JP3012111B2 - エアーマッサージ装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、首・肩受部と腰受部
と足受部とを有するマット本体に複数の空気袋を設け、
これら空気袋を膨張・収縮させるエアーマッサージ装置
に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来からエアーマッサージ装置として、
マット本体を首・肩受部と腰受部と足受部との３つに区
画するとともに、首・肩受部と腰受部と足受部とに複数
の空気袋配置したものが知られている。これら空気袋を
給排気装置によって空気を供給して膨張させたり、その
空気袋の排気を行なって空気袋を収縮させたりすること
によってマッサージを行なっていくものである。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなエアーマッサージ装置にあっては、空気袋の膨張・
収縮の時間が一定であった。また、空気袋を肩部から足
部へ、さらにこの足部から肩部へと単に順番に膨張・収
縮させていくだけであった。

【０００４】このため、使用目的によっては十分な効果
を得ることができない。例えばエアーマッサージ装置の
マッサージを利用しながら眠る場合には、膨張・収縮の
時間が一定なため眠気を十分に引き出すことできないと
いう問題があった。

【０００５】また、空気袋を単に順番に膨張・収縮させ
ていくだけなので、静脈の血行促進を十分に促すことが
できないという問題があった。

【０００６】この発明は、上記問題点に鑑みてなされた
もので、その目的は、眠気を十分に引き出すことので
き、また、静脈の血行促進を十分に促すことのできるエ
アーマッサージ装置を提供することにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項１の発明は、首・肩受部と腰受部と足受部と
を有するマット本体と、前記首・肩受部と腰受部と足受
部とに配置された複数の空気袋と、これら空気袋を膨張
・収縮させてマッサージを行なわせる給排気装置とを備
えたエアーマッサージ装置において、前記給排気装置を
制御して足部から肩部へとマッサージ箇所を移動させる
パターンを繰り返すとともに、このパターンの周期を時
間の経過とともに長くしていく制御手段を設けたことを
特徴とする。

【０００８】また、請求項２の発明は、首・肩受部と腰
受部と足受部とを有するマット本体と、前記首・肩受部
と腰受部と足受部とに配置された複数の空気袋と、これ
ら空気袋を膨張・収縮させてマッサージを行なわせる給
排気装置とを備えたエアーマッサージ装置において、前
記給排気装置を制御して、所定の範囲を繰り返しマッサ
ージするマッサージ範囲を足部から肩部へと移動させて
いく第１パターンと、一箇所をマッサージするマッサー
ジ箇所を足部から肩部へ順次移動させていく第２パター
ンとを交互に組み合わせるとともに、膨張・収縮する時
間を時間の経過に応じて長くさせていく制御手段を設け
たことを特徴とする。

【０００９】

【００１０】

【作用】この発明の請求項１は、上記構成により、制御
手段が給排気装置を制御して足部から肩部へとマッサー
ジ箇所を移動させるパターンを繰り返すとともに、この
パターンの周期を時間の経過とともに長くしていく。

【００１１】また、請求項２の発明は、上記構成によ
り、制御装置が給排気装置を制御して、所定の範囲を繰
り返しマッサージするマッサージ範囲を足部から肩部へ
と移動させていく第１パターンと、一箇所をマッサージ
するマッサージ箇所を足部から肩部へ順次移動させてい
く第２パターンとを交互に組み合わせるとともに、膨張
・収縮する時間を時間の経過に応じて長くさせていく。

【００１２】

【００１３】

【実施例】以下、この発明に係るエアーマッサージ装置
の実施例を図面に基づいて説明する。

【００１４】図１および図２において、１０は肩等を受
ける首・肩受部１０aと腰等を受ける腰受部１０bと足等
を受ける足受部１０cとの３つに区画されたマット本体
である。マット本体１０は、エステル起毛からなる表生
地１１と綿からなる裏生地１１とで覆われたウレタンホ
ームからなる上層部１４および下層部１５を有してい
る。

【００１５】そして、上層部１４と下層部１５の間に
は、短冊状の空気袋１８a〜１８hが配置されている。空
気袋１８a,１８bは首・肩受部１０aに配置され、空気袋
１８c〜１８gは腰受部１０bに配置され、空気袋１８hは
足受部１０cに配置されている。足受部１０cの上層部１
４と下層部１５との間には電床帯１８iが設けられてい
る。このマット本体１０は裏返して使用できるようにな
っており、寒い時期には保温性のある表生地を上にして
使用し、暑い時期には通気性のよい裏生地を上にして使
用する。

【００１６】マット本体１０の一側部にはホース接続部
１７が設けられており、ホース接続部１７はチューブ１
９a〜１９hによって空気袋１８a〜１８hに接続してい
る。また、ホース接続部１７の隣接位置にコード接続部
１６が設けられており、コード接続部１６は電床帯１８
iに接続されているリード線と接続している。

【００１７】ホース接続部１７には複数のチューブから
なるホース３の一端部が着脱自在に接続され、ホース３
の他端部は給排気装置２０（図５参照）を内蔵した本体
ケース２０Ｋに着脱自在に接続されるようになってい
る。このホース３を本体ケース２０Ｋおよびマット本体
１０のホース接続部１７に接続することにより各空気袋
１８a〜１８hにそれぞれ別個に給排気装置２０によって
空気が供給されるようになる。この空気の供給により各
空気袋１８a〜１８hは膨張していき、この膨張により空
気袋１８a〜１８hが上層部１４を上方へ突出させ、これ
によりマッサージを行なう。

【００１８】給排気装置２０の本体ケース２０Ｋの正面
には操作パネル２１が設けられており、この操作パネル
２１には、図４に示すように、電源スイッチ２２と、操
作部２３と、目覚し設定部２４と、動作や設定などを表
示する表示部２５とが設けられている。

【００１９】操作部２３には、マッサージする箇所を全
身,背中,腰のいずれかを選択するローリングスイッチ２
３aと、空気袋１８a〜１８hの内の一つを選択して体の
一部分をマッサージするためのポイントスイッチ２３b
と、空気袋１８a〜１８hの膨張・収縮の時間を速めたり
遅くしたりする速さスイッチ２３cと、動作時間を設定
するタイマースイッチ２３dと、Ａコース(寝るときに使
用するコース)を設定するＡコーススイッチ２３eと、エ
アマッサージを行うエアマッサージスイッチ２７と、電
位治療を行う電位治療スイッチ２８とが設けられてい
る。また、操作部２３には図示しないリモコン本体から
発せられる赤外光を受光する受光部２６が設けられてい
る。

【００２０】目覚し設定部２４には、目覚し（Ｂコー
ス）を設定する目覚し設定スイッチ２４aと、起床時刻
を設定する時刻設定スイッチ２４bと、現在の時刻を表
示する表示部２４gとが設けられている。２４bはＢコー
スが設定されたとき点灯する発光ダイオードである。

【００２１】表示部２５には、エアマッサージスイッチ
２７が押されると点灯する発光ダイオード２５aと、ポ
イントスイッチ２３bが押されると発光する発光ダイオ
ード２５bと、電位治療スイッチ２８が押されると発光
する発光ダイオード２５cと、各空気袋１８a〜１８hに
対応して設けられた発光ダイオードａ〜ｈとが設けられ
ている。発光ダイオードａ〜ｈは膨張している空気袋１
８a〜１８hに対応して点灯する他に、ポイントスイッチ
２３bを押す毎に発光ダイオードａ〜ｈが順次点灯して
いき、その点灯した発光ダイオードａ〜ｈに対応した空
気袋１８a〜１８hが選択され、その選択された空気袋１
８a〜１８hのみが膨張・収縮が行われる。

【００２２】リモコン本体(図示せず)には、操作パネル
２１に設けたスイッチと同様な機能を有するスイッチが
設けられており、各スイッチにより上記と全く同様な操
作が行えるようになっている。

【００２３】本体ケース２０Ｋは、ロータリバルブ６０
を内蔵しており、このロータリバルブ６０は、図５に示
すようにステッピングモータ６５によって回転する回転
体(図示せず)を有しており、この回転体の回転によって
空気袋１８a〜１８hのうちの１つをフィルタタンク９２
に連通させていくとともに他の空気袋を外気と連通させ
るものである。例えば空気袋１８aがフィルタタンク９
２に連通されると、空気袋１８aに圧縮空気が供給され
て空気袋１８aが膨張していき、他の空気袋１８b〜１８
hは外気と連通されて排気状態となり、膨張された空気
袋は収縮していくこととなる。

【００２４】そして、回転体がさらに回転すると空気袋
１８bがフィルタタンク９２と連通し、空気袋１８a,１
８c〜１８hが外気と連通される。つまり、ロータリバル
ブ６０は回転体の回転によってフィルタタンク９２と連
通する空気袋１８a〜１８hを順次切り換えていくもので
ある。

【００２５】また、ロータリバルブ６０は、回転体が空
気袋１８a〜１８hとフィルタタンク９２とを連通させな
い中間位置にあるとき、全ての空気袋１８a〜１８hは外
気と連通させる構成となっている。このロータリバルブ
６０には、どの空気袋１８a〜１８hがフィルタタンク９
２と連通しているかを検出するセンサ８０が設けられて
いる。

【００２６】９１は圧縮空気を生成するエアコンプレッ
サ、９２は前記圧縮空気を浄化して貯えるフィルタタン
クであり、これらエアコンプレッサ９１,フィルタタン
ク９２等は本体ケース２０Ｋ内に設けられている。１０
０は操作パネル２１に設けた各スイッチの操作に基づい
てステッピングモータ６５や電床帯１８ｉ等を制御する
制御回路（制御手段）である。

【００２７】制御回路１００は、図６に示すように、マ
イクロコンピュータ１０１とインターフェース１０２〜
１０５等から構成され、この制御回路１００も本体ケー
ス２０Ｋ内に設けてある。

【００２８】次に、上記のように構成されるエアーマッ
サージ装置の実施例の動作について説明する。

【００２９】先ず、給排気装置２０の操作パネル２１に
設けた電源スイッチ２２を入れる。そして、Ａコースス
イッチ２３eを押すと、制御回路１００はコンプレッサ
９１を作動させて圧縮空気をフィルタタンク９２に蓄え
ていく。そして、制御回路１００はステッピングモータ
６５を制御していく。

【００３０】ステッピングモータ６５の制御により、図
７に示すように、期間Ｔaでは足受部１０cの空気袋１８
hから首・肩受部１０aの空気袋１８aまでが順次膨張・
収縮されていく。次いで、足受部１０cの空気袋１８hが
膨張・収縮を３回繰り返された後腰受部１０bの空気袋
１８dまで順次膨張・収縮されていく。

【００３１】そして、期間Ｔbでは空気袋１８dが膨張・
収縮されると逆方向へ空気袋１８dから空気袋１８gまで
順次膨張・収縮が行われていき、さらに、空気袋１８g
から首・肩受部１０aの空気袋１８aまでが順次膨張・収
縮されていく。そして、空気袋１８aから首・肩受部１
０bの空気袋１８cまで順次膨張・収縮されていき、さら
に、腰受部１０bの空気袋１８cから首・肩受部１０aの
空気袋１８aまでが順次膨張・収縮されていく。

【００３２】すなわち、期間Ｔaでは全身をマッサージ
し、期間Ｔbでは腰部の範囲を繰り返しマッサージした
後肩部の範囲を繰り返しマッサージしていくものであ
る。つまり、期間Ｔbでは所定範囲を繰り返しマッサー
ジするマッサージ範囲を足部から肩部へと移動させる第
１パターンのマッサージを行うものである。

【００３３】次いで、足受部１０cの空気袋１８hから３
回づつ膨張・収縮が繰り返されて首・肩受部１０aの空
気袋１８aまでが３回づつ膨張・収縮が順次行われる。
ここの期間Ｔcでは、一箇所をマッサージしていくマッ
サージ箇所を足部から肩部まで順次移動させていく第２
パターンのマッサージを行うものである。

【００３４】この後、足受部１０cの空気袋１８hの膨張
・収縮が３回繰り返される。そして、期間Ｔdでは第１
パターンと同じマッサージが行われる。期間Ｔdにおけ
る膨張・収縮の時間は期間Ｔbの膨張・収縮の時間より
長く行われる。次いで、期間Ｔeでは第２パターンと同
じマッサージが行われる。期間Ｔeの膨張・収縮の時間
が期間Ｔcの膨張・収縮の時間より長く行われる。この
後、首・肩受部１０aの空気袋１８aから足受部１０cの
空気袋１８hが順次膨張・収縮していき、ここで終了す
る。

【００３５】このように、時間の経過に対応して空気袋
１８a〜１８hの膨張・収縮の時間が長くなっていくの
で、眠気を十分に引き出すことができマッサージしなが
ら眠るのに大変都合のよいものとなる。さらに、足部か
ら肩部へと行うマッサージが繰り返し行われるので、静
脈の血行促進を十分に促すことができることとなる。ま
た、最後の期間Ｔfでは肩部から足に向けてゆっくりと
マッサージを行っていくので、鎮静効果を得ることがで
きる。

【００３６】また、第１パターンのマッサージと第２パ
ターンのマッサージとが交互に行われるので単調なマッ
サージとならず、このためマッサージ効果を上げること
ができる。

【００３７】次ぎに、ローリングスイッチ２３aによっ
て背中を選択してエアマッサージスイッチ２７を押す
と、空気袋１８a〜１８cの膨張・収縮が順次繰り返し行
われて背中の部分のマッサージを行っていく。腰を選択
した場合には、空気袋１８d〜１８gの膨張・収縮が順次
繰り返し行われて腰の部分のマッサージを行っていく。
全身を選択した場合には、空気袋１８a〜１８hが順次膨
張・収縮が繰り返し行って全身をマッサージしていく。
これらは、いずれも足のほうから空気袋は膨張・収縮さ
れていく。

【００３８】電位治療を行う場合には、電位治療スイッ
チ２８を押す。すると制御回路１００は電床体１８iに
マイナス数１００ボルトの電位を印加させる。これによ
り電位治療が行なわれる。この電位治療の時間は６０分
に設定されている。

【００３９】

【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、時間の経過に対応して空気袋の膨張・収縮の時間が
長くなっていくので、眠気を十分に引き出すことができ
マッサージしながら眠るのに大変都合のよいものとな
る。さらに、足部から肩部へと行うマッサージが繰り返
し行われるので、静脈の血行促進を十分に促すことがで
きることとなる。また、第１パターンのマッサージと第
２パターンのマッサージとが交互に行われるので単調な
マッサージとならず、このためマッサージ効果を上げる
ことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明に係わる空気マット装置の全体を示し
た外観斜視図だある。

【図２】空気袋をマット本体に配置した状態を示した平
面図である。、

【図３】マット本体の構成の構成を示した断面図であ
る。

【図４】操作パネルに設けた各スイッチの配置を示した
正面図である。

【図５】エアーマッサージ装置の構成を概略的に示した
ブロック図である。

【図６】エアーマッサージ装置の制御系の構成を示した
ブロック図である。

【図７】空気袋の膨張・収縮の動作を示したタイムチャ
ート図である。

【符号の説明】

１０ マット本体 １０a 首・肩受部 １０b 腰受部 １０C 足受部 １８a〜１８h 空気袋 ２０ 給排気装置 １００ 制御回路

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】首・肩受部と腰受部と足受部とを有するマ
   ット本体と、前記首・肩受部と腰受部と足受部とに配置
   された複数の空気袋と、これら空気袋を膨張・収縮させ
   てマッサージを行なわせる給排気装置とを備えたエアー
   マッサージ装置において、 前記給排気装置を制御して足部から肩部へとマッサージ
   箇所を移動させるパターンを繰り返すとともに、このパ
   ターンの周期を時間の経過とともに長くしていく制御手
   段を設けたことを特徴とするエアーマッサージ装置。
2. 【請求項２】首・肩受部と腰受部と足受部とを有するマ
   ット本体と、前記首・肩受部と腰受部と足受部とに配置
   された複数の空気袋と、これら空気袋を膨張・収縮させ
   てマッサージを行なわせる給排気装置とを備えたエアー
   マッサージ装置において、 前記給排気装置を制御して、所定の範囲を繰り返しマッ
   サージするマッサージ範囲を足部から肩部へと移動させ
   ていく第１パターンと、一箇所をマッサージするマッサ
   ージ箇所を足部から肩部へ順次移動させていく第２パタ
   ーンとを交互に組み合わせるとともに、膨張・収縮する
   時間を時間の経過に応じて長くさせていく制御手段を設
   けたことを特徴とするエアーマッサージ装置。