JP3014904B2 - 管状複合体の製造方法 - Google Patents

管状複合体の製造方法

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JP3014904B2 JP5234857A JP23485793A JP3014904B2 JP 3014904 B2 JP3014904 B2 JP 3014904B2 JP 5234857 A JP5234857 A JP 5234857A JP 23485793 A JP23485793 A JP 23485793A JP 3014904 B2 JP3014904 B2 JP 3014904B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、制振部材及び制振構造
材として適した、軽量で振動吸収性能に優れた管状複合
体の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、商品性能の向上を目的とし、騒音
問題がクローズアップされてきている。その対象は、生
活空間に留まらず、作業空間にまで及んでおり、振動、
騒音を減らす技術が注目されている。又、一方では、ゴ
ミ処理問題の観点から、産業廃棄物を有効利用する技術
がクローズアップされている。騒音は物体の振動により
生じる故、振動吸収性能の優れた構造部材を使用して、
振動系の構造部材の共鳴、共振現象を排除することが、
最も効率的な騒音低減策である。
【0003】従来から、機械部材や構造体の支柱や動力
伝達等の軸は、管状体が多用されている。管状体は、重
量の少ない割に高い剛性が得られるので、支柱や軸を軽
量化できるからである。しかし、上記の支柱や軸は、機
械等の振動を受けて共振し、機械等の振動を増幅させ、
騒音を発生させ易い。このため、騒音公害を防止し、か
つ作業環境を改善するために、騒音対策が要望されてい
る。ところが、これらの支柱や軸は、機構上、機械等に
対して強固に結合されている場合が大半である。即ち、
支柱や軸に対して、振動絶縁物を介して機械等を結合す
る事が、機構上不可能な場合が多い。
【0004】一般に振動を防止する原則としては、
(1)重量増又は剛性強化、(2)共振の回避、(3)
振動の減衰、の3つの原則しかない。しかし、支柱や軸
を管状体にした場合には、管状体を厚くし、更には管状
体の代わりに中実の棒を使用し、支柱や軸の重量を増加
させても、共振周波数の変化は見られるが、(3)振動
の減衰効果は見られない。その為、従来は、(2)共振
の回避が行われていた。即ち、特定箇所に重量物を取付
けて局部的に重量を増加させる事により、管状体の共振
周波数を、振動源の周波数と異なった点にずらし、これ
により、共振による振動増幅を回避していた。しかし、
この方法では、振動源の周波数帯域が狭い場合しか効果
が得られないし、共振点を可聴音域外にずらす事は不可
能である。従って、必ずしも、実用的な防音効果を発揮
できるものではない。
【0005】一方、(3)振動の減衰を目的として、構
造部材自体に振動エネルギーを吸収させる性能を持たせ
る手段として、鋼板の場合には多くの手段が公知であ
る。例えば、特公昭39-12451号公報、特公昭45-34703号
公報等には、2枚の鋼板の間に、力学的損失率の高い粘
弾性体を挟んだ制振鋼板が開示されている。この様なサ
ンドイッチ形構造を管状体に適用すると、内側管状体と
外側管状体との間に粘弾性物質を挟みこんだ制振管が得
られる。しかし、こうした制振管では、鋼板の場合と異
なり、高い制振性を得る事は出来ない。
【0006】そこで、本発明者等は、以前に特公昭63-9
978 号公報において、粘弾性体を管状物内部全体に充填
した場合に、著しく制振効果を発揮することを開示し
た。この方法では、制振性は充分あるものの、重量増と
なり、モーター等の駆動源の馬力アップを行わざるを得
ないことが多いし、また重量が増加したために運搬、移
動が難しくなった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】この問題を解決するた
め、本発明者は、特願平第4−116222号明細書に
おいて、まず外部で発泡体を製造し、ついでこの発泡体
を管状体の内側空間に挿入し、発泡体を管状体内に固定
する技術を開示した。こうした管状複合体によれば、発
泡体の重量が軽量であり、かつ発泡体の制振効果が高い
ことから、軽量で制振効果の高い管状複合体を提供でき
る。
【0008】しかし、この場合には、発泡体を管状体内
に挿入、固定する工程に困難な問題があることが判明し
た。即ち、発泡体の外径が管状体の内径よりも小さいと
発泡体が抜けてしまうため、発泡体の外径を管状体の内
径よりも大きくし、発泡体を管状体内に押し込んで、摩
擦力によって発泡体を固定する必要がある。しかし、管
状体及び発泡体が長くなると、発泡体を挿入する際の摩
擦力が膨大になり、挿入ができなくなり、管状複合体が
製造できない。
【0009】上記の特願平第4−116222号明細書
では、また、管状体の内側空間に、発泡剤を含む固形物
を挿入し、次いで管状体を加熱して発泡剤を発泡反応さ
せ、固形物を発泡体に変化させる技術を開示した。しか
し、管状体を加熱して発泡反応を進行させる際に、管状
体の材質が劣化した。また、この加熱発泡工程には相当
な時間、設備、エネルギーが必要であり、管状複合体の
製造コストが上昇した。
【0010】本発明の課題は、制振性能が高く、かつ軽
量の管状複合体を提供することであり、かつ、低コスト
で、制振層が管状体内から抜けるおそれもなく、容易に
制振層を設けることができるようにすることである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、管状体と、こ
の管状体の内側空間に設けられた制振材とを備えてお
り、前記管状体の外側から伝わる振動を低減させる管状
複合体を製造する方法であって、前記制振材が常温で液
状の配合物を発泡及び硬化させた発泡体からなり、前記
配合物が、主鎖にエーテル又はエステル結合を有してな
い水酸基末端液状ポリマーと、瀝青物及び粘着付与樹脂
の少なくとも一方と、イソシアネート化合物の共鳴構造
に対して求核性の触媒と、水とを含有しており、前記水
酸基末端液状ポリマーが、ポリブタジエン、クロロプレ
ン、イソプレン、スチレンブタジエン、アクリロニトリ
ルブタジエン及び芳香族系短鎖ジオールからなる群より
選ばれた主鎖骨格を有しており、前記水酸基末端液状ポ
リマーが、前記主鎖骨格に、末端水酸基を1分子当り2
ヶ以上有しており、前記配合物と前記イソシアネート化
合物とを混合して混合物を形成し、前記混合物を前記内
側空間内に導入して、前記混合物を常温で発泡及び硬化
させる、管状複合体の製造方法に係るものである。
【0012】
【作用】本発明者は、制振部材の制振性能を損なわず
に、いかに軽量化するかについて種々実験を重ねた。こ
の過程で、常温で液状の配合物を内側空間に流し込み、
次いで配合物を常温で発泡及び硬化させることによって
制振材を形成すると、軽量でかつ制振効果の高い管状複
合体が得られることを見いだした。しかも、発泡体を管
状体内に押し込む必要はないし、加熱も不要なので、非
常に容易かつ低コストで管状複合体を製造することがで
きる。
【0013】本発明の管状複合体の製造方法には、次の
態様がある。管状体の内側空間全体に所定の配合物を充
填し、発泡させ、管状複合体を製造する。
【0014】管状体の内壁に所定の配合物の層を付着さ
せ、次いでこの配合物層を発泡、硬化させると、管状体
の内壁全体にわたって、厚さが均一な発泡体層が形成さ
れる。この管状複合体の方が、上記の管状複合体より
も、発泡体の量が少ないので軽量であり、かつ制振効果
も劣らない。
【0015】この管状複合体を製造するには、管状体内
に配合物を入れ、管状体を回転させながら配合物を発泡
させ、発泡体層を成形する(回転成形)。しかし、この
方法では、管状体を回転させているので、配合物に遠心
力がかかり、配合物層が押さえられて発泡が妨げられ、
発泡倍率が予定よりも低くなる。しかも、配合物からな
る付着層のうち、管状体の中心に近い表面側では、発泡
が進んで発泡倍率が高くなり、管状体内壁に近いほう
(付着層の外周側)では、付着層のつぶれが大きいた
め、発泡が大きく妨げられ、発泡倍率が低くなった。こ
の結果、発泡体層の中で、発泡倍率が不均一になった。
【0016】これに対し、本発明者は、通常の発想を逆
転し、管状体の内壁に付いた発泡体層の厚さを一部で大
きく減らし、更には一部で発泡体層を全く除去して騒音
試験等を実施してみた。その結果、このように発泡体層
の厚さを不均一にし、発泡体層の総重量を減らした方
が、かえって制振性能が向上するという驚くべき結果を
得た。
【0017】具体的には、管状体の内壁に付いた発泡体
層の厚さを一部で大きく減らし、更には一部で発泡体層
を全く除去すると、優れた制振性を発揮する事ができ、
衝撃時の発音量を低減させ、尚かつ、減衰速度も速くな
り、騒音低減効果が非常に高くなることを発見した。
【0018】そして、このように厚さが不均一な発泡体
層は、上記の回転成形では作成することはできず、次の
各方法で作成することができる。管状体を回転させるの
は、発泡体層の厚さを均一にするための手段だからであ
る。
【0019】(1)配合物を内側空間に流し込んで細長
い付着層を形成し、次いでこの付着層を発泡及び硬化さ
せて発泡体層を形成する。 (2)内側空間に型を固定し、管状体の内壁と型との隙
間に配合物を流し込み、隙間内で配合物を発泡及び硬化
させて発泡体を形成し、次いで型を内側空間から取り除
く。
【0020】(3)内側空間に拘束材を挿入し、管状体
の内壁と拘束材との隙間に配合物を流し込み、隙間内で
配合物を発泡及び硬化させて発泡体を形成し、これによ
って拘束材と管状体とを発泡体によって接合する。この
場合には、管状体の振動が拘束材によって抑えられ、発
泡体によって減衰するので、一層制振効果が高い。
【0021】また、本発明においては、産業廃棄物の有
効な利用手段を提供することもできる。特に、再生ゴム
や発泡スチロール等の多くのプラスチック等の産業廃棄
物を混合することで、発泡体のガラス転移温度やバネ定
数を調整することができる。発泡体のガラス転移温度や
バネ定数は、制振部材の制振性能を左右する。従って、
上記の産業廃棄物個々の特性を利用し、制振部材の使用
温度に合わせて発泡体のガラス転移温度やバネ定数を調
節し、最適な制振効果を得ることが出来る。
【0022】
【実施例】管状体の中心軸に対して垂直方向にみた断面
形状は、三角形、四角形、ひし形、六角形など、種々変
更できる。管状体は、制振部材の剛性を確保するための
ものである。管状体の材質は、金属、セラミックス、ガ
ラス等の無機物であってよく、プラスチック、木質材、
紙等の有機物であってよく、上記の各材料の複合体であ
ってよい。金属としては、鋼、アルミニウム、銅、鉛、
これらの合金等がある。セラミックスとしては、陶器、
磁器、石膏、セメント等がある。
【0023】プラスチックとしては、塩化ビニル、アク
リル、メタクリル、フェノール、ポリプロピレン、ポリ
エチレン等が例示できる。木質材としては、中央部に空
洞を設け、管状とした物であれば良い。紙としては、紙
管と称される物や、紙管に樹脂等を含浸させて剛性を付
与した物がある。これらの管状体の外周面及び/又は内
周面に、塗装やメッキを施し、美観や耐久性を付与して
もよい。
【0024】発泡体に求められる条件は、振動減衰効果
が高いこと、長期にわたり変質しないこと、管状体内壁
に密着すること、80℃以下で流動しないこと及びできる
だけ軽量であること、である。しかし、一般的に供用さ
れる粘弾性体とは異なり、大きな伸縮変位量に対する追
従性や、耐酸化劣化性、耐候性といった多種類の耐久性
は不要である。
【0025】常温で液状の配合物のメインポリマーとし
ては、ポリブタジエン、クロロプレン、イソプレン、ス
チレンブタジエン、アクリロニトリルブタジエン、芳香
族系短鎖ジオール等の主鎖骨格に、末端水酸基を1分子
当り2ケ以上有するものを単独又は併用したものを例示
する事ができる。
【0026】配合物が、空気中の湿気で硬化する一液型
配合物である場合には、二液型配合物の場合とは異な
り、二液を混合する手間がなく、またポットライフの長
短によって作業が制約されるということはない。液状反
応硬化型配合物を得るための主剤と硬化剤の反応性基の
組合せを、表1に記載した。
【0027】
【表1】
【0028】メインポリマーがゴム弾性に富んでいる場
合も、高い剛性を有する場合も、主剤と硬化剤との反応
モル比を調節したり、他のポリマー、歴青物、可塑剤等
を配合することにより、制振性の高い発泡体を得ること
ができる。
【0029】管状複合体の使用温度域が室温近傍である
場合には、発泡体のガラス転移点を室温近くにする為
に、瀝青物、粘着付与樹脂その他の樹脂等やその産業廃
棄物を併用する事が望ましい。この場合、一般的には、
相溶性の良い樹脂を用いると、制振特性の極大値を幅広
い温度範囲でとる事が出来る。しかし、相溶性の悪い樹
脂を混合しても、極大値が複数に分かれるものの、極大
値を有する温度域を互いに近づける為に配合面での工夫
を行う事により、制振性能のピーク値はある程度犠牲に
せざるを得ないとしても、より広い温度範囲をカバーし
得る発泡体とする事ができる。
【0030】可塑剤とは、ポリマー間の潤滑剤的役割を
演じ、分子間の流動性を助け、分子間内部摩擦を減少さ
せて可塑性を与える物である。
【0031】可塑剤の具体例としては、ナフテン系オイ
ル、芳香族系オイル、パラフィン系オイルより成る石油
系軟化剤;ヒマシ油、大豆油、パインタール等の動植物
油;DBP 、DOP 等から成るフタル酸エステル系;DOA 、
DBS 等から成る脂肪族二塩基酸エステル系;TOTM、TDTM
等より成るトリメリット酸エステル系;エポキシ化脂肪
酸モノエステル、エポキシ化亜麻仁油等から成るエポキ
シ系;TCP 、TOP 等より成るリン酸エステル系;ジプチ
ルカルビトールアジペート、トリエチレングリコールジ
‐2‐エチルブチレート等より成るエーテル系;アジピ
ン酸ポリエステル、アゼライン酸ポリエステル等より成
るポリエステル系;塩素化脂肪酸エステル、塩素化パラ
フィン等より成る塩素系;等の可塑剤がある。また、ポ
リブテンや末端反応基を含まない液状ゴムを可塑剤とし
て使用できる。可塑剤は、単独で使用でき、又は併用で
きる。
【0032】充填剤は、振動減衰性、比重、軽量化、熱
伝導性、難燃性の改善に効果があり、ゴム及び塗料関連
業界で一般に使用されるものが使用できる。その具体例
としては、マイカ、グラファイト、ヒル石、タルク、ク
レー等の鱗片状無機粉末;フェライト、亜鉛華、酸化
鉄、金属粉、硫酸バリウム、リトポン等の高比重及び熱
伝導性充填剤;炭酸カルシウム、微粉シリカ、カーボ
ン、炭酸マグネシウム等の汎用充填剤;三酸化アンチモ
ン、硼砂、水酸化アルミニウム等の難燃性向上充填剤;
ガラス中空粉末、パーライト、樹脂発泡体粉末、ゴム発
泡体粉末、樹脂粉末、ゴム粉末、繊維粉末、紙粉末等の
軽量化充填剤;がある。
【0033】粘着付与樹脂は、管状体内壁への密着効果
と振動減衰性を向上させる効果がある。その具体例とし
ては、天然樹脂、ロジン、変性ロジン、ロジン及び変性
ロジンの誘導体、ポリテルペン系樹脂、テルペン変性
体、脂肪族系炭化水素樹脂、シクロペンタジエン系樹
脂、芳香族系石油樹脂:フェノール樹脂、アルキルフェ
ノール‐アセチレン系樹脂、キシレン樹脂、クマロン‐
インデン樹脂、ビニルトルエン‐αメチルスチレン共重
合体等があり、単独で使用でき、又は併用できる。
【0034】瀝青物は、管状体内壁への密着効果と振動
減衰性を向上させる効果がある。その具体例としては、
ストレートアスファルト、ブロンアスファルト、ター
ル、ピッチが挙げられる。その他の配合剤としては防錆
剤、老化防止剤、加硫剤、触媒、界面活性剤等が挙げら
れ、必要に応じて添加する事が出来る。
【0035】配合物中には、発泡剤を添加する必要があ
る。粘弾性体の発泡体を形成する方法は多いが、大略次
の発泡方法に分類される。(1)化学反応に伴って発生
するガスを利用する。(2)低沸点溶剤を気化させる。
(3)空気混練法。(4)ポリマー中の溶剤除去法。
(5)その他。
【0036】発泡体を得るには、ポリマーの硬化速度
と、発泡速度との関係から、最適な条件を設定しなけれ
ばならない。発泡剤として使用できる(2)低沸点溶剤
としては、塩化メチレン、トリクロロモノフルオロメタ
ン、ジクロロジフルオロメタン、プロパン、ブタン、ペ
ンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン等を使用
できる。低沸点溶剤は、単独で使用でき、混合して使用
できる。また、低沸点溶剤を、下記の発泡剤と併用する
ことができる。低沸点溶剤の使用量は、作業環境を工場
させるために、できるだけ少量に止めるべきである。
【0037】(4)溶剤除去法で使用できる発泡剤とし
ては、N─メチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド
等を例示できる。各ポリマー固有の発泡剤を示す。不飽
和ポリエステルに対しては、重炭酸ソーダ、過炭酸塩、
過ほう酸塩、ヒドラジド化合物、アゾジカルボン酸等を
例示でき、単独で、又は併用できる。
【0038】また、配合物中に触媒を添加することによ
り、発泡体の芯部及び表層部分の形成状態、発泡体の物
性を制御することができる。触媒の具体例を示す。
【0039】イソシアネート化合物の共鳴構造に対して
求核性の触媒作用をするものとしては、第三級アミンが
ある。これには、トリエチレンジアミン、トリエチレン
ジアミングリコール溶液、N,N,N',N',N'−ペンタメチル
ジプロピレントリアミン、N,N,N',N',N'−ペンタメチル
ジエチレントリアミン、N,N,N',N' −テトラメチルヘキ
サメチレンジアミン、N,N,N',N' −テトラメチルプロピ
レンジアミン、ビス(ジメチルアミノエチル)エーテ
ル、2─(N,N─ジメチルアミノ)エチル─3─
(N,N─ジメチルアミノ)プロピルエーテル、N,
N’─ジメチルシクロヘキシルアミン、N,N−ジシク
ロヘキシルメチルアミン、メチレンビス(ジメチルシク
ロヘキシル)アミン、トリエチルアミン、N,N─ジメ
チルセチルアミン、N,N─ジメチルドデシルアミン、
N,N─ジメチルヘキサデシルアミン、N,N,N',N''─テ
トラメチル─1,3─ブタンジアミン、N,N─ジメチ
ルベンジルアミン、モルホリン、N−メチルモルホリ
ン、N─エチルモルホリン、N─(2─ジメチルアミノ
エチル)モルホリン、4,4’─オキシジエチレンジモ
ルホリン、N,N’─ジエチルピペラジン、N,N’─
ジメチルピペラジン、N─メチル─N’─ジメチルアミ
ノエチルピペラジン、2,4,6─トリ(ジメチルアミ
ノメチル)フェノール、テトラメチルグアニジン、3─
ジメチルアミノ─N,N─ジメチルプロピオンアミド、
N,N,N',N' ─テトラ(3─ジメチルアミノプロピル)メ
タンジアミン、N,N─ジメチルアミノエタノール、エ
トキシ化ヒドロキシルアミン、N,N,N',N' ─テトラメチ
ル─1,3─ジアミノ─2─プロパノール、N,N,N'─ト
リメチルアミノエチルエタノールアミン、1,4─ビス
(2─ヒドロキシプロピル)2─メチルピペラジン、1
─(2─ヒドロキシプロピル)2─メチルピペラジン、
1─(2─ヒドロキシプロピル)イミダゾール、3、3
─ジアミノ─N─メチルジプロピルアミン、1,8─ジ
アゾビシクロ(5,4,0)─ウンデセン─7、N─メ
チル─N─ヒドロキシエチルピペラジン等を例示でき
る。
【0040】また、イソシアネート化合物の共鳴構造に
対して求電子性の触媒作用をするものとしては、有機金
属化合物がある。これには、スタナスオクトエート、ス
タナスオレエート、ジブチルチンジラウレート、ジブチ
ルチンジアセテート、ジブチルチンチオカルボキシレー
ト、ジブチルチンジアレエート、ジメチルチンジラウレ
ート、ジオクチルチンチオカルボキシレート、ポタシュ
ームアセテート、ソジウムビカーボネート、カルシウム
カーボネート、リードオクトエート等を例示できる。
【0041】前記の第三級アミンはそれぞれ単独で使用
でき、二種類以上を併用できる。前記有機金属化合物
は、それぞれ単独で使用でき、二種類以上を併用でき
る。第三級アミンと有機金属化合物とを、併用すること
もできる。
【0042】次に、拘束材について説明する。拘束材の
形態は、フィルム、シート等を使用できる。拘束材の材
質は、金属、セラミックス、紙、木質材、ゴム、プラス
チック、繊維等が使用できる。拘束材の上に配合物層を
形成し、拘束材を管状体の内側空間内に挿入し、配合物
を発泡及び硬化させ、発泡体を形成することができる。
発泡体の厚さを管状体の厚さ以上とすると、制振効果が
大きくなる。
【0043】以下、図面を参照しつつ、本発明の実施例
を説明する。図1(A)、(B)は、それぞれ、管状複
合体を、軸に垂直な方向で切ってみた断面図である。本
例では、管状体1は円筒形状である。管状体1の両端部
は、それぞれ開放されている。図1(A)の例では、管
状体1の内側空間5内に、発泡体3Aが充填されてお
り、発泡体3Aが内壁1aに接合している。
【0044】図1(B)の例では、管状体1の内側空間
5内に、発泡体3Bが充填されており、発泡体3Bが内
壁1aに接合している。発泡体3Bの一部に空洞4Aが
形成されており、空洞4Aは略円形である。空洞4Aの
部分では、発泡体3Bは、内壁1aに接触していない。
【0045】図2(a)は、管状複合体を、軸に平行な
方向で切ってみた断面図であり、図2(b)は、管状複
合体を、軸に垂直な方向で切ってみた断面図である。内
壁1aに発泡体3Cが接合されており、発泡体3Cの空
洞4Bに、拘束材2が収容され、拘束材2と発泡体3C
とが接合されている。拘束材2の断面形状は略正方形で
あり、拘束材2の内側に空洞2aが設けられている。
【0046】拘束材2及び発泡体3Cは、いずれも、端
部1bと1cとの間に延びている。拘束材2は、外部の
部材に固定されている。こうした管状複合体を製造する
際には、拘束材2と内壁1aとの間に、配合物を充填
し、配合物を発泡及び硬化させる。
【0047】図3(a)は、管状複合体を、軸に平行な
方向で切ってみた断面図であり、図3(b)は、管状複
合体を、軸に垂直な方向で切ってみた断面図である。管
状体1の内壁1aに、紐状の発泡体層3Dが形成されて
いる。発泡体層3Dは、端部1bと1cとの間に延びて
いる。発泡体層3Dは、管状体1の軸に垂直な断面にお
いて一部分のみに設けられている。
【0048】この発泡体3Dを形成するには、配合物を
内側空間5内へと少量ずつ流し込み、紐状の配合物層を
形成する。次いで、この配合物層を発泡及び硬化させ
る。
【0049】図4(a)は、管状複合体を、軸に平行な
方向で切ってみた断面図であり、図4(b)は、管状複
合体を、軸に垂直な方向で切ってみた断面図である。内
壁1aに発泡体層3Eが接合されており、発泡体層3E
と拘束材12とが接合されている。拘束材12は、隆起
部分12aと、隆起部分12aの両側にある一対の平坦
部分12bとからなっている。
【0050】隆起部分12aの下側に、発泡体層3Eが
設けられ、平坦部分12bは、内壁1aに接触してい
る。拘束材12及び発泡体3Eは、いずれも、端部1b
と1cとの間に延びている。拘束材12は、外部の部材
に固定されている。
【0051】図5(a)は、管状複合体を、軸に平行な
方向で切ってみた断面図であり、図5(b)は、管状複
合体を、軸に垂直な方向で切ってみた断面図である。管
状体1の内壁1aに、紐状の発泡体層3Fが、端部1b
の周辺と端部1cの周辺とに、それぞれ設けられてい
る。これらの部分では、発泡体層3Fは、管状体1の軸
に垂直な断面において、内壁1aの全周にわたって設け
られているが、その厚さは均一ではなく、凹凸が認めら
れる。
【0052】図6(a)、図6(b)に示す例では、管
状体1の内壁1aに、紐状の発泡体層3Gが形成されて
いる。特に、発泡体層3Gは、管状体1の軸を主軸とす
る螺旋形状をなすように、内壁に固定されている。
【0053】図7(a)、図7(b)に示す例では、太
い紐状の発泡体層3Hが2つ設けられている。各発泡体
層3Hは、それぞれ端部1b又は1cから、管状体1の
中央部分に向かって延びているが、この中央部分で、各
発泡体層3Hは互いに接触していない。
【0054】また、図8(a)に示すように、紐状の発
泡体層3Iを、内壁1aの4箇所に固定することができ
る。図8(a)の例では、特に、各発泡体層3Iが互い
に約90°の角度をなすように、配置されている。ま
た、図8(b)に示すように、内壁1aに、多数の紐状
の粘弾性体層3Jを、乱雑に配置することができる。
【0055】以下、更に具体的な実験結果について述べ
る。まず、下記の各配合物A〜Cを調製した。
【0056】
【表2】 (配合物A:高剛性タイプ) 短鎖ジオール(三菱化成ダウ社製「Isonol100」)100重量部 ストレートアスファルト 100重量部 可塑剤(出光興産社製「ダイアナプロセスオイルAH─16」) 100重量部 整泡剤(東芝シリコン製「TSA─750」) 0.5重量部 触媒(三共エアープロダクツ社製「DABCO─33LV」) 1重量部 水 5重量部 主剤合計 306.5重量部 硬化剤(日本ポリウレタン工業社製「ミリオネートMR200」) 370重量部 合 計 676.5重量部
【0057】
【表3】(配合物B:高ゴム弾性タイプ) 水酸基末端液状ポリブタジエン(出光石油化学社製「Poly BD R-45HT」) 100重量部 ストレートアスファルト60/80 200重量部 可塑剤(出光興産社製「ダイアナプロセスオイルAH─16」) 100重量部 整泡剤(東芝シリコン製「TSA─750」) 0.5重量部 触媒ジブチルチンジラウレート(日東化成社製) 0.1重量部 触媒(三共エアープロダクツ社製「DABCO─33LV」) 1重量部 水 3重量部 主剤合計 404.6重量部 硬化剤(日本ポリウレタン工業社製「ミリオネートMR200」) 86重量部 合 計 490.6重量部
【0058】
【表4】 (配合物C:常温反応硬化型粘弾性体) エポキシ樹脂(旭化成工業株式会社製「AER331」) 90重量部 エポキシ樹脂(ダウケミカル社製「DER732」) 10重量部 ゴム発泡体粉砕品 50重量部 微粉シリカ 20重量部 パラノニルフェノール 1重量部 主剤の合計 171重量部 ポリアミン(三和化学社製「サンマイドM─1001」) 100重量部 クレー 50重量部 DOP 20重量部 硬化剤の合計 170重量部 主剤と硬化剤との合計 341重量部
【0059】次いで、下記の各管状複合体を製造した。
管状体1としては、外径48.6cm、内径44cm、
長さ1000mm、厚さ2.3mmの鋼管を使用した。
そして、上記の各配合物A〜Cを用い、それぞれ発泡体
を形成した。
【0060】(実施例1)図1(A)に示す管状複合体
を製造した。配合物Bを内側空間5内に充填し、常温で
反応させた。 (実施例2)図2に示す管状複合体を製造した。管状体
1の中央に、塩化ビニル樹脂製の拘束材2を挿入した。
拘束材2の寸法は、外側が、20mm×20mm×10
00mmであり、内側が、19mm×19mm×100
0mmである。発泡体層の最大厚さは12mmである。
【0061】(実施例3)図5に示す管状複合体を製造
した。発泡体層3Fの長さは約100mmであり、最大
厚さは約10mmである。 (実施例4)実施例3と同様の管状複合体を製造した。
ただし、一方の端部1b側にのみ、発泡体層を設けた。
【0062】(実施例5、6)図3に示す管状複合体を
製造した。発泡体層3Dの最大厚さは3mmにした。
【0063】(実施例7)図4に示す管状複合体を製造
した。拘束材12は段ボール紙で形成した。 (実施例8)図7に示す管状複合体を製造した。各発泡
体層3Hの長さは約400mmであり、最大厚さは約1
0mmである。各発泡体層3Hの距離は約200mmで
ある。
【0064】(比較例1)前記鋼管を用いた。 (比較例2)粘弾性体層を、鋼管の内壁の全面にわたっ
て、厚さ1.5mmで設けた。
【0065】各例の管状複合体又は鋼管について、下記
の各特性を測定し、各測定値を表5に示した。図9に概
略的に示すような測定装置を用いた。供試体18をつり
糸10で支持した。供試体18を構成する管状体1の軸
の延長上にマイク19を設置し、マイク19、騒音計2
0、周波数分析機28、記録計29を順次に接続した。
【0066】更に、測定条件として、マイク19の高さ
は1.2mとし、マイク19と供試体18との距離を1
mとし、供試体18の高さを1.2mとした。支点9に
長さ600mmのつり糸10をかけ、つり糸10の末端
に45gのおもり8を吊り下げた。マイク19の反対方
向におもり8を持ち上げ、つり糸10を水平面から約9
0°の角度に固定し、次いで、振り子の原理でおもり8
を落下させて供試体18に衝突させた。
【0067】この衝突時の発生音のピーク値(dB)を
測定し、表5に示した。また、比較例1(鋼管単体)に
おける発生音のピーク値98dBを基準値とし、この基
準値からの発生音のピーク値の改善量を、表5に示し
た。また、上記の衝突時から、発生音が20dB減衰す
るまでの時間を測定し、振動減衰時間(ms)として、
表5に示した。
【0068】また、鋼管単体の重量を測定しておき、つ
いで粘弾性体層等を形成した後の管状複合体の重量を測
定し、重量の増加量を算出した。この重量の増加量を、
下の鋼管単体の重量で除し、重量増加率を算出し、表5
に示した。
【0069】
【表5】 実施例 比較例 1 2 3 4 5 6 7 8 1 2 粘弾性体の 配合物 B B B B A B B B − C 粘弾性体層 等の最大厚さ (mm) 44 12 10 10 3 3 3 10 − 2 発生音のピー ク値 〔dB(A)〕72 73 84 86 85 78 75 74 98 92 発生音の改善量 〔dB(A)〕26 25 14 12 13 20 23 24 − 6 振動減衰時間 (ms) 25 30 50 80 70 40 30 30 270 120 重量増加率 (%) 17 15 3 2 3 3 4 7 − 16 管状複合体の 構造 図1 図2 図5 図5の 図3 図3 図4 図7 − − A 変形
【0070】実施例1は、発音量が比較例1よりも26
dB改善されており、振動減衰時間は比較例1の約1/
11である。重量増加率は17%である。実施例2は、
発音量が比較例1よりも25dB改善されており、振動
減衰時間は比較例1の約1/9であり、重量増加率は1
5%である。
【0071】実施例3は、発音量が比較例1よりも14
dB改善されており、振動減衰時間は比較例1の約1/
5であり、重量増加率は僅か3%である。実施例4は、
発音量が比較例1よりも12dB改善されており、振動
減衰時間は比較例1の約1/3であり、重量増加率は僅
か2%である。この例は、特に軽量の制振層によって、
大きな効果が得られている。
【0072】実施例5は、発音量が比較例1よりも13
dB改善されており、振動減衰時間は比較例1の約1/
4であり、重量増加率は僅か3%である。実施例6は、
発音量が比較例1よりも20dB改善されており、振動
減衰時間は比較例1の約1/8であり、重量増加率は僅
か3%である。
【0073】実施例7は、発音量が比較例1よりも23
dB改善されており、振動減衰時間は比較例1の約1/
9であり、重量増加率は僅か4%である。実施例8は、
発音量が比較例1よりも24dB改善されており、振動
減衰時間は比較例1の約1/9であり、重量増加率は僅
か7%である。これらの例は、特に制振特性が優れてい
る。
【0074】比較例2は、発音量が比較例1よりも6d
B改善されており、振動減衰時間は比較例1の約1/2
であり、重量増加率は16%である。この例では、確か
に制振効果が認められるけれども、本発明例では、更に
重量増加率が大幅に低減されており、かつ更に振動減衰
時間が大幅に短くなり、発生音のピーク値が大幅に低く
なっている。
【0075】
【発明の効果】本発明によれば、常温で液状の所定の配
合物を内側空間に流し込み、次いで配合物を常温で発泡
及び硬化させることによって制振材を形成しており、軽
量でかつ制振効果の高い管状複合体が得られる。しか
も、発泡体を管状体内に押し込む必要はないし、加熱も
不要なので、非常に容易かつ低コストで管状複合体を製
造することができる。これにより、制振処理用管状体の
軽量化及び製造工程の合理化に成功した。
【0076】この結果、機械回転体等の動力部材におい
ては、動力ロスの低減が可能となり、動力源の出力アッ
プも必要ない。構造部材に於いては、構造体自体が軽量
化されるので、下部構造の小型化、運搬ロスの減少が可
能となる。また、非常に容易かつ低コストで管状複合体
を製造できることにより、多くの用途への適用が可能と
なり、メリットが大きい。特に、拘束材を使用した場合
においては、拘束材を用いて配合物を管状体内に入れた
り、配合物の成形に用いることにより、管状複合体の生
産性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)、(B)はそれぞれ、各例の管状複合体
を、軸に垂直な方向で切ってみた断面図である。
【図2】(a)は、管状複合体を、軸に平行な方向で切
ってみた断面図であり、(b)は、管状複合体を、軸に
垂直な方向で切ってみた断面図である。
【図3】(a)は、管状複合体を、軸に平行な方向で切
ってみた断面図であり、(b)は、管状複合体を、軸に
垂直な方向で切ってみた断面図である。
【図4】(a)は、管状複合体を、軸に平行な方向で切
ってみた断面図であり、(b)は、管状複合体を、軸に
垂直な方向で切ってみた断面図である。
【図5】(a)は、管状複合体を、軸に平行な方向で切
ってみた断面図であり、(b)は、管状複合体を、軸に
垂直な方向で切ってみた断面図である。
【図6】(a)は、管状複合体を、軸に平行な方向で切
ってみた断面図であり、(b)は、管状複合体を、軸に
垂直な方向で切ってみた断面図である。
【図7】(a)は、管状複合体を、軸に平行な方向で切
ってみた断面図であり、(b)は、管状複合体を、軸に
垂直な方向で切ってみた断面図である。
【図8】(a)は、管状複合体を、軸に垂直な方向で切
ってみた断面図であり、(b)は、管状複合体を、軸に
平行な方向で切ってみた断面図である。
【図9】制振特性を測定するための装置を模式的に示す
模式図である。
【符号の説明】
1 管状体 1a 内壁 1b、1c 端部 2、12 拘束材 3A、3B、3C、3D、3E、3F、3G、3H、3
I、3J 発泡体 4A、4B 空洞 5 内側空間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−191135(JP,A) 特開 平2−86612(JP,A) 特開 昭63−201257(JP,A) 特開 平1−284668(JP,A) 特開 昭61−223347(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16F 15/02 - 15/08 C08G 18/67 F16L 55/00

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 管状体と、この管状体の内側空間に設け
    られた制振材とを備えており、前記管状体の外側から伝
    わる振動を低減させる管状複合体を製造する方法であっ
    て、 前記制振材が常温で液状の配合物を発泡及び硬化させた
    発泡体からなり、前記配合物が、主鎖にエーテル又はエ
    ステル結合を有してない水酸基末端液状ポリマーと、瀝
    青物及び粘着付与樹脂の少なくとも一方と、イソシアネ
    ート化合物の共鳴構造に対して求核性の触媒と、水とを
    含有しており、前記水酸基末端液状ポリマーが、ポリブ
    タジエン、クロロプレン、イソプレン、スチレンブタジ
    エン、アクリロニトリルブタジエン及び芳香族系短鎖ジ
    オールからなる群より選ばれた主鎖骨格を有しており、
    前記水酸基末端液状ポリマーが、前記主鎖骨格に、末端
    水酸基を1分子当り2ヶ以上有しており、前記配合物と
    前記イソシアネート化合物とを混合して混合物を形成
    し、前記混合物を前記内側空間内に導入して、前記混合
    物を常温で発泡及び硬化させることを特徴とする、管状
    複合体の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記求核性の触媒が第三級アミンであ
    る、請求項1記載の管状複合体の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記配合物が前記イソシアネート化合物
    の共鳴構造に対して求電子性の触媒を含有している、請
    求項1記載の管状複合体の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記求電子性の触媒が有機金属化合物で
    ある、請求項3記載の管状複合体の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記配合物を前記内側空間に流し込んで
    細長い付着層を形成し、次いでこの付着層を発泡及び硬
    化させて前記発泡体を形成する、請求項1記載の管状複
    合体の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記内側空間に型を固定し、前記管状体
    の内壁と前記型との隙間に前記配合物を流し込み、前記
    隙間内で前記配合物を発泡及び硬化させて前記発泡体を
    形成し、次いで前記型を前記内側空間から取り除く、請
    求項1記載の管状複合体の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記内側空間に拘束材を挿入し、前記管
    状体の内壁と前記拘束材との隙間に前記配合物を流し込
    み、前記隙間内で前記配合物を発泡及び硬化させて前記
    発泡体を形成し、これによって前記拘束材と前記管状体
    とを前記発泡体によって接合する、請求項1記載の管状
    複合体の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記管状体の軸に平行な断面又は前記管
    状体の軸に垂直な断面で見て、前記管状体の厚さ方向の
    前記発泡体の厚さを変化させる、請求項1記載の管状複
    合体の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記管状体の軸に平行な断面又は前記管
    状体の軸に垂直な断面で見て、前記発泡体を前記管状体
    の内壁の一部分のみに設ける、請求項1記載の管状複合
    体の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記発泡体の最大厚さを前記管状体の
    厚さ以上にする、請求項1記載の管状複合体の製造方
    法。
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