JP3013375U - プリペイドカードの感熱記録媒体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 金属薄膜層を隠蔽層として、それを熱によっ
て溶融、破壊することによって隠蔽層を失なわせ画像情
報記録を行なう感熱記録媒体であって、腐食等に対する
耐性に優れ、かつ印字感度や印字品質の高いプリペイド
カードの感熱記録媒体を提供する。 【構成】 支持体の少なくとも一方の面上に、支持体側
から順次着色層、感熱増感層、金属薄膜層及び耐熱保護
層を有し、かつ上記金属薄膜層を熱により溶融、破壊し
て隠蔽性を失わせ画像記録を行なう感熱記録媒体であっ
て、前記感熱増感層が熱可塑性ウレタン樹脂を含むこと
を特徴とするプリペイドカードの感熱記録媒体。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、プリペイドカードに用いられ、加熱することによって情報記録され るプリペイドカードの感熱記録媒体に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来から、プリペイドカードの感熱記録媒体としてサーマルヘッド等により直 接化学変化を起こさせて印字するものがある。

【０００３】 近年、この副資材を使用せずに画像情報を記録するための方法として、上記の 他に金属薄膜層を隠蔽性とし、それを熱によって溶融、破壊することによって隠 蔽性を失わせ可視記録を行う感熱記録媒体が発案され、これにより耐性面におい てロイコサーマル法をはるかにしのぐ耐環境性をしめす感熱記録媒体が利用され るようになってきた。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、このタイプの感熱記録媒体の場合、隠蔽性として金属薄膜層を 用いるため、腐食等の問題が生じやすく、印字感度や印字品質に悪影響を及ぼす ため、これらに対する耐性が大きな課題となっている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は前記課題に鑑みて、本考案は、支持体の少なくとも一方の面上に、支 持体側から順次着色層、感熱増感層、金属薄膜層及び耐熱保護層を有し、かつ上 記金属薄膜層を熱により溶融、破壊して隠蔽性を失わせ画像記録を行なう感熱記 録媒体であって、前記感熱増感層がか熱可塑性ウレタン樹脂を含むことを特徴と する感熱記録媒体、提供することにより達成される。

【０００６】 以下に本考案を更に詳細に説明する。

【０００７】 本考案の感熱記録媒体の構成としては支持体上に必要とする色相を付与した着 色層、着色層と金属薄膜層との接着と加熱時に金属の溶融を容易にさせる感熱増 感層、金属薄膜層及び耐熱性をもちサーマルヘッドの発熱体（正確には発熱体の 保護層）に付着しないための耐熱保護層を順次積層させたものが挙げられる。

【０００８】 図１は、本考案の感熱記録媒体の実施例の基本的な構成を示す断面図であり支 持体１の上層に順次着色層２、感熱増感層３、金属薄膜層４及び耐熱保護層５を 形成したものである。

【０００９】 上記支持体１としては、機械的に強靭で柔軟性や可とう性を有するものが必要 に応じて用いらる。

【００１０】 着色層２は、金属調の色相（すなわち光沢調）からマット調の色相（すなわち 白色）等の未記録部分の色相と区別するための黒、藍、赤、その他の色相を核支 持体に付与する層である。

【００１１】 感熱増感層３は、本考案の感熱記録媒体の最も特徴的な部分であり、着色層２ と金属薄膜層４とを接着させ、しかも金属薄膜層の熱破壊を容易にすることを目 的とした感熱増感層機能を有する層である。本考案は感熱増感層に、前記の如き 熱可塑性ポリウレタンを含有することが必須である。

【００１２】 金属薄膜層４としては、サーマルヘッド等の熱で容易に溶融させるためには、 融点が低い方が有利であり、特にＳｎ単体またはＳｎの合金が使用上好ましい材 料である。

【００１３】 耐熱保護層５は、通常耐熱性の樹脂と滑材、及び各種充填剤からなるものであ る。

【００１４】 本考案に用いられる画像情報記録方法としては例えばサーマルヘッドによる加 熱による印字方法等がある。

【００１５】

【実施例】

以下、本考案について実施例を挙げて更に具体的に述べる。 本考案の感熱記録媒体の実施例として図１に示す構成のものを以下に説明する 。厚さ１８８μｍの乳白色のポリエチレンテレフタレートフィルムからなる支持 体１上に以下の層構成からなる感熱記録媒体を形成した。

【００１６】 着色層２としては、着色塗料を塗布厚３μｍで塗布した。

【００１７】 感熱増感層３として、樹脂塗料を塗布厚１．５μｍで塗布した。

【００１８】 金属薄膜層４として、真空蒸着法によって膜厚１０００オングストロームの隠 蔽性を形成した。

【００１９】 耐熱保護層５として、エマルジョン塗料を塗布厚１．５μｍで塗布した。

【００２０】

【考案の効果】

以上詳細に説明したように、本考案の感熱記録媒体は、感熱増感層に熱可塑性 ウレタン樹脂を含むことにより、通常の保管や形態において、腐食等に対する充 分な耐性を保持しながら、高い印字感度、印字品質を示すことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の感熱記録媒体の１例を示す概略断面図
である。

【符号の説明】

１ 支持体 ２ 着色層 ３ 感熱増感層 ４ 金属薄膜層 ５ 耐熱保護層

─────────────────────────────────────────────────────

【手続補正書】

【提出日】平成７年２月１日

【手続補正１】

【補正対象書類名】図面

【補正対象項目名】図１

【補正方法】変更

【補正内容】

【図１】

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 着色層と、熱可塑性ウレタン樹脂を含む
   感熱増感層と、金属薄膜層と、耐熱保護層とを順次積層
   し、かつ上記金属薄膜層は熱により溶融、破壊して隠蔽
   性を失わせ画像を記録することを特徴とするプリペイド
   カードの感熱記録媒体。