JP3012688U - 駐車時間管理装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 無料駐車場に設置する低コストで人手のあま
り必要としない駐車時間管理装置を提供する。 【構成】 駐車車輌の車輌検出手段，該車輌検出手段の
信号により時間をカウントするタイマー手段，タイマー
手段でのカウント値を管理者により予め設定された時間
と比較する比較手段，カウント値が予め設定された時間
を超過した時に警報装置を作動させる制御手段とを含
み、これらの制御シーケンスをプログラマブルコントロ
ーラで行う駐車時間管理装置。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

銀行，公共施設等が当該施設利用者のためにサービスとして用意している無料 駐車場に於いて、当該施設利用目的以外の駐車や長時間駐車を防ぐための駐車時 間管理装置に関するものであり、特に、駐車時間に応じて異常に長い駐車である ことを示す表示や警報を発する駐車時間管理装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

サービス用無料駐車場に於ける１台毎の駐車管理装置については、車輌の前輪 または後輪をプレートでロックする方式がある。施設利用後は窓口等で退場用の 特殊メタルを受け取り、ロックプレートのメタル徴収機に投入してプレートのロ ックを解除し、退場するシステムである。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

このようなロックプレートシステムは導入コストが高く、サービス用無料駐車 場を設ける側にとっては採算がとれないという問題があり、また、ロックするプ レート部分が物理的に動かす構造のため故障しやすいという問題があった。それ で、無料駐車場という条件のもとで、人手を介さずに自動的に１台毎の駐車時間 を管理するコストの低い装置が望まれていた。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

駐車した車輌を検出する車輌検出手段，該車輌検出手段からの信号で時間をカ ウントするタイマー手段，警報を発する目安となる時間を設定し、登録しておく 時間設定制御手段，タイマー手段でカウントされた時間と時間設定制御手段で設 定された時間とを比較する比較手段，カウントされた値が設定された時間を越え た時に動作させられる回転灯，音声合成装置，出車阻止装置，通報装置等の警報 手段を備え、自動的に駐車時間をカウントし、一定時間を越えた長い駐車となっ た場合はそれを回転灯で表示したり、音声で警報を発生するようにし、また管理 室に通報する構成とした。また、各手段や各装置はＣＰＵやプログラマブルコン トローラで制御する構成とした。

【０００５】

【作用】

車輌が駐車場に入ると車輌検出手段が車輌を検出し、該車輌検出手段からの信 号でタイマー手段が動作し、駐車時間のカウントを開始する。時間設定制御手段 では警報を発する目安となる時間を予め１つ又は２つ以上設定し、登録しておく 。

【０００６】 駐車時間が第１の時間を越えたら回転灯を点燈させ、音声合成装置により警報 を発する。それと並行して駐車している積算時間を表示する。音声による警報は 一定時間間隔で繰り返し発するようにもできる。

【０００７】 またある一定の設定時間を越えても駐車している車輌がある場合は管理室に設 置された通報装置を作動させ、長時間駐車の車輌のあることを通知する。また、 必要に応じて出車阻止装置を動作させ、運転手が戻った時に注意を与えることが 出来るようにする。

【０００８】

【実施例】

図１は本考案の駐車時間管理装置の概観図である。１は制御装置であり、１台 毎の駐車エリアに設置されるものである。２は駐車時間を表示するための時間表 示装置である。３は回転灯であり、１つ又は２つ以上設けられる。各回転灯の色 は任意である。４は音声合成装置に接続されたスピーカであり、ここから警報が 発っせられる。５は車輌検出手段であり、重量センサ，光センサ，超音波センサ ，磁気センサ，赤外線センサ，ループコイル形センサ等車輌を検出できるものな ら何でも使用できる。６は駐車時間が異常かどうかを判断するための時間を設定 するテンキー，７は管理室に設けられ、異常に長い駐車時間の車輌のあることを 通知するランプやブザー等の通報装置，８は異常に長い駐車時間の車輌の出車を 阻止するための出車阻止装置である。

【０００９】 図２は本考案の駐車時間管理装置のブロック回路図である。各ブロックの動作 はＣＰＵ１８で制御される。 駐車場の管理者がテンキー６で所定の時間を入力すると時間設定制御手段１１ で記憶され、比較手段１３に入力される。設定される時間は警報を発する目安と なる時間であり、作動される警報手段の数や種類により１つまたは２つ以上設定 される。

【００１０】 テンキーのかわりに装置内部に設けられた短絡線やスイッチ回路を用い、幾つ かの固定された時間を選択するようにしてもよい。車輌検出手段５からの信号で タイマー手段が時間のカウントを開始し、駐車時間の積算値をリアルタイムで時 間表示装置２に表示する。タイマー手段の出力は比較手段１３に入力され、時間 設定制御手段に記憶された時間と絶えず比較される。

【００１１】 駐車時間が設定された時間を越えると回転灯制御手段１４，音声合成装置１５ ，通報制御手段１６，出車阻止制御手段１７に信号が送られ、回転灯３を作動さ せ、スピーカ４から警報を発生し、通報装置７により遠くにいる管理者に通報し 、出車阻止装置８により車輌を駐車エリアから出られないようにロックする。

【００１２】 時間表示装置２，回転灯３，スピーカ４，通報装置７，出車阻止装置８はオプ ションであり、必要に応じて動作するように構成できる。また、例えば駐車時間 が第１，第２，第３の時間を順次越えるに応じて作動させる回転灯の数を増やし たり、音声合成装置での音声合成の内容を変えた構成としてもよい。

【００１３】 図３は図２の駐車時間管理装置の動作フローチャートの一実施例を示す。この 実施例では、時間設定制御手段で設定される時間は１つである。 車輌検出手段５からの信号が入力されるとシステム全体がイニシャライズされ る（ステップ５１）。ついで車輌検出手段５が車輌を検出しているかどうかチェ ックし（ステップ５２）、ＹＥＳならタイマー手段１２で時間のカウントを始め る（ステップ５３）。

【００１４】 車輌検出手段５が車輌を検出しているかどうかチェックし、ＹＥＳなら１分単 位で駐車している積算時間を時間表示装置２に表示する（ステップ５３，５４） 。タイマー手段でのカウント値を警報時間（時間設定制御手段で設定された時間 ）と比較手段１３で比較し、設定された警報時間になったかどうかチェックする （ステップ５６）。ＹＥＳなら回転灯制御手段１４により回転灯３を作動させた り、あるいは音声合成装置１５により音声を合成してスピーカ４から警報を発生 させる（ステップ５７）。その後はステップ５４に戻る。

【００１５】 ステップ５６でタイマー手段でのカウント値が警報時間になっていない時はス テップ５４に戻る。 時間表示装置２はオプションであり、希望によりステップ５３，５４，５５は 省くこともできる。

【００１６】 図４は図２の駐車時間管理装置の動作フローチャートの他の実施例を示す。 この実施例では時間設定制御手段１１で設定される時間は第１，第２の２つで あるが、第２の時間は音声による警報を繰り返し発生させる場合の時間間隔を設 定する。

【００１７】 ステップ５１─５６までは図３の場合と同じである。ステップ５６以降を説明 する。 タイマー手段でのカウント値を時間設定制御手段１１で設定された第１の時間 と比較手段１３で比較し（ステップ５６）、第１の時間を超過したら回転灯制御 手段１４により回転灯３を作動させ（ステップ５８）、続いて音声合成装置１５ により音声による警報を発生する（ステップ５９）。その後タイマー手段をリセ ットし（ステップ６０）、タイマー手段のカウント値と第２の時間とを比較手段 １３で比較し（ステップ６１）、第２の時間を超過したらステップ５９に戻り、 再度音声合成装置１５を作動させる。これにより、設定した第２の時間間隔で音 声による警報が発せられる。

【００１８】 図５は図２の駐車時間管理装置の動作フローチャートの他の実施例を示す。 この実施例では時間設定制御手段１１で設定された時間は第１，第２，第３の ３つである。駐車時間が第１の時間を超過した時点で回転灯や音声合成装置を作 動させ、第２の時間を超過したら通報装置を作動させ、第３の時間を超過したら 出車阻止装置を作動させている。

【００１９】 ステップ５１─５７までは図３の場合と同じである。但し、ステップ５６では 第１の時間（警報時間）とタイマー手段でのカウント値が比較されている。 ステップ６２以降を説明する。 タイマー手段でのカウント値を時間設定制御手段１１で設定された第２の時間 （通報時間）と比較手段１３で比較し、通報時間になったかどうかチェックする （ステップ６２）。ＹＥＳなら通報制御手段１６に信号を送り、管理室にある通 報装置７，この場合はランプを作動させる（ステップ６３）。

【００２０】 その後引き続きタイマー手段でのカウント値を時間設定制御手段で設定された 第３の時間（出車阻止時間）と比較手段１３で比較し、出車阻止時間になったか どうかチェックする（ステップ６４）。ＹＥＳなら出車阻止制御手段１７に信号 を送り、出車阻止装置８を作動させる（ステップ６５）。その後はステップ５４ に戻る。

【００２１】 ステップ５６，６２，６４でタイマー手段でのカウント値がそれぞれ設定した 警報時間，通報時間，出車阻止時間になっていない時はステップ５４に戻る。

【００２２】 図６は図２の駐車時間管理装置の動作フローチャートの他の実施例を示す。 この実施例では回転灯が３つあり、時間設定制御手段１１では予め第１，第２ ，第３の３つの警報時間を設定しておく。駐車時間が第１，第２，第３の警報時 間を超過してゆくにつれて、第１，第２，第３の回転灯を点灯させてゆく。回転 灯の色は任意であるが、例えば、第１の回転灯は青，第２の回転灯は黄色，第３ の回転灯は赤のように異なる組合せとすることもできる。回転灯は例えば縦に３ つ連続して並んだものとしてもよい。

【００２３】 ステップ５１─５４までは図３の場合と同じである。ステップ６６以降を説明 する。 タイマー手段でのカウント値を時間設定制御手段１１で設定された第１の警報 時間と比較手段１３で比較し、第１の警報時間になったかどうかチェックする（ ステップ６６）。ＹＥＳなら回転灯制御手段１４に信号を送り、第１の回転灯３ ─１を作動させる（ステップ６７）。その後引き続きタイマー手段でのカウント 値を時間設定制御手段で設定された第２の警報時間と比較手段１３で比較し、第 ２の警報時間になったかどうかチェックする（ステップ６８）。ＹＥＳなら回転 灯制御手段１４に信号を送り、第２の回転灯３─２を作動させる（ステップ６９ ）。

【００２４】 その後引き続きタイマー手段でのカウント値を時間設定制御手段で設定された 第３の警報時間と比較手段１３で比較し、第３の警報時間になったかどうかチェ ックする（ステップ７０）。ＹＥＳなら回転灯制御手段１４に信号を送り、第３ の回転灯３─３を作動させる（ステップ７１）。その後ステップ５４に戻る。 ステップ６６，６８，７０でタイマー手段でのカウント値がそれぞれ第１，第 ２，第３の警報時間になっていない時はステップ５４に戻る。

【００２５】 図７は図２の駐車時間管理装置の制御シーケンスをプログラムコントローラで 実行するよう構成した一実施例を示す。 この実施例では管理者によりテンキー６で設定された時間の登録，車輌検出手 段５からの入力信号による時間のカウント，設定時間とカウント時間との比較， 比較結果に応じて各警報装置を作動させるための信号出力をプログラムコントロ ーラ２１で行う。

【００２６】 例えば図３─図６で示した制御シーケンスをプログラムコントローラにプログ ラムされたソウトウエアで実行し、比較手段１３の出力に相当する信号をインタ ーフェイス手段２２に入力し、各警報手段２３，７，８や時間表示装置２を作動 させる。警報手段２３には回転灯３や音声合成装置２４，スピーカ４が含まれて いる。

【００２７】 時間表示装置，音声合成装置，通報装置，出車阻止装置等はオプションとして 追加，削除は任意に行われるので、各実施例に於いて、必要に応じてこれらの制 御ステップが追加されたり、削除されたりすることは言うまでもない。また、警 報手段としての組み合わせは実施例で示したものに限らず、様々に組み合わせる ことができ、それらも本考案に含まれる。

【００２８】

【考案の効果】

無料駐車場に於ける駐車時間の管理を人手を介さずにＣＰＵまたはプログラム コントローラにより自動的に行い、一定の時間になったら警報手段を作動するよ うに構成したので駐車時間管理装置を低コストで実現できた。

【００２９】 これによって、例えば駅近くに立地する銀行のサービス用無料駐車場等に於い て、買物など、施設利用目的以外での一時駐車や長時間駐車等を排除でき、本来 の目的である施設を利用する人の為の駐車エリアの確保というサービスの低下を 防ぐことができた。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案による駐車時間管理装置の概観図。

【図２】本考案による駐車時間管理装置のブロック回路
図。

【図３】図２の駐車時間管理装置に於いて、警報手段と
して回転灯や音声合成装置を作動させる動作フローチャ
ートの一実施例を示す図。

【図４】図２の駐車時間管理装置に於いて、回転灯の他
に音声合成装置を繰り返し作動させる動作フローチャー
トの一実施例を示す図。

【図５】図２の駐車時間管理装置に於いて、通報装置と
出車阻止装置を作動させる動作フローチャートの一実施
例を示す図。

【図６】図２の駐車時間管理装置に於いて、３つの回転
灯を順次作動させるの動作フローチャートの一実施例を
示す図。

【図７】図２の駐車時間管理装置の制御をプログラマブ
ルコントローラで実現した実施例を示す図。

【符号の説明】

１ 制御装置 ２ 時間表示装置 ３ 回転灯 ５ 車輌検出手段 ６ テンキー ７ 通報装置 ８ 出車阻止装置 １１ 時間設定制御手段 １２ タイマー手段 １３ 比較手段 １５ 音声合成装置 １８ ＣＰＵ ２１ プログラマブルコントローラ ２２ インターフェイス手段

Claims (12)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 駐車エリアに駐車した車輌の駐車時間を
   管理する装置に於いて、駐車した車輌を検出する車輌検
   出手段，該車輌検出手段からの信号により駐車時間をカ
   ウントするタイマー手段，管理者により予め設定された
   １つまたは２つ以上の時間を登録しておく時間設定制御
   手段，タイマー手段によるカウント値と時間設定制御手
   段に登録された時間とを比較する比較手段，該比較手段
   の出力信号により警報手段を作動させる制御手段，該制
   御手段により制御される警報手段とを有することを特徴
   とする駐車時間管理装置。
2. 【請求項２】 警報手段として回転灯を有し、設定され
   た時間超過後、制御手段により回転灯を作動させること
   を特徴とした請求項１記載の駐車時間管理装置。
3. 【請求項３】 タイマー手段と接続され、駐車してから
   の積算時間を表示する時間表示手段を有することを特徴
   とした請求項２記載の駐車時間管理装置。
4. 【請求項４】 警報手段として更に音声合成装置を有
   し、設定された第１の時間超過後、制御手段により回転
   灯と音声合成装置とを作動させ、設定された第２の時間
   間隔で音声合成装置を繰り返し作動させることを特徴と
   した請求項２記載の駐車時間管理装置。
5. 【請求項５】 警報手段として更に通報装置を有し、設
   定された第１の時間超過後、制御手段により回転灯を作
   動させ、設定された第２の時間超過後、通報装置を作動
   させることを特徴とした請求項２記載の駐車時間管理装
   置。
6. 【請求項６】 警報手段として更に出車阻止装置とを有
   し、設定された第１の時間超過後、制御手段により回転
   灯を作動させ、設定された第２の時間超過後、通報装置
   を作動させ、設定された第３の時間超過後、出車阻止装
   置を作動させることを特徴とした請求項５記載の駐車時
   間管理装置。
7. 【請求項７】 警報手段として複数の回転灯を有し、駐
   車時間が設定された複数の時間を超過してゆくにつれ
   て、制御手段により回転灯を順次作動させてゆくことを
   特徴とした請求項１記載の駐車時間管理装置。
8. 【請求項８】 警報手段は回転灯，音声合成装置，通報
   装置，出車阻止装置の少なくとも１つを含むことを特徴
   とした請求項１記載の駐車時間管理装置。
9. 【請求項９】 各手段及び各装置の制御シーケンスをプ
   ログラマブルコントローラで行うことを特徴とした請求
   項１記載の駐車時間管理装置。
10. 【請求項１０】 各手段及び各装置の制御シーケンスを
    プログラマブルコントローラで行うことを特徴とした請
    求項２記載の駐車時間管理装置。
11. 【請求項１１】 各手段及び各装置の制御シーケンスを
    プログラマブルコントローラで行うことを特徴とした請
    求項３，４，５，６または７記載の駐車時間管理装置。
12. 【請求項１２】 各手段及び各装置の制御シーケンスを
    プログラマブルコントローラで行うことを特徴とした請
    求項８記載の駐車時間管理装置。