JP3015196U - 昇降装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 チェーンとチェーンスプロケットを利用した
昇降装置に於いて奥行きの短く、安定性があり、安全性
にも優れた関係とする。 【構成】 チェーンスプロケットに掛合した一定長のチ
ェーン１１の先端を昇降体１０に止着し、チェーンスプ
ロケット９の正逆回転によって昇降体を昇降する装置に
於いて、複数本の部分形成チェーン１２Ａ、１２Ｂ、１
３Ａ、１３Ｂを横方向に位置を変えて連設して一定長の
チェーン１１を構成し、この一定長のチェーン１１の基
端を掛合するチェーンスプロケット９に止着すると共
に、各連設した部分形成チェーンに対応して掛合する複
数のチェーンスプロケット９Ａ、９Ｂ、９Ｃ、９Ｄを同
一のブレーキモータを原動とする回転駆動軸に設け、各
部分形成チェーン１２Ａ、１２Ｂ、１３Ａ、１３Ｂは掛
合する各チェーンスプロケット９Ａ、９Ｂ、９Ｃ、９Ｄ
の一回転以上巻き付かないようにした

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は昇降装置に関するものであり、詳しくはチェーンとチェーンスプロケ ットを利用して昇降体を昇降させる装置に於ける、チェーンとチェーンスプロケ ットとの掛合構成に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来の昇降装置に於いて、チェーンとチェーンスプロケットを利用したものは 、昇降枠等の上部に固定した軸受に装置したチェーンスプロケットに掛合したチ ェーンの先端を昇降体に止着し、チェーンスプロケットを巻回した反対側の基端 には昇降体の重量に相当する重りを吊設し、昇降体とバランスを図って支承する と共に、昇降を行っている。

【０００３】 又、昇降する上下位置に配置したチェーンスプロケットに無端チェーンを掛設 し、無端チェーンに止着した昇降体を無端チェーンの正逆回転によって昇降させ るようにしたものもある。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

上記、チェーンの基端に重りを吊設するものは、昇降装置の後方側に重りが存 在するため、重りの空間分だけ装置の奥行きが長くなり、設置スペースを要求さ れることとなり、又重りも昇降することとなって、安全性の配慮も必要となる。

【０００５】 又、無端チェーンとしたものは、昇降体の重みにより、チェーンの緩みや、回 動時の安定性に欠け、軽量な昇降体（物）には適するけれども、重量がある場合 には使用に耐え難いのである。

【０００６】 更に、チェーンスプロケットにチェーンを巻き付け、昇降体に止着したチェー ン先端部を昇降させることも考えられるが、チェーンスプロケットにチェーンが 掛合するものであるから一巻のみ可能で、昇降範囲に応じるためには長径のチェ ーンスプロケットが必要となり、その結果、設置の奥行きが長くなるため、問題 の解決とならないのである。

【０００７】 そこで本考案は、チェーンとチェーンスプロケットを利用した昇降装置に於いて 奥行きの短く、安定性があり、安全性にも優れた関係とすることを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

本考案は、チェーンスプロケットに掛合した一定長のチェーンの先端を昇降体 に止着し、チェーンスプロケットの正逆回転によって昇降体を昇降する装置に於 いて、複数本の部分形成チェーンを横方向に位置を変えて連設して一定長のチェ ーンを構成し、この一定長のチェーンの基端を掛合するチェーンスプロケットに 止着すると共に、各連設した部分形成チェーンに対応して掛合する複数のチェー ンスプロケットを同一のブレーキモータを原動とする回転駆動軸に設け、各部分 形成チェーンは掛合する各チェーンスプロケットの一回転以上巻き付かないよう にしたものである。

【０００９】

【作用】

本考案は、チェーンスプロケットの正逆回転によって、基端部をチェーンスプ ロケットに止着したチェーンを巻回・解除し、先端に止着した昇降体を昇降させ るものであり、チェーンスプロケットの駆動軸がブレーキモータを原動としてい るため昇降体の充分な支承力を得られる。

【００１０】 そして、チェーンは横方向に位置を変えて連設し、各部分形成チェーンが、各 対応した同一の駆動軸の各チェーンスプロケットに巻回掛合し、かつ一回転以上 巻き付かない長さとなっているから、確実に掛合し、複数のチェーンスプロケッ トで巻き上げるから安定性もあり、小さい径のチェーンスプロケットでも昇降距 離を長くできる作用を奏する。

【００１１】

【実施例】

本考案の一実施例を図面に基づいて説明する。 図１は本考案の一実施例を示す要部背面図であり、支柱１、１に横枠２が架設 され、横枠２に取付台３を載設してある。 取付台３には高さ調節台４、４を介した軸受５、５に回転軸６を軸支し、回転 軸６はブレーキモータ７を原動として減速機８で回転調整を行い、装着した複数 のチェーンスプロケット群９を正逆回転可能としている。

【００１２】 チェーンスプロケット群９を構成する各チェーンスプロケット９Ａ、９Ｂ、９ Ｃ、９Ｄは各々に後述のチェーン１１が掛合可能な間隔で並列し、一体と成って 回転軸６に装着してある。 一方、支柱１、１間の前方にはガイド（図示せず）にて垂直方向へ昇降可能と した昇降体１０があり、昇降体は基端をチェーンスプロケット群９に止着したチ ェーン１１の先端と止着し、支承されると共に、昇降する。

【００１３】 チェーン１１は計４本の部分形成チェーン１２Ａ、１２Ｂ、１３Ａ、１３Ｂで 構成し、先端側の部分形成チェーン１３Ａ、１３Ｂは横方向へ並設して、下端を 昇降体１０へ止着固定１５し、上端は並設した先端側の部分形成チェーン１３Ａ 、１３Ｂを挟む様に両横へ基端側の部分形成チェーン１２Ａ、１２Ｂの下端と並 設し、連結ピン１４で一体に連結してある。更に基端側の部分形成チェーン１２ Ａ、１２Ｂの上端はチェーンスプロケットの外側のスプロケット９Ａ、９Ｄに止 着固定１６されると共に、夫々、チェーンスプロケット９Ａ、９Ｄに掛合するも のとしてあり、前記先端側の部分形成チェーン１３Ａ、１３Ｂは内側のチェーン スプロケット９Ｂ、９Ｃに夫々掛合し、かつ掛合する長さは各チェーンスプロケ ットの一回転以上とならないものとしてある。

【００１４】 したがって、チェーンスプロケット群９の正逆回転によって、チェーン１１が 巻取られ、又は解除され昇降体１０が昇降し、部分形成チェーン９Ａ、９Ｂ、９ Ｃ、９Ｄが順次各チェーンスプロケット１２Ａ、１２Ｂ、１３Ａ、１３Ｂに巻回 ・解除されるものである。

【００１５】 本実施例では、部分形成チェーンを２本で形成しているが、１本或いは３本以 上としてもよく、又、基端側と先端側の２部分で一本の一定長のチェーンを構成 したが、３部分以上で構成することもでき、昇降体の重量や昇降距離によって適 宜設計できる事項である。

【００１６】

【考案の効果】

以上のように本考案は昇降体を支持昇降させるチェーンをチェーンスプロケッ トに巻回・解除するものであるから、チェーンスプロケットの後方に重り等を吊 設する必要がないため、後方側にスペースを取る必要がなく、全体の奥行きを短 くコンパクト化でき、かつ重りの存在及び昇降による危険からも回避できる効果 を有する。

【００１７】 更に、チェーンを横方向へ位置を変えて連設して一本のチェーンとし、各部分 形成チェーンに対応して複数のチェーンスプロケットに掛合するため、チェーン スプロケットの径を小さくできると共に、支承、昇降が安定し、コンパクト化も 一層は図る効果を発揮するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示す要部背面図である。

【図２】チェーンスプロケットとチェーンの止着状態を
示す側面図である。

【符号の説明】

１ 支柱 ２ 横枠 ３ 取付台 ５ 軸受 ６ 回転軸 ７ ブレーキモータ ９ チェーンスプロケット群 ９Ａ チェーンスプロケット ９Ｂ チェーンスプロケット ９Ｃ チェーンスプロケット ９Ｄ チェーンスプロケット １０ 昇降体 １１ チェーン １２Ａ 部分形成チェーン １２Ｂ 部分形成チェーン １３Ａ 部分形成チェーン １３Ｂ 部分形成チェーン １４ 連結ピン １５ 止着 １６ 止着

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 チェーンスプロケットに掛合した一定長
   のチェーンの先端を昇降体に止着し、チェーンスプロケ
   ットの正逆回転によって昇降体を昇降する装置に於い
   て、複数本の部分形成チェーンを横方向に位置を変えて
   連設して一定長のチェーンを構成し、この一定長のチェ
   ーンの基端を掛合するチェーンスプロケットに止着する
   と共に、各連設した部分形成チェーンに対応して掛合す
   る複数のチェーンスプロケットを同一のブレーキモータ
   を原動とする回転駆動軸に設け、各部分形成チェーンは
   掛合する各チェーンスプロケットの一回転以上巻き付か
   ないようにしたことを特徴とする昇降装置。