ２はテーブル 2aはテーブルの天板 ３は吸引ダクト ４は油取りフィルター ５は油取りボックス ６は排気パイプ ７は笠体 ８は吊軸 ９は整流板 10は吸込口 11は中継ぎ部 12はボリュームダンパー 13はアウター 14はインナー 15は受け金具 16は周面間隙 17は受皿 18はセラミック炭 19は焼網 20はガスバーナー 21は受板 22は水溜部 23は目盛 24は水供給タンク 25は水導管

Claims (5)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 上面開放のロースターを装着したテーブ
   ルの前記ロースターの外側下の位置に吸引ダクトに接続
   する排気ボックスを取付け、該排気ボックスより前記の
   テーブルを貫通して前記ロースターの中心上に曲折する
   排気パイプを設け、該排気パイプの先端にベルマウス構
   造の笠体と整流板とからなる下向きの吸込口を設け、前
   記ロースター上の排気を静圧により前記排気パイプ内に
   吸引するようにしたことを特徴とするロースター用排気
   フード。
2. 【請求項２】 整流板を浅皿形にて形成して笠体の中心
   部下に周囲開放間隙を置いて吊下げ取付けした請求項１
   記載のロースター用排気フード。
3. 【請求項３】 排気パイプの中間に分離自在の中継ぎ部
   を設けて、該排気パイプの吸込口をロースターの中心上
   にスライド調整自在とする請求項１または２のいずれか
   に記載のロースター用排気フード。
4. 【請求項４】 排気パイプの静圧を制御する開閉つまみ
   付のボリュームダンパーを排気パイプのテーブル天板上
   の操作しやすい位置に設けた請求項１乃至３のいずれか
   に記載のロースター用排気フード。
5. 【請求項５】 ロースターのアウターとインナーの上面
   間に周面間隙を形成し、該周面間隙と吸込口間に該アウ
   ター内からの上昇熱気を主流とするエアーカーテン層を
   形成するようにした請求項１乃至４のいずれかに記載の
   ロースター用排気フード。