JPH0821072A - 軽量で制振性に優れた床板及びその製造方法 - Google Patents

軽量で制振性に優れた床板及びその製造方法

Info

Publication number
JPH0821072A
JPH0821072A JP6158946A JP15894694A JPH0821072A JP H0821072 A JPH0821072 A JP H0821072A JP 6158946 A JP6158946 A JP 6158946A JP 15894694 A JP15894694 A JP 15894694A JP H0821072 A JPH0821072 A JP H0821072A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
aluminum alloy
plate
alloy plates
agent
diene rubber
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP6158946A
Other languages
English (en)
Inventor
Kuniaki Maruoka
邦明 丸岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel Corp filed Critical Nippon Steel Corp
Priority to JP6158946A priority Critical patent/JPH0821072A/ja
Publication of JPH0821072A publication Critical patent/JPH0821072A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Floor Finish (AREA)
  • Vehicle Interior And Exterior Ornaments, Soundproofing, And Insulation (AREA)
  • Vibration Prevention Devices (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 軽量でしかも制振性に優れた床板及びその製
造方法を提供する。 【構成】 2枚のアルミニウム合金板が、その合計板厚
の1〜85倍の間隙を開けた状態で、その間隙空間に挟
まれ間隙空間体積の30%以下の延べ体積を持つ棒、管
又は板で接合され、残りの間隙空間には、水酸基末端液
状ジエン系ゴム、及びアスファルトを基本組成とする主
剤と、イソシアネート系硬化剤と、発泡剤とを、該ジエ
ン系ゴムの水酸基と該硬化剤のイソシアネート基とが反
応モル比(NCO/OH)0.5〜1.5となるように
混合攪拌した後、常温又は低温加熱により硬化及び膨張
させた物質が充填されている、軽量で制振性に優れた複
合床板及びその製造方法である。 【効果】 鉄道車両、自動車、各種住宅、ビル、工場等
において使用される床板の分野において、制振性に優れ
かつ軽量な床板及びその製造方法を提供するものであ
り、騒音や振動の少ない環境の確保と構造体の軽量化を
両立させるものであって、その工業的価値は極めて大き
いものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は鉄道車両、自動車、各種
住宅、ビル、工場等において使用される振動吸収性能の
優れた複合床板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、交通機関の発達や住居の工場への
接近に伴って騒音や振動が公害として社会問題化するよ
うになり、また、職場においてもその作業環境の改善を
目的として騒音や振動を規制する傾向にある。更に、生
活水準の向上に伴って、より快適な環境が要求されるよ
うになり、その一つとしてより静かな環境を実現できる
ことが商品価値として重視される傾向にある。このよう
な動向に対応して、騒音源や振動源となり得る構造部材
に対して制振性能を付与することや、その制振性能の向
上を図ることが要請されている。
【0003】ところで、鉄道車両、自動車、各種住宅、
ビル、工場等において使用される床板は、省資源、省エ
ネルギーのため次第に軽量化される傾向にあるが、従来
の床板材料では、軽量化に伴って強度が低下するばかり
でなく、騒音が増大するという問題があった。鉄道車
両、自転車等の移動体用床板材料において、とりわけこ
の問題は深刻であった。
【0004】振動の吸収・減衰を目的として構造部材に
振動エネルギー吸収性能を持たせる手段としては、いく
つかの方法が公知である。鋼板の場合には、特公昭39
−12451号公報や特公昭45−34703号公報に
提案されているように、2枚の鋼板の間に力学的損失係
数の高い粘弾性樹脂を挟んだいわゆるサンドイッチ型の
制振鋼板が高い制振性を示すことが知られている。しか
しながら、このようなサンドイッチ型の制振鋼板は、板
厚が薄いと床板としての剛性が不足し、剛性確保のため
に板厚を厚くすると重量が増加するという問題があっ
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明者ら
は、上記の目的を達成するために詳細な実験・研究を行
った結果、構造力学的に剛性を確保することによって大
きい空間を内蔵する床板の該空間に特殊な粘弾性物質を
充填することにより、制振性に優れ、しかも重量増加が
少なく軽量な床板を得られることを新規に知見し、本発
明を完成した。
【0006】従って、本発明の目的は、上記の問題点を
解決し、軽量でしかも制振性に優れた床板及びその製造
方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、2
枚のアルミニウム合金板が、その合計板厚の1〜85倍
の間隙を開けた状態で、その間隙空間に挟まれ間隙空間
体積の30%以下の延べ体積を持つ棒、管又は板で接合
され残りの間隙空間には、水酸基末端液状ジエン系ゴ
ム、及びアスファルトを基本組成とする主剤と、イソシ
アネート系硬化剤と発泡剤とを、該ジエン系ゴムの水酸
基と該硬化剤のイソシアネート基とが反応モル比(NC
O/OH)0.5〜1.5となるように混合攪拌した
後、常温又は低温加熱により硬化及び膨張した物質が充
填されている、軽量で制振性に優れた複合床板である。
【0008】また、本発明は、2枚のアルミニウム合金
板を、その合計板厚の1〜85倍の間隙を開けて近接さ
せ、その間隙空間に挟まれ間隙空間体積の30%以下の
延べ体積を持つ棒、管又は板で接合し、残りの間隙空間
に、水酸基末端液状ジエン系ゴム、及びアスファルト、
を基本組成とする主剤と、イソシアネート系硬化剤と発
泡剤とを、該ジエン系ゴムの水酸基と該硬化剤のイソシ
アネート基とが反応モル比(NCO/OH)0.5〜
1.5となるように混合攪拌した後、これを液状のまま
充填し、常温又は低温加熱により硬化及び膨張させる、
軽量で制振性に優れた複合床板の製造方法である。
【0009】以下、本発明を詳細に説明する。本発明で
使用するアルミニウム合金板は、軽量なパネル材である
が、鋼板に比べて強度が低いため、床板として用いる場
合、1枚だけでは上記のように軽量化と剛性確保を両立
できない欠点がある。しかし、2枚のアルミニウム合金
板を一定の間隔で棒、管又は板で接合することによっ
て、構造力学的に剛性を高めることができる。このよう
な複合構造体を床板に用いれば、同じ厚みのアルミニウ
ム合金板よりはるかに軽量で剛性を確保することが可能
である。このような複合構造体の表皮板に、アルミニウ
ム合金板のかわりに鋼板を用いると、重量が増加する問
題がある。従って、表皮板の材料はアルミニウム合金に
限定する。アルミニウム合金としては、強度を確保する
ために5000系、7000系、及び2000系合金が
望ましいが、その他に3000系、4000系、600
0系合金を用いることも可能である。
【0010】このような複合構造体の例を図1〜図3に
示す。図1の例は、2枚のアルミニウム合金板1、1の
間に波形アルミニウム合金板2aを挟んだ例であり、図
2の例は、2枚のアルミニウム合金板1、1の間にアル
ミニウム合金管2bを縦に挟んだ例であり、また、図3
の例は、2枚のアルミニウム合金板1、1の間にアルミ
ニウム合金管2bを横に挟んだ例である。
【0011】本発明の複合構造体を構成する2枚のアル
ミニウム合金板は、メッキその他の防錆処理を施しても
よく、塗装を施してもよく、更には高分子有機フィルム
等を張り付けても、本発明の効果は発揮される。また、
この2枚のアルミニウム合金板の一方又は両方にサンド
イッチ型制振アルミニウム合金板又はその他の複合板を
用いてもよい。また、この2枚のアルミニウム合金板は
同じ板厚である必要も、また、同じ材質である必要もな
く、更に同じ表面状態である必要もないものであり、種
々のアルミニウム合金板から目的、用途等に応じて適宜
選択して構成することができる。
【0012】本発明においては、このような2枚のアル
ミニウム合金板が所定の間隔をおいて配設される。そし
て、この2枚のアルミニウム合金板の間隙については、
その間隔が2枚のアルミニウム合金板の板厚の合計より
小さいと、複合構造による剛性強化が不足し、後述する
特殊な粘弾性樹脂の充填量が不足して制振性が低下する
ので、この間隔の下限は2枚のアルミニウム合金板の板
厚の合計の1倍以上であり、また、この間隔が2枚のア
ルミニウム合金板の板厚の合計の85倍を越えると、局
部的な剛性が不足するので、その上限は2枚のアルミニ
ウム合金板の板厚の合計の85倍以下である。この2枚
のアルミニウム合金板の間隔は、この条件を満たしさえ
すれば、床板の全面に亘って一定である必要はなく、車
両や建築の設計の必要に応じて、階段状にあるいはテー
パー状に変化していてもよい。
【0013】このように所定の間隔を置いて配設された
2枚のアルミニウム合金板が形成する間隔空間内には、
これら2枚のアルミニウム合金板の間を接合する棒、管
又は板が介装される。このような棒、管及び板の材質に
ついては、特にアルミニウム合金でなければならない必
要はなく、接合が可能であれば、エンジニアリングプラ
スチック、セラミック、ガラス繊維等の如何なる材料で
もよい。また、これら2枚のアルミニウム合金板の間に
介装される棒、管又は板が2枚のアルミニウム合金板間
に形成された間隙空間内で占める体積は、その間隙空間
体積の30%以下である必要がある。この間隙空間内で
棒、管又は板が占める体積が間隙空間の30%を越える
と、後に延べる特殊な粘弾性樹脂の充填量が不足して制
振性が劣化し、また軽量化効果も損なわれる。
【0014】本発明においては、2枚のアルミニウム合
金板の間に棒、管又は板を挟み込んだ残りの間隔空間内
に発泡粘弾性体を充填して床板を構成する。そして、こ
の発泡粘弾性体を形成するための物質は、水酸基末端液
状ジエン系ゴム、及びアスファルトを基本組成とする主
剤と、イソシアネート系硬化剤と、発泡剤とを、該ジエ
ン系ゴムの水酸基と該硬化剤のイソシアネート基とを反
応モル比(NCO/OH)0.5〜1.5となるように
混合攪拌し、これを上記間隔空間内に充填して常温又は
低温加熱により硬化及び膨張させたものである。
【0015】本発明で使用する水酸基末端液状ジエン系
ゴムは、常温反応性が良好であり、ウレタンと異なって
その主鎖にエステル結合やエーテル結合を含まないの
で、加水分解される部分が無く、このために、発泡セル
毎には薄膜となる発泡体として用いる場合には湿熱劣化
を受け易い部位にも使用できる。また、この水酸基末端
液状ジエン系ゴムは、アスファルトと任意の割合で相溶
する数少ない液状ポリマーの一つであり、室温近傍に組
成物のガラス転移点を近づけることができるため、より
制振効果を発揮し易く、防水性も向上する。更に、アス
ファルトと併用することにより、その表面にアスファル
トによる保護効果が発揮され、その主鎖のジエン二重結
合が化学的に攻撃され難くなり、耐久性が向上するだけ
でなく、コスト面も有利になる。
【0016】また、使用するジエン系ゴムの水酸基と硬
化剤のイソシアネート基との反応モル比(NCO/O
H)を0.5〜1.5とすることにより、低硬度でなお
かつ復元性に優れた発泡体が得られ、床板の振動を吸収
し易い効果が生じる。このモル比(NCO/OH)が
0.5未満であると、気泡の経時による収縮が起こり易
くて気泡保持性が悪くなり、充分な形状保持性が損なわ
れたり、また、硬化不良が生じ易くなる。反対に、この
モル比(NCO/OH)が1.5を越えると、復元速度
は速くなるものの、低硬度の発泡体を得ることが困難で
制振効果が悪くなり、制振効果を発揮できる周波数帯域
が高周波域に限定されてしまう。
【0017】ここで、上記水酸基末端液状ジエン系ゴム
とアスファルトからなる主剤中には、必要に応じて、可
塑剤や充填剤を添加するのがよい。可塑剤は、ポリマー
間の潤滑剤的役割を演じ、分子間の流動性を助け、分子
間内部摩擦を減少させて可塑性を与える働きがあり、混
合作業性、硬化物の物性の調整、発泡調整に有効な添加
剤である。この可塑剤の具体例としては、ナフテン系オ
イル、芳香族系オイル、パラフィン系オイルより成る石
油系軟化剤や、ヒマシ油、大豆油、パインタール等の動
植物油や、DBP、DOP等から成るフタル酸エステル
系のものや、DOA、DOS等から成る脂肪族二塩基酸
エステル系のものや、TOTM、TDTM等より成るト
リメット酸エステル系のものや、エポキシ化脂肪酸モノ
エステル、エポキシ化亜麻仁油等から成るエポキシ系の
ものや、TCP、TOF等より成るリン酸エステル系の
ものや、ジブチルカルビトールアジベート、トリエチレ
ングリコールジ−2−エチルブチレート等より成るエー
テル系のものや、アジビン酸ポリエステル、アゼライン
酸ポリエステル等より成るポリエステル系のものや、塩
素化脂肪酸エステル、塩素化パラフィン等より成る塩素
系のものや、ポリブテンや末端反応基を含まない液状ゴ
ム等を挙げることができ、これらは単独又は併用して用
いることができる。
【0018】また、充填剤は、振動減衰性、比重、軽量
化、熱伝導性、難燃性を改善する働きがあり、主剤、硬
化剤の混合比率の調整、硬化物の物性調整に有効な添加
剤である。このような充填剤としては、ゴム及び塗料関
連業界で一般に使用されるものが使用でき、その具体例
としては、マイカ、グラファイト、ヒル石、タルク、ク
レー等の鱗片状無機粉末や、フェライト、亜鉛華、酸化
鉄、金属粉、硫酸バリウム、リトポン等の高比重及び熱
伝導性充填剤や、炭酸カルシウム、微粉シリカ、カーボ
ン、炭酸マグネシウム等の汎用充填剤や、三酸化アンチ
モン、硼砂、水酸化アルミニウム等の難燃性向上充填剤
や、ガラス中空粉末、パーライト、樹脂発砲体粉末、ゴ
ム発砲体粉末、樹脂粉末、ゴム粉末、繊維粉末、紙粉末
等の軽量化充填剤等を挙げることができる。
【0019】そして、上記主剤に配合されるイソシアネ
ート系硬化剤は、1分子当たり2個以上のイソシアネー
ト基を有するものであり、その具体例としては、トルイ
レンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネ
ート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジ
イソシアネート、末端イソシアネート基を有するプレポ
リマー等を挙げることができ、単独若しくは併用して用
いることもできる。また、イソシアネート系硬化剤は配
合比率及び/又は粘性等の問題で可塑剤と混合して用い
ることもできるが、可塑剤は脱水処理したものであるこ
とと、イソシアネート化合物と反応しないことが必要で
ある。
【0020】また、上記イソシアネート系硬化剤と共に
主剤に配合される発泡剤としては、例えば、(1)化学
反応に伴って発生するガスを利用する、(2)低沸点溶
剤を気化させる、(3)空気混練法、(4)ポリマー中
の溶剤除去法、等の方法で用いられるものが挙げられ
る。好ましくは、上記(2)の方法で用いられる低沸点
溶剤として、塩化メチレン、トリクロロモノフルオロメ
タン、ジクロロジフルオロメタン、プロパン、ブタン、
ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン等が挙
げられ、単独でも混合しても使用できる。また、下記の
発泡剤と併用することもできるが、低沸点溶剤の使用量
は、作業環境を向上させるために、できるだけ少量に止
めるべきである。この他には、上記(4)の方法で用い
られる発泡剤として、N−メチルホルムアミド、ジメチ
ルスルホキシド等が挙げられる。また、ポリマー固有の
発泡剤として、不飽和ポリエステルに対しては、重炭酸
ソーダ、過炭酸塩、過ほう酸塩、ヒドラジド化合物、ア
ゾジカルボン酸等を挙げることができ、単独又は併用し
て用いることができる。
【0021】本発明においては、発泡と硬化のバランス
を調整する目的で、発泡体の芯部及び表層部分の形成状
態や発泡体の物性を制御する働きがある触媒を配合して
もよい。このような触媒の具体例を以下に示す。イソシ
アネート化合物の共鳴構造に対して求核性の触媒作用を
するものとしては、第三級アミンがあり、これには、ト
リエチレンジアミン、トリエチレンジアミングリコール
溶液、N,N,N’,N’,N’−ペンタメチルジプロ
ピレントリアミン、N,N,N’,N’,N’−ペンタ
メチルジエチレントリアミン、N,N,N’,N’−テ
トラメチルヘキサメチレンジアミン、N,N,N’,
N’−テトラメチルプロピレンジアミン、ビス(ジメチ
ルアミノエチル)エーテル、2−(N,N−ジメチルア
ミノ)エチル3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピル
エーテル、N,N’−ジメチルシクロヘキシルアミン、
N,N−ジシクロヘキシルメチルアミン、メチレンビス
(ジメチルシクロヘキシル)アミン、トリエチルアミ
ン、N,N−ジメチルセチルアミン、N,N−ジメチル
ドデシルアミン、N,N−ジメチルヘキサデシルアミ
ン、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,3−ブタ
ンジアミン、N,N−ジメチルベンジルアミン、モルホ
リン、N−メチルモルホリン、N−エチルモルホリン、
N−(2−ジメチルアミノエチル)モルホリン、4,
4’−オキシジエチレンジモルホリン、N,N’−ジエ
チルピペラジン、N,N’−ジメチルピペラジン、N−
メチル−N’−ジメチルアミノエチルピペラジン、2,
4,6−トリ(ジメチルアミノメチル)フェノール、テ
トラメチルグアニジン、3−ジメチルアミノ−N,N−
ジメチルプロピオンアミド、N,N,N’,N’−テト
ラ(3−ジメチルアミノプロピル)メタンジアミン、
N,N−ジメチルアミノエタノール、エトキシ化ヒドロ
キシルアミン、N,N,N’,N’−テトラメチル−
1,3−ジアミノ−2−プロパノール、N,N,N’−
トリメチルアミノエチルエタノールアミン、1,4−ビ
ス(2−ヒドロキシプロピル)2−メチルピペラジン、
1−(2−ヒドロキシプロピル)2−メチルピペラジ
ン、1−(2−ヒドロキシプロピル)イミダゾール、
3,3−ジアミノ−N−メチルジプロピルアミン、1,
8−ジアゾビシクロ(5,4,0)−ウンデセン−7、
N−メチル−N−ヒドロキシエチルピペラジン等を挙げ
ることができる。
【0022】また、イソシアネート化合物の共鳴構造に
対して求電子性の触媒作用をするものとしては、有機金
属化合物があり、これには、スタナスオクトエート、ス
タナスオレエート、ジブチルチンジラウレート、ジブチ
ルチンジアセテート、ジブチルチンチオカルボキシレー
ト、ジブチルチンジアレエート、ジメチルチンジラウレ
ート、ジオクチルチンチオカルボキシレート、ポタシュ
ームアセテート、ソジウムビカーボネート、カルシウム
カーボネート、リードオクトエート等を挙げることがで
きる。
【0023】前記の第三級アミンはそれぞれ単独で使用
でき、二種類以上を併用できる。前記有機金属化合物
は、それぞれ単独で使用でき、二種類以上を併用でき
る。また、第三級アミンと有機金属化合物とを併用する
こともできる。なお、本発明においては、上記以外に、
発泡粘弾性体を形成するための混合物中に、添加剤とし
て従来公知の酸化防止剤、紫外線吸収防止剤等の各種老
化防止剤、耐候性向上剤、粘着付与剤、整泡剤、難燃
剤、防カビ剤、カップリング剤、界面活性剤等を必要に
応じて適宜添加することができる。
【0024】本発明においては、水酸基末端液状ジエン
系ゴム、及びアスファルト、並びに必要に応じて添加さ
れる可塑剤や充填剤を基本組成とする主剤と、イソシア
ネート系硬化剤と、発泡剤と、更に必要に応じて配合さ
れる触媒との混合物を、上記2枚のアルミニウム合金板
の間に棒、管又は板を挟み込んだ残りの間隔空間内に充
填し、常温又は20〜100℃、好ましくは40〜80
℃程度の低温加熱により硬化及び膨張させ、これによっ
て2枚のアルミニウム合金板の間の間隔空間を棒、管又
は板と生成した発泡粘弾性体で充填し、制振性に優れた
床板を得る。このように比較的低温で加熱をすることに
より、粘度のバラツキ範囲が減少し、硬化速度も速まる
ため、混合効率が向上し、それだけ触媒量を減らすこと
が可能となり、更に硬化物の物性値のバラツキ範囲をよ
り減少させることができる。
【0025】このようにして得られた本発明の床板は、
単に床板としてだけでなく、それが軽量で制振性に優れ
ていることから、壁材、天井材、屋根材、間仕切り材等
の建築材料としても利用することができる。
【0026】
【実施例】以下、実施例及び比較例に基づいて、本発明
を具体的に説明する。
【0027】〔実施例1〜4及び比較例1、2〕板厚
2.6mmのA5083アルミニウム合金板でできた山
と谷の高低差20mmの波形板の上下に、板厚2.6m
mのA7N01アルミニウム合金の表皮板をレーザービ
ーム溶接して、本発明の複合構造体を作った。溶接は、
波形板が表皮板と接触する山及び谷の部分で行った。完
成した複合構造体の寸法は幅621mm、長さ1045
mmであった。
【0028】次に、表1に記載の主剤、硬化剤及び発泡
剤を同表1に記載の配合割合(重量比率)で混合して攪
拌し、得られた混合物を液状のまま、上記複合構造体の
間隙空間内に充填した。
【0029】主剤としては、水酸基末端液状ジエン系ゴ
ムとして水酸基末端液状ポリブタジエン(OH含有率
1.24wt%)を、アスファルトとしてストレート・
アスファルトを、可塑剤としてアロマッチック・オイル
を、充填剤として汎用の炭酸カルシウムと難燃化型の水
酸化アルミニウムとをそれぞれ配合し、更に、酸化防止
剤として2−(3’,5’−ジターシャリ−ブチル−
2’−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリア
ゾールを、紫外線吸収防止剤として2,2’−メチレン
ビス(4−メチル−6−ターシャリーブチルフェノー
ル)をそれぞれ配合した。
【0030】更に、配合剤としては、イソシアネート系
硬化剤として4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネ
ート(NCO含有率31.0wt%)を使用し、また、
発泡剤として、水4重量部にトリエチレンジアミンのジ
プロピレングリコール33%溶液の1重量部を予め混合
溶解させたものを用いた。
【0031】
【表1】
【0032】このようにして得られた実施例1〜4及び
比較例1、2の床板について、その制振性及び軽量化効
果の評価を行った。結果を表2に示す。なお、制振性も
評価は、床板が水平になるように2本の糸で吊り下げ、
床板の一端に加速度ピックアップを取り付け、他端をイ
ンパルス・ハンマーで打撃した時の伝達関数を測定し、
1次及び2次の共振周波数における力学的損失係数を半
値幅法で求め、それらの少なくとも一方が0.01以上
のものを合格(同表2には○で表示)と評価した。
【0033】また、軽量化効果の評価は、次のようにし
て行った。まず、種々の厚さの幅621mm、長さ10
45mmの鋼製の厚板を用意し、長さ方向の曲げ剛性及
び重量を測定した。そのデータを横軸を曲げ剛性、縦軸
を重量とするグラフにプロットし、最小自乗法で曲線を
あてはめた。次に、実施例についても曲げ剛性及び重量
を測定し、前記のグラフにプロットし、前記の曲線より
下にプロットされたものを合格(同表2には○で表示)
と評価した。
【0034】
【表2】 表2の結果からわかるように、本発明の床板は、優れた
制振性と軽量化を両立することが判明した。
【0035】
【発明の効果】本発明は、鉄道車両、自動車、各種住
宅、ビル、工場等において使用される床板の分野におい
て、制振性に優れかつ軽量な床板及びその製造方法を提
供するものであり、騒音や振動の少ない環境の確保と構
造体の軽量化を両立させるものであって、その工業的価
値は極めて大きいものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の複合構造体の一例である2枚
のアルミニウム合金板の間に波形アルミニウム合金板を
挟んだ場合の説明図である。
【図2】図2は、アルミニウム合金管を縦に挟んだ場合
の図1と同様の複合構造体の説明図である。
【図3】図3は、アルミニウム合金管を横に挟んだ場合
の図1と同様の複合構造体の説明図である。
【符号の説明】
1…アルミニウム合金板、 2a…波形アルミニウム合金板、 2b…アルミニウム合金管。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F16F 15/02 9138−3J

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2枚のアルミニウム合金板が、その合計
    板厚の1〜85倍の間隙を開けた状態で、その間隙空間
    に挟まれ間隙空間体積の30%以下の延べ体積を持つ
    棒、管又は板で接合され、残りの間隙空間には、水酸基
    末端液状ジエン系ゴム、及びアスファルトを基本組成と
    する主剤と、イソシアネート系硬化剤と、発泡剤とを、
    該ジエン系ゴムの水酸基と該硬化剤のイソシアネート基
    とが反応モル比(NCO/OH)0.5〜1.5となる
    ように混合攪拌した後、常温又は低温加熱により硬化及
    び膨張させた物質が充填されていることを特徴とする、
    軽量で制振性に優れた複合床板。
  2. 【請求項2】 2枚のアルミニウム合金板を、その合計
    板厚の1〜85倍の間隙を開けて近接させ、その間隙空
    間に挟まれ間隙空間体積の30%以下の延べ体積を持つ
    棒、管又は板で接合し、残りの間隙空間に、水酸基末端
    液状ジエン系ゴム、及びアスファルトを基本組成とする
    主剤と、イソシアネート系硬化剤と、発泡剤とを、該ジ
    エン系ゴムの水酸基と該硬化剤のイソシアネート基とが
    反応モル比(NCO/OH)0.5〜1.5となるよう
    に混合攪拌した後、これを液状のまま充填し、常温又は
    低温加熱により硬化及び膨張させることを特徴とする、
    軽量で制振性に優れた複合床板の製造方法。
JP6158946A 1994-07-11 1994-07-11 軽量で制振性に優れた床板及びその製造方法 Withdrawn JPH0821072A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6158946A JPH0821072A (ja) 1994-07-11 1994-07-11 軽量で制振性に優れた床板及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6158946A JPH0821072A (ja) 1994-07-11 1994-07-11 軽量で制振性に優れた床板及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0821072A true JPH0821072A (ja) 1996-01-23

Family

ID=15682791

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6158946A Withdrawn JPH0821072A (ja) 1994-07-11 1994-07-11 軽量で制振性に優れた床板及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0821072A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001048430A1 (fr) * 1999-12-28 2001-07-05 Nisshinbo Industries, Inc. Procede de deformation de materiau d'isolation thermique sous vide, procede de fixation de ce materiau, refrigeration, recipient de stockage refrigere, et corps de boitier isolant thermique
WO2006009396A1 (en) * 2004-07-21 2006-01-26 Lg Chem, Ltd. Stiffness reinforced floor panel for a raised floor system
JP2007512976A (ja) * 2003-11-14 2007-05-24 インテリジェント エンジニアリング (バハマ) リミテッド 型枠を備えた改良構造用サンドイッチ板
KR100743154B1 (ko) * 2005-08-19 2007-07-27 김태균 층간 소음 방지를 위한 방음판 구조
CN105298071A (zh) * 2015-11-13 2016-02-03 杨定波 镶嵌墙面和地板、屋面的铝合金型材
KR102401559B1 (ko) * 2022-01-14 2022-05-24 주식회사 미로 시공성과 내구성이 향상된 데크 구조체.

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001048430A1 (fr) * 1999-12-28 2001-07-05 Nisshinbo Industries, Inc. Procede de deformation de materiau d'isolation thermique sous vide, procede de fixation de ce materiau, refrigeration, recipient de stockage refrigere, et corps de boitier isolant thermique
JP2007512976A (ja) * 2003-11-14 2007-05-24 インテリジェント エンジニアリング (バハマ) リミテッド 型枠を備えた改良構造用サンドイッチ板
KR101223063B1 (ko) * 2003-11-14 2013-01-17 인텔리전트 엔지니어링 (바하마즈) 리미티드 형상체들을 갖는 개선된 구조 샌드위치 플레이트 부재
WO2006009396A1 (en) * 2004-07-21 2006-01-26 Lg Chem, Ltd. Stiffness reinforced floor panel for a raised floor system
KR100743154B1 (ko) * 2005-08-19 2007-07-27 김태균 층간 소음 방지를 위한 방음판 구조
CN105298071A (zh) * 2015-11-13 2016-02-03 杨定波 镶嵌墙面和地板、屋面的铝合金型材
KR102401559B1 (ko) * 2022-01-14 2022-05-24 주식회사 미로 시공성과 내구성이 향상된 데크 구조체.

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4489176A (en) Polyurethane compositions useful as adhesives for insulation materials and/or facings
US5420170A (en) Preparation of flexible, soft polyurethane foams having viscoelastic, structure-borne soundproofing properties, and polyoxyalkylene-polyol mixtures which can be used for this purpose
JP2008540767A (ja) 炭化水素又はヒドロフルオロカーボンにより発泡されたastme−84クラスi硬質ポリウレタン発泡体
JP2002507261A (ja) サンドイッチ構造の金属パネル
KR100988201B1 (ko) 불소 변성 폴리우레탄 도막방수재 및 그 제조 방법, 불소 변성 폴리우레탄 도막방수재를 이용한 방수 시공 방법
JP4075924B2 (ja) 蓄熱体の製造方法及び蓄熱体
CA2240091A1 (en) Production of rigid polyurethane foams having a low thermal conductivity
JP4707404B2 (ja) 耐火建材ならびにそれを用いた施工方法及び耐火構造
JPH0821072A (ja) 軽量で制振性に優れた床板及びその製造方法
JP2023175797A (ja) 改良された発泡体製剤
JPH07251688A (ja) 軽量で制振性に優れた床板及びその製造方法
JP5596976B2 (ja) キャビティ充填nvhポリウレタンフォームにおけるmdi放出の低減
WO1992011306A1 (en) Improved hydroxyl containing component for use in creating polyurethane foams
JPH03243614A (ja) 硬質ポリウレタンフォームとその製造方法およびそれを用いた製品
DE10145458B4 (de) Verfahren zur Herstellung von Urethan- und überwiegend Isocyanuratgruppen aufweisenden Polyurethanhartschaumstoffen
JP3340795B2 (ja) バラスト固結法および固結材
JP2007523984A (ja) 耐膨潤性ポリウレタン一体フォーム
JP2022032435A (ja) ポリウレタンフォーム用発泡性組成物及びそれを用いたポリウレタンフォームの製造方法
US4357463A (en) Process for the production of polyester silicate resinous products
JP3105732B2 (ja) 制振性に優れ軽量な複合鋼管およびその製造方法
JP2004137492A (ja) 硬質発泡合成樹脂の製造方法
JP4530655B2 (ja) 発泡性耐火塗料
CN112795356A (zh) 一种聚氨酯发泡胶及其应用
DE4001044A1 (de) Verfahren zur herstellung von viskoelastischen polyurethan-weichschaumstoffen mit einem verbesserten schallabsorptionsvermoegen sowie hierzu verwendbare polyether-polyol-polyester-polyol-mischungen
JP4220632B2 (ja) フローリング材用接着剤組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20011002