JP3013828B2 - デジタル信号記録方法 - Google Patents
デジタル信号記録方法Info
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- JP3013828B2 JP3013828B2 JP9355056A JP35505697A JP3013828B2 JP 3013828 B2 JP3013828 B2 JP 3013828B2 JP 9355056 A JP9355056 A JP 9355056A JP 35505697 A JP35505697 A JP 35505697A JP 3013828 B2 JP3013828 B2 JP 3013828B2
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- Japan
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- recording
- digital signal
- recorded
- magnetic
- signal
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- Recording Or Reproducing By Magnetic Means (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばPCM信号
の記録再生装置に使用して好適なデジタル信号記録方法
に関するものである。 【0002】 【従来の技術】高域信号の記録を必要とするデジタル信
号の記録回路においては、一般に定電圧型の駆動アンプ
が用いられる。これはいわゆる定電流型の駆動アンプを
使用した場合には、分布容量等の影響で高域信号を充分
に伝達できないためである。 【0003】ところが定電圧型の駆動アンプを使用して
いる場合に、磁気ヘッドの摩耗等によってヘッドインピ
ーダンスが低下すると、これに反比例して記録電流が増
加することになり、特に低域信号が磁性層の深層まで記
録されてオーバーライト特性が劣化してしまう。 【0004】すなわちデジタル信号記録では、一般に消
去ヘッドを用いずに、新たに信号を記録することによっ
て前回の記録信号を消去するようないわゆるオーバーラ
イト記録が用いられている。このオーバーライト記録に
おいては、記録電流が大きくなると、特に低域信号が磁
性層の深層まで記録されることとなり、同じ磁気テープ
部分での次の記録が高域信号であった場合などに消去が
完全に行われず、消去残りが生じて再生時の信号に妨害
を発生してしまうおそれが生じる。 【0005】なお図2は記録電流(mA)に対する再生
出力(mV:記録の深さに対応する)を示したもので、
記録信号の周波数(MHz)ごとにそれぞれ図示のよう
な特性を示している。この図2において、横軸に示した
2種類の数値は、上段が磁気ヘッドに摩耗がないとき
(ギャップの深さが60μm)、下段は磁気ヘッドが摩
耗してギャップの深さが46μmになった場合で、約4
3パーセント記録電流が増加している。なお、磁気ギャ
ップ幅は記録されるデジタル信号の最短記録波長の1/
2以上である。 【0006】そこでこの図2において、摩耗がない状態
での記録電流を例えば55mAに定めると、このときの
低域3〜8MHzの再生出力は105mV前後で、これ
に相当する記録の深さであればオーバーライト特性に問
題がない。ところが同じ55mAの記録電流のままでギ
ャップの深さが46μmに摩耗すると、そのときの例え
ば3MHzの再生出力は150mV近くにもなってお
り、これでは低域の記録が深層にまで及んでオーバーラ
イト特性が劣化してしまうものである。 【0007】なおこの特性の劣化は、記録される磁気テ
ープの磁性層の厚さが記録されるデジタル信号の最短記
録波長の2倍以上のときに生じる障害であって、それ以
下の磁性層厚のときは問題はない。しかしながら通常の
塗布型の磁気テープでは磁性層厚は最短記録波長の2倍
以上となっていることが多い。 【0008】 【発明が解決しようとする課題】上述したように従来の
技術では、デジタル信号を記録する磁気ヘッドが摩耗し
たときに、デジタル信号の低域の記録が深くなってオー
バーライト特性が劣化してしまう問題点があった。 【0009】 【課題を解決するための手段】このため本発明において
は、記録を行う磁気ヘッドの磁気ギャップ幅を記録され
るデジタル信号の最短記録波長の1/2未満としたもの
であって、これによれば、特に低域信号の記録特性を低
下させて低域信号の磁性層の深層への記録を防ぎ、磁気
ヘッドによるオーバーライト特性を改善することができ
る。 【0010】 【発明の実施の形態】すなわち本発明は、記録されるデ
ジタル信号の最短記録波長の少なくとも2倍以上の磁性
層を有する磁気テープにデジタル信号を記録するように
したデジタル信号記録方法において、デジタル信号を記
録する磁気ヘッドの磁気ギャップ幅を、デジタル信号の
最短記録波長の1/2未満の、磁気ヘッドが摩耗してい
ない状態で所定記録電流によって記録されたデジタル信
号の所定低域の再生信号のレベルと、磁気ヘッドが摩耗
した状態で所定記録電流によって記録されたデジタル信
号の所定低域の再生信号のレベルとが略同じになるよう
に設定し、磁気ギャップ幅とされた磁気ヘッドによって
所定記録電流でデジタル信号を磁気テープにオーバーラ
イト記録するものである。 【0011】 【実施例】以下、図面を参照して本発明を説明するに、
本発明においては、記録のための磁気ヘッドの磁気ギャ
ップ幅を、記録されるデジタル信号の最短記録波長の1
/2未満にするものである。なお従来のギャップ幅は1
/2以上である。 【0012】ここで図1は、例えばギャップ幅を記録さ
れたデジタル信号の最短記録波長の1/4とした場合の
記録電流(mA)と再生出力(mV:記録の深さに対応
する)の特性を示したもので、この図1から明らかなよ
うに、特に低域信号の記録特性が低下されると共に平坦
にされている。 【0013】従ってこの例において、例えば記録電流を
70mAとした場合に、ヘッド摩耗前の3〜8MHzの
再生出力は90mV前後であり、これに対して46μm
に摩耗したときの再生出力は90〜105mV程度にな
るだけで、これによってオーバーライト特性が劣化する
おそれがない。 【0014】こうしてオーバーライト特性の劣化が防止
されるわけであるが、本発明によれば磁気ヘッドの磁気
ギャップ幅を変えるのみで極めて容易に実施できるもの
である。 【0015】なおギャップ幅を狭くすることによって高
域の記録の効率は低下しているが、図1からも明らかな
ように記録電流を従来の55mAから70mAにするだ
けで充分な記録特性を得ることができる。 【0016】また本発明はギャップ幅を1/2未満とす
ることで効果があるが、現実には1/4前後が最適であ
る。これは、これより大きいとオーバーライト特性の改
善が少なくなり、これより小さいとスペーシングロス等
によって記録特性が必要以上に低下してしまうからであ
る。 【0017】さらに本発明は記録用の磁気ヘッドに適用
されるものであり、再生用の磁気ヘッドについては従来
と同様の磁気ヘッドを用いるのが望ましい。 【0018】 【発明の効果】従って請求項1の発明によれば、記録を
行う磁気ヘッドの磁気ギャップ幅を記録されるデジタル
信号の最短記録波長の1/2未満とすることによって、
特に低域信号の記録特性を低下させて低域信号の磁性層
の深層への記録を防ぎ、磁気ヘッドによるオーバーライ
ト特性を改善することができるものである。
の記録再生装置に使用して好適なデジタル信号記録方法
に関するものである。 【0002】 【従来の技術】高域信号の記録を必要とするデジタル信
号の記録回路においては、一般に定電圧型の駆動アンプ
が用いられる。これはいわゆる定電流型の駆動アンプを
使用した場合には、分布容量等の影響で高域信号を充分
に伝達できないためである。 【0003】ところが定電圧型の駆動アンプを使用して
いる場合に、磁気ヘッドの摩耗等によってヘッドインピ
ーダンスが低下すると、これに反比例して記録電流が増
加することになり、特に低域信号が磁性層の深層まで記
録されてオーバーライト特性が劣化してしまう。 【0004】すなわちデジタル信号記録では、一般に消
去ヘッドを用いずに、新たに信号を記録することによっ
て前回の記録信号を消去するようないわゆるオーバーラ
イト記録が用いられている。このオーバーライト記録に
おいては、記録電流が大きくなると、特に低域信号が磁
性層の深層まで記録されることとなり、同じ磁気テープ
部分での次の記録が高域信号であった場合などに消去が
完全に行われず、消去残りが生じて再生時の信号に妨害
を発生してしまうおそれが生じる。 【0005】なお図2は記録電流(mA)に対する再生
出力(mV:記録の深さに対応する)を示したもので、
記録信号の周波数(MHz)ごとにそれぞれ図示のよう
な特性を示している。この図2において、横軸に示した
2種類の数値は、上段が磁気ヘッドに摩耗がないとき
(ギャップの深さが60μm)、下段は磁気ヘッドが摩
耗してギャップの深さが46μmになった場合で、約4
3パーセント記録電流が増加している。なお、磁気ギャ
ップ幅は記録されるデジタル信号の最短記録波長の1/
2以上である。 【0006】そこでこの図2において、摩耗がない状態
での記録電流を例えば55mAに定めると、このときの
低域3〜8MHzの再生出力は105mV前後で、これ
に相当する記録の深さであればオーバーライト特性に問
題がない。ところが同じ55mAの記録電流のままでギ
ャップの深さが46μmに摩耗すると、そのときの例え
ば3MHzの再生出力は150mV近くにもなってお
り、これでは低域の記録が深層にまで及んでオーバーラ
イト特性が劣化してしまうものである。 【0007】なおこの特性の劣化は、記録される磁気テ
ープの磁性層の厚さが記録されるデジタル信号の最短記
録波長の2倍以上のときに生じる障害であって、それ以
下の磁性層厚のときは問題はない。しかしながら通常の
塗布型の磁気テープでは磁性層厚は最短記録波長の2倍
以上となっていることが多い。 【0008】 【発明が解決しようとする課題】上述したように従来の
技術では、デジタル信号を記録する磁気ヘッドが摩耗し
たときに、デジタル信号の低域の記録が深くなってオー
バーライト特性が劣化してしまう問題点があった。 【0009】 【課題を解決するための手段】このため本発明において
は、記録を行う磁気ヘッドの磁気ギャップ幅を記録され
るデジタル信号の最短記録波長の1/2未満としたもの
であって、これによれば、特に低域信号の記録特性を低
下させて低域信号の磁性層の深層への記録を防ぎ、磁気
ヘッドによるオーバーライト特性を改善することができ
る。 【0010】 【発明の実施の形態】すなわち本発明は、記録されるデ
ジタル信号の最短記録波長の少なくとも2倍以上の磁性
層を有する磁気テープにデジタル信号を記録するように
したデジタル信号記録方法において、デジタル信号を記
録する磁気ヘッドの磁気ギャップ幅を、デジタル信号の
最短記録波長の1/2未満の、磁気ヘッドが摩耗してい
ない状態で所定記録電流によって記録されたデジタル信
号の所定低域の再生信号のレベルと、磁気ヘッドが摩耗
した状態で所定記録電流によって記録されたデジタル信
号の所定低域の再生信号のレベルとが略同じになるよう
に設定し、磁気ギャップ幅とされた磁気ヘッドによって
所定記録電流でデジタル信号を磁気テープにオーバーラ
イト記録するものである。 【0011】 【実施例】以下、図面を参照して本発明を説明するに、
本発明においては、記録のための磁気ヘッドの磁気ギャ
ップ幅を、記録されるデジタル信号の最短記録波長の1
/2未満にするものである。なお従来のギャップ幅は1
/2以上である。 【0012】ここで図1は、例えばギャップ幅を記録さ
れたデジタル信号の最短記録波長の1/4とした場合の
記録電流(mA)と再生出力(mV:記録の深さに対応
する)の特性を示したもので、この図1から明らかなよ
うに、特に低域信号の記録特性が低下されると共に平坦
にされている。 【0013】従ってこの例において、例えば記録電流を
70mAとした場合に、ヘッド摩耗前の3〜8MHzの
再生出力は90mV前後であり、これに対して46μm
に摩耗したときの再生出力は90〜105mV程度にな
るだけで、これによってオーバーライト特性が劣化する
おそれがない。 【0014】こうしてオーバーライト特性の劣化が防止
されるわけであるが、本発明によれば磁気ヘッドの磁気
ギャップ幅を変えるのみで極めて容易に実施できるもの
である。 【0015】なおギャップ幅を狭くすることによって高
域の記録の効率は低下しているが、図1からも明らかな
ように記録電流を従来の55mAから70mAにするだ
けで充分な記録特性を得ることができる。 【0016】また本発明はギャップ幅を1/2未満とす
ることで効果があるが、現実には1/4前後が最適であ
る。これは、これより大きいとオーバーライト特性の改
善が少なくなり、これより小さいとスペーシングロス等
によって記録特性が必要以上に低下してしまうからであ
る。 【0017】さらに本発明は記録用の磁気ヘッドに適用
されるものであり、再生用の磁気ヘッドについては従来
と同様の磁気ヘッドを用いるのが望ましい。 【0018】 【発明の効果】従って請求項1の発明によれば、記録を
行う磁気ヘッドの磁気ギャップ幅を記録されるデジタル
信号の最短記録波長の1/2未満とすることによって、
特に低域信号の記録特性を低下させて低域信号の磁性層
の深層への記録を防ぎ、磁気ヘッドによるオーバーライ
ト特性を改善することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の説明のための特性図である。
【図2】従来の技術の説明のための特性図である。
【符号の説明】
なし
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 1.記録されるデジタル信号の最短記録波長の少なくと
も2倍以上の厚さの磁性層を有する磁気テープに上記デ
ジタル信号を記録するようにしたデジタル信号記録方法
において、 上記デジタル信号を記録する磁気ヘッドの磁気ギャップ
幅を、 上記デジタル信号の最短記録波長の1/2未満の、上記
磁気ヘッドが摩耗していない状態で所定記録電流によっ
て記録された上記デジタル信号の所定低域の再生信号の
レベルと、 上記磁気ヘッドが摩耗した状態で上記所定記録電流によ
って記録された上記デジタル信号の上記所定低域の再生
信号のレベルとが略同じになるように設定し、 上記磁気ヘッドによって上記所定記録電流で上記デジタ
ル信号を上記磁気テープにオーバーライト記録すること
を特徴とするデジタル信号記録方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9355056A JP3013828B2 (ja) | 1997-12-24 | 1997-12-24 | デジタル信号記録方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9355056A JP3013828B2 (ja) | 1997-12-24 | 1997-12-24 | デジタル信号記録方法 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61081612A Division JPH0731776B2 (ja) | 1986-04-09 | 1986-04-09 | デジタル信号記録方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3013828B2 true JP3013828B2 (ja) | 2000-02-28 |
Family
ID=18441683
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9355056A Expired - Fee Related JP3013828B2 (ja) | 1997-12-24 | 1997-12-24 | デジタル信号記録方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3013828B2 (ja) |
-
1997
- 1997-12-24 JP JP9355056A patent/JP3013828B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |