JP3015140U - 膝保護サポーター - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 膝保護用パッドがあっても、膝の折り曲げが
容易で、ずり落ち難く、使用し易い膝保護サポーターを
得ようとするものである。 【構成】 伸縮性を備えた円筒状布２を円筒方向に重畳
した状態で、その一側面に円筒方向に、中心に略同心状
の空所３を形成した楕円形弾性パッド４を長径を合わせ
て取付け、且つ、その両側部分にコイル状ばね６を取付
けてなる膝保護用パッドであって、前記空所３位置に膝
が位置するようにして使用する。なお、楕円形弾性パッ
ド４の短径位置部分４c ,４d の厚さは長径部分よりも
薄くして、膝が折り曲げ易くしてある。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、転んだり、ぶつけたりした時に膝を衝撃から保護するための膝保護 サポーターに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来より膝に用いるサポーターとしては、治療用の薬剤を保持したり、膝を暖 めたり、また、衝撃から保護するためのものが知られている。治療用の薬剤を保 持したり、膝を暖めたりするサポーターは、単に筒状の伸縮性布を膝に装着して 使用し、衝撃保護用のものはその膝対応位置部分にパッドを取付て使用するよう 構成されている。

【０００３】 しかし、従来の膝サポーターにおいては、膝を挿入できる大きさの筒状伸縮布 で構成され、上下筒状縁にゴム糸などを織り込むなどしてずり落ち防止を図って いるが、膝の上部は太く下部は細いので、サポーターがずり落ちる傾向があり、 また、衝撃保護用のパッドを取付けた場合、どうしても膝が曲げ難くならざるを 得なかった。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

本願考案は、膝保護用サポーターにおいて、サポーターがずり落ちるることな く、しかも衝撃保護用のパッドが取付けてあっても膝が曲げ難くならないように しようとするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は、上記課題を解決するため下記のような構成としている。 （１）縦横方向に伸縮可能で膝部分を挿入被覆する大きさの円筒状布、 前記円筒状布の偏平化した状態における片面中央部に、その円筒長手方向に長 径が向かうよう取付られた略同心状の空所を形成した楕円形状弾性パッド、 前記偏平化した状態における円筒状布の長手方向両側縁部分に沿って取付られ たコイルばね、 より構成されてなる膝保護サポーター。 （２）楕円形状弾性パッドの短径付近の弾性パッド部分の厚みを、長径部分の厚 みより薄く形成してなる、上記（１）記載の膝保護サポーター。 （３）コイルばねは、押し潰して長手板バネ状に偏平化されてなる、上記（１） 記載の膝保護サポーター。

【０００６】

【実施例】

図面は本考案による膝保護サポーターを示すもので、図１はその正面よりの斜 視図、図２は図１のＡ−Ａ断面図、図３は使用状態を示す斜視図、である。

【０００７】 図１に示されるように、膝保護サポーター１は縦横方向に伸縮可能で膝部分を 挿入被覆する大きさの円筒状布２、例えば円筒状にゴム編した編布より成り、そ の円筒方向長さ及びその直径は人の膝部分を挿入・被覆するに足る大きさとして ある。そして、その膝側より見た図１に示すように、その円筒長手方向に長径が 向かうよう取付られた略同心状の空所３を形成した楕円形状弾性パッド４が取付 られている。弾性パッド４の材料としてはシリコンゴムなどを用いる。

【０００８】 円筒状布２は、その円筒部の大腿部側２a が太めに、脛側２b が細めに膝の上 下形状に合う形とされ(同じ太さとしてもよい)、それぞれゴム紐を入れた縁かが りが施されている。また、円筒状布２の図１における正面側生地は、２重布とさ れ、その間に楕円形状弾性パッド４が挿入され、その内外周部分を縫い合せてミ シン縫目５で縫合することにより円筒状布２に楕円形状弾性パッド４が取付けら れている。

【０００９】 この楕円形状弾性パッド４は、その左右の短径付近の弾性パッド部分４c ，４ d の厚みを、その上下の長径部分（大腿部側及び脛側）４a ，４b の厚みより薄 く形成し、膝が当たる部分となる空所３付近において曲げ易くなるようにされて いる。 なお、長径部分４a の厚みは、大腿部側４a （図１において上側）の方より、 脛側４b （同下側）の方を厚くしたほうが好ましい。これは膝を着いた時、下方 部分がぶつかり、そこに大きい衝撃が掛かることが多いからである。

【００１０】 図１のＡ−Ａ断面図である図２に示されるように、円筒状布２の膝被覆側は２ 重布構成とされ、その間に弾性パッド４が挿入縫合取付けされており、また、そ の左右両側部分２c ，２d にも、円筒状布２の縦方向にコイルばね６を挿入する ２重布部分が形成され、ここにコイルばね６が縦方向全域にわたって挿入されて いる。このコイルばね６は、使用状態を示す図３に一部拡大図として示してある ように、コイルばねを横方向より偏平に押し潰して長手板バネ状に偏平化した状 態のものを使用したほうが、その長さ方向にはあまり伸びないが、左右前後方向 には自由に変形し得ると共に、偏平形状となっているので、膝保護サポーターと しての円筒状布２に取付けるのに好ましいものとなる。尤も、偏平化しないコイ ルばねを用いても、円筒状布２の両側辺部に取付けたとき、ある程度は押し付け られて変形するので、曲げに対する反発力は備えるものとなる。

【００１１】 なお、円筒状布２は膝を挿入して使用するものであるので、膝の曲げ伸びに当 たり、あまり皺がよらない程度であれば、その長さ方向にはあまり伸縮性がなく てもよいが、足の太さに差異があっても、ある程度は伸びて適合できるように、 円周方向には充分伸縮性のあるものが望ましい。また、必要に応じて、膝を暖め るための遠赤外線放射繊維を用いれば、保温効果の増加を図ることもできる。 また、円筒状布２は円筒編機を用い、さらに一部を二重編としてその間に弾性 パッド４やコイルばね６を挿入できるよう構成してもよいし、二枚の布を重ね合 わせてその間に弾性パッド４やコイルばね６を取付けるようにしてもよい。

【００１２】

【考案の効果】

本考案によれば、円筒状布２の偏平化した状態における片面中央部に、その円 筒長手方向に長径が向かうよう取付られた略同心状の空所３を形成した楕円形状 弾性パッド４を取付け、しかも、その円筒状布の長手方向両側縁部分にコイルば ねを取付けたので、膝保護サポーターとなる円筒状布２を、その楕円形状弾性パ ッド４の略同心状の空所３が膝部分に当たるよう脚に装着すると、膝部分が空所 に位置するので、膝部分での足の折り曲げが容易となり、また、コイルばね６の 復元力により膝の復元が楽に行えるようになる。

【００１３】 なお、膝保護サポーター１の膝部分に対応する位置には、楕円形状弾性パッド ４の略同心状の空所３が形成され、膝部分の保護に欠けるように思われるが、膝 の周囲が弾性パッドで囲まれており、膝が直接何かにぶつかる可能性は少なく、 むしろ、空所３を設けたことによる膝の折り曲げが容易となった点で優れたもの となっている。また、空所が膝部分に対応位置してあるので、膝保護サポーター のずり落ち防止効果も発生し、さらに、サポーターの両側に設けたばねも脚に沿 って変形し、膝保護サポーターのずり落ち防止の効果を向上させる。

【００１４】 また、楕円形状弾性パッド４の短径付近の弾性パッド部分４c ，４d の厚みを 、長径部分４a ，４b の厚みより薄く形成しておくと、膝の折り曲げがさらに容 易となり、さらに、コイルばね６に、コイルばねを押し潰して長手板バネ状に偏 平化したものを使用すると、円筒状布２に取付け易くなるばかりでなく、膝の折 り曲げに対する復元力を増大する効果も生ずる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案による膝保護サポーターの正面よりの斜
視図である。

【図２】図１のＡ−Ａ断面図である。

【図３】本考案による膝保護サポーターの使用状態を示
す斜視図である。

【符号の説明】

１ 膝保護サポーター ２ 円筒状布 ２a 大腿部側 ２b 脛側 ２c ，２d 左右両側部分 ３ 楕円形状弾性パッドの略同心状空所 ４ 楕円形状弾性パッド ４a パッドの大腿部側 ４b パッドの脛側 ４c パッドの短径位置部分 ４d パッドの短径位置部分 ５ ミシン縫目 ６ コイルばね

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 縦横方向に伸縮可能で膝部分を挿入被覆
   する大きさの円筒状布、 前記円筒状布の偏平化した状態における片面中央部に、
   その円筒長手方向に長径が向かうよう取付られた略同心
   状の空所を形成した楕円形状弾性パッド、 前記偏平化した状態における円筒状布の長手方向両側縁
   部分に沿って取付られたコイルばね、 より構成されてなる膝保護サポーター。
2. 【請求項２】 楕円形状弾性パッドの短径付近の弾性パ
   ッド部分の厚みを、長径部分の厚みより薄く形成してな
   る、請求項１記載の膝保護サポーター。
3. 【請求項３】 コイルばねは、押し潰して長手板バネ状
   に偏平化されてなる、請求項１記載の膝保護サポータ
   ー。