JPH09106068A - 感光性樹脂組成物 - Google Patents

感光性樹脂組成物

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JPH09106068A
JPH09106068A JP26572195A JP26572195A JPH09106068A JP H09106068 A JPH09106068 A JP H09106068A JP 26572195 A JP26572195 A JP 26572195A JP 26572195 A JP26572195 A JP 26572195A JP H09106068 A JPH09106068 A JP H09106068A
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JP
Japan
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photosensitive resin
water
acrylate
resin composition
weight
Prior art date
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Pending
Application number
JP26572195A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigenori Nagahara
重徳 永原
Koji Ogi
浩二 小木
Satoshi Imahashi
聰 今橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyobo Co Ltd
Original Assignee
Toyobo Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】水系現像性に優れ、長期保存後においても、安
定した水系現像が可能である感光性樹脂組成物を得るこ
と。 【解決手段】(A)粒子状親水性または水膨潤性エラス
トマー、(B)エチレン性不飽和化合物、(C)光重合
開始剤および(D)下記一般式(I)および/または
(II)で示されるリン酸エステル化合物を含有すること
を特徴とする感光性樹脂組成物。 【化1】 【化2】 (上記一般式(I)、(II)において、Y1 、Y3 、Y
5 は水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、Y2
はR4 O−(CH2 CH2 O)n −、水素原子、アルカ
リ金属、アルカリ土類金属、Y4 はアルカリ金属、アル
カリ土類金属を示す。R1 〜R4 は炭素数8〜30のア
ルキル基、アリール基、アルキルアリーレン基、アリー
ルアルキレン基を示す。nは1〜50の整数を示す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、水系現像性に優
れ、長期保存後においても、安定した水系現像が可能で
ある感光性樹脂組成物に関し、特にゴム弾性を有するフ
レキソ印刷版用として有用な感光性樹脂組成物に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来のフレキソ印刷用感光性樹脂版とし
ては、有機溶剤で現像するものが知られているが、これ
らの印刷版は、毒性、引火性など人体および環境への安
全性に問題があった。そのため、これに代わるものとし
て、水系現像可能な感光性樹脂組成物が提案されてい
る。たとえば、共役ジエン系炭化水素とα,β−エチレ
ン性不飽和カルボン酸又は、その塩を必須成分として、
これにモノオレフィン系不飽和化合物とを含む共重合体
と光重合性不飽和単量体、光増感剤を含有する感光性樹
脂組成物を用いる方法(特開昭52−134655号公
報、特開昭53−10648号公報、特開昭61−22
339号公報)や、共役ジエン系炭化水素重合体又は、
共役ジエン系炭化水素とモノオレフィン系不飽和化合物
との共重合体と親水性高分子化合物、非気体状エチレン
性不飽和化合物および光重合開始剤を必須成分として含
有する感光性エラストマー組成物(特開昭60−211
451号公報)、α,β−エチレン性不飽和基を含有す
る疎水性オリゴマー、エラストマー、水膨潤性物質及び
光開始剤を必須成分として含有する感光性樹脂組成物
(特開昭60−173055号公報)等がある。また印
刷版の機械的強度、反発弾性等の性能向上を目的とし
て、硬度の有機微粒子を含有する感光性樹脂組成物(特
開昭63−8648号公報)等がある。
【0003】前記組成物における前者は、水系現像液、
例えばアルカリ水溶液、又はアルカリ水溶液/有機溶剤
系による現像が可能であるが、PH5.0〜9.0のい
わゆる生活用水による現像が困難であり、長期保存にお
いても現像が安定であるとは言い難い。また上記組成物
における後者は、長期保存時に於ける有機微粒子間の融
着という問題が発生し、水系現像に於ける分散性の低下
をもたらし、その結果、現像性不良及び又は、安定性の
不良等の問題点を多く含んでいる。
【0004】そこで本発明者等は、疎水性ポリマー相お
よび親水性ポリマー相を有する粒子を含有する感光性樹
脂印刷版を提案し、疎水性ポリマー相および親水性ポリ
マー相からなる微少粒子とすることにより、目的とする
水性インクの使用に適する感光性印刷版が得られるよう
になった(特開平3−72353号公報、特開平3−1
71139号公報)。しかしながら近年の水系現像性フ
レキソ版に対する要求性能が高まり、例えば、感光性樹
脂版の網点製版再現性、印刷物の階調印刷再現性等、特
性の一層の向上の要望が強くなった。
【0005】これらの要求特性を満足させるためには、
粒子経の一層の微小化及び粒度分布−シャープ化が好ま
しいが、特に粒子経の一層の微小化は、粒子の表面積を
増大させ、このことは親水性成分の絶対量の減量をもた
らし、水系現像性の低下、長期保存性の低下の恐れを有
し、また親水性成分の補足の意味での増量は、水性イン
クでの膨潤性を高め、その結果レリーフの耐インキ性の
低下をもたらすという問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、感光性樹脂
版としての要求特性を満足するとともに、優れた水系現
像性及び長期保存後においても安定した水系現像が保持
できる感光性樹脂組成物を得ることを課題としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、前記課題
を解決するために鋭意に検討した結果、遂に本発明を完
成するに到った。すなわち本発明は、(A)粒子状親水
性または水膨潤性エラストマー、(B)エチレン性不飽
和化合物、(C)光重合開始剤および(D)下記一般式
(I)および/または(II)で示されるリン酸エステル
化合物を含有することを特徴とする感光性樹脂組成物で
ある。
【0008】
【化3】
【0009】
【化4】 (上記一般式(I)、(II)において、Y1 、Y3 、Y
5 は水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、Y2
はR4 O−(CH2 CH2 O)n −、水素原子、アルカ
リ金属、アルカリ土類金属、Y4 はアルカリ金属、アル
カリ土類金属を示す。R1 〜R4 は炭素数8〜30のア
ルキル基、アリール基、アルキルアリーレン基、アリー
ルアルキレン基を示す。nは1〜50の整数を示す。)
【0010】
【発明の実施の形態】本発明組成物における(A)成分
親水性または水膨潤性エラストマ−である粒子は紫外線
で光硬化する以前に化学的に架橋していても非架橋であ
っても良い。また(A)成分である粒子状エラストマー
の粒子径は0.001〜50μ、好ましくは0.01〜
10μ、特に0.1〜6μが望ましい。前記(A)成分
である架橋タイプの粒子状親水性または水膨潤性エラス
トマ−は、特開平1−300246号公報等に示されて
いるラジカル乳化重合によって得られる部分内部架橋共
重合体の例が挙げられる。この部分内部架橋共重合体は
脂肪族共役ジエンモノマ−40〜95モル%、α,β−
エチレン系不飽和カルボン酸1〜30モル%及び少なく
とも2個の付加重合可能な基を有する化合物0.1〜1
0モル%を含有するモノマ−混合物をラジカル乳化重合
することによって得られる。
【0011】前記共重合成分としての脂肪族共役ジエン
モノマ−の例としてはブタジエン、イソプレン、ジメチ
ルブタジエン、クロロプレン等が挙げられる。α,β−
エチレン系不飽和カルボン酸の例としてはアクリル酸、
マレイン酸、フマ−ル酸、テトラコン酸、クロトン酸等
が挙げられる。少なくとも2個の付加重合可能な基を有
する化合物の例としては、トリメチロ−ルプロパンジ
(メタ)アクリレ−ト、トリメチロ−ルプロパントリ
(メタ)アクリレ−ト、ジビニルベンゼンエチレングリ
コ−ルジメタクリレ−ト、ペンタエリスリト−ルテトラ
(メタ)アクリレ−ト、1,4−ブタンジオ−ルジ(メ
タ)アクリレ−ト、1,6−ヘキサンジオ−ルジ(メ
タ)アクリレ−ト等が挙げられる。尚、α,β−エチレ
ン系不飽和カルボン酸のカルボキシル基は塩基性窒素原
子含有化合物によって塩化されていても良く、好ましい
塩基性窒素原子含有化合物としてはN,N−ジメチルア
ミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチ
ルアミノエチル(メタ)アクリレ−ト、N,N−ジメチ
ルアミノエチル−N′−(メタ)アクリロイルカ−バメ
イト、N,N−ジメチルアミノエトキシエタノ−ル、
N,N−ジエチルアミノエトキシエチル(メタ)アクリ
レ−ト等が挙げられる。
【0012】架橋タイプの粒子状親水性または水膨潤性
エラストマ−のもう一つの例としては、特開平2−17
5702号公報等に記載されているコアシェルミクロゲ
ルバインダ−が挙げられる。ここで言うコアシェルミク
ロゲルバインダ−は10%以下のクロスリンキングをも
つコアと、酸で変性されたコポリマ−からなる、水系で
処理しうるクロスリンキングをしていない外部シェルと
の2つの領域をもつ粒子である。コアを形成するモノマ
−類としてはメチルメタクリレ−ト、エチルアクリレ−
ト、メタアクリル酸、ブチルメタアクリレ−ト、エチル
メタアクリレ−ト、グリシジルメタアクリレ−ト、スチ
レン及びアリルメタアクリレ−ト、更にクロスリンク剤
としてのブタンジオ−ルジアクリレ−ト、エチレングリ
コ−ルジメタアクリレ−ト、テトラメチレングリコ−ル
ジアクリレ−ト、トリメチロ−ルプロパントリアクリレ
−ト、テトラメチレングリコ−ルジメタクリレ−ト等が
挙げられる。一方、シェルを形成する酸で変性されたコ
ポリマ−としては、メタアクリル酸で変性したn−ブチ
ルアクリレ−トが好ましいと記されている。コアシェル
ミクロゲルバインダ−はこれらのモノマ−を用いて通常
乳化重合により製造される。
【0013】前記以外に、架橋または非架橋タイプの粒
子状親水性または水膨潤性エラストマ−としては、特開
平6−289610号公報等に記されているラテックス
の例が挙げられる。このラテックスはモノオレフィン系
不飽和単量体及び親水性官能基をもつ不飽和単量体から
成る単量体混合物を乳化重合することによって得られ
る。モノオレフィン系不飽和単量体としては、メチルア
クリレ−ト、エチルアクリレ−ト、n−ブチルアクリレ
−ト、2−エチルヘキシルアクリレ−ト、n−オクチル
アクリレ−ト、ドデシルアクリレ−ト、メトキシエチル
アクリレ−ト、エトキシエチルアクリレ−ト、シアノエ
チルアクリレ−ト、ヒドロキシエチルアクリレ−ト、ヒ
ドロキシプロピルアクリレ−ト等のアクリル酸エステル
類やこれらのメタクリル酸エステル類などが挙げられ
る。その他のモノオレフィン系不飽和単量体としてはス
チレン、アクリロニトリル、塩化ビニル、エチリデンノ
ルボルネン、プロペニルノルボルネン、ジシクロペンタ
ジエン等が挙げられる。また場合によっては、1,3−
ブタジエン、イソプレン、クロロプレン、1,3−ペン
タジエン等の共役ジエン系単量体を用いても良いし、架
橋させるために多官能ビニル化合物を導入しても良い。
親水性官能基としてはカルボキシル基、リン酸基、リン
酸エステル基、スルホン酸基、ヒドロキシル基等が挙げ
られるが、洗い出し性の観点から特にリン酸エステル基
が好ましい。該リン酸エステル基含有不飽和単量体とし
てはリン酸エチレン(メタ)アクリレ−ト、リン酸トリ
メチレン(メタ)アクリレ−ト、リン酸プロピレン(メ
タ)アクリレ−ト、リン酸テトラメチレン(メタ)アク
リレ−ト、リン酸(ビス)エチレン(メタ)アクリレ−
ト、リン酸(ビス)トリメチレン(メタ)アクリレ−
ト、リン酸(ビス)テトラメチレン(メタ)アクリレ−
ト、リン酸ジエチレングリコ−ル(メタ)アクリレ−
ト、リン酸(ビス)トリエチレングリコ−ル(メタ)ア
クリレ−ト、リン酸(ビス)ポリエチレングリコ−ル
(メタ)アクリレ−ト等が挙げられる。
【0014】次に、本発明組成物における(A)成分で
ある非架橋タイプの粒子状親水性または水膨潤性エラス
トマ−の例としては、特開平3−72353号公報等に
記されている疎水性ポリマ−を主成分とする相及び親水
性ポリマ−を主成分とする相を有する粒子を挙げること
ができる。該粒子を構成する疎水性ポリマ−としては共
役ジエン系炭化水素を重合して得られる重合体、または
共役ジエン系炭化水素とモノオレフィン系不飽和化合物
を重合させて得られる共重合体、共役ジエン系炭化水素
を含まない重合体等が挙げられる。また主に該粒子を囲
む相を形成する親水性ポリマ−としては、水酸基、カル
ボキシル基、アミノ基、スルホン酸基等の親水性基およ
び/あるいはポリエチレングリコ−ル鎖を有するポリマ
−が挙げられる。
【0015】疎水性ポリマ−を主成分とする相を形成す
る該共役ジエン系炭化水素を重合して得られる重合体、
または共役ジエン系炭化水素とモノオレフィン系不飽和
化合物を重合させて得られる共重合体の例としては、ブ
タジエン重合体、イソプレン重合体、クロロプレン重合
体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプ
レン共重合体、スチレン−クロロプレン共重合体、アク
リロニトリル−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル
−イソプレン共重合体、メタクリル酸メチル−ブタジエ
ン共重合体、メタクリル酸メチル−イソプレン共重合
体、メタクリル酸メチル−クロロプレン共重合体、アク
リル酸メチル−ブタジエン共重合体、アクリル酸メチル
−イソプレン共重合体、アクリル酸メチル−クロロプレ
ン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン
共重合体、アクリロニトリル−クロロプレン−スチレン
共重合体等が挙げられる。
【0016】疎水性ポリマ−を主成分とする相を形成す
る該共役ジエン系炭化水素を含まない重合体の例として
は、塩素を特定量含有するエラストマ−及び非共役ジエ
ン系炭化水素を挙げることができ、具体的にはエピクロ
ルヒドリン重合体、エピクロルヒドリン−エチレンオキ
シド共重合体、エピクロルヒドリン−プロピレンオキシ
ド共重合体及び、またはこれらとアリルグリシジルエ−
テルの共重合体であるエピクロルヒドリンゴム[大阪ソ
−ダ工業(株)製エピクロマ−、Goodvich(株)製HYDR
IN、日本ゼオン(株)GECHRON 、ゼオスパン、Hevcules
(株)製HERCLOR ]、塩素化ポリエチレン[昭和電工
(株)製エラスレン、大阪ソ−ダ工業(株)製ダイソラ
ック、Hoechst (株)製HORTALITZ ,Dow Chemical
(株)製Dow CPE 等が挙げられる。
【0017】これらの疎水性ポリマ−は単独でも2種以
上組合せても良く、組成物中の含有率としては20重量
%以上80重量%以下であることが好ましい。20重量
%未満であると著しくハンドリング性が損なわれ、80
重量%を越えると水現像性が損なわれる。特に好ましい
含有率は30重量%以上70重量%以下である。
【0018】親水性ポリマ−を主成分とする相を形成す
る該親水性ポリマ−の具体例としては、ポリビニルアル
コ−ル、カルボキシメチルセルロ−ス、ヒドロキシエチ
ルセルロ−ス、水溶性ポリウレタン、水溶性ポリウレア
ウレタン、水溶性ポリエステル、水溶性エポキシ化合
物、カルボキシル基含有アクリロニトリル−ブタジエン
コポリマ−、カルボキシル基含有スチレン・ブタジエン
コポリマ−、カルボキシル基含有ポリブタジエン、ポリ
アクリルアミド、ポリアクリル酸ナトリウム、カルボキ
シル基ポリウレアウレタン、ポリアミド酸等が使用でき
るが、こららに限定されるわけではない。
【0019】なお前記組成物の場合、各成分を配合、混
合している間に相分離して、連続相および分散相を形成
するものが好ましく、親水性ポリマ−の含有率は水現像
性及び水系インキ耐性の点から1重量%以上40重量%
以下、好ましくは2重量%以上30重量%以下、特に好
ましくは3重量%以上20重量%以下である。
【0020】本発明の感光性樹脂組成物を用いた印刷版
において、相構造を形成させる方法は限定されないが、
例えば好ましい方法として、親水性成分を膨潤する溶剤
を配合することを挙げることが出来る。即ち親水性ポリ
マーを膨潤、溶解するが疎水性ポリマーに対する膨潤度
が小さい溶剤を配合する方法である。このような溶剤と
して具体的には、水、界面活性剤を含有する水、塩を含
有する水、アルコール類等が挙げられる。界面活性剤と
して、アルキルベンゼンスルホン酸ソーダ、アルキルナ
フタレンスルホン酸ソーダ、アルキルエーテルスルホン
酸ソーダ、脂肪酸をはじめとするアニオン系界面活性
剤、ノニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤が挙
げられ、塩としては水酸化リチウム、水酸化カリウム、
水酸化ナトリウム、ホウ酸ナトリウム、炭酸ナトリウ
ム、酢酸ナトリウム、酢酸マグネシウム等、アルコール
類としては、メチルアルコール、エチルアルコール、プ
ロピルアルコール、イソプロピルアルコール、ブチルア
ルコール、イソブチルアルコール、t−ブチルアルコー
ル、ベンジルアルコール、ネオペンチルアルコール等を
挙げることが出来、これを単独あるいは併用して用いる
ことが出来る。更には親水性ポリマーを膨潤するもので
あればエステル系、ケトン系、アミド系等の溶剤を挙げ
ることが出来る。具体的には酢酸エチル、酢酸プロピ
ル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、
メチルセルソルブ、エチルセルソルブ、アセトン、メチ
ルエチルケトン、メチルイソブチルケトンホルムアミ
ド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等を
はじめとする溶剤でありこれに限定されるものではな
い。これらの溶剤は、単独あるいは併用して用いること
が出来る。
【0021】本発明において、前期(A)成分を粒子状
にする方法、つまり感光性樹脂組成物を海島構造とし、
島成分として前期(A)成分を粒子状にする方法として
は、前記した親水性ポリマーを膨潤させる溶剤と疎水性
ポリマーを膨潤させる溶剤とを任意の割合で使用するこ
とにより容易に得ることが出来る。この他に、海島構造
を形成させる方法として、本発明における構造を有する
微粒子をあらかじめ、エマルジョン重合、溶融押し出
し、ミルブレンド等をはじめとする手段により調製し、
感光性樹脂組成物調製時に分散することも可能であり、
これらの方法に限定されるものではない。
【0022】以上、(A)成分である粒子状親水性また
は水膨潤性エラストマ−について、タイプ別に述べてき
たが、全組成物中における(A)成分の含有率としては
20重量%以上80重量%以下であることが好ましく、
より好ましくは30重量%以上70重量%以下である。
20重量%未満では現像性、形態保持性等に問題が生
じ、80重量%を越えると耐水性に問題が生じるので好
ましくない。
【0023】次に本発明における(B)成分としては、
少なくとも2個以上のエチレン性不飽和基を末端あるい
は側鎖に有する共役ジエン系炭化水素含有オリゴマ−や
ポリマ−およびそれ以外のエチレン性不飽和化合物であ
る。具体的には、特開平1−219833号公報等に記
載されているようなオリゴブタジエン(メタ)アクリレ
−ト、オリゴスチレンブタジエン(メタ)アクリレ−
ト、オリゴニトリルブタジエン(メタ)アクリレ−ト、
オリゴイソプレン(メタ)アクリレ−ト、オリゴブタジ
エンウレタン(メタ)アクリレ−ト、オリゴスチレンブ
タジエンウレタン(メタ)アクリレ−ト、オリゴブタジ
エンアミド(メタ)アクリレ−ト等のオリゴマー、また
エチレングリコ−ルジ(メタ)アクリレ−ト、ジエチレ
ングリコ−ルジ(メタ)アクリレ−ト、1,4-ブタンジオ
−ルジ(メタ)アクリレ−ト、1,6-ヘキサンジオ−ルジ
(メタ)アクリレ−ト、トリメチロ−ルプロパントリ
(メタ)アクリレ−ト、グリセリンジ(メタ)アクリレ
−ト、トリエチレングリコ−ルジ(メタ)アクリレ−
ト、PEG #200 ジ(メタ)アクリレ−ト、PEG #400 ジ
(メタ)アクリレ−ト、PEG #600 ジ(メタ)クリレ−
ト、1,3-ブタンジオ−ルジメタクリレ−ト、ネオペンチ
ルグリコ−ルジ(メタ)クリレ−ト、1,10- デカンジオ
−ルジメタクリレ−ト、ビスフェノ−ルAのエチレンオ
キサイド付加物ジ(メタ)アクリレ−ト、エチレンオキ
サイド変性トリメチロ−ルプロパントリアクリレ−ト、
ペンタエリスリト−ルトリアクリレ−ト、ペンタエリス
リト−ルテトラアクリレ−ト、ジペンタエリスリト−ル
ヘキサアクリレ−ト、1,9-ノナンジオ−ルジ(メタ)ア
クリレ−ト、ライトエステルP-2M〔共栄社化学(株)
製〕、ペンタエリスリト−ルの3モルエチレンオキサイ
ド付加物のトリアクリレ−ト、オリゴプロピレングリコ
−ルジ(メタ)アクリレ−ト、ポリテトラメチレングリ
コ−ルジ(メタ)アクリレ−ト等が挙げられ、特にアル
キレングリコ−ル系及びアルキレンエ−テル系の架橋剤
が好ましい。
【0024】組成物中の(B)エチレン性不飽和化合物
の含有量は、1〜50重量%、好ましくは5〜40重量
%、特に5〜35重量%が望ましい。含有量が50重量
%を越えるとドットゲインに対する要求は達成できるも
のの、著しくハンドリング性や硬度の面で支障を来すの
で好ましくない。
【0025】次に(C)成分である開始剤としては、例
えばベンゾフェノン類、アセトフェノン類、α−ジケト
ン類、アシロイン類、アシロインエ−テル類、ベンジル
アルキルケタ−ル類、多核キノン類、チオキサントン
類、アシルフォスフィン類等が挙げられ、具体的にはベ
ンゾフェノン、クロルベンゾフェノン、アセトフェノ
ン、ベンジル、ジアセチル、ベンゾイン、ピバロイン、
ベンゾインメチルエ−テル、ベンゾインエチルエ−テ
ル、ベンゾインプロピルエ−テル、ベンゾインイソブチ
ルエ−テル、ベンジルジメチルケタ−ル、ベンジルジエ
チルケタ−ル、ベンジルジイソプロピルケタ−ル、アン
トラキノン、1,4-ナフトキノン、2-クロルアントラキノ
ン、チオキサントン、2-クロルチオキサントン、アシル
フォスフィンオキサイド等が挙げられる。これらは、単
独で用いても組合せてもよく、0.01から10重量%
組成物中に配合されることが好ましい。0.01重量%
未満では開始剤としての機能を果たすことができず、1
0重量%を越えると内部フィルタ−的な働きが強くなる
ため内部の硬化が不充分となる。より好ましくは0.5
から5重量%である。
【0026】次に本発明において配合される(D)成分
であるリン酸エステル、化合物としては、下記一般式
(I)および/または(II)で示される化合物である。
具体的には、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテ
ルリン酸及びその塩ポリオキシエチレンジノニルフェニ
ルエーテルリン酸及びその塩、ポリオキシエチレンフェ
ニルエーテルリン酸及びその塩、ポリオキシエチレンオ
イルエーテルリン酸及びその塩などが挙げられる。これ
らの化合物の感光性樹脂組成物に配合する場合、組成物
に対して0.1〜10重量%、好ましくは0.5〜9.
0、特に1.0〜8.0重量%が望ましいであり、0.
1重量%未満の場合、長期保存安定性の効果がなく、1
0重量%以上の場合、現像性の向上及び長期保存安定性
の効果は大であるが、水性インクによる膨潤によるレリ
ーフの解像力の低下及びけずれ等の問題が発生するので
好ましくない。又、特に化合物の親水性と疎水性とのバ
ランスを示す値であるHLB値は、5〜15、好ましく
は6〜13、更に好ましくは8〜11である。又、化合
物を塩型にするには、例えばアルカリ水溶液を用いて、
PHを調整しながら、任意の塩型にすることができる
が、PH6〜7に調整した塩型を用いるのが好ましい。
【0027】次に本発明感光性樹脂組成物を用いて、印
刷原版を作成する方法としては、前記各組成分を任意の
順序により適当な溶剤、例えばテトラヒドロフラン、ジ
オキサン、メチルエチルケトン、トルエンシクロヘキサ
ノン、クロロホルム等疎水性ポリマーを膨潤溶解させる
溶剤と、水、アルコールをはじめとする親水性ポリマー
を膨潤、溶解、分散させる溶剤に溶解、混合し溶剤を除
去して、適当な支持体、例えばポリエステル、ポリエチ
レン、ポリプロピレンなどのフイルムに加熱、圧着、カ
レンダーロール等することにより作成することが出来
る。また支持体と異なる面に同じ様なフイルムあるいは
水系現像液に可溶なポリビニルアルコール、ポリアクリ
ルアミド、ヒドロキシプロピルセルロース等の薄層をコ
ーティング又はラミネートしたフイルムを設けてもよ
い。
【0028】前記方法によって得られた感光性樹脂印刷
原版を硬化させる際に使用させる紫外線は150〜50
0mμの波長、特に300〜400mμの波長領域のも
のが有効であり、使用される光源としては低圧水銀灯、
高圧水銀灯、カーボンアーク灯、紫外線けい光灯、ケミ
カルランプ、キセノランプ、ジルコニウムランプが望ま
しい。本発明からなる印刷版は、前記感光性樹脂印刷原
版に上記光源を用いて透明画像を有するネガフイルムを
当て紫外線を照射して画像露光させた後、露光されない
非画像部を現像液を用いて除去することによって得られ
る。
【0029】前記現像液としては、生活用水一般を含む
PH5.0〜9.0の水が最適であり、該水を主成分と
して、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム等のアルカリ
性化合物、界面活性剤、水溶性有機溶剤等を含有しても
よい。なお上記界面活性剤としては、アルキルナフタレ
ンスルホン酸ソーダ、アルキルベンゼンスルホン酸ソー
ダ等が最適であり、他に、アニオン系界面活性剤、ノニ
オン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、両性界面活
性剤が使用できる。なお現像液は25℃〜45℃で用い
られるのが好ましい。
【0030】本発明感光性樹脂組成物からなる印刷版は
ゴム弾性を有し、フレキソ印刷版として有用である。ま
た耐インク性、特に親水性インク性、インクの転移性、
耐刷性にも優れている。なお本発明で用いられる感光性
樹脂組成物は、主にフレキソ印刷版として有用である
が、フォトレジスト用、サンドプラスト用にも適用で
き、他に紫外線によって硬化するエラストマーとしての
用途例えば接着剤、フイルム、塗料、その他にも使用す
ることが出来る。
【0031】
【実施例】以下実施例により本発明を具体的に説明する
が、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。なお実施例中、部とあるのは重量部を意味する。ま
た本発明の感光性樹脂組成物からなる印刷版の評価は次
に述べる方法による。 (1)相構造の確認:得られた印刷版を25℃において
プリモシアニン(クリスタルバイオレット)1.0%水
溶液に30分間浸漬し、クライオシクロトーン(ライヘ
ルトウルトラカットN)で2mm厚みの切片を作成し、
反射型顕微鏡で観察した。又、0.1%PPB(ブロモ
フェノールブルー)水溶液に15秒間浸漬けさせ、前記
同様な方法で観察した。 (2)水、アルコールによる膨潤率の測定:厚み1mm
版を水銀灯にて表裏露光後、1日乾燥し、その後水及び
アルコール中に1日浸漬し、膨潤率を測定した。 (3)微少平均粒子系の測定:ミクロトーンによる割
断、カーボン蒸着した試料を日立(株)製SEM(FF
−SEM)にて写真撮影し、東洋紡績(株)製画像解析
装置にて平均粒子経を測定した。 (4)現像性の測定:感光樹脂組成物をポリエステルシ
ート上にプレス機を用いて、厚み2.84mmの樹脂版
を作製した。この樹脂版を東洋紡(株)製現像機「CR
S600」を用いて、40℃の温水中でブラシ現像(1
5分間)し、完全に溶出された樹脂の深さを測定し、現
像性を評価した。又、前記樹脂版を50℃の恒温槽内に
各々1週間、2週間保存し、前記現像性の測定方法と同
様にて測定し現像性の保存安定性を評価した。
【0032】実施例1 ヘキサメチレンジイソシアネート21.8部、ジメチロ
ールプロピオン酸15.4部、ポリテトラメチレングリ
コール(PG−100 日本ポリウレタン工業(株)
製)7.6部、およびジラウリン酸ジ−n−ブチルスズ
1.0部をテトラヒドロフラン300部に溶解した溶液
を撹拌機の付いた1リットルフラスコに入れ、撹拌を続
けながらフラスコを65℃に加熱し3時間反応を続け
た。別の容器で、末端アミノ基含有アクリロニトリル・
ブタジエンオリゴマー(Hycar ATBNBNX 1300×16宇部興
産(株)製)55.3部をメチルエチルケトン100部
に溶解して調整した溶液を上記のフラスコ内に室温下で
撹拌しながら添加した。得られたポリマー溶液を減圧乾
燥してテトラヒドロフラン、メチルエチルケトンを除去
し、数平均分子量が21,000のポリマーを得た。次
に該ポリマー100部をメチルエチルケトン100部に
溶解した溶液に、水酸化リチウム4.8部をメチルアル
コール100部に溶解した溶液を室温下で撹拌しながら
添加し、さらに30分間撹拌することによって親水性ポ
リマー(1)を得た。
【0033】上記親水性ポリマー(1)11.5部、疎
水性ポリマーとして、塩素化ポリエチレン(H−135
大阪曹達(株)製)46部、スチレン・ブタジエンゴ
ム(SBR1507 日本合成ゴム(株)製)14部、
ブタジエンオリゴアクリレート(PB−A 共栄社油脂
(株)製)27部、ベンジルジメチルケタノール(オル
ガキュアー651 チバガイギー(株)製)1部、フォ
スファノールRM−510(東邦化学工業(株)製 ポ
リオキシエチレン(n=11)ジノニルフェニルエーテ
ルリン酸)0.5部およびハイドロキノンモノメチルエ
チル0.5部をトルエン32.3部、水10部に溶解
し、加熱ニーダーを用いて105℃で混練し脱泡後、得
られた感光性樹脂組成物をヒートプレス機で105℃、
100Eg/cm2 ℃、100Eg/cm2 の圧力で1
25μm厚みのポリエステルフイルムと同じポリエステ
ルフイルム上に2μmのポリビニルアルコールを片面に
コートしたポリエステルフイルム間で、ポリビニルアル
コールコート層が感光性樹脂と接するよう1分間加熱加
圧して厚み2.84mmの(印刷原版)を作製した。
【0034】次に最上層のポリエステルフイルムを剥離
して感光性樹脂層上にポリビニルアルコール膜を残し、
画像を有するネガフイルムをその上に密着して水銀灯
(大日本スクリーン社製)で照度25w/cm2 、5分
間露光を行ったネガフイルムを除いた後、アルキルナフ
タレンスルホン酸ソーダ2重量%を含有する中性水で4
0℃15分間、ブラシによる現像を行ったところ、レリ
ーフの深度1.30mmの画像パターンが得られた。
【0035】次に50℃の恒温槽内に各々1週間、2週
間保存していた厚み2.84mmのシート(印刷原版)
を上記同様な方法で、露光・現像し、レリーフ深度を測
定したところ、50℃1週間保存が1.31mm、50
℃2週間保存が1.41mmの画像パターンが得られ、
50℃保存前のレリーフ深度1.30mmと現像性の変
化がほとんどなく保存安定性が優れていると共に現像性
が良好であった。得られたレリーフを用いて25℃にお
いてプリモシアニン染色及びBPB染色をし、反射型顕
微鏡で観察したところ、共に日立(株)製SEMにて写
真撮影し、東洋紡(株)製画像解析装置で測定した分散
相の平均粒子経1.8μmの周囲の親水性ポリマー相が
選択的に染色され分散相の一部及び連続相も染色されて
いることが示された。一方、厚み約1mm版を用いて水
及びアルコールによる膨潤率を測定したところ、水によ
る膨潤率が5.42重量%、アルコールによる膨潤率が
5.55重量%であった。又、画像パターンを有するレ
リーフを用いて、水性インキ「アクアパック39(あ
り)」<東洋インキ(株)製>を用いて印刷を行ったと
ころレリーフのかけもなく150L/5%の網点解像力
も問題なく鮮明な画像を示していた。
【0036】実施例2 実施例1のフォスファノールRM−510 0.5部配
合のかわりにフォスファノールRE−610(東邦化学
工業(株)製ポリオキシエチレン(n=9)ノニルフェ
ニルエーテルリン酸)0.5部を用いた以外は全て実施
例1と同様にて評価したところ、初期のレリーフ深度
1.53mm、50℃1週間後が1.20mm、50℃
2週間後が1.20mmと、現像性の保存安定性は問題
なかった。又、得られたレリーフの平均粒子経は、2.
5μmでプリモシアニン染色、BPB染色で観察したと
ころ実施例1と同様に染色されていることが示された。
一方、水及びアルコールによる膨潤率は、水が5.41
重量%、アルコール6.40重量%であった。又、画像
パターンを有するレリーフを用いて印刷したところ実施
例1と同様な鮮明な画像を示した。
【0037】実施例3 実施例1のフォスファノールRM−510 0.5部配
合のかわりにフォスファノールEN−6196(東邦化
学工業(株)製ポリオキシエチレン(n=9)ノニルフ
ェニルエーテルリン酸ナトリウム)0.5部を用いた以
外は全て実施例1と同様にて評価したところ初期のレリ
ーフ深度1.50mm、50℃1週間後が1.30m
m、50℃2週間後が1.30と現像性の保存安定性は
問題なかった。又、得られレリーフの平均粒子経は2.
2μmでプリモシアニン染色、PPB染色で観察したと
ころ実施例1と同様に染色されていることが示された。
一方、水及びアルコールによる膨潤率は水が5.62重
量%、アルコール6.50重量%であった。又、画像パ
ターンを有するレリーフを用いて印刷したところ実施例
1と同様な鮮明な画像を示した。
【0038】実施例4 実施例1のフォスファノールRM−510 0.5部配
合のかわりにフォスファノールEC−6103(東邦化
学工業(株)製ポリオキシエチレン(n=9)ノニルフ
ェニルエーテルリン酸カルシウム)0.5部を用いた以
外は全て実施例1と同様にて評価したところ初期のレリ
ーフ深度1.60mm、50℃1週間後が1.47m
m、50℃2週間後が1.38mmと現像性の保存安定
性は問題なかった。又、得られレリーフの平均粒子経は
2.0μmでプリモシアニン染色BPB染色で観察した
ところ実施例1と同様に染色されていることが示され
た。一方、水及びアルコールによる膨潤率は水が5.3
0重量%、アルコール6,56重量%であった。又、画
像パターンを有するレリーフを用いて印刷したところ、
実施例1と同様な鮮明な画像を示した。
【0039】実施例5 実施例1のフォスファノールRM−510 0.5部配
合のかわりにフォスファノールRP−710(東邦化学
工業(株)製ポリオキシエチレン(n=6)フェニルエ
ーテルリン酸)0.5部を用いた以外は全て実施例1と
同様にて評価したところ初期のレリーフ深度1.37m
m、50℃1週間後が1.30mm、50℃2週間後が
1.27mmと現像性の保存安定性は問題なかった。
又、得られたレリーフの平均粒子経は2.0μmでプリ
モシアニン染色、BPB染色で観察したところ実施例1
と同様に染色されていることが示された。一方、水及び
アルコールによる膨潤率は水6.0重量%アルコール
7.2重量%であった。又、画像パターンを有するレリ
ーフを用いて印刷したところ実施例1と同様な鮮明な画
像を示した。
【0040】実施例6 実施例1のフォスファノールRM−510 0.5部配
合のかわりにフォスファノールRD−720(東邦化学
工業(株)製ポリオキシエチレン(n=7)オレイルエ
ーテルリン酸)0.5部を用いた以外は全て実施例1と
同様に、評価したところ初期のレリーフ深度1.37m
m、50℃1週間後が1.20mm、50℃2週間後が
1.20mmと現像性の保存安定性は問題なかった。
又、得られたレリーフの平均粒子経は、2.02μmで
ブリモシアニン染色、BPB染色で観察したところ実施
例1と同様に染色されていることが示された。一方、水
及びアルコールによる膨潤率は水6.0重量%、アルコ
ール6.7重量%であった。又、画像パターンを有する
レリーフを用いて印刷したところ実施例1と同様な鮮明
な画像を示した。
【0041】実施例7 実施例1のフォスファノールRM−510 0.5部配
合のかわりにフォスファノールRD−720N(東邦化
学工業(株)製ポリオキシエチレン(n=7)オレイル
エーテルリン酸ナトリウム)0.5部を用いた以外は全
て実施例1と同様に評価したところ初期のレリーフ深度
1.10mm、50℃1週間後が1.40mm、50℃
2週間後が1.40mmと現像性の保存安定性は問題な
かった。又、得られたレリーフの平均粒子経は1.85
μmでプリモシアニミ染色、BPB染色で観察したとこ
ろ実施例1と同様に染色されていることが示された。一
方、水及びアルコールによる膨潤率は水5.7重量%、
アルコール6.5重量%であった。又、画像パターンを
有するレリーフを用いて印刷したところ実施例1と同様
な鮮明な画像を示した。
【0042】実施例8 実施例1のフォスファノールRM−510 0.5部配
合のかわりにフォスファノールRM−510を8部配合
した以外は、全て実施例1と同様に評価したところ初期
のレリーフ深度2.0mm、50℃1週間後が2.1m
m、50℃2週間後2.0mmと現像性の保存安定性は
問題なかった。又、得られたレリーフの平均粒子経、プ
リモシアニン染色、BPB染色の観察も実施例1と同様
であった。一方、水及びアルコールによる膨潤率は、水
6.0重量%、アルコール7.22重量%であった。
又、画像パターンを有するレリーフを用いて印刷したと
ころ、特に問題はなかった。
【0043】比較例1 フォスファノールRM−510 0.5部配合をしない
こと以外は、全て実施例1と同様にて評価したところ、
初期のレリーフ深度は、1.10mm、50℃1週間後
が0.47mm、50℃2週間後が0.15mmと現像
性が大幅に変動低下し、保存安定性に問題があった。得
られたレリーフ版のプリモシアニン染色、BPB染色で
の観察では親水相が選択的に染色され、分散相の一部及
び連続相も染色されていたが、50℃1週間後のレリー
フ版の染色観察では、親水相及び連続相に染色されてい
ない部分が見られた。一方、水及びアルコールによる膨
潤率は、水5.6重量%、アルコール6.5重量%であ
った。又、画像パターンを有するレリーフを用いて印刷
したところ、初期のレリーフ版は鮮明な画像を示した
が、50℃処理後のレリーフ版は鮮明な画像が得られな
かった。
【0044】比較例2 比較例1のフォスファノールRM−510 0.5部配
合しないかわりに、ペグノール14S(東邦化学工業
(株)製モノステアリン酸ポリエチレングリコール)
0.5部を用いた以外は、全て比較例1と同様にて評価
したところ、初期のレリーフ深度1.21mm、50℃
1週間後が0.57mm、50℃2週間後が0.57m
mと現像性が大幅に変動・低下し、保存安定性に問題が
あった。得られたレリーフ版の染色観察及び画像パター
ンを有するレリーフを用いての印刷評価では、比較例1
と同様な染色及び印刷性を示し、満足するものではなか
った。
【0045】比較例3 比較例2のペグノール14S0.5部配合のかわりにP
NP−11(東邦化学工業(株)製ポリオキシエチレン
(n=11)ジノニルフェニルエーテル)0.5部を用
いた以外は、全て比較例と同様にて評価したところ、初
期のレリーフ深度1.10mm、50℃1週間後が0.
26mm、50℃2週間後が0.31mmと現像性が大
幅に変動低下し、保存安定性に問題があった。得られた
レリーフ版の染色観察及び画像パターンを有するレリー
フを用いての印刷評価では、比較例1と同様な染色及び
印刷性を示し満足するものではなかった。
【0046】比較例4 比較例2のペグノール14S0.5部配合のかわりにエ
レクトロスリッパーQN(花王(株)製 カチオン系活
性剤)0.5部を配合した以外は全て比較例1と同様に
作成し、現像性を評価したところ初期のレリーフ深度
0.39mm、50℃1週間後及び2週間後は現像する
ことができなくなった。
【0047】比較例5 比較例2のペグノール14S0.5部配合のかわりにエ
レクトロストリッパーAC(花王(株)製 両性系活性
剤)0.5部を配合した以外は全て比較例1と同様に作
成し、現像性を評価したところ初期のレリーフ深度0.
73mm、50℃1週間後0.36mm、50℃2週間
後は現像することができなくなった。
【0048】以下前期実施例1〜8および比較例1〜5
による結果を表1にまとめる。
【表1】
【0049】実施例9 ブタジエン84.1モル%、メタクリル酸2.2モル
%、エチレングリコールジメタクリレート12モル%お
よびエチルアクリレート12.5モル%からなる部分架
橋共重合体60部に対し、N,N−ジメチルアミノプロ
ピルメタクリルアミド5.5部(共重合体のカルボキシ
ル基1モルに対し1.55モル)、液状イソプレンポリ
マー「LIR−30」(分子量29,000(株)クラ
レ製)13.3部、ウレタンアクリレートオリゴマー
「Chealink 9505 」(サトマー社製)5.8部、液状ブ
タジエンオリゴマー「Hycar R VTBNX 」(宇部興産)1
1.5部、フオスファノールRM−510(東邦化学工
業(株)製)1部、2,2−ジメトキシ−2−フェニル
アセトフェノン1部、2,6−ジ−t−ブチル−P−ク
レゾール0.1部を加え加圧ニーダーを用いて十分混合
した。このようにして得られた感光性樹脂組成物を実施
例1と同様な方法で厚み2.84mmのシート(印刷原
版)を作成した。得られた印刷原版を実施例1と同様な
方法で露光・現像を行ったところ、レリーフ深度0.9
5mmの画像パターンが得られた。次に50℃の恒温槽
内に各々1週間、2週間保存していた厚み2.84mm
のシートを同様な方法で露光・現像しレリーフ深度を測
定したところ50℃1週間保存が0.90mm、50℃
2週間保存が0.87mmで現像性の変化がほとんどな
く、保存安定性が優れていた。
【0050】
【発明の効果】以上かかる構成よりなる本発明感光性樹
脂組成物は、水系現像性に優れ、長期保存後においても
安定した水系現像性を保持することができると共に、解
像度、網点再現性に優れることから印刷産業界、環境衛
生上などに寄与すること大である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03F 7/033 G03F 7/033

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)粒子状親水性または水膨潤性エラス
    トマー、(B)エチレン性不飽和化合物、(C)光重合
    開始剤および(D)下記一般式(I)および/または
    (II)で示されるリン酸エステル化合物を含有すること
    を特徴とする感光性樹脂組成物。 【化1】 【化2】 (上記一般式(I)、(II)において、Y1 、Y3 、Y
    5 は水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、Y2
    はR4 O−(CH2 CH2 O)n −、水素原子、アルカ
    リ金属、アルカリ土類金属、Y4 はアルカリ金属、アル
    カリ土類金属を示す。R1 〜R4 は炭素数8〜30のア
    ルキル基、アリール基、アルキルアリーレン基、アリー
    ルアルキレン基を示す。nは1〜50の整数を示す。)
  2. 【請求項2】感光性樹脂組成物が海島構造を有し、島成
    分が疎水性ポリマーと親水性ポリマーを含む粒子状親水
    性または水膨潤性エラストマーである請求項1記載の感
    光性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】リン酸エステル化合物が、海成分および島
    成分に吸着又は混合している請求項1記載の感光性樹脂
    組成物。
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