JP3770510B2 - 警報装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ビル、マンション、工場などの監視対象への侵入者を検出し、通信回線を介して警備センターへ通報する警報装置に関する。特に、侵入者を検出すると、警備センターへの通報とともに、警報ブザー等にて侵入者を威嚇する警報装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
警備システムは、侵入者検出器を監視対象の出入口扉、窓、壁等の侵入の恐れのある箇所に適宜設置し、警備セット状態において、前記侵入者検出器が侵入者を検出すると、警報装置にて警報ブザーを鳴動させるとともに、電話回線を介して警備センターへ異常通報をしていた。そして、警備センターにて該異常通報を受けると、通報した監視対象へ対処者を急行させるなど適切な対応をしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
警報装置では、侵入者を検出してから警備センターへの異常通報完了までの時間が、電話回線の混雑程度によっては長くなることがある。また、警報装置が侵入者を検出すると威嚇警報用のブザーを鳴動させるため、警報装置の設置場所をブザー音に誘導され、侵入者が容易に見つけることができる。このため、警報装置が警備センターへ異常通報を完了する前に、侵入者により該警報装置を破壊されて異常通報できなくなる可能性があった。
【0004】
そこで、本発明は、異常通報が完了するまで、容易に設置場所を侵入者に知られない警報装置を得ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、侵入者を検出すると通信回線を介して警備センターに異常通報するとともに侵入者を威嚇する警報装置において、侵入者検出器の検出信号に基づき侵入者有りと判定すると出力する侵入判定手段と、前記警備センターに通信回線を介して異常通報する通報手段と、前記異常通報に対する前記監視センターからの確認信号を受信することにより前記異常通報の完了を判定する通報完了判定手段と、侵入者に対し威嚇する威嚇手段とを有し、前記通報完了判定手段が前記異常通報の完了を判定したときに前記威嚇手段を起動させることを特徴とした警報装置を提供する。
【0006】
これにより、警備センターへの異常通報が完了した後に、ブザー鳴動や警報表示を行うので、威嚇手段により侵入者が警報装置の設置場所を知ったときには、既に通報が完了しており、その後に警報装置を破壊されても警備センターにて適切な対応ができる。
【0007】
また、第2の発明は、侵入者検出器が異常を検出すると通信回線を介して警備センターに異常通報するとともに侵入者を威嚇する警報装置において、侵入者検出器の検出信号に基づき侵入者有りと判定すると出力する侵入判定手段と、前記侵入判定手段の出力に基づき警備センターに通信回線を介して異常通報する通報手段と、前記侵入判定手段の出力後に計時を開始し異常通報が完了するに充分な所定時間が経過すると出力する計時手段と、侵入者に対し威嚇する威嚇手段を一体的に具備し、前記威嚇手段は前記計時手段の出力によって起動されることを特徴とした警報装置を提供する。
【0008】
これにより、警報装置が警備センターに異常通報を完了できるだけの充分な所定時間経過後に、威嚇手段を起動するので、威嚇手段により侵入者が警報装置の設置場所を知ったときには、既に通報が完了しており、その後に警報装置を破壊されても警備センターにて適切な対応ができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
【実施例】
以下、図1〜図3をもとに、本発明にかかる警報装置の第1の実施例を説明する。
【0010】
図1は、警備システムのシステム構成を示している。同図において、一般家屋、ビル等の複数の監視対象A、B、・・・・Nの各々に警報装置1を設置し、この警報装置に、監視対象の窓、出入口、壁など侵入の恐れがある箇所に設置した侵入者検出器(センサー)2、及び電話回線3を介して警備センター4に接続している。なお、侵入者検出器には、マグネットセンサー、熱線センサー、赤外線センサー、超音波センサーなどがあり、侵入の恐れがある箇所に応じたセンサーを選択する。
【0011】
また、監視対象の状態には、警戒セット状態と警戒解除状態とがあり、警報装置1の操作により状態を切り換えるようにしている。そして、警戒セット状態とは、侵入者検出器2が侵入を検出すると、電話回線3を介して警備センター4に異常通報する状態のことで、監視対象の管理を警備センターにて行っている状態である。そして、この異常通報を警備センターにて受信すると、該監視対象へ対処者を急行させるなど適切な対応を行う。一方、警戒解除状態とは、侵入者検出器2が検出しても、警備センターへの通報を行わない状態のことで、監視対象の管理を利用者が行っている状態である。
【0012】
図2の警報装置1の機能ブロック図を参照して、警報装置1について説明する。
【0013】
警報装置1は、侵入者検出器2の検出状態を取り込むセンサーI/F12、監視対象を警戒セット状態または警戒解除状態にするために監視対象の正当な利用者が操作するテンキーやICカードリーダーなどからなる操作手段13、警備センターへ通報するための電話回線と接続した通信I/F14、侵入者に対して威嚇を行うブザーやライトからなる威嚇手段15、これらを統括して制御処理を行うCPU、ROM、RAM、タイマーなどからなる制御部11、そして、各部に電源を供給する電源16から構成されている。
【0014】
図3に基づき、警報装置1の制御部11の処理フローを説明する。
【0015】
いま、警報装置1に侵入者検出器2、電話回線3などの接続及び電源が投入されており、警備システムが作動している状態となっている。
【0016】
先ず、侵入者検出器2から検出信号がセンサーI/F12を介して入力されるか判定している(ステップS11)。すなわち、ステップS11では、侵入者検出器2が、人、扉の開放、窓の開放などの侵入異常を検出するまで常時監視し、侵入異常を検出するとステップS12へ進む。
【0017】
そして、ステップS12では、監視対象が警備セット状態か否かを判定する。つまり、警備セット状態であれば、監視対象の管理が警備センター4になっており、ステップS13に進み異常通報処理を行う。このステップS11及びS12により、侵入者の有無を判定している。なお、警戒解除状態であれば、侵入者検出器が人、扉の開放、窓の開放等を検出しても、その監視対象の正当な利用者に起因した検出信号であり、警備システムの使い勝手を考慮して警備センター4への通報は行わない。
【0018】
次に、監視対象が、警備セット状態に侵入異常を検出すると、予め記憶している警備センター4の電話番号を通信I/F14から電話回線3に対してダイヤリングする(ステップS13)。そして、警備センター4と、電話回線3を介して接続されたか判断する(ステップS14)。すなわち、電話回線3を介して通信I/F14にて、警備センター4からの応答信号を受信したか否か判定する。この応答信号を所定時間内に受信しなかった場合は、警備センター4との接続ができなかったと判定し、ステップS13へ戻り再度ダイヤリングを行う。
【0019】
応答信号を受信し、警備センター4と電話回線3を介して接続されると、侵入者が入った旨の侵入異常信号を通信I/F14から警備センター4に送出する(ステップS15)。そして、警備センター4では、監視対象Aに侵入者が入ったことを認識し、監視対象Aに対処者を急行させる。
【0020】
そして、警備センター4との通信が完了したか否か判定し、通信の完了を判定するとステップS17に進む(ステップS16)。なお、通信の完了の判定は、侵入異常信号の送出に対する確認信号を警備センター4より受信し、その後電話回線を開放されたことを検出によって判定する。通信の完了の判定方法については、この方法に限らず、例えば、確認信号の受信によって行なうなどどのような方法でもよい。一方、異常信号送出後に所定時間経過しても確認信号を受信しなければ、再度ステップS15に戻り異常信号を再度送出する。
【0021】
通信が完了すると、威嚇手段15であるブザーを鳴動させ(ステップS17)、一連の侵入異常通報の処理フローを終了する。
【0022】
前述の動作フローから明かなように、警報装置1から警備センター4に異常通報が確実になされた後に、侵入者に対して威嚇を行うので、異常通報前に警報装置1の設置場所を侵入者に知られることがなくなる。このため、警報装置1から警備センター4に異常通報が完了する前に、警報装置1を侵入者に破壊されることが少なくなり、警備システムの信頼性が向上する。
【0023】
なお、火災警報やガス漏れ警報など侵入以外の異常が発生したときは、迅速にその物件内にいる人、及び近隣の人に報知する必要があり、警備センターへの通報と同時にブザーの鳴動を行うようにしている。
【0024】
図4を参照して、第2の実施例を説明する。第1の実施例とは、処理フローのみが異なり、その他の構成は同一であるから説明を省略する。また、図3のフローと同一動作を行うステップについては、同一の符号を付し説明を省略する。
【0025】
ステップS11及びステップS12にて侵入者を検出すると、予め記憶している警備センター4の電話番号を通信I/F14から電話回線3に対してダイヤリングする(ステップS13)とともに、異常通報が完了するのに充分な所定の時間の計時を開始する(ステップS21)。そして、第1の実施例にて説明したステップS13からステップS16までの処理を行う。
【0026】
一方、前述した所定時間が経過すると(ステップS22)、威嚇手段15であるブザーを鳴動させる。この所定時間の経過時、すなわち威嚇処理の開始時には、警報装置1から警備センター4に侵入異常信号の通報が完了した後であるから、警報装置1を侵入者に知られても警備センター4にて対処者を急行させるなど適切な処理ができるのである。
【0027】
なお、本実施例では、ステップS21の計時開始のタイミングは、これに限定されるものではなく、ステップS14やS15のタイミングで計時を開始してもよい。この場合は、計時する時間が本実施例の場合に比べて短く設定されることとなる。
【0028】
【発明の効果】
以上の説明から明かなように、本発明によれば、警備センターへ侵入異常の通報を完了させた後に、威嚇手段の動作を行うので、威嚇手段の動作によって、侵入者が警報装置の設置場所を知り、その後に警報装置を破壊しても警備センターにて適切な対応ができる。
【0029】
したがって、警備システム全体の信頼性が向上するという効果がある。
【0030】
【図面の簡単な説明】
【図1】警備システムの全体構成図
【図2】警報装置1のブロック図
【図3】第1の実施例に係る警報装置1の制御部における異常通報時の動作フロー
【図4】第2の実施例に係る警報装置1の制御部における異常通報時の動作フロー
【符号の説明】
1・・・・警報装置
11・・・制御部
12・・・センサーI/F
13・・・操作手段
14・・・通信I/F
15・・・威嚇手段
16・・・電源
2・・・・侵入者検出器(センサー)
3・・・・電話回線
4・・・・警備センター
Claims (2)
- 侵入者を検出すると通信回線を介して警備センターに異常通報するとともに侵入者を威嚇する警報装置において、侵入者検出器の検出信号に基づき侵入者有りと判定すると出力する侵入判定手段と、前記警備センターに通信回線を介して異常通報する通報手段と、前記異常通報に対する前記監視センターからの確認信号を受信することにより前記異常通報の完了を判定する通報完了判定手段と、侵入者に対し威嚇する威嚇手段とを有し、前記通報完了判定手段が前記異常通報の完了を判定したときに前記威嚇手段を起動させることを特徴とした警報装置。
- 侵入者検出器が異常を検出すると通信回線を介して警備センターに異常通報するとともに侵入者を威嚇する警報装置において、侵入者検出器の検出信号に基づき侵入者有りと判定すると出力する侵入判定手段と、前記侵入判定手段の出力に基づき警備センターに通信回線を介して異常通報する通報手段と、前記侵入判定手段の出力後に計時を開始し異常通報が完了するに充分な所定時間が経過すると出力する計時手段と、侵入者に対し威嚇する威嚇手段を一体的に具備し、前記威嚇手段は前記計時手段の出力によって起動されることを特徴とした警報装置。
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---|---|---|---|
JP17513397A JP3770510B2 (ja) | 1997-06-17 | 1997-06-17 | 警報装置 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP17513397A JP3770510B2 (ja) | 1997-06-17 | 1997-06-17 | 警報装置 |
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JPH117590A JPH117590A (ja) | 1999-01-12 |
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ID=15990873
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17513397A Expired - Fee Related JP3770510B2 (ja) | 1997-06-17 | 1997-06-17 | 警報装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3770510B2 (ja) |
-
1997
- 1997-06-17 JP JP17513397A patent/JP3770510B2/ja not_active Expired - Fee Related
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