JP3014932B2 - 印字装置のギャップ調整方法 - Google Patents

印字装置のギャップ調整方法

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JP3014932B2
JP3014932B2 JP26527194A JP26527194A JP3014932B2 JP 3014932 B2 JP3014932 B2 JP 3014932B2 JP 26527194 A JP26527194 A JP 26527194A JP 26527194 A JP26527194 A JP 26527194A JP 3014932 B2 JP3014932 B2 JP 3014932B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、印字装置のギャップ調
整装置に関し、特に印字ヘッドに対するプラテン位置を
適正なギャップ調整ができるようにした印字装置のギャ
ップ調整方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ドットインパクトプリンタなどの印字装
置においては、印字ヘッドとプラテンとの間に用紙が挟
まれ、印字ヘッドからドットピンと呼ばれるピンを打ち
出して用紙の所要の位置に印字が行われる。
【0003】印字ヘッドには多数のピンが用紙搬送方向
に並べられ、シャトルに支持され、該シャトルを用紙幅
方向に移動させながら所要の位置でピンが打ち出される
が、印字ヘッドと用紙の印字面との間には、両者が接触
して用紙が詰まったり、ピンが折れ曲がったりすること
を防止するために、適当なギャップが設けられる。
【0004】しかしながら、印字ヘッドとプラテンとの
間のギャップが狭くなり過ぎるとピンを打ち出す力でピ
ンが座屈して折れ曲がったり、折損したり、ジャムが発
生したりする恐れがあり、逆に印字ヘッドとプラテンと
の間隔が広くなり過ぎるとピンの先端が用紙に引っ掛か
って折れ曲がったり、折損したりする恐れがある。
【0005】そこで、例えば図10に示すように、印字
ヘッド101に対して用紙を挟んでプラテン102を接
離可能に設け、プラテン102を印字ヘッド101と反
対側から受け止める偏心カム103にバネ104で押し
付け、支点105の回りに所定の角度範囲内で回転可能
に設けられたレバー106をギャップスケール107に
設けた目盛を目安にして操作することにより、リンク1
08を介して偏心カム103を回転させて印字ヘッド1
01とプラテン102との間のギャップを調整できるよ
うにしたギャップ調整機構が設けられる。そして、上記
ギャップスケール107の目盛は用紙の重ね枚数を目安
にして形成されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、用紙と
しては例えば目付け重量30〜130kg/m2 の種々
の厚さが異なるものがあり、又、厚さが異なる複数枚の
用紙が重ねられたものもあるので、ゲージの目盛と用紙
厚との対応関係が曖昧である。
【0007】実際には、オペレータの経験によって用紙
の厚さが判断され、その厚さに対応して選択された目盛
に合わせて調整されているため、印字装置に対して適正
なギャップ調整が行われているかどうかは不明であり、
ピン折れやジャムが発生する恐れがある。
【0008】そこで、このピン折れやジャムを確実に防
止するために、調整結果の適否を確認するために試験印
字が行われるが、オペレータの経験によって用紙の厚さ
が判断され、その厚さに対応して選択された目盛に合わ
せて調整する場合、一度でギャップを最適値に調整する
ことが困難であるため、ギャップ調整操作と試験印刷と
を何度か繰り返すことになり、多大の手間と時間が必要
になる。
【0009】本発明は、上記の事情を鑑みてなされたも
のであり、印字装置に対して適正なギャップ調整ができ
るようにした印字装置のギャップ調整方法を提供するこ
とを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、以下の手段を採用している。すなわち、印
字ヘッド1とこれに対して用紙5を挟んで接離可能に設
けられたプラテン2との間のギャップを調整する印字装
置において、印字ヘッド1に用紙5をプラテン2で押圧
した後、プラテン2を一定の原点位置まで印字ヘッド1
から離隔するとともに、上記プラテン2が上記印字ヘッ
ド1に用紙5を押圧している位置から原点位置までの距
離を検出し、この検出距離および、用紙5を挟まずに印
字ヘッド1に押圧されるプラテン2の位置と原点位置と
の距離に基づいて用紙厚を演算し、該用紙厚に応じて適
正ギャップを補正し、上記検出距離から上記適正ギャッ
プn2を減算して原点位置から適正押圧距離R−n2を
演算し、更にこの後、この適正押圧距離R−n2に従っ
てプラテン2を原点位置から印字ヘッド1に接近させる
ようにしたものである。
【0011】また、用紙5の先端位置を検出し、該先端
位置とミシン目間の距離に基づいて、プラテン2が印字
ヘッド1に用紙5を押圧する位置にミシン目が位置しな
いように用紙送りを行い、この状態で印字ヘッド1に用
紙5をプラテン2で押圧した後、プラテン2を上記印字
ヘッド1から原点位置まで離隔し、更にこの後、印字ヘ
ッド1との間に適正ギャップが残る適正位置までプラテ
ン2を印字ヘッド1に接近させるようにしたものであ
る。
【0012】
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】
【作 用】一般に、プラテン2を用紙を挟んで印字ヘッ
ドに接離させる接離機構6には、その動作を円滑にする
ために互いに接触する部品の間に微小な遊隙が設けられ
るので、動作方向が反転する時に駆動側の部品に対する
従動側部品の遊動、即ち、バックラッシが発生する。
【0021】印字ヘッド1に用紙をプラテン2で押圧し
ている位置、即ち、押圧位置からプラテン2を直接に適
正位置まで印字ヘッド1から離隔することは可能である
が、この場合には、押圧位置での接離機構6の動作方向
の反転に伴ってバックラッシが生じ、プラテン2を適正
位置に移動させた後に、更に、このバックラッシの範囲
内でプラテン2が印字ヘッド1から離隔する方向に移動
し、位置制御に誤差が生じることがあり、ギャップの調
整精度を高める上では不利になる。
【0022】本発明方法では、印字ヘッド1に用紙をプ
ラテン2で押圧した後、一旦、一定の原点位置までプラ
テン2を印字ヘッド1から離隔させ、原点位置で接離機
構の動作を反転させることにより、図6に示すように、
押圧位置での動作反転によるバックラッシN0 と同じ量
で逆方向のバックラッシN1 を原点位置で発生させ、押
圧位置でのバクラッシN0 とこの原点位置でのバックラ
ッシN1 を相殺させた状態でプラテン2を適正位置に離
隔することができ、適正位置に離隔したプラテン2がこ
の適正位置より印字ヘッド1から離隔する方向に移動す
ることが防止される。
【0023】又、このようにしてギャップ調整が自動的
に行われるので、面倒な手作業によるギャップ調整及び
その結果の適否を確認するための試験印字が不要にな
る。本発明装置では、接離制御手段20の初期移動制御
手段20aによってモータ4をプラテン2が印字ヘッド
1より離隔する方向に回転させてプラテン2を初期位置
から用紙を印字ヘッド1に押圧する押圧位置に移動させ
る。モータ4の駆動は初期位置から押圧位置までの距離
よりも大きくプラテン2を移動させるように行われ、プ
ラテン2が押圧位置に到達した後の過剰な駆動はトルク
リミッタ12によって逃がされる。
【0024】この後、接離制御手段20の逆転移動制御
手段20bによってモータ4を逆回転させてプラテン2
を押圧位置から印字ヘッド1から一定距離離れた原点位
置に離隔させる。更に、演算手段20cによって上記押
圧位置から原点位置までの距離から適正ギャップを減算
した適正押圧距離を算出し、次いで、調整移動手段20
dによって、モータ4を回転させて上記適正押圧距離だ
けプラテン2を原点位置から印字ヘッド1に接近させる
ことにより、本発明方法が実施される。
【0025】
【実施例】本発明の一実施例に係る印字装置のギャップ
調整方法及びその機構を図面に基づいて具体的に説明す
れば、以下の通りである。
【0026】図1は本発明の原理図であり、図2は本発
明の側面図であり、図3は本発明の機能ブロック図であ
り、図4は本発明のフロー図であり、図5は本発明の動
作説明図である。
【0027】図1及び図2に示すように、本発明の一実
施例に係る印字装置のギャップ調整は、印字ヘッド1と
これに対して用紙を挟んで接離可能に設けられたプラテ
ン2との間のギャップを調整する印字装置のギャップ調
整機構3であって、モータ4と、このモータ4に駆動さ
れてプラテン2を用紙5を挟んで印字ヘッド1に接離さ
せる接離機構6を備える。
【0028】この接離機構6はプラテン2の両端部に当
接される1対のカム7と、カム7をモータ4に連動させ
るギヤトレイン8と、プラテン2をカム7に押し付ける
1対のバネ9とを備え、図1に示すようにギヤトレイン
8のファイナルギヤ10とカム7を支持する回転軸11
との間にトルクリミッタ12を介在させてある。
【0029】なお、ギヤトレイン8のイニシャルギヤ1
3とファイナルギヤ10との間には2段の減速ギヤ14
・15と1枚の中間ギヤ16が設けられる。又、用紙5
は図2の左下方から用紙エンドセンサ41を通って給紙
トラクタ42に送り込まれ、更に、レジストローラ43
によって印字ヘッド1の動作とのタイミングを合わせて
印字ヘッド1とプラテン2との間に送り込まれ、行単位
の印字をした後、行送りで印字ヘッド1とプラテン2と
の間から排紙トラクタ44によって右上方向に送り出さ
れ、最終的には印字装置の排紙トレイ或いは排紙スタッ
カまで搬送される。
【0030】さて、上記モータ4の回転方向及び回転量
は図3に示す接離制御手段20によって次のように制御
される。尚、以下の説明において距離はパルス数と等価
である。
【0031】まず、印字装置の電源投入により、ROM
から図3に示すメモリ31に初期値n1、紙厚に応じた
適正ギャップ値n2(n1、n2については後に詳述)
などが書き込まれる。
【0032】上記メモリ1への書き込みの後、上位の制
御手段より得られる、あるいは後述する再起動手段50
より得られる起動信号S10が、初期設定手段51に入力
されると、該初期設定手段51はまずメモリ31からレ
ジスタ24に上記初期値n1を設定するとともに、カウ
ンタをクリアする(図4、ステップS1)。ここで、初
期値n1はプラテン2の初期移動距離をパルス数で表し
たものであり、印字ヘッド1とプラテン2の初期位置と
の最大距離より多い値設定される。
【0033】次いで、図2に示す用紙センサ17及びエ
ンドセンサ41の出力に基づいて、用紙検出手段52
が、用紙5が印字ヘッド1とプラテン2との間にあるこ
とを検出することによって調整開始指示信号S1 が接離
制御手段20の初期移動制御手段20aに入力される
(図4、ステップS2)。
【0034】上記初期移動制御手段20aは図3のカウ
ンタ22、レジスタ24、比較部23、駆動制御部29
によって構成される。上記調整開始指示信号S1 を受け
た初期移動制御手段20aの駆動制御部29はドライバ
25を正転起動(例えば正転信号“1”)して上記モー
タ4を正転するとともに、カウンタ22を起動する。
【0035】このカウンタ22のカウント値は比較部2
3でレジスタ24に設定された初期値n1と比較され、
カウント値が該初期値n1に等しくなったことを比較部
23が検出すると、駆動制御部29がドライバ25にモ
ータ4の停止(例えば正転信号“0”)を指示するとと
もにカウンタ22がクリアされ、続いて逆転指示(逆転
信号“1”)がなされて、接離制御手段20の逆転移動
手段20bを起動する(図4、ステップS3→S4)。
【0036】上記においてプラテン2の初期位置は決ま
っていないが、印字ヘッド1との最大距離は判っている
ので、上記初期値n1は印字ヘッド1とプラテン2との
最大距離(パルス数)よりαパルス分多い値になってい
る。従って、プラテン2が押圧位置に到達した後、モー
タ4は少なくともαパルスだけ過剰に回転するが、接離
機構6に介在させたトルクリミッタ11によってこの過
剰パルス分の回転が逃され、プラテン2が所定の圧力で
印字ヘッド1に用紙5を確実に押圧することになる。
【0037】逆転移動手段20bは上記駆動制御部29
とカウンタ22とよりなる。上記のように、逆転移動手
段20bが起動されると、該逆転移動手段20bの駆動
制御部29がモータ4を逆転させ、この逆転に従ってカ
ウンタ22は順次インクリメントする。この手順は図1
に示す原点センサ18からの原点信号S0 が検出される
まで続けられ(S5→S6→S7)、この原点検出によ
って、後述するように、カウンタ22の計数値が演算手
段20cに取り込まれる(図4、ステップS5→S6→
S7→S8)。
【0038】ここで原点センサ18は、カム7及び回転
軸11が押圧位置から逆回転して印字ヘッド1から一定
距離を隔てた原点までプラテン2が離隔したことを検出
できるように構成してあればよい。
【0039】即ち、例えば図1に示すようにカム7の回
転軸11の一端に固定された遮光板19によってプラテ
ン2が押圧位置から原点位置まで離隔する間は光路が遮
断され、プラテン2が原点位置に到達すると光路が開か
れるようにしたホトインタラプタで構成することができ
る。
【0040】プラテン2が原点位置まで離隔して原点セ
ンサ18が原点信号S0 を出力すると、該原点信号S0
は駆動制御部29に入力され、ドライバ25にモータ4
の停止(逆転信号“0”)を指示するとともに、カウン
タ22の停止を指示する(図4、ステップS8)。
【0041】又、上記原点信号S0 は演算手段20cに
も入力され、これによって該演算手段20cは上記カウ
ンタ22のカウント値R、即ち、押圧位置から原点位置
までの距離を取り込み、この後、カウンタに対してクリ
アを指示する。
【0042】演算手段20cはカウンタ22より取り込
んだカウント値Rからメモリ21より取り込んだ適正ギ
ャップn2を減算することにより適正押圧距離R−n2
を演算し、この適正押圧距離R−n2がレジスタ27に
設定されるとともに、演算終了信号S2 を駆動制御部2
9に入力し、これによって、調整移動制御手段20dが
起動する(図4、ステップS9)。
【0043】上記、調整移動制御手段20dは、上記カ
ウンタ22とレジスタ27と比較部26と更に駆動制御
部29とよりなる。調整移動制御手段20dが起動する
と、上記演算終了信号S2 が入力された駆動制御手段2
9はドライバ25に正転指示を出し、モータ4を正転さ
せるとともに、カウンタ22をカウントアップする。こ
のカウンタ22のカウント値が比較部26でレジスタ2
7の設定値(R−n2)と比較され、モータ4がR−n
2パルス正転されると、駆動制御部29がドライバ25
に停止指示を出力し、この停止指示を受けたドライバ2
5がモータ4を停止させることにより、離隔制御手段2
0の動作が終了する(図4、ステップS10)。
【0044】プラテン2の動作の概要は図6に示すよう
にタイムチャートで現すことができるが、ここで、プラ
テン2が押圧位置から原点位置まで離隔する間(t1
2)にカウンタ22が計数するカウント値Rには、押
圧位置でモータ4の回転方向を切替えた時に生じる接離
機構6のバックラッシN0 と、押圧位置から原点位置ま
での距離とに対応するパルス数が含まれている。
【0045】このカウント値Rから適正ギャップn2を
減じたパルス数でモータ4を正転方向に回転させると
(タイミングt2 )、まず、原点位置でのモータ4の回
転方向の切替えに伴う接離機構6のバックラッシN
1 (=N0 )が解消されてから、プラテン2が原点位置
より移動し始めることになる。
【0046】従って、互いに方向が逆で大きさが同じで
ある押圧位置でのバックラッシN0と原点位置でのバッ
クラッシN1 とが相殺され、プラテン2が正確に適正位
置、即ち、印字ヘッド1とプラテン2との間に用紙5を
挟んで適正ギャップn2が置かれる位置に移動されるこ
とになる。
【0047】そして、適正位置ではバネ9がプラテン2
をカム7に押圧しているので、プラテン2が適正位置よ
り印字ヘッド1に向かって移動するおそれがなく、又、
モータ4が逆転されない限りプラテン2が適正位置より
印字ヘッド1から離隔する恐れもない。
【0048】尚、上記図6において、調整開始信号S1
が発生した時t0 から逆転開始時t 1 迄には初期移動時
の上記過剰パルス時間(トルクリミッタが作動している
時間)が含まれる。また、逆転から再び正転に移動する
時点t2 での演算手段20cによる演算処理は極めて短
い時間であるので、無視されている。
【0049】かくして、プラテン2が正確に適正位置に
保持されることになり、印字装置に対して適正なギャッ
プ調整ができ、ドットピンの折れ曲がり、折損、ジャム
などの発生を確実に防止できるようになるのである。
【0050】また、このようにして自動的に適正なギャ
ップ調整が行われるので、面倒な手作業によるギャップ
調整作業とその調整結果の適否を確認する試験印字をす
る必要がなくなる。
【0051】更に、上記演算手段20cは、用紙5を挟
まずに印字ヘッド1に押圧されるプラテン2の位置と原
点位置との距離に対応する原点値Xをメモリ31から取
込み、この原点値Xからカウンタ22のカウント値Rを
減算することにより用紙厚tを演算する機能を備えてい
る。
【0052】この用紙厚tは上記各適正押圧距離の算出
ステップ(ステップS9)と同時に算出され、メモリ3
1に一旦収納され、次いで、上記ギャップ調整手順が終
了した後に図3あるいは図7に示すように、必要に応じ
て濃度制御手段34に出力され、ここで、印字濃度の制
御に利用される。
【0053】印字濃度制御手段34としては、上記用紙
厚tに対応して、同じ位置にピンを打つ回数を定めてお
き、用紙厚tが厚い程上記ピンを打つ回数を多くする重
ね印字制御手段、用紙厚tに対応して印字ヘッド1のピ
ンを打つ強さを規定する駆動電流を制御する印字電流制
御手段、用紙厚tに対応して印字ヘッド1の印字速度及
び励磁時間を制御する印字速度制御手段等が考えられ
る。
【0054】図8は上記重ね印字制御手段34aを採用
した場合のフロー図を示すものである。複数回印字であ
る場合、印字回数nが設定されピンが駆動される毎に該
回数nを順次デクリメントし、零になると次の行がある
か否かを確認して次のステップ(再起動ステップ)に移
行するようになっている(図8、ステップ211〜S2
16)。
【0055】上記重ね印字制御手段の場合には用紙厚が
分厚いほど重ね印刷の回数を多くし、また印字電流制御
手段の場合には用紙厚が分厚いほど電流値を大きくし、
更に印字速度制御手段の場合には用紙厚が分厚いほど励
磁時間を長くし、印字速度を遅くすることにより、印字
濃度を適正値に調整することができる。
【0056】ところで、このようにして用紙厚を演算手
段20cで演算した場合、印字ヘッド1、プラテン2及
び用紙5の剛性或いは弾性の関係で、用紙5が薄くなる
ほど用紙厚が更に薄く検出されることが判明した。
【0057】このような検出誤差があることはギャップ
調整にも、印紙濃度調整にも好ましくないので、本発明
においては、経験的にこの検出誤差を求めて、上記のよ
うにして算出された用紙厚に基づいてギャップ調整時の
適正ギャップn2及び原点値Xを補正することが好まし
い。
【0058】又、上記の実施例では、押圧位置から原点
位置までの距離の検出が1回行われ、演算手段20cに
おいてこの検出された距離に基づいて適正押圧距離が算
出されるようにしているが、押圧位置から原点位置まで
の距離の検出誤差によって算出された適正押圧距離に誤
差が生じることがある。
【0059】この誤差を小さくして、制御精度を高める
ためには、上記の実施例において、上記接離制御手段2
0に、プラテンを押圧位置から原点位置に離隔させた
後、複数回にわたってプラテンを原点位置と押圧位置と
の間で往復させて押圧位置から原点位置までの距離を繰
り返し検出する機能を与え、演算手段20cに複数回の
押圧位置から原点位置までの距離の平均値を演算し、こ
の平均値から適正ギャップを減算することにより適正押
圧距離を算出する機能を与えればよい。
【0060】更に、印字装置のギヤッブ調整は、印字装
置を起動する時に一度行うだけでは不十分なことがあ
る。例えば、印字装置を連続して稼働させると、印字ヘ
ッド1が昇温し、熱膨張することにより、ギャッブが適
正値よりも狭くなり、ギャップの再調整が必要になるこ
とがある。
【0061】そこで、本発明においては図3、図7に示
すように、印刷中であっても所定の条件を満足するとき
起動信号S10を出力して、上記ギャップ調整機構を再起
動させる、再起動手段50を設けることが望ましい(図
7、ステップS22a→22b)。上記条件としては、
例えば、プラテン2の温度が所定値以上変化したか、あ
るいは印字時間が一定以上経過したか、印字行数が所定
数に達したか、1ホッパの印字が終了したか、1ショブ
が終了したか、等を用いることができる。また上記の中
の複数の条件を組み合わせることも可能である。
【0062】上記プラテン2の温度による再起動を実現
するためには、プラテン2に温度センサを埋め込んでお
き、再起動手段50を、温度センサの温度が前回ギャッ
プ調整機構を起動させたときの温度より所定の温度高い
場合あるいは低い場合に再起動をかける構成とする。
【0063】特に、印刷行数ごとにギャップ調整機構3
を再起動させる再起動手段50を設ける場合には、行位
置と用紙厚さの対応関係を与えて、所定の行で再起動手
段50を作動させることにより、用紙の厚さが部分的に
異なる、いわゆる、段差媒体の分厚い部分で印字ヘッド
1とプラテン2との間隔を大きくし、薄い部分で小さく
して、用紙厚の変化に対して常に適正ギャップを保持で
きるようになる。その結果、ジャム、ピンの折れ曲が
り、ピンの折損等が生じ易い段差媒体でも確実にジャ
ム、ピンの折れ曲がり、ピンの折損などを防止できるよ
うになる。
【0064】用紙挿入作業を容易にするためには、電源
切断時に上記ギャップ調整機構を解除する必要がある。
そこで、電源スイッチOFFを検出するとともに、電源
スイッチがOFFされても、しばらく電源をOFFしな
いで保持する電源保持手段40を備え、該電源保持手段
40がスイッチOFFを検出したとき、駆動制御手段2
9により逆転指示を出すようにしている(図7、ステッ
プS23a→S23b)。
【0065】これによって、図7に示すように解除手段
41が作動し上記ギャップ調整機構を解除、すなわち、
プラテン2と印字ヘッド1とのギャップを広げるように
する。上記解除手段41も接離制御手段20のカウンタ
22、比較部26、レジスタ27および駆動手段29よ
り構成されるようにし、上記の逆転距離は、例えば、調
整移動のステップ(図4、ステップS10)でレジスタ
27に設定されたR−n2パルス数に対応する距離とし
て、原点位置にまでプラテンを戻すようにする。
【0066】本願のギャップ調整方法あるいは装置によ
って調整作業をするについて、プラテン2の用紙への押
圧位置が連続用紙のミシン目の部分になると実際の用紙
圧より薄い部分でのギャップ調整がなされることにな
る。ところで、用紙のミシン目は用紙先端の位置より所
定の距離の位置にあるので、エンドセンサ41で用紙先
端を検出してから押圧位置にミシン目が位置しない距離
だけ用紙を移送するように既存の紙送り手段に指示する
のがするのが好ましい。ただし、この方法は用紙設定時
のみに有効である。
【0067】また、用紙に弛みが生じている場合には適
正押圧位置、あるいは用紙厚の誤検出の原因になるの
で、本発明のギャップ調整機構を作動させるときに用紙
に緊張を持たせることが望まし。そこで、上記用紙検出
手段52は、上記調整開始指示信号S1 を出力すると同
時にこの種の印字装置が本来備えている給紙制御手段に
対して、用紙緊張処理をするように指示する構成とする
のが望ましい。
【0068】上記用紙緊張処理としては、例えば、供紙
トラックタ42を僅かに逆転させるか、または排紙トラ
ックタ44を僅かに正転させるかあるいはその両方の動
作をさせるかのいずれかである。
【0069】以上、印字ヘッド1に対してプラテン2が
移動する場合についてのみ説明したが、本発明は、図9
に示すように、プラテン2に対して印字ヘッド1が移動
する場合についも当然適用することができる。
【0070】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明では、用
紙厚を算出することができ、この用紙厚に基づいて、ギ
ャップ調整時の適正ギャップを補正することができる。
したがって、ギャップ調整をよりきめ細かく正確に行う
ことができ、高品位な印字が可能になる。
【0071】
【0072】
【0073】
【0074】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理図である。
【図2】本発明の側面図である
【図3】本発明の機能ブロック図である。
【図4】本発明のフロー図である。
【図5】本発明の動作説明図である。
【図6】本発明のタイムチャートである。
【図7】本発明の別の実施例フロー図である。
【図8】本発明の重ね印字フロー図である。
【図9】本発明の別の実施例側面図である。
【図10】従来例の斜視図である。
【符号の説明】
1 印字ヘッド 2 プラテン 3 ギャップ調整機構 4 モータ 5 用紙 6 接離機構 12 トルクリミッタ 17 用紙センサ 18 原点センサ 20 接離制御手段 20a 初期移動制御手段 20b 逆転移動制御手段 20c 演算手段 20d 調整移動制御手段 33 判別手段 34 印字濃度制御手段 40 電源保持手段 41 解除手段41 50 再起動手段 52 用紙検出手段 n2 適正ギャップ R−n2 適正押圧距離
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤本 博 兵庫県加東郡社町佐保35番(番地無し) 富士通周 辺機株式会社内 (72)発明者 打越 大吾 兵庫県加東郡社町佐保35番(番地無し) 富士通周 辺機株式会社内 (72)発明者 平石 光則 兵庫県加東郡社町佐保35番(番地無し) 富士通周 辺機株式会社内 (72)発明者 玉田 和裕 兵庫県加東郡社町佐保35番(番地無し) 富士通周 辺機株式会社内 (72)発明者 芦田 伸吾 兵庫県加東郡社町佐保35番(番地無し) 富士通周 辺機株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−221080(JP,A) 特開 平2−258370(JP,A) 特開 平3−58875(JP,A) 特開 平3−132383(JP,A) 特開 平2−130170(JP,A) 特開 昭58−153682(JP,A) 特開 平4−187465(JP,A) 特開 平2−171269(JP,A) 特開 平4−221659(JP,A) 特開 昭56−120374(JP,A) 特開 平3−19871(JP,A) 実開 昭55−63759(JP,U) 実開 昭63−47152(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41J 11/20 B41J 2/30 B41J 25/308

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 印字ヘッドとこれに対して用紙を挟んで
    接離可能に設けられたプラテンとの間のギャップを調整
    する印字装置のギャップ調整方法において、 印字ヘッドに用紙をプラテンで押圧した後、 プラテンを上記印字ヘッドから原点位置まで離隔すると
    ともに、 上記プラテンが上記印字ヘッドに用紙を押圧している位
    置から原点位置までの距離を検出し、 この検出距離および、用紙を挟まずに印字ヘッドに押圧
    されるプラテンの位置と原点位置との距離に基づいて用
    紙厚を演算し、該用紙厚に応じて適正ギャップを補正
    し、 上記検出距離から上記適正ギャップを減算して原点位置
    から適正押圧距離を演算し、 更にこの後、この適正押圧距離に従ってプラテンを原点
    位置から印字ヘッドに接近させる ことを特徴とする印字
    装置のギャップ調整方法。
  2. 【請求項2】 印字ヘッドへの用紙の押圧と原点位置ま
    での離隔とを複数回繰り返して、印字ヘッドに用紙を押
    圧している位置から原点位置までの距離を複数回検出
    し、 検出された距離の平均値を演算し、該演算結果を上記印
    字ヘッドに用紙を押圧している位置から原点位置までの
    距離とする 請求項1 に記載の印字装置のギャップ調整方
    法。
  3. 【請求項3】 印字ヘッドとこれに対して用紙を挟んで
    接離可能に設けられたプラテンとの間のギャップを調整
    する印字装置のギャップ調整方法において、 用紙の先端位置を検出し、該先端位置とミシン目間の距
    離に基づいて、プラテンが印字ヘッドに用紙を押圧する
    位置にミシン目が位置しないように用紙送りを行い、こ
    の状態で印字ヘッドに用紙をプラテンで押圧した後、 プラテンを上記印字ヘッドから原点位置まで離隔し、 更にこの後、印字ヘッドとの間に適正ギャップが残る適
    正位置までプラテンを 印字ヘッドに接近させる ことを特
    徴とする印字装置のギャップ調整方法。
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