JP3012211B2 - リチウムイオン伝導性ガラスセラミックスおよびこれを用いた電池、ガスセンサー - Google Patents

リチウムイオン伝導性ガラスセラミックスおよびこれを用いた電池、ガスセンサー

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  • Secondary Cells (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、イオン伝導率が高
く、熱的にも安定で、製造が容易なイオン伝導性ガラス
セラミックス、中でもリチウム伝導性ガラスセラミック
スに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年のエレクトロニクスの進歩は、電子
機器の小型化、軽量化、高性能化を伴い、それらの機器
の電源として、特に高エネルギー密度で長寿命の電池の
開発が強く望まれている。リチウム元素は、Li/Li
+の酸化還元電位があらゆる金属の中で最も高く、か
つ、1モル当たりの質量が非常に小さいのでリチウム電
池は他の電池より高エネルギー密度を得ることができ
る。さらに、リチウムイオン伝導性固体電解質を用いる
場合、それを薄くすることが可能であるので電池を薄膜
化でき、体積当たりのエネルギー密度を大きく向上する
ことができる。
【0003】現在、実用化されているリチウムイオン電
池は電解質が有機電解液であるため、電池の小型化、薄
膜化が困難であることに加えて液漏れや発火の危険が懸
念されている。もし、それを無機電解質に置き換えれば
信頼性の高い全固体電池が構成できると考えられる。
【0004】また、化石燃料の燃焼によって発生する二
酸化炭素ガスは、近年問題となっている温室効果の主因
であり、このため二酸化炭素ガス濃度の連続的監視が必
要となってきている。したがって、これら検知システム
の確立は、将来の人間社会の快適な生活環境を維持する
ために、その重要度が増している。
【0005】現在、実用に供されている二酸化炭素ガス
検知システムは、赤外線吸収を利用したタイプが一般的
であるが、装置が大型で高価であり、汚染に弱いという
欠点を有する。そのため、最近では、固体電解質を用い
た、コンパクトな二酸化炭素ガスセンサーの研究が盛ん
に行われている。その中で、リチウムイオン固体電解質
を用いた研究が数多く報告されている。
【0006】しかし、これらを実現するためには、伝導
率が高く、化学的にも安定で、熱に強い固体電解質の開
発が必要不可欠である。
【0007】現在までに固体電解質の中で最も伝導率が
高く、室温で10-3S/cmを超えるものとしては、L
3N単結晶[Applied Physics le
tters,30(1977)621−622.]、L
iI−Li2S−P25[Solid State I
onics,5(1981)663.]、LiI−Li
2S−B23[Mat.Res.Bull.,18(1
983)189.]およびLiI−Li2S−SiS
4[J.Solid State Chem.,69
(1987)252.]系のガラスが知られている。
【0008】しかし、これらの材料は作製が困難で、化
学的安定性も良好ではなく、熱に弱いという欠点があ
る。特に、固体電池の電解質として使用する場合は、分
解電圧が低いため、高い端子電圧がとれないという致命
的欠点を有している。
【0009】一方、酸化物系リチウム固体電解質は上述
のような欠点がなく、分解電圧も3Vより高いので、室
温で高い伝導率を示せば実用化の可能性が高い。酸化物
ガラスにおいては、リチウムイオンの濃度を増やすこと
によって伝導率を増大させることが知られている。しか
し、ガラス化するために、たとえ超急冷法を用いてもリ
チウムイオンの濃度の増加には限度があり、室温での伝
導率は高いものでも10-6S/cmに達していない。
【0010】また特開平8−2239218にはリチウ
ムイオン伝導性ガラス薄膜を用いたガスセンサーの記載
があるが、これによるリチウムイオン伝導性ガラス薄膜
の伝導率は、1.7×10-7から6.1×10-7S/c
mと決して高いものではなく、より高い伝導率を持つも
のが必要となっている。
【0011】酸化物セラミックス(焼結体)の中で最も
伝導率の高いのはLi1+XAlXTi2-X(PO43であ
り、その値は(X=0.3の時)室温で7×10-4S/
cmである[J.Electrochem.Soc.,
137(1990)1023.]。酸化物ガラスに比べ
て、酸化物セラミックスは伝導率という点では有利であ
るが、製造過程が繁雑で、成形性が悪く、薄膜化が難し
いという欠点を有している。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上に述べたように従来
イオン伝導性固体電解質は伝導率が低かったり、小型
化、薄型化が困難であるという課題を有していた。本発
明はこられの課題を解決し、室温で1.5×10−3
/cmに達するという非常に高いイオン伝導率を持つガ
ラスセラミックスを提供し、更には、このガラスセラミ
ックスを用いて、高性能の固体電池やガスセンサーを実
現することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】Li1+XAlXTi
2-X(PO43セラミックスが室温で10-4S/cm台
の伝導率を示すことは上で述べた。しかし、これらのセ
ラミックスにはどうしても無くせない気孔と粒界が存在
している。これらの存在は伝導率を低下させる働きをす
る。もし、上記のような導電性結晶を含むガラスセラミ
ックスが得られれば気孔を無くせるし、粒界も改善され
る可能性があるので、より高い伝導率をもつ固体電解質
が得られることが期待できる。さらに、ガラスセラミッ
クスの場合ガラスの特性を生かして各種形状および薄膜
にすることもできるので、実用上、焼結法で作製したセ
ラミックスよりメリットが大きい。
【0014】本発明者は、このような考え方に基づいて
研究を重ねた結果、P25、SiO2、TiO2、M23
(但し、M=Al、Ga)、Li2O成分を含むガラス
を作製し、熱処理法を用いて導電性結晶Li1+X+YX
2-XSiY3-Y12をガラスから析出させることによ
って室温で1.5×10-3S/cmに達するという非常
に高いリチウムイオン伝導率をもつガラスセラミックス
を得ることに成功し、本発明をなすに至った。
【0015】すなわち、請求項1に記載の発明は、上記
リチウムイオン伝導性ガラスセラミックスにおいてmo
l%表示で、 P25 26 〜40%、 SiO2 0.5〜12%、 TiO2 30 〜45%、 M23(但し、M=Al、Ga) 5 〜10%、 Li2O 10 〜18%、 を含有するガラスセラミックスであって、融液をキャス
トしてガラスを作製し、得られたガラスを熱処理するこ
とによって、Li1+X+YXTi2-XSiY3-Y12(但
し、0≦X≦0.4、0<Y≦0.6)を主結晶相とし
て析出させて得られるリチウムイオン伝導性ガラスセラ
ミックスである。
【0016】請求項2に記載の発明は上記リチウムイオ
ン伝導性ガラスセラミックスにおいて、mol%表示
で、 P25 26 〜40%、 SiO2 0.5〜12%、 TiO2 32 〜45%、 Al23 5 〜10%、 Li2O 10 〜18%、 を含有し、溶融成形後、熱処理により、Li1+X+YAlX
Ti2-XSiY3-Y12(但し、0≦X≦0.4、0<
Y≦0.6)が析出することを特徴としている。
【0017】請求項3に記載の発明は上記リチウムイオ
ン伝導性ガラスセラミックスにおいて、mol%表示
で、 P25 26 〜40%、 SiO2 0.5〜12%、 TiO2 32 〜45%、 Ga23 5 〜10%、 Li2O 10 〜18%、 を含有し、溶融成形後、熱処理により、Li1+X+YGaX
Ti2-XSiY3-Y12(但し、0≦X≦0.4、0<
Y≦0.6)が析出することを特徴としている。
【0018】請求項4に記載の発明は、室温で10-3
/cmを越えるリチウムイオン伝導率をもつ、請求項1
から3のうちいずれか一項に記載のガラスセラミックス
である。請求項5に記載の発明は、680〜800℃で
熱処理し、引き続きそれよりさらに200〜350℃高
い温度で熱処理することによって得られる、請求項1か
ら4のうちいずれか一項に記載のガラスセラミックスで
ある。請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれ
かに記載のガラスセラミックスを用いることを特徴とす
る電池用固体電解質である。
【0019】請求項7に記載の発明は、固体電解質とし
て、請求項1〜5のいずれかに記載のガラスセラミック
スを用いることを特徴とする固体電池である。請求項8
記載の発明は、請求項1〜5のいずれかに記載のガラス
セラミックスを用いることを特徴とするガスセンサー用
固体電解質である。請求項9に記載の発明は、固体電解
質として、請求項1〜5のいずれかに記載のガラスセラ
ミックスを用いることを特徴とするガスセンサーであ
る。
【0020】本発明のガラスセラミックスの組成は、原
ガラスと同様酸化物基準で表示し得る。ガラスセラミッ
クスの組成を上記のように限定した理由は、溶融冷却
後、熱処理によりLi1+X+YXTi2-XSiY3-Y12
(但し、0≦X≦0.4、0≦Y≦0.6)が主結晶と
して析出した緻密なガラスセラミックスを得ることがで
き、そのガラスセラミックスが室温で非常に高いリチウ
ムイオン伝導性を示すことにある。上記以外の組成範囲
にもLi1+X+YXTi2-XSiY3-Y12が析出する
が、その割合は低いため伝導率が小さい。
【0021】上記の成分の中でSiO2の効果が特に重
要である。SiO2を加えることによってガラス化範囲
が広くなるだけではなく、ガラスの溶融性と熱的な安定
性も向上した。さらに、熱処理後、広い組成範囲で10
-3S/cmを超える伝導率を示した。
【0022】AlまたはGa成分の一部をB、In、S
c、Fe、Cr等の三価金属およびMg、Zn等の二価
金属で、Tiの一部をZrで、Siの一部をGeで置き
換えることも可能である。しかし、それらの量は5mo
l%以下にすべきであり、それ以上添加すると伝導率は
大幅に低下してしまう。
【0023】ガラスの溶融性を向上するためにAs
23、Sb23、Ta25、CdO、PbO等を添加す
ることも可能であるが、それらの量は3mol%以下に
制限すべきであり、それ以上添加すると添加量の増大と
共に伝導率が次第に小さくなる。
【0024】
【発明の実施の形態】本発明のイオン伝導性ガラスセラ
ミックスは、次の方法により作製することができる。す
なわち、出発原料を所定の比で秤量し、均一に混合した
後、白金るつぼに入れて電気炉で加熱溶融する。まず、
700℃で原料を分解し、ガス成分を蒸発させ、次に1
400〜1500℃まで温度を上げてその温度で1〜2
時間溶融する。その後、溶融ガラスを鉄板上にキャスト
し、板状のガラスを作製する。こうして得られたガラス
について680〜800℃で12時間、引き続きそれよ
りさらに200〜350℃高い温度で24時間熱処理す
ることによって、Li1+X+YTi2−XSi
3−Y12主結晶相として析出する、高いイオン
伝導性ガラスセラミックスが得られる。
【0025】熱処理条件については上述のような二段熱
処理を用いずに一段熱処理を用いても同様な結果が得ら
れる。しかし、この場合に試料に亀裂を発生させないた
め、熱処理温度までかなり遅いスピードで昇温しなけれ
ばならない。この場合には非常に長時間を要するので効
率的ではない。したがって、上述の二段熱処理法が望ま
しい。また、本発明のガラスセラミックスは溶融された
状態からゆっくり冷却することによってガラス状態を経
ずに作製することも可能である。しかし、この場合には
亀裂のない緻密な試料を得るために冷却速度を組成ごと
に調整し、精密に制御しなければならない。
【0026】
【実施例】以下、本発明を具体的な実施例により説明す
るが、本発明はこれら実施例に限定されるものではな
い。
【0027】[実施例1] 原料として、NH42PO
4、SiO2、TiO2、Al(OH)3、Li2CO3を使
用し、これらをmol%で、32P25−8SiO2
41TiO2−5Al23−14Li2Oという組成にな
るように秤量し、均一に混合した後、白金るつぼに入れ
て電気炉で加熱溶融した。まず、700℃で原料を分解
し、CO2、NH3、H2O成分を蒸発させ、次に145
0℃まで昇温し、その温度で1.5時間溶融した。その
後、ガラス融液を予め暖めた鉄板上にキャストし、均一
な板状のガラスを作製した。ガラスの歪みを取り除くた
めに550℃で2時間アニールした。こうして得られた
ガラスを20mm×20mmのサイズに切断し、両面を
研磨した後、800℃で12時間、次いで1000℃で
24時間の熱処理を行うことにより、緻密なガラスセラ
ミックスが得られた。析出した結晶相は粉末X線回折法
により、Li1+X+YAlXTi2-XSiY3-Y12である
ことが確認された。そのガラスセラミックスは室温で
1.5×10-3S/cmという非常に高い伝導率を示し
た。
【0028】[実施例2〜6] 実施例1と同様な方法
で実施例2〜6までの試料を作製した。各々の室温での
伝導率を表1にまとめた。なお、全ての実施例によるガ
ラスセラミックスの伝導率は交流インピーダンスによ
り、10-2〜3×10+7Hzの範囲で測定した。コール
コールプロットから試料の抵抗(粒子と粒界抵抗の和)
を求め、方程式σ=(t/A)(1/R)に従って伝導
率を計算した。(但し、σ:伝導率、t:試料の厚さ、
A:電極の面積、R:試料の抵抗)
【0029】
【表1】
【0030】[実施例8] リチウム電池の代表的な実
施例として、へん平型電池の一例(断面図)を図2に示
す。本電池は、負極缶6、負極集電体4(アルミニウム
やステンレス等の導電性薄膜及び薄膜等が用いられ
る。)、負極2、Liイオン伝導性ガラスセラミックス
1、正極3、正極集電体5(アルミニウムやステンレス
等の導電性薄膜及び薄膜等が用いられる。)、正極缶7
および絶縁充填物8(ポリプロピレン等)から構成され
る。正負各極2、3はLiイオン伝導性ガラスセラミッ
クスを介して対向して正負極缶6、7が形成するケース
内に納められる。正極3は正極集電体5を介して正極缶
7に、負極2は負極集電体4を介して負極缶6に接続さ
れる。電池内部で生じた化学エネルギーは正極缶および
負極缶6、7の両端子から電気エネルギーとして外部へ
取り出せるようになっている。
【0031】尚、本発明による電池を構成する部材につ
いては、固体電解質部分以外は上記に記載した物質以外
にも、従来使用されている種々の材料を使用することが
可能である。
【0032】ここでLiイオン伝導性ガラスセラミック
スの厚さは薄くなければならず、少なくとも1mm以
下、好ましくは0.5mm以下とする。正極3の材料は
各種の考案や発表がなされており、代表的な一例として
はLiCoO2やLi1+X38等がある。また、負極2
の材料についても同様に各種の考案や発表がなされてお
り、代表的な一例としてはLi4Ti512やカーボン等
がある。
【0033】また、Liイオン伝導性ガラスセラミック
スの対向する両面に形成される正負各極2、3や、正負
各極に形成される集電極4、5については、あらかじめ
作成しておいたこれらを順次重ね合わせて取り付ける方
法や、極および集電体をイオンスパッター法、CVD
法、スクリーン印刷法、塗布法、ゾルゲル法、イオンプ
レーティング法、イオンビーム蒸着法、MBE法、真空
蒸着法、電子ビーム蒸着法等により順次形成する方法も
用いることができる。
【0034】尚、比較例は、固体電解質に酸化チタン:
1.7モル、炭酸リチウム:0.7モル、リン酸アンモ
ニウム:3.0モル、酸化アルミニウム:0.2モルを
メノウ乳鉢中で混合し、加圧成形してペレット状にした
後、900℃で2時間焼成し、得られた焼成物を再度メ
ノウ乳鉢で粉砕し、400メッシュの篩を通過したもの
を再度ペレット状に加圧成形し、1000℃で2時間焼
結し、薄板状に加工したものを固体電解質として用い
た。
【0035】[実施例9] ガスセンサーの代表的な実
施例として、炭酸ガスセンサーの一例(断面図)を図3
に示す。上記実施例によるLiイオン伝導性ガラスセラ
ミックスの上下両面を、厚さ1〜2mmまで、好ましく
は1mm以下、更に好ましくは0.5mm以下に研磨
後、その研磨面の一方に金属炭酸塩層、好ましくは炭酸
リチウムあるいは炭酸リチウムと他の炭酸塩との混合物
をイオンスパッター法により形成する。次いで、この面
にリード線を接続した白金メッシュを張り付け、再度炭
酸塩層を形成させて白金メッシュを固定する。もう一方
の面には、蒸着法で形成した白金薄膜を形成し、これに
リード線を接続する。このセンサーは炭酸ガス混合気体
中の炭酸ガスによる炭酸塩の解離平衡によって、炭酸ガ
ス濃度に応じた起電力が電極間に生じるため、この起電
力を測定することにより炭酸ガス濃度を知ることができ
る。
【0036】尚、炭酸塩層や電極層を形成する方法は上
記以外にも、CVD法、スクリーン印刷法、塗布法、ゾ
ルゲル法、イオンプレーティング法、イオンビーム蒸着
法、MBE法、真空蒸着法、電子ビーム蒸着法等により
形成することができる。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によるイオ
ン伝導性ガラスセラミックスは非常に高い伝導率を有す
ると共に、作製が簡単で化学的に安定で熱的に強いた
め、電池(燃料電池も含む)やガスセンサーをはじめ、
種々の電気化学デバイスへの応用が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、実施例1のガラスセラミックスのX線
回折パターンを示したものである。
【図2】本発明によるLiイオン固体電解質を使用した
リチウム電池の代表的な構造を示す図である。尚、本発
明はこの図面によって制限されるものではない。
【図3】本発明によるLiイオン固体電解質を使用した
ガスセンサーの代表的な構造を示す図である。尚、本発
明はこの図面によって制限されるものではない。
【図4】図3に示した電池の効率放電特性図である。
【図5】図4に示したガスセンサーの室温における炭酸
ガス分圧による起電力特性図である。
【符号の説明】
1. Liイオン伝導性ガラスセラミックス 2. 負極 3. 正極 4. 負極集電板 5. 正極集電板 6. 負極缶 7. 正極缶 8. 絶縁充填物 9. 金属炭酸塩 10. 電極 11. Liイオン伝導性ガラスセラミックス 12. 電極 13. リード線 14. リード線 15. パッケージ材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01B 1/06 C03C 10/12 G01N 27/406 H01M 6/18 H01M 10/36

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 mol%表示で、 P25 26 〜40%、 SiO2 0.5〜12%、 TiO2 30 〜45%、 M23(但し、M=Al、Ga) 5 〜10%、 Li2O 10 〜18%、 を含有するガラスセラミックスであって、融液をキャス
    トしてガラスを作製し、得られたガラスを熱処理するこ
    とによって、Li1+X+YXTi2-XSiY3-Y12(但
    し、0≦X≦0.4、0<Y≦0.6)を主結晶相とし
    て析出させて得られるリチウムイオン伝導性ガラスセラ
    ミックス。
  2. 【請求項2】 mol%表示で、 P25 26 〜40%、 SiO2 0.5〜12%、 TiO2 32 〜45%、 Al23 5 〜10%、 Li2O 10 〜18%、 を含有し、溶融成形後、熱処理により、Li1+X+YAlX
    Ti2-XSiY3-Y12(但し、0≦X≦0.4、0<
    Y≦0.6)を析出させることを特徴とする請求項1に
    記載のガラスセラミックス。
  3. 【請求項3】 mol%表示で、 P25 26 〜40%、 SiO2 0.5〜12%、 TiO2 32 〜45%、 Ga23 5 〜10%、 Li2O 10 〜18%、 を含有し、溶融成形後、熱処理により、Li1+X+YGaX
    Ti2-XSiY3-Y12(但し、0≦X≦0.4、0<
    Y≦0.6)を析出させることを特徴とする請求項1に
    記載のガラスセラミックス。
  4. 【請求項4】 室温で10-3S/cmを越えるリチウム
    イオン伝導率をもつ、請求項1から3のうちいずれか一
    項に記載のガラスセラミックス。
  5. 【請求項5】 680〜800℃で熱処理し、引き続き
    それよりさらに200〜350℃高い温度で熱処理する
    ことによって得られる、請求項1から4のうちいずれか
    一項に記載のガラスセラミックス。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載のガラス
    セラミックスを用いることを特徴とする電池用固体電解
    質。
  7. 【請求項7】 固体電解質として、請求項1〜5のいず
    れかに記載のガラスセラミックスを用いることを特徴と
    する固体電池。
  8. 【請求項8】 請求項1〜5のいずれかに記載のガラス
    セラミックスを用いることを特徴とするガスセンサー用
    固体電解質。
  9. 【請求項9】 固体電解質として、請求項1〜5のいず
    れかに記載のガラスセラミックスを用いることを特徴と
    するガスセンサー。
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