JPH0547666Y2 - - Google Patents

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JPH0547666Y2
JPH0547666Y2 JP1985036156U JP3615685U JPH0547666Y2 JP H0547666 Y2 JPH0547666 Y2 JP H0547666Y2 JP 1985036156 U JP1985036156 U JP 1985036156U JP 3615685 U JP3615685 U JP 3615685U JP H0547666 Y2 JPH0547666 Y2 JP H0547666Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、身分証明書、運転免許証、定期券、
キヤツシユカード、ICカード等を包含するカー
ド類に関する。
(従来の技術) 従来、身分証明書、運転免許証の如く、携帯す
るのが普通であるカード状記録物には、必要な証
明事項、年月日、顔写真、サイン等の各種画像が
付されており、これらの各種画像は、それらが文
字や数字である場合には、タイプ、通常の印刷、
エンボス処理等が一般的であり、又、顔写真の場
合は、小型の顔写真を貼着したものが一般的であ
る。
(考案が解決しようとする問題点) 上記の如き各種のカード類において、カードの
表示部は、その取扱い時の摩擦や衝撃により、画
像が汚れたり不鮮明になるのを防止する為に、一
般に表示面にオーバーコート層を形成したり、透
明フイルムをラミネートして表示画像を保護して
いる。
しかしながら、例えば、顔写真を表示面に付す
る場合には、別に撮影した適当な寸法の顔写真が
ある程度の厚みを有している為に、そのまま貼着
して表面ラミネートを施すと、その部分のみが盛
り上り不体裁となる。その為に従来は、顔写真の
ゼラチン部分のみを剥して厚みを薄くして貼着し
ているが、これははなはだ煩雑である。この様に
してもその部分のある程度の盛り上がりは避けら
れない。
又、表示画像が印刷によるときは、タイプ等の
簡単な文字はともかく、複雑な多色画像の場合に
は、その為の印刷設備費が大であり、枚数の少な
いカード類には経済的には合わないという問題が
ある。更にこの様な多色画像の場合には、使用す
る印刷インキを選択しないと、その上に設ける保
護層との間の層間剥離の原因ともなつている。
尚、特開昭59−11537号公報には、昇華性着色
剤を用いた転写シートを使用してカードに画像を
形成する方法が記載されているが、この方法で使
用する転写シートは、適当な基材シートに、3色
或はそれ以上の色の染料インキを用意し、これら
のインキによつて多色刷り印刷機によつて画像を
形成したものである。この方法では3版以上のグ
ラビア版の作成が必要であり、同一の画像を数千
〜数万枚以上印刷形成する場合には有利である
が、カードの顔写真の如く、カード毎に画像を形
成する場合には全く実用性がなく、この方法では
本考案の目的は全く達成されない。
又、公知技術として、特開昭52−114334号公報
には、定期券発行に際して、昇華転写捺染紙と感
熱記録ヘツドを用いて定期券に情報を印字するこ
とが開示されている。しかしながら、この公報に
は、その図面からしても定期券にカラー顔写真の
如く、多色の画像を形成することを示唆する記載
もなく、又、本考案における顔写真の貼着におけ
る従来技術の解決すべき課題も、その解決手段を
示唆する記載も全く存在していない。勿論、この
公知文献から示唆される内容は、昇華性染料で形
成される情報が文字や記号等であることである。
本考案者は、上記の如き従来技術の欠点を解決
すべく鋭意研究の結果、上記の如きカード類の画
像、特に顔写真を昇華転写方法で昇華性染料から
形成した場合には、上記の如き種々の問題が解決
されることを知見して本考案を完成した。
(問題点を解決する為の手段) 即ち、本考案は、身分証明書等を包含するカー
ド類において、その表示面の表示画像の少なくと
も一部が、原稿を色分解した信号に従い、サーマ
ルヘツドで昇華転写された少なくとも3色の昇華
性染料からなり、転写された各色の染料はサーマ
ルヘツドの発熱素子のピツチに対応する水平な色
点の集合体からなり、且つ3原色以外の中間色の
3原色の色点の混色によつて発色されているカラ
ー顔写真であり、該顔写真はカード基体の表示部
に直接染着形成されており、且つ透明保護層で被
覆されていることを特徴とするカード類である。
(好ましい実施態様) 次に本考案を更に具体的に説明すると、本考案
において云うカード類とは、名刺、ネームプレー
ト等の身分証明書、運転免許証、パスポート、葉
書、キヤツシユカード、テレホンカード、診察カ
ード、レーザーカード、定期券、回数券、ICカ
ード等の如く、一般に手札程度の大きさで、且つ
多くの場合携帯して使用するものであり、本考案
において最も有効なものは特に顔写真を付したも
のである。
次に、本考案を本考案の一実施例を示す添付図
面に従つて更に具体的に説明すると、第1図は、
本考案によるカード類10の正面図であり、第2
図はそのA−A矢視断面図であり、図中の1はカ
ード基体を、2は表示層を、3は表面保護層を、
そして4は表示画像、特に顔写真を示している。
本考案のカード類10は添付図面に例示する通
り、その表示層2の表示画像4が、原稿を色分解
した信号に従い、例えば、シアン、イエロー、マ
ゼンダの少なくとも3色の昇華転写シートからサ
ーマルヘツドで昇華転写された昇華性染料からな
るカラー画像、特に顔写真4であることを特徴と
しており、その特徴によつて前述の種々の従来技
術の問題点が解決されたものである。
本考案においてカード基体1として使用し得る
材料は各種の紙、加工紙、プラスチツクシート、
金属、ガラス等、いずれでもよく、プラスチツク
シートの如く、昇華性染料で直接染着可能な材料
であれば、これらのカード基体1が表示層2を兼
ねることが出来る。これらのカード基体1は、一
般に厚さが0.68〜0.80mm程度で、サイズが11〜8
×8〜5cm程度である。
又、表示層2としては、昇華性染料で染着可能
な材料、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリスチレン、ABS、AS、ポリ塩化ビニ
ル、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン等
の如きプラスチツク材料が好適であり、これらの
層は上述の通りカード基体1をも兼ねることが出
来る。
カード基体1を兼ねる場合には、厚さとサイズ
は上述の程度であるが、紙、加工紙、金属等の如
き昇華性染料で染着出来ない材料をカード基体1
とする場合には、上記の如き昇華性染料で染色可
能なプラスチツク材料からなる溶液をカード基体
1に塗布したり、或はそれらのフイルムをカード
基体1に積層することによつて形成することが出
来、約3〜50μm程度の厚さが好適である。
本考案のカード類10の特徴は、上記の如き表
示層2に表示された表示画像4の前部或は1部、
特に顔写真が前記の様に昇華性染料から形成され
ていることを特徴としており、かかる画像4の形
成方法自体は従来公知の方法でよい。
例えば、従来公知の昇華転写方法に使用されて
いる昇華転写シート、即ち、紙やプラスチツクフ
イルム、シート等の支持体の表面に加熱によつて
昇華し得る染料を任意のバインダー樹脂で担持さ
せたものを表示層2に重ね合わせ、昇華転写シー
トの裏面からパターン状の加熱を行つて、表示層
2中に染料を移行させることによつて容易に形成
することが出来る。
この様な昇華転写方法自体は従来公知である
が、本考案ではこの様な方法をカード類10の表
示画像4、特に顔写真の形成に使用したことを特
徴とき、それ故に従来公知の欠点が解決されたも
のである。
即ち、本考案によれば、上記の如くして形成し
た表示画像、特に顔写真4は、表示層2中に染着
している為に、表示層2を盛り上がらせたり、或
はその後に表面保護層3を形成しても、その表面
が盛り上がることもなく、又、表面保護層3との
層間剥離をも生じないものである。
上記の如き表示画像4を形成する為の昇華性染
料としては、従来技術で使用されている昇華性染
料を、本考案においていずれもそのまま使用する
ことが出来る。
しかしながら、本考案者の詳細な研究によれば
従来公知の昇華性染料はその昇華転写の速度を十
分にする為に、一般に150〜300程度の分子量のも
のを使用しているが、この様な分子量の染料を使
用した場合には、その分子量が小なるが故に、転
写後にその染料が表示層2中で移動したり表面に
ブリードしたりする欠点もみられた。
本考案ではこの様な欠点を、好ましくは400〜
800程度の比較的高い分子量の昇華性染料を使用
することによつて解決することが出来る。この様
な比較的高い分子量の昇華性染料は、通常の使用
方法では、転写速度が低く、実用性は低いが、本
考案において、表示画像4の形成にあたり、表示
層2を有するカード基体1を、例えば、40〜100
℃程度、好ましくは50〜80℃程度に昇温させて、
昇華転写シートと重ね、以下従来技術と同様に昇
華転写を行うときは、この様な比較的高分子の染
料を用いても十分な速度で昇華転写が行われ、そ
の結果表示層2中に移行した染料は、その高い分
子量の為に表示層2中で移動したり、表面にブリ
ードしたりすることがなく、十分な堅牢性を示す
ことを知見したものである。
以上の如く比較的高い分子量の染料を使用し、
且つ被転写材である表示層2をある程度の温度に
昇温させるときは、場合によつては昇華転写シー
トと表示層2とが粘着することがあるが、本考案
においてはこの様な表示層2の形成にあたり、表
示層2中に離型性の良い化合物、例えば、シリコ
ーン化合物等の離型剤を包含させておくか、或は
表示層2の表面に離型剤からなる0.01〜5μm程度
の層を形成しておくことによつて、上記の粘着の
問題を避けることが出来、昇華転写時の表示層2
の温度を更に上昇、例えば、100℃以上にもする
ことが出来、より優れた昇華転写速度を達成する
ことが出来る。
本考案の最も好ましい態様は、カード類10
表示画像4が顔写真である場合であり、この様な
顔写真は、例えば、シアン、イエロー、マゼン
ダ、更に必要に応じてブラツクの昇華転写シート
を用意して、原稿の顔写真から色分解した電気信
号に従い、それぞれ昇華転写を行うことにより、
昇華転写表示層2にフルカラーの顔写真を形成す
ることが出来るので、前述の如き従来技術におけ
る顔写真の貼着の問題が解決された。
以上の如き昇華転写は、表示層2を有するカー
ド基体1に直接行つてもよいし、又、別に表示層
2のプラスチツクシートを用意しておいて、この
シートに画像4を形成後、カード基体1に貼着或
はラミネートしてもよい。
以上の如くして本考案のカード類10が得られ
るが、本考案において図示する通り、更にその表
示層2の上に透明なプラスチツク層を保護層3と
して形成してもよい。
この様な保護層3の形成は、プラスチツクの溶
液のコーテイング方法、転写方法等、任意の方法
で形成してもよいし、又、例えば、カード全体を
包み込む様にしてプラスチツクフイルムをラミネ
ートしてもよい。この様な保護層3が昇華性染料
で染着可能なプラスチツク材料であるときは、上
述の本考案の好ましい態様、即ち、比較的高分子
量の染料を使用することが有利である。
即ち、従来技術の如き比較的低分子量の染料を
使用した場合には、これらの染料が長い時間の間
には保護層3にも移行する虞があつたが、本考案
の好ましい実施態様ではこの様な虞も十分に解決
されている。
(作用・効果) 以上の如き本考案によれば、本考案を、身分証
明書、運転免許書、パスポート、キヤツシユカー
ド、テレホンカード、診察カード、レーザーカー
ド、定期券、回数券、I.C.カード等の如き各種カ
ード類10に適用することによつて従来技術の
種々の欠点、例えば、顔写真の貼着における欠点
等が解決された。
(実施例) 次に実施例を挙げて本考案を更に具体的に説明
する。
実施例 1 下記組成の表示層形成用インキ組成物を調製
し、これを厚み100μmのポリエチレンテレフタレ
ートフイルム(東レ製、ルミラー#100)に乾燥
塗布量が4.0g/m2になる様に塗布し、次いで乾
燥して本考案で使用する表示層用のフイルムとし
た。
ポリエステル樹脂: Vylon200(東洋紡製) 1重量部 アミノ変性シリコーン:KF−393 (信越化学工業製) 0.03重量部 エポキシ変性シリコーン:X−22−343 (信越化学工業製) 0.03重量部 メチルエチルケトン/トルエン /シクロヘキサノン(4:4:2) 9.0重量部 上記のポリエステルフイルムを70〜90℃に加熱
し、その上に、シアンの昇華性染料(分子量が
400以上)をバインダー樹脂で担持させた昇華転
写シートを重ね、顔写真を色分解して得たシアン
成分の電気信号に連結したサーマルベツトで熱エ
ネルギーを付与し、シアン画像を得た。次いでマ
ゼンダの昇華性染料(分子量は400以上)を用い
た昇華転写シート及びイエローの昇華性染料(分
子量は400以上)を用いた昇華転写シートにより
同様にして昇華転写を行い、フルカラーの顔写真
とその他の文字図形からなる表示画像を形成し
た。
上記で形成された顔写真は、通常の銀塩写真に
よるカラー画像と同様に優れた解像性、諧調性を
有し、これをルーペ(拡大鏡)で観察したとこ
ろ、多数の3色の色点からなり、これらの色点は
サーマルヘツドの発熱素子と同一ピツチの約80〜
200μm前後の色点や矩形であり、サーマルヘツド
の走行に対応して平行に配列された多数の色点か
ら構成されており、又、3原色以外の中間色は3
原色の色点の重なりによつて発色していた。
この表示画像を有するシートを厚さ約50μmの
白色不透明の硬質塩化ビニル樹脂シートからなる
カード基体に重ね、更にその上に厚さ100μmのポ
リエステルフイルムからなる保護層を重ね、熱圧
縮させて一体として本考案のカードを得た。
このカードの表面は、全体的に平滑であり、画
像部分に何らの盛り上がりもなかつた。更にこの
カードの画像は、40℃の雰囲気に3ケ月保持した
促進試験においても、画像の乱れや層間剥離は全
く生じなかつた。
実施例 2 実施例1における100μmのポリエチレンテレフ
タレートフイルムに代えて、同じ厚さの軟質塩化
ビニル樹脂フイルムを表示層として使用し、又、
保護層用として厚さ100μmの透明軟質塩化ビニル
樹脂フイルムを使用して、その他は実施例1と同
様にして本考案のカードを得た。
このカードも、実施例1におけると同様な優れ
た品質を示した。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本考案のカードの平面図を、第2図
はその断面図を示す。 1……カード基体、2……表示層、3……保護
層、4……画像、10……カード。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 身分証明書等を包含するカード類において、
    その表示面の表示画像の少なくとも一部が、原
    稿を色分解した信号に従い、サーマルヘツドで
    昇華転写された少なくとも3色の昇華性染料か
    らなり、転写された各色の染料はサーマルヘツ
    ドの発熱素子のピツチに対応する水平な色点の
    集合体からなり、且つ3原色以外の中間色が3
    原色の色点の混色によつて発色されているカラ
    ー顔写真であり、該顔写真はカード基体の表示
    部に直接染着形成されており、且つ透明保護層
    で被覆されていることを特徴とするカード類。 (2) 昇華性染料が、400〜800の分子量を有する実
    用新案登録請求の範囲第(1)項に記載のカード
    類。 (3) 表示層が、離型剤を含有する実用新案登録請
    求の範囲第(1)項に記載のカード類。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US9209074B2 (en) 2001-07-25 2015-12-08 Applied Materials, Inc. Cobalt deposition on barrier surfaces

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2551414B2 (ja) * 1986-09-24 1996-11-06 大日本印刷株式会社 被転写シ−トおよび装飾方法
JPH0751342Y2 (ja) * 1987-01-27 1995-11-22 日本電信電話株式会社 カード

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5911537A (ja) * 1982-07-09 1984-01-21 Dainippon Printing Co Ltd 磁気カ−ド

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