JPH07168358A - 感光性樹脂組成物 - Google Patents

感光性樹脂組成物

Info

Publication number
JPH07168358A
JPH07168358A JP31695693A JP31695693A JPH07168358A JP H07168358 A JPH07168358 A JP H07168358A JP 31695693 A JP31695693 A JP 31695693A JP 31695693 A JP31695693 A JP 31695693A JP H07168358 A JPH07168358 A JP H07168358A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
photosensitive resin
compound
polymer
phase
hydrophilic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP31695693A
Other languages
English (en)
Inventor
Keizo Kawahara
恵造 河原
Shinichi Tanaka
新一 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyobo Co Ltd
Original Assignee
Toyobo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyobo Co Ltd filed Critical Toyobo Co Ltd
Priority to JP31695693A priority Critical patent/JPH07168358A/ja
Publication of JPH07168358A publication Critical patent/JPH07168358A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 水系現象可能で、耐インキ性および画像再現
性の優れた感光性樹脂組成物を得ること。 【構成】 (A)疎水性化合物、(B)親水性化合物、
(C)光反応性基を有する化合物および(D)光重合開
始剤を含有し、前記(C)成分に対する相溶性が互いに
異なる化合物で分散相および連続相を形成している感光
性樹脂組成物であって、前記分散相が、平均粒径が0.
001〜10μmである非架橋性樹脂微粒子であること
を特徴とする感光性樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はゴム弾性を有し、水系現
象可能で、かつ耐インキ性の優れた感光性樹脂組成物に
関し、特に本発明はフレキソ印刷用として有用な感光性
樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のフレキソ印刷用感光性樹脂版とし
ては有機溶剤で現象するものが知られているが、これら
の印刷版は毒性、引火性など人体および環境への安全性
に問題があった。そのためこれに代わるものとして、水
系現象可能な感光性樹脂組成物が提案されている。たと
えば、共役ジエン系炭化水素とα,β−エチレン性不飽
和カルボン酸またはその塩を必須成分とし、これにモノ
オレフィン系不飽和化合物とを含む共重合体と光重合性
不飽和単量体、光増感剤を含有する感光性樹脂組成物を
用いる方法(特開昭52-134655 号公報、特開昭53-10648
号公報、開昭61-22339号公報参照)や、共役ジエン系炭
化水素重合体又は共役ジエン系炭化水素とモノオレフィ
ン系不飽和化合物との共重合体と親水性高分子化合物、
非気体状エチレン性不飽和化合物および光重合開始剤を
必須成分として含有する感光性エラストマー組成物(特
開昭60-211451 号公報参照)、α,β−エチレン性不飽
和基を含有する疎水性オリゴマー、エストラマー水膨潤
性物質及び光重合開始剤を必須成分として含有する感光
性樹脂組成物(特開昭60-173055 号公報参照)等があ
る。
【0003】また刷版の機械的強度、反発弾性等の性能
の向上を目的として、硬質の有機微粒子を含有する感光
性樹脂組成物(特開昭63-8648 号公報参照) 、水現像性
の付与、水性インキ耐性の付与及び印刷性の向上を目的
として架橋樹脂微粒子を含有する感光性樹脂組成物(特
開平2-175702号、特開平3-228060号、特開平5-150451
号、特開平4-293907号、特開平4-293909号、特開平4-29
4353号、特開平4-340968号、特開平5-32743 号、特開平
5-204139号公報参照)、刷版のインキ受容性向上を目的
として2相構造を有し、ジアゾ化合物、重クロム酸塩を
連続相に含み分散相が10μ以下の粒子を含有する感光性
樹脂組成物(特公昭59-36731号公報参照)等がある。
【0004】上記組成物において、特開昭52-134655
号、特開昭53-10648号、開昭61-22339号公報では、水系
現像液、例えばアルカリ水溶液、又はアルカリ水溶液─
有機溶剤系による現像が可能であるが、PH5.0 〜9.0 の
いわゆる生活用水による現象が困難であり、かつレリー
フ部の耐インキ性が充分でない等問題点を含んでいる。
また上記組成物において、特開昭60-211451 号、特開昭
60-173055 号公報では、水系現像を可能とするためには
親水性成分が連続相に含まれていなくてはならず、その
場合親水性成分の含有量は熱力学的安全性上、分散相形
成成分含有量より多くする必要がある。この場合もまた
水現像性とレリーフ部の耐インキ性の両立は困難であ
る。
【0005】また、上記組成物において、特開昭63-864
8 号公報では、レリーフ部の画像再現性、解像度、硬
度、ゴム弾性、機械的強度、水現像性及び耐インキ性の
バランスが、硬質の有機樹脂微粒子の粒径と含有量に支
配され、各特性を同時に満足することは困難である。さ
らに上記組成物において、特開平2-175702号、特開平3-
228060号、特開平5-150451号、特開平4-293907号、特開
平4-293909号、特開平4-294353号、特開平4-340968号、
特開平5-32743 号、特開平5-204139号公報では、架橋樹
脂微粒子により水現像性を付与することは可能である
が、刷版が架橋樹脂微粒子のみで構成されるため、樹脂
微粒子同士の融着、凝集が発生するため、安定した生産
が困難である。また特公昭59-36731号公報は、平版印刷
版等の薄膜版では実用性があるが、フレキソ版等の厚膜
版に適用することは困難である。
【0006】なお感光性樹脂組成物として、その光学特
性、即ち光透過性が基本であり、構成原材料間の相溶性
が良好であることが要求される。従って、水現像性を付
与するために組成物中に含まれる親水性ポリマーは、本
来その極性の高いものが多いので、混合する他の原料も
極性が高い方が好ましい。ところが弾性を付与するため
に含まれる共役ジエン系炭化水素の重合体は一般に極性
が低いために、相溶性の良い親水性ポリマーの種類や混
合する比率が限定されるという欠点がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術における種々の問題点を解決するもであり、優れた弾
性を有し、水系現像性および耐インキ性という相矛盾し
た要求に応えられる感光性樹脂組成物を得ることを課題
とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記課題を
解決するため鋭意研究、検討した結果、感光性樹脂印刷
版の相構造を制御することによって前記問題点を解決す
ることができた。すなわち本発明は、(A)疎水性化合
物、(B)親水性化合物、(C)光反応性基を有する化
合物および(D)光重合開始剤を含有し、前記(C)成
分に対する相溶性が互いに異なる化合物で分散相および
連続相を形成している感光性樹脂組成物であって、前記
分散相が、平均粒径が0.001〜10μmである非架
橋性樹脂微粒子であることを特徴とする感光性樹脂組成
物である。
【0009】本発明において、(A)成分である疎水性
化合物としては、有機化合物の反応体であり、分子量が
500以上であるポリマー、オリゴマーおよび脂肪酸ま
たはその誘導体などがあり、ポリマーとして好ましく
は、ガラス転移温度が5℃以下のポリマーであり、汎用
エラストマーとして用いられるものが含まれる。例えば
共役ジエン系炭化水素を重合させて得られる重合体、ま
たは共役ジエン系炭化水素とモノオレフイン系不飽和化
合物を重合させて得られる共重合体、共役ジエン系炭化
水素を含まない重合体等が挙げられる。なお共役ジエン
系炭化水素としては1,3ブタジエン、イソプレン、クロ
ロプレン等が使用され、単独で用いてもよいし、2種類
以上混合使用してもよい。またモノオルフイン系不飽和
化合物としては、スチレン、α−メチルスチレン、o−
メチルスチレン、m−メチルスチレン、P−メチルスチ
レン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、塩化ビ
ニル、塩化ビニリデン、アクリルアミド、メタクリルア
ミド、酢酸ビニル、アクリル酸エステル、メタクリル酸
エステル等が使用される。
【0010】前記共役ジエン系炭素化水素を重合させて
得られる重合体、又は共役ジエン系炭素化水素とモノオ
レフィン系不飽和化合物を重合させて得られる共重合体
としては、ブタジエン重合体、イソプレン重合体、クロ
ロプレン重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチ
レン−イソプレン共重合体、スチレン−クロロプレン共
重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、アク
リロニトリル−イソプレン共重合体、アクリロニトリル
−クロロプレン共重合体、メタクリル酸メチル−ブタジ
エン共重合体、メタクリル酸メチル−イソプレン共重合
体、メタクリル酸メチル−クロロプレン共重合体、アク
リル酸メチル−ブタジエン共重合体、アクリル酸メチル
−イソプレン共重合体、アクリル酸メチル−クロロプレ
ン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン
共重合体、アクリロニトリル−スチレン共重合体、アク
リロニトリル−クロロプレン−スチレン共重合体等が挙
げられる。
【0011】前記共役ジエン系炭化水素を含まない重合
体としては、塩素を特定量含有するエラストマー及び非
共役ジエン系炭化水素を挙げることができる。ゴム弾性
を示すものは、塩素含有率が50〜10重量%で、かつガラ
ス転移温度(以下Tgという)が5℃以下のポリマーであ
り、塩素原子を含有する単量体の重合、又は塩素原子を
含有する単量体と共重合しうる他の単量体との共重合か
ら得られる。なお塩素又は塩素を含む活性物質と塩素原
子を含有しない重合体を反応することからも得られ、具
体的には下記のものを挙げることができる。エピクロル
ヒドリン重合体、エピクロルヒドリンーエチレンオキシ
ド共重合体、エピクロルヒドリンープロピレンオキシド
共重合体および、又はこれらとアリルグリシジルエーテ
ルの共重合体であるエピクロルヒドリンゴム〔大阪曹達
工業(株)製エピクロマー,Goodvich(株)製HYDRIN,
日本ゼオン(株)製GECHRON 、ゼオスパン、Hevcules
(株)製 HERCLOR 〕、塩素化ポリエチレン〔昭和電工
(株)製 エラスレン、大阪曹達工業(株)製 ダイソ
ラック、Hoechst (株)製 HORTALITZ 、Dow Chemical
(株)製 DOW CPE 〕、塩化ビニル共重合体、塩化ビニ
リデン、塩化ポリプロピレン、塩素化エチレンープロピ
レンゴムなどが挙げられ、これらのポリマーは単独で
も、二種類以上組合せて用いてもよい。また光照射後の
感光性樹脂組成物の物性は本発明における疎水性成分の
性質に大きく依存するので疎水性成分が本質的にゴム弾
性体であることが好ましい。そのため、そのTgは5℃以
下が必要であり、特に−10℃以下が好ましい。
【0012】なお疎水性成分として塩素を特定量含有し
ないポリマーであっても、ゴム弾性を有しておればよ
く、具体的には、イソブテンとノルマルブテンを反応し
て得られるポリブテン、エチレンプロピレンゴム、ブチ
ルゴム、スチレンブタジエンゴムあるいはそのブロック
共重合体を水素添加して得られるポリマー、スチレンイ
ソプレンゴムあるいはそのブロック共重合体を水素添加
して得られるポリマーなどのオレフィンを重合して得ら
れるポリマー、アクリル酸エステル又はメタアクリル酸
エステルを重合して得られるアクリルゴム、あるいはア
クリルゴムを加水分解して得られるゴムおよびポリウレ
タン系エラストマーなどが挙げられる。
【0013】また疎水性化合物として脂肪酸またはその
誘導体、アルコールおよびアミンまたはそれらの混合物
があり、ステアリン酸などのC6 〜C24の飽和脂肪酸、
またはその誘導体として多価アルコールとの脂肪酸エス
テルやアミンとの脂肪酸アミドが挙げられ、脂肪酸エス
テルとしては、モノグリセリン脂肪酸エステル、有機酸
モノグリセライド、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポ
リグリセリン縮合ヒドロキシ脂肪酸エステル、プロピレ
ングリコール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステ
ル、脂肪酸グリセリン、ジ脂肪酸グリセリン、ジ脂肪酸
プロピレングリコールなどがあり、脂肪酸アミドとして
は、オクチルアミド、カプリルアミド、ラウリルアミ
ド、ミリスチルアミド、セチルアミド、ステアリルアミ
ドなどが挙げられる。またアルコールとしては、オクチ
ルアルコール、カプリンアルコール、ラウリルアルコー
ル、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステア
リルアルコールなどが挙げられ、アミンとしては、オク
チルアミン、カプリルアミン、ラウリルアミン、ミリス
チルアミン、セチルアミン、ステアリルアミンなどが挙
げられる。なお前記化合物の混合物として、ヒマシ硬化
油、ワックス牛脂硬化油、魚油硬化油、菜種硬化油、パ
ーム硬化油などが挙げられる。
【0014】なお本発明では、前記疎水性化合物のみな
らずこれと相容性の良好かつ耐オゾン性のあるエラスト
マー、たとえばアクリルゴム、ポリウレタン系エラスト
マーなどをブレンドしてもよい。本発明における疎水性
化合物の全組成物中の含有率は、印刷版としての物性お
よび形状保持性を考慮して20重量%以上、特に30重量%
以上が好ましく、また光重合性の点からみて、80重量%
以下、特に70重量%以下が好ましい。
【0015】次に本発明における(B)成分である親水
性化合物とは、水、または水を主成分として、アルカリ
性水溶液、酸性水溶液、有機溶剤、又は界面活性剤等を
含む現像液に可溶あるいは膨潤(分散)する分子量が5
00以上であるポリマー、オリゴマーおよび分子量が5
00未満である有機化合物であり、ポリマーとしては、
−C02M基、−SO3M基、(Mは水素原子、周期表第I、I
I、III 族元素、アミン、アンモニウムを示す)、−NH
2 、−OH などの親水基を有し、かつ鎖状で架橋の無い
ポリマーが好ましい。このような親水性ポリマーの例と
して、ポリビニルアルコール(PVA)、カルボキシメチル
セルロースなどの汎用樹脂の他に(メタ)アクリル酸と
ジエン化合物を共重合させたジエン系ゴム、無水マレイ
ン酸で変性した液状ポリブタジエン、又特に効果的な骨
格としては -COOM基(Mは水素原子、周期表第I、II、
III 族元素、アミン、アンモニウムを示す)を50〜50,0
00当量/106g有するポリマーであり、前記周期表I、I
I、III 族元素としては、ナトリウム、カリウム、リチ
ウムなどのアルカリ金属、カルシウム、マグネシウムな
どのアルカリ土類金属、ホウ素、アルミニウムなどが挙
げられる。なお本発明において -COOM基が50当量/106g
未満では水に対する親和性が劣り中性水で現像すること
が難しく、一方50,000当量/106gを超えると、耐水系イ
ンキ性が劣るので好ましくない。
【0016】親水性ポリマーとして具体的には -COOM基
含有ポリウレタン、 -COOM基含有ポリウレアウレタン、
-COOM基含有ポリエステル、 -COOM基含有エポキシ化合
物、-COOM基含有ポリアミド酸、 -COOM基含有アクリロ
ニトリル−ブタジエンコポリマー、 -COOM基含有スチレ
ン−ブタジエン−コポリマー、 -COOM基含有ポリブタジ
エン、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸ナトリウ
ム、ポリビニルアルコール(PVA)、カルボキシメチルセ
ルロース(CMC)、ヒドロキシエチルセルロース(HEC) 、
メチルセルロース(MC)、ポリエチレンオキサイド、ポリ
エチレンイミン、及び該化合物誘導体等が使用できる
が、これらに限定されるものではない。
【0017】なお前記親水性ポリマーに含有されるカル
ボキシル基の少くとも一部を中和するために使用される
化合物としては、水酸化リチウム、水酸化カリウム、水
酸化ナトリウム等アルカリ金属の水酸化物、炭酸リチウ
ム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム等の炭酸アルカリ金
属塩、カリウムt−ブトキサイド、ナトリウムメトキサ
イド等のアルカリ金属のアルコキサイド、水酸化カルシ
ウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム等の多
価金属の水酸化物、アルミニウムイソプロポキサイドを
始めとする多価金属アルコキサイド、トリエチルアミ
ン、トリn−プロピルアミン等の第3級アミン、ジエチ
ルアミン、ジ−n−プロピルアミン等の第2級アミン、
エチルアミン、n−プロピルアミン等の第1級アミン、
モルホリン等の環状アミン、N,N−ジメチルアミノエ
チル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエ
チル(メタ)アクリレート等のアミノ基含有(メタ)ア
クリレート、炭酸アンモニウム塩、アンモニウム塩等を
挙げることが出来る。これらは、単独あるいは複数種組
み合せて使用してよい。
【0018】また前記親水性ポリマーは-COOM 基以外に
親水部としてポリオキシアルキレン鎖を有していてもよ
く、また架橋剤として作用できるようにエチレン性不飽
和基を含有していてもよい。また本発明において前記親
水性化合物以外に例えば、水酸基、アミノ基、スルホン
酸基等の親水性基および/あるいはポリオキシアルキレ
ン鎖を有するポリマーなどを併用してもよい。なお本発
明において親水性化合物の全組成物中の含有率は、水系
現象性や耐水系インク性を考慮して、5〜50重量%、特
に5〜40重量%が好ましく、さらに7〜20重量%が望ま
しい。
【0019】本発明における(C)成分である反応性基
を有する化合物としては、活性光線により重合し得るエ
チレン性不飽和基を含有する化合物が挙げられ、機能と
して前記感光性以外に疎水性、親水性あるいは疎水性、
親水性の両性を有してもよく、少なくとも1個の末端エ
チレン性基を含有するものであり、この化合物は遊離ラ
ジカル開始された連鎖生長付加重合により高分子重合体
を形成し得るものである。適当なエチレン性不飽和化合
物はポリオール類の不飽和エステル、特にα−メチレン
カルボン酸とのかかるエステル類であり、例えばエチレ
ングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリ
コールジ(メタ)アクリレート、グリセロールジアクリ
レート、1,3-プロパンジオールジ(メタ)アクリレー
ト、1,4-ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,2,
4-ブタントリオールトリ(メタ)アクリレート、1,4-シ
クロヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6-ヘ
キサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロー
ルプロパントリ(メタ)アクリレート、ジアリルフタレ
ート、フマル酸ジエチルエステル、マレイン酸ジブチル
エステルなどが挙げられ、またN−メチルマレイミド、
N−エチルマレイミド、N−ラウリルマレイミドなどの
N置換マレイミド化合物、オリゴニトリル・ブタジエン
ジ(メタ)アクリレート、オリゴニトリル・ウレタン
(メタ)アクリレート、オリゴウレタンジ(メタ)アク
リレート、オリゴブタジエンジ(メタ)アクリレート、
オリゴブタジエン−ウレタンジ(メタ)アクリレートな
どのオリゴ(メタ)アクリレートが挙げられ、これらは
単独でも組合せて用いてもよい。
【0020】前記(C)反応性基を有する化合物の組成
物中の含有率は1〜50重量%が好ましく、1重量%より
少ないと光重合性に支障が出るため、現像後に画像が残
らなくなる。逆に50重量%より多いと形状保持性に支障
が出る。また光照射後の版が硬く、脆くなるため、フレ
キソ印刷版用材としては不向きになるので好ましくな
い。さらに望ましくは5〜40重量%である。エチレン性
不飽和基を含有する化合物はその極性すなわち、疎水性
あるいは親水性等により連続相あるいは分散相に存在す
る。
【0021】次に本発明において配合される(D)成分
である光重合開始剤としては、例えばベンゾフェノン
類、ベンゾイン類、アセトフェノン類、ベンジル類、ベ
ンゾインアルキルエーテル類、ベンジルアルキルケター
ル類、アントラキノン類、チオキサントン類等が挙げら
れる。具体的には、ベンゾフェノン、クロルベンゾフェ
ノン、ベンゾイン、アセトフェノン、ベンジル、ベンゾ
インメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベン
ゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエ
ーテル、ベンジルジメチルケタール、ベンジルジエチル
ケタール、ベンジルジイソプロピルケタール、アントラ
キノン、2−クロルアントラキノン、チオキサントン、
2−クロルチオキサントン等がある。これらは組成物
中、0.01〜5重量%含有されるのが好ましい。0.01%よ
り少ないと光重合開始能に支障をきたし、5%より多い
と、自ら庶光により硬化深度が得られなくなって、現像
により画像が欠け易くなるので好ましくない。さらに望
ましくは0.1〜3重量%である。
【0022】なお本発明において、光架橋反応を抑制す
ることなく、単に熱重合のみを防止するために、前記組
成物以外に、熱重合禁止剤を0.001 〜5重量%含有させ
てもよい。有用な熱重合禁止剤としては例えば、ハイド
ロキノン、ハイドロキノンモノエチルエーテル、カテコ
ール、p-t-ブチルカテコール、2,6-ジ-t- フチル-p-ク
レゾールなどが挙げられる。また本発明において、前記
組成物の他に可塑剤として、液状ポリブタジエンゴム、
液状ポリアクリロニトリルブタジエンゴム、液状ポリス
チレンブタジエンゴム、液状イソプレンゴム等の、液状
ゴムや、ポリビニルクロライド、塩素化ポリエチレン、
塩素化ポリプロピレン、等の比較的低分子量のエラスト
マー、シリカ、硅藻土等の微粉体等を含有することがで
きる。
【0023】以上かかる成分を含有する本発明組成物
は、(C)成分に対する相溶性が互いに異なるポリマー
で分散相および連続相を構成しており、該分散相は、平
均粒径0.001〜10μmである非架橋性樹脂微粒子
である。この粒径が10μmを超えると、画像再現性が
悪くなり、0.001μm未満では安定した生産が困難
となる。好ましくは、0.001〜6μmである。なお
本発明における非架橋性樹脂とは、溶剤に対して可溶性
で、三次元構造を有していないことであり、また分岐度
が小さく、分岐成分の含有量として約40重量%以下で
ある樹脂を意味する。このような非架橋性樹脂微粒子
は、疎水性化合物を主成分とする相および親水性化合物
を主成分とする相を有する少なくとも2相より構成さ
れ、必要に応じて可塑剤等を有する3相以上より構成さ
れてもよい。粒子内における各相の構成は任意でよい
が、疎水性化合物を主成分とする相(I)が粒子の中心
付近に存在し、親水性化合物を主成分とする相(II)が
相(I)の周囲に存在することが好ましい。粒子内にお
ける各相の含有比は任意でよい。粒子内における各相は
相(I)では疎水性化合物が必須であり、相(II)では
親水性化合物が必須であり、相(I)には親水性化合物
を多少含有してもよく、また相(II)にも疎水性化合物
を多少含有してもよい。本発明における相構造は、顕微
鏡で観察すると前記した粒子を分散相とし、染色するこ
とによって疎水性化合物と親水性化合物とを主成分とす
る相が存在し、連続相として、疎水性化合物と親水性化
合物とを含有しているのが判る。なお本発明における分
散相と連続相の構成比は任意であり、分散相を構成する
各相は、光硬化後に架橋していてもよく、架橋していな
くてもよい。
【0024】本発明において、前記相構造を形成させる
方法は限定されないが、例えば好ましい方法として、各
成分を混合させる際に、添加時期をずらすことによっ
て、各成分の相溶性の差を利用して分散相を形成させる
方法や、親水性ポリマーを膨潤、溶解するが疎水性ポリ
マーに対する膨潤度が小さい溶剤を配合することによっ
て分散相を形成する方法、また前記2者の方法を組み合
わせた方法等があり、本発明はこれらの方法に限定され
ることはない。前記溶剤として具体的には、水、界面活
性剤を含有する水、界面活性剤として、アルキルベンゼ
ンスルホン酸ソーダ、アルキルナフタレンスルホン酸ソ
ーダ、アルキルエーテルスルホン酸ソーダ、脂肪酸をは
じめとするアニオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性
剤、カチオン系界面活性剤、水酸化リチウム、水酸化カ
リウム、水酸化ナトリウム、ホウ酸ナトリウム、炭酸ナ
トリウム、酢酸ナトリウム、酢酸マグネシウムをはじめ
とする塩を含有する水、メチルアルコール、エチルアル
コール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコー
ル、ブチルアルコール、イソブチルアルコール、tーブ
チルアルコール、ペンチルアルコール、ネオペンチルア
ルコール、及び前記塩を含有するアルコール等を挙げる
ことが出来、これを単独あるいは併用して用いることが
出来る。更には親水性ポリマーを膨潤するものであれば
エステル系、ケトン系、アミド系等の溶剤を挙げること
が出来る。具体的には酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸
イソプロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、メチルセ
ロソルブ、エチルセロソルブ、アセトン、メチルエチル
ケトン、メチルイソブチルケトンホルムアミド、ジメチ
ルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等をはじめとす
る溶剤でありこれに限定されるものではない。これらの
溶剤は、単独あるいは併用して用いることが出来る。
【0025】以上かかる構成よりなる本発明感光性樹脂
版組成物を用いて印刷原版を作成する方法としては、前
記各組成分を任意の順序により適当な溶剤、例えばテト
ラヒドロフラン、ジオキサン、メチルエチルケトン、ト
ルエンシクロヘキサノン、クロロホルム等疎水性ポリマ
ーを膨潤溶解させる溶剤と、水、アルコールをはじめと
する親水性ポリマーを膨潤、溶解、分散させる溶剤に溶
解、混合し、前記溶剤をある程度除去して、適当な支持
体、例えばポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレ
ンなどのフイルムに加熱、圧着することにより作成する
ことが出来る。また支持体と異なる面に同じ様なフイル
ムあるいは水系現像液に可溶なポリビニルアルコール、
ポリアクリルアミド、ヒドロキシプロピルセルロース等
の薄層をコーティング又はラミネートしたフイルムを設
けてもよい。
【0026】前記方法によって得られた感光性樹脂版を
硬化させる際に使用させる紫外線は150 〜500mμの波
長、特に300 〜400mμの波長領域のものが有効であり、
使用される光源としては低圧水銀灯、高圧水銀灯、カー
ボンアーク灯、紫外線けい光灯、ケミカルランプ、キセ
ノンランプ、ジルコニウムランプが望ましい。感光性樹
脂版は上記光源を用いて透明画像を有するネガフイルム
を当てて紫外線を照射し画像露光させた後、露光されな
い非画像部を現像液を用いて除去して本発明感光性樹脂
印刷版が得られる。
【0027】前記現像液としては、生活用水一般を含む
pH5.0 〜9.0 の水が最適であり、該水を主成分として、
水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム等のアルカリ性化合
物、界面活性剤、水溶性有機溶剤等を含有してもよい。
なお上記界面活性剤としては、アルキルナフタレンスル
ホン酸ソーダ、アルキルベンゼンスルホン酸ソーダ等が
最適であり、他に、アニオン系界面活性剤、ノニオン系
界面活性剤、カチオン系界面活性剤、両性界面活性剤が
使用できる。なお現像液は25℃〜45℃で用いられるのが
好ましい。
【0028】前記方法によって得られた感光性樹脂印刷
版はゴム弾性を有し、フレキソ印刷版として有用であ
る。また耐インキ性、インキの転移性耐刷性および画像
再現性にも優れている。なお本発明感光性樹脂組成物
は、主にフレキソ印刷版として有用であるが、フォトレ
ジスト用、サンドプラスト用にも適用でき、他に紫外線
によって硬化するエラストマーとしての用途、例えば接
着剤、フイルム、塗料、その他にも使用することが出来
る。
【0029】
【作 用】本発明組成物の特徴として、分散相である微
粒子を構成する成分が、光硬化する前の段階において架
橋構造を有していない点が挙げられる。粒子が非架橋性
であるため、本組成物を製造する場合、溶剤への膨潤、
分散、溶解性が良好であり、また溶融時の流動性も良好
となるので、安定して生産することができ、また、前記
粒子は連続相中に分散して凝集、融着することがないの
で、水現像性、機械的強度、耐インキ性および画像再現
性等の性能を安定して発現することが可能となる。
【0030】
【実施例】以下実施例により本発明を具体的に説明する
が、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。なお実施例中、部とあるのは重量部を意味する。ま
た本発明印刷版の硬度、反発弾性および相構造の確認を
以下の方法で測定した。 硬 度:JIS-K6301 に準ずるスプリング式硬さ試験
(A形)法により20℃で測定した。 反発弾性率:φ10m/m(重さ4.16g)の鋼鉄製ボールを20cm
の高さより落下させ、跳ね戻る高さ(a)を読みとり、
(a/20)×100%表示とした。 相構造の確認:得られたレリーフを25℃においてプリモ
シアニン(クリスタルバイオレット)1.0 %水溶液に30
分間浸漬することによって、親水性ポリマーが選択的に
染色され、クライオミクロトーム(ライヘルトウルトラ
カットN)で2μm の切片を作成し反射型顕微鏡で観察
した。
【0031】実施例1 ポリテトラメチレングリコール29.0部(保土谷化学
(株)製 G-850)ジメチロールプロピオン酸(藤井義通
商)62.0部、ヘキサメチレンジイソシアネート11
9.0部(日本ポリウレタン工業(株)製)、及びジラ
ウリン酸−n−ブチルスズ5.0部をテトラヒドロフラ
ン300.0部に溶解した溶液を攪拌機の付いた1リッ
トルフラスコに入れ攪拌を続けながらフラスコを65℃
に加熱し、3時間反応を続けた。更にヒドロキシエチル
メタアクリレート26.0部を加え65℃に加熱しなが
ら2時間反応を続けた。別の容器で末端アミノ酸基含有
アクリロニトリル、ブタンジエンオリゴマー(Hycar AT
BK 1300 ×16宇部興産)184.0部をテトラヒドロフ
ラン270.0部に溶解して調整した溶液を上記の1リ
ットルフラスコ内に室温下で攪拌しながら添加した。得
られたポリマー溶液を減圧感想してテトラヒドロフラン
を除去した。得られたポリマーは、還元粘度:η sp/c
(dl/g)=0.22、数平均分子量(Mn)=6703、重量平均分
子量(Mw) =30026 、多分散度(Mw/Mn):4.48、酸
価:63.9(mg KOH)、NMR ケミカルシフト:ポリテトラ
メチレン鎖(6.5ppm(t)) 、ブタジエン鎖(5.4ppm
(t))、メタアクリロイル基(6.2ppm(s))、5.7ppm(s) 、
1.9ppm(s))を示した。
【0032】次に該ポリマー100部をメチルエチルケ
トン100部に溶解した溶液に、水酸化リチウム2.4
部、酢酸マグネシウム5.3部をイオン交換水100部
に溶解した水溶液を室温下で攪拌しながら添加し、さら
に30分間攪拌することによって親水性ポリマー〔I〕
を得た。上記親水性ポリマー〔I〕12部、疎水性ポリ
マーとして、塩素化ポリエチレン(エラスレン 352FA
昭和電工(株)製)46部、スチレン・ブタジエンゴム
(SBR 1507 日本合成ゴム(株)製)14部、ブタジエ
ンオリゴアクリレート(PB-A 共栄社油脂(株))2
7.0部、ベンジルジメチルケタノール(イルガキュア
651、チバガイギー(株)製)1部、ハイドロキノン
モノメチルエーテル0.1部、2,6−ジt−ブチルp
−クレゾール0.05部、トルエン40部および水10
部をバンバリー翼を装備した加圧ニーダーにより、温度
70℃、1×106 dyn/cm2 の剪断応力をかけて分散混
練して後、濃縮をおこない樹脂粒子を有する感光性樹脂
組成物を得た。得られた感光性樹脂組成物をヒートプレ
ス機で100℃、100kg/cm2 の圧力で、ポリエ
ステル系接着剤をコートした125μm厚みのポリエス
テルフィルムと、ポリビニルアルコールを片面にコート
した125μm厚みのポリエステルフィルムで、各々コ
ート面と感光性樹脂組成物とが接するよう1分間加熱加
圧して暑さ2.8mmのシート(印刷原版)を作成し
た。
【0033】得られた印刷原版を25℃においてブリモ
シアニン(クリスタルバイオレット)1.0%水溶液に
30分間浸漬し、クライオミクロトーム(ライフルトウ
ルトラカットN)で200×200×200μmの切片
を作成し反射型顕微鏡で観察した。その結果、ポリマー
〔I〕が選択的に染色され、各分散粒子の回りに存在し
ていることが判った。次に最上層のポリエステルフィル
ムを剥離して感光性樹脂層上にポリビニルアルコール膜
を残し、画像を有するネガフィルムをその上に密着して
水銀灯(大日本スクリーン社製)で照度25W/m
2 で、5分間露光を行った。ネガフィルムを除いた後、
アルキルナフタレンスルホン酸ソーダ2重量%を含有す
る中性水で40℃15分間、ブラシによる現像を行った
ところ、レリーフの深度1.2mmの画像パターンが得
られた。この画像パターンは使用したネガフィルムの面
積を忠実に再現していた。また得られたレリーフは、イ
ンキの受理転移製もよく、鮮明な画像を示していた。さ
らに現像をおこなわずに上記感光性樹脂層を40℃で3
ヶ月保管して後上記と同条件で現像をおこなったところ
レリーフ深度1.2mmの画像パターンが得られ、イン
キの受理転移性もよく鮮明な画像を示した。
【0034】実施例2 実施例1の親水性ポリマー〔I〕において水酸化リチウ
ムと酢酸マグネシウムのかわりに水酸化ナトリウム4.
56部用いた以外は全て実施例1と同様にしてレリーフ
パターンを得たところ、ネガフィルムの画像を忠実に再
現し、インキの受理転移性の優れたレリーフが得られ
た。また実施例1と同様にクリスタルバイオレットによ
り染色し、顕微鏡観察すると実施例1と同様の相構造が
観察された。さらに実施例1と同様に40℃で3ヶ月保
管して後の性能、相構造を評価したところ変化は認めら
れなかった。
【0035】実施例3 実施例1の親水性ポリマー〔I〕において水酸化リチウ
ムと酢酸マグネシウムのかわりにN,N−ジメチルエチ
ルメタアクリレート17.9部を用い、剪断応力1×1
6 dyn/cm2 のかわりに5×105 dyn/cm2 をかけた以
外は全て実施例1と同様にしてレリーフパターンを得た
ところネガフィルムの面積を忠実に再現しインキの受理
移転性の優れたレリーフが得られた。また実施例1と同
様にクリスタルバイオレットにより染色し、顕微鏡観察
すると実施例1と同様の相構造が観察された。さらに実
施例1と同様に40℃で3ヶ月保管して後、性能を評価
したところ変化は認められなかった。
【0036】実施例4 実施例1の親水性ポリマー〔I〕において水酸化リチウ
ムと酢酸マグネシウムのかわりに水酸化リチウム4.8
部、剪断応力1×106 dyn/cm2 のかわりに3×106
dyn/cm2 をかけた以外は全て実施例1と同様にしてレリ
ーフパターンを得たところ、ネガフィルムの画像を忠実
に再現しインキの受理移転性の優れたレリーフが得られ
た。また実施例1と同様に40℃で3ヶ月保管して後、
性能を評価したところ変化は認められなかった。
【0037】実施例5 実施例1の親水性ポリマー〔I〕のかわりにナトリウム
塩化カルボキシル基含有ポリイソプレン(クラプレン L
IR-840 クラレ(株)製)を用いた以外は全て実施例1
と同様にしてレリーフパターンを得たところネガフィル
ムの画像を忠実に再現し、インキ受理移転性の優れたレ
リーフが得られた。また実施例1と同様にクリスタルバ
イオレットにより染色し、顕微鏡観察すると実施例1と
同様の相構造が観察された。さらに実施例1と同様に4
0℃で3ヶ月保管して後、性能を評価したところ変化は
認められなかった。
【0038】実施例6 実施例1の親水性ポリマー〔I〕のかわりにナトリウム
塩化カルボキシル基含有ニトリルブタジエンゴム(ナト
リウム塩化 NIPOL 1072 日本ゼオン(株)製)を用いた
以外は全て実施例1と同様にしてレリーフパターンを得
たところネガフィルムの画像を忠実に再現し、インキ受
理移転性の優れたレリーフが得られた。また実施例1と
同様にクリスタルバイオレットにより染色し、顕微鏡観
察すると実施例1と同様の相構造が観察された。さらに
実施例1と同様に40℃で3ヶ月保管して後、性能を評
価したところ変化は認められなかった。
【0039】実施例7 実施例1の親水性ポリマー〔I〕のかわりにナトリウム
塩化カルボキシル基含有スチレンブタジエン(SN-307
住友ノーガタック(株)製)を用いた以外全て実施例1
と同様にしてレリーフパターンを得たところネガフィル
ムの画像を忠実に再現し、インキ受理移転性の優れたレ
リーフが得られた。また実施例1と同様にクリスタルバ
イオレットにより染色し、顕微鏡観察すると実施例1と
同様の相構造が観察された。さらに実施例1と同様に4
0℃で3ヶ月保管して後、性能を評価したところ変化は
認められなかった。
【0040】実施例8 実施例1において塩素化ポリエチレンのかわりにエピク
ロルヒドリンゴム(エピクロマーH大阪 連(株)製)
を用いた以外は全て実施例1と同様にしてレリーフパタ
ーンを得たところネガフィルムの画像を忠実に再現し、
インキの受理転移性の優れたレリーフが得られた。また
実施例1と同様にクリスタルバイオレットにより染色
し、顕微鏡観察すると実施例1と同様の相構造が観察さ
れた。さらに実施例1と同様に40℃で3ヶ月保管して
後、性能を評価したところ変化は認められなかった。
【0041】実施例9 実施例1において塩素化ポリエチレンのかわりにスチレ
ン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(シェル石
油化学社製クラトン1101(商品名))を用い、温度70
℃のかわりに90℃でおこなった以外は全て実施例1と
同様にしてレリーフパターンを得たところネガフィルム
の画像を忠実に再現し、インキの受理転移性の優れたレ
リーフが得られた。また実施例1と同様にクリスタルバ
イオレットにより染色し、顕微鏡観察すると実施例1と
同様の相構造が観察された。さらに実施例1と同様に4
0℃で3ヶ月保管して後、性能を評価したところ変化は
認められなかった。
【0042】実施例10 実施例1において親水性ポリマー〔I〕7.5部、塩素
化ポリエチレン(H 135 大阪槽達(株)製)47.5
部、スチレン・ブタジエンゴム(SBR 1507 日本ゴム
(株)製)15部、ブタンジエンオリゴアクリレート
(PB-A 共栄社油脂(株)製)28.5部、ベンジルジ
メチルケタール(イルガキュア651、チバガイギー
(株)製)1部及びハイドロキノンモノメチル−エーテ
ル0.5部を用い、後は全て実施例1と同様にしてレリ
ールパターンを得たところネガフィルムレットの面積を
忠実に再現し、インキ受理移転性の優れたレリーフが得
られた。また実施例1と同様にクリスタルバイオレット
により染色し、顕微鏡観察すると実施例1と同様の相構
造が観察された。さらに実施例1と同様に40℃で3ヶ
月保管して後、性能を評価したところ変化は認められな
かった。
【0043】実施例11 実施例1において溶剤として水のかわりにメチルアルコ
ールを用いた以外は全て実施例1と同様にしてレリーフ
パターンを得たところネガフィルムの画像を忠実に再現
し、インキの受理転移性の優れたレリーフが得られた。
また実施例1と同様にクリスタルバイオレットにより染
色し、顕微鏡観察すると実施例1と同様の相構造が観察
された。さらに実施例1と同様に40℃で3ヶ月保管し
て後、性能を評価したところ変化は認められなかった。
【0044】実施例12 実施例4において水のかわりにメチルアルコールを用い
た以外は全て実施例4と同様にしてレリーフパターンを
得たところネガフィルムの画像を忠実に再現し、インキ
受理転移性の優れたレリーフが得られた。また実施例1
と同様にクリスタルバイオレットにより染色し、顕微鏡
観察すると実施例1と同様の相構造が観察された。さら
に実施例1と同様に40℃で3ヶ月保管して後、性能を
評価したところ変化は認められなかった。
【0045】参考例 実施例1〜12で得られた製造直後のレリーフおよび製
造後3ケ月保管後に得られたレリーフの現像速度、硬度
および反発弾性率を表1に示す。
【0046】
【表1】
【0047】
【発明の効果】前記表1より明らかであるが、本発明感
光性樹脂組成物は、優れた現像速度と反発弾性率を有
し、3ケ月保管後においても殆ど経時変化のない組成物
であることが判る。また本発明組成物は、充分なゴム弾
性を有し、水現像が可能で、かつ耐水系インキ性という
相矛盾する性質をもっているので、産業界、環境衛生上
等に寄与すること大である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03F 7/032

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)疎水性化合物、(B)親水性化合
    物、(C)光反応性基を有する化合物および(D)光重
    合開始剤を含有し、前記(C)成分に対する相溶性が互
    いに異なる化合物で分散相および連続相を形成している
    感光性樹脂組成物であって、前記分散相が、平均粒径が
    0.001〜10μmである非架橋性樹脂微粒子である
    ことを特徴とする感光性樹脂組成物。
JP31695693A 1993-12-16 1993-12-16 感光性樹脂組成物 Pending JPH07168358A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31695693A JPH07168358A (ja) 1993-12-16 1993-12-16 感光性樹脂組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31695693A JPH07168358A (ja) 1993-12-16 1993-12-16 感光性樹脂組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07168358A true JPH07168358A (ja) 1995-07-04

Family

ID=18082812

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP31695693A Pending JPH07168358A (ja) 1993-12-16 1993-12-16 感光性樹脂組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07168358A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10254127A (ja) * 1997-03-13 1998-09-25 Jsr Corp 水現像性感光性樹脂組成物
JP2007211065A (ja) * 2006-02-08 2007-08-23 Taihei Kagaku Seihin Kk 樹脂組成物および透明シート

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10254127A (ja) * 1997-03-13 1998-09-25 Jsr Corp 水現像性感光性樹脂組成物
JP2007211065A (ja) * 2006-02-08 2007-08-23 Taihei Kagaku Seihin Kk 樹脂組成物および透明シート

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0398325B1 (en) Photosensitive resin composition
JP2940039B2 (ja) 感光性樹脂印刷原版
JPH07168358A (ja) 感光性樹脂組成物
JP2940006B2 (ja) 感光性樹脂印刷版
JP2940029B2 (ja) 感光性樹脂印刷版
JP2940037B2 (ja) 感光性樹脂印刷原版および印刷版
EP0501312B1 (en) Process for treating periphery of unexposed photosensitive resin plate
JP2581314B2 (ja) 感光性樹脂版材
JP2940019B2 (ja) 感光性樹脂印刷原版
JPH1078657A (ja) 感光性樹脂組成物
JP3080192B2 (ja) 感光性樹脂印刷版用粘着防止層組成物
JPH09106068A (ja) 感光性樹脂組成物
JP2705214B2 (ja) 感光性樹脂組成物
JPH10123710A (ja) 感光性樹脂マトリックスおよびその製造方法
JPH05249668A (ja) 感光性樹脂組成物
JP3013436B2 (ja) 感光性樹脂印刷原版の製造法
JPH10282661A (ja) 感光性樹脂組成物、その製造方法、それを用いた感光性樹脂印刷用原版および感光性樹脂印刷版
JPH05297594A (ja) 感光性樹脂印刷版用粘着防止層組成物
JP3129511B2 (ja) 感光性樹脂未露光版の側面処理方法
JPH11349628A (ja) エチレン性不飽和化合物、並びにそれを用いた感光性樹脂組成物、その製造方法、感光性樹脂印刷用原版および感光性樹脂印刷版
JP4415245B2 (ja) 感光性樹脂組成物およびそれを用いた感光性樹脂印刷原版
JP2844599B2 (ja) 感光性樹脂組成物
JP2005148588A (ja) 感光性樹脂組成物およびそれを用いた感光性樹脂印刷用原版
JPH1090892A (ja) 感光性樹脂組成物
JPH11352687A (ja) 感光性樹脂組成物、その製造方法、それを用いた感光性樹脂印刷用原版および感光性樹脂印刷版