JP3340795B2 - バラスト固結法および固結材 - Google Patents

バラスト固結法および固結材

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JP3340795B2
JP3340795B2 JP13381593A JP13381593A JP3340795B2 JP 3340795 B2 JP3340795 B2 JP 3340795B2 JP 13381593 A JP13381593 A JP 13381593A JP 13381593 A JP13381593 A JP 13381593A JP 3340795 B2 JP3340795 B2 JP 3340795B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、バラストの固結法およ
び固結材に関する。
【0002】
【従来の技術】バラストは、軌道の道床,公園や道路な
どに用いられており、散乱防止のためセメントなどで固
着されている。軌道の道床は、スラブ方式と砕石や砂利
等を敷き詰めたバラスト方式があり、枕木から伝わる列
車荷重を分散したり、列車通過時の振動吸収や線間を電
気絶縁し信号系統の制御をするなどの重要な役割を持
つ。大部分を占めるバラスト方式の場合、列車が高速走
行時に起こる風圧や、冬季に積雪等のある寒冷地で列車
に付着する雪塊が融解落下して起こる雪害で、バラスト
が飛散し車両損傷や保線従事者等に危害を与えたり、列
車通過による繰り返し振動でバラストの圧密状態が変わ
り、最悪の場合にはバラスト崩れを起こし列車走行時枕
木にかかる横圧(横圧抵抗値)に耐えられなくなり走行
危険性がでたり、降雨でバラスト崩れを起こし列車走行
不能状態になったりするなどの問題がある。このためア
クリルエマルション(特開平4−296385号公報)
や合成ゴムラテックスとセメントの混合物(特開昭52
−16810号公報)などを散布しバラストを固着する
方法が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、アクリ
ルエマルションを散布した場合は、低粘度のニュートニ
アン状態の液状であるため、乾燥前に道床奥深くに流れ
落ち道床のバラスト間にはほとんど樹脂がなくなり、道
床上を歩行すればバラストが崩壊してしまう程度の接着
強度しか得られずバラストの飛散防止や列車走行時の横
圧抵抗向上にならないという問題、散布後の乾燥に長時
間要するため強度発現時間が長く作業性が悪いとともに
乾燥前に列車走行があれば振動によりバラスト移動が起
こり固着ができないという問題、雨天時に吸水して電気
絶縁性が悪くなり信号系統制御が不能になる問題などが
あった。合成ゴムラテックスとセメントの混合物を散布
した場合は、固着性能は良好であるが、湿潤時の電気絶
縁性や突き堅め作業性が悪いという問題点があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、道床の列
車荷重分散性、振動吸収性、遮吸音性、排水性等を阻害
することなく、バラストの飛散防止性、横圧抵抗性、バ
ラスト間の接着強度、硬化性、突き堅め作業性(マルタ
イ作業性)、電気絶縁性および難燃性が良好なバラスト
固結法および固結材を得ることを目的に鋭意検討した結
果、本発明に到達した。即ち本発明は、バラストを、一
液湿気硬化型ウレタンエラストマーを散布して固結する
ことを特徴とするバラスト固結法;およびバラストを、
一液湿気硬化型ウレタンエラストマーを散布して固結す
る方法において、一液湿気硬化型ウレタンエラストマー
が、106Ω・cm以上の体積固有抵抗値を有すること
を特徴とするバラスト固結材である。
【0005】本発明において、一液湿気硬化型ウレタン
エラストマーとしては、有機ポリイソシアネート化合物
と活性水素含有化合物とから誘導されるウレタンプレポ
リマーからなるものなどがあげられる。有機イソシアネ
ート化合物としては、例えば、(a)脂肪族ポリイソシ
アネート、(b)脂環式ポリイソシアネート、(c)芳
香脂肪族ポリイソシアネート、(d)芳香族ポリイソシ
アネート、(e)これらのポリイソシアネートの変性
物、(f)珪素含有ポリイソシアネートがあげられる。
【0006】脂肪族ポリイソシアネート(a)の具体例
としては、エチレンジイソシアネート,テトラメチレン
ジイソシアネート,ヘキサメチレンジイソシアネート,
ドデカメチレンジイソシアネート,2,2,4−トリメ
チルヘキサメチレンジイソシアネート,リジンジイソシ
アネート,1,3,6−ヘキサメチレントリイソシアネ
ートなどがあげられる。
【0007】脂環式ポリイソシアネート(b)の具体例
としては、イソホロンジイソシアネート,ジシクロヘキ
シルメタン−4,4’−ジイソシアネート,1,4−シ
クロヘキサンジイソシアネート,メチルシクロヘキサン
−2,4−ジイソシアネート,1,4−ビス(2−イソ
シアネートエチル)シクロヘキサンなどがあげられる。
【0008】芳香脂肪族ポリイソシアネ−ト(c)の具
体例としては、p−キシレンジイソシアネート,テトラ
メチルキシレンジイソシアネートなどがあげられる。
【0009】芳香族ポリイソシアネート(d)の具体例
としては、1,4−フェニレンジイソシアネート,2,
4−または2,6−トルエンジイソシアネート,ジフェ
ニルメタン−2,4’−または−4,4’−ジイソシア
ネート(MDI),ナフタレン−1,5−ジイソシアネ
ート,3,3’−ジメチルジフェニルメタン−4,4’
−ジイソシアネート,o−トリジンジイソシアネート,
粗製TDI,ポリフェニルメタンポリイソシアネート
(粗製MDI)などがあげられる。
【0010】ポリイソシアネートの変性物(e)の具体
例としては、上記(a)〜(d)にカーボジイミド基,
ウレチジオン基,ウレトイミン基,ウレア基,ビューレ
ット基,イソシアヌレート基,ウレタン基などを導入し
た変性物などがあげられる。
【0011】珪素含有ポリイソシアネート(f)の具体
例としては、γ−イソシアネートプロピルトリエトキシ
シラン,γ−イソシアネートプロピルトリメトキシシラ
ン,γ−イソシアネートプロピルメチルジメトキシシラ
ンなどがあげられる。以上有機ポリイソシアネート化合
物として例示したものは、2種以上の混合物でも良い。
(a)〜(f)のうち好ましいものは、(b),
(c),(d),(e)および(f)である。
【0012】活性水素含有化合物としては、多価アルコ
ール類(イ),ポリオキシアルキレンポリオール
(ロ),ポリエステルポリオール(ハ),ポリオレフィ
ンポリオール(ニ),アクリルポリオール(ホ),ヒマ
シ油系ポリオール(ヘ),重合体ポリオール(ト)など
があげられる。
【0013】多価アルコール類(イ)の具体例として
は、脂肪族2価アルコール類(エチレングリコール,ジ
エチレングリコール,プロピレングリコール,ジプロピ
レングリコール,1,4−ブタンジオール,ネオペンチ
ルグリコール,1,6−ヘキサンジオール,1,8−オ
クタメチレンジオールなど)、環状基を有する低分子ジ
オール類[1、4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘ
キサン,m−およびp−キシリレングリコール,1,4
−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン,1,4−
ビス(α−ヒドロキシイソプロピル)ベンゼン,2,2
−ビス(4−ヒドロキシエトキシフェニル)プロパンな
ど]、3価アルコール類(グリセリン,トリメチロール
プロパン,ヘキサントリオールなど)、四官能以上の多
価アルコール類(ソルビトール,シュ−クローズな
ど)、アルカノールアミン類(トリエタノールアミン、
メチルジエタノールアミンなど)などがあげられる。
【0014】ポリオキシアルキレンポリオール(ロ)と
しては、活性水素含有化合物[多価アルコール類(前記
に例示したもの),フェノール類(ハイドロキノン、ビ
スフェノールAなど)など]に、アルキレンオキサイド
(炭素数2〜4のアルキレンオキサイド、例えばエチレ
ンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサ
イドおよびこれらの併用)を付加(併用の場合、ブロッ
クでもランダム付加でもよい)したものなどがあげられ
る。ポリオキシアルキレンポリオール(ロ)の具体例と
しては、ポリオキシプロピレングリコール,ポリオキシ
プロピレントリオール,ポリオキシエチレンポリオキシ
プロピレングリコール,ポリオキシエチレンポリオキシ
プロピレントリオール,ポリオキシプロピレンテトラオ
ール,ポリオキシテトラメチレングリコールなどがあげ
られる。
【0015】ポリエステルポリオール(ハ)としては、
前記に例示した多価アルコール類(イ)とジカルボン酸
類とを反応させて得られる縮合ポリエステルポリオー
ル,ラクトンの開環重合により得られるポリラクトンポ
リオール,エチレンカーボネートと1,6−ヘキサンジ
オールの反応により得られるポリカーボネートポリオー
ルなどが含まれる。
【0016】縮合ポリエステルポリオールを構成するジ
カルボン酸類としては、例えば、脂肪族ジカルボン酸
(コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、グルタル酸、ア
ゼライン酸、マレイン酸、フマル酸など)、芳香族ジカ
ルボン酸(テレフタル酸、イソフタル酸など)、これら
ジカルボン酸の無水物,低級アルキル(C1〜C4)エ
ステルもしくはハライド(クロライドなど)、およびこ
れらの2種以上の混合物があげられる。ラクトンとして
は、例えば、ε−カプロラクトンがあげられる。
【0017】これらのポリエステルポリオール(ハ)の
具体例としては、ポリエチレンアジペート,ポリブチレ
ンアジペート,ポリヘキサメチレンアジペート,ポリネ
オペンチルアジペート,ポリエチレンプロピレンアジペ
ート,ポリエチレンブチレンアジペート,ポリブチレン
ヘキサメチレンアジペート,ポリジエチレンアジペー
ト,ポリ(ポリテトラメチレンエーテル)アジペート,
ポリエチレンアゼレート,ポリエチレンセバケート,ポ
リブチレンアゼレート,ポリブチレンセバケート,ポリ
エチレンテレフタレ−ト,ポリカプロラクトンジオー
ル,ポリカーボネートジオールなどがあげられる。
【0018】ポリオレフィンポリオール(ニ)の具体例
としては、ポリブタジエンポリオール,水添ポリブタジ
エンポリオール,ポリイソプレンポリオールなどがあげ
られる。
【0019】アクリルポリオール(ホ)としては、ヒド
ロキシル基含有エチレン性不飽和単量体[ヒドロキシエ
チル(メタ)アクリレート,ヒドロキシプロピル(メタ)ア
クリレートなど]とそれ以外の特開平4−292683
号公報に記載のエチレン性不飽和単量体の共重合物など
があげられる。アクリルポリオール(ホ)の具体例とし
ては、ヒドロキシエチルアクリレートとエチルアクリレ
ートの共重合物,ヒドロキシエチルアクリレートとエチ
ルアクリレートとスチレンの共重合物などがあげられ
る。
【0020】ヒマシ油系ポリオール(ヘ)としては、例
えば、ヒマシ油,ヒマシ油脂肪酸と多価アルコール
(イ)やポリオキシアルキレンポリオールとのポリエス
テルポリオール(ヒマシ油脂肪酸のモノまたはジグリセ
ライド,ヒマシ油脂肪酸とトリメチロールプロパンとの
モノ,ジまたはトリエステル,ヒマシ油脂肪酸とポリオ
キシプロピレングリコールとのモノまたはジエステルな
ど)およびこれらの2種以上の混合物があげられる。
【0021】重合体ポリオール(ト)としては、(ロ)
〜(ヘ)の項で例示した各ポリオール[I]中で特開平
4−292683号公報に記載のエチレン性不飽和単量
体[II]を重合して得られる重合体ポリオールなどが
あげられる。重合体ポリオール(ト)を構成するエチレ
ン性不飽和単量体[II]の含量は、通常0.1〜90
重量%で、好ましくは、5.0〜80重量%である。重
合体ポリオール(ト)の製造法としては、例えば、ポリ
オール[I]中でエチレン性不飽和単量体[II]を重
合開始剤(ラジカル発生剤など)の存在下に重合させる
方法(米国特許第3383351号明細書、特公昭39
−24737号、特公昭47−47999号、特開昭5
0−15894号公報など)があげられる。体積固有抵
抗値が106以下は、半導体または導体となり電気絶縁
性がなくなり、線間が導通し、信号等の誤動作の原因と
なる。以上活性水素含有化合物として例示したもののう
ち好ましいものは、オキシエチレン基含量が50重量%
以上のポリオキシアルキレンポリオールを除いたもので
ある。オキシエチレン基が50重量%以上になると吸水
率が増大して体積固有抵抗値が小さくなり信号系統制御
に支障をきたす。
【0022】活性水素化合物の活性水素当量は、通常3
1〜10,000である。好ましくは、31〜5,00
0である。官能基数は、通常2〜8である。好ましく
は、2〜5である。
【0023】難燃性を付与するには、難燃剤を分子内に
導入する方法や配合する方法などがあげられる。難燃性
を付与することにより、パンタグラフのスパーク火花か
らの、火災の危険を予防できる。難燃剤としては、非ハ
ロゲン燐酸エステル(トリフェニルフォスフェート,ク
レジルジフェニルフォスフェート,アンモニュウムポリ
フォスフェートなど),ハロゲン含有燐酸エステル[ト
リスクロロエチルフォスフォネート,トリスジクロロプ
ロピルフォスフェート,トリス(トリブロモフェニル)フ
ォスフェートなど],活性水素含有難燃剤[ジ(イソプ
ロピル)N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)アミノ
メチルフォスフェート,臭素化ビスフェノールAのアル
キレンオキサイド付加物など],尿素,尿素誘導体(尿
素とホルマリンの反応物など),チオ尿素,メラミン,
メラミン誘導体(メラミンとホルマリンの反応物な
ど),三酸化アンチモン,五酸化アンイモン,酸化亜
鉛,水酸化アルミニュウム,ジンクボレートなどがあげ
られる。以上例示したものは、1種または2種以上でも
良い。難燃剤の使用量は、通常、一液湿気硬化型ウレタ
ンエラストマー100部に対して0.1〜40部であ
る。難燃性は、JIS−D1201などで判定され、自
消性あるいは遅燃1級〜遅燃3級にランク分けされてい
る。難燃性は、遅燃2級以上のランクのものが好まし
い。
【0024】チクソトロピー性を付与するには、チクソ
トロピー付与剤と必要に応じてチクソトロピー付与助剤
を配合すれば良い。チクソトロピー性を付与すれば固結
材のバラスト接点にウレタンエラストマーが留まり接着
面積が増大し固結能力が倍加される。チクソトロピー付
与剤としては、超微粉末シリカ,硬化ヒマシ油,ベント
ナイト,カーボンブラック,沈降性炭酸カルシウムなど
があげられる。チクソトロピー付与助剤としては、ポリ
オキシエチレンジオール,ポリオキシエチレンポリオキ
シプロピレントリオール,ジメチルスルフォキシドなど
があげられる。
【0025】硬化速度は、目的に応じて、例えばウレタ
ンプレポリマーに触媒を配合して設定すれば良い。速硬
化にすることにより、保線作業に望ましい作業性が得ら
れる。触媒としては、ジブチルチンジラウレート,アル
キルチタン酸塩,有機珪素チタン酸塩,スタナスオクト
エート,オクチル酸鉛,オクチル酸亜鉛,オクチル酸ビ
スマス,ジブチル錫ジオルソフェニルフェノキサイト,
錫オキサイドとエステル化合物(ジオクチルフタレート
など)の反応生成物などの金属系触媒,モノアミン類
[トリエチルアミンなど]、ジアミン類[N,N,
N’,N’−テトラメチルエチレンジアミンなど]、ト
リアミン類[N,N,N’,N”,N”−ペンタメチル
ジエチレントリアミンなど]、環状アミン類[トリエチ
レンジアミンなど]などのアミン系触媒などがあげられ
る。触媒は、金属系およびアミン系単独または金属系お
よびアミン系を併用して使用しても良い。触媒の配合量
は、バラスト固結目的に応じて調整すれば良く、通常、
飛散防止やバラストの路肩の崩壊防止を目的とする場合
は、道床バラストの上層部のみ固結すれば良いので触媒
量を多くしタックフリータイムを短くする。横圧抵抗向
上やバラスト崩壊防止を目的とする場合は、道床バラス
トの中・下層部まで液注入を行うため触媒量を少なくす
る。また同時にチクソトロピー性を減じても良い。触媒
の配合量は、通常、一液湿気硬化型ウレタンエラストマ
ー100部に対して0.001〜30部である。タック
フリータイムは、通常、1〜120分である。好ましく
は、1〜60分である。この範囲のタックフリータイム
に調整した材料を用いて施工すれば作業性が良好で、例
えば、施工時間が終電後から始発までの時間しか取れな
くても一液湿気硬化型ウレタンエラストマーは充分硬化
し始発電車の振動でバラスト崩壊等は起こらず問題ない
施工が可能である。
【0026】本発明の一液湿気硬化型ウレタンエラスト
マーには、その他の成分として、充填剤,可塑剤,老化
防止剤,溶媒,顔料などを含有させても良い。充填剤と
しては、フィラー類(重質炭酸カルシウム,タルク,雲
母など),樹脂類(塩化ビニール,ポリエチレンなど)
などがあげられる。可塑剤としては、ジオクチルフタレ
ート,ジブチルフタレート,ジオクチルアジペート,ジ
オクチルセバケート,塩素化パラフィン,石油樹脂など
があげられる。老化防止剤としては、ヒンダードアミン
系[4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テトラメ
チルピペリジン(三共製サノールLS−744)な
ど]、ヒンダードフェノール系[オクタデシル−3−
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロピオネート(日本チバガイギー製イルガノックス1
076)など],ベンゾフェノン系(2−ヒドロキシ−
4−メトキシベンゾフェノンなど),ベンゾトリアゾー
ル系[2−(5−メチル−2−ヒドロキシフェニル) ベ
ンゾトリアゾールなど]などがあげられる。溶媒として
は、トルエン,キシレン,シクロヘキサン,ヘプタン,
酢酸エチル,酢酸ブチル,メチルエチルケトン,メチル
イソブチルケトン,ジクロロメタンなどがあげられる。
顔料としては、カーボンブラック,酸化チタン,ベンガ
ラなどがあげられる。
【0027】一液湿気硬化型ウレタンプレポリマーの製
法を例示すると、たとえば反応缶に有機ポリイソシアネ
ートとポリオールを仕込み、反応温度50〜120℃で
反応すれば製造できる。
【0028】本発明の固結施工法としては、[a]エア
レススプレー機またはエアースプレー機を用いてスプレ
ー施工する方法,[b]魚尾状ノズルを付けたシーラン
トハンドガンで散布する方法,[c]如露などで散布す
る方法などがあげられる。一液湿気硬化型ウレタンエラ
ストマーの散布量は、飛散防止やバラストの路肩の崩壊
防止を目的とする場合は、0.1〜12Kg/m2であ
る。好ましくは、0.3〜7Kg/m2である。また横
圧抵抗向上やバラスト崩壊防止を目的とする場合は、
0.1〜30Kg/m2である。好ましくは、0.5〜
20Kg/m2である。
【0029】本発明の固結法および固結材は、荷重分散
性,振動吸収性,遮吸音性,排水性,飛散防止性,横圧
抵抗性,接着強度,硬化性,突き堅め作業性(マルタイ
作業性),電気絶縁性,難燃性,耐候性,耐熱性,耐水
性などが要求される道床のバラストを固結するに好適で
ある。
【0030】
【実施例】以下実施例により本発明を更に説明するが本
発明はこれに限定されるものではない。以下、部は重量
部を、%は重量%を、比は重量比を示す。なお実施例中
での略記号の意味および評価試験方法を下記に示す。 (略記号) GP−400;グリセリンのプロピレンオキシド付加
物、分子量=400,[三洋化成工業(株)製、商品
名:サンニックスGP−400] BP−23P;分子量=356,ビスフェノールAのプ
ロピレンオキサイド付加物,[三洋化成工業(株)製、
商品名:ニューポールBP−23P] C−O;分子量=1060,低酸価ヒマシ油,[豊国製
油(株)製、商品名:ELA−DR] TMP;トリメチロールプロパン A−70;難燃剤,[日本油脂(株)製、商品名:アン
フラーム70] A−200;微粉末シリカ,[日本アエロジール(株)
製、商品名:アエロジール200] U−41;触媒[サンアプロ(株)製、商品名:U−C
AT 2041] DTD;ジブチルチンジラウレート MDI;ジフェニルメタンジイソシアネート G−1;ポリオキシエチレンポリオキシプロピレントリ
オール[三洋化成工業(株)製、商品名:サンニックス
GL−3000]とMDIのウレタンプレポリマー C−MDI;粗製MDI[日本ポリウレタン(株)製、
商品名:ミリオネートMR−100] MEK;メチルエチルケトン
【0031】(評価試験方法) (1)歩行可能時間;25℃雰囲気のバラストに固結材
を散布後、歩行して粘着が無くなる時間を求める。(単
位=分) (2)固結時間;25℃雰囲気のバラストに固結材を散
布後、歩行してバラストが崩れない時間を求める。(単
位=分) (3)固結材の道床への浸透性;50×50×70(c
m)の天空き容器にバラストを充填し、固結材を散布硬
化後容器を解体し固結材の浸透距離を測定する。(単位
=cm) (4)透水性;バラストに固結材を散布硬化後、100
Kg/m2の水をいっきに散布し、水の浸透速度を測定
する。(単位=秒) (5)崩壊性;バラストに固結材を散布硬化後、バラス
ト上を歩行して崩壊性を測定する。 (表示法) ◎:崩壊なし、X:崩壊 (6)電気絶縁性;JIS K6911に準拠。(単位
=Ω・cm) 乾燥時の養生条件:硬化後、20℃,65%RHで24
時間養生する。 湿潤時の養生条件:硬化後、20℃の水中に24時間浸
漬し、湿潤状態で試験に供する。 (7)燃焼性;JIS D1201に準拠。 (表示法) ◎:自消性、X:遅燃3級以下、不燃:不
燃性 (8)マルタイ作業性;バラストに固結材を散布硬化
後、突き堅めを行いマルタイ作業性をみる。 (表示法) ◎:容易に可能、X:困難
【0032】一液湿気硬化型ウレタンプレポリマー
[A]の製造例1〜5 4ッ口セパラブルコルベンに表1に各々示す成分(1)
を仕込み、80℃で5時間反応した後、成分(2)を仕
込んで30分間攪拌して本発明の一液湿気硬化型ウレタ
ンプレポリマー<1>〜<5>を得た。
【0033】
【表1】
【0034】実施例1〜3 一液湿気硬化型ウレタンプレポリマーを25℃雰囲気の
バラスト上に、如露を用いて、表2に示す塗布量を散布
し、大気中の湿気で硬化させた。この試験体を用いて固
結材の道床への浸透性,歩行可能時間,固結時間,透水
性,歩行崩壊性,マルタイ作業性の試験を行った結果を
表2に示す。また、同様に金型上に散布して得た厚み1
mmの試験体を用いて、電気絶縁性,燃焼性の試験を行
った結果を表2に示す。
【0035】
【表2】
【0036】実施例4〜5 一液湿気硬化型ウレタン樹脂を25℃雰囲気のバラスト
上に、エアレススプレー機を用いて、表2に示す塗布量
を散布した。この試験体を用いて固結材の道床への浸透
性,歩行可能時間,固結時間,透水性,歩行崩壊性,マ
ルタイ作業性の試験を行った結果を表2に示す。また、
同様に金型上に散布して得た厚み1mmの試験体を用い
て、電気絶縁性,燃焼性の試験を行った結果を表2に示
す。
【0037】比較例1 市販のアクリルエマルション100部と水100部を混
合し均一にしたものを雰囲気温度25℃の条件下で、バ
ラスト上に3Kg/m2散布して得た試験体を用いて、
固結材の道床への浸透性,歩行可能時間,硬化時間,透
水性,歩行崩壊性,マルタイ作業性の試験を行った結果
を表3に示す。また、同様に、金型上に散布して得た厚
み2mmの試験体を用いて、電気絶縁性,燃焼性の試験
を行った結果を表3に示す。
【0038】
【表3】
【0039】比較例2 市販のエチレン酢ビ系エマルション45部、アルキルベ
ンゼンスルフォン酸ソーダ1部、塩化カルシュウム1
部、ポルトランドセメント200部、水55部を混合し
て、雰囲気温度20℃の条件下で、バラスト上に3Kg
/m2散布して得た試験体を用いて、固結材の道床への
浸透性,歩行可能時間,硬化時間,透水性,崩壊性,マ
ルタイ作業性の試験を行った結果を表3に示す。また、
同様に、金型上に散布して得た3mm試験体を用いて、
電気絶縁性,燃焼性の試験を行った結果を表3に示す。
【0040】
【発明の効果】本発明のバラスト固結法は、道床の列車
荷重分散性,振動吸収性,遮吸音性,排水性,バラスト
の飛散防止性,横圧抵抗性,バラスト間の接着強度,硬
化性,突き堅め作業性(マルタイ作業性)、電気絶縁性
および難燃性が優れている。本発明のバラスト固結材
は、速硬化性,接着性,耐水性,耐熱性,難燃性,マル
タイ作業性および耐振動性が優れている。更に、ムーブ
メント追随性,機械特性,耐候性なども優れている。上
記効果を奏することから本発明のバラスト固結方法は、
軌道の道床バラスト固結に特に有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 開田 進三 京都市東山区一橋野本町11番地の1 三 洋化成工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平6−10301(JP,A) 特開 昭60−248788(JP,A) 特公 昭52−4802(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E01B 37/00 E01B 1/00 E01B 27/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バラストを、一液湿気硬化型ウレタンエ
    ラストマーを散布して固結することを特徴とするバラス
    ト固結法。
  2. 【請求項2】 軌道の道床バラストの固結法であること
    を特徴とする請求項1記載の固結法。
  3. 【請求項3】 バラストを、一液湿気硬化型ウレタンエ
    ラストマーを散布して固結する方法において、一液湿気
    硬化型ウレタンエラストマーが、106Ω・cm以上の
    体積固有抵抗値を有することを特徴とするバラスト固結
    材。
  4. 【請求項4】 固結材が、難燃性一液湿気硬化型ウレタ
    ンエラストマーであることを特徴とする請求項3記載の
    固結材。
  5. 【請求項5】 固結材が、チクソトロピー性を付与した
    一液湿気硬化型ウレタンエラストマーであることを特徴
    とする請求項3または4記載の固結材。
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