JP3013436B2 - 感光性樹脂印刷原版の製造法 - Google Patents

感光性樹脂印刷原版の製造法

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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はゴム弾性を有し、かつ水系現像可能な感光性
樹脂組成物に関し、特にフレキソ印刷版に応用される感
光性樹脂印刷原版の製造法に関する。
(従来の技術) 従来のフレキソ印刷用感光性樹脂版としては有機溶剤
で現像するものが知られているが、これらの印刷版は毒
性、引火性など人体および環境への安全性に問題があっ
た。
そのためこれに代わるものとして、水系現像可能な感
光性樹脂組成物が提案されている。
たとえば、共役ジエン系炭化水素とα,β−エチレン
性不飽和カルボン酸またはその塩を必須成分とし、これ
にモノオレフィン系不飽和化合物とを含む共重合体と光
重合性不飽和単量体、光増感剤を含有する感光性樹脂組
成物を用いる方法(特開昭52−134655号公報、特開昭53
−10648号公報、開昭61−22339号公報参照)や、共役ジ
エン系炭化水素重合体又は共役ジエン系炭化水素とモノ
オレフィン系不飽和化合物との共重合体と親水性高分子
化合物、非気体状エチレン性不飽和化合物および光重合
開始剤を必須成分として含有する感光性エラストマー組
成物(特開昭60−211451号公報参照)、α,β−エチレ
ン性不飽和基を含有する疎水性オリゴマー、エラストマ
ー水膨潤性物質及び光重合開始剤を必須成分として含有
する感光性樹脂組成物(特開昭60−173055号公報参照)
等がある。
また刷版の機械的強度、反発弾性等の性能の向上を目
的として、硬質の有機微粒子を含有する感光性樹脂組成
物(特開昭63−8648号公報参照)、刷版のインキ受容性
向上を目的として2相構造を有し、ジアゾ化合物、重ク
ロム酸塩を連続相に含み分散相が10μ以下の粒子を含有
する感光性樹脂組成物(特公昭59−36731号公報参照)
等がある。
(発明が解決しようとする課題) 上記組成物における前者は、水系現像液、例えばアル
カリ水溶液、又はアルカリ水溶液−有機溶剤系による現
像が可能であるが、PH5.0〜9.0のいわゆる生活用水によ
る現像が困難であり、かつレリーフ部の耐インキ性が十
分でない等問題点を多く含んでいる。
また上記組成物における後者は水系現像を可能とする
ためには親水性成分が連続相に含まれていなくてはなら
ず、その場合親水性成分の含有量は熱力学的安全性上、
分散相形成成分含有量より多くする必要がある。この場
合もまた水現像性とレリーフ部の耐インキ性の両立は困
難である。
また感光性樹脂組成物として、その光学特性、即ち光
透過性が基本であり、構成原材料間の相溶性が良好であ
ることが要求される。従って組成物に含まれる親水性ポ
リマーは、本来その極性の高いものが多いので、混合す
る他の原料も極性が高い方が好ましい。ところが共役ジ
エン系炭化水素の重合体は一般に極性が低いために、相
溶性の良い親水性ポリマーの種類や混合する比率が限定
されるという欠点がある。
(課題を解決するための手段) そこで本発明者らは鋭意検討の結果、感光性樹脂印刷
原版を製造するに際し、疎水性ポリマーに対する溶解度
は小さいが親水性ポリマーに対する溶解度が大きい溶剤
を特定量まで除去することによって印刷原版を得る方法
を提案することにより前記問題点を解決するとともに耐
水系インク性をも向上させることができた。
すなわち本発明は、(1)(A)ガラス転移温度が5
℃以下の疎水性ポリマー、(B)親水性ポリマー、
(C)エチレン性不飽和化合物、(D)前記成分(B)
の溶解度が成分(A)の溶解度より大である溶剤及び
(E)光重合開始剤を含有する感光性樹脂層を有する印
刷原版を製造するに際し、該製造工程の任意の段階にお
いて成分(D)を0.001〜2重量%未満になるように除
去することを特徴とする感光性樹脂印刷原版の製造法で
ある。
本発明において、(A)成分であるガラス転移温度が
5℃以下の疎水性ポリマーとしては、汎用エラストマー
として用いられているものが含まれる。例えば共役ジエ
ン系炭化水素を重合させて得られる重合体または共役ジ
エン系炭化水素とモノオレフィン系不飽和化合物を重合
させて得られる共重合体、共役ジエン系炭化水素を含ま
ない重合体等が挙げられる。
共役ジエン系炭化水素としては、1,3−ブタジエン、
イソプレン、クロロプレン等が使用される。共役ジエン
系炭化水素は単独で用いてもよいし、2種類以上混合使
用してもよい。
モノオレフィン系不飽和化合物としては、スチレン、
α−メチルスチレン、O−メチルスチレン、m−メチル
スチレン、P−メチルスチレン、アクリロニトリル、メ
タクリロニトリル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、アク
リルアミド、メタクリルアミド酢酸ビニル、アクリル酸
エステル、メタクリル酸エステル等が使用される。
共役ジエン系炭化水素を重合させて得られる重合体、
又は、共役ジエン系炭化水素とモノオレフィン系不飽和
化合物を重合させて得られる共重合体としては、ブタジ
エン重合体、イソプレン重合体、クロロプレン重合体、
スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン
共重合体、スチレン−クロロプレン共重合体、アクリロ
ニトリル−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−イ
ソプレン共重合体、アクリロニトリル−クロロプレン共
重合体、メタクリル酸メチル−ブタジエン共重合体、メ
タクリル酸メチル−イソプレン共重合体、メタクリル酸
メチル−クロロプレン共重合体、アクリル酸メチル−ブ
タジエン共重合体、アクリル酸メチル−イソプレン共重
合体、アクリル酸メチル−クロロプレン共重合体、アク
リロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、アクリ
ロニトリル−イソプレン−スチレン共重合体、アクリロ
ニトリル−クロロプレン−スチレン共重合体等があげら
れる。
共役ジエン系炭化水素を含まない重合体として塩素を
特定量含有するエラストマー及び非共役ジエン系炭化水
素重合体を挙げることが出来る。
ゴム弾性を示すものは、塩素含有率が50〜10重量%
で、かつガラス転移温度(以下Tgという)が5℃以下の
ポリマーであり、例えば塩素原子を含有する単量体の重
合、又は塩素原子を含有する単量体と共重合しうる他の
単量体との共重合から得られる。又、塩素又は塩素を含
む活性物質と塩素原子を含有しない重合体を反応するこ
とからも得られる。具体的には下記のものを挙げること
ができる。エピクロルヒドリン重合体、エピクロルヒド
リン−エチレンオキシド共重合体、エピクロルヒドリン
−プロピレンオキシド共重合体および、又はこれらとア
リルグリシジルエーテルの共重合体であるエピクロルヒ
ドリンゴム〔大阪曹達工業(株)製エピクロマー、Good
vich(株)製 HYDRIN、日本ゼオン(株)製 GECHRO
N、ゼオスパン、Hevcules(株)製 HERCLOR〕、塩素化
ポリエチレン〔昭和電工(株)製、エラスレン、大阪曹
達工業(株)製ダイソラック、Hoechst(株)製 HORTA
LITZ、Dow Chemical(株)製 DOWCPE〕、塩化ビニル共
重合体、塩化ビニリデン、塩化化ポリプロピレン、塩素
化エチレン−プロピレンゴムなどが挙げられ、これらの
ポリマーは単独でも、二種以上組合せて用いてもよい。
ポリマーの塩素含有率は、10〜50重量%、好ましくは15
〜40重量%であり、この範囲をはずれると、その柔軟性
が損なわれたり、熱安定性が悪くなって、感光性樹脂組
成物が硬すぎたり、着色が生じ易くなるので好ましくな
い。
又、非共役ジエン系炭化水素重合体としては、エチレ
ンプロピレンゴム、エチレンプロピレンジエン三元共重
合体、アクリルゴム、エチレンアクリルゴム、エチレン
酢酸ビニル共重合体ポリウレタン系エラストマーなどを
挙げることが出来る。
光照射後の感光性樹脂組成物の物性は本発明における
(A)成分の性質に大きく依存するので、(A)成分が
本質的にゴム弾性体であることが好ましい。そのため、
そのTgは5℃以下が必要であり、特に−10℃以下が好ま
しい。
本発明における(A)成分の全組成物中の含有率は、
印刷版としての物性および形状保持性を考慮して20重量
%以上、特に30重量%以上が好ましく、また光重合性の
点からみて、80重量%以下、特に70重量%以下が好まし
い。
本発明の(B)成分である親水性ポリマーとは水、ま
たは水を主成分として、アルカリ性水溶液、酸性水溶
液、有機溶剤、又は界面活性剤等を含む現像液に可溶あ
るいは膨潤(分散)するポリマーを意味し、−CO2M基、
−SO3M基(Mは水素原子、周期表第I、II、III族元
素、アミン、アンモニウムを示す)−NH2、−OHなどの
親水基を有し、かつ鎖状で架橋の無いポリマーである。
このような親水性ポリマーの例としては、ポリビニルア
ルコール(PVA)カルボキシメチルセルロースなどの汎
用樹脂の他に(メタ)アクリル酸とジエン化合物を共重
合させたジエン系ゴム、無水マレイン酸で変性した液状
ポリブタジエン、又特に効果的な骨格としては−COOM
(Mは水素原子、周期表第I、II、III族元素、アミ
ン、アンモニウムを示す)を50〜50,000当量/106g有す
るポリマーであり、前記周期表第I、II、III族元素と
しては、ナトリウム、カリウム、リチウムなどのアルカ
リ金属、カルシウム、マグネシウムなどのアルカリ土類
金属、ホウ素、アルミニウムなどが挙げられる。なお本
発明において−COOM基が50当量/106g未満では水に対す
る親和性が劣り中性水で現像することが難しく、一方5
0,000当量/106gを超えると、耐水系インキ性が劣るので
好ましくない。
親水性ポリマーとして具体的には−COOM基含有ポリウ
レタン、−COOM基含有ポリウレアウレタン、−COOM基含
有ポリエステル、−COOM基含有エポキシ化合物、−COOM
基含有ポリアミド酸、−COOM基含有アクリロニトリル・
ブタジエンコポリマー、−COOM基含有スチレン・ブタジ
エン・コポリマー、−COOM基含有ポリブタジエン、ポリ
アクリルアミド、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリビニ
ルアルコール(PVA)、カルボキシメチルセルロース(C
MC)、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、メチルセ
ルロース(MC)、ポリエチレンオキサイド、ポリエチレ
ンイミン、及び該化合物誘導体等が使用できるが、これ
らに限定されるものではない。
なお前記親水性ポリマーに含有されるカルボキシル基
の少くとも一部を中和するために使用される化合物とし
ては、水酸化リチウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリ
ウム等アルカリ金属の水酸化物、炭酸リチウム、炭酸カ
リウム、炭酸ナトリウム等の炭酸アルカリ金属塩、カリ
ウムt−ブトキサイド、ナトリウムメトキサイド等のア
ルカリ金属のアルコキサイド、水酸化カルシウム、水酸
化マグネシウム、水酸化アルミニウム等の多価金属の水
酸化物、アルミニウムイソプロポキサイドを始めとする
多価金属アルコキサイド、トリエチルアミン、トリn−
プロピルアミン等の第3級アミン、ジエチルアミン、ジ
−n−プロピルアミン等の第2級アミン、エチルアミ
ン、n−プロピルアミン等第1級アミン、モルホリン等
の環状アミン、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)ア
クリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アク
リレート等アミノ基含有(メタ)アクリレート、炭酸ア
ンモニウム等のアンモニウム塩、等を挙げることが出来
る。これらは、単独あるいは複数種組み合せて使用して
もよい。
なお前記親水性ポリマーは−COOM基以外に親水部とし
てポリオキシアルキレン鎖を有していてもよく、また架
橋剤として作用できるようにエチレン性不飽和基を含有
していてもよい。
また本発明において(B)成分として前記親水性ポリ
マー以外に例えば、水酸基、アミノ基、スルホン酸基等
の親水性基および/あるいはポリオキシアルキレン鎖を
有するポリマーなどを併用してもよい。
なお(B)成分の全組成物中の含有率は、水系現像性
や耐水系インク性を考慮して、5〜50重量%、特に7〜
40重量%が好ましい。
本発明における(C)成分のエチレン性不飽和化合物
は少なくとも1個の末端エチレン性基を含有するもので
あり、この化合物は遊離ラジカル開始された連鎖生長付
加重合により高分子重合体を形成し得るものである。適
当なエチレン性不飽和化合物はポリオール類の不飽和エ
ステル、特にα−メチレンカルボン酸とのかかるエステ
ル類であり、例えばエチレングコールジ(メタ)アクリ
レート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、グリセロールジアクリレート、1,3−プロパンジオ
ールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ
(メタ)アクリレート、1,2,4−ブタントリオールトリ
(メタ)アクリレート、1,4−シクロヘキサンジオール
ジ(メタ)アクリレート、1,6−メキサンジオールジ
(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ
(メタ)アクリレート、ジアリルフタレート、フマル酸
ジエチルエステル、マレイン酸ジブチルエステルなどが
挙げられ、またN−メチルマレイミド、N−エチルマレ
イミド、N−ラウリルマレイミドなどのN置換マレイミ
ド化合物、オリゴニトリル・ブタジエンジ(メタ)アク
リレート、オリゴニトリル・ウレタン(メタ)アクリレ
ート、オリゴウレタンジ(メタ)アクリレート、オリゴ
ブタジエンジ(メタ)アクリレート、オリゴブタジエン
・ウレタンジ(メタ)アクリレートなどのオリゴ(メ
タ)アクリレートが挙げられ、これらは単独でも組合せ
て用いてもよい。
(C)成分の組成物中の含有率は1〜50重量%が好ま
しく、1重量%より少ないと光重合性に支障が出るた
め、現像後に画像が残らなくなる。逆に50重量%より多
いと形状保持性に支障が出る。また光照射後の版が硬
く、脆くなるため、フレキソ印刷用版材としては不向き
になるので好ましくない。さらに望ましくは5〜40重量
%である。
本発明の(D)成分である成分(B)の溶解度が成分
(A)の溶解度より大である溶剤としては、極性の高い
溶剤が挙げられる。即ち親水性ポリマー(B)成分を膨
潤、分散、溶解するが、疎水性ポリマーに対する膨潤度
が小さい溶剤である。このような溶剤として具体的に
は、水、炭素数が1〜5であるアルコール等を好ましい
例として挙げることが出来、前記水にはアルキルベンゼ
ンスルホン酸ソーダ、アルキルナフタレンスルホン酸ソ
ーダ、アルキルスルホン酸ソーダ、アルキルエーテルス
ルホン酸ソーダなどの界面活性剤や脂肪酸、水酸化リチ
ウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、ホウ酸ナト
リウム、炭酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、酢酸マグネ
シウムあるいはそれらの塩を含有していても良い。また
アルコールとしてはメチルアルコール、エチルアルコー
ル、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、ブ
チルアルコール、イソブチルアルコール、t−ブチルア
ルコール、ペンチルアルコール、ネオペンチルアルコー
ルなどが挙げられる。更には本発明(D)の要件を満た
すものであれば、エステル系、ケトン系、アミド系溶剤
等を挙げることが出来る。具体的には酢酸エチル、酢酸
ブチル、酢酸イソブチル、メチルセロソルブ、エチルセ
ロソルブ、アセトン、メチルエチルケトン、メチルブチ
ルケトン、ホルムアミド、ジメチルホルムアミド、ジメ
チルアセトアミドなどが挙げられる。これらの溶剤は単
独あるいは組み合せて混合溶剤として使用することが出
来る。
本発明の(D)成分は、フレキソ印刷版の性能発現上
全組成物中に含有される量が限定され、その範囲は、全
組成物に対して0.001重量%〜2重量%未満であり好ま
しくは、0.001重量%〜1.5重量%である。(D)成分の
含有量が全組成物に対して2重量%以上では、光重合前
の原版が軟くなりコールドフロー、塑性変形等が発生す
ることになり、また光重合、製版後のレリーフとして、
凸部の変形(いわゆるロースポット)を生じ、鮮明に画
像を得ることが出来ない。
本発明における(E)成分である光重合開始剤として
は、例えばベンゾフェノン類、ベンゾイン類、アセトフ
ェノン類、ベンジル類、ベンゾイン・アルキル・エーテ
ル類、ベンジルアルキルケタール類、アントラキノン
類、チオキサントン類等が挙げられる。具体的には、ベ
ンゾフェノン、クロル・ベンゾフェノン、ベンゾイン、
アセトフェノン、ベンジル、ベンゾイン、メチル・エー
テル、ベンゾイル・エチル・エーテル、ベンゾイン・イ
ソプロピル・エーテル、ベンゾイン・イソブチルエーテ
ル、ベンジル・ジメチルケタール、ベンジル・ジエチル
・ケタール、ベンジル・ジ・イソプロピル・ケタール、
アントラキノン、2−クロルアントラキノン、チオキサ
ントン、2−クロル・チオキサントン等がある。これら
は組成物中、0.01〜5重量%含有されるのが好ましい。
0.01%より少ないと光重合開始能に支障が出、5%より
多いと、自ら庶光により硬化深度が得られなくなり、現
像により画像が欠け易くなるので好ましくない。さらに
望ましくは0.1〜3重量%である。
本発明において、光架橋反応を抑制することなく、単
に熱重合のみを防止するために、前記要件(A)〜
(E)以外に(F)熱重合禁止剤を0.001〜5重量%含
有させてもよい。有用な熱重合禁止剤としては例えば、
ハイドロキノン、ハイロドロキノンモノエチルエーテ
ル、カテコール、p−t−ブチルカテコール、2,6−ジ
−t−ブチル−p−クレゾールなどが挙げられる。
本発明の感光性樹脂組成物には他に可塑剤として、液
状ポリブタジエンゴム、液状ポリアクリロニトルブタジ
エンゴム、液状ポリスチレンブタジエンゴム、液状イソ
プレンゴム等の、液状ゴムやポリビニルクロライド、塩
素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン等の比較的低
分子量のエラストマー、シリカ、硅藻土等の微粉体等を
含有することができる。
本発明の製造法によって得られる感光性樹脂組成物
は、以下に述べる少なくとも3種類のうちから選ばれる
一種以上の相構造を形成し、水現像性及び耐水系又はア
ルコール系インク性を有する。
第一は、疎水性ポリマーを主成分とする相および親水
性ポリマーを主成分とする相を有する粒子を含有し、疎
水性ポリマー及び親水性ポリマーを連続相に均一に含有
する相構造である。本相構造における粒子は疎水性ポリ
マーを主成分とする相(以下a相という)および親水性
ポリマーを主成分とする相(以下b相という)を有する
少なくとも2相より構成され、必要に応じて可塑剤等を
有する3相以上より構成されてもよい。粒子内における
各相の構成は任意でよいが、a相が粒子の中心付近に存
在し、b相がa相の周囲に存在することが好ましい。粒
子内における各相の含有比は任意でよい。粒子内におけ
る各相はa相では疎水性ポリマーが必須であり、b相で
は親水性ポリマー成分が必須である。なおa相は親水性
成分を多少含有してもよく、またb相は疎水性成分を多
少含有してもよい。この場合組成比は任意であり、粒径
および粒度分布も任意でよいが、解像度、現像性の点で
粒径は0.01μ〜数100μが好ましい。
前記相構造は、顕微鏡で観察すると前記した粒子を分
散相とし、その粒子の粒径は10〜数100μmであり、染
色することによって疎水性ポリマーと親水性ポリマーと
を主成分とする相が存在し、連続相として、疎水性成分
と親水性成分が均一混合されて含有しているのが判る。
第二は、疎水性ポリマーを主成分とするa相および親
水性ポリマーを主成分とするb相を有する微小粒子の凝
集体を含み、疎水性ポリマー及び親水性ポリマーが連続
相に均一混合されて含有する相構造である。本相構造に
おける微小粒子は、a相およびb相を有する少なくとも
2相より構成され、必要に応じて可塑剤等を有する3相
以上より構成されてもよい。微小粒子内における各相の
構成は任意でよいが、a相が微小粒子の中心付近に存在
し、b相がa相の周囲に存在することが好ましい。微小
粒子内における各相の含有比は任意でよい。なお微小粒
子内における各相は各々a相では疎水性ポリマーが必須
であり、b相では親水性ポリマーが必須であるがa相は
親水性成分を含有してもよく、b相は疎水性成分を含有
してもよい。また粒径は任意でよいが、解像度、現像性
の点で微小粒子の粒径は0.001μ〜100μ、該微少粒子が
凝集して得られる粒子の粒径は0.01μ〜数100μが好ま
しい。
前記相構造は、顕微鏡で観察すると前記した微小粒子
が凝集した粒子を分散相とし、染色することによって疎
水性ポリマーと親水性ポリマーを含有する相が存在し、
連続相として、疎水性成分、親水性成分が均一混合され
て含有されているのが判る。
第三は、親水性ポリマーを主成分とする粒子が1cm2
り1×102個以上分散し、その他の成分が均一混合され
て連続相に含有する相構造である。
前記粒子は、親水性ポリマーを主成分とするが、疎水
性成分、親水性成分、溶剤等他の成分を多少含有してい
てもよく、親水性ポリマーを主成分とする粒子が1cm2
り1×102個以上、好ましくは1×103個以上、さらに1
×104個以上存在することが好ましい。なお粒径および
粒度分布は、任意でよいが、解像度、現像性の点で0.00
1μ〜100μが好ましい。
前記相構造も、染色して顕微鏡で観察することにより
確認出来る。なお本発明における分散相と連続相の構成
比は任意である。
本発明は、前記各成分を任意の順序により、親水性ポ
リマーを膨潤させる溶剤、つまり(D)成分と必要によ
り疎水性ポリマーを膨潤する溶剤と混合分散し、(D)
成分の含有量が0.001〜2重量%未満になるように除去
する感光性樹脂印刷原版の製造法である。又(D)成分
を除去する際、前記各組成を混合攪拌することも好まし
い。(D)成分を除去する条件として温度、圧力は任意
でよく、装置は連続式又はバッチ式であってもよい。
なお本発明製造法によって得られる感光性樹脂印刷原
版および印刷版の相構造は、前記したように、親水性ポ
リマーを膨潤させる溶剤つまり(D)成分が0.001〜2
重量%未満存在させることによって得られるが、好まし
くは(D)成分の疎水性ポリマーを膨潤させる溶剤(以
下(G)成分という)とを任意の割合で使用することに
より容易に得ることが出来、例えば(D)成分/(G)
成分が1/15〜10/1、好ましくは1/2〜1/10の割合で混合
した溶剤を少なくとも2重量%以上配合し、最終の印刷
原版の状態で(D)成分を0.001〜2重量%未満まで前
記溶剤を除去するのが好ましい。
この他に、相構造を形成させる方法として、本発明に
おける構造を有する微粒子をあらかじめ、エマルジョン
重合、溶融押し出し、ミルブレンド等をはじめとする手
段により調製し、感光性樹脂組成物調製時に分散するこ
とも可能であり、これらの方法に限定されない。
本発明の感光性樹脂印刷原版及び印刷版は、前記した
(D)成分の含有量が0.001〜2重量%未満である感光
性樹脂組成物を適当な支持体例えばポリエステル、ポリ
エチレン、ポリプロピレンなどのフイルムに加熱、圧着
することにより作成することが出来る。また支持体と異
なる面に同じ様なフイルムあるいは水系現像液に可溶な
ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド、ヒドロキ
シプロピルセルロース等の薄層をコーティング又はラミ
ネートしたフイルムを設けてもよい。
なお、さらに積層するカバー層としては、剥離可能な
プラスチックフイルムが用いられ、本発明においてはポ
リエステルフイルムが最適である。
前記方法によって得られた感光性樹脂印刷原版を硬化
させる際に使用される紫外線は150〜500mμの波長、特
に300〜400mμの波長領域のものが有効であり、使用さ
れる光源としては低圧水銀灯、高圧水銀灯、カーボンア
ーク灯、紫外線けい光灯、ケミカルランプ、キセノンラ
ンプ、ジルコニウムランプが望ましい。本発明製造法に
より得られる感光性樹脂印刷原版は上記光源を用いて透
明画像を有するネガフイルムを当てて紫外線を照射し画
像露光させた後、露光されない非画像部を約25〜50℃の
現像液を用いて除去することにより、鮮明なレリーフ画
像を有する印刷版が得られる。
前記現像液としては、生活用水一般を含むPH5.0〜9.0
の水が最適であり、該水を主成分として、水酸化ナトリ
ウム、炭酸ナトリウム等のアルカリ性化合物、界面活性
剤、水溶性有機溶剤等を含有してもよい。なお上記界面
活性剤としては、アルキルナフタレンスルホン酸ソー
ダ、アルキルベンゼンスルホン酸ソーダ等が最適であ
り、他に、アニオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性
剤、カチオン系界面活性剤、両性界面活性剤が使用でき
る。
本発明の製造法により得られる感光性樹脂印刷原版及
び印刷版は、ゴム弾性を有し、耐インク性、インクの転
移性、耐刷性にも優れているので、主にフレキソ印刷版
として有用であるが、フォトレジスト用、サンドブラス
ト用にも適用でき、他に紫外線によって硬化するエラス
トマーとしての用途例えば接着剤、フイルム、塗料、そ
の他にも使用することが出来る。
(作 用) 本発明の製造法により得られる感光性樹脂印刷原版及
び印刷版の特徴として疎水性ポリマーを主成分とする相
を包囲するように親水性ポリマーを主成分とする相が存
在する粒子を分散相とし、親水性成分と疎水性成分を有
する相をマトリックス相とする相構造を挙げることが出
来、現像時、マトリックス相及び分散相粒子中の親水性
ポリマーを主成分とする相が、吸水膨潤分散し、分散相
の疎水性ポリマーを主成分とする相を現像液中に分散さ
せることができる。この構造によると疎水性ポリマーの
含有量を増大させ、親水性ポリマーの含有量を小さくし
ても水現像が可能となり、従って親水性成分の含有量を
小さくできるので、レリーフ部の耐水系インク性が向上
されるものと思われる。
なお、前記構造を得るためには、既に述べたが、感光
性樹脂の各成分を溶液混合し、溶剤を除きながら板状に
成形するまでに、親水性ポリマーを膨潤、分散、溶解さ
せるが、ガラス転移温度が5℃以下の疎水性ポリマーの
膨潤、溶解性が小さい溶剤(D)成分を添加することが
必要である。この溶剤を使用することにより、水現像が
可能な相構造を形成し、これにより親水性ポリマーの配
合比をおさえることが可能となるため耐水系インク性が
向上されるのである。
(実施例) 以下実施例により本発明を具体的に説明するが、本発
明はこれらの実施例に限定されるものではない。
なお実施例中、部とあるのは重量部を意味する。
また本発明製造法により得られる印刷原版および印刷
版の硬度、反発弾性、相構造の確認および残存溶剤量は
以下の方法で測定した。
硬度:JIS−K6301に準ずるスプリング式硬さ試験(A
形)法により20℃で測定した。
反発弾性率:φ10m/m(重さ4.16g)の鋼鉄製ボールを
20cm地の高さより落下させ、跳ね戻る高さ(a)を読み
とり、(a/20)×100%表示とした。
相構造の確認:得られた印刷原版の感光性樹脂層を−
60℃においてクライオミクロトーム(ライヘルトウルト
ラカットN)で2μmの切片を作成し、OSO4の蒸気で染
色することによって、疎水性ポリマーのみが染色され
ず、その状態を反射型顕微鏡で観察し、相構造をFT−IR
顕微法(BIOLAD Digilab FTS−40/UMA−300)で局所組
成分析した。または前記感光性樹脂層を25℃においてプ
リモシアニン(クリスタルバイオレット)1.0%水溶液
に30分間浸漬することによって、親水性ポリマーが選択
的に染色され、クライオミクロトーム(ライヘルトウル
トラカットN)で2μmの切片を作製し反射型顕微鏡で
観察した。
残存溶剤測定法 水分量 電量滴定方法 ディジタル微量水分測定装置 CA−02型、三菱化成工業(株) メタノール分量 ガスクロマトグラフ法 G180型 (株)柳本製作所 カラム ポラパックQ 実施例1 ヘキサメチレンジイソシアネート21.8部、ジメチロー
ルプロピオン酸15.4部、ポリテトラメチレングリコール
(PG−100 日本ポリウレタン工業(株)製)7.6部、お
よびジラウリン酸ジ−n−ブチルスズ1.0部をテトラヒ
ドロフラン300部に溶解した溶液を攪拌機の付いた1
フラスコに入れ、攪拌を続けながらフラスコを65℃に加
熱し3時間反応を続けた。一方、別の容器で、末端アミ
ノ基含有アクリロニトリル・ブタジエンオリゴマー(Hy
car ATBNBNX 1300×16宇部興産(株)製)55.3部をメチ
ルエチルケトン100部に溶解して調整した溶液を上記の
1フラスコ内に室温下で攪拌しながら添加した。
得られたポリマー溶液を減圧乾燥してテトラヒドロフ
ラン、メチルエチルケトンを除去し、数平均分子量が2
1,000のポリマーを得た。次に該ポリマー100部をメチル
エチルケトン100部に溶解した溶液に、水酸化リチウム
4.8部をメチルアルコール100部に溶解した溶液を室温下
で攪拌しながら添加し、さらに30分間攪拌することによ
って親水性ポリマー(I)を得た。
上記親水性ポリマー(I)10部、疎水性ポリマーとし
て、塩素化ポリエチレン(H−135 大阪曹達(株)
製)45部、スチレン・ブタジエンゴム(SBR1507 日本
合成ゴム(株)製)15部、ブタジエンオリゴアクリレー
ト(PB−A 共栄社油脂(株))28.5部、ベンジルジメ
チルケタノール(イルガキュア651、チバガイギー
(株)製)1部およびハイドロキノンモノメチルエーテ
ル0.5部をトルエン40部、水10部に溶解、分散させ、加
熱ニーダーを用いて105℃で混練し脱泡後、得られた感
光性樹脂組成物をヒートプレス機で105℃、100kg/cm3
圧力で、125μm厚みのポリエステルフイルムと、同じ
ポリエステルフイルム上に2μmのポリビニールアルコ
ールを片面にコートしたポリエステルフイルム間で、ポ
リビニルアルコールコート層が感光性樹脂と接するよう
1分間加熱加圧して厚さ2.8mmのシート(印刷原版)を
作成した。
最上層のポリエステルフイルムを剥離して感光性樹脂
層上にポリビニールアルコール膜を残し、画像を有する
ネガフイルムをその上に密着して水銀灯(大日本スクリ
ーン社製)で、照度25W/m2、5分間露光を行った。ネガ
フイルムを除いた後、アルキルナフタレンスルホン酸ソ
ーダ2重量%を含有する中性水で40℃15分間、ブラシに
よる現像を行ったところ、レリーフ(印刷版)の深度1.
2mmの画像パターンが得られた。この画像パターンは使
用したネガフイルムの画像を忠実に再現していた。また
得られたレリーフは、インキの受理転移性もよく、鮮明
な画像を示していた。
得られたレリーフを−60℃においてクライオミクロト
ーム(ライヘルトウルトラカットN)で2μmの切片を
作成し、OSO4の蒸気で染色、反射型顕微鏡で観察し、相
構造をFT−IR顕微法(BIOLAD Digilab FTS−40/UMA−30
0)で局所組成分析した。
各組成のうち疎水性成分である塩素ポリエチレンのみ
が染色されず親水性成分を含有し、ブタジエン成分を含
有する他の成分が染色された。
分散相は10〜数10μmの粒径を有し、染色された相が
染色されない相を包囲したような粒子が存在しているの
が判った。なおIR分析により分散相、連続相はともに疎
水性成分である塩素化ポリエチレンと親水性成分を含有
するブタジエン成分を含有しているが、連続相は分散相
に比べてブタジエン成分の含有量が多いことが示され
た。
なお得られた前記シート(印刷原版)およびレリーフ
(印刷版)を25℃においてプリモシアニン(クリスタル
バイオレット)1.0%水溶液に30分間浸漬し、クライオ
ミクロトーム(ライヘルトウルトラカットN)で2μm
の切片を作成し反射型顕微鏡で観察した。各組成のうち
親水性ポリマー(I)が選択的に染色され、前期OSO4
色と同程度の大きさを有する粒子の内部の一部、周囲及
び連続相が染色されていることが示された。
実施例2 実施例1において、塩素化ポリエチレンを35.8部、ス
チレン・ブタジエンゴムを10.8部、ブタジエンオリゴア
クリレートを36.0部に配合量を変えた以外は全て実施例
1と同様にして印刷原版および印刷版を得た。
得られた印刷原版および印刷版の感光性樹脂層をクリ
スタルバイオレットにより染色し、顕微鏡観察すると、
親水性ポリマーを主成分とする粒子が分散した相構造が
観察された。
実施例3 実施例1の親水性ポリマー(I)において水酸化リチ
ウム4.8部のかわりに水酸化ナトリウム4.56部用いた以
外は全て実施例1と同様にしてレリーフパターンを得た
ところ、ネガフイルムの画像を忠実に再現し、インキの
受理転移性の優れたレリーフが得られた。
また実施例1と同様にOSO4及びクリスタルバイオレッ
トにより染色し、顕微鏡観察すると実施例1と同様の相
構造が観察された。
実施例4 実施例1の親水性ポリマー(I)において水酸化リチ
ウム4.8部のかわりにN,N−ジメチルエチルメタアクリレ
ート17.9部用いた以外は全て実施例1と同様にしてレリ
ーフパターンを得たところネガフイルムの画像を忠実に
再現しインキの受理転移性の優れたレリーフが得られ
た。
また実施例1と同様にOSO4及びクリスタルバイオレッ
トにより染色し、顕微鏡観察すると実施例1と同様の相
構造が観察された。
実施例5 実施例1の親水性ポリマー(I)において水酸化リチ
ウム4.8部のかわりに、水酸化リチウム2.4部、酢酸マグ
ネシウム6.1部を用いた以外は全て実施例1と同様にし
てレリーフパターンを得たところ、ネガフイルムの画像
を忠実に再現し、インキ受理転移性の優れたレリーフが
得られた。
実施例6 実施例1の親水性ポリマー(I)において親水性ポリ
マー(I)のかわりにナトリウム塩化カルボキシル基含
有ポリイソプレン(クラプレンLIR−840 クラレ
(株))を用いた以外全て実施例1と同様にしてレリー
フパターンを得たところネガフイルムの画像を忠実に再
現し、インキ受理転移性の優れたレリーフが得られた。
また実施例1と同様にOSO4及びクリスタルバイオレッ
トにより染色し、顕微鏡観察すると実施例1と同様の相
構造が観察された。
実施例7 実施例1において親水性ポリマー(I)のかわりにナ
トリウム塩化カルボキシル基含有ニトリルブタジエンゴ
ム(ナトリウム塩化NIPOL 1072日本ゼオン(株))を用
いた以外全て実施例1と同様にしてレリーフパターンを
得たところ、ネガフイルムの画像を忠実に再現し、イン
キ受理転移性の優れたレリーフが得られた。
また実施例1と同様にOSO4及びクリスタルバイオレッ
トにより染色し、顕微鏡観察すると実施例1と同様の相
構造が観察された。
実施例8 実施例1において親水性ポリマー(I)のかわりにナ
トリウム塩化カルボキシル基含有スチレン・ブタジエン
(SN−307 住友ノーガタック(株))を用いた以外全
て実施例1と同様にしてレリーフパターンを得たところ
ネガフイルムの画像を忠実に再現し、インキの受理転移
性の優れたレリーフが得られた。
また実施例1と同様にOSO4及びクリスタルバイオレッ
トにより染色し、顕微鏡観察すると実施例1と同様の相
構造が観察された。
実施例9 実施例1において塩素化ポリエチレンのかわりにエピ
クロルヒドリンゴム(エピクロマーH大阪曹達(株)
製)を用いた以外全て実施例1と同様にしてレリーフパ
ターンを得たところネガフイルムの画像を忠実に再現
し、インキの受理転移性の優れたレリーフが得られた。
また実施例1と同様にOSO4及びクリスタルバイオレッ
トにより染色し、顕微鏡観察すると実施例1と同様の相
構造が観察された。
実施例10 実施例1において塩素化ポリエチレンのかわりにスチ
レン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体(シェル
石油化学社製クレイトン1101(商品名)を用いた以外全
て実施例1と同様にしてレリーフパターンを得たところ
ネガフイルムの画像を忠実に再現し、インキの受理転移
性の優れたレリーフが得られた。
また実施例1と同様にOSO4及びクリスタルバイオレッ
トにより染色し、顕微鏡観察すると実施例1と同様の相
構造が観察された。
実施例11 実施例1において親水性ポリマー(I)7.5部、塩素
化ポリエチレン(H−135 大阪曹達(株)製)47.5
部、スチレン・ブタジエンゴム(SBR 1507 日本合成ゴ
ム(株)製)15部、ブタジエンオリゴアクリレート(PB
−A 共栄社油脂(株))、28.5部、ベンジルジメチル
ケタール(イルガキュア651 チバガイギー(株))1
部及びハイドロキノンモノメチル−エーテル0.5部を用
い、後は全て実施例1と同様にしてレリーフパターンを
得たところネガフイルムの画像を忠実に再現し、インキ
受理転移性の優れたレリーフが得られた。
また実施例1と同様にOSO4及びクリスタルバイオレッ
トにより染色し、顕微鏡観察すると実施例1と同様の相
構造が観察された。
実施例12 実施例1において水のかわりにメチルアルコールを用
いた以外全て実施例1と同様にしてレリーフパターンを
得たところネガフイルムの画像を忠実に再現し、インキ
の受理転移性の優れたレリーフが得られた。
また実施例1と同様にOSO4及びクリスタルバイオレッ
トにより染色し、顕微鏡観察すると実施例1と同様の相
構造が観察された。
実施例13 実施例5において水のかわりにメチルアルコールを用
いた以外全て実施例4と同様にしてレリーフパターンを
得たところネガフイルムの画像を忠実に再現し、インキ
受理転移性の優れたレリーフが得られた。
また実施例1と同様にOSO4及びクリスタルバイオレッ
トにより染色し顕微鏡観察すると実施例1と同様の相構
造が観察された。
参考例 実施例1〜13で得られた印刷原版の感光性樹脂層中の
残存溶剤量、現像速度、硬度及び反発弾性率を表1に示
す。
(発明の効果) 以上本発明の製造法により得られる感光性樹脂印刷原
版及び印刷版は充分なゴム弾性を有し、水現像が可能
で、かつ耐水系インキ性という相矛盾する性質をもって
いるので、産業界、環境衛生上などに寄与すること大で
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−27715(JP,A) 特開 昭63−186248(JP,A) 特開 平2−264255(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03F 7/00 - 7/42

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)ガラス転移温度が5℃以下の疎水性
    ポリマー、(B)親水性ポリマー、(C)エチレン性不
    飽和化合物、(D)前記成分(B)の溶解度が成分
    (A)の溶解度より大である溶剤及び(E)光重合開始
    剤を含有する感光性樹脂層を有する印刷原版を製造する
    に際し、該製造工程の任意の段階において成分(D)を
    0.001重量%以上2重量%未満になるように除去するこ
    とを特徴とする感光性樹脂組印刷原版の製造法。
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