JP3014570B2 - 液晶表示装置用基板の製造方法 - Google Patents

液晶表示装置用基板の製造方法

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JP3014570B2 JP5213933A JP21393393A JP3014570B2 JP 3014570 B2 JP3014570 B2 JP 3014570B2 JP 5213933 A JP5213933 A JP 5213933A JP 21393393 A JP21393393 A JP 21393393A JP 3014570 B2 JP3014570 B2 JP 3014570B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液晶表示装置用基板の
製造方法に関するものであり、特に基板材料としてプラ
スチックを用いた液晶表示装置用基板の製造方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、液晶表示装置用基板は、ガラス
からなる基板材料の片側表面に、透明導電膜としてのI
TO(Indium Tin Oxide)膜をスパッタ法等により成膜
して製造されている。ところが、液晶表示装置に小型化
・軽量化が要求されている場合には、上記の基板材料で
あるガラスに換えてプラスチックを用いて液晶表示装置
用基板が製造される。
【0003】上記のプラスチック基板材料は、一般にP
ES(Polyether sulphone) 、PET(Polyethylene t
erephthalate)からなり、押出し成形法によって板状に
成形されるので、ガラスに比べて十分な表面平滑性(高
精度表面)を得ることができないという問題が生じてい
る。
【0004】そこで、従来では、高精度表面を有する金
型に例えばアクリル系樹脂モノマーを流し込み、加熱処
理してアクリル系樹脂重合体を形成し、このアクリル系
樹脂からなるプラスチック基板材料の片側表面に、Si
2 膜、ITO膜をスパッタ法等により順次成膜し、高
精度表面を有する液晶表示装置用基板を製造している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、一般に、プ
ラスチックは、ガラスと比較した場合、以下の問題点が
ある。
【0006】(i) 熱膨張係数、熱収縮係数が大きい (ii) 剛性が低く変形しやすい 以上の問題点により、SiO2 膜、ITO膜が成膜され
た後の液晶表示装置用基板のスパッタ処理面とスパッタ
非処理面とにおける熱収縮係数が異なるので、スパッタ
処理温度から常温まで冷却する間に、スパッタ処理面と
スパッタ非処理面の収縮率の差に起因する応力により液
晶表示装置用基板が変形する。このとき、液晶表示装置
用基板は、一般に、液晶表示装置用基板のスパッタ非処
理面の収縮率がスパッタ処理面の収縮率よりも大きいの
でスパッタ処理面側が凸状になるように変形する。この
基板の変形により、後の液晶表示装置の製造工程におい
て、基板の搬送、吸着不良等が生じ易くなり、液晶表示
装置の生産性を低下させるという問題が生じている。
【0007】本発明は、上記の問題点に鑑みなされたも
のであって、その目的は、プラスチック基板材料にスパ
ッタ法等により透明導電膜を成膜した場合に、成膜後の
液晶表示装置用基板が平坦状になり、液晶表示装置の生
産性を向上させるような液晶表示装置用基板の製造方法
を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の液晶表示パネル
用基板の製造方法は、予め、アクリル系樹脂重合体から
なるプラスチック基板材料を、その表面に透明導電膜を
成膜した後常温で平坦状になるように、厚み0.4m
m、曲率半径2500mmで形成する工程と、上記の工
程により形成されたプラスチック基板材料の凹面側に、
厚み1600ÅのITO(Indium Tin Oxide)からなる
明導電膜を少なくとも成膜する工程とが含まれているこ
とを特徴としている。
【0009】
【作用】上記の製造方法によれば、予め、アクリル系樹
脂重合体からなるプラスチック基板材料を、その表面に
透明導電膜を成膜した後常温で平坦状になるように、厚
み0.4mm、曲率半径2500mmで形成し、このプ
ラスチック基板材料の凹面側に、厚み1600ÅのIT
O(Indium Tin Oxide)からなる透明導電膜を成膜してい
る。
【0010】これにより、成膜温度から常温になる間
に、液晶表示装置用基板の透明導電膜形成側と透明導電
膜非形成側とにおける収縮率の差に起因する応力によっ
て、プラスチック基板材料を平坦状にすることができる
ので、液晶表示装置用基板を平坦状に形成することがで
きる。
【0011】このとき、上記したように、プラスチック
基板の材料、厚み、曲率半径、透明導電膜の材料、膜厚
を規定して製造された液晶表示装置用基板の変形は、平
坦状に対して1mm以下であり、このレベルの変形であ
れば、その後の搬送、吸着不良等が生じない。
【0012】したがって、プラスチック基板材料に透明
導電膜を形成した場合に生じる変形を修正するための工
程を必要としないので、液晶表示装置用基板の製造時間
を短縮させることができる。
【0013】また、プラスチック基板材料に透明導電膜
を形成した後、次の液晶表示装置の製造工程における基
板の吸着、搬送不良等が生じにくくなり、生産性を向上
させることができる。
【0014】
【実施例】本発明の一実施例について図1に基づいて説
明すれば、以下の通りである。
【0015】本実施例に係る液晶表示パネル用基板は、
図1(c)に示すように、平板状のプラスチック基板材
料(以下、プラスチック基材と称する)1の片面に、ス
パッタ法等により順にSiO2 膜2、透明導電膜として
のITO(Indium Tin Oxide) 膜3が成膜されている。
尚、上記のSiO2 膜2は、基板材料としてプラスチッ
クを使用した場合にITO膜3との密着性を向上させる
ために形成されるものである。
【0016】上記の液晶表示パネル用基板の製造方法に
ついて図1を参照しながら以下に説明する。
【0017】まず、図1(a)に示すように、隙間間隔
d=0.4mm、曲率半径R=2500mmの金型4・
5に、アクリル系樹脂モノマーを流し込み、加熱処理を
施してアクリル系樹脂重合体からなる厚み0.4mm、
曲率半径2500mmのプラスチック基材1を作成する
(工程1)。
【0018】次に、上記の工程1により作成されたプラ
スチック基材1を例えばシロキサン系ハードコート剤を
溶解させた溶液中に浸漬して引き上げることによりハー
ドコート剤を塗布し、加熱硬化させることによってプラ
スチック基材1の表面にハードコート層(図示せず)を
形成する。
【0019】次いで、図示しないスパッタ装置により、
上記のハードコートされたプラスチック基材1の凹面側
のスパッタ処理面1aに、図1(b)に示すように、S
iO2 膜2をスパッタ法により成膜し、次いで、その上
にITO膜3をスパッタ法により成膜する。このときの
スパッタ処理における設定温度は120℃であり、Si
2 膜2が600Åの膜厚になるように、また、ITO
膜3が1600Åの膜厚になるように成膜する(工程
2)
【0020】その後、上記のSiO2 膜2およびITO
膜3が成膜されたプラスチック基材1が、スパッタ処理
温度から常温になるまで自然冷却する。このとき、プラ
スチック基材1のスパッタ処理面1a側は、SiO2
2およびITO膜3が成膜されているので、スパッタ非
処理面1b側よりも収縮率が小さくなり、これによっ
て、冷却期間の間に、上記の収縮率の違いに起因する応
力によりプラスチック基板1が平坦状になり、図1
(c)に示すように、平坦状の液晶表示装置用基板とな
る。
【0021】上記の製造方法により製造された液晶表示
装置用基板の変形は、平坦状に対して1mm以下であ
り、このレベルの変形であれば、その後の搬送、吸着不
良等が生じない。また、従来の製造方法により製造され
た液晶表示装置用基板の変形は、平坦状に対して5mm
程度であり、この場合、搬送、吸着不良等が生じる。
【0022】尚、上記のスパッタ処理前のプラスチック
基材1の曲率半径は、上記のプラスチック基材1とSi
2 膜2、ITO膜3との熱収縮係数に基づいて設定さ
れているものであり、この曲率の設定値によりプラスチ
ック基材1からなる液晶表示装置用基板を平坦状に形成
するようになっている。したがって、プラスチック基材
1の素材、透明電極の素材等に応じて上記の曲率半径を
換えることにより、常に、プラスチックからなる液晶表
示パネル用基板を平坦状に製造し得るものとなってい
る。
【0023】以上の説明から、予め所定の曲率半径を有
するように形成されたプラスチック基材1の凹面、即ち
スパッタ処理面1a側にスパッタ法によりITO膜3を
成膜した場合、スパッタ処理温度から常温になる間に、
プラスチック基材1のスパッタ処理面1aとスパッタ非
処理面1bとの収縮率の違いに起因する応力により、プ
ラスチック基材1を平坦状にすることができる。
【0024】この結果、プラスチック基材1に透明導電
膜としてITO膜をスパッタ法により成膜しても、収縮
率の違いに起因する応力により形成される液晶表示装置
用基板を平坦状にすることができるので、透明導電膜を
成膜した後のプラスチック基材1を平坦にする工程を必
要としない。これにより、液晶表示装置用基板の製造に
係る時間を短縮することができ、この基板を用いた液晶
表示装置の生産性を向上させることができる。また、形
成される液晶表示装置用基板が平坦状であるので、液晶
表示装置の製造工程における基板の搬送、吸着不良を無
くすことができ、これによっても液晶表示装置の生産性
を向上させることができる。
【0025】また、スパッタ処理後のプラスチック基材
1が平坦状であるので、液晶表示装置の製造設備をプラ
スチック基材用に別に設けることなく、ガラス基材を用
いた液晶表示装置の製造装置を流用することができるの
で、液晶表示装置の製造に係る費用を低減させることが
できる。
【0026】また、従来プラスチック基板にSiO2
およびITO膜をスパッタ法により成膜した場合、変形
が生じた液晶表示パネル用基板を貼り合わせて液晶表示
パネルを製作した後、このプラスチック基板の貼り合わ
せ時の残留応力により、シール強度および液晶表示装置
の変形等に影響を及ぼし、液晶表示装置の信頼性を低下
させていた。
【0027】ところが、本発明によれば、SiO2 膜2
およびITO膜3が成膜された後、熱収縮により液晶表
示パネル用基板が平板状に形成されるので、応力が残留
することなく液晶表示パネル用基板を貼り合わせて液晶
表示装置を作成することができる。これによって、液晶
表示装置用基板の信頼性を向上させることができる。
【0028】また、従来、上記のようにプラスチック基
板へのSiO2 膜およびITO膜のスパッタ法による成
膜の際の基板の変形を小さくするために、スパッタ法の
温度を120℃に設定して行っていたが、これによっ
て、ITO膜の酸化度が不均一となり易く、エッチング
性、低抵抗性の点において問題があった。
【0029】ところが、本発明による液晶表示装置用基
板の製造方法では、予めプラスチック基板材料を変形さ
せることで、スパッタ法による変形を打ち消すようにな
っているので、高温でのスパッタ法により成膜すること
ができる。これにより、ITO膜等を均一に成膜するこ
とができ、低抵抗性を向上させることができるので、こ
の基板によって製造される液晶表示装置の品質、および
信頼性を向上させることができる。
【0030】尚、本実施例では、SiO2 膜、ITO膜
をスパッタ法により成膜しているが、これに限定するも
のではなく、本発明の液晶表示装置用基板の製造方法を
例えば真空蒸着法等に適用することも可能である。
【0031】
【発明の効果】本発明の液晶表示装置用基板の製造方法
は、以上のように、予め、アクリル系樹脂重合体からな
プラスチック基板材料を、その表面に透明導電膜を成
膜した後常温で平坦状になるように、厚み0.4mm、
曲率半径2500mmで形成する工程と、上記の工程に
より形成されたプラスチック基板材料の凹面側に、厚み
1600ÅのITO(Indium Tin Oxide)からなる透明導
電膜を少なくとも成膜する工程とが含まれている構成で
ある。
【0032】これにより、成膜温度から常温になる間
に、液晶表示装置用基板の透明導電膜形成側と透明導電
膜非形成側とにおける収縮率の差に起因する応力によっ
て、プラスチック基板材料を平坦状にすることができる
ので、液晶表示装置用基板を平坦状に形成することがで
きる。
【0033】このとき、上記したように、プラスチック
基板の材料、厚み、曲率半径、透明導電膜の材料、膜厚
を規定して製造された液晶表示装置用基板の変形は、平
坦状に対して1mm以下であり、このレベルの変形であ
れば、その後の搬送、吸着不良等が生じない。
【0034】したがって、プラスチック基板材料に透明
導電膜を形成した場合に生じる変形を修正するための工
程を必要としないので、液晶表示装置用基板の製造時間
を短縮させることができる。また、プラスチック基板材
料に透明導電膜を形成した後、次の液晶表示装置の製造
工程における基板の吸着、搬送不良等が生じにくくな
り、生産性を向上させることができるという効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液晶表示装置用基板の製造方法を示す
ものであって、同図(a)は所定の曲率半径で構成され
た金型によりプラスチック基材を形成する工程を示す断
面図であり、同図(b)は所定の曲率半径で形成された
プラスチック基材にスパッタ法によりSiO2 膜、IT
O膜を成膜する工程を示す断面図であり、同図(c)は
スパッタ法によりSiO2 膜、ITO膜が成膜された基
板が常温まで冷却された後の状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 プラスチック基材(プラスチック基板材料) 1a スパッタ処理面(凹面) 1b スパッタ非処理面 2 SiO2 膜 3 ITO膜(透明導電膜)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】予め、アクリル系樹脂重合体からなるプラ
    スチック基板材料を、その表面に透明導電膜を成膜した
    後常温で平坦状になるように、厚み0.4mm、曲率半
    2500mmで形成する工程と、 上記の工程により形成されたプラスチック基板材料の凹
    面側に、厚み1600ÅのITO(Indium Tin Oxide)か
    らなる透明導電膜を少なくとも成膜する工程とが含まれ
    ていることを特徴とする液晶表示装置用基板の製造方
    法。
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